JP3615318B2 - 作業機械の稼動可能残時間予知装置 - Google Patents

作業機械の稼動可能残時間予知装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、作業機械を現時点から残り何時間稼動させることができるかを予測する作業機械の稼動可能残時間予知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
油圧ショベル等の作業機械は、エンジンを搭載し、このエンジンにより油圧ポンプを回転させ、油圧ポンプから吐出される圧油により複数の油圧アクチュエータ(油圧シリンダ等)を駆動して所要の作業を行う。ところで、油圧ショベル等の作業機械は一般車両と異なり、市街地から遠く離れた現場で作業を行うことが多いので、エンジンの燃料が無くなった場合直ちにこれを補給することはできず、この場合、作業不能となって生産性を著しく阻害する。一方、作業機械は負荷が大きく変動するので、作業機械のオペレータは燃料の消費量を予測することが困難であり、給油を要求する時期を失って燃料切れを生じ、往々にして作業不能に陥る事態が発生していた。
【0003】
このような燃料切れを避けるため、従来、作業機械の燃料計には、燃料が最大負荷であと1時間稼動することができる量に減少した時点で警報を表示し、又は警報音を発生させて作業機械のオペレータに燃料の補給を促す手段が付され、オペレータは警報があると電話等で給油車を呼んで燃料の補給を受けるようにしていた。又、直掘り(露天掘り)の鉱山のように作業現場が広域にわたり、多数の作業機械が使用されている作業現場の場合には、給油車が数台用意され、これら給油車にそれぞれが担当する作業機械を巡回させてそれらに燃料切れが生じないようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
燃料が最大負荷であと1時間稼動することができる量に減少したとき警報を発する上記手段は、1時間稼動には充分過ぎる燃料が残っているので、オペレータは経験上これを知っており、このため、この警報を無視して給油を要求せずに作業を続け、気付いたときには燃料残量が少なくなり、給油を要求しても間に合わない時間となり、給油車が到着するまで作業停止を余儀なくされるという事態がしばしば生じていた。
【0005】
又、給油車を巡回させる手段では、燃料切れを確実に避けるために早目早目の給油が行われ、まだ多くの燃料が残っているにもかかわらず給油を行うことになり、給油のため一旦作業を中止する時間が増加し、これが生産性を阻害する要因になっていた。特に、3交替制を実施している現場では、作業機械の稼動率は90%以上に達し、このような場合には給油のための停止時間の増加は生産性の低下に直結することとなる。さらに、燃料切れを確実に避けるためには、給油車および給油車の操作に必要な人員のそれぞれを、充分な台数および充分な員数だけ確保しておかねばならず、その費用は極めて大きなものとなっていた。
【0006】
本発明の目的は、上記従来技術における課題を解決し、作業機械をあと何時間稼動させ得るかを精度良く予測して表示することができ、これにより、合理的な給油を実施することができる作業機械の稼動可能残時間予知装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、エンジンと、このエンジンの燃料を収容する燃料タンクと、この燃料タンクの燃料量を検出する燃料計と、前記エンジンにより回転される油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出油により駆動される複数の油圧アクチュエータとを備えた作業機械において、所定期間における前記燃料計の計測値に基づく前記エンジンの実燃料消費量を演算する第1の演算手段と、前回得られた前記実燃料消費量と今回得られた前記実燃料消費量との差である燃料消費量の変動分を演算する第2の演算手段と、前記変動分の大きさを所定の複数の範囲に区分し前記第2の演算手段の演算結果の前記各区分毎の発生回数を記憶する記憶手段と、この記憶手段の記憶内容に基づき今回得られた前記変動分の発生確率を演算する第3の演算手段と、前記燃料計により得られた燃料残量を、前記第1の演算手段で得られた実燃料消費量と前記第2の演算手段で得られた変動分に前記第3の演算手段で得られた発生確率を乗じた値との和で除算して可動可能残時間を演算する第4の演算手段とを設けたことを特徴とする。
