JP3597255B2 - 熱転写記録材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は堅牢性の優れた印像を形成するための熱転写記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の熱転写記録材料は一般に、基材上にワックスをビヒクルの主成分とする熱溶融性インクを塗布したものや、表面平滑性に劣る紙にも良好な品質の印像を形成するため、あるいは耐擦過性の良好な印像を形成するために、樹脂をビヒクルの主成分とする熱溶融性インクを塗布したものである。
【0003】
近年、製造工場における製造工程での部品、製品の管理、流通分野における商品管理、使用現場における物品管理などに使用されているバーコードなどを印字するのに、熱転写記録材料を使用するバーコードプリンターやラベルプリンターが用いられるようになってきている。流通分野などで使用するバーコードなどの場合、擦られる機会が多いから、とくに良好な耐擦過性が要求される。
【0004】
また、バーコードに限らず商業印刷分野では野外広告、選挙ポスター、一般ポスター、立看板、ステッカー、カタログ、パンフレット、カレンダー等、パッケージ分野では軽包装袋、食品、飲料、薬品、塗料等の容器ラベル、結束テープ等、衣料分野では品質表示ラベル、工程管理用ラベル、製品管理用ラベル等の多品種少量生産のものには熱転写プリンターが用いられるようになってきており、これらにも同じく耐擦過性が求められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の、ワックスをビヒクルの主体とする熱溶融性インクを用いる熱転写記録材料の場合は、転写性は良好であるが、得られる印像は耐擦過性が劣るものであった。またエチレン−酢酸ビニル共重合体などの樹脂をビヒクルの主体とする熱溶融性インクを用いる熱転写記録材料の場合は、得られる印像の耐擦過性は比較的良好であるが、溶融粘度が高く転写性はワックス主体のものより劣るものであった。
【0006】
本発明の目的は、前記の点に鑑みて、転写性が良好で、かつ耐擦過性の優れた印像を形成しうる熱転写記録材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基材上に、ビヒクル中にエポキシ樹脂を85重量%超えて含有するビヒクルと、着色剤、ならびに球状シリカ粉末および/またはマイカ粉末からなる、熱溶融性インクを設けた熱転写記録材料において、前記エポキシ樹脂が、テトラフェノールエタンテトラグリシジルエーテル、クレゾールノボラックポリグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびビスフェノールFジグリシジルエーテルより選ばれた1種または2種以上のエポキシ樹脂を50重量%以上含有してなり、前記球状シリカ粉末および/またはマイカ粉末の熱溶融性インク層における含有量が5〜70重量%であることを特徴とする熱転写記録材料に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の熱溶融性インク層は、特定のエポキシ樹脂と、着色剤と、球状シリカ粉末および/またはマイカ粉末とを含有するものである。前記球状シリカ粉末またはマイカ粉末を配合することにより、前記エポキシ樹脂からなるインク層の硬度が高められ、それにより印像の耐擦過性が向上されると共に、転写時のインク層のキレが向上される。さらにシリカ粉末については、球状であることにより、転写時にインクが流れやすく、転写に有利である。
【0010】
前記球状シリカ粉末としては、平均粒径が0.05〜15μm、なかんづく0.1〜10μmの範囲にあるものが好ましい。平均粒径が前記範囲未満では、充分な耐擦過性が得られない傾向があり、一方前記範囲を超えると、転写性が悪くなる傾向がある。球状シリカ粉末としては、転写性の点からは、とくに真球状シリカ粉末が好ましい。
【0011】
前記マイカ粉末としては、平均粒径が0.05〜15μm、なかんづく0.1〜10μmの範囲にあるものが好ましい。平均粒径が前記範囲未満では、充分な耐擦過性が得られない傾向があり、一方前記範囲を超えると、転写性が悪くなる傾向がある。
【0012】
前記球状シリカ粉末およびマイカ粉末はそれぞれ単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。転写性の点からは球状シリカ粉末、なかんづく真球状シリカ粉末の単独使用が好ましい。
【0013】
前記球状シリカ粉末および/またはマイカ粉末の熱溶融性インク層中における含有量は、5〜70%(重量%、以下同様)、なかんづく40〜60%の範囲が好ましい。前記粉末の含有量が前記範囲より少ないと、印像の耐擦過性向上効果が充分に発揮されない場合がある。一方、前記範囲より多いと、転写性が悪くなる傾向がある。
【0014】
本発明に用いるエポキシ樹脂は、テトラフェノールエタンテトラグリシジルエーテル、クレゾールノボラックポリグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびビスフェノールFジグリシジルエーテルよりなる群から選ばれた1種または2種以上を50%以上、より好ましくは70%以上含有するものである。
