JP3625161B2 - 流体伝動装置用バランスピース - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転体のバランス取りを行うバランサ用溶接機に装着される流体伝動装置用バランスピースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の流体伝動装置用バランスピースとしては、例えば図5に示すようなものがある。また、このバランスピース200を使用した従来技術として実開平7−21271号公報に記載のものがある。この公報によると、バランサ上に保持された回転体上に上下動自在に支持された溶接ヘッド6の先端に設けられ、かつ下端面に開口部を有する溶接ガンと、開口部に負圧を供給する補機類とを備えている。そして、溶接ガンの電極部は、バランスピース200の平面形状と同形状とされている。これにより、バランスピース200が回転体上の正確な位置に運ばれ溶接されるから、信頼性が高く、またバランスピース200の位置決めも開口部に吸着させればよいので作業性も向上するというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のバランスピース200においては、突起部200aの先端と、バランスピースの端部200bとの距離が長いため、タービンコアに溶接する際、わずかの傾きや溶接時の押圧によるたわみにより突起部200aと端部200bの両方がタービンコアに接触してしまう。このとき、プロジェクション溶接のように、火花を集中的に飛ばして溶接する場合は、突起部200aのみが接触して初めて火花がでるが、突起部200aと端部200bの両方が接触した場合、突起部200aからうまく火花がでないため、溶接強度が低下するという問題があった。
【0004】
図6には、従来のバランスピースを使用してタービンのバランス取りを行った場合を示す。図のように、タービンコアにはタービンブレードの爪が植え込みされ、かつロウ付けされている。よって、バランスを取るためにある程度の重量が必要な際、前記ロウ付けされた爪部の間隙に、その隙間の大きさを上限としたバランスピースを複数溶接しなければならない。これにより、作業工程の増加を招くという問題があった。
【0005】
また、バランス取りは、極力一点に集中してバランスピースを配置することが望ましいが、上述のように、小さなバランスピースしか使用できない場合、バランスピースを円周方向に複数溶接するため、バランスを取るための重量を一点に集中することができず、バランスが取りきれないという問題があった。これらの問題は、タービンコアの幅が小さいときは特に大きな問題となっていた。
【0006】
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたもので、回転体のバランスを取るためにバランスピースを溶接する際、確実にバランスピースの突起部のみを接触させるとともに、タービンブレードの爪部のような凸部があったとしても、複数のバランスピースを用いることなく一点に集中してバランス取りを行うことのできる流体伝動装置用バランスピースを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の問題を解決するために、請求項1記載の発明では、アウターシェルとインナコアの間にブレードを備えた流体伝動装置のバランス取りを行うバランサ用の溶接機に装着され、溶接時の火花を集中させるための突起部を備え、前記インナコアに溶接する事で重量バランスを取るバランスピースにおいて、
前記バランスピースに、インナコアから離れる方向に立ち上げ部を設けることで前記インナコア側に突出した凸部を形成し、かつ、この凸部には前記突起部が含まれていることとし、前記立ち上げ部の高さを、少なくとも前記ブレードを前記インナコアに固定するための爪部の高さ以上に形成したことを特徴とする。
【0009】
【発明の作用及び効果】
請求項1記載のバランスピースには、アウターシェルとインナコアの間にブレードを備えた流体伝動装置のバランス取りを行うバランサ用の溶接機に装着され、溶接時の火花を集中させるための突起部が備えられ、前記インナコアに溶接する事で重量バランスが取られる。
【0010】
このとき、前記バランスピースに、インナコアから離れる方向に立ち上げ部を設けることで前記インナコア側に突出した凸部が形成され、かつ、この凸部には前記突起部が含まれている。
【0011】