【0008】
又、請求項2の発明は、エンジンと、このエンジンの燃料を収容する燃料タンクと、この燃料タンクの燃料量を検出する燃料計と、前記エンジンにより回転される油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出油により駆動される複数の油圧アクチュエータとを備えた作業機械において、所定期間における前記燃料計の計測値に基づく前記エンジンの実燃料消費量を演算する第1の演算手段と、前回得られた前記実燃料消費量と今回得られた前記実燃料消費量との差である燃料消費量の変動分を演算する第2の演算手段と、前記変動分の大きさを所定の複数の範囲に区分し前記第2の演算手段の演算結果の前記各区分毎の発生回数を記憶する記憶手段と、この記憶手段の記憶内容に基づき各区分毎の発生確率を演算する第3の演算手段と、最大の発生確率が所定値以下か否かを判断する判断手段と、前記最大の発生確率が前記所定値以下のときには前記区分のうちの最大区分の代表値を取り出し、前記最大の発生確率が前記所定値を超えるときには当該最大の発生確率の区分の代表値を取り出す代表値取出し手段と、前記燃料計により得られた燃料残量を、前記第1の演算手段で得られた実燃料消費量と前記代表値取出し手段で取り出した代表値との和で除算して可動可能残時間を演算する第4の演算手段とを設けたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る作業機械の稼動可能残時間予知装置のブロック図である。この図で、1はエンジン、1aはエンジン1の燃料噴射ポンプ、1bはエンジン1のフライホイール等の回転部分に設置されてエンジン1の回転数Neを検出する電磁ピックアップである。油圧ショベル等の作業機械では、エンジン1にオールスピードタイプのディーゼルエンジンが用いられる。2はエンジン1の目標回転数を設定する目標回転数設定レバー、3は目標回転数設定レバーで設定された目標回転数Nrに比例した電気信号を出力する目標回転数発生器である。4は制御装置であり、目標回転数Nrおよびエンジン回転数Neを入力し、両者の差(回転数偏差ΔN)に基づいて燃料噴射ポンプ1aの燃料噴射量を制御し、エンジン1をできるだけ目標回転数Nrに近い一定回転数で回転するように制御する。
【0010】
5は燃料タンク、6は燃料タンク5内の燃料レベルを測定する燃料レベル計、6aは燃料レベル計6のフロート、6bはフロート6aの変位を検出してこれに応じた電気信号を出力する変位検出器である。なお、燃料レベル計にはフロートを用いず、超音波やレーザ光を利用して液面までの距離を測定するものも使用される。7A、7B、7Cはエンジン1により回転駆動される可変容量型の油圧ポンプ(以下、単に油圧ポンプという。)、8a、8b、8c、……は図示しない油圧アクチュエータの操作レバー、9a、9b、9c、……は各操作レバー8a、8b、8c、……の操作量、操作方向に応じたパイロット圧を対応する図示されていないコントロール弁に出力する減圧弁(パイロット弁)である。
【0011】
10は操作状態検出器であり、図示しないシャトル弁、圧力スイッチ、ロジック回路等で構成され、各パイロット弁9a、9b、9c、……からのパイロット圧を入力し、各操作レバー8a、8b、8c、……の操作状態信号Cを出力する。信号Cは、各操作レバー8a、8b、8c、……のうちに1つでも操作されている操作レバーがあるときにON(高レベル信号)、全ての操作レバーが非操作状態のときOFF(低レベル信号)となる。なお、操作レバーとして、ポテンショメータ等の変位センサを用いた電気的な操作レバーで構成し、電気信号に応じたパイロット油圧を発生させる構成のものも使用することができ、この場合には、操作状態検出器10は当該各電気信号を入力して各操作レバー8a、8b、8c、……の操作状態を判断することになる。
【0012】
