JP3609011B2 - 切削加工装置およびこれを用いた切削加工方法 - Google Patents

切削加工装置およびこれを用いた切削加工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、切削面に所定形状の貫通孔または凹部を切削加工する切削加工装置およびこれを用いた切削加工方法に係り、特に耐震補強の一環として、既存の建物に貫通孔状または凹状の耐震スリットを形成する際に用いるのに好適な切削加工装置およびこれを用いた切削加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、隣位する柱間の壁体に窓枠等を装着する場合には、図12に示すように、隣位する柱1,2間の壁体3に開口部4を設け、この開口部4に窓枠等を装着固定する方法が採られている。したがって、開口部4の下部には、床面5までの腰壁3aが形成されるとともに、開口部4の上部には、天井面6までの下がり壁3bが形成されることになる。
【0003】
ところで、従来法規に準拠して建設された既存の建物においては、各柱1,2と各壁体3a,3bとが剛接合構造となっているため、地震等の際に各柱1,2には、開口部4に対応する部分に集中的に大きな負荷がかかり、各柱1,2がこの部分で座屈する等の問題がある。
【0004】
そこで我国では、既存不適格建築物の耐震診断と改修を進めるための「建築物の耐震改修の促進に関する法律」が制定され、学校,体育館,病院,劇場あるいは百貨店等、多数の者が利用する建築物で耐震関係規定に適合していない既存不適格建築物を特定建築物と定め、特定建築物の所有者に対し、「耐震診断を行ない、必要に応じ耐震改修を行なうよう努めなければならない」との努力義務を課している。
【0005】
ところで、図12に示すような建物において、各柱1,2の座屈を防止する方法としては、例えば高速道路の脚柱等で行なわれているように、各柱1,2の開口部4に対応する部分を補強材で補強することが考えられるが、この方法の場合には、各柱1,2の補強部以外の部分に応力が集中するおそれがあるとともに、補強材の設置により建物全体の重量が増大して、これが耐震性を低下させるおそれがあり、またコスト高となるとともに工期も長期化し、必ずしも現実的な方法とはいえない。
【0006】
そこで考えられるのが、各柱1,2と壁体とを柔接合構造とし、地震等の際に各柱1,2を自由に撓ませて座屈を防止する方法であるが、各柱1,2の座屈に最も影響を与えるのは、上下寸法の小さな下がり壁3bではなく、上下寸法の大きな腰壁3aである。したがって、腰壁3aの各柱1,2に近い部分にスリット部7,8を設けて腰壁3aと各柱1,2との間を柔接合構造にすれば、既存不適格建築物の耐震性を向上させ、適格な建築物とすることができることが期待される。本出願人も先に、かかる知見に基づき特開平9−242345号において、耐震補強工法およびその装置を提案した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、本出願人が先に提案した耐震補強工法およびその装置においては、前述のように腰壁3aにスリット部7,8を設け、腰壁3aと各柱1,2との間を柔接合構造とする必要があるが、スリット部7,8を設ける作業が必ずしも容易でなく、この作業を簡素化できれば、耐震補強工事全体の工期を大幅に短縮できるものと予想される。
【0008】
本発明は、かかる知見に基づきなされたもので、耐震補強工事におけるスリット部等の切削加工を短時間で容易に行なうことができ、切削加工後に人力で追加修正加工を施す必要が全くない切削加工装置およびこれを用いた切削加工方法を提供することを目的とする。
【0009】
本発明は他の目的は、現場の状況に見合った加工方法を選択することができるようにすることにある。
【0010】
