JP3614902B2 - ガラス成形レンズ用プリフォーム及びその製造方法 - Google Patents

ガラス成形レンズ用プリフォーム及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ガラスレンズを成形型でプレス成形する際に用いるガラス成形レンズ用プリフォーム及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、非球面レンズ製造は、加熱軟化せしめたガラス素材をレンズの面形状にした成形型でプレス成形する方法(リヒートプレス)が当たり前となっている。その1つに、本出願人考案の特公平4−43852号公報に開示の方法がある。このプレス成形方法は、図8に示すように、鏡面のガラス素材31(これをプリフォームと呼ぶ)をヒータ33で加熱軟化せしめ、加熱軟化したプリフォーム31を一対の成形型34でプレス成形するという方法であり、ヒータ33による加熱工程から成形型34によるプレス工程へのプリフォーム31の搬送は、リング状の搬送皿32でプリフォーム31の外周下面を支持しつつ行われる点に特徴がある。従って、これに用いるプリフォーム31の径は、成形型34の径よりも大きいものを用いる必要がある。
【0003】
従来、前記レンズの成形方法に用いるプリフォームの製造方法としては、特開平4−149032号公報に開示された方法がある。このプリフォームの製造方法は、図9に示すようにレンズ1個に計量された溶融ガラスゴブ41をノズル44から滴下して、まず第1の熱加工治具42aに受け、次に反転させて第2の熱加工治具42bに移し変え、最後に反転面41aをヒータ43で加熱した後、溶融ガラスゴブ41を冷却固化させて、溶融ガラスゴブ41をリヒートプレス用のガラス素材、すなわちプリフォームとして用いるというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開平4−149032号公報の方法にて製造されるプリフォームの径は、図10に示す如く、溶融ガラス41が熱加工治具42の表面に濡れ広がろうとする力及び自重変形によって広がろうとする力Aと、表面張力及び界面張力によって縮まろうとする力B及びCとの釣り合いによって決まる。しかしながら、熱加工治具42は溶融ガラス41に濡れにくい材質が用いられるので、溶融ガラス41の縮まろうとする力B,Cが勝り、製造されたプリフォームは近似球形状となって径の小さいものとなる。これに対し、特公平4−43852号公報のレンズ成形方法に用いるプリフォーム31は、図8に示したように偏平形状をしており、搬送皿32に載置するためにプリフォーム31の径は成形型34の外径よりも大きくなければならない。
【0005】
したがって、特開平4−149032号公報のプリフォーム製造方法にあっては簡単にプリフォームが製造できるものの、球状レンズ等、特殊な形状のレンズを除外すれば、プリフォームの径が小さすぎて特公平4−43852号公報のレンズ成形方法に用いることができない。なお、熱加工治具に滴下する溶融ガラスの量を所望のレンズ体積よりかなり多くするとプリフォームの径は大きくなるが、余剰ガラスが多くなり経済性の問題が生じる。また、予め一対の成形型間にプリフォームを配置してから加熱・プレスする等温成形法では、成形型に密着するまでの押圧成形時間が長くなり、生産性が良くない。
【0006】
本発明は、前記従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、請求項1の発明は、搬送皿に載置してプレス成形するレンズ成形方法に使うことができる、すなわち、成形型からの余剰ガラスを激減できる成形型の径より大きな径のプリフォームを提供することを目的とする。また、等温成形の場合でも押圧成形時間を短縮できるプリフォームを提供することを目的とする。
【0007】
請求項2,3は、レンズ1個分に計量された溶融ガラスゴブから、成形型の径より大きくて搬送皿に載置されてプレス成形するレンズ成形方法に使える、すなわち成形型からの余剰ガラスを激減でき、また等温成形の場合でも押圧成形時間を短縮できるガラス成形レンズ用プリフォームを製造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項2の方法にあって、肉厚に偏りのないガラス成形レンズ用プリフォームを製造する方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は以下のように構成した。
