JP3612807B2 - ウォータポンプ一体型車両用回転電機 - Google Patents

ウォータポンプ一体型車両用回転電機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、冷却媒体としてエンジンの冷却水を使用するウォータポンプ一体型車両用回転電機に関するもので、特にエンジンの冷却水回路中の冷却水に圧力を加えて循環させるウォータポンプを車両用回転電機に一体化したウォータポンプ一体型車両用回転電機に係わる。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両に搭載される電気負荷の増加やエンジンルームの小型化に伴う補機類の取付スペースの狭小化等により車両用交流発電機は小型で高出力のものが望まれている。そこで、車両用交流発電機の高出力化の一手段として冷却効率の向上を図るために冷却ファンの改良等の工夫、検討が重ねられてきたが、昨今のエンジンの高馬力化に伴い、エンジンルーム内の周温は益々高温化傾向にあり、この高温化した空気を用いていくら車両用交流発電機の固定子(三相の電機子巻線)等を空冷しても大きな冷却効果が期待できない状況にある。
【0003】
したがって、エンジンルーム内の空気を吸入して固定子を空冷する車両用交流発電機においては、内部に熱風を吸引することになるので、逆に固定子の温度上昇を誘引することにより固定子に巻装された三相の電機子巻線の交流出力を低下させるという可能性もある。
【0004】
このため、従来より、エンジンよりも下方のフレッシュエアをエアダクトで車両用交流発電機の吸気部へ導き、固定子に供給する空気の吸気温度を下げるようにした技術(第1従来例)が提案されている。ところが、この第1従来例においては、エアダクトの取付設計が煩わしく、エアダクトを車両用交流発電機に取り付けるために大きな取付スペースを必要とする。このため、車両用交流発電機の製品コストを上昇させるという問題が生じている。
【0005】
また、エンジンより冷却水を導水管で車両用交流発電機の内部に導き、固定子や整流器等を水冷するようにした技術(第2従来例)もある。ところが、この第2従来例においては、導水管の配管がコスト高になること、導水管の重量に耐え得る車両用交流発電機の必要剛性レベルが高いものとなり、車両用交流発電機としても製品コストが上昇する。また、車両用交流発電機の電気部品を収納する収納室と冷却水が流れる冷却水路とを確実にシールしなければならず、設計信頼度が低いという問題が生じている。
【0006】
さらに、導水管を設けることなく車両用交流発電機を冷却するために、エンジンブロックに冷却水路を新たに設けて、その冷却水路近傍のエンジンブロック表面に直接車両用交流発電機を取り付け、エンジンの冷却水により固定子や整流器等を水冷するようにした技術(第3従来例:例えば特開平1−274640号公報に記載の技術)が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、第3従来例においては、車両用交流発電機の電気部品を収納する収納室と冷却水が流れる冷却水路とを確実にシールしなければならないので設計信頼度が低く、エンジンブロックに新たな冷却水路を設ける必要があるので製造コストが上昇するという問題が生じている。
【0008】
そして、エンジンの主要な冷却水路に対して車両用交流発電機内に設けられる冷却水流通路が狭い水路となるので、主要な冷却水路と冷却水流通路とが直列接続の場合、ウォータポンプの加圧力が従来品と同程度のとき冷却水の循環流量が非常に少なくなりエンジンの冷却性能が低下するという問題が生じている。また、主要な冷却水路と冷却水流通路とが並列接続の場合には、冷却水流通路内を流れる冷却水の圧力損失により優先的に主要な冷却水路に冷却水が流れることになるので、冷却水流通路内に冷却水がほとんど流れず、車両用交流発電機の冷却効果が得られないという問題が生じている。
【0009】
【発明の目的】
〔請求項1の目的〕
請求項1に記載の発明の目的は、新たにエンジンに冷却水路を設けたり、回転電機本体に導水管を取り付けたりすることなく、回転電機本体をエンジンの冷却水により冷却することのできるウォータポンプ一体型車両用回転電機を提供することにある。
【0010】
また、新たにエンジンに冷却水路を設けたり、回転電機本体に導水管を取り付けたりしないようにして、部品点数を低減することにより製品コストを低減することのできるウォータポンプ一体型車両用回転電機を提供することにある。
さらに、エンジン冷却水回路内を流れる冷却水の圧力損失の増加を防止することにより、回転電機本体の冷却性能の低下およびエンジンの冷却性能の低下を防止することのできるウォータポンプ一体型車両用回転電機を提供することにある。
【0011】
〔請求項2および請求項3の目的〕
