JP3624516B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウム含有複合酸化物を含有する正極と、リチウムイオンをドープ且つ脱ドープし得る炭素材料を含有する負極と、リチウム塩電解質を非水溶媒に溶解させてなる非水電解液とを備えた非水電解液二次電池に関する。より詳しくは、高電圧且つ重負荷放電条件におけるサイクル特性に優れた非水電解液二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子技術の進歩により電子機器の高性能化、小型化、ポータブル化が進み、これら携帯用電子機器に使用される高エネルギー密度電池の要求が強まっている。従来、これらの電子機器に使用される二次電池としては、ニッケル・カドミウム電池や鉛電池等が挙げられるが、これらの電池では放電電位(約1.2V)が低く、電池重量および電池体積が大きく、エネルギー密度の高い電池の要求には十分には応えられていないのが実情である。
【0003】
最近、これらの要求を満たす電池システムとして、金属リチウムやリチウム合金を負極とする非水電解液二次電池が注目され、盛んに研究が行われている。しかし、金属リチウムなどを負極とする非水電解液二次電池の場合、金属リチウムの溶解、折出時のデンドライト生成や析出リチウムの微細化のために、サイクル寿命や急速充電特性が実用上十分な特性を示さないという問題がある。
【0004】
そこで、これらの問題を解決するために、リチウムイオンをドープ且つ脱ドープ可能な物質、例えば炭素材料を負極とするリチウムイオン非水電解液二次電池の研究開発が活発化している。このような負極を使用する非水電解液二次電池は、リチウムが金属状態で存在しないため、金属リチウム負極に起因するサイクル特性の低下や急速充電特性の低下等に関する問題はなく、優れた電池特性を示す。また、ニッケル・カドミウム電池に比較しても、二次電池として必要とされる低自己放電性も改善されており、しかもメモリー効果もないという利点を有する。更に、正極に酸化還元電位の高いリチウム含有複合酸化物を用いることにより、電池の電圧(約4.2V)が高くなるため、高エネルギー密度の電池を実現できるという利点も有する。
【0005】
ところで、このようなリチウムイオン非水電解液二次電池に用いられている非水電解液としては、LiPFなどの電解質を環状炭酸エステル類又は鎖状炭酸エステル類などの非水溶媒に溶解したものが使用されている。中でも、非水溶媒として、炭酸プロピレンと炭酸ジエチルとの混合溶媒を使用することが一般に推奨されている。このような混合溶媒を非水溶媒として使用することにより、高温条件下(例えば、夏季の自動車内や高温多湿雰囲気の倉庫内等)でリチウムイオン非水電解液二次電池を保管あるいは使用した場合でもサイクル特性の劣化を抑制することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、炭酸プロピレンと炭酸ジエチルとの混合有機溶媒を非水電解液二次電池の非水溶媒として使用した場合、高電圧且つ重負荷放電条件下でのサイクル特性が十分とはいえず、更に改善することが求められていた。
【0007】
本発明は、以上の従来の技術の課題を解決しようとするものであり、リチウム含有複合酸化物を含む正極と、リチウムイオンをドープ且つ脱ドープし得る炭素材料を含む負極と、リチウム塩電解質を非水溶媒に溶解してなる非水電解液とを備えた非水電解液二次電池の高電圧且つ重負荷放電条件下でのサイクル特性を向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、電解液の非水溶媒としてオルトギ酸エステル、オルト酢酸エステル及びオルト炭酸エステルからなる群より選択されるオルト酸エステルを使用することにより上述の目的が達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
