JP3622078B2 - 荷体包装方法及びその装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬入コンベヤにて搬入された荷体の周囲を縦方向と横方向にそれぞれらせん状にフィルムにて巻き付け包装するようにした荷体包装方法及びその装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
この種の従来の荷体包装方法及びその装置としては、特公昭５９−４６８４５号公報や特表平８−５０８２２３号公報に示されたものが知られている。
【０００３】
そして上記前者に示されたものは、上表面と下表面が同一方向に同一速度で移動するコンベヤ上に荷体を載置し、このコンベヤにより移動する荷体の周囲に上記コンベヤごと延伸可能な材料のウエブを巻装し、これを上記コンベヤの下流端を超えた位置まで移動させてコンベヤからはずれた位置でウエブが収縮して荷体にのみ巻装されるようにしている。
【０００４】
また上記後者に示されたものは、１つの実施の形態として、第１のテーブル上において、このテーブル上の荷体にウエブを水平方向と直角方向に巻装し、この荷体を第２のテーブル上に移動してから、この第２のテーブルを垂直な回転軸を中心にして水平方向に回転することにより、この第２のテーブル上の荷体に上記第１のテーブルにて巻装したウエブと直角方向にウエブを更に巻装するようにしている。
【０００５】
また、これの第２の実施の形態として、包装手段を水平平面内で回転させ、荷体を水平軸線のまわりに、すなわち垂直平面内で回転するようになっていて、包装手段を回転すると共に、荷体を回転することにより、荷体は垂直方向と水平方向の両方からウエブ包装されるようになっている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術の前者にあっては、荷体の水平方向軸の周囲だけしかウエブを巻装することができないため、立方体状の荷体の包装手段としては不向きであった。
【０００７】
一方従来の技術の後者にあっては、荷体の水平方向軸と垂直方向軸の両方の周囲にウエブを巻装することができるが、この後者の技術のもので、かつこれの第１の実施の形態では、第１・第２の２つのテーブル上で、これの上の荷体に、異なる方向にウエブを巻装するため、荷体への巻装行程中にウエブロールを９０゜傾動し、その上第２のテーブルを回転しなければならず、２重巻装操作がやっかいであると共に、これを実施するための装置としても機構が複雑になるという不具合があった。
【０００８】
またこれの第２の実施の形態のものでは、荷体は同一位置に留まった状態で、これの垂直、水平の両軸まわりにウエブを２重巻装することができるが、この技術も、ウエブを水平軸まわりに巻装するための機構と、垂直軸まわりに巻装するための機構の双方を必要とするため、構成が大がかりになると共に、複雑になるという不具合がある。
【０００９】
本発明は上記のことに鑑みなされたもので、水平軸まわりにフィルムを巻装する一般的な荷体包装装置を用いて荷体の水平軸まわりの、及び水平軸と垂直軸の双方の軸まわりのフィルム包装を簡単に、かつ紐状のフィルムと帯状のフィルムの双方のフィルムにより強固に行うことができるようにした荷体包装方法及びその装置を提供することを目的とするものである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る荷体包装方法は、フィルム供給機が水平軸の周りを周回することにより、その内側を周回軸心方向に移動する荷体にフィルム供給機に支持されたフィルムロールから繰り出されるフィルムをらせん状に巻装するようにした荷体包装方法において、
上記移動する荷体に、周回する少なくとも１つのフィルムロールからフィルムを紐状に絞って巻装し、他のフィルムロールからフィルムを帯状のまま巻装し、
荷体がフィルム供給機の周回軸心方向の一方向へ移動する間に、この荷体に紐状のフィルムと帯状のフィルムを重ねてらせん状に巻装するようにした。
【００１１】