請求項2および請求項3に記載の発明の目的は、回転電機本体を空冷しないようにして、被水や塵芥等の異物が回転電機本体の内部に侵入することを防止することにより、回転電機本体の絶縁信頼性や回転抵抗の発生等による効率低下などの性能の低下を防止することのできるウォータポンプ一体型車両用回転電機を提供することにある。
【0012】
〔請求項および請求項の目的〕
請求項および請求項に記載の発明の目的は、回転電機本体の軸方向寸法を縮小化することにより、狭い回転の軸方向空間内にコンパクトに回転子および固定子等の磁気回路を配置することのできるウォータポンプ一体型車両用回転電機を提供することにある。
【0013】
〔請求項の目的〕
請求項に記載の発明の目的は、固定子巻線を確実に水路形成部材の仕切り部の外側面に熱的に密着固定することができ、且つ固定子巻線の温度上昇を防止することのできるウォータポンプ一体型車両用回転電機を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1の構成〕
請求項1に記載の発明は、冷却媒体としてエンジンの冷却水回路内を循環する冷却水を使用する車両用回転電機において、
前記エンジンに一体的に設けられ、冷却水が流れる冷却水路を形成すると共に、前記冷却水路と外部とを仕切る円環形状の仕切り部、およびこの仕切り部の内周側に円筒形状の軸受保持部を有する水路形成部材と、前記軸受保持部より両端部が突出した状態で前記軸受保持部に回転自在に支持された回転と、この回転の、前記軸受保持部より前記冷却水路側に位置する端部に設けられ、前記冷却水路内の冷却水に圧力を加えて前記冷却水回路中に冷却水の循環流を発生させるウォータポンプ本体と、前記回転の、前記軸受保持部より外部側に位置する端部に設けられ、且つ前記仕切り部の外側面に熱的に密着するように設けられた回転電機本体とを備え、
前記回転は、前記ウォータポンプ本体および前記回転電機本体と一体的に回転する回転であって、
前記水路形成部材は、前記回転の、前記軸受保持部より前記冷却水路側に位置する端部の周囲および前記ウォータポンプ本体の周囲に、前記冷却水路に連通するポンプ室を有し、
前記回転電機本体は、前記回転軸の周囲に配置されており、しかも電流が流れると磁化する固定子巻線を有し、前記回転軸の軸方向に対して直交する径方向に配された環状の固定子と、この固定子と相対回転すると共に、前記固定子との間に環状空隙を形成する環状の回転子とで構成されており、
前記固定子は、前記仕切り部の外側面に熱的に密着固定され、且つ前記冷却水路との間に前記仕切り部が介在しており、前記仕切り部を介して前記冷却水路内を流れる冷却水によって冷却される技術手段を採用した。なお、前記水路形成部材の仕切り部として、内部のポンプ室(27)内にウォータポンプ本体を回転自在に収容するウォータポンプフレーム(6)の外壁部(31)を用いても良い。
【0015】
〔請求項1の作用〕
請求項1に記載の発明によれば、回転軸が回転するとウォータポンプ本体が回り、水路形成部材の仕切り部により形成された冷却水路内の冷却水に圧力が加えられ、冷却水回路中に冷却水の循環流が発生する。そして、回転軸が回転することにより回転電機が作動し、回転電機本体の発熱部品(固定子の固定子巻線)が発熱する。
【0016】
また、回転電機本体が回転することにより、回転が回転してウォータポンプ本体が回り、水路形成部材にて形成された冷却水路内の冷却水に圧力が加えられ、冷却水回路中に冷却水の循環流が発生する。
さらに、回転電機本体が、エンジンに一体的に設けられた水路形成部材の仕切り部に熱的に密着するように設けられているので、水路形成部材の仕切り部を介して冷却水路内を流れる冷却水によって回転電機本体が冷却され効率が高まる。
【0017】
〔請求項1の効果〕
請求項1に記載の発明は、冷却水回路内に冷却水を循環させるウォータポンプ本体が直接圧力を加える冷却水路を形成する水路形成部材の仕切り部の外側面に固定子を直接固定しているので、水路形成部材の仕切り部を介して冷却水路内を流れる冷却水によって車両用回転電機の固定子の固定子巻線を冷却することができる。これにより、固定子を冷却するために新たに冷却水路を設けたり、導水管を取り付けたりする必要はないので、部品点数を低減でき、製品コストを低減することができる。さらに、ウォータポンプ本体を駆動する回転を回転電機本体と共用しているので、部品点数をより低減でき、製品コストをより低減することができる。そして、仕切り部の外側面に熱的に密着固定され、且つ回転軸の軸方向に対して直交する径方向に配された環状の固定子とこの固定子と相対回転すると共に、固定子との間に環状空隙を形成する環状の回転子とで回転電機本体を構成することにより、回転電機本体の軸方向寸法を縮小化することができる。すなわち、回転軸の径方向で回転子と固定子とが対向配置されるものと比較して回転電機本体を回転軸の軸方向に小型化を図ることができる。これにより、狭い回転軸の軸方向空間内にコンパクトに回転子および固定子等の磁気回路を配置することができる。
【0018】
