JP3615723B2 - 成形機の駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形機の駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、射出成形機等の成形機においては、加熱シリンダ内において加熱され、溶融させられた樹脂を高圧で射出して金型装置のキャビティ空間に充填(てん)し、該キャビティ空間内において樹脂を冷却し、固化させることによって成形品を成形するようにしている。
【0003】
そのために、前記金型装置は固定金型及び可動金型から成り、型締装置によって前記可動金型を進退させ、前記固定金型に対して接離させることによって、型開閉、すなわち、型閉、型締及び型開を行うことができるようになっている。
【0004】
また、金型装置の型締が行われる時に、射出装置が前進させられ、加熱シリンダのノズルが固定プラテンに形成されたノズル通過孔を通って、固定金型の背面に配設されたスプルーブッシュに押し付けられ、密着させられる。続いて、溶融された樹脂が高圧で前記ノズルから射出され、スプルーブッシュ及びスプルーを通って固定金型と可動金型との合わせ面に形成されたキャビティ空間内に充填されるようになっている。
【0005】
そして、前記可動金型が取り付けられた可動プラテンや射出装置を進退させるための駆動装置には、通常、油圧ピストンやサーボモータが採用されているが、駆動装置の構造を簡素化したり、作業効率を向上させるためにリニアモータを使用した射出成形機が提案されている(特開昭62−25022号公報、特開平11−58468号公報、特開平11−309752号公報及び特開2001−124169号公報参照)。
【0006】
図2は従来の射出成形機の概略図である。
【0007】
図において、114は固定金型115aが取り付けられた固定プラテンであり、フレーム110上に固定されている。そして、116は可動金型115bが取り付けられた可動プラテンであり、タイバーに沿って図における左右方向に移動する。また、117は、前記可動プラテン116を進退(図における左右方向に移動)させる型締用リニアモータ118が取り付けられた固定ブラケットであり、前記フレーム110上に固定されている。
【0008】
ここで、前記型締用リニアモータ118は、前記固定ブラケット117の図における右側の面に固定されたステータ118bと、一端が直接に、又は、連結部材を介して、前記可動プラテン116の図における左側の面に接続された直線状ロータ118aとから成る。該直線状ロータ118aは、前記固定ブラケット117に形成されたロータ用貫通孔に挿入され、図における左右方向に移動して前記可動プラテン116を移動させ、型閉、型締及び型開を行うようになっている。
【0009】
また、前記固定プラテン114の図における右側には、移動ブラケット112が、フレーム110上の左右方向に移動可能に取り付けられている。そして、前記移動ブラケット112には、射出装置125が取り付けられている。ここで、該射出装置125は、加熱シリンダ124、該加熱シリンダ124内に回転可能に、かつ、左右方向に移動可能に配設されたスクリュ111、前記加熱シリンダ124の先端に形成されたノズル122、前記加熱シリンダ124内に原料樹脂を送り込むホッパ123等を備え、原料樹脂を加熱し、溶融して、前記ノズル122から射出するようになっている。
【0010】
そして、前記移動ブラケット112の図における左端には、ブラケット移動用リニアモータ119が取り付けられている。ここで、該ブラケット移動用リニアモータ119は、前記移動ブラケット112の図における左端に取り付けられた円筒状取付部材に固定されたステータ119bと、一端が直接に、又は、連結部材を介して、前記固定プラテン114の図における右側の面に接続された直線状ロータ119aとから成る。該直線状ロータ119aは、前記円筒状取付部材内に挿入され、図における左右方向に移動して前記移動ブラケット112を移動させ、加熱シリンダ124のノズル122を固定金型115aの背面に押し付けるようになっている。
【0011】
