JP3624552B2 - 自動車のフロントバンパー構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のフロントバンパー構造に関し、特にフロントバンパーがそのバンパー本体部から上方に一体に延設されてグリル枠部を形成する立柱部を有するものの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バンパーの取付構造として、例えば特開平3−67746号公報に示されているように、略U字状のFRP部材を介してバンパーを車体に取付け、そのFRP部材によりバンパーの衝撃吸収を行うことが提案されている。
【0003】
一方、近年、自動車のフロントバンパー前側の左右方向中央部に、例えば鉄製のコ字状グリルガードを設けるようにすることがあり、このグリルガードは自動車のデザインとしての役割が高くなりつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、デザイン的な観点からフロントバンパー自体をグリルガードのように見せるために、フロントバンパーに、そのバンパー本体部から上方に一体に延設されてグリル枠部を形成するコ字状部を設けることが考えられる。この場合、コ字状部は上下方向に延びる立柱部を有しているが、デザイン的な要求からその立柱部上部の位置をボンネット先端面に隙間なく合わせる等して、車体に対する立柱部上部の位置決めを確実に行う必要がある。
【0005】
このため、立柱部上部を車体に取付固定して位置決めを行うことが考えられるが、その立柱部の強度及び剛性が低いと、立柱部が振動して異音が発生する等の問題がある。一方、立柱部の強度及び剛性を向上させると、立柱部に対する軽衝突の際、立柱部がその衝撃力を直接受けて変形し、復元しなくなるという問題がある。
【0006】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、フロントバンパーに上記のような立柱部を設ける場合、上記提案例のように別部材を介在させてバンパーを車体に取付けるという考え方をさらに推し進めることによって、車体に対する立柱部上部の位置決めを確実に行いつつ、立柱部の強度及び剛性を高めた場合でも、立柱部に対する前突時にその衝撃吸収を行って立柱部の変形を防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明では、立柱部の上部を樹脂製のブラケットを介して車体に取付け、樹脂製ブラケットを、車体への取付部である基部から左右両端部に向かって前方に突出して平面視で略V字状をなすようにし、上記樹脂製ブラケットの左右両端部に、上記立柱部上部が取り付けられる立柱部取付部をそれぞれ形成するようにした。
【0008】
具体的には、請求項1の発明では、バンパー本体部から上方に一体に延設され、グリル枠部を形成する立柱部を有するフロントバンパーと、上記立柱部の上部と車体との間に介設され、該立柱部上部を車体に対して取付ける樹脂製のブラケットとが備えられ、上記樹脂製ブラケットは、車体への取付部である基部から左右両端部に向かって前方に突出して平面視で略V字状をなしており、上記樹脂製ブラケットの左右両端部に、上記立柱部上部が取り付けられる立柱部取付部がそれぞれ形成されている自動車のフロントバンパー構造とする。
【0009】
このことにより、立柱部の上部は樹脂製のブラケットを介して車体に取付固定されているので、立柱部の強度及び剛性を向上させたとしても、立柱部に対する前突時に樹脂製ブラケットによりその衝撃力を有効に吸収することができる。すなわち、樹脂製ブラケットは、基部が固定端とされ、立柱部取付部が自由端とされた片持ち梁の役目をし、自由端である立柱部取付部が変形し易くなる。この結果、立柱部に対する前突時の衝撃吸収性を向上させることができる。よって、車体に対する立柱部上部の位置決めを確実に行いつつ、立柱部に対する前突時に立柱部が変形するのを防止することができる。
【0010】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、バンパー本体部上方の立柱部は、車幅方向に所定間隔を空けて左右2箇所に形成され、上記左右の立柱部間に配設され、該立柱部を裏側から補強するグリル部材が備えられているものとする。
【0011】
この発明により、立柱部近傍のグリル部材によってその立柱部を裏側から容易に補強することができる。よって、立柱部の強度及び剛性を簡単かつ確実に向上させることができる。
【0012】
請求項3の発明では、請求項2の発明において、樹脂製ブラケットの立柱部取付部にグリル部材が共締めにより取付けられているものとする。