即ち、本発明は、リチウム含有複合酸化物を含む正極と、リチウムイオンをドープ且つ脱ドープし得る炭素材料を含む負極と、リチウム塩電解質を非水溶媒に溶解してなる非水電解液とを備えた非水電解液二次電池において、非水溶媒が、オルトギ酸エステル、オルト酢酸エステル及びオルト炭酸エステルからなる群より選択されるオルト酸エステルと、それ以外の非水溶媒とを含有し、非水溶媒中にオルト酸エステルを5容量以上含有することを特徴とする非水電解液二次電池を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の非水電解液二次電池は、非水溶媒がオルトギ酸エステル、オルト酢酸エステル及びオルト炭酸エステルからなる群より選択されるオルト酸エステルと、それ以外の非水溶媒とを含有し、非水溶媒中にオルト酸エステルを5容量以上含有することを特徴とする。これにより、非水電解液二次電池の高電圧且つ重負荷放電条件下でのサイクル特性を向上させることができる。
【0011】
このような効果が得られる理由は、明確ではないが次のように考えられる。
【0012】
即ち、非水電解液二次電池の電池特性の劣化、特に高電圧で重負荷放電特性の低下の原因の一つとして、非水電解液に痕跡量で含まれる水などの不純物や非水溶媒分子の分解が考えられる。まず、痕跡量の水に関しては、水に対する反応性が非常に高いオルト酸エステルを非水溶媒として使用すると、オルト酸エステルが直ちに水と反応し、電池特性に影響を及ぼさない範囲でアルコールとエステルとを副成し、これにより電池特性の劣化が防止されるためであると考えられる。また、水以外の不純物や溶媒分子に関しては、それらに比べてオルト酸エステルは分解しやすいために、電極表面に電極反応を阻害しないが不純物や溶媒分子の分解を妨げることができるような皮膜が形成されるためと考えられる。
【0013】
オルト酸エステルは、前述したようにオルトギ酸エステル、オルト酢酸エステル及びオルト炭酸エステルから選択される。ここで、オルトギ酸エステルとしては、オルトギ酸トリメチル、オルトギ酸トリエチル、オルトギ酸トリプロピルなどを挙げることができるが、中でも操作が容易である点からオルトギ酸トリエチルが好ましい。オルト酢酸エステルとしては、オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、オルト酢酸トリプロピルなどを挙げることができるが、中でも操作が容易である点からオルト酢酸トリエチルが好ましい。オルト炭酸エステルとしては、オルト炭酸トリメチル、オルト炭酸トリエチル、オルト炭酸トリプロピルなどを挙げることができるが、中でも操作が容易である点からオルト炭酸トリエチルが好ましい。
【0014】
なお、これらのオルト酸エステルは二種以上を混合して使用することができる。
【0015】
本発明において、非水溶媒の100%をこのようなオルト酸エステルにより構成してもよいが、他の非水溶媒と必要に応じて混合して使用することができる。その場合、オルト酸エステルの非水溶媒中の含有量は、少な過ぎるとサイクル特性の向上が望めないので非水溶媒の少なくとも5容量%である。
【0016】
オルト酸エステルと併用することのできる非水溶媒としては、従来よりリチウムイオン非水電解液二次電池において用いられている非水溶媒、例えば、高誘電率溶媒である炭酸プロピレン、炭酸エチレン、炭酸ブチレン、γ−ブチロラクトン等や、低粘度溶媒である1,2−ジメトキシエタン、2−メチルテトラヒドロフラン、炭酸ジメチル、炭酸メチルエチル、炭酸ジエチル等を挙げることができる。
【0017】
特に、炭酸プロピレン、炭酸エチレン及び炭酸ブチレンからなる群より選択される環状炭酸エステルの少なくとも一種を使用することが好ましい。これにより、オルト酸エステル単独で非水電解液の非水溶媒を構成した場合に比べ高い導電率が得られる。
【0018】
非水溶媒を、オルト酸エステルと環状炭酸エステルとの2成分混合系から構成した場合、オルト酸エステルの非水溶媒中の含有量は、好ましくは5〜90容量%、より好ましくは20〜80容量%である。一方、このときの環状炭酸エステルの非水溶媒中の含有量は、好ましくは10〜95容量%、より好ましくは20〜80容量%である。
