JP3623149B2 - 湿気硬化型接着剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1液型の湿気硬化型接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオール中の水酸基とポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基とを反応させて得られる分子両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを主成分とする1液型の湿気硬化型組成物は既に公知であり、接着剤やシーリング剤を始め、多種多様な分野や用途で広く用いられている。
【0003】
上記ウレタンプレポリマーを主成分とする湿気硬化型組成物は、ウレタンプレポリマー中のイソシアネート基と空気中や被着体中の水分が反応して最終的には架橋構造を形成し、優れた強度や弾性を発現する硬化皮膜を形成する。
【0004】
しかし、これらの湿気硬化型組成物の湿気硬化性は、養生(硬化)時の雰囲気温度や湿度あるいは被着体の温度や湿度等によって大きく左右されるので、例えば冬季のような低温度、低湿度雰囲気下においては湿気硬化反応が著しく遅くなって、1週間程度の養生を行わないと硬化反応が十分に進行せず、優れた接着強度や耐熱性等を得られないという問題点がある。
【0005】
このような問題点に対応するため種々の試みが成されており、例えば、特許第2960323号公報では、「a)反応性ポリウレタンプレポリマー、及びb)0.05〜0.15重量%の2,2’−ジモルホリノジエチルエーテルもしくはジ(2,6−ジメチルモルホリノエチル)エーテル触媒を含む触媒化されたポリウレタン反応性ホットメルト接着剤(湿気硬化型接着剤組成物)」が提案されている。
【0006】
しかし、上記提案にあるような触媒を含有する湿気硬化型接着剤組成物の場合、湿気硬化性は確かに向上するものの、反面、接着剤の加熱溶融時にも架橋反応が進行するので、経時的な粘度上昇やゲル化が起こり易く、均一で安定した塗布作業が困難になるという問題点や、常温における貯蔵安定性も阻害され易いという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来の問題点に鑑み、常温における貯蔵安定性や加熱溶融時の熱安定性が良好であるので、塗布作業性や取扱い性に優れ、且つ、速やかな湿気硬化性を有し、硬化後は優れた接着強度や耐熱性、弾性や耐衝撃性等を発現する湿気硬化型接着剤組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明(以下、「本発明1」と記す)による湿気硬化型接着剤組成物は、イソシアネート基含有化合物100重量部に対し、有機燐系化合物1〜20重量部及び下記一般式(1)で表されるモルホリン系化合物0.1〜1重量部が添加されて成ることを特徴とする。
【化3】
Figure 0003623149
(式中、X、Y及びZはアルキル基又は下記一般式(2)で表される基を示し、
X、Y及びZのうちの少なくとも1個は一般式(2)で表される基である)
【化4】
Figure 0003623149
(式中、R及びRは水素又はアルキル基を示し、nは正の整数を示す)
【0009】
請求項2に記載の発明(以下、「本発明2」と記す)による湿気硬化型接着剤組成物は、上記本発明1の湿気硬化型接着剤組成物において、イソシアネート基含有化合物が、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール及びポリアルキレンポリオールから成る群より選択される少なくとも1種のポリオールとポリイソシアネート化合物とから合成される分子両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーであることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明(以下、「本発明3」と記す)による湿気硬化型接着剤組成物は、上記本発明1又は本発明2の湿気硬化型接着剤組成物において、有機燐系化合物が、常温で固体状の結晶性を有する有機燐系化合物であることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明(以下、「本発明4」と記す)による湿気硬化型接着剤組成物は、上記本発明1〜本発明3のいずれかに記載の湿気硬化型接着剤組成物において、有機燐系化合物が、トリフェニルホスフェート、トリフェニルホスフィン及びトリフェニルホスフィンオキサイドから成る群より選択される少なくとも1種の有機燐系化合物であることを特徴とする。
【0012】
本発明1の湿気硬化型接着剤組成物に用いられイソシアネート基含有化合物とは、分子両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを言う。
【0013】
上記ウレタンプレポリマーは、ポリオールとポリイソシアネート化合物とから合成される。即ち、分子末端に水酸基を有するポリオールと分子末端にイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物との付加反応により得られる。
