JP3623137B2 - 放電ランプと光源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電ランプと、放電ランプを用いて照明光を形成する光源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
メタルハライドランプや超高圧水銀ランプに代表される小型の放電ランプは、投写型表示装置等の光源として広く利用されている。このような場合、放電ランプと凹面鏡とを組み合わせて光源装置を構成し、これを投写型表示装置の光源として利用するのが一般的である。
【0003】
図17は、従来の放電ランプの構成例を示す。放電ランプ321は主として、発光管301、封止部302、303、金属箔304、305、電極306、307、外部導線308、309、放電媒体310、311、312、から構成される。発光管301及び封止部302、303には石英ガラス、電極306、307にはタングステン、金属箔304、305にはモリブデン箔、外部導線308、309にはモリブデンが用いられる。また、放電媒体には、水銀310、ハロゲン化金属などの発光金属311とアルゴンなどの希ガス312が主に用いられる。
【0004】
外部導線308、309に所定の電圧を印することにより、電極306、307間にアーク放電が発生し、水銀310やハロゲン化金属311に固有の発光が得られる。アルゴンガス312は、始動性を改善するために用いられている。
【0005】
この種の放電ランプは、電極間距離が極めて短く始動時に大電流が流れるため、電極変形や、電極物質の蒸発による黒化が発生し易く、長寿命化が困難である。これに対して、電極構造の工夫によりランプ寿命を改善した種々の放電ランプが開示されている(例えば、特開平7−192688、特開平10−92377)。図18〜図20は電極の構成例を示す拡大図である。
【0006】
図18は、電極330の先端にコイル331を設けて放熱性を向上し、先端部の過剰昇温による劣化、変形を抑制した例である。
図19は、電極340の先端に電極341軸よりも直径の太い放電部342を設けて熱伝導性を高め、先端部の過剰昇温による劣化、変形を抑制した例である。この種の電極は、直流型放電ランプの陽極として用いられる。
【0007】
図20は、電極350の先端にコイルを太く巻き付けて、この先端部分は電極軸351と一体の固まりになるよう放電によって溶融し、電極軸351よりも直径の太い放電部352を形成し、放電部352の後方にコイルを一体的に溶融した放熱部353を設けて電極の劣化、変形を抑制した例である。放熱部353は、コイルや円筒型の電極部材を用いて構成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図18〜図20に示す電極構造は以下のような問題があった。
図18の場合、電極330とコイル331の接触面積が小さいため熱伝導が低く、十分な放熱効果が得られ難い。また、コイル331が細すぎる場合にはコイル331が溶融、変形してしまう、という問題があった。コイル331を太くすればよいが、電極330に使用されるタングステンは材質が硬く、コイル331を巻き付けるのが困難になる。また、放電のアークスポットが電極先端やコイル端部に移動してしまい、アークが安定し難い、という問題があった。
【0009】
図19の場合、太径の放電部342を大きくしすぎると、電極340が熱電子を放出するのに必要な温度まで上昇し難く、始動性の悪化や立ち消えなどの問題があった。これは、特にランプを交流点灯する場合に大きな問題になるため、このような電極を交流点灯で用いるのは困難であった。
【0010】
図20の場合、放電部352とコイル353が一体的に連続して構成されているため、放電部352とコイル353との熱伝導が高く、放電部352が熱電子放出に必要な温度まで上昇し難くなるため、図19と同様に始動性の悪化や立ち消えを発生する。これは、特に放電ランプを交流点灯する場合に大きな問題になる。また、この図20のような電極は、電極軸351にコイル353を巻回した構成の電極を、窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気中で放電させ、その先端部分を溶融することにより製造される。放電ランプでは、始動性を改善するために電極材料のタングステンにトリウム等のドープ材を添加した電極が用いられることが多い。しかしながら、上述のような製造方法で作製した電極は、先端部分を溶融する際にドープ材が蒸発してしまう、という問題があった。更に、先端部分は溶融により再結晶化が進むため、強度的にも弱く、加工が困難である、という問題があった。
【0011】
一方、この種の放電ランプを投写型表示装置に使用する場合には、凹面鏡と組み合わせて光源を構成するのが一般的である。図21aは、その構成例を示している。図21bは、図21aにおけるA−Aの断面図である。凹面鏡371はその内表面に反射コーティング372が施され、ランプ360からの放射光を所定の方向に効率良く反射する。凹面鏡371には、ランプ挿入部373と導線取り出し穴374が設けられている。ランプ360は、封止部362をランプ挿入部373に挿入し、耐熱性の接着剤375によって凹面鏡371に固定される。また、外部導線369には延長導線376が接続され、延長導線376の他端を導線取り出し穴374から凹面鏡371の外部に引き出している。外部導線368と延長導線376との間に所定の電圧を加えることにより、ランプ360の発光を得ることができる。
【0012】
投写型表示装置に使用するランプは、できるだけ小型で、長寿命であることが要望される。しかしながら、図21aに示した従来の光源は、以下のような問題があった。
【0013】
第1に、ランプ360の両端に設けられた金属箔364、365や外部導線368、369の酸化により断線を招き、ランプ寿命が低下するという問題である。図21aに示した光源の場合、図21bのA−Aの拡大断面図に示すように、外部導線369と封止部363との間には、封止の際、熱応力による歪みが発生し、隙間Bが形成される。それ故、外部導線369や金属箔365の外部導線369側の端部は空気と接触しており、ランプ点灯中の極めて高温な条件化では、これらの部分の酸化が促進される。酸化によって断線に至るまでの時間は温度によって変化するが、例えば、金属箔にモリブデンを用いた場合、空気中350℃の条件化でおよそ5000時間程度である。外部導線368と封止部362についても同様である。
【0014】
一般に、投写型表示装置に使用される放電ランプは、点灯中の温度が極めて高く、発光管361は最大1000℃近い温度になる。それ故、発光管361からの熱伝導や、電極366、367からの熱伝導により、金属箔364、365と外部導線368、369の接続部付近の温度は、数100度に達する。ファン等により強制的に空冷すれば温度を低下できるが、発光管361の温度まで低下させてしまうと、発光金属の蒸発が抑制され、発光効率が著しく低下する。それ故、極めて局部的な冷却が必要であり困難を要する。
【0015】
この問題を解決するために、従来の放電ランプでは、十分長い金属箔を使用し、熱伝導による温度上昇を小さくして酸化による断線を抑制している。しかしながら、金属箔を長くするあまりランプ全長が長くなり、光源の小型化が困難になる、という問題があった。
