JP3602251B2 - 豆腐ワインの製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な豆腐ワインの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワインは従来ぶどうを原料として発酵させたアルコール飲料が一般的であったが、近年では、食生活の変化や嗜好の変化に伴ってリンゴ、メロン、カボチャ、柿など種々の原料を用いたワインが開発されている。
一方、豆腐は大豆を原料とし、これから作った豆乳に苦汁などを加えて凝固させた食品であって、軟らかであるため食しやすく、また、植物性蛋白質などの栄養素に富むため健康食品として広く食用されているが、専らこの用途に限られ、他の食品への応用がほとんどないという問題があった。また、最終工程の定寸切断などにおいて隅や縁の欠けた場合にその豆腐は商品価値が大きく低下し、うまく活用できないという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記のような問題点を解消するために研究して創案されたもので、その目的とするところは、豆腐のもつ栄養素を含有した新規なワインを工業的に容易かつ安価に製造できる方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、水分を十分に抜いて細かくすり潰して泥状にした豆腐を用い、これを果汁に対し15〜40wt%添加して撹拌混合し、この混合液に炭素源を添加しアルコール発酵用酵母を加えて15〜20℃にて発酵させる構成としたものである。
【0005】
以下本発明を詳細に説明する。
図1は本発明のフローチャートを示しており、まず、ワイン原料として豆腐と果汁を使用する。豆腐は周知のように水に浸して膨潤させた大豆から作った豆汁を熟し、水漉ししておからを分離した豆乳に凝固剤として苦汁等を加えて凝固したもので、木綿豆腐、絹漉し豆腐の別を問わない。果汁としては、ぶどう果汁、りんご果汁など公知の各種果汁を用いることができる。
製造に際しては、前記果汁を保存槽に収容させる。一方、豆腐は水分を十分に抜いて状態で破砕器に入れ、細かくすり潰して泥状(スラリー状)にする。
この泥状豆腐を果汁とブレンドする。これは保存槽内の果汁を十分に撹拌しながら、泥状豆腐を添加し撹拌混合することで実施すればよく、泥状豆腐の添加量は果汁に対し15〜40wt%の範囲から適当に選定する。
豆腐の添加量が15%wt未満では果汁から由来するワイン香が強くなり、豆腐の風味が希薄となるため適当でなく、40wt%を越える添加量では豆腐の風味、香が強くなるため好ましくない。より好ましい範囲は18〜23%である。
【0006】
上記のように泥状豆腐と果汁を混合した溶液は適宜発酵槽に移し、炭素源を添加し、十分に撹拌する。この炭素源は、果汁糖度が約15%であるので、アルコール分が10.5%、エキス分が約8%程度になるよう補糖するものである。炭素源は砂糖、蜂蜜その他の糖類から選ばれ、混合溶液糖度が約24%となるように添加量を設定する。
このように泥状豆腐と果汁の溶液に炭素源を添加して撹拌混合したものに、アルコール発酵用酵母を所要量添加して発酵させる。アルコール発酵用酵母の代表的なものとしてはサッカロミセス属酵母が挙げられる。この発酵は15〜20℃の低温発酵条件で約10〜14日で実施することが好ましい。20℃を越える温度で高温発酵させた場合には、豆腐から抽出される成分に悪影響が及ぼされ、すえたような風味の品質の劣るワインとなるため適当でない。
発酵終了後は常法にしたがってオリ引きを行い、さらにミクロフィルターなどによってろ過、仕上げろ過を行い、壜詰めして製品とする。
【0007】
【実施例】
次に本発明の実施例を示す。
有限会社 笹乃雪製の木綿豆腐を破砕器にかけて細かくすり潰し泥状豆腐とした。一方、果汁として白ぶどう果汁100リットルを保存槽に収容し、白ぶどう果汁を撹拌しながらこれに泥状の豆腐20リットル添加し、均一に分散するように撹拌混合した。
この混合溶液は糖度14.5%であり、炭素源として上白糖を11kg添加し十分に撹拌した。この撹拌時にアルコール発酵用酵母としてサッカロミセスシェレビシェ(Saccharomyces cerevisiae)を50g添加した。
発酵工程は品温が15〜20℃となるように冷却装置により槽を冷却し、2週間これを保持した。発酵は酵母添加後から始まり、豆腐の成分が抽出された。
発酵はワインとしてのアルコール濃度が10.5%、エキス分が8%を示したところで停止させた。
ついで真空型プリコートフィルターによりオリ引きを、目が10μmのミクロフィルターを用いてろ過を順次行い、仕上げろ過は目が1μmのミクロフィルターで行った。
仕上げろ過後はホーロータンクに移し、目が0.45μmのカートリッジフィルターを使用して詰口ろ過しつつ、70℃にて壜詰めし、貯蔵した。
【0008】
かくして得られた豆腐ワインは、アルコール度が10.5%以下で、色調は薄黄色であり、豆腐が含有している蛋白質、不飽和脂肪酸などの栄養成分が含まれ、ほのかな豆腐の風味と香りが果汁ワインの風味、香りと渾然一となったまろやかで新鮮な感覚のワインであった。そして、常温保存してもその品質は長期間安定していた。
本実施例ワインにつき、10名の識別能力を有する訓練されたパネルにより色調0〜4点、香気0〜4点、風味0〜12点の20点満点法で官能検査を行った結果、色調4点、香気4点、風味10点、総点18点の高品質のワインであることが判明した。
【0009】
【発明の効果】
以上説明した本発明の請求項1によれば、豆腐のもつ栄養素を含有したまろやかなおいしいワインを工業的に容易かつ安価に製造できるというすぐれた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造工程を示すフローチャートである。
Claims (1)
- 水分を十分に抜いて細かくすり潰して泥状にした豆腐を用い、これを果汁に対し15〜40wt%添加して撹拌混合し、この混合液に炭素源を添加しアルコール発酵用酵母を加えて15〜20℃にて発酵させることを特徴とする豆腐ワインの製造法。
Priority Applications (1)
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JP9189396A JP3602251B2 (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | 豆腐ワインの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9189396A JP3602251B2 (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | 豆腐ワインの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09252759A JPH09252759A (ja) | 1997-09-30 |
JP3602251B2 true JP3602251B2 (ja) | 2004-12-15 |
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ID=14039251
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JP9189396A Expired - Fee Related JP3602251B2 (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | 豆腐ワインの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3602251B2 (ja) |
-
1996
- 1996-03-21 JP JP9189396A patent/JP3602251B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH09252759A (ja) | 1997-09-30 |
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