JP3617933B2 - 優先処理装置及び複合型画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の画像入力手段から画像信号を入力して複数の画像出力手段に出力する優先処理装置及び複合型画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のコピー複合機は、処理中のアプリケーションの処理が終了した後に、次のアプリケーションを受け付けて、複数のアプリケーションからの画像を出力するように構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のコピー複合機では複数のアプリケーションからの画像を出力するのに、どれか1つのアプリケーションの処理が終了するまで、次のアプリケーションを受け付けることが出来なかった。
【0004】
特に、ネットワークや電話線を通じて入力されるアプリケーションにおいて、既に1つのアプリケーションのジョブがスタートしている場合は、その終了まで通信が開始されず受付可能になるまで回線を保持するか、回線がタイムアウトで中断されるという問題があった。
【0005】
逆に複写機モードで使用の場合、ユーザが操作するためリアルタイム性を要求されるが通信を使うアプリケーションが既に開始している場合に、その処理が終了するまで、オペレータは操作できず待たされるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、複数の画像入力手段から画像信号を入力して複数の画像出力手段に出力する際に、実行中のアプリケーションの終了を待つことなく、次のアプリケーションを受け付けることができる優先処理装置及び複合型画像形成装置を提供することをその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の優先処理装置は、複数の画像入力手段から画像信号を入力して複数の画像出力手段に出力する装置において、前記画像入出力処理する優先度を指定する優先度指定手段を具備し、該記優先度指定手段は、前記画像入出力手段からのタスクの優先度に応じて、複数の入出力を並列して処理する際の前記各タスクによる一回あたりの記憶手段への入出力アクセス時間を優先的に指定するものであることを特徴としている。
【0008】
また、請求項2の優先処理装置は、請求項1に記載の優先処理装置において、前記優先度指定手段は、前記複数の画像入力手段からの入力を優先的に選択する手段であることを特徴としている。
【0009】
また、請求項3の優先処理装置は、請求項1に記載の優先処理装置において、前記優先度指定手段は、前記複数の画像出力手段からの出力を優先的に選択する手段であることを特徴としている。
【0012】
また、請求項4の複合型画像形成装置は、複数の画像入力手段から画像信号を入力して複数の画像出力手段に出力する複合型画像形成装置において、前記画像入出力処理する優先度を指定する優先度指定手段を具備し、該記優先度指定手段は、前記画像入出力手段からのタスクの優先度に応じて、複数の入出力を並列して処理する際の前記各タスクによる一回あたりの記憶手段への入出力アクセス時間を優先的に指定するものであることを特徴としている。
【0013】
画像入出力処理する優先度を指定する優先度指定手段を具備しているので、複数の画像入力手段から画像信号を入力して複数の画像出力手段に出力する際に、実行中のアプリケーションの終了を待つことなく、次のアプリケーションを受け付けることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図2は本発明が使用するカラー記録装置全体の概略図である。
図2のカラー記録装置は、カラープリントを行う装置を示し、イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックBKの4色記録を行う電子写真方式の場合を示す。
【0015】
図2の例では4組のレーザ記録器63Bk,63C ,63M ,63Y が並んで配置されている。なお、各色用について、同じ部分には同じ符号を付し、各色の構成の区別をつけるために、符号に各色を示す添字を付す。
【0016】
図2に示すように、カラー記録装置62は、半導体レーザ、走査光学系等を備えるレーザ記録器63Bk,63C ,63M ,63Y と、レーザ記録器63Bk,63C ,63M ,63Y により潜像が形成される感光体65Bk,65C ,65M ,65Y と、感光体65Bk,65C ,65M ,65Y を帯電する帯電器66Bk,66C ,66M ,66Y と、レーザ記録器63Bk,63C ,63M ,63Y で感光体65Bk,65C ,65M ,65Y 上に形成された潜像を現像する現像器64Bk,64C ,64M ,64Y と、現像された可視像が転写される中間転写体66と、中間転写体66上の可視像を用紙に転写する転写ローラ67と、矢印の方向に搬送される用紙に転写された可視像を定着する定着器67とを備えている。