【0013】
このようにすることで、立柱部を裏側から補強するグリル部材も樹脂製ブラケットを介して車体に取付けられる。よって、グリル部材の締結を簡略化することができると共に、立柱部に対する前突時の衝撃吸収性をより一層向上させることができる。
【0014】
請求項4の発明では、請求項1〜3のいずれか1つの発明において、樹脂製ブラケットに、ヘッドランプを支持するランプブラケットが係止されており、上記樹脂製ブラケットは、上記ランプブラケットを介して車体に締結されているものとする。
【0015】
このことにより、立柱部近傍のランプブラケットとその立柱部とが樹脂製ブラケットを介して互いに支持し合い、相互に補強される。よって、ランプブラケット及び立柱部の相互の支持性を向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図2及び図3は、本発明の実施形態に係る自動車のフロントバンパー構造を示し、1は樹脂製のフロントバンパーであり、このバンパー1は、図4に示すように、車幅方向(左右方向)に延びる正面部2と該正面部2の左右両側より一体的に後方向に延びる左右側面部3,3とからなるバンパー本体部5と、このバンパー本体部5における正面部2の左右方向中央部に、このバンパー本体部5から上方に一体に延設され、グリル枠部を形成するコ字状部7とを備えている。このコ字状部7は、バンパー本体部5の上方でこれに略平行に左右方向に延びる上辺部7aと、その上辺部7aの左右両端部をバンパー本体部5とそれぞれ一体連結する上下方向に延びる左右2つの立柱部7b,7bとからなり、これら上辺部7a及び各立柱部7bはグリル枠部を形成する。すなわち、バンパー本体部5における左右の立柱部7b,7bの間の上側部分つまり中央上部5aと上記コ字状部7との間の空間はグリル空間部9とされている。
【0017】
上記コ字状部上辺部7a及びバンパー本体部5の中央上部5aは、図1に二点鎖線で示すように、共に前方に凸状とされ、略水平状の上下部と円弧状の前部とからなる。
【0018】
尚、バンパー本体部5における正面部2の左右両端下部には2つのフォグランプ用孔38,38が、また中央上部5aの下側には、左右方向に長いダクト状長孔39がそれぞれ開けられている。上記各フォグランプ用孔38の後側(裏側)には、バンパー本体部5後面から後方向に延びて車体の各バンパー締結部41に締結されるバンパーステイ45,45がそれぞれ一体的に取付固定されている。また、上記各フォグランプ用孔38の上方に相当するバンパー本体部5の直ぐ上側には、図示しないが、左右のヘッドランプがそれぞれ配置されるようになっており、各ヘッドランプは、後述の如く、左右のランプブラケット35,35によりそれぞれ支持されている。
【0019】
上記バンパー本体部5の中央上部5aとコ字状部7との間のグリル空間部9には、樹脂製のグリル部材11が配設されている。すなわち、このグリル部材11は、車幅方向(左右方向)に所定間隔を空けて左右2箇所に形成した立柱部7b,7b間に配設されている。上記グリル部材11は、図1及び図5〜図11に示すように、左右方向に細長い形状であり、その中央部には、空気取入用の開口を有するようにメッシュ状のグリル部12を備え、このグリル部12の周囲形状は、上記グリル空間部9の正面形状と略同じになるようにされている。
【0020】
上記グリル部材11の上端部には、グリル部材長手方向つまり左右方向の略全体に亘って上記バンパー1のコ字状部上辺部7a内に位置してその上辺部7aを補強する上方補強部としての縦断面コ字状部13が一体成形されている。すなわち、この縦断面コ字状部13は、前方に凸状とされた上記コ字状部上辺部7a内に位置するように前方に凸状のコ字状とされ、その上辺部7aの上下部を内部で繋ぐリブの役目を果たすことで、バンパー1のコ字状部上辺部7aが補強されるようになっている。尚、上記グリル部材11における縦断面コ字状部13の前方への突出量は、バンパー1のコ字状部上辺部7aよりも小さく、縦断面コ字状部13前部とコ字状部上辺部7a前部との間には隙間が設けられている。
【0021】
一方、上記グリル部材11の下端部には、そのグリル部材11下方において前方に凸状とされた上記バンパー本体部5の中央上部5a内に位置してそのバンパー本体部5の中央上部5aを補強する下方補強部としての3つのボックス部14,14,…が車幅方向(左右方向)に所定間隔を空けて一体成形されている。すなわち、この各ボックス部14も、上記縦断面コ字状部13と同様に、その縦断面形状が前方に凸状のコ字状とされ、バンパー本体部5の中央上部5aにおける略水平状の上下部を内部で繋ぐリブの働きをすることで、バンパー本体部5の中央上部5aが補強されるようになっている。尚、上記縦断面コ字状部13と同様に、各ボックス部14前部とバンパー本体部5の中央上部5a前部との間にも隙間が設けられている。
