JP3610961B2 - 回転電機及びその回転電機を用いたハイブリッド車両 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転電機に関し、特に、インナーロータ及びアウターロータを同軸状に配置し、前記2つのロータ間にステータを配置した回転電機に関する。本発明は、さらに、このような回転電機を用いたハイブリッド車両にも関する。
【0002】
【従来の技術】
上述したような2つのロータを持つ回転電機では、インナーロータとアウターロータの極対数比を1:1にすると、同期磁気カップリング運転を行うことができる。このような回転電機は、例えば、特開2001−275396号公報において開示されている。この従来の回転電機では、永久磁石をインナーロータ:アウターロータ=1:1の極対数で配置し、いずれかのロータに励磁コイルを配置し、非同期運転したい場合には、この励磁コイルに電流を流して励磁コイルの配置されている方のロータの極対数を増やすようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の回転電機では、磁石による極対数比は1:1であり、極対数を変化させる場合に励磁コイルに励磁するという構成になっていたため、励磁時に銅損が発生し、効率が低下するという問題があった。
【0004】
また、上記で引用した公報に開示されているように、極対数比を1:1で使用するモードは、同期運転、すなわち、インナーロータとアウターロータの速度が同じ場合に限られている。HEV(ハイブリッド車)のように、一方のロータをエンジンに接続し、他方のロータを変速機に接続するような用途では、アウターロータとインナーロータの速度が異なる場合が多くなるため、このような従来の技術を用いた場合、多くの場合において励磁コイルに通電しなければならないことになり、効率が悪化するという問題もあった。
【0005】
したがって、本発明は、上述した問題を解決するために、励磁コイルを使用せずに極対数1:1に変化させることができるようにした回転電機と、その回転電機を用いたハイブリッド車両を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の第1発明は、インナーロータとアウターロータを同軸状に配置し、これら2つのロータ間にステータを配置した回転電機において、前記インナーロータとアウターロータの極対数が異なり、極対数が少ない方のロータの極対数を増加して前記インナーロータとアウターロータの極対数を同じにする極対数可変機構を具え、前記極対数可変機構は1極の界磁極を複数分割し、分割された界磁極のいずれかを回転することによって極対数を増加するように構成したことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の第2発明は、第1発明において、前記極対数可変機構を、極対数を変化させる方のロータの界磁を永久磁石で構成し、1極の磁石を2つに分割し、分割した一方の磁石を磁石反転機構によって回転することによって極対数を増加するように構成したことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の第3発明は、第2発明において、前記磁石反転機構を、反転する磁石を円筒状のロータ部材に埋め込み、前記磁石を含んだ円筒状のロータ部材が、ロータ全体と独立に回転し、前記円筒状のロータ部材が一体化したピン穴の開いた棒状の部材を有し、油圧シリンダが該シリンダ先端に設置されたピンを前記ピン穴に抜き差しして前記磁石の回転を制御するように構成したことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の第4発明は、第1、第2又は第3発明の回転電機を用いたハイブリッド車両であって、前記アウターロータとインナーロータのいずれか一方をエンジンの出力軸に接続し、他方を変速機構に接続したことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の第5発明は、第4発明において、発進時及び高速巡航時に、前記極対数可変機構がインナーロータとアウターロータの極対数を同じにして駆動することを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の第6発明は、第1、第2又は第3発明の回転電機を用いたハイブリッド車両であって、前記アウターロータとインナーロータのいずれか一方を、クラッチを介してエンジンに接続し、他方を前記変速機構に接続し、前記クラッチが切り離されているときには、前記極対数可変機構が、前記インナーロータとアウターロータの極対数を同じにして駆動することを特徴とする。
【0012】