【0017】
カラー記録装置62に送られた各色信号はレーザ記録器63Bk,63C ,63M ,63Y で感光体65Bk,65C ,65M ,65Y に各色に応じた潜像として記録され、現像器64Bk,64C ,64M ,64Y により各色に対応するトナーで現像され、各色の像が中間転写体66に1次転写される。
中間転写体66上に形成されたカラー画像を搬送された記録紙上に2次転写して、記録紙上に最終カラー画像が記録される。
【0018】
このようなカラー記録装置62はオフィス内では複写用途だけでなく、パソコン出力用途のプリンタとしての用途が増大している。また、FAXでのカラー文書の電送にも用いられている。
さらにこのような複写用途での読み取りだけでなく、カラー読取装置62からのカラー画像をパソコンの画像入力手段としても用いられてきている。
【0019】
図1は本発明の一実施形態に係わる優先処理装置を備えた多機能なカラー画像形成装置を示すブロック図である。
この複合型のカラー画像形成装置は、複数の画像入力手段と、複数の画像入力手段からの画像情報を優先処理する優先処理装置5と、優先処理された画像情報を入力して出力する複数の画像出力手段とを備えている。
【0020】
前記複数の画像入力手段は、本実施形態では、カラー読取装置1と、カラー画像処理装置2と、ネットワークインタフェース3と、ファクシミリインターフェース4とから構成されている。
【0021】
カラー読取装置1は、CCD等のカラー画像読取部11とシェーディング/階調補正部12とを備えている。
カラー画像処理装置2は、A/D変換部21と、シェーディング/階調補正部22と、色変換部23と、墨生成部24とを備えている。
【0022】
また、複数の画像出力手段は、本実施形態では、カラー記録装置6と、パソコン7とから構成されている。
カラー記録装置6は、階調補正部61と、カラー画像記録部62とを備えている。
【0023】
図1のカラー読取装置1からの画像信号は、カラー記録装置6での最適記録が出来るようにカラー画像処理装置2により色及びシャープネス等が補正され、カラー記録装置6に送られる。
【0024】
図3は、図1の多機能な複合型カラー画像形成装置での優先的処理を行う優先処理装置の構成を示す図である。
この画像形成装置では、優先処理装置5に入力されるタスクとして、例えば、カラー読取装置1及びカラー画像処理装置2からの画像信号と、ネットワークインタフェース3を通してのプリンタタスクと、電話回線及びファクスインターフェース4を通してのFAX信号とがある。
また、出力されるタスクとしては、例えば、カラー記録装置6への各色信号と、パソコン7へのカラー画像の出力とがある。
【0025】
各入力画像及び出力画像はそれぞれFIFO(ファーストイン・ファーストアウト)メモリ等のバッファメモリ51a,51b,51cでバファリングされたあと、選択されて、一度メモリ55又はハードディスク56に貯えられる。
【0026】
一度蓄積された画像信号は様々な機能を達成できる。
例1として、図2のカラー記録装置62は一例であり3色一度に記録できるプロセスや色毎に回転を繰り返すプロセスで構成してもよい。また、カラー読取装置1も色毎にRGBと3回スキャンする装置の場合や1度に3色をスキャンする装置の場合もある。
【0027】
例2として、読み取り速度と書込み速度は出来るだけ高速が要求されるので、常には同一には出来ない。
例3として、記録する用途としても、両面記録や多部数をソートしてページングする等が要求されている。
【0028】
以上、様々な要求から、図3に見られるようにメモリ蓄積機能及びハードディスクのような大容量でアクセスの早い記録装置が必要となっている。
この場合、従来は一つのタスクが開始されると終了までは次のタスクが開始できないという欠点があった。
【0029】
本発明での優先的処理を行う優先処理装置(図3参照)5を説明する。
優先付けはユーザの設定で行われる。その一例として図4に示す。図4は本装置での操作パネル57であり、操作者がどのように優先付けを行うかを設定する。例えば図中のタスクの内どれを優先処理するかをタッチパネルである操作パネル57で選択する。あるいはこれらのタスクに順番に優先付けを行っても良い。
【0030】