【0019】
また、本発明においては、オルト酸エステルと環状炭酸エステルとの2成分に加えて、更に炭酸ジエチルを加えて3成分混合系から非水溶媒を構成してもよい。
【0020】
非水溶媒を、オルト酸エステルと環状炭酸エステルと炭酸ジエチルとの3成分混合系から構成した場合、オルト酸エステルの非水溶媒中の含有量は、好ましくは5〜80容量%、より好ましくは5〜50容量%である。一方、このときの環状炭酸エステルの非水溶媒中の含有量は、好ましくは10〜50容量%、より好ましくは10〜40容量%であり、炭酸ジエチルの非水溶媒中の含有量は、好ましくは10〜45容量%、より好ましくは20〜40容量%である。
【0021】
以上のような非水溶媒に溶解させて非水電解液を調製する際に使用する電解質としては、一般に、リチウム電池用として使用されるLiClO、LiAsF、LiPF、LiBF、LiCl、LiBr、CHSOLi、CFSOLi等を挙げることができる。これらは単独でも2種類以上を混合して用いることができる。
【0022】
本発明のリチウムイオン非水電解液二次電池の正極としては、正極活物質としてリチウム含有複合酸化物を使用したものを使用する。これにより高いエネルギー密度の二次電池を構成することができる。
【0023】
ここで、リチウム含有複合酸化物としては、従来よりリチウムイオン二次電池の正極活物質として用いられているものを使用することができ、特に式(1)
【0024】
【化2】
LiMO (1)
(式中、Mは遷移金属、好ましくはCo、Ni及びMnの少なくとも一種であり、xは0.05≦x≦1.10を満足させる数である。)
で表される化合物を好ましく使用することができる。式中xの値は、充放電状態により0.05≦x≦1.10の範囲内で変化する。ここで、遷移金属MがMnである場合、LiMn、LiMnOのいずれも使用することができる。
【0025】
なお、このようなリチウム含有複合酸化物から正極を形成するに際しては、公知の導電材や結着材等を添加することができる。
【0026】
このようなリチウム含有複合酸化物は、例えばリチウム及び遷移金属Mのそれぞれの塩、例えば、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、酸化物、水酸化物、ハロゲン化物等を原料として製造することができる。例えば、所望の組成に応じてリチウム塩原料及び遷移金属M塩原料をそれぞれ計量し、十分に混合した後に酸素存在雰囲気下600℃〜1000℃の温度範囲で加熱焼成することにより製造することができる。この場合、各成分の混合方法は、特に限定されるものでなく、粉末状の塩類をそのまま乾式の状態で混合してもよく、あるいは粉末状の塩類を水に溶解して水溶液の状態で混合してもよい。
【0027】
本発明の非水電解液二次電池を構成する負極としては、リチウムイオンをドープ且つ脱ドープ可能な炭素材料が用いられるが、このような炭素材料としては2000℃以下の比較的低い温度で焼成して得られる低結晶性炭素材料や、結晶化しやすい原料を3000℃近くの高温で処理した高結晶性炭素材料等を使用することができる。例えば、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス等)、人造黒鉛類、天然黒鉛類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、炭素繊維、活性炭などを使用することができる。中でも、(002)面の面間隔が3.70オングストローム以上、真密度が1.70g/cc未満、且つ空気気流中における示差熱分析で700℃以上に発熱ピークを持たない低結晶性炭素材料や、負極合剤充填性の高い真比重が2.10g/cc以上の高結晶性炭素材料を好ましく使用することができる。
【0028】
このような材料から負極を形成するに際しては、公知の結着材等を添加することができる。
【0029】
本発明の非水電解液二次電池のセパレータ、電池缶、PTC素子、集電体等の他の構成については、従来のリチウムイオン非水電解液二次電池と同様とすることができる。また、電池の組み立て手順も従来と同様に行うことができる。