また、前記スクリュ111の図における右方に延在するスクリュ軸は、移動ブラケット112のスクリュ軸挿入孔に挿入される。そして、該スクリュ軸挿入孔の左側においては、スクリュ軸を回転させるための回転モータ113のステータ113bが移動ブラケット112に取り付けられ、前記スクリュ軸の外周に回転モータ113のロータ113aが一体的に形成される。また、前記スクリュ軸挿入孔の右側においては、スクリュ軸を軸方向に移動させるためのスクリュ用リニアモータ120のステータ120bが移動ブラケット112に取り付けられ、前記スクリュ軸の外周にスクリュ用リニアモータ120のロータ120aが一体的に形成される。
【0012】
そして、前記回転モータ113によってスクリュ111が回転し、加熱シリンダ124内の樹脂を混練、溶融する。また、前記スクリュ用リニアモータ120によってスクリュ111が図における左方へ移動させられ、前記加熱シリンダ124内の溶融された樹脂が高圧で前記ノズル122から射出され、固定金型115aと可動金型115bとの合わせ面に形成されたキャビティ空間内に充填されるようになっている。
【0013】
このように、可動プラテン116、移動ブラケット112及びスクリュ111の前進及び後退の動作が、リニアモータである型締用リニアモータ118、ブラケット移動用リニアモータ119及びスクリュ用リニアモータ120によってそれぞれ行われるようにしたので、射出成形機の可動部を直接に駆動することができ、駆動装置を簡素化することができ、動作に遅れを生じることがないので、作業効率が向上する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の射出成形機の駆動装置においては、リニアモータによって被駆動部材である可動プラテン116、移動ブラケット112及びスクリュ111を直接に前進及び後退させるようになっており、出力を増幅させるための減速機構が配設されていない。
【0015】
このため、駆動源としてのリニアモータは、大きな出力を発生する必要があるので、大型化してしまう。しかし、リニアモータ自体が大型化すると、駆動装置全体が大型化してしまい、駆動装置を簡素化することができるというリニアモータの利点が失われてしまう。
【0016】
また、減速機構を採用する場合、リニアモータによる直線運動を減速して出力を増幅する機構は、通常、トグルリンク機構のように複雑で大型のものになってしまう。そのため、このような減速機構を採用すると、駆動装置を簡素化することができるというリニアモータの利点が失われてしまう。
【0017】
さらに、リニアモータを使用して可動部材を直線運動させる駆動装置においては、加減速時に、駆動装置の各部に直線運動による大きな慣性力が作用するので、駆動装置や可動部材の各部分が損傷してしまうことがある。
【0018】
本発明は、前記従来の成形機の駆動装置の問題点を解決して、簡単な構造で小型の減速機構を採用して、リニアモータの出力を増幅することができ、また、加減速時の慣性力によって各部材が損傷することがなく、駆動装置全体を小型化することができる成形機の駆動装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の成形機の駆動装置においては、往復動する出力軸を備えるリニアモータと、前記出力軸の側面に接触して前記往復動方向に移動しながら回転させられる回転体、該回転体を回転可能に保持し、前記往復動方向に移動可能な移動ハウジング、及び、前記回転体の前記出力軸と反対側に接触する固定部材を備える減速機構と、前記移動ハウジングに取り付けられた被駆動部材とを有する。
【0020】
本発明の他の成形機の駆動装置においては、さらに、前記回転体は、歯車であり、前記出力軸の側面及び固定部材に形成されたラック歯と噛(か)み合う。
【0021】
本発明の更に他の成形機の駆動装置においては、さらに、前記回転体は、ローラであり、前記出力軸の側面及び固定部材との間でトラクションによって力を伝達する。
【0022】
本発明の更に他の成形機の駆動装置においては、さらに、前記減速機構は複数段連結され、前記リニアモータの出力を複数段減速する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明の駆動装置は、各種の装置や用途に適用することができるものであるが、本実施の形態においては、説明の都合上、射出成形機に適用した場合について説明する。
【0024】