そしてこの荷体包装方法にて荷体にフィルムを巻装した後、フィルム供給機によりフィルムを巻装する位置から外れる位置まで移動し、この位置において、この荷体を水平方向あるいは垂直方向のいずれか一方に９０゜回転し、ついでこの荷体を逆方向へ移動し、この荷体の逆方向への移動に従って、周回する少なくとも１つのフィルムロールからフィルムを紐状に絞って巻装し、他のフィルムロールからフィルムを帯状のまま巻装し、
荷体の逆方向へ移動する間に、この荷体に紐状のフィルムと帯状のフィルムを重ねてら せん状に巻装するようにした。
【００１２】
そして、上記方法を実施するための本発明に係る荷体包装装置は、フィルム供給機が水平軸の周りを周回することにより、その内側に位置するコンベヤ機構にて移動する荷体にフィルムをらせん状に巻装するようにした荷体包装装置において、
フィルム供給機を複数用い、少なくとも１つのフィルム供給機のフィルム供給口に、フィルムの幅を絞る絞りローラを設けて紐状のフィルムを供給可能にし、他のフィルム供給機からは帯状のフィルムを供給可能にし、
荷体のコンベヤ機構の一方向へ移動する間に、この荷体に紐状のフィルムと帯状のフィルムを重ね合わせて巻装するようにした
構成になっている。
【００１３】
そして、この荷体包装装置において、上記コンベヤ機構を両方向に走行可能にし、このコンベヤ機構の一方側で、かつ上記フィルム供給機による荷体へのフィルムを巻装する位置より外れる位置に、上記コンベヤ機構にて移動されてきた荷体を、水平方向あるいは垂直方向のいずれか一方に９０゜回転すると共に、再び上記コンベヤ機構へ移動するテーブル手段を設けた構成になっている。
【００１４】
【作 用】
荷体は周回するフィルム供給機の内側を一方向へ移動する間に、この荷体に紐状のフィルムと帯状のフィルムが重ねられてらせん状に巻装される。
【００１５】
そしてこの荷体は、上記のようにフィルムが巻装されてから、この荷体へのフィルムを巻装する位置より外れる位置で９０゜回転されてから再びフィルム供給機の内側へ逆方向に移動し、この間に、上記のように巻装されたフィルムの巻装方向に対して直交する方向に、紐状のフィルムと帯状のフィルムが重ねられてらせん状に巻装され、これにより荷体の各面の全てに紐状と帯状のフィルムが重ねられて巻装される。
【００１６】
【発明の実施の形態】
本発明の第１の実施の形態を図１から図６に基づいて説明する。図中１はリング包装装置であり、このリング包装装置１は回転軸心を水平にしてフレーム２に回転自在に支持された回転リング３と、この回転リング３を回転駆動する回転駆動モータ４と、回転リング３の軸心に対して対称位置の２個所に設けられたフィルム供給機５ａ，５ｂと、回転リング３の軸心より下側で軸心方向に設けられた荷体及びフィルム用のコンベヤ機構６と、コンベヤ機構６上へ荷体７を送り込む搬送コンベヤ８と、フィルム供給機５ａ，５ｂからコンベヤ機構６上にある荷体７に対して供給されているフィルム９を切断する切断装置１０とから大略構成されている。
【００１７】
このようなリング包装装置１は従来公知のものである。そして回転リング３は回転駆動モータ４にてベルト１１を介して回転するようになっている。またコンベヤ機構６は荷体７を載置してこれを移動する荷体用ベルト６ａと、この荷体用ベルト６ａの両側に設けられてこれの下側に巻装されたフィルム９を荷体７と同一方向に移動するフィルム用ベルト６ｂ，６ｂとからなっている。フィルム用ベルト６ｂ，６ｂの上側は荷体用ベルト６ａの上面より低くなっていると共に、これの下側は荷体用ベルト６ａの下側より低くなっていて、コンベヤ機構６の下側に巻装されるフィルム９はこの荷体用ベルト６ａの下側下方に位置するフィルム用ベルト６ｂ，６ｂに接触するようになっている。
【００１８】
荷体用ベルト６ａと２本のフィルム用ベルト６ｂ，６ｂはそれぞれ図示しない駆動モータにて同一速度で走行駆動されるようになっているが、この両ベルト６ａと６ｂ，６ｂは互いに逆方向に走行駆動されるようになっている。これにより、荷体用ベルト６ａの上側の走行方向と、フィルム用ベルト６ｂ，６ｂの下側の走行方向とが常に同じで、かつ同一走行速度となっている。この両ベルト６ａ，６ｂ，６ｂを駆動する両モータは正逆回転可能になっている。
コンベヤ機構６の先端部は支持ローラ６ｃにて支持されている。