11は燃料レベル計6の変位検出器6bからの変位信号を燃料残量Qに変換する演算器である。なお、作業機械の本体が傾斜している場合の燃料レベルの測定を考慮して複数の燃料レベル計6を備える場合もあり、この場合、演算器11は各燃料レベル計6からの信号に基づいて作業機械が水平状態の場合の燃料レベルを演算する。12は演算装置であり、操作状態検出器10からの信号Cおよび演算器11からの燃料残量Qを入力して稼動可能残時間を演算する。13は演算装置12で得られた稼動可能残時間を表示する表示装置である。Sは稼動可能残時間を表す信号を示す。
【0013】
次に、図1に示す演算装置12の構成を図2により説明する。図2は演算装置のシステム構成図である。この図で、121はA/D変換器およびD/A変換器を備え、信号C、Qの入力、および信号Sの出力を行う入出力インタフェース、122は所定の演算、制御を行う中央処理ユニット(CPU)、123はCPU122の処理手順等が格納されたリードオンリメモリ(ROM)、124は演算、制御の結果等を格納するランダムアクセスメモリ(RAM)、125は時刻データを出力するタイマである。ROM123は図示のように、入力プログラム123a、初期処理プログラム123b、燃料消費量検出プログラム123c、稼動可能残時間推定プログラム123d、および出力プログラム123eを備えている。この図2では、表示装置13およびその表示例が示されている。この表示例は、稼動可能残時間が 2時間の場合を示す。
【0014】
次に、本実施の形態の動作を、図3、図4、図7に示すフローチャート、および図5、図6に示すグラフを参照して説明する。入力プログラム123aはCPU122の指令により操作信号C、燃料残量Qのうちの所要の信号を入力し、これをディジタル値に変換する。
図3は図2に示す初期処理プログラム123bを説明するフローチャートである。初期処理プログラム123bでは、CPU122が、燃料タンク5に燃料供給(給油)がなされたか否か判断し(図3に示す手順S10)、給油が行われた場合には、燃料残量Q(0)の初期化、即ち、Q(0)=Qmax (Qmax は燃料タンク5内の燃料の最大量)、および頻度H(i)の初期化、即ち、H(i)=0(手順S11)を行う。上記の処理中、給油がなされたか否かの判断は、給油時の燃料レベル計6の測定値の増加によって判断してもよいし、給油時に手動で入力してもよい。なお、上記頻度H(i)については後述する。
【0015】
図4は図2に示す燃料消費量検出プログラム123cを説明するフローチャートである。CPU122は、タイマ125の出力を参照して、前回の燃料消費量検出プログラムの実行時点から(初期処理がなされた直後は給油時点から)所定のサンプリング時間、例えば10分が経過したか否か判断する(図4に示す手順S20)。サンプリング時間が経過している場合には、入力プログラム123aを起動して演算器11から実際の燃料残量Q(n)を入力する(手順S21)。なお、(n)は、このプログラムによる燃料消費量検出が何回目の燃料消費量検出かを表す数(番号)であり、(n)はn番目を示し、上記初期処理プログラム123bにおけるQ(0)は 0番目、即ち燃料消費量検出がなされていないことを示す。又、作業機械が駆動されているときは燃料タンク5の燃料面が揺れていて燃料レベル計6による正確な計測が困難な場合があり、これを考慮する場合には、操作状態検出器10の出力信号Cを入力して、いずれの操作レバーも操作されていない状態のとき燃料残量Q(n)を入力するようにすればよい。もし、この手段を用いない場合には、信号Cの入力は不要となる。
【0016】
次に、CPU122は、今回の燃料残量Q(n)から前回の燃料残量Q(n− 1)を減算することにより、前回から今回までの間の燃料消費量q(n)を演算し(手順S22)、次いで、手順S22の処理で得られた今回の燃料消費量q(n)から前回得られた燃料消費量q(n− 1)を減算することにより、燃料消費量の変動量Δq(n)を算出する(手順S23)。上記燃料消費量q(n)と変動量Δqを図5に示すグラフにより説明する。図5で横軸には何回目の燃料消費量検出かを示す番号が、縦軸には燃料消費量q(n)がとってある。図には、今回の燃料消費量q(n)、前回の燃料消費量q(n− 1)、および両者の差である変動量Δq(n)が示されている。