図1は本発明の実施の形態における射出成形機の射出装置及び駆動装置の側断面図、図3は本発明の実施の形態における射出成形機の駆動装置の側断面図、図4は本発明の実施の形態における射出成形機の駆動装置の平断面図であり図3におけるA矢視断面図、図5は本発明の実施の形態における図3のB矢視断面図である。
【0025】
図1において、30は射出装置におけるプランジャ部であり、31はプランジャシリンダ、32は該プランジャシリンダ31内を図における左右方向に往復動可能に配設されたプランジャ、33は該プランジャ32の図における左端に取り付けられたノズル、34は該ノズル33内に形成され、前記プランジャシリンダ31内に連通する樹脂流路である。なお、前記ノズル33の先端部分における前記樹脂流路34に、流路を開閉する開閉弁を配設することが望ましい。
【0026】
そして、35は射出装置における可塑化部であり、36は加熱シリンダ、37は該加熱シリンダ36内に回転可能に配設されたスクリュ、38は前記熱シリンダ36内と樹脂流路34とに連通する樹脂流路である。なお、該樹脂流路38に、流路を開閉する開閉弁を配設することが望ましい。
【0027】
本実施の形態において、射出装置はプリプランジャ方式の射出装置であり、、可塑化部35とプランジャ部30とが別個に構成され、前記可塑化部35において樹脂が加熱、溶融される可塑化工程が行われ、前記プランジャ部30において溶融された樹脂の射出工程が行われるようになっている。ところで、射出装置には、スクリュが回転することによって樹脂を加熱、溶融する可塑化工程が行われ、続いて、該スクリュが往復動することによって樹脂の射出工程が行われるスクリュインライン方式の射出装置も存在するが、本実施の形態においては、説明の都合上、プリプランジャ方式の射出装置における駆動装置についてのみ説明する。なお、本実施の形態における射出成形機の駆動装置10は、プリプランジャ方式の射出装置だけでなく、スクリュインライン方式、その他の射出装置にも適用することができる。
【0028】
ここで、駆動装置10は、駆動装置用フレーム25上に固定されたモータ支持ブラケット22に取り付けられたリニアモータ20を有する。そして、該リニアモータ20は、前記モータ支持ブラケット22に形成されたリニアモータ用貫通孔の内周に取り付けられたステータ21と、該ステータ21に挟まれた空間を図における左右方向に移動するロータとして機能する出力軸としての移動ロッド11とから成る。ここで、該移動ロッド11は、図5に示されるように、矩(く)形の断面を有し、図1において左右方向に延在する四角柱状の部材である。
【0029】
そして、前記リニアモータ20の構造は、通常のリニアモータとしての構造であれば、いかなる構造を有するものであってもよい。そして、本実施の形態においては、例えば、前記移動ロッド11におけるロータとして機能する部分の表面には、前記移動ロッド11の長さ方向に多数の磁性体が一定間隔で配設され、それぞれが磁極部として作用するようになっている。ここで、前記移動ロッド11におけるロータとして機能する部分は、図1及び3における右側の半分程度の範囲である。また、前記ステータ21の移動ロッド11に対向する面には、前記移動ロッド11の長さ方向に多数のコイルが一定間隔で配設され、それぞれが位相の異なる磁界を発生する。これにより、前記移動ロッド11は、図1において左右方向に移動させられる。
【0030】
なお、四角柱状の前記移動ロッド11における磁性体は、4側面のいずれか1面にだけ配設されていてもよいが、本実施の形態においては、前記4側面の全てに配設されている場合について説明する。また、前記ステータ21におけるコイルも、四角柱状の前記移動ロッド11の4側面の全てに対向するように配設される。そのため、前記ステータ21は、全体として、断面が四角の筒状の形状を有する。
【0031】
また、前記移動ロッド11の図1及び3における上下面には、ラック歯12が形成されている。これにより、前記移動ロッド11はラックとして機能する。そして、前記ラック歯12は、前記移動ロッド11の上下に配設された複数、例えば、上下3つずつの回転体としてのピニオン歯車13と噛み合い、前記移動ロッド11が図における左右方向へ移動すると、前記ピニオン歯車13が回転するようになっている。
【0032】
