JP3602111B2 - 生体光計測装置 - Google Patents

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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光を用いて生体内の情報を計測する生体光計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の生体光計測装置として、動脈中の酸素飽和度を計測するオキシメータ(特開昭55−24004号)がある。オキシメータは、複数波長の光を生体に照射し、生体からの透過光強度あるいは反射光強度を計測し、HbとHbOの分光特性と脈波を利用して、動脈中の酸素飽和度を算出する装置である。
【0003】
また、生体組織内の酸素飽和度(動脈系と静脈系の両者を含む平均的な酸素飽和度)及び血液量を計測する方法として、ヨブシス等の方法(特開昭57−115232号)がある。この方法はHbとHbOの分光特性を利用して生体組織内の酸素飽和度と血液量(以下、両者を併せて血液動態という)を計測するものである。なお、本明細書では、透過光、反射光、散乱光を特に区別せず、光源から発せられて生体と相互作用した後、光検出器で検出された光強度を通過光強度という。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術を用いると、動脈中の酸素飽和度あるいは、生体組織内の血液動態を計測することができる。しかし、従来技術では、生体の全体的な変化に由来する血液動態の変化と生体の局所的な変化に由来する血液動態の変化とを分離することは不可能である。
【0005】
一方、生体の局所的な変化に由来する血液動態の変化のみを検出したい場合がある。例えば生体の脳では、生体の各機能に対応して働く局所的な部位(以下、機能部位という)が存在し、生体の任意の機能に対応して機能部位の血液量あるいは酸素飽和度が変化する。この時、任意の機能部位のみの血液量あるいは酸素飽和度の変化を計測することができれば、脳の機能部位の働きを調べることができ、医学的に非常に重要である。
【0006】
具体例として、安静に仰臥した被検者の側頭部に光を照射し、光照射位置より3cm離れた点で通過光強度を計測した際の通過光強度の時間変化を図2に示す。 図2中の通過光強度の揺らぎは、生体中の全体的な血液動態の変化に由来するものである。この様に被検者が安静にしていても、通過光強度信号に予測不可能な信号変化が表れ、また頭皮の上から頭蓋骨を介して脳に光照射している関係上、脳の活動に基づく信号変化は極微小量であり、脳の機能部位が賦活して局所の血液動態のみが変化してもその信号を分離することは困難である。本発明は、従来技術では困難であった生体内の全体的な血液動態変化と局所的な血液動態変化を分離して計測する技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、生体に対して任意の1箇所もしくは複数箇所から光を照射し、局所的な変化が信号の変化として計測される検出位置と局所的な変化が信号の変化として計測されない検出位置の2箇所を光照射位置から等距離となるように設定し、それぞれの検出位置において通過光強度を検出し、前記2箇所間の通過光強度の対数差分をとることを特徴とする。
【0008】
好適には、入射位置から等距離でかつ位置の異なる2箇所の検出位置で通過光を受光し、それぞれの検出位置における通過光強度をフォトダイオードや光電子増倍管等の光電変換素子を用いて電気信号(以下、通過光強度を意味する電気信号を通過光強度信号という)に変換し、各通過光信号強度を対数増幅器で対数変換した後に、第1の検出位置における通過光強度信号と第2の検出位置における通過光強度信号を差動増幅する。
【0009】
光源から発せられる光を強度変調し、検出信号のうちその周波数成分のみを抽出することで、外来起因の雑音を除去することができる。光源と光照射位置、光検出位置と光検出器の間は光ファイバーで接続することができる。
【0010】
【作用】
第1の検出位置と第2の検出位置をそれぞれ光照射位置から等距離の位置に設定すると、生体内部の全体的な血液動態変化に伴って、各検出位置における通過光強度信号は等しく変化する。従って、第1の検出位置における通過光強度信号と第2の検出位置における通過光強度信号の対数差分を取ると、全体的な血液動態変化に由来する信号変化は除去される。さらに、第1あるいは第2の一方の検出位置における通過光強度信号にのみ、局所の血液動態変化に伴う変化が含まれていれば、通過光強度対数差分信号は局所の血液動態変化のみを反映していることになる。
【0011】
光線は、光照射位置から生体内に入って光検出位置で生体外に出るまでの間に複雑な経路を通って種々の生体組織と相互作用し、散乱や減衰を受けることになる。本発明では、光照射位置から等距離の位置で生体から出射する光強度の対数差分をとるため、生体組織による散乱や減衰の影響も相殺され、局所の血液動態変化を反映する微小な信号を高精度で検出できることになる。