【００１９】
フィルム供給機５ａ，５ｂはロール状のフィルム９を支持するフィルム支持軸１２と、２本の延伸ローラ１３ａ，１３ｂとからなり、フィルム支持軸１２に支持されたロール状のフィルム９は２本の延伸ローラ１３ａ，１３ｂを介して供給されるようになっている。このとき、２本の延伸ローラ１３ａ，１３ｂはフィルム９の引き出しによって回転され、このときに両ローラ１３ａ，１３ｂに回転差が生じるようになっており、これにより、供給されるフィルム９には強い延伸力が作用されるようになっている。両延伸ローラ１３ａ，１３ｂは異なる径のプーリを介してベルト１５にて連結されていて、同一方向に回転するようになっている。
【００２０】
また上記両フィルム供給機５ａ，５ｂの少なくとも一方の出口側の延伸ローラ１３ｂの出口のフィルム９の幅方向両側に、フィルム９の幅方向両側に対向する一対の絞りローラ１６ａ，１６ｂが、対向間隔を調整可能にして設けてある。
【００２１】
切断装置１０は、先端部がコンベヤ機構６の下側から回転リング３より外側へ移動するように回動可能にしたカッタアーム１７と、このカッタアーム１７の先端に設けたカッタ１７ａと、カッタ１７ａにて切断したフィルム９の先端をチャックするチャッキング部１８と、切断案内棒１９とからなっている。チャッキング部１８は互いに対向方向に回動するチャッキング刃１８ａ，１８ｂを有しており、フィルム９の巻装中には左右に開いてフィルム９と干渉しないようになっている。そして切断時にはこれがフィルム９側へ突出動すると共に、チャッキング刃１８ａ，１８ｂが対向内側へ回動して図７、図１０に示すように両チャッキング刃１８ａ，１８ｂにてチャックするようになっている。切断案内棒１９は上記切断時に図７、図８、図９に示すように突出動してフィルム９を切断しやすいようにこれを受けるようになっている。
【００２２】
上記リング包装装置１のコンベヤ機構６の下流側に、図１、図２に示すように、搬送方向に所定の間隔２０をおいて設けられた搬送回転テーブル装置２１が配置されている。この搬送回転テーブル装置２１は搬送テーブル２２と、この搬送テーブル２２を垂直軸を中心にして水平方向に回転させる回転装置２３とからなっている。
【００２３】
搬送テーブル２２は長い板部材２４を搬送方向に多数無端状にしてチェンにて連結して駆動ローラ２５と従動ローラ２６に巻き掛けた搬送帯２７と、この搬送帯２７の搬送方向終端部に立設されたストッパ２８とからなっている。そして上記搬送帯２７の各板部材２４には回転軸を搬送方向に対して４５゜傾斜させて多数のコロローラ２９が設けられてあり、搬送帯２７にて搬送されてきた荷体７がストッパ２８に当接した状態で、このときの反発力がコロローラ２９に伝わり、荷体７を直角方向へ移動する力が作用するようになっている。ストッパ２８の表面には多数のコロが設けてあり、ストッパ２８に当接している荷体７はストッパ２８に当接された状態で、これの抵抗を受けることなく直角方向へ移動される。この構成の搬送テーブル２２の部分は従来公知のもの（商品名：換太郎、東邦機械工業社製）が用いられる。３０は搬送帯２７を駆動する駆動モータである。
【００２４】
上記搬送テーブル２２は回転装置２３に載置されており、リング包装装置１のコンベヤ機構６の走行方向に対して９０゜にわたって回転できるようになっている。
【００２５】
この第１の実施の形態における作用を以下に説明する。
図示しない搬送コンベヤにて荷体７がリング包装装置１のコンベヤ機構６上へ搬入される。そしてこの荷体７はコンベヤ機構６にて下流側へ搬送される。このとき、切断装置１０は周回するフィルム９と干渉しない位置へ移動しておく。そしてこの状態でリング包装装置１を作動させてコンベヤ機構６ごと荷体７の周囲にフィルム９を巻装する。フィルム９は荷体７の移動に従って延伸されながらこれにらせん状に巻装される。そしてコンベヤ機構６の下側部分に巻装されたフィルム９はフィルム用ベルト６ｂ，６ｂの移動に従って荷体６と同速で下流側へ移動していく。そしてこのコンベヤ機構６の下側部分に巻装されたフィルム９は、間隔２０の位置で荷体７がコンベヤ機構６の下流側へ外れたとき、フィルム９もコンベヤ機構６から外れ、延伸されたフィルム９の復元力にて荷体７に密に巻装される。荷体７の移動に従って荷体７の移動方向全長にわたってフィルム９を巻装した状態で切断装置１０を作動させてフィルム９を切断する。このときのフィルム９の先端はチャック部材１８にてチャッキングされる（図７〜図１０参照）。