【0014】
ウレタンプレポリマーの合成に用いられるポリオールとしては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリアルキレンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリマーポリオール等が挙げられるが、なかでもポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリアルキレンポリオール等が好適に用いられる。これらのポリオールは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0015】
ポリエステルポリオールとしては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、1,5−ナフタル酸、2,6−ナフタル酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸、ドデカメチレンジカルボン酸等のようなジカルボン酸等の多価カルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール等のポリオールとの反応により得られるポリエステルポリオールや、ε−カプロラクタムを開環重合して得られるポリ−ε−カプロラクトンポリオール等が挙げられる。これらのポリエステルポリオールは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0016】
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールとエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等との共重合体等が挙げられる。これらのポリエーテルポリオールは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0017】
ポリアルキレンポリオールとしては、例えば、ポリブタジエンポリオール、水素化ポリブタジエンポリオール、水素化ポリイソプレンポリオール等が挙げられる。これらのポリアルキレンポリオールは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0018】
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、ポリヘキサメチレンカーボネートポリオール、ポリシクロヘキサンジメチレンカーボネートポリオール等が挙げられる。これらのポリカーボネートポリオールは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0019】
ポリマーポリオールとしては、例えば、上記ポリエステルポリオールやポリエーテルポリオールにアクリロニトリル、スチレン、メチル(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和化合物をグラフト重合させて得られるグラフト重合体等が挙げられる。これらのポリマーポリオールは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0020】
又、ウレタンプレポリマーの合成に用いられるポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、MDIの液状変性物、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、シクロヘキサンフェニレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート等が挙げられるが、なかでも安全性や反応性等の点で優れるMDIやMDIの液状変性物等が好適に用いられる。これらのポリイソシアネート化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0021】
ウレタンプレポリマーの合成方法は、特別なものではなく、例えば、前記ポリオールと上記ポリイソシアネート化合物とをポリオール中の水酸基(OH)に対するポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基(NCO)の比率(NCO/OH)がモル比で1.5〜2.5となるような割合で混合し、窒素気流中で、80〜100℃程度の温度で3〜5時間程度反応させることにより、所望のウレタンプレポリマーを得ることが出来る。
【0022】
上記NCO/OH(モル比)が1.5未満であると、得られるウレタンプレポリマーの粘度が高くなり過ぎて、湿気硬化型接着剤組成物とすることが困難となる場合があり、逆にNCO/OH(モル比)が2.5を超えると、得られる湿気硬化型接着剤組成物が硬化時に発泡を起こし易くなって硬化物の凝集力が低下し、十分な接着強度を得られないことがある。
【0023】
本発明1で用いられるウレタンプレポリマーは、単一のウレタンプレポリマーであっても良いし、予め合成された複数のウレタンプレポリマーが所定の割合で混合されたものであっても良い。