【0012】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
〔実施例1〕本発明による生体光計測装置の第1の実施例の概略構成を図1に示す。光源1から発せられる光をレンズ系を用いて集光し、光源用光ファイバー2に入射する。光源から発せられる光は、外来起因の雑音を除去するために発振器23により100Hz〜10MHz程度の任意の周波数fで強度変調されている。光源用光ファイバー2は光ファイバー連結器3aを介して光照射用光ファイバー4と接続しているため、光源からの光は光照射用光ファイバー4に伝達し、光照射位置5より被検体6に照射される。用いる光の波長は生体内の注目物質の分光特性によるが、HbとHbOの濃度から酸素飽和度や血液量を計測する場合には600nm〜1400nmの波長範囲の光の中から1あるいは複数波長選択して用いる。光源としては、半導体レーザ、チタンサファイアレーザ、発光ダイオード等を用いることができる。
【0013】
被検体6を通過して出射する光を検出するための2本の光検出用光ファイバー7a及び7bを、被検体6上の異なる2箇所に配置する。本実施例では、上記2本の光検出用光ファイバー7aと7bを光照射位置5を対称中心として点対称の2箇所に配置する。光照射用光ファイバー4と光検出用光ファイバー7a,7bは、表面を黒色に塗装された光ファイバー固定部材8で固定されている。また、光照射用光ファイバー4、光検出用光ファイバー7a,7b及び光ファイバー固定部材8は、簡便を期するために光検出プローブとして一体化されており、詳細については後述する。光検出用光ファイバー7a,7bは、光ファイバー連結器3b,3cを介して光検出器用光ファイバー9a,9bに連結しているため、光検出用光ファイバー7a,7bで検出された通過光は、光検出器10a,10bまで伝達し、光検出器10a,10bで光電変換され、通過光強度が電気信号強度として出力される。光検出器10a,10bとしては、例えばフォトダイオードや光電子増倍管などの様な光電変換素子を用いる。
【0014】
光検出器10aと10bから出力された通過光強度を表わす電気信号は、それぞれロックインアンプ24aと24bで光源の光強度変調周波数成分のみ抽出される。ロックインアンプ24aからの出力は、対数増幅器25aで対数変換された後に差動増幅器11の負極に入力され、ロックインアンプ24bからの出力は、対数増幅器25bで対数変換された後に差動増幅器11の正極に入力される。その結果として、異なる2ヵ所の位置での通過光強度の差分信号が、出力信号として差動増幅器11より出力される。差動増幅器11からの出力信号を逐次A/D変換器12でデジタル信号に変換し、計算機13に取り込み表示装置14に時系列データとして表示する。
【0015】
ここで、図1に示すように、局所的に血液動態が変化する領域15が、光検出用光ファイバーの視野16bのみに含まれていれば、計測される対数差分信号は局所領域15の血液動態の変化のみを反映していることになる。近赤外光に対しては血液中の主成分であるヘモグロビンが光吸収に対して支配的に働くことを前提に、計測される対数差分信号の意味を以下に説明する。
【0016】
計測時間をt、光源波長をλ、照射光強度をI(t)、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビン濃度をそれぞれCox(t),Cdeox(t) 、局所領域15で変化した酸化ヘモグロビン濃度と還元ヘモグロビン濃度をそれぞれΔCox(t),ΔCdeox(t) 、光源波長λに対する酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光係数をそれぞれεox(λ),εdeox(λ) 、散乱とヘモグロビン以外の吸収による減衰をD、散乱によって生じる重み係数をdとすると、光検出器10bで検出される通過光強度信号I(t) は下式(1)で表され、光検出器10aで検出される通過光強度信号I’(t)は下式(2)で表される。
(t)=D・exp[−[εox(λ)(Cox(t)+ΔCox(t))+εdeox(λ)(Cdeox(t)+ΔCdeox(t))]d]I(t) (1)
’(t)=D・exp[−[εox(λ)Cox(t)+εdeox(λ)Cdeox(t)]d]I(t) (2)
【0017】
次に、(1)式と(2)式の自然対数をとった後に、(1)式から(2)式を減算すると、次式(3)が得られる。(3)式の左辺は計測された対数差分信号である。
ln[I(t)/I’(t)]=−[εox(λ)ΔCox(t)+εdeox(λ)ΔCdeox(t)]d (3)
ここで特に、光源波長として805nm±10nmを用いて計測すると、
εox(805±10)≒εdeox(805±10) (4)
であるので、(3)式は定数Kを用いて
ln[I(t)/I’(t)]=−[ΔCox(t)+ΔCdeox(t)]・K (5)