【0016】
第2に、ランプ点灯中は発光金属が蒸発するため、発光管内の圧力は、例えば、メタルハライドランプの場合で数10気圧、超高圧水銀ランプの場合で数10MPa(メガパスカル)と極めて高く、点灯中に発光管が破損し易いという問題があった。
【0017】
本発明の放電ランプは、主に短アークであっても始動性、アークの安定性、及びランプ寿命を改善することを目的とする。また、本発明の光源装置は、主に投写型表示装置に用いる場合に適した、コンパクトで、信頼性が高く、放電ランプの放射光を効率良く集光することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の放電ランプは、発光管と、前記発光管の両端に形成された封止部と、前記封止部に封着され、前記発光管内に所定の間隔で対向配置された一対の電極と、前記発光管内に封入された放電媒体と、を備え、前記電極は、電極軸と、前記電極軸の先端に一体的に形成された前記電極軸よりも外径の太い放電部と、で構成され、前記放電部は先端がテーパ状であり、前記放電部の後方に前記電極軸を取り囲む放熱導体を有し、前記発光管内における前記電極の間隔をL、前記放電部の先端の直径をφ、前記テーパが前記電極軸となす角をθとすると、
φ/L≦0.6
20゜≦θ≦60゜
を満足するものである。
【0019】
本発明の第2の放電ランプは、発光管と、前記発光管の両端に形成された封止部と、前記封止部に封着され、前記発光管内に所定の間隔で対向配置された一対の電極と、前記発光管内に封入された放電媒体と、を備え、前記電極は、電極軸と、前記電極軸の先端部に嵌め込まれ、前記電極軸の先端側の外径部がテーパ状に形成された円筒状導体を有し、前記円筒状導体の後方に前記電極軸を取り囲む放熱導体を有し、前記発光管内における前記電極の間隔をL、前記円筒状導体における前記電極軸の先端に近い端面の外径をφ、前記テーパが前記電極軸となす角をθとすると、
φ/L≦0.6
20゜≦θ≦60゜
を満足するものである。
【0020】
本発明の第3の放電ランプは、発光管と、前記発光管の両端に形成された封止部と、前記封止部に封着され、前記発光管内に所定の間隔で対向配置された一対の電極と、前記発光管内に封入された水銀および希ガスと、を備え、前記水銀の封入量は150mg/cc以上であり、前記電極は、電極軸と、前記電極軸の先端に一体的に形成された前記電極軸よりも外径の太い放電部と、で構成され、前記放電部は先端がテーパ状であり、前記放電部の後方に前記電極軸を取り囲む放熱導体を有し、前記発光管内における前記電極の間隔をL、前記放電部の先端の直径をφ、前記テーパが前記電極軸となす角をθとすると、
φ/L≦0.6
20゜≦θ≦60゜
を満足し、前記電極に交流電圧を印加して点灯させるものである。
【0021】
上記第1〜第3のいずれかの放電ランプにおいて、放熱導体は、コイル状であるのが、好ましい。
上記第1又は第3の放電ランプにおいて、電極の間隔が2mm以下であり、電極軸の外径をD1、放電部の外径をD2、前記放電部の前記電極軸方向の長さをD3とすると、
2.0≦D2/D1≦5.0
D3/D1≦9.0
を満足すれば、好ましい。
【0022】
上記第2の放電ランプにおいて、電極の間隔が2mm以下であり、電極軸の外径をD1、円筒状導体の外径をD2、前記円筒状導体の前記電極軸方向の長さをD3とすると、
2.0≦D2/D1≦5.0
D3/D1≦9.0
を満足すれば、好ましい。
【0023】
上記第1〜第3のいずれかの放電ランプにおいて、放電媒体は、水銀と希ガスであるのが、好ましい。
上記第1〜第3のいずれかの放電ランプにおいて、電極に交流電圧を印加して点灯させるものであるのが、好ましい。
【0024】
上記第1〜第3のいずれかの放電ランプにおいて、電極に直流電圧を印加して点灯させるとともに、駆動時間や点灯回数に応じて電圧の極性を反転するものであるのが、好ましい。
【0025】
本発明によれば、始動性に優れ、短アークであっても、寿命の長い放電ランプを実現できる。
本発明の第1の光源装置は、上記第1〜第3のいずれかの放電ランプと、前記放電ランプから放射される光を所定の方向に反射する凹面鏡とを備えるものである。
【0026】
本発明の第2の光源装置は、上記第1〜第3の放電ランプと、前記放電ランプから放射される光を所定の方向に反射する凹面鏡と、を備え、前記凹面鏡は反射光が出射する開口部と、前記開口部の反対側に設けられたランプ挿入部を有し、前記放電ランプは一端を前記ランプ挿入部に挿入するとともに、一対の電極間に形成される発光領域の中心が前記凹面鏡の短い側の焦点とおよそ一致するように配置され、前記発光領域の中心から放射され凹面鏡の有効反射面内に入射する光線が前記放電ランプの電極によって遮光されないことを特徴とするものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態を図面を参照して述べる。
図1a、図1bは、本発明の放電ランプにおける第1の実施形態を示す構成例である。図1bは、図1aに示す電極部分の拡大断面図である。
【0028】
10は発光管、11、12は封止部、13、14は金属箔、15、16は電極、17、18は放熱導体としてのコイル、19、20は外部導線、21、22は放電媒体としての水銀及びアルゴンガス、31は本発明の放電ランプである。
【0029】
発光管10は、外形15mm、最大肉厚3mmの透明石英ガラスであり、内部に球形または楕円形の放電空間が形成される。透明石英ガラスは耐熱性に優れ、動作温度が極めて高温となる放電ランプには適した材料である。また、光の透過率が高いという利点もある。他に、サファイアガラス等の高熱伝導率材料を用いることができる。熱伝導率が高いと、発光管10の温度分布が均一になり、発光特性が安定するとともに、発光管10の冷却が容易になるという利点がある。
【0030】
発光管10の両端には、封止部11、12が設けられる。封止部11、12は、発光管10と同様の透明石英ガラスである。封止部11、12には、それぞれ幅3.5mm×長さ16mmの金属箔13、14が封着されている。金属箔13、14は、高融点金属のモリブデンを用いている。
【0031】
電極15、16は、一端がそれぞれ金属箔13、14に接続され、他端が発光管10内に2.0mmの距離を隔てて対向配置されている。図1bに示すように、電極15は電極軸15aと、それよりも太径で一体的に形成された放電部15bで構成される。電極15の材料には、純タングステンが用いられている。電極15は、円柱状の電極材料を削り出すことによって容易に得ることができる。また、モリブデン、カーボン、セラミック等からなる成形型を用いて、所定の形状の電極15を成形しても良い。電極軸15aと放電部15bの外径は、それぞれ1.0mmと3.0mmである。放電部15bの軸芯方向の長さは、1.8mmとしている。放電部15bの後方には、電極軸15aを取り巻くようにコイル17が巻回している。コイル17は、線径が0.5mmの純タングステンである。コイル17は、例えば、スポット溶接等により電極軸15aに固定すればよい。電極16についても同様に、電極軸16aと、それよりも太径の放電部16bで構成され、放電部16bの後方に電極軸16aを取り巻くようにコイル18が巻回している。
【0032】