また、本来の冷却水路の他に回転電機本体専用の冷却水路を設けていないので、回転電機本体を冷却するための冷却水路内を流れる冷却水の圧力損失の低下を抑えることができるので、十分な冷却水量が得られることにより、回転電機本体の冷却性能の低下を防止することができ、且つエンジンの冷却性能の低下を防止することができる。
【0019】
〔請求項2の構成〕
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のウォータポンプ一体型車両用回転電機に加えて、前記水路形成部材は、前記回転電機本体の内部への異物の侵入を防ぐための異物侵入防止手段を有する技術手段を採用した。
【0020】
〔請求項2の作用および効果〕
請求項2に記載の発明によれば、冷却媒体として冷却水を使用して回転電機を水冷することにより、回転電機本体の内部の空冷が不要となると共に、水路形成部材に異物侵入防止手段を設けることにより、回転電機本体の内部への空気の侵入がし難くなる。このため、回転電機本体の内部への被水や塵芥等の異物が侵入し難くなるので、回転電機本体の耐久寿命の低下および性能の低下を抑えることができる。
【0021】
〔請求項3の構成〕
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のウォータポンプ一体型車両用回転電機に加えて、前記回転電機本体は、前記回転電機本体の内部への異物の侵入を防ぐための異物侵入防止手段を有する技術手段を採用した。
【0022】
〔請求項3の作用および効果〕
請求項3に記載の発明によれば、冷却媒体として冷却水を使用して回転電機を水冷することにより、回転電機本体の内部の空冷が不要となると共に、回転電機本体に異物侵入防止手段を設けることにより、回転電機本体の内部への空気の侵入がし難くなる。このため、回転電機本体の内部への被水や塵芥等の異物が侵入し難くなるので、回転電機本体の耐久寿命の低下および性能の低下を抑えることができる。
【0025】
〔請求項の構成〕
請求項に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のウォータポンプ一体型車両用回転電機に加えて、前記回転子は、永久磁石のみで磁界を発生する技術手段を採用した。
【0026】
〔請求項の作用および効果〕
請求項に記載の発明によれば、回転子の磁界発生手段を永久磁石のみで構成することにより、回転子の磁界発生手段として回転子巻線を用いるものと比較して回転電機本体を回転軸の軸方向に小型化を図ることができる。これにより、狭い回転の軸方向空間内にコンパクトに回転子および固定子等の磁気回路を配置することができる。そして、永久磁石により磁気力がほぼ一定に発生し続けられ、回転子巻線を用いたもののような過熱条件による電圧降下を要因とする効率の低下等の不具合も生じない。さらに、回転子鉄心および回転子巻線が不要となるので、部品点数を低減でき、製品コストを低減することができる。
【0027】
〔請求項の構成〕
請求項に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のウォータポンプ一体型車両用回転電機に加えて、前記固定子は、前記固定子巻線を覆うと共に、前記固定子巻線を前記仕切り部の外側面に熱的に密着固定する良熱伝導性樹脂を有する技術手段を採用した。
【0028】
〔請求項の作用および効果〕
請求項に記載の発明によれば、固定子巻線が良熱伝導性樹脂に覆われた状態で水路形成部材の仕切り部の外側面に熱的に密着するように確実に固定される。そして、固定子巻線の熱が良熱伝導性樹脂、水路形成部材の仕切り部と伝わって冷却水路内を流れる冷却水に奪われることにより固定子巻線が十分に冷却されることにより、固定子巻線の温度上昇を抑えることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
〔第1実施例の構成〕
図1ないし図6はこの発明の第1実施例を示したもので、図1はそのウォータポンプ一体型車両用交流発電機を示した図で、図2はウォータポンプ一体型車両用交流発電機の取付状態を示した図である。
【0030】
ウォータポンプ一体型車両用交流発電機1は、エンジンEの冷却水回路中に冷却水の循環流を発生させるウォータポンプ2、このウォータポンプ2と一体的に作動するオルタネータ3、およびこのオルタネータ3の出力電圧を調整する出力電圧調整装置10を備える(図6参照)。
【0031】
冷却水回路は、エンジンEのウォータジャケット(図示せず)内を循環することによりエンジンを冷却して暖められた冷却水を、冷却水配管(図示せず)→ラジエータ(図示せず)→ウォータポンプ2→エンジンEのウォータジャケットのように循環させる冷却水経路を形成する回路である。ここで、冷却水としては、エチレングリコール水溶液等の不凍液を添加した冷却水、不凍液や防錆剤等を混合したロングライフクーラント(L.L.C)などを使用する。
【0032】