【００２６】
コンベヤ機構６から搬送された荷体７は搬送回転テーブル装置２１の搬送テーブル２２上に移動し、搬送テーブル２２の搬送帯２７にてストッパ２８に当接するまで搬送される。
【００２７】
このとき、上記荷体７がストッパ２８に当接する以前に搬送テーブル２２を回転装置２３にて９０゜回転する。この回転装置２３による回転方向は、コロローラ２９による移動方向がリング包装装置１のコンベヤ機構６の方へ向く方向に回転させる。
【００２８】
この状態で搬送テーブル２２の搬送帯２７による搬送作用を続行すると、荷体７はコロローラ２９による反発力により移動されてリング包装装置１側へ逆走される。このとき、リング包装装置１のコンベヤ機構６を逆転させる。これにより、搬送テーブル２２にて送り返された荷体７は上記した順走の場合に対して水平方向に９０゜回転された状態でコンベヤ機構６上を逆走され、この間にリング包装装置１を作動してこの荷体７に再びらせん状にフィルム９を巻装する。従って荷体７の上下の両表面には図１３に示すように、フィルム９が上下の両面で交差して２重に巻装される。
【００２９】
上記逆走によるフィルム９の巻装が終了した状態でフィルム９を切断すると共に、コンベヤ機構６を順走させて荷体７を下流側へ送る。そしてこの間に搬送テーブル２２を元の姿勢に戻しておき、コンベヤ機構６からの荷体７を受けてストッパ２８に当接するまで搬送する。そしてさらに搬送帯２７にて搬送を続行することにより荷体７は側方へ払い出しされる。
【００３０】
以下上記した作用を繰り返し行うことにより、コンベヤ機構６上に搬入される各荷体７の上面と下面にフィルム９が直行した状態で２重に巻装され、荷体７の各面（六面）の全てにフィルム９が巻装される。なお上記フィルム９の巻装は２重に限るものではなく何重にしてもよい。
【００３１】
図１１、図１２は本発明の第２の実施の形態を示すものである。この第２の実施の形態で用いられるリング包装装置１′は上記第１の実施の形態にて用いたリング包装装置１と実質的に同一のものが用いられる。そしてこの第２の実施の形態でのリング包装装置１′の各構成部材の説明には第１の実施の形態のものの符号にダッシュを付けて示し、その構成の説明を省略する。
【００３２】
リング包装装置１′のコンベヤ機構６′の下流側にこれの搬送方向に間隔２０′をあけて回動テーブル３１が設けてある。この回動テーブル３１にはコンベヤ機構６′の搬送方向と同一方向に向けて走行する搬送ベルト３２を有している。そしてこの回動テーブル３１は搬送ベルト３２の上流端部を支点にして水平状態から直立状態にわたって回動可能になっている。３３はこれを回動するシリンダ装置である。
【００３３】
また、回動テーブル３１の両側には回動テーブル３１上にある荷体７を両側から挟持する一対の挟持装置３４ａ，３４ｂが設けてある。この挟持装置３４ａ，３４ｂは荷体７に当接する挟持板３５と、これを移動する駆動装置３６とからなっている。
【００３４】
この第２の実施の形態における作用を以下に説明する。
図示しない搬送コンベヤにて荷体７がリング包装装置１′のコンベヤ機構６′上へ搬入される。そしてこの荷体７はコンベヤ機構６′にて下流側へ搬送される。このとき、リング包装装置１′を作動させてコンベヤ機構６′ごと荷体７の周囲にフィルム供給機５ａ′にてフィルム９を巻装する。このときのフィルム９は荷体７の移動に従って延伸されながらこれにらせん状に巻装される。そしてコンベヤ機構６′の下側部分に巻装されたフィルム９はフィルム用ベルト６ｂ′，６ｂ′の移動に従って荷体７と等速で下流側へ移動していく。そしてこのコンベヤ機構６′の下側部分に巻装されたフィルム９は、荷体７がコンベヤ機構６′の下流側へ外れたとき、フィルム９もコンベヤ機構６′から外れ、延伸されたフィルム９の復元力にて荷体７に密に巻装される。荷体７の移動に従って荷体７の移動方向全長にわたってフィルム９を巻装した状態で切断装置を作動させてフィルム９と切断する。このときのフィルム９の先端はチャック部材にてチャッキングされる。