外部導線19、20は、一端がそれぞれ金属箔13、14に接続され、他端が封止部11、12の外部に突出している。外部導線19、20には、金属箔13、14と同様、モリブデンが用いられる。外部導線19、20に所定の電圧を加えることにより、電極15、16間にアーク放電が発生し、放電媒体である水銀21の蒸発とともに水銀21固有の発光を得ることができる。また、希ガスとしてアルゴンガス22を所定の圧力で封入し、ランプの始動性を改善している。
【0033】
希ガスには、アルゴンガスの他にキセノンガス等の不活性ガスを用いてもよく、始動性を改善できる。また、上記希ガスとともに、所定量のハロゲンガス、例えば、沃素、臭素、塩素などを封入しておけばよい。これらのハロゲンガスは、電極材料のタングステンと結合してハロゲンサイクルを生じ、点灯中のタングステンの飛散による発光管内壁の黒化を防止するため、ランプの寿命が向上する。
【0034】
電極15、16を用いて放電ランプ31を構成すれば、アーク放電による発光部が、太径の放電部15b、16b間に形成される。放電部15b、16bは、熱容量が大きく、熱伝導性が良いので、比較的大きな電流が流れた場合であっても電極15、16の過剰昇温を抑制する効果がある。これにより、電極15、16の変形や電極物質の蒸発が大幅に抑制され、ランプ寿命が改善される。コイル17、18は、電極軸15a、16aの放熱性を高めて過剰昇温を抑制し、この部分の細りや折れを防止している。また、図17の電極のようにアークスポットが不安定になることが無く、安定した発光を得ることができる。更に、電極15、16とコイル17、18とを一体的溶融せず、別体であるので、放電部15b、16bとコイル17、18との熱伝導性は低い。また、放電部15b、16bの熱容量が大きくなりすぎないように、その形状を適切に設定してあるので、放電部15b、16bが過剰冷却されることもなく、熱電子の放出が可能な温度まで容易に上昇することができ、図19、図20の電極を用いた場合と比べて、始動性が大幅に改善される。
【0035】
以上のように、本発明の構成によれば、電極軸と、電極軸の先端に一体的に形成された電極軸よりも外径の太い放電部とで構成された電極を用い、放電部の後方に電極軸を取り囲む放熱導体を備えることにより、始動性に優れ、短アークであっても、寿命の長い放電ランプを実現できる。
【0036】
図2a、図2bは、本発明の放電ランプにおける第2の実施形態を示す構成例である。尚、図2bは、図2aに示す電極部分の拡大断面図である。
放電ランプ51において、電極41、42以外の構成は、図1aに示したものと同様である。図1aと異なるのは、電極41を構成する太径の放電部41bにおいて、先端がテーパ41c状となっている点である。テーパ41cは、電極軸41aに対して45゜の角度で形成され、放電部41bの先端は直径1.0mmの円形断面になっている。電極42についても、電極41と同様に、電極42aに対して45゜の角度でテーパ42cが形成されている。
【0037】
本実施の形態は、図1a,図1bの実施例で得られる効果に加えて、更に、以下の効果が得られる。放電部41b、42bの先端にテーパ41c、42cを設けて先端径φを小さくすることにより、電子放射性が高まり、図1a,図1bに示したものに比べて、更に、始動性が改善される。同時に、ランプが安定状態に達するまでの立ち上がり時間も大幅に改善される。また、熱電子放出は主に放電部41b、42bの先端から生じるので、テーパ41c、42cが無い場合と比べてアークの径方向の幅が小さくなり、発光部の輝度が高くなる、という利点がある。また、放電部41b、42bの先端径φが小さいので、放電部41b、42bの先端でアークスポットが移動する、いわゆる輝点移動が発生し難くなり、点灯時のアーク安定性が向上する。更に、発光部からの放射光が太径の放電部41b、42bで遮光される範囲を小さくできるので、放射光を効率良く利用することが可能になる。さらに、図20に示した従来電極に比べて先端部の加工がし易く、歩留まりが向上する。
【0038】
本発明の十分な効果を得るためには、以下の条件式を満足すればよい。
φ/L≦0.6 (数式1)
20゜≦θ≦60゜(数式2)
ただし、Lは発光管10内における電極41、42の間隔、φは放電部41b、42bの先端の直径、θはテーパ41c、42cが電極軸41a、42aとなす角、である。
【0039】
数式1において、φ/Lが上限値より大きくなると、始動性、立ち上がり時間、アーク安定性、に関する上記効果が低減するので好ましくない。また、放電部41b、42bで遮光される光量が増加するので好ましくない。
【0040】
数式2において、θが下限値より小さくなると、放電部41b、42bの先端が細くなりすぎるため、電極41、42が劣化し易くなるので好ましくない。また、上限値より大きくなると、始動性、立ち上がり時間、アーク安定性、に関する上記効果が低減するので好ましくない。また、放電部41b、42bで遮光される光量が増加するので好ましくない。
【0041】
電極は、図3に示すように放電部の先端が球状となっている電極45であっても良い。この場合、数式1における放電部45bの先端の直径φは、球の外周46とテーパ45cとの接点間距離で定義すればよい。
【0042】
以上のように、本発明の構成によれば、電極軸と、電極軸の先端に一体的に形成され電極軸よりも外径が太くテーパが設けられた放電部と、で構成された電極を用い、放電部の後方に電極軸を取り囲む放熱導体を備えることにより、作製が容易で、不安定な放電を誘発することなく、始動性と点灯時の立ち上がり性能に優れ、放射光を効率良く利用でき、短アークであっても寿命の長い放電ランプを実現できる。
【0043】
図4a、図4bは、本発明の放電ランプにおける第3の実施形態を示す構成例である。尚、図4bは、図4aに示す電極部分の拡大断面図である。
放電ランプ71において、電極61、62以外の構成は、図1aに示したものと同様である。図1aと異なるのは、電極61が、電極軸61aとその先端部に設けられた円筒状導体61bと、で構成されている点である。電極軸61aは外径1.0mmの純タングステンである。円筒状導体61bは、外径3.0mmである。円筒状導体61bの軸芯方向の長さは1.8mmで純タングステンであり、電極軸61aの先端部に嵌め込まれている。円筒状導体61bは、例えば、スポット溶接等により電極軸61aに固定することができる。電極62についても、電極61と同様に、その先端部に円筒状導体62bが設けられる。
【0044】
電極軸61a、62aで発生する熱は、円筒状導体61b、62bを通じて放熱される。円筒状導体61b、62bは、電極軸61a、62aとの接触性がよく、熱伝導性も高いので、最も高温になる電極軸61a、62aの先端部が効率よく放熱される。図1bに示した電極に比べて先端の太径部を別体で構成しているので、この部分を削り出しで形成する必要が無く、より容易に作製できる、という利点がある。
【0045】
円筒状導体61bの後方にコイル65等の放熱導体を配置することによって、電極軸61aの後方に伝わる熱を効率良く放熱できるので、電極軸61aの細りや折れを防止することができる。電極62についても同様である。
【0046】
また、図4a,図4bでは、電極軸61a、62aの端面と円筒状導体61b、62bの端面とが面一になるように配置しているが、電極軸61a、62aの先端が円筒状導体61b、62の端面から僅かに突き出るように嵌め込んでも良い。