エンジンEの外殻を構成するハウジング(以下エンジンハウジングと呼ぶ)11の前面には、図2に示したように、ウォータポンプ一体型車両用交流発電機1が取り付けられ、クランクシャフトプーリ12、ウォータポンプ2のポリVプーリ5およびポリVプーリ13が回転自在に取り付けられ、クランクシャフトプーリ12、ウォータポンプ2のポリVプーリ5およびポリVプーリ13にはポリVベルト14が掛け渡されている。
【0033】
また、エンジンハウジング11の前面には、2つのカムシャフトプーリ15、3つのアイドラー16も回転自在に取り付けられ、クランクシャフトプーリ12、2つのカムシャフトプーリ15および3つのアイドラー16にはタイミングベルト17が掛け渡されている。
【0034】
(ウォータポンプの説明)
次に、ウォータポンプ2について図1ないし図3に基づいて詳細に説明する。ここで、図3はウォータポンプフレームを示した図である。
ウォータポンプ2は、シャフト4、このシャフト4と一体回転するポリVプーリ5、シャフト4を回転自在に支持するウォータポンプフレーム(以下ポンプフレームと略す)6、およびシャフト4に回転駆動されるウォータポンプ本体(以下ポンプ本体と略す)7等から構成されている。
【0035】
(シャフトの説明)
シャフト4は、本発明の回転体であって、ポンプフレーム6にベアリング21およびシール材22を介して回転自在に支持されている回転軸である。このシャフト4は、オルタネータ3およびポンプ本体7に回転動力を伝達する動力伝達手段でもある。なお、この実施例では、ベアリング21として、インナーレース、アウターレース、多数のボールおよび2個のベアリングシール(シールド)等を有する両シールド玉軸受が使用されている。
【0036】
(ポリVプーリの説明)
ポリVプーリ5は、例えばアルミニウムを主体とする金属板をプレス成形してなるものである。このポリVプーリ5は、ポンプフレーム6およびベアリング21よりも車両の前方側に配された円環板形状の連結部23、およびこの連結部23の外周よりエンジン側に向けて突出されたプーリ基体部24等から構成された動力伝達手段である。
【0037】
連結部23の内周部は、シャフト4の先端側に鍔付きナット等の締結具25により締め付け固定されている。
プーリ基体部24は、ポンプフレーム6の一部およびベアリング21よりも外周側を覆うように設けられている。そして、プーリ基体部24には、ゴムまたは金属製のポリVベルト14が掛け渡され、エンジンの回転動力が伝達される。
【0038】
(ウォータポンプフレームの説明)
ポンプフレーム6は、本発明の水路形成部材であって、例えばアルミニムダイカスト製で、内部に冷却水を流入させる通水孔26が上部で開口している。そして、ポンプフレーム6の内部には、通水孔26より流入した冷却水をポンプ本体7を収容するポンプ室(冷却水路)27に導入するための冷却水路28が形成されている。
【0039】
さらに、ポンプフレーム6の内側部とエンジンハウジング11の前面部との間には、ポンプ室27内の冷却水をエンジンのウォータジャケット(図示せず)へ導入するための2つの冷却水路29が形成されている。そして、ポンプフレーム6は、冷却水路28と冷却水路29とを区画する仕切り壁部30、およびこの仕切り壁部30よりも外側(ポリVプーリ5側)に設けられ、冷却水路28と外部とを区画する外壁部(仕切り部、仕切り手段)31を有している。
【0040】
その外壁部31には、ベアリング21を保持する円筒形状のベアリングホルダー(軸受保持部)32が一体成形されている。このベアリングホルダー32よりも外周側には、ポリVプーリ5のプーリ基体部24が所定の円筒空隙を介して回転自在に取り付けられている。また、外壁部31には、オルタネータ3の外周側を覆う円筒形状の突出部33、およびオルタネータ3の後記するステータ9の内周を保持する円環形状の突出部34も一体成形されている。
【0041】
突出部33は、本発明の異物侵入防止手段であって、オルタネータ3の内部、つまり後記するオルタネータ3のロータ8とステータ9との間に形成される環状空隙(ギャップ)内への被水や塵芥等の異物の侵入を防ぐ閉塞壁である。この突出部33は、ベアリング21の内部、つまりポリVプーリ5のプーリ基体部24とベアリングホルダー32との間に形成される筒状空隙、およびポリVプーリ5の連結部23とベアリングホルダー32との間に形成される環状空隙内への被水や塵芥等の異物の侵入も防ぐ。そして、外壁部31の突出部33、34間には、ステータ9を保持固定するための円環形状の収容溝35が形成されている。
【0042】
(ポンプ本体の説明)
ポンプ本体7は、シャフト4に回転駆動されることにより、ポンプ室27内の冷却水に圧力を加えて冷却水回路内にエンジンの冷却水の循環流を発生させる循環流発生手段である。このポンプ本体7は、シャフト4のエンジン側端部(他端部)の外周に形成されたローレット歯に圧入固定される金属製のカラー41を例えば40%のガラス繊維入りの強化樹脂(例えばナイロン66.商標)によりモールド成形してなる。
【0043】