【発明の効果】
第1発明によれば、インナーロータの極対数を変化させることで、極対数の異なる(例えば、インナーロータとアウターロータの極対数比が1:2の)非同期運転と、極対数が同じである(すなわち、インナーロータとアウターロータの極対数比が1:1の)同期磁気カップリング運転とが可能になる。
【0013】
第2発明によれば、界磁をすべて永久磁石で構成することにより、界磁に必要な電流を流す必要がないので損失が減少する。また、インナーロータの磁極1極を予め分割して配置することにより、複数に分割された1つおきの磁石のみの極性を反転させれば、極対数を増加させることができ、損失を発生することなく第1発明の効果が得られる。
【0014】
第3発明によれば、磁石の回転制御を、センサなどの電気部品を設けることなく行うことができる。
【0015】
第4発明によれば、ハイブリッド車両として構成することで、走行に際して車速、必要駆動力に係わりなく、エンジンを高効率運転点で運動することができるので、燃費を向上することができる。
【0016】
第5発明によれば、発進時には両ロータの極対数を同じにして車軸にエンジントルク+回転電機トルクを発生させることで大きな発進トルクを得ることができ、また高速巡航時にも極対数を同じにすることで、エンジン効率のよい点でエンジンを駆動することができ、回転電機には通電しないことで損失を低減することができる。
【0017】
第6発明によれば、クラッチによりエンジンと回転電機を切り離すことで、電気自動車として動作することが可能になり、極対数を同じにすることで等価的に回転電機の磁石量が増加したことと同じになるので、極対数が異なる場合と比べて大きなトルクで駆動することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を実施例によって、図面の参照と共に詳細に説明する。すべての図面において、同じ符号は同様の要素を示す。図1は、本発明による回転電機の構成を示す断面図である。本回転電機100は、インナーロータシャフト9の中心軸線(回転電機の中心軸線でもある)C上に、同心円状に、内側から、インナーロータシャフト9に取り付けられたインナーロータ7、ステータ1、アウターロータシャフト10に取り付けられたアウターロータ8の順で配置された多重ロータ構造を成し、アウターロータ8とインナーロータ7との2つのロータ間に位置するステータ1は、ステータコア2と、ステータコア2を軸方向両側から挟み込んで支持するブラケット5とを具える。ボルト6は、ブラケット5とステータコア2に設けられた穴を貫通し、これらの部材を固定することにより、ステータ1を形成している。ステータコア2は、周方向に配置された複数のステータピースに分割され、各々のステータピースにはコイルが巻装され、各々のステータピースは、複数枚のステータ鋼板を積層して形成される。インナーロータ7の磁石に取り付けられた磁石回転機構12は、インナーロータ7の磁石の一部を回転させる。
【0019】
図2は、本発明による回転電機の一実施例の断面図である。この図の状態は、非同期運転モードである。アウターロータ8には、アウター磁石10が埋め込まれており、これらの磁石は、隣り合う磁石の極性がそれぞれ反対になるように配置されている。インナーロータ7には、線状に配置されたインナー磁石11a及び11bから成る複数の組が埋め込まれている。2つ1組のインナー磁石のうち、一方(本例においては11b)に図1に示したような磁石回転機構を設け、回転可能とする。隣り合う組の回転しないインナー磁石11aは、それぞれ反対になるように配置する。この図の状態では、各々の組の回転するインナー磁石11bの極性は、回転しないインナー磁石11aの極性と同じである。また、隣り合う組の回転可能な磁石同士が隣接するように配置し、回転可能な磁石を180度回転させた場合、隣り合う磁石の極性が反対になるようにする。この図2の状態において、各々の組のインナー磁石は同じ極性であるため、1つの磁石とみなすことができる。したがって、インナーロータとアウターロータの極対数比は、1:2である。
【0020】
図3は、図2と同じ回転電機において、各々のインナー磁石の組における回転可能な磁石(図2における11b)を回転した後の磁極の配置を示す断面図である。この図の状態は、同期磁気カップリング運転モードである。回転角度は、180度である。このようなインナー磁石の回転により、隣り合う磁石間で磁性が反転し、結果として極対数が図2の状態の2倍になる。この例において、インナー磁石回転前の図2の配置において2極対であったものが、インナー磁石回転後の図3の配置において4極対になっている。この図3の状態において、インナーロータとアウターロータの極対数比は1:1である。
【0021】