【0047】
図5に示す電極66のように、電極軸66aの先端から遠い側の内周部に、内側に切り欠かかれたテーパ67を設けた円筒状導体66bを用いても良い。テーパ67は、円筒状導体66bの表面積を大きくして放熱性をより高める効果がある。同時に、テーパ67の角度ηを調整し、電極軸66aと円筒状導体66bとの接触面積を適切に設定すれば、始動性をより改善することができる。円筒状導体66bの後方にコイル65等の放熱導体を設けることもできる。電極62についても同様である。
【0048】
更に、図6に示すように、内周部が貫通していない円筒状導体68bを電極軸68aの先端部に嵌め込んだ電極68を用いても同様の効果が得られる。コイル65等の放熱導体や、図5と同様な内周部のテーパを設けることもできる。
【0049】
但し、本発明は、図4、図5、図6では、コイル65等の放熱導体を配置しているが、このコイル65を設けないものであってもよい。
以上のように、本発明の構成によれば、電極軸と、電極軸の先端部に嵌め込まれた円筒状導体と、で構成される電極を用いることにより、作製が容易で、不安定な放電を誘発することなく、始動性に優れ、短アークであっても、寿命の長い放電ランプを実現できる。
【0050】
図7a、図7bは、本発明の放電ランプにおける第4の実施形態を示す構成例である。尚、図7bは、図7aに示す電極部分の拡大断面図である。
放電ランプ91において、電極81、82以外の構成は、図4aに示したものと同様である。図4aと異なるのは、電極81を構成する円筒状導体81bの先端がテーパ81c状である点である。テーパ81cは、電極81の軸線に対して45゜の角度で形成され、円筒状導体81bの先端の外径は1.0mmで電極軸81aの外径と等しくなっている。電極82についても、電極81と同様に円柱状導体82bにテーパ82cが形成される。円筒状導体81bの後方にコイル85等の放熱導体を配置することによって、電極軸81aの後方に伝わる熱を効率良く放熱できるので、電極軸81aの細りや折れを防止することができる。電極82についても同様である。
【0051】
但し、本実施の形態は、コイル85等の放熱導体を配置しているが、このコイル85を設けないものであってもよい。
本実施の形態は、図4で得られる効果に加えて、始動性や立ち上がり時間がより改善される。同時に、発光部の輝度が高くなる、という利点がある。また、輝点移動が発生し難くなり、点灯時のアーク安定性が向上する。更に、発光部からの放射光が円筒状導体81b、82bで遮光される領域が小さいので、放射光を効率良く利用することが可能になる。
【0052】
本発明の十分な効果を得るためには、以下の条件式を満足すればよい。
φ/L≦0.6 (数式3)
20゜≦θ≦60゜(数式4)
ただし、Lは発光管10内における電極81、82の間隔、φは円筒状導体81b、82bにおける電極軸81a、82aの先端に近い端面の外径、θはテーパ81c、82cが電極81、82となす角、である。
【0053】
数式3において、φ/Lが上限値より大きくなると、始動性、立ち上がり時間、アーク安定性、に関する上記効果が低減するので好ましくない。また、円筒状導体81b、82bで遮光される光量が増加するので好ましくない。
【0054】
数式4において、θが下限値より小さくなると、円筒状導体81b、82bの先端が細くなりすぎるため、電極81、82が劣化し易くなるので好ましくない。また、上限値より大きくなると、始動性、立ち上がり時間、アーク安定性、に関する上記効果が低減するので好ましくない。また、円筒状導体81b、82bで遮光される光量が増加するので好ましくない。
【0055】
以上のように、本発明の構成によれば、電極軸と、電極軸の先端部近傍を取り囲み、電極軸の先端側の外径部がテーパ状である円筒状導体と、で構成される電極を用いることにより、作製が容易で、不安定な放電を誘発することなく、始動性と点灯時の立ち上がり性能に優れ、放射光を効率良く利用でき、短アークであっても、寿命の長い放電ランプを実現できる。
【0056】
図8a、図8bは、本発明の放電ランプにおける第5の実施形態を示す構成例である。尚、図8bは、図8aに示す電極部分の拡大断面図である。
放電ランプ121は、交流点灯の超高圧水銀ランプである。超高圧水銀ランプは、小型で、発光部の輝度が高く、投写型表示装置に広く用いられている。一般に、この種のランプは、主に水平点灯で使用される。
【0057】
発光管101は、外径12mm、最大肉厚2.5mmの石英ガラスであり、封止部102、103には幅2.5mm×長さ20mmのモリブデン箔104、105が封設されている。モリブデン箔104、105に接続された純タングステン製の電極106、107は、発光管101内で1.5mmの距離を隔てて対向配置される。発光管101内には、170mg/ccの水銀と、200mbのアルゴンガスと、ごく微量の臭素が封入されている。臭素は、ハロゲンサイクルによって電極106、107から蒸発したタングステンによる発光管101内壁の黒化を抑制し、ランプ121の寿命を改善する働きがある。
【0058】
モリブデン箔104、105に接続された外部導線108、109に所定の周波数の交流電圧を印することにより、水銀110の発光を得ることができる。ランプ121の安定時の電力は、200Wに設定している。
【0059】
電極106は、電極軸106aとそれよりも太径の放電部106bで構成される。電極軸106aの直径は0.5mmである。放電部106bは、外径1.8mm、先端の直径0.3mm、電芯方向の長さ2.5mm、テーパ角30゜である。放電部106bの後方にコイル112等の放熱導体を配置することによって、電極軸106aの後方に伝わる熱を効率良く放熱できるので、電極軸106aの細りや折れを防止することができる。電極107についても同様の構成である。
【0060】
但し、本実施の形態は、コイル112等の放熱導体を配置しているが、このコイル112を設けないものであってもよい。
電極106、107間の距離は1.5mmと短く、この間には非常に高輝度の発光部が形成される。電極106、107を用いて放電ランプ121を構成すれば、発光部が高輝度で、電極106、107の発熱が非常に大きい場合であっても、電極劣化が抑制され、ランプを長寿命化できる。また、放電部106b、106bの形状が適切に設定されているので、始動性が良く、立ち上がり時間が早く、点灯時のアーク安定性も良い。更に、発光部からの放射光に対する電極106、107の遮光領域を小さくできるので、放射光を効率良く利用できる。
【0061】
図9は、図8に示した放電ランプについて、テーパ106c、107cの角度と、ランプの立ち上がり時間との関係を示したもので、横軸は点灯後の経過時間、縦軸は光出力である。縦軸の光出力は、各ランプの電力安定時の光出力を1.0とした場合の相対値で示している。図14の従来の電極を用いた場合と比べて、本発明の放電ランプは、立ち上がり時間が大幅に短縮される。テーパ106c,107cの角度が大きいほど、立ち上がり時間は長くなり、テーパ106c、107cの角が20°〜60°の範囲において、良好な立ち上がり性能が得られる。
【0062】
本発明の十分な効果を得るためには、以下の条件式を満足すればよい。
φ/L≦0.6 (数式5)
20゜≦θ≦60゜(数式6)