【0024】
本発明1の湿気硬化型接着剤組成物は、主成分である上記ウレタンプレポリマー100重量部に対し、有機燐系化合物が1〜20重量部添加されていることが必要である。
【0025】
上記有機燐系化合物としては、例えば、トリクレジルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、トリス(イソプロピル)フェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリフェニルホスファイト、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられるが、なかでも常温で固体状の結晶性を有する有機燐系化合物が好適に用いられる。このような常温で固体状の結晶性を有する有機燐系化合物としては、例えば、トリフェニルホスフェート、トリフェニルホスホスフィン、トリフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。これらの有機燐系化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0026】
上記有機燐系化合物の特定量を添加することにより、得られる湿気硬化型接着剤組成物は、常温における貯蔵安定性が向上し、且つ、加熱溶融時の溶融粘度が低下すると共に、熱安定性も向上するので、塗布作業性や取扱い性に優れたものとなる。
【0027】
ウレタンプレポリマー100重量部に対する有機燐系化合物の添加量が1重量部未満であると、有機燐系化合物の添加に基づく上記効果を十分に得られず、逆にウレタンプレポリマー100重量部に対する有機燐系化合物の添加量が20重量部を超えると、得られる湿気硬化型接着剤組成物の硬化速度が遅くなる。
【0028】
本発明1の湿気硬化型接着剤組成物は、主成分である前記ウレタンプレポリマー100重量部に対し、前記一般式(1)で表されるモルホリン系化合物が0.1〜1重量部添加されていることが必要である。
【0029】
上記モルホリン系化合物としては、例えば、2,2’−ジモルホリノジエチルエーテル、ジ(2,6−ジメチルモルホリノエチル)エーテル、ビス{2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノ)エチル}−{2−(4−モルホリノ)エチル}アミン、ビス{2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノ)エチル}−{2−(2,6−エチル−4−モルホリノ)エチル}アミン、トリス{2−(4−モルホリノ)エチル}アミン、トリス{2−(4−モルホリノ)プロピル}アミン、トリス{2−(4−モルホリノ)ブチル}アミン、トリス{2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノ)エチル}アミン、トリス{2−(2,6−ジエチル−4−モルホリノ)エチル}アミン、トリス{2−(2−エチル−4−モルホリノ)エチル}アミン等が挙げられる。これらのモルホリン系化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0030】
上記モルホリン系化合物の特定量を添加することにより、得られる湿気硬化型接着剤組成物は、硬化後の凝集力が向上し、接着強度や耐熱性、耐クリープ性等に優れたものとなる。
【0031】
ウレタンプレポリマー100重量部に対するモルホリン系化合物の添加量が0.1重量部未満であると、モルホリン系化合物の添加に基づく上記効果を十分に得られず、逆にウレタンプレポリマー100重量部に対するモルホリン系化合物の添加量が1重量部を超えると、得られる湿気硬化型接着剤組成物の常温における貯蔵安定性や加熱溶融時の熱安定性等が低下する。
【0032】
本発明1の湿気硬化型接着剤組成物には、必須成分であるウレタンプレポリマー、有機燐系化合物及びモルホリン系化合物以外に、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、溶融粘度や被着体に対する密着性等を調整するための粘着性付与樹脂や熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性ゴム、パラフィンワックスやマイクロクリスタリンワックス等のワックス類、充填剤、揺変性付与剤、脱水剤、着色剤、軟化剤、可塑剤、カップリング剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤、香料、有機溶剤等の各種添加剤の1種もしくは2種以上が添加されていても良い。
【0033】
添加されても良い粘着性付与樹脂としては、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂肪族石油系樹脂、芳香族石油系樹脂等が挙げられる。これらの粘着性付与樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0034】