図3に示すように、操作パネル57は、シリアル通信で、装置全体を管理しているマイクロプロセッサ8と接続され、このマイクロプロセッサ8は、メモリ制御部54とバス接続されている。
【0031】
この優先付け情報は図3に示すように、マクロプロセッサ8を介してメモリ制御部54及びセレクタ53に送られ、セレクタ53での優先度合いに設定が行われる。
図3のセレクタ52,53は各入出力装置からの画像データのバスを選択する。この選択は後述の優先的な選択手段によって行われる。
【0032】
図5のように入力側のセレクタ52からの画像信号はメモリ制御部54へ送られ、逆にメモリ55(又はハードディスク56)から読み出された画像信号は出力側のセレクタ53へ送られ、セレクタ53で優先的に選択された後、出力装置へと送られる。
【0033】
図6は入出力装置との通信を示す図である。図6中、COMはコマンド、ACKは肯定応答(Acknowledgment)を示し、通常の通信はシリアル通信で行われる。
例えば全2重、非同期、8ビットデータ、スタート/ストップ各1ビット等で行われる。
【0034】
ここで本装置からのコマンドで相手の状態を確認し、それに対し入出力装置から状態を知らせる。両方の準備が出来たところで、データバスでの送信が開始される。
図5のセレクタ52,53は常に入出力からの送受信の受付状態を監視していて、データの送受信に備える。
【0035】
図7は優先付けを行う実施例を示すフローチャートである。
図7(a)はタスク毎に書き込み領域を選択的に割り付ける例である。
図7(a)に示すように、ステップS11では、他のタスクからのメッセージを待機し、ステップS12に進む。
【0036】
ステップS12では、送受信の準備が完了したかどうかを判定し、準備が完了していない場合には、ステップS11に戻り、準備が完了している場合にはステップS13に進む。
ステップS13では、タスクの優先順位を検査し、ステップS14に進む。
ステップS14では、メモリの未使用領域を検査し、ステップS15に進む。
ステップS15では、メモリ領域を確保する。
【0037】
このように、送信が開始されると、優先度合いが確認され、メモリ記録領域を割り当てて、記録される。
メモリへの記録と読み出しが行われていても、常にタスクからの送受信の受付は出来る。
複数のタスクが平行して行われるため、書込みのセレクトは優先度に従う。
【0038】
図7(b)と図7(c)はアクセス回数を優先的に行う例である。
図7(b)に示すように、ステップS21では、他のタスクからのメッセージを待機し、ステップS22に進む。
【0039】
ステップS22では、タスクの送受信の準備が完了したかどうかを判定し、準備が完了していない場合には、ステップS21に戻り、準備が完了している場合にはステップS23に進む。
ステップS23では、タスクの優先順位を検査し、ステップS24に進む。
ステップS24では、タスクごとのアクセス長の設定を行う。
【0040】
このように、図7(b)は処理要求があるタスク毎にアクセス長を設定することによる、優先付けの例である。
【0041】
設定されたアクセス長に従い、図7(c)に示すようにアクセスする毎に、要求タスクをセレクタにより書き込み及び読み出しをセレクトする。従って、処理時間を優先的に割り付けることが出来る。
【0042】
図7(c)に示すように、ステップS31では、他のタスクがあるかどうかを判定し、ない場合にはステップS34に進み、有る場合にはステップS32に進む。
ステップS32では、ページ/バンクを切り換えてステップS34に進む。
ステップS34では、メモリにアクセスし、ステップS35に進む。
ステップS35では、送受信が終了したかどうかを判定し、終了していない場合にはステップS31に戻り、終了した場合にはアクセスを終了する。
【0043】
図8は、図7(b)、図7(c)の実際のメモリのアクセスを示す。
図8に示すように、今、入出力装置A及びBが処理要求であり、同時に処理を行う場合、装置A,Bに対応したタスクをタスクA,Bとする。クロックT1でバンク又はページ0をBA指定してアクティブとしている。
T5のタイミングではバンク又はページ1をBA指定してアクティブとしている。
【0044】
ここで優先度設定でAタスクに8の優先度があるので、T4のリードタイミングから連続して8ビットの画像信号が書き込まれる。一方Bタスクは優先度が2に設定されているので、2ビット書き込まれる。
【0045】
タスクA,Bが書き込まれるときはセレクタで選択される画像信号もそれに対応して、選ばれているので、メモリへのデータ入力はページ又はバンク毎に入出力装置毎に対応しており、且つ優先度毎に書き込まれる速さが選択される。
【0046】