よって、溶接部である突起部の次に、インナコアからの距離が近いのは前記凸部の端部である。従来技術のバランスピースでは、インナコアからの距離が近いのはバランスピースの端部である。ここで、本願発明のバランスピースの前記突起部と前記凸部の端部とを結んだ直線の長さと、従来技術のバランスピースの前記突起部と前記バランスピースの端部を結んだ直線の長さを比較すると、本願の方が短い構成となっている。これら直線の長さは、傾きを許容する範囲と比例しており、本願の方が短いということは、傾きを許容する範囲が広いことを表している。よって、わずかの傾き等により、突起部以外が接触してしまうことがなく、確実に溶接する事が出来る。
【0012】
また、前記立ち上げ部の高さが、前記ブレードを前記インナコアに固定するための爪部の高さ以上に形成されている。
【0013】
よって、バランス取りの際、ある程度の重量が必要な場合において、従来では前記爪部を避ける必要があったため、爪部の隙間の大きさを限度としたサイズのバランスピースを、爪部を避けるように複数溶接する必要があったのに対し、本願では、爪部の隙間に前記凸部のみ収まる構成となっているため、必要な重量を持つサイズのバランスピースを一カ所の溶接により設けることができるため、作業性の向上を図ることができる。
【0014】
また、従来のように複数のバランスピースがバラバラに構成されているのに対し、本願は一カ所に集中的に重量を構成することが可能となるため、確実にバランスを取ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
[トルクコンバータの構成]
図1は、本発明の実施の形態を適用したトルクコンバータの全体構成図である。
【0016】
このトルクコンバータは、図外のエンジンからの回転を入力する入力軸1と、コンバータカバー2と、インペラアッセンブリ3と、ワンウェイクラッチ5(以下OWCと記載する)を備えたステータ4と、タービンアッセンブリ6により構成されている。
【0017】
また、このトルクコンバータは多板式ロックアップクラッチ8を備えており、コンバータカバー2に接続されたロックアップクラッチ8と、タービンアッセンブリ6に接続されたロックアップダンパ7により構成されている。
【0018】
コンバータカバー2にはボス21およびインペラアッセンブリ3が溶接接続されている。このインペラアッセンブリ3は、インペラシェル31,ポンプインペラ32,インペラコア33および回転支持部材34より構成されている。
【0019】
ステータ4はOWC5と共に図外のミッションケースに連結された固定部材にOWCインナレース52を介して支持されている。このOWC5はOWCアウタレース53と、ベアリングサポート51と、OWCインナレース52により構成され、一方向の回転のみを許容している。このOWC5と、インペラアッセンブリ3およびタービンアッセンブリ6の間にはそれぞれ相対回転を妨げないよう、スラストベアリング55が設けられている。
【0020】
タービンアッセンブリ6は、タービンシェル61,タービンランナ62,タービンコア63およびタービンハブ63により構成されている。このタービンハブ65には、タービンリベット66によりロックアップダンパ7が接続されている。
【0021】
ロックアップダンパ7は、ドライブプレート71,サイドプレート72,トーションスプリング73およびハブプレート74により構成され、ドライブプレート71およびサイドプレート72とハブプレート74はトーションスプリング73を介して接続されている。ハブプレート74にはハブ75が設けられ、このハブ75にはクラッチプレート83がスプライン嵌合している。
【0022】
ロックアップクラッチ8は、コンバータカバー2に接続されたドラム81,リテーニングプレート82,クラッチプレート83,ピストン84およびハブロックアップ85により構成され、組付時にはハブロックアップ85の突起85aにより、ワッシャサポート22を介してスラストワッシャ23がセンタリングされると共に、コンバータカバー2に溶接される。
【0023】
[バランスピースの溶接装置の構成]
図4は本実施の形態のバランスピースを溶接装置の全体構成図を示したものである。バランサの回転軸Cに中心軸を一致させて、トルクコンバータのタービンアセンブリ6が載置されている。このタービンアセンブリ6には、タービンシェル61と、タービンコア63との間にタービンブレード64が植え込まれて設けられている。
【0024】
上記タービンアセンブリ6のタービンコア63上にバランスピース100を点溶接するために、前記バランサには、図4に示されているように、上記回転軸Cからバランスピース100が点溶接される設定半径距離Rにある位置の上方に、上下動自在に溶接ヘッド406が設けられている。
【0025】
また、この溶接ヘッド406の上方には、流体圧シリンダ、例えばエアーシリンダ407のピストンロッド408が上下動自在に駆動されるように設けられていると共に、このピストンロッド408の下端には上記溶接ヘッド406が連動連結されている。