上記粘着性付与樹脂の軟化点は、特に限定されるものではないが、環球式軟化点で90〜150℃であるものが好ましい。又、上記粘着性付与樹脂の添加量は、特に限定されるものではないが、主成分であるウレタンプレポリマー100重量部に対して、粘着性付与樹脂0〜200重量部であることが好ましい。ウレタンプレポリマー100重量部に対する粘着性付与樹脂の添加量が200重量部を超えると、得られる湿気硬化型接着剤組成物の硬化後の高温下における耐熱性や低温下における耐寒性が低下することがある。
【0035】
添加されても良い熱可塑性樹脂としては、例えば、メルトインデックス(MI)が100以上のエチレン−ビニルモノマー共重合体やポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。エチレン−ビニルモノマー共重合体の具体例としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸n−ブチルエステルのようなエチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。ポリオレフィン系樹脂の具体例としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、α−オレフィン共重合体等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0036】
添加されても良い熱可塑性ゴムとしては、例えば、SBS、SIS、SEBS、SEPS等が挙げられる。これらの熱可塑性ゴムは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0037】
上記熱可塑性樹脂及び/又は熱可塑性ゴムの添加量は、特に限定されるものではないが、主成分であるウレタンプレポリマー100重量部に対して、熱可塑性樹脂及び/又は熱可塑性ゴム0〜100重量部であることが好ましい。ウレタンプレポリマー100重量部に対する熱可塑性樹脂及び/又は熱可塑性ゴムの添加量が100重量部を超えると、得られる湿気硬化型接着剤組成物の加熱溶融時の粘度が著しく上昇して、塗布作業性や取扱い性が損なわれることがある。
【0038】
本発明1の湿気硬化型接着剤組成物の製造方法は、特別なものではなく、必須成分であるウレタンプレポリマー、有機燐系化合物及びモルホリン系化合物の各所定量と必要に応じて添加される上記各種添加剤の1種もしくは2種以上の各所定量とを秤量し、例えばミキサーやニーダー、三本ロール等の加熱装置を備えた混合機を用いて、常温下もしくは加熱下で予備混合を行った後、窒素ガスのような不活性ガス雰囲気下や減圧脱水雰囲気下で常温もしくは加熱脱水を行い、次いで、必要に応じて、上記混合機を用いて均一に常温混練もしくは加熱混練することにより、所望の湿気硬化型接着剤組成物を得ることが出来る。
【0039】
上記製造において、ウレタンプレポリマーと有機燐系化合物、モルホリン系化合物及び必要に応じて添加される各種添加剤の1種もしくは2種以上との混合方法は、特に限定されるものではなく、例えば、先ずウレタンプレポリマーを合成し、このウレタンプレポリマーに対して、有機燐系化合物、モルホリン系化合物及び必要に応じて添加される各種添加剤の1種もしくは2種以上を添加し混合する方法を採っても良いし、又、ウレタンプレポリマー合成用の一方の原料であるポリオールに対して、有機燐系化合物、モルホリン系化合物及び必要に応じて添加される各種添加剤の1種もしくは2種以上の一部もしくは全部を先ず添加し混合した後、ウレタンプレポリマー合成用の他方の原料であるポリイソシアネート化合物を添加してウレタンプレポリマーを合成し、次いで、有機燐系化合物、モルホリン系化合物及び必要に応じて添加される各種添加剤の1種もしくは2種以上の残部がある場合には、その残部を添加し混合する方法を採っても良い。
【0040】
本発明1の湿気硬化型接着剤組成物は、特にホットメルト型接着剤として好適に用いられるものであり、その使用方法は、特別なものではなく、例えば加熱装置を備えたロールコーター、スプレー塗布機、ホットメルトアプリケーター、ハンドガン等の通常のホットメルト塗布装置を用いて、湿気硬化型接着剤組成物を加熱溶融した後、対象とする被着体の一方に塗布し、次いで対象とする被着体の他方を積層し、圧着すれば良い。
【0041】
湿気硬化型接着剤組成物の加熱溶融時の粘度は、特に限定されるものではないが、1〜50Pa・s程度であることが好ましい。即ち、溶融粘度が上記範囲となるような加熱溶融温度や塗布温度を設定すれば良いが、組成物中のイソシアネート基の分解を防ぐためには140℃以下であることが好ましい。
【0042】
又、塗布する時の形態(パターン)も、特に限定されるものではなく、ビード状、スパイラル状、フォーム状、ドット状等の如何なる形態(パターン)であっても良い。
【0043】
次に、本発明2の湿気硬化型接着剤組成物は、上述した本発明1による湿気硬化型接着剤組成物において、イソシアネート基含有化合物が、前記ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール及びポリアルキレンポリオールから成る群より選択される少なくとも1種のポリオールと前記ポリイソシアネート化合物とから合成されるウレタンプレポリマーであることが必要である。
【0044】