ここで、前記ピニオン歯車13は、図4に示されるように、減速機構出力部材としての移動ハウジング16の歯車保持部16aに、軸受17を介して、回転可能に保持されている。なお、前記移動ハウジング16は、軸受17を介してピニオン歯車13を回転可能に保持する前記歯車保持部16a、ガイドロッド23が挿入される図示されないガイドロッド挿入孔を備えるガイド部16b、及び、前記プランジャ32を図における左右方向に移動させる駆動力伝達部16cを備える。そして、前記移動ハウジング16は、前記ガイドロッド23に沿って、図における左右方向に移動するようになっている。これにより、前記駆動力伝達部16cに、取付部材18を介して、取り付けられたプランジャ32が図における左右方向に移動させられる。
【0033】
なお、前記ガイドロッド23は、複数、例えば、4本であり、一端が前記モータ支持ブラケット22に固定され、他端が前記駆動装置用フレーム25上に固定されたプランジャシリンダ31を支持するためのシリンダ支持ブラケット24に固定される。
【0034】
また、前記ピニオン歯車13の図1及び3における上下には、固定部材としての固定ラック部材14が配設される。上下の該固定ラック部材14は、前記モータ支持ブラケット22に固定され、それぞれが対向する面にラック歯15が形成され、該ラック歯15が前記ピニオン歯車13と噛み合うようになっている。そして、前記ラック歯12が形成された移動ロッド11、ピニオン歯車13を保持する移動ハウジング16、及び、ラック歯15が形成された固定ラック部材14によって減速機構として機能する差動機構が構成される。
【0035】
そして、本実施の形態においては、前記移動ロッド11は一体的に構成され、ロータとして機能する部分とラック歯12が形成された部分とが一部重複する。これにより、前記移動ロッド11の長さを短くすることができ、駆動装置10全体の長さを短くすることができる。なお、前記移動ロッド11は、一体的に構成されなくてもよく、例えば、ロータとして機能する部分とラック歯12が形成された部分とをそれぞれ別個に形成して、連結するようにしてもよい。この場合、前記移動ロッド11の長さが長くなるが、製造が容易となる。
【0036】
次に、前記構成の射出装置及び駆動装置の動作を説明する。
【0037】
まず、可塑化部35において、スクリュ37を回転させ、加熱シリンダ36内の樹脂を混練、溶融し、溶融樹脂を樹脂流路38及び樹脂流路34を通して、プランジャシリンダ31内に供給する。この場合、樹脂流路34に配設された図示されない開閉弁を閉じて、溶融樹脂がノズル33の先端から外部に漏れ出さないようにすることが望ましい。
【0038】
次に、プランジャシリンダ31内に溶融樹脂が充填されると、図示されない駆動装置によって前記ノズル33の先端を図示されない固定金型の背面に押しつける。この場合、樹脂流路34に配設された開閉弁を開き、樹脂流路38に配設された開閉弁を閉じることが望ましい。なお、プランジャシリンダ31内に溶融樹脂が充填された時、プランジャ32は、図1に示されるように、最も後退した位置、すなわち、図における最も右側に移動した位置にある。
【0039】
次に、リニアモータ20を作動させて移動ロッド11を前進させる、すなわち、図における左方へ移動させる。前記移動ロッド11は、図1に示される状態において、最も後退した位置にあり、この位置から前進させられる。
【0040】
ここで、前記移動ロッド11のラック歯12とピニオン歯車13とが噛み合っているので、前記移動ロッド11が移動するとピニオン歯車13が回転する。一方、前記ピニオン歯車13は、移動ロッド11と反対側において移動不能な固定ラック部材14のラック歯15に噛み合っている。そのため、前記ピニオン歯車13は、回転することによって移動する。この場合、前記ピニオン歯車13は、前記移動ロッド11と同じ方向に、かつ、前記移動ロッド11の1/2の速度で移動する。したがって、前記ピニオン歯車13を回転可能に保持する移動ハウジング16は、前記移動ロッド11の1/2の速度で前進する。
【0041】
そして、前記移動ハウジング16の駆動力伝達部16cに取付部材18を介して取り付けられたプランジャ32は、前記移動ロッド11の1/2の速度で前進させられる。これにより、前記プランジャシリンダ31内に充填された溶融樹脂が樹脂流路34を通って、ノズル33の先端から射出され、図示されない固定金型と可動金型の合わせ面に形成されたキャビティ空間内に充填される。