【0026】
ところで、タービンコア63の断面形は図4に示したように円弧状であるが、全体の形状は上記断面形を回転軸Cを中心に回したような三次元曲面を形成している。そこで、上記タービンコア63上に安定して溶接できるようなバランスピース100として、図2に示されているように、回転軸Cからの設定半径距離Rを半径として円弧状のものが用いられている。バランスピース100の下面中心には突起部100aが形成されており、立ち上げ部100dによって凸部100cが台形状に突出した形で形成されている。また、前記突起部100aは点溶接の際の溶接電流集中点となる。
【0027】
一方、溶接ヘッド406の下端には、図4に示されているような溶接ガン409がテーパーシャンク410によって取り付けられている。溶接ガン409には、上部にテーパーシャンク410が設けられているほかに、下部に電極部411が設けられている。この電極部411の横断面形はバランスピース100の円弧形状に合わせて形成され、下端先端面も同形状の平面となっている。これにより、バランスピース100が溶接ガン409の先端面に吸着されるとき、容易に位置決めができる。同じく、円弧状断面の電極部411により、溶接ガン409はタービンコア63の三次曲面に干渉しない。
【0028】
尚、図4においては溶接ガン409の理解を容易にするために、溶接ガン409はエアーシリンダの軸D回りに90°回転させて示してある。
【0029】
上記電極部411の下面には、吸着用の開口部412が設けられていて、この開口部412からは上方へ通気口413が設けられ、更に水平方向に設けられたギャラリ414に合流している。
【0030】
上記開口部412,通気口413,ギャラリ414を負圧にするための負圧供給機415は、空気圧源に接続されたフィルターレギュレータ416,電磁弁417,エアーを流して直行する流路を負圧にする真空スイッチ418,吸い込むエアーを濾過するコンバムフィルタ419および真空スイッチ418から流出するエアーの消音を行うサイレンサ420が設けられている。
【0031】
[トルクコンバータの作用]
次に、このロックアップクラッチ付きのトルクコンバータの作用を説明する。
【0032】
エンジンからの回転はコンバータカバー2に溶接接続されたボス21を介して伝達され、コンバータカバー2に溶接により接合されたインペラアッセンブリ3を回転する。この回転により発生したオイルの流れがステータ4を介してタービンアッセンブリを回転する。これにより駆動力を伝達するが、インペラアッセンブリ3の回転数とタービンアッセンブリ6の回転数比がある値(例えばインペラアッセンブリ3の回転数が100に対しタービンアッセンブリ6の回転数が80)になると、ステータ4におけるトルク増幅作用はなくなり、ステータ4は回転しはじめる。この段階になると、インペラアッセンブリ3とタービンアッセンブリ6の回転数はこれ以上近づかなくなる。この時は、ロックアップクラッチ8がロックアップする事で、エンジンからの回転を直接タービンアッセンブリ6に伝達する。これにより、トルクコンバータの出力軸にエンジンの回転をそのまま伝達することができる。
【0033】
このように、トルクコンバータのインペラアッセンブリ3やタービンアッセンブリ6には、エンジンと同様の回転が与えられるため、これら回転体のバランスがとれていない場合、騒音や振動を発生し、機能や耐久性の低下を招く。よって、以下にはタービンアッセンブリ6に本実施の形態のバランスピースを適用しバランスを取るためのバランスピースの溶接装置の作用を説明する。
【0034】
[バランスピースの溶接装置の作用]
まず、エアーシリンダ407によりピストンロッド408を上昇させて溶接ヘッド406を休止位置とした後、タービンアセンブリ6がバランサ上に回転軸C似合わせて載置固定される。そしてバランサが回転されて、タービンアセンブリ6のアンバランス量とその位置が検出される。
【0035】
バランサの回転を止め、アンバランス位置が溶接ガン409の真下に来るように停止させると、電磁弁417が開になる。するとエアーは真空スイッチ418を通過してサイレンサ420から外気へ流出すると同時に、真空スイッチ418内の上記の流れと直行する管路からはエアーが吸い込まれるようになる。したがって、開口部412からは外部のエアーが吸い込まれて、通気口413,ギャラリ414,コンバムフィルタ419,真空スイッチ418,サイレンサ420に流れるようになる。
【0036】
そこで、先にバランサにより検出されたタービンアセンブリ6のアンバランス量に見合うバランスピース100を選択して、溶接ガン409の下端先端面に押し当てて位置決めさせると、開口部412からエアーが吸い込めなくなるから通気口413,ギャラリ414が真空になり、バランスピース100は溶接ガン409に吸着される。