請求項1の発明は、一方の面を成形型の成形面により成形し、他方の面を溶融状態での自由表面として製造したガラス成形レンズ用プリフォームにあって、溶融ガラスゴブを成形型上に供給した後、前記成形型上の溶融ガラスゴブの自由面方向に前記成形型を加速運動させることにより、(中肉(中心厚さ))/(外径)<0.7とした。
【0010】
請求項2の発明は、溶融ガラスゴブを成形型上に供給する工程と、この溶融ガラスゴブを前記成形型上で冷却固化する工程とからなるガラス成形レンズ用プリフォームの製造方法において、前記溶融ガラスゴブを成形型上に供給した後、前記成形型上の溶融ガラスゴブの自由面方向に前記成形型を加速運動させる工程を設けて製造することとした。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2にあって、成形型を垂直上向きに加速直線運動させることとした。
【0012】
請求項4の発明は、請求項2または3にあって、成形型上における溶融ガラスゴブの外周を、供給時には成形型の外周よりも小さい内径の円筒で規制し、成形型の加速運動時には成形型の外周よりも大きい内径の円筒で規制するようにした。
【0013】
【作用】
本発明の作用を図1の概念図を用いて説明する。
請求項1の構成にあっては、ガラス成形レンズ用プリフォーム1aは成形型2上に供給された初期の溶融ガラスゴブ1より大きい径に平担化して成形されているので、最終成形品の押圧成形時間の短縮及び余剰ガラスの低減ができる。なお、成形型で成形された成形面の面精度はPV(Peak to Valley:成形面の設計形状からの誤差の最大値から最小値を引いた値)≦20μm が良い。
【0014】
請求項2の構成にあっては、溶融ガラスゴブ1を乗せた成形型2を溶融ガラスゴブ1の自由表面方向に加速度aで運動させると、溶融ガラスゴブ1は加速度aの方向と反対方向の力、すなわち、加速度aに比例するF=ma(mは溶融ガラスゴブ1の質量)の慣性力が働く。これにより溶融ガラスゴブ1は、その自由表面側から力を受けて偏平化して径が広がるとともに、成形型2との接触面は受け面2aの形状に倣った形状になる。
したがって、成形型2の加速度aを適宜調節することによって溶融ガラスゴブ1を所望の径に偏平させて冷却固化することで、所望の径のガラス成形レンズ用プリフォーム1aを得ることができる。
【0015】
請求項3の構成にあっては、成形型1を垂直上向きに加速度aで加速直線運動させると、慣性力F=maが成形型1上に載置した溶融ガラスゴブ1の自由表面を垂直下向きに押す力として働き、請求項2と同様な作用が得られる。
【0016】
請求項4の構成にあっては、溶融ガラスゴブの供給時には、小径の円筒により溶融ガラスゴブが成形型の中心に位置するように外周規制される。これにより、成形型の加速運動により溶融ガラスゴブが成形型の中心からズレることなく中心対称に成形されるとともに、大径の円筒により外周は規制されたガラス成形レンズ用プリフォームが得られる。
【0017】
【実施例1】
図2は本発明に係る実施例1のガラス成形レンズ用プリフォームの製造方法の実施に用いる製造装置を示す正面図、図3は成形型を収納したバケットを示す中央縦断面図である。
【0018】
図2において3は基台で、この基台3上には支柱4が立設固定されている。支柱4の一側面にはガイドレール5が鉛直方向に固設されており、ガイドレール5にはアーム6を介してバケット7が上下方向へ移動自在に支持されている。
【0019】
アーム6にはロープ8の一端が連結され、このロープ8の他端は支柱4の上部に設けた滑車9によって、ガイドレール5を設けた反対側の支柱4側面に案内されている。ロープ8の他端には、バケット7に加速運動を与える重り18が連結されており、この重り18は重力加速度を受けて落下自在となっている。
【0020】
バケット7には、図3に示すように、その内部にスリーブ10と成形型11が配置されている。スリーブ10の内部には中空部10aが形成されており、この中空部10aに成形型11が成形型11の外周面と中空部10aの内周面を接するようにして嵌合されている。中空部10aの上部には、成形型11上に溶融ガラスゴブ12を供給するための孔10bが形成されており、この孔10bに連通するすり鉢状のテーパ10cがスリーブ10の上部に設けられている。
【0021】