そして、ポンプ本体7は、略円環板形状の側壁部42上に多数のブレード44を有している。そのブレード44の内周には、冷却水をブレード44へ吸い込むための多数の吸込口45が形成されている。また、ブレード44の外周には、冷却水を吐出するための多数の吐出口46が形成されている。
【0044】
(オルタネータの説明)
次に、オルタネータ3について図1ないし図6に基づいて詳細に説明する。オルタネータ3は、本発明の回転電機本体(特には交流発電機本体)であって、シャフト4、ポリVプーリ5、ロータ8、ステータ9および後述する整流装置61等から構成された永久磁石式ブラシレス偏平交流発電機である。そして、このオルタネータ3のステータ9をポンプフレーム6の外壁部31の外側面に熱的に密着させることにより、冷却媒体としての冷却水により水冷されるようにしている。
【0045】
(ロータの説明)
次に、オルタネータ3のロータ8について図1および図4に基づいて詳細に説明する。ここで、図4は永久磁石52を示した図である。ロータ8は、本発明の回転子であって、界磁として働く部分で、シャフト4およびポリVプーリ5と一体になり回転する。このロータ8は、前述のシャフト4、ポリVプーリ5、さらにこのポリVプーリ5に固定された円環板形状の磁性金属板51、およびこの磁性金属板51の外周側に固定された永久磁石52等から構成されている。
【0046】
磁性金属板51は、ロータ8のヨークを構成するもので、ポリVプーリ5のプーリ基体部24のエンジン側面にスポット溶接等の接合手段を用いて接合され、外周に永久磁石52を係止する係止部としての円筒壁部53、およびこの円筒壁部53のエンジン側端部より径方向延びる円環状の延長部54を有する動力伝達手段である。この延長部54は、本発明の異物侵入防止手段であって、外周部がポンプフレーム6の突出部33の内周部との間に、ロータ8を回転可能とするだけの隙間を隔てて対向するように設けられ、オルタネータ3の内部、つまりロータ8とステータ9との間に形成される環状空隙内への被水や塵芥等の異物の侵入を防ぐ閉塞部である。
【0047】
(永久磁石の説明)
永久磁石52は、例えばネオジウム(Nd)磁石等の希土類磁石、アルニコ磁石、フェライト磁石、あるいは樹脂磁石(ナイロン樹脂、Nd、Fe、B粉末を焼結したもの)が用いられ、長期間磁気力を発生し続けるもので磁極を構成する。そして、永久磁石52は、磁性金属板51の円環状部分のステータ9に対向する対向面に構造用接着剤(図示せず)を用いて接合されている。この永久磁石52は、図3および図4に示したように、円盤形状(ドーナツ形状)に形成され、多極(例えば16極)で遠心方向に対して一定角度を持つようにスキュー(斜め)に着磁されている。
【0048】
(ステータの説明)
次に、オルタネータ3のステータ9について図1および図5に基づいて詳細に説明する。ここで、図5はステータ9を示した図である。ステータ9は、本発明の固定子であって、ロータ8と共に磁気回路を構成している。このステータ9は、ポンプフレーム6の外壁部31の外側面に熱的に密着固定されたステータコア55、およびこのステータコア55に巻装された三相のステータコイル56a〜56c等から構成されている。
【0049】
(ステータコアの説明)
ステータコア55は、固定子鉄心、電機子鉄心であって、外壁部31の収容溝35内に収容されて外壁部31に形成された係止部としての段部36の内側に圧入固定されている。このステータコア55は、図5に示したように、リボン状(帯状)で薄鋼板(磁性材料)を螺旋形状に巻装したものである。
【0050】
そして、ステータコア55は、永久磁石52からでた磁束が三相のステータコイル56a〜56cと有効に交差するように作られた磁束通路を形成する。なお、ステータコア55に接触する外壁部31の厚みは、10mm〜30mm程度で、好ましい値としては10mm程度である。
【0051】
(ステータコイルの説明)
三相のステータコイル56a〜56cは、本発明の固定子巻線であって、ロータ8の磁界との相対回転運動によって三相のステータコイル56a〜56cに誘導起電力(交流出力)を発生する電機子巻線、電機部品、発熱部品である。そして、三相のステータコイル56a〜56cは、Y結線により結線され、それらの各巻線端が出力電圧調整装置10に結線されている(図6参照)。なお、三相のステータコイル56a〜56cをΔ結線により接続しても良い。
【0052】
この実施例では、三相のステータコイル56a〜56cとステータコア55および外壁部31との電気絶縁性を向上させるために例えば熱良伝導性のアルミナのフィラーなどを混合したエポキシ系の良熱伝導性樹脂57によりモールディングしている。また、エポキシ系の良熱伝導性樹脂57は、図1に示したように、ステータコア55および三相のステータコイル56a〜56cを外壁部31に接着する接着剤としても働く。
【0053】
(電圧調整装置の説明)
次に、出力電圧調整装置10について図1および図6に基づいて詳細に説明する。ここで、図6は出力電圧調整装置の電気回路を示した図である。
【0054】