【００３５】
コンベヤ機構６′から搬送された荷体７は回動テーブル装置３１上に移動する。そして荷体７の全体が回動テーブル３１上にきたときに、これの搬送ベルト３２を停止し、挟持装置３４ａ，３４ｂが作動して荷体７が回動テーブル３１上で挟持固定される。ついでシリンダ装置３３を作動して回動テーブル３１を直立状態に回動し、挟持装置３４ａ，３４ｂの挟持を解放する。
【００３６】
この状態で荷体７は垂直方向に９０゜回転されてリング包装装置１′のコンベヤ機構６′の下流側端部に載置される。この状態でリング包装装置１′のコンベヤ機構６′を逆走させる。これにより荷体７は上記した順走の場合と垂直方向に９０゜回転された状態でコンベヤ機構６′を逆走され、この間にリング包装装置１′を作動してこの荷体７に再びらせん状にフィルム９を巻装する。従って荷体７の前後の両表面には図１４に示すように、前後の両面で交差して巻装され、荷体７の各面（六面）の全てにフィルム９が巻装される。
【００３７】
上記逆走によるフィルム９の巻装が終了した状態でフィルム９を切断すると共に、コンベヤ機構６′を順走させて荷体７を下流側へ送る。そしてこの間に回動テーブル３１を元の姿勢（水平状態）に戻しておき、コンベヤ機構６′からの荷体７を受ける。
【００３８】
上記両実施の形態において、一方のフィルム供給機５ａ，５ａ′の絞りローラ１６ａ，１６ｂの間隔を狭くすることにより図１５に示すようにフィルム９の幅を絞って紐状にして巻装することができる。またこのとき他方のフィルム供給機５ｂからのフィルム９は広い幅のまま巻き出されて行き、荷体７の端部では図１５に示すように角部の直角方向両側にフィルム９にて被覆される。
【００３９】
また、上記両実施の形態において、リング包装装置１，１′のコンベヤ機構６，６′上に荷体７を載置する際に、図１６に示すように、フォークリフトのフォーク爪が挿入できる大きさの一対のさやパレット４１，４１を所定の間隔をとって配置し、これの上に荷体７を重ねて載置し、この状態の荷体７を図１１に示すようにさやパレットごとフィルム９を巻装することにより、フィルム巻装後の荷体７を、上記両さやパレット４１，４１にフィルム９を突き破ってフォーク爪を挿入してフォークリフトによる搬送を容易に行うことができる。
【００４０】
なお、このさやパレット４１，４１は図１６に示すように別々に２個用いる以外に、２つのさやを板にて連結した通常のパレット状にしたものであってもよい。さやパレット４１，４１は例えばボール紙にて構成する。
【００４１】
【発明の効果】
本発明によれば、周回するフィルム供給機の周回内側を荷体が一方向へ移動する間に、紐状のフィルムと帯状のフィルムが重ねられて、かつ移動方向の全長にわたって均一に巻装され、荷体をその全長にわたって強固に巻装することができる。
【００４２】
また、上記のように一方へ移動する間に紐状のフィルムと帯状のフィルムを巻装した荷体を、この荷体へのフィルムを巻装する位置より外れる位置で９０゜回転されてから再びフィルム供給機の内側へ逆方向へ移動する間に、再び紐状のフィルムと帯状のフィルムとが重ねられてらせん状に巻装されることにより、荷体の各面（六面）の全てに、紐状と帯状のフィルムを全長にわったって均一に重ねて巻装することができる。そしてこの各面へのフィルムの巻装も、荷体がフィルム供給機の内側を往復動することによって行うことができ、簡単な操作で行うことができる。
【００４３】
そして本発明の方法を実施するための装置も、複数のフィルム供給機のうちの少なくとも１つに、フィルムを紐状に絞る機構を設けることと、従来のリング包装装置の搬送方向下流側に、荷体の姿勢を水平方向に、あるいは垂直方向に９０゜回転する装置を設けるだけの構成ですみ、簡単な構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施の形態を示す正面図である。
【図２】本発明の第１の実施の形態を示す平面図である。
【図３】図２のＡ−Ａ矢視図である。
【図４】コンベヤ機構を概略的に示す斜視図である。