【0042】
このように、作動機構によって、前記移動ロッド11の速度が1/2に減速されて移動ハウジング16及びプランジャ32に伝達され、前記移動ロッド11の出力が2倍に増幅されて移動ハウジング16及びプランジャ32に伝達される(なお、摩擦抵抗による損失は考慮されていない)。
【0043】
続いて、図3に示されるように、前記プランジャ32がプランジャシリンダ31内の図における左端に近づくと、前記リニアモータ20が作動を停止するので、前記プランジャ32も停止する。これにより、前記ノズル33の先端からの溶融樹脂の射出も停止される。
【0044】
そして、前記プランジャシリンダ31内に可塑化部35から溶融樹脂を充填する時には、前記リニアモータ20を作動させて移動ロッド11を後退させ、プランジャ32を後退させて、図1に示される位置に戻すようになっている。
【0045】
このように、本実施の形態においては、リニアモータ20のロータとして機能する移動ロッド11を前進させ、作動機構によって移動ハウジング16及び該移動ハウジング16に取り付けられたプランジャ32を前記移動ロッド11の1/2の速度で、かつ、前記移動ロッド11の2倍の出力で前進させるようになっている。
【0046】
したがって、極めて簡単な構造の小型の作動機構によって、リニアモータによる直線運動を減速し、出力を増幅することができるので、駆動装置10全体を小型化、高出力化することができる。そのため、プランジャ32を速やかに往復動させることができ、駆動装置10の製造コスト及びメンテナンスコストを低くすることができる。
【0047】
なお、本実施の形態において、減速の程度は1/2であるが、作動機構を複数段に連結することによって、必要に応じてさらに減速することができる。例えば、前記移動ハウジング16の外側にラック歯を形成して該ラック歯と噛み合うピニオン歯車を備える更に別の作動機構を構成すると、該作動機構によってさらに1/2に減速されるので、全体として、1/4に減速されることになる。この場合は、プランジャ32が移動ロッド11の4倍の出力で前進させられることになる。
【0048】
また、本実施の形態において、作動機構は、ラック歯12及びラック歯15と噛み合うピニオン歯車13によって力を伝達するようになっているが、トラクションによって力を伝達するようにすることもできる。例えば、前記移動ロッド11及び固定ラック部材14のラック歯12及びラック歯15が形成されている面を平面(移動ロッド11及び固定ラック部材14が円柱や円筒であるような場合は曲面)とし、前記ピニオン歯車13に代えて、ローラを使用する。この場合、前記移動ロッド11が前進すると、ローラが回転して固定ラック部材14の面上を転がるので、移動ハウジング16が移動ロッド11の1/2の速度で、かつ、移動ロッド11の2倍の力で前進させられる。
【0049】
さらに、この場合、トラクションによって力を伝達するようになっているので、設計値以上の力が各部材に加えられた時に、スリップすることによって前記部材の損傷を防ぐことができる。例えば、リニアモータ20を作動させてプランジャ32の前進を開始させたり、前記プランジャ32を停止させたりする時などに、慣性力によって、駆動装置10を構成する部材に大きな力が加えられた場合、前記ローラの面と移動ロッド11又は固定ラック14の面との間でスリップが発生する。このため、駆動装置10を構成する部材に設計値以上の力がかかることがないので、損傷することがない。
【0050】
なお、本実施の形態における射出成形機の駆動装置10は、プリプランジャ方式の射出装置だけでなく、スクリュインライン方式その他の射出装置にも適用することができる。例えば、スクリュインライン方式の射出装置に適用する場合、プランジャ32に代えて、スクリュを移動ハウジング16に取り付けると共に、「従来の技術」において説明した図2に示される射出成形機における回転モータ113と同様の構成の回転モータを採用して、移動ロッド11を回転させたり、スクリュを直接に回転させるようにする。これにより、スクリュを往復動させるとともに回転させることができる。
【0051】