この例は読み出し時でも同様であり、出力装置に設定された、優先度に従い処理時間も選択的に変わる。
また、メモリのアクセスが途切れることなく処理できるので、高速な処理が出来る。
【0047】
なお、図8において、A0〜9 はデバイスの大きさに応じたアドレス、A10はACK(肯定応答)のときの最後のアドレスとして使用しコマンドがwriteのときに0になり、0にしたときからデータDQの書込みが開始する。ACTで活性化し、Writeで書き出すが、図8の場合にはT1のタイミングからT3のタイミングまでの間にアナログ的な処理の待ち時間(書込みが始まるまでの待ち時間)がある。また、XaはAのタスクの行アドレス、XbはBのタスクの行アドレス、Yは列アドレス、BAはバンクアドレス、DQはデータである。
【0048】
以上のように、複数の画像入力手段と複数の画像出力手段をもつ、画像形成装置において、優先処理装置を備えているので、多機能な画像形成装置を実現することができる。
また、優先度指定が複数入力手段において、優先的に入力を選択する手段を備えているので、複数の入力装置からの処理を並列して処理できる。
【0049】
また、優先度指定が複数出力手段において、優先的に出力を選択する手段を備えているので、複数の出力装置からの処理を並列して処理できる。
また、優先度指定が複数入出力手段において、メモリの使用領域が優先的であるので、メモリ領域の自由度が高いタスクほど処理が優先される。
また、優先度指定が複数入出力手段において、メモリへの入出力アクセス時間が優先的であるので、メモリアクセスが長いタスクほど処理が優先される。
【0050】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上、説明したように、複数の画像入力手段から画像信号を入力して複数の画像出力手段に出力する際に、実行中のアプリケーションの終了を待つことなく、次のアプリケーションを受け付けることができる優先処理装置及び複合型画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる優先処理装置を備えた多機能なカラー画像形成装置を示すブロック図である。
【図2】本発明が使用するカラー記録装置全体の概略図である。
【図3】優先的処理を行う優先処理装置の構成を示す図である。
【図4】操作パネルを示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係わる優先処理装置に備えるセレクタを示す図である。
【図6】入出力装置との通信を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係わる優先処理装置により優先付けを行うフローチャートを示す図であり、(a)はタスク毎に書き込み領域を選択的に割り付ける例であり、(b)及び(c)はアクセス回数を優先的に行う例である。
【図8】図7(b)、図7(c)の実際のメモリのアクセスを示す図である。
【符号の説明】
1 カラー読取装置
2 カラー画像処理装置
3 ネットワークインターフェース
4 ファクシミリインターフェース
5 優先処理装置
51a バッファメモリ
51b バッファメモリ
51c バッファメモリ
52 セレクタ
53 セレクタ
54 メモリ制御部
55 メモリ
56 ハードディスク
Claims (4)
- 複数の画像入力手段から画像信号を入力して複数の画像出力手段に出力する装置において、
前記画像入出力処理する優先度を指定する優先度指定手段を具備し、該記優先度指定手段は、前記画像入出力手段からのタスクの優先度に応じて、複数の入出力を並列して処理する際の前記各タスクによる一回あたりの記憶手段への入出力アクセス時間を優先的に指定するものであることを特徴とする優先処理装置。 - 前記優先度指定手段は、前記複数の画像入力手段からの入力を優先的に選択する手段であることを特徴とする請求項1に記載の優先処理装置。
- 前記優先度指定手段は、前記複数の画像出力手段からの出力を優先的に選択する手段であることを特徴とする請求項1に記載の優先処理装置。
- 複数の画像入力手段から画像信号を入力して複数の画像出力手段に出力する複合型画像形成装置において、前記画像入出力処理する優先度を指定する優先度指定手段を具備し、該記優先度指定手段は、前記画像入出力手段からのタスクの優先度に応じて、複数の入出力を並列して処理する際の前記各タスクによる一回あたりの記憶手段への入出力アクセス時間を優先的に指定するものであることを特徴とする複合型画像形成装置。
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