ただし、Lは発光管内における電極の間隔、φは放電部の先端の直径、θはテーパが電極軸となす角、である。
【0063】
以上のように、本発明の構成によれば、電極軸よりも太径の放電部を有する電極を用いて、その形状を適切に設定することにより、超高圧水銀ランプ等の電極負荷の大きい放電ランプを交流点灯する場合であっても、不安定な放電を誘発することなく、始動性や立ち上がり性能に優れ、光利用効率が高く、短アークであっても寿命の長い放電ランプを実現できる。
【0064】
なお、上記放電ランプの実施形態1又は2又は5において、電極の間隔を2mm以下とし、電極軸の外径をD1、放電部の外径をD2、前記放電部の前記電極軸方向の長さをD3とすると、
2.0≦D2/D1≦5.0 (数式7)
D3/D1≦9.0 (数式8)
を満足すれば好ましい。
【0065】
また、実施形態3又は4において、電極の間隔を2mm以下とし、電極軸の外径をD1、円筒状導体の外径をD2、円筒状導体の電極軸方向の長さをD3、とすると、
2.0≦D2/D1≦5.0 (数式9)
D3/D1≦9.0 (数式10)
を満足すれば好ましい。
【0066】
いずれの場合についても、D1は、電極に流れる電流値に応じておよそ決められるので、放電部の形状を電流値に応じて最適に設定することができ、始動性がより改善される。
【0067】
また、実施形態1〜4において、放電媒体は水銀と希ガス以外に、例えば、ハロゲン化金属を封入したものであっても良い。
放電ランプは、直流点灯、交流点灯のいずれであっても良い。従来性能と比較する場合は、交流点灯の方が始動性やアーク安定性に関してより大きな効果を得ることができる。また、直流点灯する場合には、点灯時間や点灯回数に応じて入力電圧の極性を反転すればよい。例えば、100時間点灯毎に極性を反転させれば、電極の劣化が片側の電極に偏ることがないので、発光部の対象性が良くなるとともに、ランプ寿命が向上する。
【0068】
また、実施形態1〜5において、電極材料のタングステンは、カリウム、シリコン、アルミニウム、等の不純物の含有量がより少ない方が良い。これらの不純物は、臭素等のハロゲンと反応してハロゲンサイクルを阻害するので、ランプ寿命が低下する。また、不純物が多いとタングステンの融点が低下するので電極が劣化しやすくなる。それ故、これらの含有量はそれぞれ10ppm以下であれば好ましい。
【0069】
電極材料は、純タングステン以外のものを用いても良い。例えば、ランプの始動性を改善するために、タングステンにトリウム等のドープ材を添加したものを用いても良い。
【0070】
放熱導体は、コイル状であることに限定しない。例えば、電極軸を取り囲む円筒形状の金属導体であっても良く、同様に、電極軸の放熱性を向上することができる。
【0071】
放熱導体と放電部は、接触又は非接触のいずれであっても良い。電極と放熱導体とが完全に別体のものであれば、良好な始動性能が得られる。
主電極と放熱導体は、異なる材質のものを用いてもよい。例えば、主電極は融点の極めて高い純タングステンとし、放電導体はコイルの形成のし易さを考慮してカリウムなどのドープ材が比較的多く含まれたタングステンとする等、始動性、放熱性、加工性等を考慮して、用途に応じて最適なものを選択すればよい。
【0072】
放電ランプは対象形状として説明したが、封止部や金属箔の長さが異なるものや、一対の電極がいずれかの方向に偏って配置されたものであっても良い。
図10は、本発明の光源装置における第1の実施形態を示す構成例である。図10において131はランプ、132は凹面鏡、133は本発明の光源装置である。
【0073】
ランプ131は、図1aに示した放電ランプと同一であり、一方の封止部134に保持手段である口金135が設けられている。この口金135は、封止部134との隙間に耐熱性接着剤136を充填して固定される。口金135が設けられた側の封止部134は、凹面鏡132のランプ挿入部137に挿入され、耐熱性接着剤136を充填して固定される。口金135は熱伝導率の良好な真鍮などが好ましい。また、口金の代わりにセラミックやガラス性の放電ランプ保持部材を用いてもよい。口金135を設けることにより、先端の熱容量、表面積が増大し、発光管からの熱伝導による温度上昇が緩和される。それゆえ、金属箔を短くすることが可能で、ランプ全体を短くすることができる。
【0074】
凹面鏡132は、放物面鏡や楕円面鏡が用いられる。凹面鏡132の内面には、誘電体多層膜による反射コーティング138が形成されており、ランプ131の放射する光を高い反射率で所定の方向に反射する。この凹面鏡132は、ランプ131の発光部に対する立体角が大きいので、集光率を高くできる利点がある。
【0075】
延長用導線139は、一端が外部導線140に接続され、他端が凹面鏡132の導線取り出し穴141から凹面鏡132の外部に取り出される。延長用導線139と外部導線142との間に所定の電圧を加えることによりランプ131を始動することができる。
【0076】
上述のように、ランプ131はアークの安定性が良いので、ちらつきが少なく、明るさの安定した照明光束を得ることができる。
ランプとして、図2a、図4a、図7a、図8aに示した本発明の放電ランプを用いても同様の効果を得ることができる。
【0077】
以上のように、本発明の構成によれば、放電ランプと凹面鏡を一体化した光源装置において、本発明の放電ランプを用いることにより、始動性が良く、明るさの安定した照明光束が得られる光源装置を実現できる。
【0078】
図11は、本発明の光源装置における第2の実施形態を示す構成例である。図11において151はランプ、152は凹面鏡、153は前面ガラス、154は本発明の光源装置、である。
【0079】
ランプ151は、図2aに示した放電ランプと同様の構成である。凹面鏡152は、楕円面鏡や放物面鏡が用いられる。ランプ151は、口金162が取り付けられた側をランプ挿入部163に挿入し、電極155、156間に形成される発光部の中心が凹面鏡の第1焦点157とおよそ一致するように配置され、耐熱性接着剤158で固定される。
【0080】
前面ガラス153は、耐熱性、透光性に優れたパイレックスガラスが用いられ、シリコン系の接着剤159で凹面鏡152の出射側開口部に固定されている。前面ガラス153の入射面には、紫外光を反射し、可視光を透過するコーティング160が設けられ、ランプ151の放射光で有害な紫外光が、外部に漏れないようにしている。凹面鏡152の出射側開口部に前面ガラス153を設けることにより、凹面鏡152の内部に実質上の密閉空間が形成されるので、ランプ151が破損した場合であっても、その破片が外部に飛散することがなく、光源装置154の安全性が向上する。
【0081】
凹面鏡152の内面には、誘電体多層膜により形成された反射コーティング161が施されている。ここで、ランプ151の発光部の中心、具体的には電極155、156間の中心から放射され、凹面鏡152の有効反射面に入射する光の集光範囲をαとする。ランプ151は、電極155、156の先端をテーパ状にしているので、集光範囲α内の放射光が電極155、156によって遮光されることがない。従って、ランプ151の放射光を有効に利用することができ、光利用効率が向上する、という利点がある。
【0082】
集光範囲αは凹面鏡152の形状によって異なるので、電極155、156のテーパ角θと先端部の直径φが数式1、数式2を満たすように、適切に設定すればよい。