さらに、前記駆動装置10を射出成形機の他の部材を前進及び後退させるために使用することもできる。例えば、「従来の技術」において説明した図2に示される射出成形機における型締用リニアモータ118又はブラケット移動用リニアモータ119に代えて、前記駆動装置10を採用することができる。これにより、射出成形機の可動プラテンを往復動させたり、射出装置を往復動させることができる。
【0052】
なお、前記実施の形態においては、可動プラテンが横方向(水平方向)に移動する横置型の射出成形機について説明したが、本発明の駆動装置は、可動プラテンが縦方向(垂直方向)に移動する縦置型の射出成形機にも適用することができる。さらに、本発明の駆動装置は、射出成形機の他に、ダイキャストマシーン、IJ封止プレス等の成形機にも適用することができる。
【0053】
また、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0054】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、成形機の駆動装置においては、往復動する出力軸を備えるリニアモータと、前記出力軸の側面に接触して前記往復動方向に移動しながら回転させられる回転体、該回転体を回転可能に保持し、前記往復動方向に移動可能な移動ハウジング、及び、前記回転体の前記出力軸と反対側に接触する固定部材を備える減速機構と、前記移動ハウジングに取り付けられた被駆動部材とを有する。
【0055】
この場合、簡単な構造の小型の減速機構によって、リニアモータの出力を増幅することができ、駆動装置全体を小型化することができる。
【0056】
他の成形機の駆動装置においては、さらに、前記回転体は、歯車であり、前記出力軸の側面及び固定部材に形成されたラック歯と噛み合う。
【0057】
この場合、リニアモータの出力が、損失されることなく、増幅されて出力される。
【0058】
更に他の成形機の駆動装置においては、さらに、前記回転体は、ローラであり、前記出力軸の側面及び固定部材との間でトラクションによって力を伝達する。
【0059】
この場合、設計値以上の力が各部材に加えられた時に、スリップすることによって前記各部材の損傷を防ぐことができる。
【0060】
更に他の成形機の駆動装置においては、さらに、前記減速機構は複数段連結され、前記リニアモータの出力を複数段減速する。
【0061】
この場合、必要に応じて任意の段階でリニアモータの出力を増幅することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における射出成形機の射出装置及び駆動装置の側断面図である。
【図2】従来の射出成形機の概略図である。
【図3】本発明の実施の形態における射出成形機の駆動装置の側断面図である。
【図4】本発明の実施の形態における射出成形機の駆動装置の平断面図であり図3におけるA矢視断面図である。
【図5】本発明の実施の形態における図3のB矢視断面図である。
【符号の説明】
10 駆動装置
11 移動ロッド
12、15 ラック歯
13 ピニオン歯車
14 固定ラック部材
16 移動ハウジング
20 リニアモータ
Claims (4)
- (a)往復動する出力軸を備えるリニアモータと、
(b)前記出力軸の側面に接触して前記往復動方向に移動しながら回転させられる回転体、該回転体を回転可能に保持し、前記往復動方向に移動可能な移動ハウジング、及び、前記回転体の前記出力軸と反対側に接触する固定部材を備える減速機構と、
(c)前記移動ハウジングに取り付けられた被駆動部材とを有することを特徴とする成形機の駆動装置。 - 前記回転体は、歯車であり、前記出力軸の側面及び固定部材に形成されたラック歯と噛み合う請求項1に記載の成形機の駆動装置。
- 前記回転体は、ローラであり、前記出力軸の側面及び固定部材との間でトラクションによって力を伝達する請求項1に記載の成形機の駆動装置。
- 前記減速機構は複数段連結され、前記リニアモータの出力を複数段減速する請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形機の駆動装置。
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Publications (2)
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