【0022】
また、上記グリル部材11の左右両端部は、バンパー1のコ字状部7における両立柱部7b,7bの後方に位置して各立柱部7bをその後側(裏側)から補強するようになっている。
【0023】
上記グリル部材11の各ボックス部14の下面には、バンパー本体部5の中央上部5aにおける下部とボルト50で締結するためのボルト挿通用孔15がそれぞれ開けられている。上記グリル部12の下端部には、バンパー本体部5における中央上部5aの上部とねじ51,51,…で締結するための複数のねじ挿通用孔16,16,…が、またグリル部12の上端部には、上記コ字状部上辺部7aの下部とねじ52,52,…で締結するための複数のねじ挿通用孔17,17,…がそれぞれ形成されている。さらに、グリル部材11の上端面における左右両端部及び中央部には、上記コ字状部上辺部7aの上部とねじ53,53,…で締結するための3つのねじ締結用下穴18,18,…が形成されている。尚、この各ねじ締結用下穴18の位置に対応した上記バンパー1のコ字状部上辺部7aの上部には、3つのグリル部材締結用孔7c,7c,…が形成されている。
【0024】
上記グリル部材11の左右両端部であって、バンパー1のコ字状部上辺部7aの左右両端部(左右の立柱部7b,7b上部)と車体の左右2つのブラケット締結部42,42との間には、バンパー左右方向中央に対して互いに対称形状の2つの樹脂製のブラケット25,25がそれぞれ介設されている。この各ブラケット25の上面における左右両端部には、図13に示すように、それぞれ立柱部取付部26,26が形成され、その各立柱部取付部26にはねじ締結用下穴26aが形成されている。一方、上記グリル部材11の上端面の左右両端部における上記両ねじ締結用下穴18,18の両側には、上記各ブラケット25の各ねじ締結用下穴26aに対応してそれぞれ2つのブラケット締結用孔19,19が設けられ、また、上記バンパー1の左右の立柱部7b,7b上部にも、上記各ねじ締結用下穴26aに対応してそれぞれ2つのブラケット締結用孔7d,7dが形成されている。そして、図11に示すように、上記各ブラケット25上面に、グリル部材11の上端部の左右両端部とバンパー1の各立柱部7b上部とがグリル部材11を下側にしてそれぞれ2つのねじ54,54で共締めされて取付けられるようになっている。
【0025】
上記各ブラケット25の後面には、図14にも示すように、上下2つの係止部27,27が後方に突設され、この各ブラケット25の2つの係止部27,27にそのブラケット25に近い側のヘッドランプを支持するランプブラケット35が係止されるようになっている。すなわち、この各ランプブラケット35はバンパー左右方向中央側がそれに近い側の各ブラケット25後方まで延ばされており、各ブラケット25の2つの係止部27,27に対応した位置に係合孔35a,35aが設けられ、この各係合孔35aに各係止部27がそれぞれ貫通状態で嵌められるようになっている。
【0026】
また、各ブラケット25後面の上記各係止部27よりもバンパー左右方向中央側には上下2つの車体取付部28,28が後方に突出して形成され、この各車体取付部28のボルト挿通用孔28aにボルト55が挿通されて各ブラケット25が上記ランプブラケット35を介して車体の各ブラケット締結部42に締結されるようになっている。そして、この各ブラケット25の上部は上側の車体取付部28を基部としてその基部から略V字状にそのブラケット25の左右両端部の立柱部取付部26,26に向かって前方に突出するようにされ、各立柱部取付部26がその前側から力を受けると後方に撓むことができるようになっている。このことで、バンパー1の各立柱部7b上部とグリル部材11とは、共に2つのブラケット25を介して車体の各ブラケット締結部42に取付けられることになるが、各立柱部7bに対する前突時に、各立柱部取付部26が後方に撓むことにより、その衝撃力を吸収するようになっている。
【0027】