出力電圧調整装置10は、オルタネータ3の整流装置61およびDC−DCコンバータ62を有し、三相のステータコイル56a〜56cで発生した交流出力を整流し所定の電圧に降圧して12V用のバッテリ63を充電する。
整流装置61は、3個の正極側整流素子(例えばダイオード)64a〜64c、および3個の負極側整流素子(例えばダイオード)65a〜65c等から構成され、三相のステータコイル56a〜56cで発生した交流電流を整流して直流電流にする。
【0055】
DC−DCコンバータ62は、MOS型FET(MOS型電界効果トランジスタ)66、コンデンサ67、ダイオード68および鉄心付きコイル69等から構成され、図示しないコンピュータによりPWM制御(パルスのON/OFF比を変化させる制御)によりMOS型FET66を駆動することによって、オルタネータ3の整流装置61より出力される直流電圧(例えば48V)を降圧した後に平滑して安定したバッテリ電圧(例えば13V〜14V)を得る。
【0056】
〔第1実施例の作用〕
次に、この実施例のウォータポンプ一体型車両用交流発電機1の作用を図1ないし図6に基づいて簡単に説明する。
【0057】
エンジンEが運転されることによって、エンジンEの回転動力がクランクシャフト→クランクシャフトプーリ12→ポリVベルト14を介してウォータポンプ2およびオルタネータ3のポリVプーリ5に伝達される。このポリVプーリ5に回転動力が伝達されると、ポンプフレーム6にベアリング21を介して回転自在に支持されているシャフト4および磁性金属板51が回転する。
【0058】
ポリVプーリ5の回転に伴って磁性金属板51が回転することによりロータ8の永久磁石52も回転する。これにより、永久磁石52から回転磁界が発生することにより、ロータ8と相対回転するステータ9のステータコイル55に巻装された三相のステータコイル56a〜56cに順次交流電流が誘起し、発電電圧が急速に立ち上がる。
【0059】
この三相の交流電流は、整流装置61の3個の正極側整流素子64a〜64cおよび3個の負極側整流素子65a〜65cに入力されることにより、三相の交流電流が整流され直流電流に整流される。そして、この整流された直流電圧(例えば48V)は、DC−DCコンバータ62で降圧された後に平滑される。これにより、バッテリ63が充電されると共に、車両に搭載された電気負荷に電力が供給される。
【0060】
一方、シャフト4が回転することによりシャフト4の端部に固定されたポンプ本体7も回転する。このポンプ本体7の回転により吸引力が発生し、ラジエータで冷却された低温の冷却水が通水孔26を介してポンプフレーム6の冷却水路28内を流れる。この冷却水路28内を流れる低温の冷却水は、外壁部31を介してオルタネータ3のステータ9に熱的に密着しており、オルタネータ3のステータ9(特に三相のステータコイル56a〜56c)が効率良く冷却される。
【0061】
その後に低温の冷却水は、多数の吸込口45からポンプ本体7内に吸い込まれ、多数のブレード44で圧力が加えられて多数の吐出口46より吐出される。これらの吐出口46より吐出された低温の冷却水は、冷却水路29を通ってエンジンのウォータジャケットに供給されてエンジンが効率良く冷却される。
【0062】
〔第1実施例の効果〕
以上のように、ウォータポンプ一体型車両用交流発電機1は、冷却水回路中で最も低温の冷却水が流れる冷却水路28を形成するポンプフレーム6の外壁部31の外側面にステータ9を熱的に密着固定しているので、三相のステータコイル56a〜56cを十分冷却することができる。これにより、ステータ9を冷却するためにエンジンハウジング11に新たに冷却水路を設けたり、オルタネータ3と冷却水回路とを接続する導水管を取り付けたりする必要はなくなるので、その分だけ部品点数が少なくなり、オルタネータ3の冷却機構の製造コストを低減することができる。
【0063】
さらに、既存のウォータポンプ2のシャフト4およびポリVプーリ5をオルタネータ3の回転軸およびプーリとして共用しているので、車両にウォータポンプとオルタネータとが別途設けられる従来装置と比較して部品点数をより低減でき、オルタネータ3の製品コストをより低減することができる。したがって、このような安価なオルタネータ3を備えた車両価格を低減することができる。そして、従来のオルタネータとこのオルタネータ3とを車両に搭載することにより近年の電気負荷の増大に耐え得る強力な充電装置(電力供給装置)となる。
【0064】
また、本来の冷却水路の他に車両用回転電機専用の冷却水路を設ける必要がないので、オルタネータ3を冷却するための冷却水路28、29内を流れる冷却水の圧力損失の低下を抑えることができる。このため、エンジンの冷却水回路中で十分な冷却水量が得られることにより、オルタネータ3の固定子の冷却性能の低下およびエンジンの冷却性能の低下を抑えることができる。
【0065】