と書き直すことができる。従って、光源波長805nm±10nmを用いて計測された対数差分信号は、血液量の変化量[ΔCox(t)+ΔCdeox(t)]に相当する値(以下、相対血液変化量という)を表している。また、光源に用いる波長数を2波長(λ,λ)にし、各波長に異なる強度変調周波数(f,f)を与え、ロックインアンプで周波数分離すれば、各波長の通過光強度信号を計測することができる。従って、(3)式が各波長で成り立つので、次の(6)式及び(7)式からなる連立方程式を導くことができる。
Figure 0003602111
【0018】
吸光係数εox(λ),εox(λ),εdeox(λ),εdeox(λ) は既知であるので、酸化ヘモグロビンの変化量に相当する値ΔCOX(t)dと還元ヘモグロビンの変化量に相当するΔCdeox(t)dを、(6)式及び(7)式を計算機13内で解くことで求めることができ、求められた相対変化量の時系列データを表示装置14上にグラフ表示する。さらに拡張して波長数を増やし、dを消去、または微量にあるヘモグロビン以外の吸光物質濃度の相対変化量を求めることも可能である。
【0019】
また、図3に示すように、ロックインアンプ、対数増幅器、差動増幅器を使用せずに、光検出器10a,10bからの検出信号をそれぞれA/D変換器12でデジタル信号に変化した後、計算機13内でFFT処理をして光源の強度変調周波数に相当する信号のみを抽出し、異なる2ヵ所の検出位置での通過光強度の対数差分を上述の計算過程と同様の手順で計算して、求められた相対変化量を時系列データとして表示装置14上にグラフ表示することもできる。
【0020】
図4に光検出プローブの一例を示す。図4(a)は光検出プローブの一断面を示し、図4(b)は光検出プローブを被検体接触面から見た図を示している。光検出プローブは、1本の光照射用光ファイバー4と2本の光検出用光ファイバー7a,7bと表面を黒色に塗装した金属又はプラスチック製の光ファイバー固定部材8からなり、それぞれの光ファイバーには光ファイバー連結器3a,3b,3cが接続されている。それぞれの光ファイバーの屈曲性を保つためには、複数の光ファイバーで構成する。光ファイバーの素材としては、プラスチックか石英を用いる。本光検出プローブを生体に使用する場合には、被検体接触面17を弾力のあるスポンジなどで覆う。
【0021】
光検出用光ファイバー7a,7bの検出面の大きさは目的や被検体の状態に応じて変える必要があるが、例えば脳機能の計測を行う場合には、断面形状を径1mm〜20mm程度の円形あるいは1辺1mm〜20mm程度の正方形とする。また、2本の光検出用光ファイバー7a,7bの配置位置は、光照射用光ファイバー4から距離r(r=5mm〜50mm)の位置にここでは対称的に配置する。距離rと光検出用光ファイバー7a,7bの断面形状の異なる複数種類の光検出プローブを用意しておき、計測目的に応じて交換することで、簡便な計測が可能となる。光の到達深度は光源からの距離rとほぼ等しいため、脳の大脳皮質程度の深さであれば頭部表面から頭蓋骨を介して計測することが可能である。
【0022】
光検出プローブにおいて光検出用光ファイバー7の配置にはさまざまな態様が考えられる。例えば図5に示すように、光照射用光ファイバー4から等距離rの位置に4本の光検出用光ファイバー7a,7b,7c,7dを配置し、任意の2本の光検出用光ファイバーを選択して計測することができる。また、光ファイバーを用いず、レンズ系を用いたり、固定部材8に光源や光検出器を直接設置することもできる。
【0023】
図6に、本発明による光計測装置を生体の脳の計測に使用した例を示す。光ファイバー連結器3a,3b,3cと、光照射用光ファイバー4と、光検出用光ファイバー7a,7bと、光ファイバー固定部材8からなる光検出プローブを、ゴム製の固定用ベルト18で被検体6に固定する。光照射用光ファイバー4は光ファイバー連結器3aを介して光源用光ファイバー2に接続されており、光検出用光ファイバー7a,7bはそれぞれ光ファイバー連結器3b,3cを介して光検出器用光ファイバー9a,9bに接続されている。光計測装置19前面パネルには、光源用光ファイバー2と光検出器用光ファイバー9a,9bの接続部、出力信号調整つまみ20、出力信号値表示窓21、及び表示装置14がある。光計測装置19内部には、差動増幅器やA/D変換器、マイクロプロセッサー、光源、光検出器、光スイッチ、その他必要な電気回路が配置されている。
【0024】
出力信号値表示窓21には2箇所で検出される通過光強度の対数差分信号値が表示されており、出力信号調整つまみ20を用いて対数差分信号値のオフセット値を決定する。例えば、被検体の脳内部において局所的な血液動態の変化が無い時に、2箇所で検出される通過光強度の対数差分信号が0になるように調整する。その後計測を開始し、対数差分信号の時系列データ22が表示装置14上にグラフ表示される。また、上述したような演算を行い、局所の血流量あるいは酸化ヘモグロビン量あるいは還元ヘモグロビン量の相対変化量時間変化をグラフ表示する。
【0025】
〔実施例2〕