【0017】
次に、CPU122は、手順S23の処理で得られた変動量Δq(n)の頻度H(i)を更新する(手順S24)。この頻度H(i)を図6に示すグラフにより説明する。図6で、横軸には変動量の領域が、又、縦軸には当該領域における変動量の発生回数(頻度)がとってある。各領域は等しい大きさとされ、例えば、領域Aは変動量 0〜Δq10、領域Bは変動量Δq11〜Δq20(値Δq11は値Δq10の次の数値)、領域Cは変動量 0〜−Δq10に選定されている。これら領域は、例えば上記燃料消費量の±50%程度を任意の数で等分(図6では+側、−側とも 5等分)して設定する。この頻度H(i)はRAM126等に格納されており、手順S34で新たに変動量Δq(n)が得られる毎にこの変動量Δq(n)に相当する領域の頻度に「 1」が加算されることになる。
【0018】
図7は図2に示す稼動可能残時間推定プログラム123cを説明するフローチャートである。CPU122は、燃料消費量検出プログラム123cで得られた燃料残量Q(n)が所定の値(リミット値)Qlimit 以下であるか否か判断する(図7に示す手順S30)。本実施の形態では、図4に示すフローチャートノ手順S24で得られる頻度を用いて、以下に示すように稼動可能残時間を推定するので、給油後ある程度以上燃料を消費しないと相当数の頻度を得ることができない。このため、上記手順S30により、燃料残量がリミット値Qlimit 以下になるのを待つ。燃料残量がリミット値Qlimit 以下になった場合には、燃料消費量検出プログラム123cで得られた変動量Δq(n)の相対度数、即ち、現在までの頻度総数に対する今回の変動量Δq(n)が属する領域の頻度H(i)の割合、換言すれば変動量Δq(n)が発生する確率p(i)を、図示の式に従って演算する(手順S31)。次いで、CPU122は、手順S32の処理で稼動可能残時間Trを次式により演算する。
Tr=Q(n)/[q(n)+Δq(n)・p(i)]
即ち、稼動可能残時間Trは、さきの燃料消費量検出プログラムで得られた単位時間の燃料消費量q(n)に、最近の燃料消費量の傾向が加味された予想される(確率p(i)で発生する)燃料消費量の変動量Δq(n)・p(i)を加算した値で、さきの燃料消費量検出プログラム123cで得られた実際の燃料残量Q(n)を除算することにより算出される。
【0019】
次に、CPU122は、算出された稼動可能残時間Trが給油必要時間以下か否かを判断し(手順S33)、以下である場合にのみ、算出された稼動可能残時間Trを表示装置13へ出力して、例えば図2に示すように表示する。なお、上記給油必要時間は、給油の警告を開始するのに必要な時間を意味し、一例として、 8時間作業の場合ではその1/4の 2時間程度に設定する。
作業機械のオペレータは、表示装置13に稼動可能残時間が表示されると、現在と同じ状態で作業を継続していると、当該表示された時間しか燃料がもたないことを知ることができ、これを参照して、適宜の時間に給油を要請し、又はエンジン回転数を低下させたり作業負荷を減少させたりして稼動可能残時間を延ばす等の処置を行うことになる。
【0020】
このように、本実施の形態では、燃料消費量検出プログラムで得られた単位時間の燃料消費量に、最近の燃料消費量の傾向が加味された予想される燃料消費量の変動量を加算した値で、さきの燃料消費量検出プログラムで得られた実際の燃料残量を除算して稼動可能残時間を算出し、これを表示装置に表示するようにしたので、作業機械のオペレータは正確な稼動可能残時間を常時把握することができ、これにより、合理的な給油を実施することができる。又、給油車を巡回させる手段でも、稼動可能残時間を無線等により給油車に送信するようにすれば、極めて効率的な給油を行うことができ、ひいては、給油車の台数や給油員を減少させることができる。
【0021】