ここで、同期磁気カップリング運転とは、2つのロータが磁気的に結合して同速度で回転することである。ここでいう磁気的な結合とは、磁気吸引力又は磁気反発力である。インナーロータ及びアウターロータを同軸に配置する回転電機でいうならば、アウターロータとインナーロータの回転数が同じであり、例えば、アウターロータが外力によって回されると、インナーロータがアウターロータに引き付けられて同速度で回転する。これに対して非同期運転とは、例えば上記の例ではインナーロータの運転状態(速度、トルク)が、アウターロータに関係なく運動することを言う。同期磁気カップリング運転では、両方のロータに合致した電流をステータに流す必要がなく、極対数が異なった構成で同期運転が必要な場合に比べて回転電機損失を減少させることができる。
【0022】
インナーロータとアウターロータの極対数比を変化させるために、アウターロータの極対数を変化させることも考えられるが、アウターロータはインナーロータと比べて周長が長いため、極対数を多くして磁石の利用率を上げることが一般的である。したがって、本発明による回転電機においては、インナーロータの極対数よりアウターロータの極対数を多くしたほうが、回転電機の小型化、高効率化に適している。インナーロータとアウターロータの極対数を同じにする場合、アウターロータの極対数が多いときには、アウターロータの極対数を減じることが必要である。しかし、アウターロータの磁石を反転させて極対数を減じた場合には、アウターロータ1極の占める面積がステータ幅に対して極端に広くなり、両隣のステータにまで1極の影響が及ぶため、トルクリップルが増える。また、インナー1極から見たアウター1極の角度が広くなり、インナーロータ磁極1極の裏側とアウターロータ磁極が反発し、インナーロータとアウターロータが同期しづらくなるという問題がある(反トルクが発生するため)。また、アウターロータの磁石1極の起磁力をなんらかの方法で封じ込めた場合には、磁石の利用率が下がり、同期トルクが減少するといった問題がある。一方、インナーロータの磁石を回転させて極対数を増やした場合は、インナーロータの磁石がステータ幅に対して広くなりすぎることはなく、また磁石の利用率は変わらないため、アウターロータの極対数を減じた場合のような問題は発生しない。したがって、インナーロータの極対数を変化(増加)させることが望ましい。また、インナーロータの極対数を増やすことで、出力を低下することなく1極対あたりのステータ磁束鎖交数を減少することができるので、インナーロータ磁石からアウターロータ磁石へ向かう磁束鎖交数が減少し、鉄損が減少する。さらに、インナーロータとアウターロータの極対数比が1:2の状態から1:1に変化させる例に基づいて説明しているが、インナー磁石をさらに細かく分割して1つ置きに回転させるようにすれば、例えば1:3のように1:2と異なった極対数から1:1の極対数に変化させるようにすることも可能である。
【0023】
図4は、図2と同様の回転電機において、回転角度を180度以外とした場合の磁極の配置を示す断面図である。このようにして、回転後の(すなわち、極対数一致モードでの)磁極分布がなるべく等分布になるようにしてもよい。このような場合の角度の設定は、後述する回転機構の位置止めピンを予め所定の角度になるようにして設定する。
【0024】
図5は、本発明による回転電機の一実施例における磁石回転機構を説明する断面図である。この図において、インナーロータ7とステータ1のみを示してあり、アウターロータを省略している。インナーロータ7の回転可能な磁石11bには軸方向へ穴の開いた棒20が接続されており、この棒の先端には回り止めピン27が取り付けられている。インナーロータ7には、シリンダ23が設けられ、このシリンダ23には、ピン21と油路26が接続され、油路26からの油圧がない状態では、ピン21はバネ24によりシリンダ23の方へ引き戻されている。油路26から油圧が加えられると、ピン21は棒20に開いた穴に挿さり、磁石11bの回転を止める。油圧を減じれば、穴に挿さっていたピン21はバネ24により引き戻され、ピン21が穴から抜けて磁石11bは開放状態になる。磁石11bが回転して所定の位置に達したときにピン21を挿さなければならないため、位置決めが必要であるが、この位置決めを、回り止めピン27と、回り止め25によって行う。つまり、磁石11bが回転していくと、所定の位置に達したとき回り止めピン27が回り止め25に当たり位置が固定されるので、磁石11bはそれ以上回転できず静止する。そのときに油圧をかけてピン21を挿せば磁石11bが固定される。
【0025】
図6は、磁石回転機構の他の例を説明する断面図である。この例においては、ピン21を棒20の穴に挿して磁石11bを固定する代わりに、ブレーキ28を用いて棒20を挟み込んで固定する。