本発明による生体光計測装置の第2の実施例の概略構成を図7に示す。光源1から発せられる光をレンズ系を用いて集光し、光源用光ファイバー2に入射する。光源から発せられる光は、外来起因の雑音を除去するために発振器23によって100Hz〜10MHz程度の任意の周波数で強度変調されている。光源用光ファイバー2は光ファイバー連結器3aを介して光照射用光ファイバー4と接続しているため、光源からの光は光照射用光ファイバー4に伝達し、光照射位置5より被検体6に照射される。用いる光の波長は生体内の注目物質の分光特性によるが、HbとHbOの濃度から酸素飽和度や血液量を計測する場合には600nm〜1400nmの波長範囲の光の中から1あるいは複数波長選択して用いる。光源としては、半導体レーザ、チタンサファイアレーザ、発光ダイオード等を用いることができる。
【0026】
被検体6を通過して出射する光を検出するための4本の光検出用光ファイバー7a,7b,7c,7dを、被検体6上の異なる4箇所に配置する。本実施例では、2本の光検出用光ファイバー7bと7cを光照射位置5を対称中心として点対称の2箇所に配置し、光照射位置5の重心点を原点として光検出用光ファイバー7bの重心点を通るような半直線上に光検出用光ファイバー7aの重心点が存在するように光検出用光ファイバー7aを配置し、さらに、光照射位置5の重心点を原点として光検出用光ファイバー7cの重心点を通るような半直線上に光検出用光ファイバー7dの重心点が存在するように光検出用光ファイバー7dを配置する。光検出用光ファイバー7aと光検出用光ファイバー7dの重心点が上記半直線上に存在していればどこに配置してもよいが、本実施例では前記光照射位置5を対称中心として点対称でかつ光検出用光ファイバー7bと7cの外側に配置する。ここで、光照射用光ファイバー4と光検出用光ファイバー7a,7b,7c,7dは、表面を黒色に塗装した金属製の光ファイバー固定部材8で固定されている。光検出用光ファイバー7a,7b,7c,7dは、光ファイバー連結器3b,3c,3d,3eを介して光検出器用光ファイバー9a,9b,9c,9dに連結しているため、光検出用光ファイバー7a,7b,7c,7dで検出された通過光は、光検出器10a,10b,10c,10dまで伝達し、光検出器10で光電変換された通過光強度が電気信号強度として出力される。光検出器10としては、例えばフォトダイオードや光電子増倍管等の光電変換素子を用いることができる。
【0027】
光検出器10a及び10bで出力された通過光強度を表わす電気信号は、それぞれロックインアンプ24aと24bで光源の強度変調周波数成分のみを抽出される。ロックインアンプ24aからの出力は、対数増幅器25aで対数変換された後に差動増幅器11aの負極に入力され、ロックインアンプ24bからの出力は、対数増幅器25bで対数変換された後に差動増幅器11aの正極に入力される。光検出器10c及び10dで出力された通過光強度を表わす電気信号は、それぞれロックインアンプ24cと24dで光源の強度変調周波数成分のみを抽出される。ロックインアンプ24dからの出力は、対数増幅器25dで対数変換された後に差動増幅器11bの負極に入力され、ロックインアンプ24cからの出力は、対数増幅器25cで対数変換された後に差動増幅器11bの正極に入力される。さらに、差動増幅器11aからの出力を差動増幅器11cの負極に入力し、差動増幅器11bからの出力を差動増幅器11cの正極に入力する。その結果として、異なる4ヵ所の位置での通過光強度の対数差分信号が、出力信号として差動増幅器11cより出力される。差動増幅器11cからの出力信号を逐次、A/D変換器12でデジタル信号に変換し、計算機13に取り込み表示装置14に時系列データとしてグラフ表示する。
【0028】
ここで、図7に示すように、局所的に血液動態が変化する領域15が、光検出用光ファイバーの視野16bのみに含まれていれば、差動増幅器11cより出力される通過光強度の対数差分信号は、局所的な血液動態の変化のみを反映していることになる。近赤外光に対しては血液中の主成分であるヘモグロビンが光吸収に対して支配的に働くことを前提に、差動増幅器11cより出力される対数差分信号の意味を以下に説明する。
【0029】
計測時間をt、光源波長をλ、照射光強度をI(t) 、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビン濃度をそれぞれCox(t),Cdeox(t)、局所領域15で変化した酸化ヘモグロビン濃度と還元ヘモグロビン濃度をそれぞれΔCox(t),ΔCdeox(t)、光源波長λに対する酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光係数をそれぞれεox(λ),εdeox(λ)、光検出器10bと10cで検出される通過光強度に含まれる散乱とヘモグロビン以外の吸収による減衰をDs1、光検出器10aと10dで検出される通過光強度に含まれる散乱とヘモグロビン以外に吸収による減衰をDs2、光検出器10bと10cで検出される通過光強度に含まれる散乱によって生じる重み係数をd、光検出器10aと10dで検出される通過光強度に含まれる散乱によって生じる重み係数をdとすると、光検出器10cで検出される通過光強度信号Id1(t)、光検出器10dで検出される通過光強度信号Id2(t)、光検出器10bで検出される通過光強度信号Id1’(t)、及び光検出器10aで検出される通過光強度信号Id2’(t)は、それぞれ下式(8)〜(11)で表される。