【0037】
尚、バランスピース100の溶接ガン409に対する位置決めは、電極部411の水平断面形がバランスピース100の円弧形状に一致するようにしてあるので、位置決めは容易であり、熟練の必要はなく、正確に行えるから作業性が向上する。
【0038】
バランスピースが溶接ガン409の電極部下端に位置決めされ、開口部412の負圧で先端面に吸着されると、溶接ヘッドに取り付けられた溶接ガン409はエアーシリンダ407によって溶接位置まで下降される。そして、バランスピース405の突起部がタービンコア63に押圧され、電極部411とタービンコア63との間に電流が流されると、突起部100aは溶融され、バランスピース100はタービンコア63に溶接される。
【0039】
このとき、バランスピース100の円弧形状はタービンコア63の溶接位置における曲率と一致しているので、ぐらつくことなく安定した溶接が行われるため、溶接強度が低下したり、バランスピース100が反るようなことはない。
【0040】
また、バランスピース100はタービンコア63に接触する前に、すでに溶接ガン409の先端面に正確に位置決め吸着されており、そのままエアーシリンダ407により垂直に下降されてタービンコア63に接触の上、溶接されるようになっているので、溶接位置決めも正確である。
【0041】
図3には、本発明の実施の形態を適用したタービンランナの拡大図を示す。
【0042】
尚、本実施の形態ではインナコア63が非常に小さいものを使用しており、爪部64をロウ付けした場合、爪部と爪部の間隙は非常に狭いものである。しかしながら図に示すように、爪部64と爪部64の間には、突起部100aを含む凸部100cが収まるよう構成され、それ以外の部分は立ち上げ部100dによって持ち上がっているため、爪部64のロウ付け部分に干渉することがない。また、溶接部である突起部の次に、インナコア63からの距離が近いのは前記凸部100cの端部である。従来技術のバランスピースでは、インナコアからの距離が近いのはバランスピースの端部である。ここで、本実施の形態におけるバランスピース100の前記突起部100aと前記凸部100cの端部とを結んだ直線の長さと、従来技術のバランスピースの突起部と前記バランスピースの端部を結んだ直線の長さを比較すると、本実施の形態の方が短い構成となっている。これら直線の長さは、傾きを許容する範囲と比例しており、本実施の形態の方が短いということは、傾きを許容する範囲が広いことを表している。よって、わずかの傾きや、溶接時の押圧によるバランスピース100のたわみにより、突起部以外が接触してしまうことがなく、確実に溶接する事が出来る。
【0043】
また、本実施の形態におけるバランスピース100は、立ち上げ部100dの高さが、タービンブレード62をインナコア63に固定するための爪部64の高さ以上に形成されている。
【0044】
よって、バランス取りの際、ある程度の重量が必要な場合において、従来では前記爪部を避ける必要があったため、爪部の隙間の大きさを限度としたサイズのバランスピースを、爪部を避けるように複数溶接する必要があったのに対し、本実施の形態では、爪部64の隙間に凸部100cのみ収まる構成となっているため、必要な重量を持つサイズのバランスピースを一カ所の溶接により設けることができるため、作業性の向上を図ることができる。
【0045】
また、従来図6に示すように複数のバランスピースがバラバラに構成されているのに対し、本実施の形態では一カ所に集中的に重量を構成することが可能となるため、確実にバランスを取ることができる。
【0046】
バランスピース100がタービンコア63上に溶接された後、電磁弁417を閉鎖すると、真空スイッチ418内のエアーの流れが止まるから、開口部412の負圧も解除される。したがって、溶接ガン409は溶接されたバランスピース100に対する吸着力が解消されて、エアーシリンダ407により上方へ引き上げられる。
【0047】
この後、念のためバランサが再度回転されて、タービンアセンブリ6の残留アンバランス量とその位置が再チェックされる。
【0048】
[本実施の形態の作用および効果]
本実施の形態のバランスピース100には、タービンシェル61とインナコア63の間にタービンブレード62を備えたトルクコンバータのバランス取りを行うバランサ用の溶接機に装着され、溶接時の火花を集中させるための突起部100aが備えられ、インナコア63に溶接する事で重量バランスが取られる。
【0049】
このとき、バランスピース100がインナコア63から離れる方向に立ち上げ部100dを設けることでインナコア63側に凸部100cが形成され、かつ、この凸部100cには突起部100aが含まれている。