本発明のさらに他の目的は、切削加工時間をより短縮することができ、しかも加工に特別な熟練を要しないようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明は、棒状の切削工具が装着された切削機本体と、この切削機本体を切削面にほぼ平行な平面内で移動させる位置移動機構と、前記切削機本体を切削面に対し遠近方向に移動させる送り機構と、前記両機構を切削面としての壁体に着脱可能に取付ける本体とを設け、切削面に所定形状の貫通孔または凹部を切削加工できるようにしたことを特徴とする。そして、棒状の切削工具を用いて加工するようにしているので、丸鋸状の切削工具を用いる場合と異なり、人力によるハツリ等の追加工事を要することなく、所望形状の貫通孔または凹部を得ることが可能となる。
【0012】
本発明はまた、切削工具として、先端に切削刃を有するものを用いるようにしたことを特徴とする。そしてこれにより、切削工具を容易かつ安価に製造することが可能となる。
【0013】
本発明はまた、切削工具として、周面に切削刃を有するものを用いるようにしたことを特徴とする。そしてこれにより、切削面に切削工具を挿入することができる下穴を予め加工しておけば、以後は切削工具を移動させるだけで、所望形状の貫通孔または凹部を容易に加工することが可能となる。
【0014】
本発明はまた、切削工具として、先端および周面に切削刃を有するものを用いるようにしたことを特徴とする。そしてこれにより、所定形状の貫通孔または凹部を切削加工する際に、下穴の加工の段階から切削工具のみを用いて連続作業で行なうことが可能となり、作業時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0015】
本発明はまた、棒状の切削工具が装着された切削機本体と、この切削機本体を切削面にほぼ平行な平面内で移動させる位置移動機構と、前記切削機本体を切削面に対し遠近方向に移動させる送り機構と、前記両機構を切削面としての壁体に着脱可能に取付ける本体とを備えた切削加工装置を用い、少なくとも前記いずれか一方の機構を駆動させ、切削面に所定形状の貫通孔または凹部を切削加工するようにしたことを特徴とする。そしてこれにより、貫通孔の切削加工の場合にも、また凹部の切削加工の場合にも、同様の作業手順で容易に加工することが可能となり、人力による後加工の必要がないとともに、作業に熟練を要することもない。
【0016】
本発明はまた、先端に切削刃を有する切削工具を用い、切削面に浅底の凹陥部を形成し、次いでこの凹陥部の深さを次第に深くして、所定形状の貫通孔または凹部とするようにしたことを特徴とする。そして、この切削加工の場合、凹陥部の深さ加工を複数回繰返すことが必要となるが、反面深さの微調節が容易で、特に凹部の切削加工の際に有効である。
【0017】
本発明はまた、先端に切削刃を有する第1切削工具と周面に切削刃を有する第2切削工具とを用い、前記第1切削工具を切削機本体に装着して切削面に小貫通孔または小凹部を切削加工し、次いで前記第2切削工具を切削機本体に装着して小貫通孔または小凹部の大きさを拡大し、所定形状の貫通孔または凹部とするようにしたことを特徴とする。そして、この切削加工の場合、作業の途中で切削工具の交換が必要となるが、反面第2切削工具は深さ方向の切削加工は行なわないので、作業中に送り機構の送り量が多少変化しても、特に凹部の切削加工の際に、凹部の深さが深くなり過ぎてしまうといった不具合がない。
【0018】
本発明はさらに、先端および周面に切削刃を有する切削工具を用い、切削面に小貫通孔または小凹部を切削加工し、次いで切削機本体の位置を移動させながら小貫通孔または小凹部の大きさを拡大し、所定形状の貫通孔または凹部とするようにしたことを特徴とする。そしてこれにより、小貫通孔または小凹部の切削加工から所定形状の貫通孔または凹部の切削加工終了までを、単一の切削工具ですべて行なうことが可能となり、切削加工の時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面を参照して説明する。
図1および図2は、本発明の第1の実施の形態に係る切削加工装置を示すもので、この切削加工装置11は、棒状の切削工具12が着脱可能に装着される切削機本体13を備えており、この切削機本体13は、位置移動機構15と送り機構16とを有する装置本体14に取付けられているとともに、装置本体14は、切削面としての壁体3に取付けられるようになっている。