Figure 0003602111
【0030】
次に、(8)式と(9)式の自然対数をとった後に、(8)式から(9)式を減算すると、次式(12)が得られる。
ln[Id1(t)/Id2(t)]=ln[Ds1/Ds2]−[εox(λ)(Cox(t)+ΔCox(t))+εdeox(λ)(Cdeox(t)+ΔCdeox(t))](d−d) (12)
(10)式と(11)式の自然対数をとった後に(10)式から(11)式を減算すると、次式(13)が得られる。
ln[Id1’(t)/Id2’(t)]=ln[Ds1/Ds2]−[εox(λ)(Cox(t)+ΔCox(t))+εdeox(λ)(Cdeox(t)+ΔCdeox(t))](d−d) (13)
(12)式の左辺は差動増幅器11bの出力を表しており、(13)式の左辺は差動増幅器11aの出力を表している。ここで、(12)式より(13)式を減算すると次式(14)が得られる。
ln[(Id1(t)/Id2(t))(Id2’(t)/Id1’(t))]=−[εox(λ)ΔCox(t)+εdeox(λ)ΔCdeox(t)](d−d) (14)
(14)式の左辺は、差動増幅器11cからの出力、すなわち計測された対数差分信号を表している。
【0031】
ここで特に、光源波長として805nm±10nmを用いて計測すると、前述の(4)式の関係が成立するので、(14)式は定数Kを用いて下式(15)のように書き直すことができる。
Figure 0003602111
【0032】
従って、光源波長805nm±10nmを用いて計測された対数差分信号は、相対血液変化量[ΔCox(t)+ΔCdeox(t)]に相当する値を表している。また、光源に用いる波長数を2波長(λ,λ)にし、各波長に異なる強度変調周波数(f,f)を与え、ロックインアンプで周波数分離すれば、各波長の通過光強度信号を計測することができる。従って、(14)式が各波長で成り立つので、次の(16)式及び(17)式からなる連立方程式を導くことができる。
Figure 0003602111
【0033】
吸光係数εox(λ),εox(λ),εdeox(λ),εdeox(λ) は既知であるので、酸化ヘモグロビンの変化量に相当する値ΔCox(t)(d−d)と還元ヘモグロビンの変化量に相当するΔCdeox(t)(d−d)を、(16)式及び(17)式を計算機13内で解くことで求めることができ、求められた相対変化量の時系列データを表示装置14上にグラフ表示する。さらに拡張して波長数を増やし、(d−d)を消去、または微量にあるヘモグロビン以外の吸光物質濃度の相対変化量を求めることも可能である。
【0034】
また、図8に示すように、ロックインアンプ、対数増幅器、差動増幅器を使用せずに、光検出器10a,10b,10c,10dからの検出信号をそれぞれA/D変換器12でデジタル信号に変換した後、計算機13内でFFT処理をして光源の強度変調周波数に相当する信号のみを抽出し、異なる4ヵ所の検出位置での通過光強度の対数差分を上述の計算過程と同様の手順で計算した後、求められた相対変化量を、時系列データとして表示装置14上にグラフ表示することもできる。
【0035】
〔実施例3〕
本発明による生体光計測装置の第3の実施例の概略構成を図9に示す。光源1aと1bから発せられる光をレンズ系を用いて集光し、それぞれ光源用光ファイバー2aと2bに入射する。各光源から発せられる光は、外来起因の雑音を除去するために各発振器23a,23bによって100Hz〜10MHz程度の異なる任意の周波数fで強度変調されている。ここでは、光源1aの強度変調周波数をfとし、光源1bの強度変調周波数をfとする。光源用光ファイバー2aは光ファイバー連結器3aを介して光照射用光ファイバー4aと接続しており、光源用光ファイバー2bは光ファイバー連結器3cを介して光照射用光ファイバー4bと接続しているため、各光源からの光は光照射用光ファイバー4aと4bに伝達し、光照射位置5aと5bより被検体6に照射される。また、参照光を得るために光源用光ファイバー4a,4bの途中で分波器26a,26bを用いて分波し、光検出器10aと10cで各光源の強度を電気信号に変換する。光検出器10aから出力される光源1aの参照光強度信号はロックインアンプ24aに入力し、発振器23aからの参照周波数をもとに分離される。ロックインアンプ24aからの出力は、対数増幅器5aに入力されて対数変換された後に差動増幅器11aの負極に入力される。光検出器10cから出力される光源1bの参照光強度信号はロックインアンプ24dに入力し、発振器23bからの参照周波数をもとに分離される。ロックインアンプ24dからの出力は、対数増幅器25dに入力されて対数変換された後に差動増幅器11bの負極に入力する。用いる光の波長は生体内の注目物質の分光特性によるが、HbとHbOの濃度から酸素飽和度や血流量を測定する場合には600nm〜1400nmの波長範囲の光の中から1あるいは複数波長選択して用いる。光源としては、半導体レーザ、チタンサフィアレーザ、発光ダイオード等を用いることができる。