前記基台3上には、バケット7が最下部に降下した際に、バケット7を加熱する型ヒータ13が設けられている。また、バケット7の側方には、バケット7内の成形型11上に溶融ガラスゴブ12を滴下供給するためのパイプ14を保持するスタンド15が配置されている。パイプ14はアーム15aを介してスタンド15に保持されており、スタンド15は、その軸回りに回転自在となっており、スタンド15を回転することにより、パイプ14の先端が前記スリーブ10の孔10bのほぼ中心に位置し、かつバケット7の移動を阻害しない位置にパイプ14が退避されるようになっている。
【0022】
また、パイプ14の近傍には、パイプ14内のガラス素材を所定の粘度まで加熱溶融するためのガスバーナー16が設けられている。さらに、支柱4の上部側方にはバケット7内の溶融ガラス12aを成形型11に押し付けつつアニールするためのガスノズル17がバケット7の孔10bに向けて配置されている。
【0023】
次に、上記構成からなる装置を用いた、本実施例のガラス成形レンズ用プリフォームの製造方法を説明する。
予め鏡面の成形型11を収めたバケット7を型ヒータ13で、使用するガラス素材のガラス転移点温度Tg−100℃〜Tg+70℃の温度に加熱しておく。次に、パイプ14に投入したガラス素材をガスバーナー16で102 ポアズ以下の粘度まで加熱溶融し、ガラス素材をパイプ14の下端(先端)から自然流出させて、バケット7内の成形型11上に溶融ガラスゴブ12を滴下する。成形型11上に溶融ガラスゴブ12が供給された後、パイプ14をスタンド15の回転によりバケット7の上方から退避させ、重り18の支持を解除して重力により落下させることで、重り18の荷重でロープ8を介しバケット7を牽引して等加速直線運動で上昇させる。その後、支柱4上部に位置するガスノズル17から噴射する熱風で、バケット7内の溶融ガラス12aを成形型11に押し付けつつアニールする。
【0024】
次に、本実施例の作用を説明する。
パイプ14から滴下した直後の溶融ガラスゴブ12は、成形型11の上で成形に適した102 ポアズの粘度に加熱溶融されているので、バケット7が重り18に牽引されて上昇すると、成形型11は上向きに等加速直線運動するため、成形型11上の溶融ガラスゴブ12は下向きの慣性力Fで成形型11に押し付けられて偏平する。この慣性力Fは、溶融ガラスゴブの質量をMG 、バケット全体の質量をm、重りの質量をM、重力加速度をgとすると
f=MG g(M−m)/(M+m)・・・(1)
となる。
【0025】
このため、慣性力Fの大きさが十分大きければ、溶融ガラスゴブ12はその外周を規制するスリーブ10の内壁まで成形型11上で押し広げられ、図3に示すような形状の溶融ガラス12aになる。したがって、重り18を適宜選択して所望の慣性力Fを溶融ガラス12aに働かせ、かつ成形型11の外径及びスリーブ10の内径を所望するガラス成形レンズ用プリフォームの大きさに対応して設定使用しておくことにより、溶融ガラス12a(以下、溶融ガラスゴブ12aという)は成形型11上で所望する径に成形される。
【0026】
次に、バケット7の上昇は支柱4の上部で停止する(バケット7の停止は、図示を省略したストッパに行われる。ストッパはバケット7側あるいは重り18側に設ける)。バケット7が停止した時に、成形型11上のガラスが高温軟化状態にある場合、溶融ガラスゴブ12aの径は表面張力で元の形状に戻ろうとするが、この時、溶融ガラスゴブ12aはガスノズル17からの熱風で上方から押圧保持された状態でアニールされつつ冷却され、所望の径のまま偏平して固化する。これにより、レンズのプレス成形に適したガラス成形体(プリフォーム)が得られる。ここで、スリーブ10、成形型11の温度を予めTg−100℃〜Tg+70℃に加熱しておくことによって、前記ガラス成形体は割れることなく、また成形型11に融着することなく、容易にバケット7から取り出すことができる。
【0027】
以上のようにして所望の径のガラス成形体が得られるが、このガラス成形体は溶融ガラスより得られたものであるから鏡面を有しており、プリフォームとして利用することができる。
【0028】
次に、前記本実施例の製造方法により、LaSF03の溶融ガラスゴブ0.3gからφ7mmの円盤状のプリフォームを成形した場合について説明する。
【0029】
まず、LaSF03のガラスペレットをパイプ14の内部でガスバーナー16により1200℃で溶融した。この温度における溶融ガラスの粘度は10ポアズ以下であり、成形に適している。この溶融ガラスをφ5mmのパイプ14の下端から自然流出させたところ、0.3gの溶融ガラス滴となって、パイプ14の下に位置するバケット7内の成形型11上に滴下した。なお、成形型1は予め型ヒータ13でTg温度に相当する610℃の温度に加熱しておいた。
【0030】