【0030】
なお、本発明の非水電解液二次電池の電池形状については特に限定されず、必要に応じて円筒型形状、角型形状、コイン型形状、ボタン型形状等の種々の形状とすることができる。
【0031】
以上説明したように、本発明の非水電解液二次電池は、非水溶媒として特定のオルト酸エステルを使用することにより高電圧且つ重負荷放電条件下のサイクル特性が向上しているので、重負荷放電を必要とする近年の種々の小型電子機器の電源として適したものとなる。
【0032】
【実施例】
以下、本発明の非水電解液二次電池を実施例により具体的に説明する。
【0033】
実施例1〜15及び比較例1〜3
図1に示す電池の断面図を参照しながら具体的に説明する。
【0034】
(負極(1)の作製)
石油ピッチに酸素を含む官能基を10〜20%導入(酸素架橋)した後、不活性ガス中1000℃で焼成することにより、ガラス状炭素材料に近い性質の難黒鉛化炭素材料{(002)面の面間隔=3.76オングストローム(X線回折測定による);真比重=1.58}を得た。
【0035】
次に、得られた炭素材料を平均粒径10μmの粉末に粉砕した。この粉末90重量部と結着剤としてポリフッ化ビニリデン10重量部とを混合して負極合剤を調製し、これをN−メチル−2−ピロリドンに分散させて負極合剤スラリーを調製した。
【0036】
そして、このスラリーを負極集電体(10)である10μm厚の銅箔の両面に塗布し、乾燥後ロールプレス機で圧縮成型を行うことにより帯状の負極(1)を作製した。
【0037】
(正極(2)の作製)
まず、炭酸リチウムと炭酸コバルトとを0.5モル対1.0モルの比率となるように混合し、900℃で5時間、空気中で焼成することによりLiCoOを得た。
【0038】
次に、この正極活物質としてLiCoO91重量部と、導電材としてグラファイト6重量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン3重量部とを混合して正極合剤を調製し、これをN−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーを調製した。
【0039】
次に、このスラリーを正極集電体(11)である20μm厚のアルミニウム箔の両面に均一に塗布し、乾燥後ロールプレス機で圧縮成型を行うことにより帯状の正極(2)を得た。
【0040】
(非水電解液二次電池の作製)
以上のように作製した帯状の負極(1)と正極(2)と、厚さが25μmの微多孔性ポリエチレンフィルムからなるセパレータ(3)とを順に積層してセンターピンの回りに多数巻回することにより、ニッケルメッキを施した鉄製の電池缶(5)(外径13.8mm,高さ51.8mm)に適切に収まるような大きさの渦巻式電極体を作製した。
【0041】
次に、この渦巻式電極体を電池缶(5)に収納し、その渦巻式電極体上下両面に絶縁板(4)を配置し、そして正極(2)及び負極(1)のそれぞれの集電を行うために、アルミニウムからなる正極リード(13)を正極集電体(11)から導出して電流遮断装置としてのPTC素子(9)を備えた安全弁装置(8)を介して電池蓋(7)に接続した。また、ニッケルからなる負極リード(12)を負極集電体(10)から導出して電池缶(5)に熔接した。
【0042】
次に、電池缶(5)の中に、表1〜表2に示す混合非水溶媒に、LiPFを1モル/リットルの濃度で溶解させた非水電解液を注入した。そして、アスファルトを塗布したガスケット(6)を介して電池蓋(7)と電池缶(5)とをかしめることで電池蓋(7)を固定した。これにより、図1に示すような直径13.8mmで高さ50mmの円筒型非水電解液二次電池を作製した。
【0043】
【表1】
Figure 0003624516
【0044】
【表2】
Figure 0003624516
【0045】
(電池性能の評価)
このようにして作製した実施例1〜15及び比較例1〜3の円筒型非水電解液二次電池について、以下に示すサイクル寿命試験を行った。