【0036】
被検体6を通過して出射する光を検出するために1本の光検出用光ファイバー7を、被検体6上の光照射位置5aと5bから等距離の位置に配置する。ここで、光照射用光ファイバー4aと4bと光検出用光ファイバー7は、表面を黒色に塗装された光ファイバー固定部材8で固定されている。光検出用光ファイバー7は、光ファイバー連結器3bを介して光検出器用光ファイバー9に連結しているため、光検出用光ファイバー7で検出された通過光は、光検出器10bまで伝達し、光検出器10bで光電変換され通過光強度が電気信号強度として出力される。光検出器10bとしては、例えばフォトダイオードや光電子増倍管等の光電変換素子を用いる。
【0037】
光検出器10bで出力された通過光強度を表す電気信号は、光源1aに対する通過光強度信号と光源1bに対する通過光強度信号を含んでいるため、ロックインアンプ24bで光源1aに対する強度変調周波数成分のみを抽出し、ロックインアンプ24cで光源1bに対する強度変調周波数成分のみを抽出する。ロックインアンプ24bからの出力は、対数増幅器25bで対数変換された後に、差動増幅器11aの正極に入力される。ロックインアンプ24cからの出力は、対数増幅器25cで対数変換された後に、差動増幅器11bの正極に入力される。その結果として、差動増幅器11aからは、光源1aの強度と光源1aに対する通過光強度の対数差分信号が出力信号として出力され、差動増幅器11bからは、光源1bの強度と光源1aに対する通過光強度の対数差分信号が出力信号として出力される。さらに、差動増幅器11aからの出力を差動増幅器11cの負極へ入力し、差動増幅器11bからの出力を差動増幅器11cの正極へ入力すると、差動増幅器11cから光源強度の揺らぎを除去した通過光強度の対数差分信号が出力される。差動増幅器11cからの出力信号を逐次、A/D変換器12でデジタル信号に変換し、計算器13に取り込み表示装置14に時系列データとして表示する。
【0038】
ここで、図9に示すように、局所的に血液動態が変化する領域15が、光検出用光ファイバーの視野16bにのみ含まれていれば、計測される対数差分信号は局所的な血液動態の変化のみを反映していることになる。近赤外光に対して波血液中の主成分であるヘモグロビンが光吸収に対して支配的に働くことを前提に、計測される対数差分信号の意味を以下に説明する。
【0039】
計測時間をt、光源波長をλ、照射位置5bからの照射光強度をI(t)、照射位置5aからの照射光強度をI’(t)、分波器26bからの参照光強度をI(t)、分波器26aからの参照光強度をI’(t)、分波器の参照光への分波比率をα、すなわちI(t):I(t)=I’(t):I’(t)=1:αとし、酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビン濃度をそれぞれCox(t),Cdeox(t)局所領域15で変化した酸化ヘモグロビン濃度と還元ヘモグロビン濃度をそれぞれΔCox(t),ΔCdeox(t)、光源波長λに対する酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸光係数をそれぞれεox(λ),εdeox(λ)、散乱とヘモグロビン以外の吸収による減衰をD、散乱によって生じる重み係数をdとすると、光検出器10bで検出される光源1bに対する通過光強度信号I(t)、即ちロックインアンプ24cからの出力は下式(18)で表され、光検出器10bで検出される光源1aに対する通過光強度信号I’(t)、即ちロックインアンプ24bからの出力は下式(19)で表される。
Figure 0003602111
【0040】
次に、(18)式と(19)式の自然対数をとった後に変形すると、(18)式は下式(20)となり、式(19)は下式(21)となる。
Figure 0003602111
さらに(20)式から(21)式を減算すると、次式(22)が得られる。
Figure 0003602111
ここで、
(t)=αI(t) (23)
’(t)=αI’(t) (24)
であるから、差動増幅器11aからの出力はln[I’(t)/αI’(t)]となり、従って、差動増幅器11cからの出力は
ln[(I(t)/I’(t))(I(t)’/I(t))] (25)
である。(25)式は(22)式の左辺と等しいので、差動増幅器11cから出力された対数差分信号は(22)式と等価である。
【0041】
ここで特に、光源波長として805nm±10nmを用いて計測すると、前述の(4)式の関係が成立するので、(22)式は定数Kを用いて下式(26)のように書き直すことができる。
Figure 0003602111
【0042】