【0026】
上記磁石回転機構における磁石の回転原理を説明する。図7は、磁石の回転原理を説明する断面図である。永久磁石回転電機のロータ回転トルクは、磁石の吸引力によって生じる。この図において、矢印を付けた磁石11bに着目する。この状態において、磁石11bはN極であるとする。ステータをS極に励磁すれば、N極の磁石11bがひきつけられる。このとき、磁石11bには矢印方向のトルクが生じ、このトルクがインナーロータ7を回転させようとする。ここで、磁石11bが自由に回転可能な状態にある場合、磁石11bに生じたトルクはインナーロータ7の回転トルクに変換されず、磁石11bが回転する。回転した磁石11bは、前述した回り止め機構により回転を停止され、ピン21が棒20の穴に入ることによって(又はブレーキ28が棒20を挟み込むことによって)固定され、磁石11bが受ける力は、インナーロータ7の回転トルクに変換される。
【0027】
図8は、ハイブリッド車両として構成した本発明の一実施形態を説明する図である。回転電機100のアウターロータ8をエンジン31に、インナーロータ7を変速機32に接続する。変速機32を車軸33に接続する。同期カップリング運転モードにおいて、アウターロータ8はエンジン30によって回転され、アウターロータ8の回転によって磁気カップリングを経てインナーロータ7が回転し、車軸33が回転される。ステータ1にインナーロータ7用のトルク電流を流せば、車軸33のトルクはエンジントルク+インナーロータ発生トルクとなり、トルクコンバータの役目を果たすことができ、燃料使用率を下げることができる。同期磁気カップリング運転モード(極対数一致モード)を、例えば発進時と高速巡航時とにおいて使用する。発進時には、磁気カップリングに加え、インナーロータ7及びアウターロータ8用の電流(この場合は、単一電流となる)をステータ1に流せば、変速機31にはエンジントルク+回転電機トルクが加わり、大きな駆動力を得ることができる。磁気カップリングを使用しない場合は、エンジントルクと回転電機トルクの和を出力することができない。また、高速巡航時にはステータ1に電流を流さず、エンジントルクはアウターロータ8に伝わり、磁気カップリングによってインナーロータ7を経由してそのまま変速機32に伝わる。従来のように磁気カップリングを使用しない場合は、回転電機に通電する必要があり、損失が増加する。発進時と高速巡航時以外の他の走行状態では、磁気カップリングを使用せず、非同期運転モードにおいてインナーロータ7、アウターロータ8ともに独立して運転(駆動及び発電)し、エンジン31の最適燃費点で駆動する。必ずしも変速機32を用いる必要はない。
【0028】
図9は、図8に示す本発明のハイブリッド車両における非同期運転モード(極対数比1:2)と、同期カップリング運転モード(極対数比1:1)との切り替えを説明するフローチャートである。ステップS101において、必要な駆動力を計算する。次に、ステップS102において、現在のエンジン動作点で必要駆動力を満たせるか否かを決定する。例えば、発進時であって駆動力不足を回転電機のアシストトルクによって補う場合、“いいえ”でステップS103に進みエンジン動作点を確認する。ここで、エンジン動作点が適当でない(例えば、最適燃費点にいない)場合、ステップS105でエンジン動作点を変更し、またステップS101の駆動力計算に戻るが、エンジン動作点が適切である場合は必要駆動力を回転電機シストトルクで補う必要があるので、ステップS107に進み、同期カップリング運転モードに入り、インナーロータとアウターロータの極対数を一致させて、磁気カップリングを使用し、さらにインナーロータ7及びアウターロータ8用の電流をステータ1に流し、エンジントルク+回転電機トルクを駆動力として発生させる。また、高速巡航時には、ステップS102では“はい”でステップS104に進み、車速が所定の速度以上ならばステップS107に進み、同期カップリング運転モードに入る。この場合も、磁気カップリングによってエンジン回転数と回転電機回転数とは同じであるが、ステータには電流を供給しない。すなわち、ロックアップと同等の状態となる。ステップS104で車速が所定の速度未満である他の走行状態の場合、ステップS106で通常モードに入り、インナーロータ7とアウターロータ8の極対数が一致しない(すなわち、本例においては極対数比が1:2の)非同期運転モードで、両ロータが独立して回転、駆動する。
【0029】
図10は、本発明によるハイブリッド車両の他の実施形態を示す図である。図9の構成に加え、回転電機100のアウターロータ8とエンジン31との間にクラッチ36を配置している。この場合、発進時及び低速時に大トルクが必要な場合でも、エンジン31を停止して、回転電機100のみで走行することができる。さらに、磁気カップリングにより、磁石量がインナーロータ7とアウターロータ8の和になるため、大トルクを出力できる。