図8は本発明の他の実施の形態に係る作業機械の稼動可能残時間予知装置の動作を説明するフローチャートの一部である。入力プログラム123a、初期処理プログラム123b、燃料消費量検出プログラム123c、および出力プログラム123eは、さきの第1の実施の形態の各プログラムと同じである。本実施の形態では、稼動可能残時間推定プログラムの一部が、さきの実施の形態における稼動可能残時間推定プログラムと異なる。本実施の形態では、作業機械の負荷の変動が大きな場合、例えば、軽負荷の作業と重負荷の作業が混合して実施されるような場合も考慮し、これにも対応できるような処理を実行する。以下、本実施の形態の処理を図8に示すフローチャートおよび図9に示すグラフを参照して説明する。
【0022】
CPU122は、さきの実施の形態における手順S30と同じく、燃料消費量検出プログラム123cで得られた燃料残量Q(n)が所定の値Qlimit 以下であるか否か判断し(図8に示す手順S40)、以下である場合には、頻度H(i)の全ての領域についてそれらの相対度数(確率)p(i)を図示の式に従ってそれぞれ演算する(手順S41)。次いで、手順S41で得られた確率p(i)のうちの最大値を予め定められた設定値と比較し(手順S42)、その結果に従って異なる処理を実行する。このような処理を行う理由を図9により説明する。
【0023】
図9は確率p(i)と上記設定値との関係を示すグラフである。図で、横軸には図6と同じく燃料消費量Δqに対する領域が、縦軸には確率p(i)がとってある。図9の(a)には各領域の確率がいずれも設定値未満の場合が示され、図9の(b)には設定値を超える確率の領域が存在する場合が示されている。図9の(a)に示すような場合は、所定時間(例えば1時間)毎の燃料消費量がばらばらの場合であり、この場合には、軽負荷の作業と重負荷の作業が混合して実施されていると推測される。一方、図9の(b)に示すような場合には、ほぼ一定した負荷の作業が行われており、燃料消費量が1つ又は2つの領域に集中していると推測される。
【0024】
そこで、本実施の形態では、手順S42において、図9の(a)に示すように各領域の確率のうちの最大の確率が設定値以下であると判断された場合には、確率p(i)が 0でない領域のうちの最も燃料消費量が大きな領域の代表値(その領域の中間値や最大値等任意に選定される)をΔqmax とする(手順S43)。一方、手順S42において、図9の(b)に示すように各領域の確率のうちの最大の確率が設定値を超えると判断された場合には、確率p(i)が最大である領域の代表値(選定は上記と同じ)をΔqmax とする(手順S44)。図9の(a)、(b)には、代表値が中間値として選定されている場合の各代表値Δqmax が示されている。
【0025】
CPU122は、手順S43又は手順S44の処理で代表値Δqmax を取り出した後、稼動可能残時間Trを次式により演算する(手順S45)。
Tr=Q(n)/[q(n)+Δqmax
この演算式から明らかなように、図9の(a)に示す場合、即ち作業の負荷が一定せず燃料消費量の変動が大きいときには、以後の燃料消費量が予想を超える場合があり得ることを予測して、それまでの最大の燃料消費量の変動分を採用し、図9の(b)に示す場合、即ち燃料消費量が比較的一定している場合には、以後の燃料消費量はそれほど大きく変動しないと予測して、最も確率の高い燃料消費量変動分を採用する。
手順S45の演算で稼動可能残時間Trを算出した後の処理は、さきの実施の形態における図7に示す手順S33、S34の処理と同じである。
【0026】
このように、本実施の形態では、作業機械の作業の態様により稼動可能残時間の算出方法を変えるようにしたので、さきの実施の形態の効果の他に、どのような作業の態様にも対処することができるという効果も奏する。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明では、所定時間の燃料消費量に、最近の燃料消費量の傾向が加味された予想される燃料消費量の変動量を加算した値で、実際の燃料残量を除算して稼動可能残時間を算出し、これを表示装置に表示するようにしたので、作業機械のオペレータは正確な稼動可能残時間を把握することができ、これにより、合理的な給油を実施することができる。又、給油車を巡回させる手段でも、稼動可能残時間を無線等により給油車に送信するようにすれば、極めて効率的な給油を行うことができ、ひいては、給油車の台数や給油員を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る作業機械の稼動可能残時間予知装置のブロック図である。