【0050】
よって、溶接部である突起部100aの次に、インナコア63からの距離が近いのは凸部100cの端部である。従来技術のバランスピースでは、インナコアからの距離が近いのはバランスピースの端部である。ここで、本実施の形態の突起部100aと凸部100cの端部とを結んだ直線の長さと、従来技術のバランスピースの突起部とバランスピースの端部を結んだ直線の長さを比較すると、本実施の形態の方が短い構成となっている。これら直線の長さは、傾きを許容する範囲と比例しており、本実施の形態の方が短いということは、傾きを許容する範囲が広いことを表している。よって、わずかの傾きや溶接時の押圧によるたわみにより、突起部100a以外が接触してしまうことがなく、確実に溶接する事が出来る。
【0051】
また、本実施の形態におけるバランスピース100では、立ち上げ部100dの高さが、タービンブレード62をインナコア63に固定するための爪部64の高さ以上に形成されている。
【0052】
よって、バランス取りの際、ある程度の重量が必要な場合において、従来では前記爪部を避ける必要があったため、爪部の隙間の大きさを限度としたサイズのバランスピースを、爪部を避けるように複数溶接する必要があったのに対し、本実施の形態では、爪部64の隙間に凸部100cのみ収まる構成となっているため、必要な重量を持つサイズのバランスピース100を一カ所の溶接により設けることができるため、作業性の向上を図ることができる。
【0053】
また、従来のように複数のバランスピースがバラバラに構成されているのに対し、本実施の形態は一カ所に集中的に重量を構成することが可能となるため、確実にバランスを取ることができる。
【0054】
(他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態として、トルクコンバータのタービンランナに適用した場合を図面に基づいて説明したが、この構成に限られるものではない。基本的には、回転体に対して適用可能であり、流体伝動装置または車輪等でも対応可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態を適用したトルクコンバータの全体構成を表す図である。
【図2】実施の形態のバランスピースを示す図である。
【図3】実施の形態のタービンへの適用例を示す図である。
【図4】実施の形態のバランサ用溶接装置の全体構成図である。
【図5】従来技術のバランスピースを示す図である。
【図6】従来技術のタービンへの適用例を示す図である。
【符号の説明】
1 出力軸
2 コンバータカバー
3 インペラアッセンブリ
4 ステータ
5 ワンウェイクラッチ
6 タービンアッセンブリ
7 トーションダンパ
8 ロックアップクラッチ
21 ボス
22 ワッシャサポート
23 スラストワッシャ
31 インペラシェル
32 ポンプインペラ
33 インペラコア
34 支持部材
51 ベアリングサポート
52 OWCインナレース
53 OWCアウタレース
55 スラストベアリング
61 タービンシェル
62 タービンランナ
63 タービンコア
64 爪部
65 タービンハブ
66 タービンリベット
71 ドライブプレート
72 サイドプレート
73 トーションスプリング
74 ハブプレート
75 ハブ
81 ドラム
82 リテーニングプレート
83 クラッチプレート
84 ピストン
85 ハブロックアップ
86 油路
87 ブッシュ
100 バランスピース
100a 突起部
100b 端部
100c 凸部
100d 立ち上げ部
200 バランスピース
200a 突起部
200b 端部
406 溶接ヘッド
407 エアシリンダ
409 溶接ガン
411 電極部
412 開口部
413 通気孔
415 負圧供給手段
C 回転軸
R 円弧角

Claims (1)

  1. アウターシェルとインナコアの間にブレードを備えた流体伝動装置のバランス取りを行うバランサ用の溶接機に装着され、
    溶接時の火花を集中させるための突起部を備え、前記インナコアに溶接する事で重量バランスを取るバランスピースにおいて、
    前記バランスピースに、インナコアから離れる方向に立ち上げ部を設けることで前記インナコア側に突出した凸部を形成し、かつ、この凸部には前記突起部が含まれていることとし、
    前記立ち上げ部の高さを、少なくとも前記ブレードを前記インナコアに固定するための爪部の高さ以上に形成したことを特徴とする流体伝動装置用バランスピース。
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