【0030】
図11は、図10に示す本発明のハイブリッド車両における非同期運転モード(極対数比1:2)と、同期カップリング運転モード(極対数比1:1)との切り替えを説明するフローチャートである。ステップS201においてクラッチが切れているかどうか決定し、切れていればステップS202に進む。すなわち、この例において、エンジンと回転電機との間に設置されたクラッチが切れたときに極対数を一致させるか否かの判断を行う。ステップS202において、必要な駆動力を計算する。次にステップS203において、出力軸につながれた片ロータの出力トルクのみで必要な駆動力を満たせるか否かを決定する。満たせる場合、ステップS205に進み、非同期運転モードでそのまま走行する。満たせない場合、ステップS204に進み、同期カップリング運転モードに入り、極対数を一致させて両ロータの磁束を併せて使用することで、駆動力を増加させ、必要な駆動力を満足させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転電機の構成を示す断面図である。
【図2】本発明による回転電機の一実施例の断面図である。
【図3】磁石を回転した後の磁極の配置を示す断面図である。
【図4】回転角度を180度以外とした場合の磁極の配置を示す断面図である。
【図5】磁石回転機構を説明する断面図である。
【図6】磁石回転機構の他の例を説明する断面図である。
【図7】磁石の回転原理を説明する断面図である。
【図8】ハイブリッド車両として構成した本発明の一実施形態を説明する図である。
【図9】図8のハイブリッド車両における運転モード切り替えのフローチャートである。
【図10】ハイブリッド車両として構成した本発明の他の実施形態を説明する図である。
【図11】図10のハイブリッド車両における運転モード切り替えのフローチャートである。
【符号の説明】
1 ステータ
2 ステータコア
4 アウターロータシャフト
5 ブラケット
6 ボルト
7 インナーロータ
8 アウターロータ
9 インナーロータシャフト
10 アウター磁石
11a、11b インナー磁石
12 磁石回転機構
20 棒
21 ピン
23 シリンダ
24 バネ
25 回り止め
26 油路
27 回り止めピン
28 ブレーキ
31 エンジン
32 変速機
33 車軸
36 クラッチ
100 回転電機
Claims (6)
- インナーロータとアウターロータを同軸状に配置し、これら2つのロータ間にステータを配置した回転電機において、前記インナーロータとアウターロータの極対数が異なり、極対数が少ない方のロータの極対数を増加して前記インナーロータとアウターロータの極対数を同じにする極対数可変機構を具え、前記極対数可変機構は1極の界磁極を複数分割し、分割された界磁極のいずれかを回転することによって極対数を増加するように構成したことを特徴とする回転電機。
- 請求項1に記載の回転電機において、前記極対数可変機構を、極対数を変化させる方のロータの界磁を永久磁石で構成し、1極の磁石を2つに分割し、分割した一方の磁石を磁石反転機構によって回転することによって極対数を増加するように構成したことを特徴とする回転電機。
- 請求項2に記載の回転電機において、前記磁石反転機構を、反転する磁石を円筒状のロータ部材に埋め込み、前記磁石を含んだ円筒状のロータ部材が、ロータ全体と独立に回転し、前記円筒状のロータ部材が一体化したピン穴の開いた棒状の部材を有し、油圧シリンダが該シリンダ先端に設置されたピンを前記ピン穴に抜き差しして前記磁石の回転を制御するように構成したことを特徴とする回転電機。
- 請求項1、2又は3に記載の回転電機を用いたハイブリッド車両であって、前記アウターロータとインナーロータのいずれか一方をエンジンの出力軸に接続し、他方を変速機構に接続したことを特徴とするハイブリッド車両。
- 請求項4に記載のハイブリッド車両において、発進時及び高速巡航時に、前記極対数可変機構がインナーロータとアウターロータの極対数を同じにして駆動することを特徴とするハイブリッド車両。
- 請求項1、2又は3に記載の回転電機を用いたハイブリッド車両であって、前記アウターロータとインナーロータのいずれか一方を、クラッチを介してエンジンに接続し、他方を前記変速機構に接続し、前記クラッチが切り離されているときには、前記極対数可変機構が、前記インナーロータとアウターロータの極対数を同じにして駆動することを特徴とするハイブリッド車両。
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