従って、光源波長805nm±10nmを用いて計測された対数差分信号は、相対血液変化量[ΔCox(t)+ΔCdeox(t)]に相当する値を表している。また、光源に用いる波長数を2波長(λ,λ)にし、各波長と各照射位置毎に異なる強度変調周波数(f,f,f,f)を与え、ロックインアンプで周波数分離すれば、各波長と各照射位置毎の通過光強度信号を計測することができる。従って、(22)式が各波長で成り立つので、次の(27)式及び(28)式からなる連立方程式を導くことができる。
Figure 0003602111
【0043】
吸光係数εox(λ),εox(λ),εdeox(λ),εdeox(λ) は既知であるので、酸化ヘモグロビンの変化量に相当する値ΔCOX(t)dと還元ヘモグロビンの変化量に相当するΔCdeox(t)dを、(27)式及び(28)式を計算機13内で解くことで求めることができ、求められた相対変化量の時系列データを表示装置14上にグラフ表示する。さらに拡張して波長数を増やし、dを消去、または微量にあるヘモグロビン以外の吸光物質濃度の相対変化量を求めることも可能である。
【0044】
また、図10に示すように、ロックインアンプ、対数増幅器、差動増幅器を使用せずに、光検出器10a,10b,10cからの検出信号をそれぞれA/D変換器12でデジタル信号に変換した後、計算機13内でFFT処理をして各光源の強度変調周波数に相当する信号のみを抽出し、上述の計算過程と同様の手順で計算して、求められた相対変化量を時系列データとして表示装置14上にグラフ表示することもできる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によると、簡便な装置構成で被検体内の局所的な血液動態の変化を計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による装置構成の説明図。
【図2】従来法による生体頭部の通過光強度の時間変化を示す図。
【図3】本発明の他の実施例による装置構成の説明図。
【図4】光検出プローブの説明図。
【図5】光検出プローブの説明図。
【図6】光計測装置の使用例を説明する図。
【図7】本発明の他の実施例による装置構成の説明図。
【図8】本発明の他の実施例による装置構成の説明図。
【図9】本発明の他の実施例による装置構成の説明図。
【図10】本発明の他の実施例による装置構成の説明図。
【符号の説明】
1…光源、2…光源用光ファイバー、3a〜3c…光ファイバー連結器、4…光照射用光ファイバー、5…光照射位置、6…被検体、7a〜7d…光検出用光ファイバー、8…光ファイバー固定部材、9a〜9d…光検出器用光ファイバー、10a〜10d…光検出器、11…差動増幅器、12…A/D変換器、13…計算機、14…表示装置、15…局所的に血液動態が変化する領域、16a,16b…光検出用光ファイバーの視野、17…被検体接触面、18…固定用ベルト、19…光計測装置、20…出力信号調整つまみ、21…出力信号値表示窓、22…時系列データ、23a〜23c…差動増幅器、24…ロックインアンプ、25…対数増幅器、26…分波器

Claims (12)

  1. 所定の周波数で変調された所定の波長の光を被検体頭部に対し照射する光照射手段と、
    前記光照射手段から照射され、前記被検体頭部で反射された光を検出する第一および第二の受光手段とを有し、
    前記光照射手段と前記第一の受光手段の距離は、前記光照射手段と前記第二の受光手段の距離にほぼ等しく、
    前記第一および第二の受光手段で計測された信号から前記所定の周波数の信号をもつ信号を抽出する抽出手段と、
    前記第一の受光手段で計測された信号から前記抽出手段により抽出された前記第一の信号と、前記第二の受光手段で計測された信号から前記抽出手段により抽出された第二の信号とから、前記所定の波長における対数差分信号を求める信号処理を行なう処理手段と、
    前記処理手段により得られた結果から脳の血液動態変化を表示する表示装置とを有することを特徴とする生体光計測装置。
  2. 第一の周波数で変調された所定の波長の光を被検体頭部に対し照射する第一の光照射手段と、
    前記第一の周波数と異なる第二の周波数で変調された前記所定の波長の光を前記被検体頭部に対し照射する第二の光照射手段と、
    前記第一および第二の光照射手段から照射され、前記被検体頭部で反射された光を検出する受光手段とを有し、
    前記受光手段と前記第一の光照射手段の距離は、前記受光手段と前記第二の光照射手段の距離にほぼ等しく、
    前記受光手段で計測された信号から前記第一および第二の周波数の信号をもつ信号を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された前記第一周波数の信号と、前記抽出手段により抽出された前記第二の周波数の信号とから、前記所定の波長における対数差分信号を求める信号処理を行なう処理手段と、
    前記処理手段により得られた結果から脳の血液動態変化を表示する表示装置とを有することを特徴とする生体光計測装置。
  3. 第一の周波数で変調された第一の波長の光と、前記第一の周波数と異なる第二の周波数で変調された、前記第一の波長と異なる第二の波長の光とが、前記光照射手段から照射されることを特徴とする請求項1に記載の生体光計測装置。