【0083】
ランプ151は、図7a、図8aに示す放電ランプを用いても同様の効果が得られる。その場合、数式3と数式4、又は数式5と数式6を満たすように、電極形状を決めれば良い。
【0084】
以上のように、本発明の構成によれば、放電ランプと凹面鏡を一体化した光源装置において、本発明の放電ランプを用いることにより、始動性が良く、明るさの安定した照明光束が得られ、光利用効率の高い光源装置を実現できる。
【0085】
図12は、本発明の光源装置における第3の実施形態を示す構成例である。図12において170は放電ランプ、181は凹面鏡、である。
放電ランプ170は、短い金属箔173を封設した封止部171を凹面鏡181の挿入穴182に挿入し、凹面鏡181の焦点位置187とランプ170の電極175、176間の中心がおよそ一致するように位置調整し、接着剤185で固定される。接着剤185には、スミセラム等の無機質耐熱性接着剤を用いる。
【0086】
延長導線186は、一端を放電ランプ170の外部導線178に接続し、他端を凹面鏡181の導線取り出し穴183から外部へ引き出す。導線取り出し穴183と延長導線186との隙間は、接着剤185を充填しておく。
【0087】
延長導線186と外部導線177に所定の電圧を加えることにより、電極175、176間にアーク放電が発生し、放電媒体である水銀170aの蒸発とともに水銀170a固有の発光を得ることができる。
【0088】
凹面鏡181は楕円面であり、第1焦点F1は15mm、第2焦点F2(図示せず)は140mmである。一般に、楕円面は2つの楕円軸(長軸と短軸)を有する。長軸と短軸の長さは、それぞれ以下の式で表すことができる。
長軸の長さ = f1+f2 (数式11)
短軸の長さ = 2×(f1×f2)1/2 (数式12)
第1焦点F1と第2焦点F2を含む楕円軸が長軸であり、これに垂直な楕円軸が短軸である。図12の楕円面鏡の長軸と短軸の長さは、それぞれ155mm、91.7mmである。楕円面鏡の場合、金属箔174を長くしすぎると第2焦点、すなわち集光位置により近くなるため、金属箔174の温度は逆に上昇してしまう。それ故、金属箔174の長さは、楕円面のランプ挿入部182側頂点から、長い金属箔174の凹面鏡開口部側の端部までの距離が、楕円面の長軸長さの1/2以下となるように設定している。
【0089】
凹面鏡181の内面は、誘電体多層膜による反射コーティング184が施され、放電ランプ170の電極175、176間から放射される光を所定の方向に効率よく反射する。
【0090】
凹面鏡は楕円面鏡に限らず、放物面鏡などを用いても良いが、楕円面鏡の方がランプの発光部に対する立体角を大きく取れるので、集光率を高くできる。
図12によれば、放電ランプ170の短い金属箔173を封設した封止部171を凹面鏡181の挿入穴182に固定するので、挿入穴182から後方へのランプ突出量が小さくなり、光源装置を小型化することができる。封止部171は、凹面鏡181と接触することで十分な熱容量と表面積が得られる。従って、発光管170からの熱伝導による温度上昇が抑制でき、短い金属箔173を封設しても酸化によって断線することはない。一方、凹面鏡の開口部側の封止部172には、金属箔173よりも長く、充分な長さの金属箔174が封設されているので、酸化によって断線することはない。
【0091】
放電ランプ170は、封止部171に口金等を設けたものであってもよい。
以上のように、本発明の構成によれば、放電ランプの短い金属箔を封設した封止部を凹面鏡と固定することにより、信頼性が高く、コンパクトな光源装置が構成できる。
【0092】
図13は、本発明の光源装置における第4の実施形態を示す構成例である。図13において、191は透光性の密閉手段としての前面ガラス、192は窒素ガスであり、その他の構成は図12と同一である。
【0093】
前面ガラス191は、耐熱性に優れ、比較的安価なパイレックスガラスであり、シリコン樹脂等の接着剤193により凹面鏡181の反射光出射側の開口部に固定する。前面ガラス191を設けることにより、凹面鏡181の内側に密閉空間が形成され、放電ランプ170が点灯中に破損した場合であっても、破片が外部に飛散するのを防止できる。
【0094】
前面ガラス191の光線入射側または光線出射側の少なくともいずれか一方の平面に、紫外線と赤外線を取り除くための反射コーティングを施せば良い。これにより、紫外線と赤外線が外部に出射するのを防止できる。また、少なくともいずれか一方の平面に反射防止コーティングを施せば、放電ランプ170の放射光を効率よく出射させることができる。
【0095】
凹面鏡181の内側に形成した密閉空間には、窒素ガス192を封入する。窒素ガス192の封入は、例えば、放電ランプ170を固定した後の凹面鏡181と前面ガラス191の接着作業を、窒素ガス192で満たされたグローブボックス内で行えばよい。窒素ガス192の代わりに、アルゴンガス等の不活性ガスを用いてもよい。
【0096】
図13によれば、凹面鏡181の内部に形成される密閉空間内に窒素ガス192を充填するので、凹面鏡181の開口部側の金属箔174の酸化を防止することができる。
【0097】
凹面鏡181は、楕円面鏡や方物面鏡等を用いれば良いが、楕円面鏡はランプの発光部に対する立体角を大きく取れるので、集光率を高くできる。また、凹面鏡181の光軸方向深さを深くできるので、前面ガラス191を配置して密閉構造を形成する場合に適している。
【0098】
放電ランプ170は、封止部171に口金等を設けたものであってもよい。
本実施の形態では、放電ランプとして金属箔の長さが異なるランプを用いた例を示したが、金属箔の長さに関係なく、上記効果を得ることができる。
【0099】
以上のように、本発明によれば、前面ガラス191を用いて凹面鏡181の内部に密閉空間を形成し、密閉空間内に窒素ガス192などの不活性ガスを封入することにより、金属箔の酸化が防止され、信頼性の高い光源装置が構成できる。
【0100】
図14は、本発明の光源装置における第5の実施形態を示す構成例である。図14において、201はアルゴンガスであり、その他の構成は、図13の実施の形態と同一である。
【0101】
図13の実施の形態と異なる点は、凹面鏡181内部の密閉空間に30気圧のアルゴンガス201を封入している点である。一般に、放電ランプは点灯動作時の発光管内圧力が極めて高く、発光管外部との圧力差が極めて大きくなるため、発光管が破損する危険性がある。
【0102】
図14によれば、放電ランプ170の点灯動作時の発光管内圧力は10MPa(メガパスカル)程度となるが、密閉空間内に30気圧のアルゴンガス201を封入しているので、発光管内部と外部との圧力差が小さくなり、発光管の破損に対する危険性が大幅に緩和される。また、図13による効果と同様、アルゴンガスは金属箔174の酸化を防止するので、金属箔の断線がなくなり、光源装置の信頼性が向上する。
【0103】
凹面鏡181は、楕円面鏡や方物面鏡等を用いれば良いが、楕円面鏡はランプの発光部に対する立体角を大きく取れるので、集光率を高くできる。また、凹面鏡181の光軸方向深さを深くできるので、前面ガラス191を配置して密閉構造を形成する場合に適している。
【0104】