【0020】
前記切削工具12は、図3および図4に示すように、丸棒状の本体12aを備えており、この本体12aの先端部には、例えば超硬チップ製の切削刃12bが設けられているとともに、本体12aの基端部には、切削工具12を切削機本体13に装着するためのチャック部12cが形成されている。
【0021】
前記切削刃12bによる加工寸法Lは、壁体3に形成されるスリット部7,8(図12参照)の幅員と同一寸法に形成されており、これにより切削工具12でスリット部7,8の深さ方向の加工を行なうだけで、スリット部7,8を切削加工することができるようになっている。なお、これについては後に詳述する。
【0022】
また、前記位置移動機構15は、図1および図2に示すように、壁体3に着脱可能に取付けられる本体17を備えており、この本体17には、後述する送り機構16の昇降体21をガイドするガイドロッド18および送りねじ軸19が上下方向に並設され、送りねじ軸19の端部には、送りねじ軸19を正逆回転駆動するモータ20が設けられている。そして、前記昇降体21は、モータ20の駆動による送りねじ軸19の正逆回転に伴ない、ガイドロッド18にそって昇降するようになっている。
【0023】
前記昇降体21の先端部には、図1および図2に示すように、前記ガイドロッド18および送りねじ軸19に直交する方向,すなわち壁体3に対する遠近方向に延在するガイドロッド22およびラック軸23がそれぞれ貫通配置されており、ガイドロッド22およびラック軸23の先端部には、前記切削機本体13が固設され、また昇降体21の内部には、前記ラック軸23に噛合するピニオンおよびこれを駆動するモータ(いずれも図示せず)がそれぞれ組込まれている。そして、このモータの駆動によるピニオンの正逆回転に伴ない、ガイドロッド22およびラック軸23が昇降体21に対しスライドし、切削機本体13が壁体3に対し遠近方向に移動するようになっている。
【0024】
次に、前記切削加工装置11を用いたスリット部7,8の切削加工方法について説明する。
スリット部7,8の切削加工に際しては、切削機本体13を起動して切削工具12を回転させ、この状態で送り機構16を作動させて切削工具12を壁体3に接近させる。すると、図5(a)に示すように、壁体3に浅底の凹部24が形成される。
【0025】
そこで、この状態で位置移動機構15を作動させ、切削工具12を回転させたままで下降させる。すると、図5(b)に示すように、壁体3に浅底溝状の凹陥部25が形成される。その後、この凹陥部25の切削加工作業を、前に加工した凹陥部25の底部に対して複数回繰返すことにより、凹陥部25の深さが次第に深くなり、図5(c)に示す溝状のスリット部7,8、あるいは図5(d)に示す貫通孔状のスリット7,8が形成される。
【0026】
しかして、丸棒状の切削工具12を用いてスリット部7,8を切削加工するようにしているので、丸鋸状の切削工具を用いる場合と異なり、人力によるハツリ等の追加工事を行なう必要が全くなく、機械加工のみで所望のスリット部7,8を得ることができる。また、加工時の取扱いが容易であるので、作業に熟練を要しない。
【0027】
図6および図7は、本発明の第2の実施の形態を示すもので、前記第1の実施の形態における切削工具12に代え、切削工具32を用いるようにしたものである。
【0028】
すなわち、この切削工具32は、図6および図7に示すように、丸棒状の本体32aを備えており、この本体32aの周面には、例えば超硬チップ製の切削刃32bが螺旋状に設けられているとともに、本体32aの基端部には、切削工具32を切削機本体13に装着するためのチャック部32cが形成されている。
【0029】
前記切削刃32bによる加工寸法Lは、前記第1の実施の形態における切削工具12の場合と同様、壁体3に形成されるスリット部7,8の幅員と同一寸法に形成されており、前記第1の実施の形態における切削工具12を用いて所定深さの小凹部または小貫通孔を切削加工した後、前記切削工具32を用いて小凹部または小貫通孔を拡大させることにより、スリット部7,8を容易に切削加工することができるようになっている。