【図５】フィルム供給機を示す正面図である。
【図６】図５のＢ矢視図である。
【図７】切断装置を示す正面図である。
【図８】切断装置を示す側面図である。
【図９】チャッキング部を示す平面図である。
【図１０】切断装置の作用説明図である。
【図１１】本発明の第２の実施の形態を示す正面図である。
【図１２】本発明の第２の実施の形態を示す平面図である。
【図１３】荷体のフィルム巻装状態を示す斜視図である。
【図１４】荷体のフィルム巻装状態を示す斜視図である。
【図１５】一方のフィルム供給機から紐状にしてフィルムを供給する様子を示す斜視図である。
【図１６】さやパレットを用いた実施の形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
１，１′…リング包装装置、２…フレーム、３…回転リング、４…回転駆動モータ、５ａ，５ａ′，５ｂ…フィルム供給機、６，６′…コンベヤ機構、６ａ，６ａ′…荷体用ベルト、６ｂ，６ｂ′…フィルム用ベルト、６ｃ…支持ローラ、７…荷体、８…搬送コンベヤ、９…フィルム、１０…切断装置、１１…ベルト、１２…フィルム支持軸、１３ａ，１３ｂ…フィルム延伸ローラ、１５…ベルト、１６ａ，１６ｂ…絞りローラ、１７…カッタアーム、１７ａ…カッタ、１８…チャッキング部、２０，２０′…間隔、２１…搬送回転テーブル装置、２２…搬送テーブル、２３…回転装置、２４…板部材、２５…駆動ローラ、２６…従動ローラ、２７…搬送帯、２８…ストッパ、２９…コロローラ、３０…駆動モータ、３１…回動テーブル、３２…搬送ベルト、３３…シリンダ装置、３４ａ，３４ｂ…挟持装置、３５…挟持板、３６…駆動装置、４１…さやパレット。

Claims (4)

1. フィルム供給機が水平軸の周りを周回することにより、その内側を周回軸心方向に移動する荷体にフィルム供給機に支持されたフィルムロールから繰り出されるフィルムをらせん状に巻装するようにした荷体包装方法において、
   上記移動する荷体に、周回する少なくとも１つのフィルムロールからフィルムを紐状に絞って巻装し、他のフィルムロールからフィルムを帯状のまま巻装し、
   荷体がフィルム供給機の周回軸心方向の一方向へ移動する間に、この荷体に紐状のフィルムと帯状のフィルムを重ねてらせん状に巻装するようにした
   ことを特徴とする荷体包装方法。
2. 請求項１記載の荷体包装方法にて荷体にフィルムを巻装した後、フィルム供給機によりフィルムを巻装する位置から外れる位置まで移動し、この位置において、この荷体を水平方向あるいは垂直方向のいずれか一方に９０゜回転し、ついでこの荷体を逆方向へ移動し、この荷体の逆方向への移動に従って、周回する少なくとも１つのフィルムロールからフィルムを紐状に絞って巻装し、他のフィルムロールからフィルムを帯状のまま巻装し、
   荷体の逆方向へ移動する間に、この荷体に紐状のフィルムと帯状のフィルムを重ねてらせん状に巻装するようにした
   ことを特徴とする荷体包装方法。
3. フィルム供給機が水平軸の周りを周回することにより、その内側に位置するコンベヤ機構にて移動する荷体にフィルムをらせん状に巻装するようにした荷体包装装置において、
   フィルム供給機を複数用い、少なくとも１つのフィルム供給機のフィルム供給口に、フィルムの幅を絞る絞りローラを設けて紐状のフィルムを供給可能にし、他のフィルム供給機からは帯状のフィルムを供給可能にし、
   荷体のコンベヤ機構の一方向へ移動する間に、この荷体に紐状のフィルムと帯状のフィルムを重ね合わせて巻装するようにした
   ことを特徴とする荷体包装装置。
4. 請求項３記載の荷体包装装置において、
   上記コンベヤ機構を両方向に走行可能にし、このコンベヤ機構の一方側で、かつ上記フィルム供給機による荷体へのフィルムを巻装する位置より外れる位置に、上記コンベヤ機構にて移動されてきた荷体を、水平方向あるいは垂直方向のいずれか一方に９０゜回転すると共に、再び上記コンベヤ機構へ移動するテーブル手段を設けた
   ことを特徴とする荷体包装装置。

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