アルゴンガスの代わりに、窒素などの不活性ガスを所定の圧力で封入しても良く、同様の効果が得られる。また、空気を所定の圧力で封入した場合であっても、酸化防止効果は無くなるが、発光管の破損に対する危険性は大幅に緩和できる。
【0105】
封入する気体の圧力は、1気圧以上で、かつ放電ランプの点灯時における発光管内圧力以下であればよい。
放電ランプ170は、封止部171に口金等を設けたものであってもよい。
【0106】
本実施の形態では、放電ランプとして金属箔の長さが異なるランプを用いた例を示したが、金属箔の長さに関係なく、上記効果を得ることができる。
以上のように、本発明によれば、前面ガラスを用いて凹面鏡の内部に密閉空間を形成し、密閉空間内に1気圧以上かつ点灯時の発光管内圧力以下の気体を封入することにより、発光管の破裂を抑制し、信頼性の高い光源装置が構成できる。
【0107】
図15は、本発明の光源装置における第6の実施形態を示す構成例である。図15において210は放電ランプ、221は凹面鏡、である。
放電ランプ210は、交流点灯の超高圧水銀ランプであり、点灯中の動作圧は10MPa(メガパスカル)以上である。それ故、破損時のガラス片の飛散防止のために、凹面鏡の開口部に前面ガラスが設けられている。放電ランプ210は、短い金属箔213を封設した封止部211を凹面鏡221の挿入穴222に挿入し、凹面鏡221の第1焦点227とランプ210の電極215、216間の中心がおよそ一致するように位置調整し、接着剤225で固定される。接着剤225には、スミセラム等の無機質耐熱性接着剤を用いる。
【0108】
延長導線226は、一端を放電ランプ210の外部導線218に接続し、他端を凹面鏡221の導線取り出し穴223から外部へ引き出す。導線取り出し穴223と延長導線226との隙間は、接着剤225を充填しておく。
【0109】
延長導線226と外部導線217に所定の電圧を加えることにより、電極215、216間にアーク放電が発生し、放電媒体である水銀210aの蒸発とともに水銀210a固有の発光を得ることができる。
凹面鏡は楕円面鏡であり、上述の実施の形態3(図12)と同様、金属箔214の長さは、楕円面のランプ挿入部222側頂点から、長い金属箔214の凹面鏡開口部側の端部までの距離が、楕円面の長軸長さの1/2以下となるように設定している。
【0110】
凹面鏡221の内面は、誘電体多層膜による反射コーティング224が施され、放電ランプ210の電極215、216間から放射される光を所定の方向に効率よく反射する。
【0111】
図15によれば、放電ランプ210の短い金属箔213を封設した封止部211を凹面鏡221の挿入穴222に固定するので、挿入穴222から後方へのランプ突出量が小さくなり、光源装置を小型化することができる。封止部211は、凹面鏡221と接続することで十分な熱容量と表面積が得られる。従って、発光管からの熱伝導による温度上昇が抑制でき、短い金属箔213を封設しても酸化によって断線することはない。一方、凹面鏡221の開口部に前面ガラス231を配置すると、前面ガラス231を配置しない場合に比べて凹面鏡221内部の温度がより高くなるので、金属箔214の温度上昇が大きくなるが、凹面鏡の開口部側の封止部212には、金属箔213よりも充分な長さの金属箔214が封設されているので、酸化によって断線することはない。
【0112】
凹面鏡221は楕円面鏡に限らず、放物面鏡などを用いても良いが、楕円面鏡の方がランプの発光部に対する立体角を大きく取れるので、集光率を高くできる。また、凹面鏡221の光軸方向深さを深くできるので、前面ガラスを配置して密閉構造を形成する場合に適している。
本実施の形態のように凹面鏡221のランプ挿入部222側の金属箔213を開口部側の金属箔214より短くすることは、光源の小型化を図る上で極めて有効な手段である。
【0113】
凹面鏡の内部は、完全密閉である必要はなく、凹面鏡あるいは前面ガラスの一部に放電ランプや凹面鏡を冷却するための通風口を設けてあってもよい。
放電ランプ210は、封止部211に口金等を設けたものであってもよい。以上のように、本発明の構成によれば、放電ランプの短い金属箔を封設した封止部を凹面鏡と固定することにより、信頼性が高く、コンパクトな光源装置が構成できる。
【0114】
図16は、本発明の投写型表示装置における実施形態を示す構成例である。図16において、240は光源、241はUV−IRカットフィルタ、242はフィールドレンズ、243は液晶パネル、244は投写レンズである。
【0115】
光源240は、図15示した光源装置と同一であり、具体的な構成についての説明は省略する。
光源240から出射する光は、UV−IRカットフィルタ241により紫外線と赤外線成分が取り除かれ、フィールドレンズ242を透過した後、液晶パネル243に入射する。フィールドレンズ242は、液晶パネル243を照明する光を投写レンズ244に集光する。液晶パネル243は、映像信号に応じて入射光の透過率を変調し、液晶パネル243上に光学像を形成する。液晶パネル243を透過した光は、投写レンズ244に入射し、投写レンズ244は液晶パネル243上の光学像をスクリーン(図示せず)上に拡大投影する。
【0116】
図16によれば、光源240に図15に示す光源装置を用いているので、投写型表示装置の信頼性が向上するとともに、装置全体を小型化できる。
本実施の形態では、光源240に図15に示す光源装置を用いた例を示したが、図10〜図14のいずれかに示す光源装置を用いても信頼性の向上、装置の小型化といった効果が得られる。特に、図11の光源装置を用いれば、ランプの放射光をより効率良く集光することができるので、投写型表示装置の高輝度化を図ることができる。
【0117】
光源240とフィールドレンズ242との間に、光源240の出射する光を液晶パネル243に効率良く、あるいは均一に導くための光学素子、例えば、レンズアレイや偏光変換素子等を配置しても良い。
【0118】
また、空間光変調素子として、偏光を利用した透過型の液晶パネルを一枚だけ用いた例を示したが、例えば、透過型の液晶パネルを3枚用いたもの、散乱を利用した液晶パネルや、回折、反射などの変化として映像信号に応じた光学像を形成する空間光変調素子を用いてもよい。光源によって照明される光を変調して光学像を形成するものであれば、同様の効果が得られる。
【0119】
また、透過型のスクリーンを用いて背面投写の投写型表示装置を構成してもよい。
以上のように、本発明によれば、光源によって液晶パネル等の空間光変調素子を照明し、空間光変調素子上の光学像を投影する投写型表示装置において、光源に本発明の光源装置を用いることにより、コンパクトで明るい投写型表示装置が構成できる。
【0120】
【発明の効果】
本発明の放電ランプは、主に短アークであっても始動性、アークの安定性、及びランプ寿命を改善することができる。
【0121】
また、本発明の光源装置は、主に投写型表示装置に用いる場合に適した、コンパクトで、信頼性が高く、放電ランプの放射光を効率良く集光することができる。
【0122】
また、本発明の光源装置を用いれば、明るく、コンパクトで、信頼性の高い投写型表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の放電ランプの第1の実施形態を示す略構成図、(b)は、第1の実施形態の電極構造の拡大図である。