次に、10Kgの重り18を落下させ、その荷重で250gのバケット7を上方へ牽引した。この時、バケット7は、前述の(1)式から0.95Gの加速度で加速上昇し、成形型11上の溶融ガラスゴブ12aには0.28g重(=0.95×0.3g重)の慣性力Fが鉛直下方に働くことになる。そして、上昇しながら、バケット7内の成形型11上で雰囲気により冷却固化する。
【0031】
以上のようにしてバケット7が支柱4の上端である高さ2mまで上昇すると、バケット7の内部にガスノズル17からTg温度に相当する610℃の熱風を吹き込み、バケット7内の溶融ガラスゴブ12aをアニールした。
【0032】
1分後、バケット7から成形されたガラスを取り出してみると、ガラスは成形型11上の全面に広がっており、その外周がスリーブ7の内壁に規制されて所望の径φ7mmの円盤状に成形されていた。かかる円盤状のガラス成形体は、片面が成形型11の受け面7aの形状が転写され、もう片面は多少のうねりがあるものの、両面とも表面粗さRmax≦0.1μmの鏡面となっており、リヒートプレス用プリフォームとして使用するには申し分のないものであった。
【0033】
図4に前記ガラス成形体(プリフォーム)12bの形状を示した。
また、比較のため、図5には従来のように溶融ガラスゴブを滴下し、成形型で受けただけのガラス成形体(プリフォーム)12cの形状を示した。従来のプリフォーム12cは偏平率d/φ=0.7の近似球形状で、その径はφ=5mmと本実施例によるプリフォーム12bより小さく、また成形型との接触面には大きなヒケが見られ、その面精度はPV24μmであった。これに対し、本実施例のプリフォーム12bは偏平率d/φ=0.28の円盤状で、所望の径φ7mmを有し、成形型との接触面の面精度はPV3.9μmであった。
【0034】
本実施例によれば、溶融ガラスゴブ12aは慣性力により成形型11上でつぶされ、従来の方法では得られなかった大径である所望の径を有し、面精度の良いプリフォームを製造することができる。
【0035】
次に、実施例1の変形例を説明する。
成形型11の受け面7aを、最終成形レンズの曲率に近い形状で、かつ表面粗さRmax≦0.1μmに鏡面加工する。これにより、成形型面側は受け面7aの形状により自由に形状を賦与できるので、さらに、最終成形品の押圧成形時間の短縮、あるいは余剰ガラスの低減ができる。成形型11の受け面7aの形状精度は、最終成形レンズの形状に近い程、最終成形レンズ形状と受け面球面部との球欠深さの差で0.5mm以内にすることが望ましい。但し、0.5mmを超えても加熱温度を高くすることで、最終成形レンズを得ることが可能である。
【0036】
【実施例2】
本発明の実施例2の製造方法は、成形型上の溶融ガラスゴブを、供給時にはその外周を成形型の外周よりも小さい内径の円筒で規制し、成形型の加速運動時には成形型の外周よりも大きい内径の円筒で規制するようにしたことを特徴とする。
【0037】
具体的には、例えば、図6,図7に示すように、成形型21を収めるバケット22を構成する。すなわち、実施例1ではスリーブ10にテーパー10cを形成した1体構成としたが、本実施例に用いるバケット22内にはスリーブ部材23とテーパー部材24の2体が設けられている。スリーブ部材23は中空円筒形に形成され、その内径部に成形型21がスライド自在に嵌合されている。テーパー部材はスリーブ部材23の上端に配置されており、テーパー面24aの下端に設けた孔24bの内径は、成形型21の外径より小さく、かつ成形型21上に滴下した場合の溶融ガラスゴブ12の径よりも若干大きく形成されている。また、バケット21の底部には、スリーブ23に嵌合した成形型21の底面に対応するように孔22aが設けられており、支柱4(図2参照)の下端に位置する(例えば、基台3上に取り付ける)突き上げ台25が貫通して成形型21を上方に移動し得るようになっている。
【0038】
次に、本実施例の作用を説明する。
バケット22が支柱4(図2参照)の下部に位置する場合、図6に示すように突き上げ台25がバケット22の底部の孔22aを貫通して成形型21を持ち上げた状態で支持する。この状態で溶融ガラスゴブ12を成形型21上に供給すると、溶融ガラスゴブ12は、その外周がテーパー部材24の孔24bに規制され、成形型21上の中心部に保持される。
【0039】
次に、ロープ8、アーム6を介して実施例1と同様にバケット22を加速上昇させると、バケット22は突き上げ台25から離れる方向に移動するので、図7に示すように成形型21は自重でスリーブ部材23内をスライドしてバケット22の底部に下降する。これにより、成形型21上の溶融ガラスゴブ12aは今度は成形型21に嵌合するスリーブ部材23の内径で外周を規制されつつ、実施例1と同様に慣性力Fで偏平し成形される、その他の作用は実施例1と同様である。