ウレタンプレポリマー合成用のポリオールとして、前記ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール及びポリアルキレンポリオールから成る群より選択される少なくとも1種のポリオールを用いることにより、適正な溶融粘度やイソシアネート基含有量を有し、且つ、硬化後は優れた接着強度や耐熱性、弾性や耐衝撃性等を発現する湿気硬化型接着剤組成物を得るに適するウレタンプレポリマーを生産性良く合成することが出来る。
【0045】
次に、本発明3の湿気硬化型接着剤組成物は、本発明1又は本発明2による湿気硬化型接着剤組成物において、有機燐系化合物が、常温で固体状の結晶性を有する有機燐系化合物であることが必要であり、又、本発明4の湿気硬化型接着剤組成物は、本発明1〜本発明3のいずれかによる湿気硬化型接着剤組成物において、有機燐系化合物が、トリフェニルホスフェート、トリフェニルホスフィン及びトリフェニルホスフィンオキサイドから成る群より選択される少なくとも1種の有機燐系化合物であることが必要である。
【0046】
有機燐系化合物として、常温で固体状の結晶性を有する有機燐系化合物を用いるか、又は、トリフェニルホスフェート、トリフェニルホスフィン及びトリフェニルホスフィンオキサイドから成る群より選択される少なくとも1種の有機燐系化合物を用いることにより、硬化後の接着強度や耐熱性等が損なわれることなく、常温における貯蔵安定性や加熱溶融時の熱安定性に優れ、従って塗布作業性や取扱い性に優れる湿気硬化型接着剤組成物を得ることが出来る。
【0047】
【作用】
本発明の湿気硬化型接着剤組成物は、分子両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを主成分として成り、このウレタンプレポリマーに対して、特定量の有機燐系化合物の添加されているので、常温における貯蔵安定性が良好であり、且つ、加熱溶融時の粘度が低く、熱安定性も良好である。従って、塗布作業性や取扱い性に優れる。
【0048】
又、本発明の湿気硬化型接着剤組成物は、主成分であるウレタンプレポリマーに対して、特定の化学構造式で表されるモルホリン系化合物の特定量が添加されているので、硬化後は優れた接着強度や耐熱性、弾性や耐衝撃性等を発現する。
【0049】
即ち、本発明の湿気硬化型接着剤組成物は、上記優れた諸性能を兼備するものであり、特にホットメルト型接着剤として好適である。
【0050】
【発明の実施の形態】
本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例をあげるが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は「重量部」を意味する。
【0051】
(実施例1)
【0052】
(1)湿気硬化型接着剤組成物の製造
ポリエステルポリオールとして、商品名「ニッポランN−165」(日本ポリウレタン工業社製)300部、商品名「ダイナコール7381」(ヒュルス社製)300部及び商品名「ダイナコール7110」(ヒュルス社製)180部から成る混合ポリエステルポリオール780部に対して、有機燐系化合物としてトリフェニルホスフェート10部及びモルホリン系化合物としてトリス{2−(2,6−ジメチル−4−モルホリノ)エチル}アミン{商品名「U−CAT2046」(サンアプロ社製)}1.5部を添加し、120℃で加熱溶融混練した後、0.13kPa以下に減圧して、脱水した。次いで、系を100℃に温度調節した後、窒素ガス雰囲気下で、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)として商品名「Isonate125M」(三菱化学社製)160部を添加し、100℃で3時間反応させてウレタンプレポリマーを合成し、常温で固体状の湿気硬化型接着剤組成物を製造した。
【0053】
(2)ドア枠材の製造
ポリウレタン用ラミネーター{商品名「ラミネーターPL−300PUR/M」(ノードソン社製のスリットコーターを搭載、丸仲商事社製)}に湿気硬化型接着剤組成物10kgを投入した後、アプリケーター温度120℃、ホース温度120℃、コーターヘッド温度120℃の条件で、スリットコーターから厚み約0.17μmのオレフィンシート上に約50μmの塗布厚みで塗布し、MDF(中密度繊維板)を接着して、幅120mmのドア枠材を製造した。この時の搬送速度は15m/分であり、MDFの表面温度は21℃であった。
【0054】
(3)評価
(1)で得られた湿気硬化型接着剤組成物の性能(▲1▼加熱安定性、▲2▼溶融粘度変化)及び(2)で得られたドア枠材の性能(▲3▼接着強度、▲4▼耐熱性)を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりであった。。
【0055】
▲1▼加熱安定性:100℃で加熱溶融した湿気硬化型接着剤組成物300gを150φ×150mmの開放された金属容器中に投入し、100℃のオーブン中にそのままの状態で放置して、2時間毎に8時間まで、湿気硬化型接着剤組成物表面の皮貼りの有無を目視で観察した。
【0056】