上記各ブラケット25前面の上部における左右両端部には、図11及び図12にも示すように、それぞれ2つの上側縦リブ29,29が前方に突設され、この各上側縦リブ29は、その上部が前方に向かって下方に傾斜するテーパ面29aを有している。また、各ブラケット25前面上部のバンパー左右方向中央と反対側であって、上記上側縦リブ29の下方となる位置には、下側縦リブ30と横リブ31とが十字状に交差して形成されている。この下側縦リブ30には、図9及び図10にも示すように、その上下部が共に前方に向かってリブ上下方向中央側に傾斜するテーパ面30a,30aが、また横リブ31にはその左右部が共に前方に向かってリブ左右方向中央側に傾斜するテーパ面31a,31aがそれぞれ設けられている。グリル部材11後面の上記各ブラケット25の下側縦リブ30及び横リブ31に対応した位置にはこれらのリブ30,31と略嵌合するように左右2つの凹陥部20,20が設けられている。
【0028】
以上の構成からなる自動車のフロントバンパー構造において、そのフロントバンパー1を車体に取付けるには、先ず、各ブラケット25の係止部27,27に各ランプブラケット35を係合させた状態で、その各ランプブラケット35を介して各ブラケット25をその車体取付部28,28にて車体の各ブラケット締結部42にそれぞれ締結しておく。一方、バンパー1にはそのグリル空間部9にバンパー1の後方からグリル部材11を取付けておく。
【0029】
続いて、グリル部材11を取付けたバンパー1を、車体の各ブラケット締結部42にそれぞれ締結した両ブラケット25,25に対してその前方から取付ける。このとき、各ブラケット25前面の各上側縦リブ29のテーパ面29a及び下側縦リブ30aの各テーパ面30aがバンパー1の上下方向の位置決めを行なう。すなわち、グリル部材11の上端後部が各上側縦リブ29のテーパ面29aに沿って上方に誘い込まれてグリル部材11と共にバンパー1の上下方向の位置決めがなされ、また、下側縦リブ30の各テーパ面30aがグリル部材11の各凹陥部20に嵌合する際、グリル部材11と共にバンパー1が上下いずれかの方向に誘い込まれて上下方向の位置決めがなされる。さらに、バンパー1の左右方向の位置決めも、上記上側及び下側縦リブ29,30と同様に、横リブ31の各テーパ面31aによってなされる。このことで、このバンパー1をロボット等によって自動的に取付ける場合でも、バンパー1の位置合わせを容易かつ確実に行うことができる。
【0030】
その後、各ブラケット25の立柱部取付部26,26上面に、グリル部材11の上端部における左右両端部とバンパー1の左右の立柱部7b,7b上部とをそれぞれ2つのねじ54,54で共締めし、バンパー1の各バンパーステイ45にて車体の各バンパー締結部41に締結することにより、バンパー1の車体への取付けが完了する。
【0031】
したがって、上記実施形態では、フロントバンパー1のバンパー本体部5から上方に一体に延設され、グリル枠部を形成するコ字状部7における左右の立柱部7b,7b上部がそれぞれ樹脂製のブラケット25,25を介して車体の各ブラケット締結部42に取付けられているので、グリル部材11によって各立柱部7bやコ字状部上辺部7aの強度及び剛性をその裏側から向上させたとしても、各立柱部7bや上辺部7aに対する前突時に各ブラケット25がその衝撃力を有効に吸収する。すなわち、各ブラケット25が、その車体取付部28である基部から左右両端部に向かって前方に突出して平面視で略V字状をなし、その各ブラケット25の左右両端部に、立柱部取付部26,26がそれぞれ形成されているので、各ブラケット25は、基部が固定端とされ、各立柱部取付部26が自由端と された片持ち梁としての働きをし、自由端である各立柱部取付部26がその前側から力を受けて後方に変形し易くなる。よって、車体に対して各立柱部7b上部延いてはコ字状部上辺部7a全体の位置決めを確実に行うことができると共に、各立柱部7bや上辺部7aに対する前突時の衝撃吸収性を向上させることができ、各立柱部7bや上辺部7aの変形を防止することができる。
【0032】
さらに、各ブラケット25の各立柱部取付部26にグリル部材11の上端部における左右両端部が各立柱部7a上部と共締めされて取付けられているので、各立柱部7bを裏側から補強するグリル部材11も各ブラケット25を介して車体の各ブラケット締結部42に取付けられる。よって、グリル部材11の締結の簡略化を図りつつ、各立柱部7b及び上辺部7aに対する前突時の衝撃吸収性をさらに向上させることができる。
【0033】
また、各ブラケット25の後面の係止部27,27に左右のヘッドランプを支持する各ランプブラケット35がそれぞれ係止されているので、各立柱部7b近傍の各ランプブラケット35とその各立柱部7bとが各ブラケット25を介して互いに支持し合い、相互に補強される。よって、各ランプブラケット25及び各立柱部7bの相互の支持性を向上させることができる。
【0034】