【0040】
本実施例によれば溶融ガラスゴブ12を成形型に供給したとき、溶融ガラスゴブ12が成形型21の中心部に位置するよう外周規制されているので、成形型21に図6のような凸型を用いた場合でも溶融ガラスゴブ12が中心からズレることなく、中心対称に成形される。すなわち、本実施例の製造方法を用いれば、実施例1と同様、所望の径を有するだけでなく、肉厚に偏りのないプリフォームの成形を行うことができる。
【0041】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば以下の効果が得られる。
請求項1のガラス成形レンズ用プリフォームによれば、偏平率を0.7未満にしたので、最終成形品(例えばガラスレンズ)の押圧成形時間が短く、あるいは成形後の余剰ガラスの発生が少なく、さらに最終成形品の転写精度を良好にすることができる。
【0042】
請求項2,3のガラス成形レンズ用プリフォームの製造方法によれば、成形型上の溶融ガラスゴブに上方から慣性力を働かせて製造しているので、溶融ガラスゴブが受け面上で広がり、搬送皿に載置することができる所望の径のガラス成形レンズ用プリフォームを得ることができる。
【0043】
請求項4のガラス成形レンズ用プリフォームの製造方法によれば、溶融ガラスゴブを成形型上に供給したとき、溶湯ガラスゴブは小径の内筒で成形型の中心部に位置するように外周規制され、成形型を加速運動する時には大径の内筒で外周を規制するようにしたので、凸状の成形型を用いた場合にあっても、肉厚に偏りのない中心対称なガラス成形レンズ用プリフォームを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラス成形レンズ用プリフォームの製造方法を示す概念図である。
【図2】本発明の実施例1の製造方法に用いる製造装置を示す正面図である。
【図3】本発明の実施例1の製造方法に用いる製造装置におけるバケットを示す中央縦断面図である。
【図4】本発明の実施例1の製造方法により製造したプリフォームを説明するための説明図である。
【図5】従来の技術により製造したプリフォームを説明する説明図である。
【図6】本発明の実施例2の製造方法における溶融ガラスゴブの供給時を示すバケットの中央縦面図である。
【図7】本発明の実施例2の製造方法におけるプリフォーム成形時を示すバケットの中央縦断面図である。
【図8】ガラス成形レンズ用プリフォームを用いてレンズを成形する工程を説明するための説明図である。
【図9】従来のガラス成形レンズ用プリフォームを成形する工程を説明するための説明図である。
【図10】溶融ガラスゴブに作用する力を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1,12 溶融ガラスゴブ
1a,12b ガラス成形レンズ用プリフォーム
2,11,21 成形型
7,22 バケット
10 スリーブ
23 スリーブ部材
24 テーパー部材

Claims (4)

  1. 一方の面を成形型の成形面により成形し、他方の面を溶融状態での自由表面として製造したガラス成形レンズ用プリフォームにあって、
    溶融ガラスゴブを成形型上に供給した後、前記成形型上の溶融ガラスゴブの自由面方向に前記成形型を加速運動させることにより、(中肉)/(外径)<0.7としたことを特徴とするガラス成形レンズ用プリフォーム。
  2. 溶融ガラスゴブを成形型上に供給する工程と、この溶融ガラスゴブを前記成形型上で冷却固化する工程とからなるガラス成形レンズ用プリフォームの製造方法において、前記溶融ガラスゴブを成形型上に供給した後、前記成形型上の溶融ガラスゴブの自由面方向に前記成形型を加速運動させる工程を設けたことを特徴とするガラス成形レンズ用プリフォーム製造方法。
  3. 成形型は垂直上向きに加速直線運動させることを特徴とする請求項2記載のガラス成形レンズ用プリフォーム製造方法。
  4. 成形型上の溶融ガラスゴブは、その外周を、供給時には成形型の外周よりも小さい内径の円筒で規制し、成形型の加速運動時には成形型の外周よりも大きい内径の円筒で規制することを特徴とする請求項2または3に記載のガラス成形レンズ用プリフォーム製造方法。
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