なお、その他の点については、前記第1の実施の形態と同一構成となっている。
【0030】
次に、本実施の形態におけるスリット部7,8の切削加工方法について説明する。
スリット部7,8の切削加工に際しては、まず切削機本体13に前記第1の実施の形態における切削工具12を装着して回転させ、この状態で送り機構16を作動させて切削工具12を壁体3に接近させる。すると、図8(a)に示すように、壁体3に所定深さの丸穴状の小凹部33が形成される。そこで、図8(b)に示すように、この小凹部33から切削工具12を引抜く。
【0031】
次いで、切削機本体13に切削工具32を装着し、図8(c)に示すように、この切削工具32を回転させながら前記小凹部33に挿入する。そして、切削工具32の先端が小凹部33の底部に接触または接近したならば、位置移動機構15を作動させ、切削工具32を回転させたままで下降させる。すると、図8(d)に示すように、溝状のスリット部7,8が形成される。
【0032】
なお、貫通孔状のスリット部7,8を切削加工する場合には、図8(a),(b)に示す小凹部33を加工する際に、小凹部33ではなく小貫通孔を加工する。そして、この小貫通孔に切削工具32を挿入し、前記同様の加工を行なう。これにより、小貫通孔の大きさが拡大し、貫通孔状のスリット部7,8を形成することができる。
【0033】
しかして、この切削加工方法の場合には、切削工具12,32の交換作業が必要となるが、2回の加工作業で溝状あるいは貫通孔状のスリット部7,8を形成することができる。また、切削工具32は、先端に切削刃32bがないので、切削工具32を用いた加工の際に、万一切削機本体13が壁体3の遠近方向に移動してしまっても、完成したスリット部7,8が深くなり過ぎるといった不具合が全くない。
【0034】
図9および図10は、本発明の第3の実施の形態を示すもので、前記第1の実施の形態における切削工具12に代え、切削工具42を用いるようにしたものである。
【0035】
すなわち、この切削工具42は、図9および図10に示すように、丸棒状の本体42aを備えており、その先端には、前記第1の実施の形態における切削工具12の切削刃12bと同様の先端切削刃42Abが設けられているとともに、本体42aの周面には、前記第2の実施の形態における切削工具32の切削刃32bと同様の周面切削刃42Bbが設けられ、また本体42aの基端部には、切削工具42を切削機本体13に装着するためのチャック部42cが形成されている。
【0036】
前記両切削刃42Ab,42Bbによる加工寸法Lは、前記両実施の形態における切削工具12,32の場合と同様、壁体3に形成されるスリット部7,8の幅員と同一寸法に形成されており、これにより、切削工具42を壁体3に対し遠近方向に移動させた後、そのままの状態で上下方向に移動させることにより、スリット部7,8を容易に切削加工することができるようになっている。
なお、その他の点については、前記第1の実施の形態と同一構成となっている。
【0037】
次に、本実施の形態におけるスリット部7,8の切削加工方法について説明する。
スリット部7,8の切削加工に際しては、切削機本体13を起動して切削工具42を回転させ、この状態で送り機構16を作動させて切削工具42を壁体3に接近させる。すると、図11(a)に示すように、壁体3に所定深さの丸穴状の小凹部43が形成される。そこで、このままの状態で位置移動機構15を作動させ、切削工具42を下降させる。これにより、図11(b)に示すように、溝状のスリット部7,8が形成される。
【0038】
一方、貫通孔状のスリット部7,8を切削加工する際には、切削機本体13を起動して切削工具42を回転させ、この状態で送り機構16を作動させて切削工具42を壁体3に接近させる。すると、図11(c)に示すように、壁体3に丸孔状の小貫通孔44が形成される。そこで、このままの状態で位置移動機構15を作動させ、切削工具42を下降させる。これにより、図11(d)に示す貫通孔状のスリット部7,8が形成される。