尚、上記実施形態では、コ字状部7における左右の立柱部7b,7b上部を樹脂製の各ブラケット25を介して車体の各ブラケット締結部42に取付けるようにしたが、コ字状部7ではなく上下方向に延びる立柱部のみを設ける場合でも、本発明を適用することができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によると、フロントバンパーのバンパー本体部から上方に一体に延設され、グリル枠部を形成する立柱部の上部と車体との間に介設され、その立柱部上部を車体に対して取付ける樹脂製のブラケットを備え、樹脂製ブラケットを、車体への取付部である基部から左右両端部に向かって前方に突出して平面視で略V字状をなすようにし、上記樹脂製ブラケットの左右両端部に、上記立柱部上部が取り付けられる立柱部取付部をそれぞれ形成するようにしたことにより、車体に対する立柱部上部の位置決めを確実に行いつつ、立柱部の強度及び剛性を向上させたとしても、立柱部に対する前突時における衝撃吸収性の向上を図ることができ、立柱部の変形の防止を図ることができる。
【0036】
請求項2の発明によると、バンパー本体部上方の立柱部を、車幅方向に所定間隔を空けて左右2箇所に形成し、上記左右の立柱部間に配設され、該立柱部を裏側から補強するグリル部材を備えたことにより、立柱部の強度及び剛性の向上を簡単かつ確実に図ることができる。
【0037】
請求項3の発明によると、樹脂製ブラケットの立柱部取付部にグリル部材を共締めにより取付けたことにより、グリル部材の締結の簡略化を図ることができ、立柱部に対する前突時の衝撃吸収性のさらなる向上を図ることができる。
【0038】
請求項4の発明によると、樹脂製ブラケットに、ヘッドランプを支持するランプブラケットを係止し、樹脂製ブラケットを、そのランプブラケットを介して車体に締結したことにより、ランプブラケット及び立柱部の相互支持性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図7のI−I線断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るフロントバンパー構造の要部を示す正面図である。
【図3】フロントバンパー構造の要部を示す上面図である。
【図4】フロントバンパーを示す斜視図である。
【図5】グリル部材を示す斜視図である。
【図6】図7のVI−VI線断面図である。
【図7】グリル部材の要部を示す正面図である。
【図8】グリル部材の要部を示す上面図である。
【図9】図7のIX−IX線断面図である。
【図10】図9のX−X線断面図である。
【図11】図7のXI−XI線断面図である。
【図12】ブラケットを示す正面図である。
【図13】ブラケットを示す上面図である。
【図14】図2のXIV −XIV 線断面図である。
【符号の説明】
1 フロントバンパー
5 バンパー本体部
7 コ字状部
7a コ字状部上辺部
7b 立柱部
9 グリル空間部
11 グリル部材
13 縦断面コ字状部
14 ボックス部
25 ブラケット
26 立柱部取付部
27 係止部
28 車体取付部
35 ランプブラケット
42 ブラケット締結部
Claims (4)
- バンパー本体部から上方に一体に延設され、グリル枠部を形成する立柱部を有するフロントバンパーと、
上記立柱部の上部と車体との間に介設され、該立柱部上部を車体に対して取付ける樹脂製のブラケットとが備えられ、
上記樹脂製ブラケットは、車体への取付部である基部から左右両端部に向かって前方に突出して平面視で略V字状をなしており、
上記樹脂製ブラケットの左右両端部に、上記立柱部上部が取り付けられる立柱部取付部がそれぞれ形成されていることを特徴とする自動車のフロントバンパー構造。 - 請求項1記載の自動車のフロントバンパー構造において、
バンパー本体部上方の立柱部は、車幅方向に所定間隔を空けて左右2箇所に形成され、
上記左右の立柱部間に配設され、該立柱部を裏側から補強するグリル部材が備えられていることを特徴とする自動車のフロントバンパー構造。 - 請求項2記載の自動車のフロントバンパー構造において、
樹脂製ブラケットの立柱部取付部にグリル部材が共締めにより取付けられていることを特徴とする自動車のフロントバンパー構造。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の自動車のフロントバンパー構造において、
樹脂製ブラケットに、ヘッドランプを支持するランプブラケットが係止されており、
上記樹脂製ブラケットは、上記ランプブラケットを介して車体に締結されていることを特徴とする自動車のフロントバンパー構造。
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