【0046】
温度23℃において、充電電圧4.20V、充電電流1000mAで充電時間2.5hの条件で充電を行い、続いて放電電流250mAで終止電圧2.75Vの条件で放電を行うサイクルを繰り返し、10サイクル目と100サイクル目の放電容量(Wh/l)を測定し、10サイクル目の放電容量に対する100サイクル目の放電容量の比率を容量保持率(%)として算出した。得られた結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
Figure 0003624516
【0048】
表3の結果から、オルト酸エステルを非水溶媒として使用した実施例1〜15の非水電解液二次電池は、非水溶媒として従来の環状炭酸エステルと炭酸ジエチルとの混合溶媒を使用した比較例1〜3の電池に比べ、容量維持率が格段と改善されたことがわかる。
【0049】
なお、実施例1〜7の結果から、オルトギ酸トリエチルに代表されるオルト酸エステルと炭酸プロピレンとの2成分系の混合非水溶媒を使用した場合には、オルト酸エステルの非水溶媒中の含有量の好ましい範囲が、少なくとも5〜90容量%であることがわかる。また、実施例10〜13の結果から、オルトギ酸トリエチルに代表されるオルト酸エステルと炭酸プロピレンと炭酸ジエチルとの3成分系の混合非水溶媒を使用した場合には、オルト酸エステルの非水溶媒中の含有量の好ましい範囲が、少なくとも5〜80容量%であることがわかる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、リチウム含有複合酸化物を含む正極と、リチウムイオンをドープ且つ脱ドープし得る炭素材料を含む負極と、リチウム塩電解質を非水溶媒に溶解してなる非水電解液とを備えた非水電解液二次電池の高電圧且つ重負荷放電条件下でのサイクル特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非水電解液二次電池の断面図である。
【符号の説明】
1 負極、 2 正極、 3 セパレータ、 4 絶縁板、 5 電池缶、
6 ガスケット、 7 電池蓋、 8 安全弁装置、 9 PTC素子、
10 負極集電体、 11 正極集電体、 12 負極リード、
13 正極リード

Claims (8)

  1. リチウム含有複合酸化物を含む正極と、リチウムイオンをドープ且つ脱ドープし得る炭素材料を含む負極と、リチウム塩電解質を非水溶媒に溶解してなる非水電解液とを備えた非水電解液二次電池において、非水溶媒が、オルトギ酸エステル、オルト酢酸エステル及びオルト炭酸エステルからなる群より選択されるオルト酸エステルと、それ以外の非水溶媒とを含有し、非水溶媒中にオルト酸エステルが5容量以上含有されていることを特徴とする非水電解液二次電池。
  2. 非水溶媒が、炭酸プロピレン、炭酸エチレン及び炭酸ブチレンからなる群より選択される環状炭酸エステルの少なくとも一種を更に含有する請求項1記載の非水電解液二次電池。
  3. オルト酸エステルが非水溶媒中に5〜90容量%含有されている請求項2記載の非水電解液二次電池。
  4. 環状炭酸エステルが非水溶媒中に10〜95容量%含有されている請求項3記載の非水電解液二次電池。
  5. 非水溶媒が、炭酸ジエチルを更に含有する請求項2〜4のいずれか1の請求項に記載の非水電解液二次電池。
  6. オルト酸エステルが非水溶媒中に5〜80容量%含有されている請求項5記載の非水電解液二次電池。
  7. 環状炭酸エステルが非水溶媒中に10〜50容量%含有されており、炭酸ジエチルが非水溶媒中に10〜45容量%含有されている請求項6記載の非水電解液二次電池。
  8. リチウム含有複合酸化物が、式(1)
    【化1】
    LixMO2 (1)
    (式中、Mは遷移金属の少なくとも一種であり、xは0.05≦x≦1.10を満足する数である。)である請求項1〜7のいずれか1の請求項に記載の非水電解液二次電池。
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