【0039】
しかして、この切削工具42を用いることにより、切削工具を交換することなしに、所定形状のスリット部7,8を形成することができ、切削加工が極めて容易である。
【0040】
なお、前記各実施の形態においては、耐震補強用のスリット部7,8を切削加工する場合を例に採って説明したが、例えば位置移動機構15に直交2軸の自由度を持たせ、切削機本体13が切削面にほぼ平行な平面内で自由に移動できるようにすれば、壁体3に方形の開口部を設ける場合や、路面に所定形状の溝を設ける場合等にも、同様に適用することができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、棒状の切削工具が装着された切削機本体と、この切削機本体を切削面にほぼ平行な平面内で移動させる位置移動機構と、前記切削機本体を切削面に対し遠近方向に移動させる送り機構と、前記両機構を切削面としての壁体に着脱可能に取付ける本体とを設け、切削面に所定形状の貫通孔または凹部を切削加工できるようにしているので、丸鋸状の切削工具を用いる場合と異なり、人力によるハツリ等の追加工事を要することなく、所望形状の貫通孔または凹部を得ることができる。
【0042】
本発明はまた、切削工具として、先端に切削刃を有するものを用いるようにしているので、切削工具を容易かつ安価に製造することができる。
【0043】
本発明はまた、切削工具として、周面に切削刃を有するものを用いるようにしているので、切削面に切削工具を挿入することができる下穴を予め加工しておけば、以後は切削工具を移動させるだけで、所望形状の貫通孔または凹部を容易に加工することができる。
【0044】
本発明はまた、切削工具として、先端および周面に切削刃を有するものを用いるようにしているので、所定形状の貫通孔または凹部を切削加工する際に、下穴の加工の段階から切削工具のみを用いて連続作業で行なうことができ、作業時間を大幅に短縮することができる。
【0045】
本発明はまた、棒状の切削工具が装着された切削機本体と、この切削機本体を切削面にほぼ平行な平面内で移動させる位置移動機構と、前記切削機本体を切削面に対し遠近方向に移動させる送り機構と、前記両機構を切削面としての壁体に着脱可能に取付ける本体とを備えた切削加工装置を用い、少なくとも前記いずれか一方の機構を駆動させ、切削面に所定形状の貫通孔または凹部を切削加工するようにしているので、貫通孔の切削加工の場合にも、また凹部の切削加工の場合にも、同様の作業手順で容易に加工することができ、人力による後加工の必要がないとともに、作業に熟練を要することもない。
【0046】
本発明はまた、先端に切削刃を有する切削工具を用い、切削面に浅底の凹陥部を形成し、次いでこの凹陥部の深さを次第に深くして、所定形状の貫通孔または凹部とするようにしているので、凹陥部の深さ加工を複数回繰返すことが必要となるが、反面深さの微調節が容易で、特に凹部の切削加工の際に有効である。
【0047】
本発明はまた、先端に切削刃を有する第1切削工具と周面に切削刃を有する第2切削工具とを用い、前記第1切削工具を切削機本体に装着して切削面に小貫通孔または小凹部を切削加工し、次いで前記第2切削工具を切削機本体に装着して小貫通孔または小凹部の大きさを拡大し、所定形状の貫通孔または凹部とするようにしているので、作業の途中で切削工具の交換が必要となるが、反面第2切削工具は深さ方向の切削加工は行なわないので、作業中に送り機構の送り量が多少変化しても、特に凹部の切削加工の際に、凹部の深さが深くなり過ぎてしまうといった不具合がない。
【0048】
本発明はさらに、先端および周面に切削刃を有する切削工具を用い、切削面に小貫通孔または小凹部を切削加工し、次いで切削機本体の位置を移動させながら小貫通孔または小凹部の大きさを拡大し、所定形状の貫通孔または凹部とするようにしているので、小貫通孔または小凹部の切削加工から所定形状の貫通孔または凹部の切削加工終了までを、単一の切削工具ですべて行なうことができ、切削加工の時間を大幅に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る切削加工装置を示す平面構成図である。