【図2】(a)は、本発明の放電ランプの第2の実施形態を示す略構成図、(b)は、第2の実施形態の電極構造の拡大図である。
【図3】第2の実施形態の他の電極構造の拡大図である。
【図4】(a)は、本発明の放電ランプの第3の実施形態を示す略構成図、(b)は、第3の実施形態の電極構造の拡大図である。
【図5】第3の実施形態の他の電極構造の拡大図である。
【図6】第3の実施形態の更に他の電極構造の拡大図である。
【図7】(a)は、本発明の放電ランプの第4の実施形態を示す略構成図、(b)は、第4の実施形態の電極構造の拡大図である。
【図8】(a)は、本発明の放電ランプの第5の実施形態を示す略構成図、(b)は、第5の実施形態の電極構造の拡大図である。
【図9】テーパ角と立ち上がり時間の関係を示す特性図である。
【図10】本発明の光源装置の第1の実施形態を示す略構成図である。
【図11】本発明の光源装置の第2の実施形態を示す略構成図である。
【図12】本発明の光源装置の第3の実施形態を示す略構成図である。
【図13】本発明の光源装置の第4の実施形態を示す略構成図である。
【図14】本発明の光源装置の第5の実施形態を示す略構成図である。
【図15】本発明の光源装置の第6の実施形態を示す略構成図である。
【図16】本発明の投写型表示装置の実施形態を示す略構成図である。
【図17】従来の放電ランプの構成を示す略構成図である。
【図18】従来の放電ランプの電極構造を示す略構成図である。
【図19】従来の放電ランプの他の電極構造を示す略構成図である。
【図20】従来の放電ランプの更に他の電極構造を示す略構成図である。
【図21】(a)は、従来の光源装置の構成を示す略構成図、(b)は、図21(a)の断面Aの拡大断面図である。
【符号の説明】
10、101、170 発光管
11、12、102、103、134、171、172、211、212 封止部
13、14、173、174、213、214 金属箔
15、16、41、42、45、61、62、66、81、82、106、107、155、156、175、176、215、216 電極
15a、16a、41a、42a、61a、62a、66a、68a、81a、82a、106a 電極軸
15b、16b、41b、42b、45b、106b 放電部
17、18、65、85、112 放熱導体
19、20、108、140、142、177、178、217、218 外部導体
21、22 放電媒体
31、51、71、91、121、170、210 放電ランプ
41c、42c、45c、81c、82c、106c、107c テーパ
61b、62b、66b、68b、81b、82b 円筒状導体
67 テーパ
132、152、181、221 凹面鏡
135、162 保持手段
137、163、182、222 ランプ挿入部
153、191、231 透光性密閉手段
243 空間光変調素子

Claims (11)

  1. 発光管と、前記発光管の両端に形成された封止部と、前記封止部に封着され、前記発光管内に所定の間隔で対向配置された一対の電極と、前記発光管内に封入された放電媒体と、を備えた放電ランプであって、
    前記電極は、電極軸と、前記電極軸の先端に一体的に形成された前記電極軸よりも外径の太い放電部と、で構成され、前記放電部は先端がテーパ状であり、前記放電部の後方に前記電極軸を取り囲む放熱導体を有し、
    前記発光管内における前記電極の間隔をL、前記放電部の先端の直径をφ、前記テーパが前記電極軸となす角をθとすると、
    φ/L≦0.6
    20゜≦θ≦60゜
    を満足することを特徴とする放電ランプ。
  2. 発光管と、前記発光管の両端に形成された封止部と、前記封止部に封着され、前記発光管内に所定の間隔で対向配置された一対の電極と、前記発光管内に封入された放電媒体と、を備えた放電ランプであって、
    前記電極は、電極軸と、前記電極軸の先端部に嵌め込まれ、前記電極軸の先端側の外周部がテーパ状に形成された円筒状導体を有し、前記円筒状導体の後方に前記電極軸を取り囲む放熱導体を有し、
    前記発光管内における前記電極の間隔をL、前記円筒状導体における前記電極軸の先端に近い端面の外径をφ、前記テーパが前記電極軸となす角をθとすると、
    φ/L≦0.6
    20゜≦θ≦60゜
    を満足することを特徴とする放電ランプ。
  3. 発光管と、前記発光管の両端に形成された封止部と、前記封止部に封着され、前記発光管内に所定の間隔で対向配置された一対の電極と、前記発光管内に封入された水銀および希ガスと、を備えた放電ランプであって、
    前記水銀の封入量は150mg/cc以上であり、
    前記電極は、電極軸と、前記電極軸の先端に一体的に形成された前記電極軸よりも外径の太い放電部と、で構成され、前記放電部は先端がテーパ状であり、前記放電部の後方に前記電極軸を取り囲む放熱導体を有し、
    前記発光管内における前記電極の間隔をL、前記放電部の先端の直径をφ、前記テーパが前記電極軸となす角をθとすると、
    φ/L≦0.6
    20゜≦θ≦60゜
    を満足し、前記電極に交流電圧を印加して点灯させることを特徴とする放電ランプ。
  4. 放熱導体は、コイル状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の放電ランプ。
  5. 電極の間隔が2mm以下であり、電極軸の外径をD1、放電部の外径をD2、前記放電部の前記電極軸方向の長さをD3とすると、
    2.0≦D2/D1≦5.0
    D3/D1≦9.0
    を満足することを特徴とする請求項1又は3記載の放電ランプ。
  6. 電極の間隔が2mm以下であり、電極軸の外径をD1、円筒状導体の外径をD2、前記円筒状導体の前記電極軸方向の長さをD3とすると、
    2.0≦D2/D1≦5.0
    D3/D1≦9.0
    を満足することを特徴とする請求項2記載の放電ランプ。
  7. 放電媒体は、水銀と希ガスであることを特徴とする請求項1〜3のいず れかに記載の放電ランプ。
  8. 電極に交流電圧を印加して点灯させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の放電ランプ。
  9. 電極に直流電圧を印加して点灯させるとともに、駆動時間や点灯回数に応じて電圧の極性を反転することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の放電ランプ。
  10. 請求項1〜3のいずれかに記載の放電ランプと、前記放電ランプから放射される光を所定の方向に反射する凹面鏡と、を備えることを特徴とする光源装置。
  11. 請求項1〜3のいずれかに記載の放電ランプと、前記放電ランプから放射される光を所定の方向に反射する凹面鏡と、を備え、
    前記凹面鏡は反射光が出射する開口部と、前記開口部の反対側に設けられたランプ挿入部を有し、
    前記放電ランプは一端を前記ランプ挿入部に挿入するとともに、一対の電極間に形成される発光領域の中心が前記凹面鏡の短い側の焦点とおおよそ一致するように配置され、前記発光領域の中心から放射され凹面鏡の有効反射面内に入射する光線が前記放電ランプの電極によって遮光されないことを特徴とする光源装置。
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