オルタネータ3のロータ8およびステータ9を覆うようにポンプフレーム6の外側面から軸方向へ向かって円環形状の突出部33を設けることにより、突出部33の先端側の内周とロータ8の磁性金属板51の延長部54の外周との間が狭くなりオルタネータ3を空冷できないようにしている。このため、オルタネータ3内、すなわちロータ8とステータ9との間に形成される環状空隙内に被水や塵芥等の異物が侵入し難くなるので、オルタネータ3の耐久寿命の低下を抑えることができる。
【0066】
環状のロータ8とポンプフレーム6の外壁部31の外側面熱的に密着固定された環状のステータ9とでオルタネータ3を構成し、且つロータ8の磁界発生手段を永久磁石52のみで構成することにより、オルタネータ3の軸方向寸法を縮小化することができる。これにより、狭いシャフト4の軸方向空間内にコンパクトにオルタネータ3を配置することができる。そして、永久磁石52により磁気力がほぼ一定に発生し続けられ、回転子巻線をもつもののような過熱条件による電圧降下を要因とする発電効率の低下等の不具合も生じない。さらに、回転子鉄心および回転子巻線が不要となるので、部品点数が少なくなることによりオルタネータ3の製造コストを低減することができる。また、ロータ8の磁界発生手段を永久磁石52のみで構成しているので、従来の交流発電機に必要であったブラシとスリップリングを設ける必要はなく、これらのブラシやスリップリングを設けないことによりできたスペースにロータ8とステータ9とで構成される磁気回路を配置できるようになる。
【0067】
ここで、従来のウォータポンプのプーリとエンジンハウジング11との間の距離が小さく、このスペースにオルタネータ3のロータ8やステータ9を配置することが困難であった。しかし、この実施例では、シャフト4を回転自在に支持するためのベアリング21をポリVプーリ5の連結部23およびプーリ基体部24に包まれるように配置しているので、ポリVベルト14とポンプ本体7との間の軸方向寸法を短く設定すべき制約の中で、ロータ8とステータ9とで構成される磁気回路を配置できるスペースを形成することができる。
【0068】
そして、オルタネータ3のロータ8とステータ9の対向面積はオルタネータ3の出力需要に応じて広くとる必要があるが、ロータ8とステータ9を円環板形状にしているので、大出力が要求される場合でも、軸方向寸法が大きくなることはなく、ロータ8とステータ9とで構成される磁気回路を配置できるスペースを形成することができる。
【0069】
この実施例では、永久磁石52を磁性金属板51の円筒壁部53の内周面で係止するように設置しているので、永久磁石52が遠心力により飛散することはない。
また、ポンプフレーム6がエンジンハウジング11と別体で設けられているので、エンジン本体の組み立て後にそのエンジン本体にポンプフレーム6を装着することができ、ウォータポンプ2およびオルタネータ3の組付作業が容易となる。
【0070】
ステータコア55および三相のステータコイル56a〜56cがエポキシ系の良熱伝導性樹脂57にて、ポンプフレーム6の外壁部31にモールディングされているので、ロータ8の回転に伴って誘導起電力が生ずる際に三相のステータコイル56a〜56cに発生する熱が良熱伝導性樹脂57、ポンプフレーム6と良好に伝わって冷却水路28内を流れる冷却水に奪われることにより三相のステータコイル56a〜56cが十分に冷却されることにより、三相のステータコイル56a〜56cの温度が過上昇することを抑えることができる。
【0071】
ウォータポンプ2のポンプ本体7は、オルタネータ3のロータ8と一体的に高速回転するので、ポンプ本体7の多数のブレード44の軸方向寸法を小型化でき、且つポンプ本体7を構成する強化樹脂の材料費用の節約とエンジンの設計の小型化を可能とすることができる。
【0072】
以上のことから、オルタネータ3(特には三相のステータコイル56a〜56c)の冷却効果が更に高まりステータ9のインピーダンスの上昇を抑えることができ、且つ永久磁石52の磁気力の低下も少ないからサイズ当たりの交流出力(発電出力)を大きくできるので、ひいてはウォータポンプ一体型車両用交流発電機1全体の軸方向寸法をコンパクトにできる。
【0073】
〔第2実施例〕
図7はこの発明の第2実施例を示したもので、そのウォータポンプ一体型車両用交流電動機を示した図である。
【0074】
この実施例では、ポリVプーリ5を廃止することにより、ポンプ本体を連結部材71を介して交流電動機本体(永久磁石式ブラシレス偏平交流電動機)70で動かすようにしている。この交流電動機本体70のロータ8は、三相のステータコイル56a〜56cに流れる電流と永久磁石52の磁界との相互作用により回転力を発生する。
【0075】
〔変形例〕
この実施例では、ロータ8の磁界発生手段として永久磁石52のみを用いたが、ロータ8の磁界発生手段としてロータコイルを用いても良く、永久磁石とロータコイルとを組み合わせたものでも良い。この場合には、ロータコイルの冷却には、自然放熱を利用する。
【0076】
この実施例では、本発明をウォータポンプ一体型同期交流発電機や同期電動機を用いたが、本発明をウォータポンプ一体型誘導発電機や誘導電動機を用いても良い。さらに、本発明を電動発電機に用いても良い。