▲2▼溶融粘度:ブルックフィールドBM型回転粘度計を用いて、湿気硬化型接着剤組成物の120℃における初期粘度(mPa・s)を測定した。又、湿気硬化型接着剤組成物を内容積300mlのアルミカートリッジ中に充填し、密閉した状態で120℃のオーブン中に24時間放置し加熱した後、同様にして経時後粘度(mPa・s)を測定すると共に、初期粘度に対する増粘率(%)を算出した。
【0057】
▲3▼接着強度:ドア枠材を幅25mmに切断し、オートグラフを用いて、200mm/分の剥離速度でオレフィンシートを180度角方向に剥離して、剥離強度(N/25mm)を測定した。尚、測定は、初期、養生1時間後、4時間後、8時間後、24時間後、48時間後のそれぞれについて行った。
【0058】
▲4▼耐熱性:ドア枠材を幅25mmに切断し、オレフィンシートの一端に90度角剥離方向で500g/25mmの荷重を吊るした状態で60℃のオーブン中に放置して、耐熱クリープ試験を行い、ズレ距離(mm)を測定した。尚、測定は、初期、養生1時間後、4時間後、8時間後、24時間後、48時間後のそれぞれについて行った。
【0059】
(実施例2及び実施例3)及び(比較例1〜比較例3)
湿気硬化型接着剤組成物の製造組成を表1に示す組成としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、湿気硬化型接着剤組成物及びドア枠材を製造した。
【0060】
実施例2及び実施例3、及び、比較例1〜比較例3で得られた湿気硬化型接着剤組成物及びドア枠材の性能を実施例1の場合と同様にして評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0061】
【表1】
Figure 0003623149
【0062】
表1から明らかなように、本発明による実施例1〜実施例3の湿気硬化型接着剤組成物は、加熱溶融時の熱安定性が良好であり、皮貼り現象が殆ど認められなかった。又、加熱溶融時の初期粘度が低く、経時後の粘度上昇(増粘率)も少なかったので、塗布作業性や取扱い性に優れていた。さらに、速やかに硬化し、硬化後は優れた接着強度(剥離強度)や耐熱性(耐熱クリープ性)を発現した。
【0063】
これに対し、有機燐系化合物もモルホリン系化合物も共に添加しなかった比較例1の湿気硬化型接着剤組成物、及び、モルホリン系化合物を添加せず、有機燐系化合物の添加量が少なかった比較例2の湿気硬化型接着剤組成物は、いずれも、加熱溶融時の熱安定性が劣っており、粘度上昇(増粘率)も大きかった。又、硬化速度が遅く、耐熱性(耐熱クリープ性)の発現も遅かった。
【0064】
又、モルホリン系化合物を添加し、有機燐系化合物の添加量が少なかった比較例3の湿気硬化型接着剤組成物は、加熱溶融時の熱安定性が極端に悪く、粘度上昇(増粘率)も極端に大きかったので、塗布作業性や取扱い性の点で実用性に欠けていた。
【0065】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の湿気硬化型接着剤組成物は、常温における貯蔵安定性や加熱溶融時の熱安定性が良好であり、溶融粘度も低いので、塗布作業性や取扱い性に優れる。又、速やかに湿気硬化し、硬化後は優れた接着強度や耐熱性、弾性や耐衝撃性等を発現する。
【0066】
即ち、本発明の湿気硬化型接着剤組成物は、上記優れた諸性能を兼備するので、特にホットメルト型接着剤として適するものであり、各種工業用接着剤や現場施工用接着剤として好適に用いられる。

Claims (4)

  1. イソシアネート基含有化合物100重量部に対し、有機燐系化合物1〜20重量部及び下記一般式(1)で表されるモルホリン系化合物0.1〜1重量部が添加されて成ることを特徴とする湿気硬化型接着剤組成物。
    Figure 0003623149
    (式中、X、Y及びZはアルキル基又は下記一般式(2)で表される基を示し、
    X、Y及びZのうちの少なくとも1個は一般式(2)で表される基である)
    Figure 0003623149
    (式中、R及びRは水素又はアルキル基を示し、nは正の整数を示す)
  2. イソシアネート基含有化合物が、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール及びポリアルキレンポリオールから成る群より選択される少なくとも1種のポリオールとポリイソシアネート化合物とから合成される分子両末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の湿気硬化型接着剤組成物。
  3. 有機燐系化合物が、常温で固体状の結晶性を有する有機燐系化合物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の湿気硬化型接着剤組成物。
  4. 有機燐系化合物が、トリフェニルホスフェート、トリフェニルホスフィン及びトリフェニルホスフィンオキサイドから成る群より選択される少なくとも1種の有機燐系化合物であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の湿気硬化型接着剤組成物。
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