【図2】図1に示す演算装置のシステム構成図である。
【図3】図1に示す演算装置の動作を説明するフローチャートである。
【図4】図1に示す演算装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5】燃料消費量と燃料消費量の変動量の関係を示すグラフである。
【図6】燃料消費量の変動量とそれが発生する頻度の関係を示すグラフである。
【図7】図1に示す演算装置の動作を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施の形態に係る作業機械の稼動可能残時間予知装置の演算装置の動作を説明するフローチャートである。
【図9】燃料消費量の変動量の確率と設定値との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン
1a 燃料噴射ポンプ
2 目標回転数設定レバー
3 目標回転数発生器
4 制御装置
5 燃料タンク
6 燃料レベル計
7A〜7C 油圧ポンプ
8A〜8C 操作レバー
10 操作状態検出器
11 演算器
12 演算装置
13 表示装置

Claims (3)

  1. エンジンと、このエンジンの燃料を収容する燃料タンクと、この燃料タンクの燃料量を検出する燃料計と、前記エンジンにより回転される油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出油により駆動される複数の油圧アクチュエータとを備えた作業機械において、所定期間における前記燃料計の計測値に基づく前記エンジンの実燃料消費量を演算する第1の演算手段と、前回得られた前記実燃料消費量と今回得られた前記実燃料消費量との差である燃料消費量の変動分を演算する第2の演算手段と、前記変動分の大きさを所定の複数の範囲に区分し前記第2の演算手段の演算結果の前記各区分毎の発生回数を記憶する記憶手段と、この記憶手段の記憶内容に基づき今回得られた前記変動分の発生確率を演算する第3の演算手段と、前記燃料計により得られた燃料残量を、前記第1の演算手段で得られた実燃料消費量と前記第2の演算手段で得られた変動分に前記第3の演算手段で得られた発生確率を乗じた値との和で除算して可動可能残時間を演算する第4の演算手段とを設けたことを特徴とする作業機械の稼動可能残時間予知装置。
  2. エンジンと、このエンジンの燃料を収容する燃料タンクと、この燃料タンクの燃料量を検出する燃料計と、前記エンジンにより回転される油圧ポンプと、この油圧ポンプの吐出油により駆動される複数の油圧アクチュエータとを備えた作業機械において、所定期間における前記燃料計の計測値に基づく前記エンジンの実燃料消費量を演算する第1の演算手段と、前回得られた前記実燃料消費量と今回得られた前記実燃料消費量との差である燃料消費量の変動分を演算する第2の演算手段と、前記変動分の大きさを所定の複数の範囲に区分し前記第2の演算手段の演算結果の前記各区分毎の発生回数を記憶する記憶手段と、この記憶手段の記憶内容に基づき各区分毎の発生確率を演算する第3の演算手段と、最大の発生確率が所定値以下か否かを判断する判断手段と、前記最大の発生確率が前記所定値以下のときには前記区分のうちの最大区分の代表値を取り出し、前記最大の発生確率が前記所定値を超えるときには当該最大の発生確率の区分の代表値を取り出す代表値取出し手段と、前記燃料計により得られた燃料残量を、前記第1の演算手段で得られた実燃料消費量と前記代表値取出し手段で取り出した代表値との和で除算して可動可能残時間を演算する第4の演算手段とを設けたことを特徴とする作業機械の稼動可能残時間予知装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記第3の演算手段および前記第4の演算手段による演算は、前記燃料計により得られた燃料残量が所定の値以下のとき行われることを特徴とする作業機械の稼動可能残時間予知装置。
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