  4. 前記処理手段は、前記第一の受光手段で計測される前記第一および第二の周波数をもつ第一の信号と、前記第二の光検出器で計測される前記第一および第二の周波数をもつ第二の信号とから、前記第一および第二の波長における対数差分信号を求め、前記処理手段により求められた前記第一および第二の所定の波長における前記対数差分信号から酸化ヘモグロビンの変化量に相当する第一の値と還元ヘモグロビンの変化量に相当する第二の値を算出し、
    前記表示装置は、前記第一および第二の値の時系列データを表示することを特徴とする請求項3に記載の生体光計測装置。
  5. 第一の周波数で変調された第一の波長の光と、前記第一の周波数と異なる第二の周波数で変調された、前記第一の波長と異なる第二の波長の光とが、前記第一の光照射手段から照射され、
    前記第一および第二の周波数と異なる第三の周波数で変調された前記第一の波長の光と、前記第一、第二および第三の周波数と異なる第四の周波数で変調された、前記第二の波長の光とが、前記第二の光照射手段から照射されることを特徴とする請求項2に記載の生体光計測装置。
  6. 前記処理手段は、前記第一の受光手段で計測される前記第一、第二、第三および第四の周波数をもつ第一の信号と、前記第二の光検出器で計測される前記第一、第二、第三および第四の周波数をもつ第二の信号とから、前記第一および第二の波長における対数差分信号を求め、前記処理手段により求められた前記第一および第二の所定の波長における前記対数差分信号から酸化ヘモグロビンの変化量に相当する第一の値と還元ヘモグロビンの変化量に相当する第二の値を算出し、
    前記表示装置は、前記第一および第二の値の時系列データを表示することを特徴とする請求項5に記載の生体光計測装置。
  7. 前記受光手段は前記光照射手段からほぼ等距離にある複数の光検出位置に配置され、
    前記処理手段は、複数の前記受光手段のうち2つの受光手段で検出された光から前記所定の波長における対数差分信号を求めることを特徴とする請求項1に記載の生体光計測装置。
  8. 前記光照射手段は前記受光手段からほぼ等距離にある複数の光照射位置に配置され、
    前記処理手段は、複数の前記光照射手段のうち2つの光照射手段から照射され、前記被検体頭部で反射され、前記受光手段で検出された光から前記所定の波長における対数差分信号を求めることを特徴とする請求項2に記載の生体光計測装置。
  9. 第1の所定の周波数で変調された、所定の波長の光を、被検体頭部上の第1の光照射位置に照射する第1の照射用光ファイバーと、
    前記第1の所定の周波数と異なる第2の所定の周波数で変調された、前記所定の波長の光を、前記被検体頭部上の第2の光照射位置に照射する第2の照射用光ファイバーと、
    前記第1、第2の光照射位置からほぼ等距離にある前記被検体頭部上の光検出位置に配置され、前記第1、第2の照射用光ファイバーから照射され前記被検体頭部を通過した通過光を受光する検出用光ファイバーと、
    前記第1の照射用光ファイバーの途中に配置され、前記第1の所定の周波数で変調された前記所定の波長の光を所定の分波比率で分波し第1の参照光を得るための第1の分波器と、
    前記第2の照射用光ファイバーの途中に配置され、前記第2の所定の周波数で変調された前記所定の波長の光を前記所定の分波比率で分波し第2の参照光を得るための第2の分波器と、
    前記検出用光ファイバーにより伝達される前記通過光を検出する第1の光検出器と、
    前記第1の参照光を検出する第2の光検出器と、
    前記第2の参照光を検出する第3の光検出器と、
    前記第1の光検出器の出力信号から抽出される前記第1の所定の周波数をもつ第1の信号と、前記第2の光検出器の出力信号から抽出される前記第1の所定の周波数をもつ第2の信号とから前記所定の波長における第1の対数差分信号を求め、
    前記第1の光検出器の出力信号から抽出される前記第2の所定の周波数をもつ第3の信号と、前記第3の光検出器の出力信号から抽出される前記第2の所定の周波数をもつ第4の信号とから前記所定の波長における第2の対数差分信号を求め、
    前記第1、第2の対数差分信号から第3の対数差分信号を求める信号処理を行なう処理手段と、
    前記処理手段により得られた結果から脳の血液動態変化を表示する表示装置とを有することを特徴とする生体光計測装置。
  10. 前記対数差分信号が時系列データとして前記表示装置に表示されることを特徴とする請求項1、2、7、8、9のいずれか一に記載の生体光計測装置。
  11. 前記対数差分信号は前記被検体の局所領域の血液量の変化量に相当する値であることを特徴とする請求項1、2、7、8、9のいずれか一に記載の生体光計測装置。
  12. 前記対数差分信号の値のオフセット値を決定することが可能な調整つまみを有することを特徴とする請求項1、2、7、8、9のいずれか一に記載の生体光計測装置。
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