【図2】図1と同様の正面構成図である。
【図3】図1の切削工具の詳細を示す説明図である。
【図4】図3を左方から見た拡大構成図である。
【図5】(a),(b)は図3の切削工具を用いた切削加工方法を示す説明図、(c),(d)はこの切削加工方法で形成されたスリット部をそれぞれ示す説明図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示す図3相当図である。
【図7】図6を左方から見た拡大構成図である。
【図8】(a)〜(d)は、図3の切削工具と図6の切削工具とを用いた切削加工方法を手順に従って順次示す説明図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態を示す図3相当図である。
【図10】図9を左方から見た拡大構成図である。
【図11】(a),(b)は図9の切削工具を用いて溝状のスリット部を形成する方法を示す説明図、(c),(d)は図9の切削工具を用いて貫通孔状のスリット部を形成する方法を示す説明図である。
【図12】腰壁と柱との間を柔接合構造にするために形成されるスリット部を示す説明図である。
【符号の説明】
3 壁体
7,8 スリット部
11 切削加工装置
12,32,42 切削工具
12a,32a,42a 本体
12b,32b 切削刃
12c,32c,42c チャック部
13 切削機本体
14 装置本体
15 位置移動機構
16 送り機構
17 本体
18,22 ガイドロッド
19 送りねじ軸
20 モータ
21 昇降体
23 ラック軸
24 凹部
25 凹陥部
33,43 小凹部
42Ab 先端切削刃
42Bb 周面切削刃
44 小貫通孔

Claims (8)

  1. 棒状の切削工具が装着された切削機本体と、この切削機本体を切削面にほぼ平行な平面内で移動させる位置移動機構と、前記切削機本体を切削面に対し遠近方向に移動させる送り機構と、前記両機構を切削面としての壁体に着脱可能に取付ける本体とを備え、切削面に所定形状の貫通孔または凹部を切削加工可能となっていることを特徴とする切削加工装置。
  2. 切削工具は、その先端に切削刃を有していることを特徴とする請求項1記載の切削加工装置。
  3. 切削工具は、その周面に切削刃を有していることを特徴とする請求項1記載の切削加工装置。
  4. 切削工具は、その先端および周面に切削刃を有していることを特徴とする請求項1記載の切削加工装置。
  5. 棒状の切削工具が装着された切削機本体と、この切削機本体を切削面にほぼ平行な平面内で移動させる位置移動機構と、前記切削機本体を切削面に対し遠近方向に移動させる送り機構と、前記両機構を切削面としての壁体に着脱可能に取付ける本体とを備えた切削加工装置を用い、少なくとも前記いずれか一方の機構を駆動させ、切削面に所定形状の貫通孔または凹部を切削加工することを特徴とする切削加工方法。
  6. 先端に切削刃を有する切削工具を用い、切削面に浅底の凹陥部を形成し、次いでこの凹陥部の深さを次第に深くして、所定形状の貫通孔または凹部とすることを特徴とする請求項5記載の切削加工方法。
  7. 先端に切削刃を有する第1切削工具と周面に切削刃を有する第2切削工具とを用い、前記第1切削工具を切削機本体に装着して切削面に小貫通孔または小凹部を切削加工し、次いで前記第2切削工具を切削機本体に装着して小貫通孔または小凹部の大きさを拡大し、所定形状の貫通孔または凹部とすることを特徴とする請求項5記載の切削加工方法。
  8. 先端および周面に切削刃を有する切削工具を用い、切削面に小貫通孔または小凹部を切削加工し、次いで切削機本体の位置を移動させながら小貫通孔または小凹部の大きさを拡大し、所定形状の貫通孔または凹部とすることを特徴とする請求項5記載の切削加工方法。
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