また、ウォータポンプ本体と回転電機本体とを外歯軸と内歯軸との嵌合により駆動連結しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウォータポンプ一体型車両用交流発電機を示した断面図である(第1実施例)。
【図2】ウォータポンプ一体型車両用交流発電機の取付位置を示した概略図である(第1実施例)。
【図3】ウォータポンプフレームを示した正面図である(第1実施例)。
【図4】オルタネータの永久磁石を示した説明図である(第1実施例)。
【図5】オルタネータのステータを示した説明図である(第1実施例)。
【図6】出力電圧調整装置を示した電気回路図である(第1実施例)。
【図7】ウォータポンプ一体型車両用交流電動機を示した概略図である(第2実施例)。
【符号の説明】
ウォータポンプ一体型車両用交流発電機(ウォータポンプ一体型車両用回転電機) 2 ウォータポンプ
3 オルタネータ(回転電機本体、交流発電機本体
4 シャフト(回転軸、回転体)
5 ポリVプー
6 ウォータポンプフレーム(水路形成部材)
7 ウォータポンプ本体
8 ロータ(回転子)
9 ステータ(固定子)
10 出力電圧調整装置
11 エンジンハウジング
27 ポンプ室(冷却水路)
31 外壁部(仕切り部、仕切り手段)
32 ベアリングホルダー(軸受保持部)
33 突出部(異物侵入防止手段)
52 永久磁石
54 延長部(異物侵入防止手段)
55 ステータコア(固定子鉄心、電機子鉄心)
56a ステータコイル(固定子巻線、電機子巻線)
56b ステータコイル(固定子巻線、電機子巻線)
56c ステータコイル(固定子巻線、電機子巻線)
57 良熱伝導性樹脂
70 交流電動機本体
71 連結部材
E エンジン

Claims (5)

  1. 冷却媒体としてエンジンの冷却水回路内を循環する冷却水を使用する車両用回転電機において、
    (a)前記エンジンに一体的に設けられ、冷却水が流れる冷却水路を形成すると共に、前記冷却水路と外部とを仕切る円環形状の仕切り部、およびこの仕切り部の内周側に円筒形状の軸受保持部を有する水路形成部材と、
    (b)前記軸受保持部より両端部が突出した状態で前記軸受保持部に回転自在に支持された回転と、
    (c)この回転の、前記軸受保持部より前記冷却水路側に位置する端部に設けられ、前記冷却水路内の冷却水に圧力を加えて前記冷却水回路中に冷却水の循環流を発生させるウォータポンプ本体と、
    (d)前記回転の、前記軸受保持部より外部側に位置する端部に設けられ、且つ前記仕切り部の外側面に熱的に密着するように設けられた回転電機本体と
    を備え、
    前記回転は、前記ウォータポンプ本体および前記回転電機本体と一体的に回転する回転であって、
    前記水路形成部材は、前記回転の、前記軸受保持部より前記冷却水路側に位置する端部の周囲および前記ウォータポンプ本体の周囲に、前記冷却水路に連通するポンプ室を有し、
    前記回転電機本体は、前記回転軸の周囲に配置されており、しかも電流が流れると磁化する固定子巻線を有し、前記回転軸の軸方向に対して直交する径方向に配された環状の固定子と、この固定子と相対回転すると共に、前記固定子との間に環状空隙を形成する環状の回転子とで構成されており、
    前記固定子は、前記仕切り部の外側面に熱的に密着固定され、且つ前記冷却水路との間に前記仕切り部が介在しており、前記仕切り部を介して前記冷却水路内を流れる冷却水によって冷却されることを特徴とするウォータポンプ一体型車両用回転電機。
  2. 請求項1に記載のウォータポンプ一体型車両用回転電機において、
    前記水路形成部材は、前記回転電機本体の内部への異物の侵入を防ぐための異物侵入防止手段を有することを特徴とするウォータポンプ一体型車両用回転電機。
  3. 請求項1または請求項2に記載のウォータポンプ一体型車両用回転電機において、
    前記回転電機本体は、前記回転電機本体の内部への異物の侵入を防ぐための異物侵入防止手段を有することを特徴とするウォータポンプ一体型車両用回転電機。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のウォータポンプ一体型車両用回転電機において、
    前記回転子は、永久磁石のみで磁界を発生することを特徴とするウォータポンプ一体型車両用回転電機。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のウォータポンプ一体型車両用回転電機において、
    前記固定子は、前記固定子巻線を覆うと共に、前記固定子巻線を前記仕切り部の外側面に熱的に密着固定する良熱伝導性樹脂を有することを特徴とするウォータポンプ一体型車両用回転電機。
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