【0015】
前記4種の特定のエポキシ樹脂はエポキシ樹脂の中で、転写性が良好であるので、好ましく用いられる。
【0016】
本発明においては、エポキシ樹脂の全量を前記特定のエポキシ樹脂で構成するのが特に好ましいが、必ずしもその必要はなく、前記特定のエポキシ樹脂を50%、なかんづく70%以上含有するエポキシ樹脂であれば、所期の効果が達成される。全エポキシ樹脂中の前記特定のエポキシ樹脂の含有量が前記範囲未満になると、ビヒクル中への顔料の分散性が悪くなるため、転写性が劣る。
【0017】
前記テトラフェノールエタンテトラグリシジルエーテル(以下、TPETGEと略称する場合もある)は式(I)で示される多官能エポキシ樹脂の1種であり、92℃の範囲の軟化点を有する。
【0018】
【化1】
Figure 0003597255
【0019】
前記クレゾールノボラックポリグリシジルエーテル(以下、CNPGEと略称する場合もある)は多官能エポキシ樹脂の1種であり、本発明においては式(II):
【0020】
【化2】
Figure 0003597255
【0021】
(式中、mは通常3〜7の整数である)で表わされるものが好ましいものとして挙げられる。本発明で使用するCNPGEにはmの値が異なるものの混合物も含まれる。CNPGEとしては60〜120℃の範囲の軟化点を有するものが好ましい。
【0022】
前記ビスフェノールAジグリシジルエーテル(以下、BPADGEと略称する場合がある)は2官能エポキシ樹脂の1種であり、本発明では式(III):
【0023】
【化3】
Figure 0003597255
【0024】
(式中、nは通常0〜13の整数である)で表わされるものが好ましい。本発明で使用するBPADGEには、nの値が異なるものの混合物も含まれる。BPADGEとしては60〜140℃の範囲の軟化温度を有するものが好ましい。
【0025】
前記ビスフェノールFジグリシジルエーテル(以下、BPFDGEと略称する場合もある)は2官能エポキシ樹脂の1種であり、本発明においては式(IV):
【0026】
【化4】
Figure 0003597255
【0027】
(式中、pは通常0〜33程度の整数である)で表わされるものが好ましい。本発明で用いるBPFDGEには、式(IV)においてpの値が異なる2種以上の混合物も含まれる。BPFDGEとしては60〜140℃の範囲の軟化点を有するものが好ましい。
【0028】
本発明で前記特定のエポキシ樹脂と併用できるその他のエポキシ樹脂としては、たとえば次のものが挙げられる。
【0029】
(1)グリシジルエーテル型
臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル、ナフトール変性クレゾールノボラックポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
【0030】
(2)グリシジルエーテル・エステル型
p−オキシ安息香酸グリシジルエーテル・エステルなどが挙げられる。
【0031】
(3)グリシジルエステル型
フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステルなどが挙げられる。
【0032】
(4)グリシジルアミン型
グリシジルアニリン、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンなどが挙げられる。
【0033】
(5)線状脂肪族エポキシ型
エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油などが挙げられる。
【0034】
(6)脂環族エポキシ型
3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチルカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルカルボキシレートなどが挙げられる。
【0035】
前記その他のエポキシ樹脂は単独でまたは2種以上混合して使用できる。その他のエポキシ樹脂としては軟化温度が60℃以上のものが好ましいが、他のエポキシ樹脂や前記特定のエポキシ樹脂と混合することでビヒクル全体の軟化温度が60℃以上になるものであれば、液状のエポキシ樹脂も使用可能である。
【0036】
前記ビヒクルには本発明の目的を損なわない範囲内でエポキシ樹脂以外の他の熱溶融性樹脂を配合してもよい。このような熱溶融性樹脂としては、たとえばエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合樹脂、フェノール樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられる。前記他の熱溶融性樹脂はビヒクル全量の15%以下、なかんづく5%以下で使用するのが好ましい。
【0037】
前記ビヒクルは熱転写記録材料の保存安定性および転写性の点から軟化温度が60〜120℃の範囲が好ましい。
【0038】
前記ビヒクルの熱溶融性インク層中における含有量は、転写性などの点から、10〜90%、なかんづく20〜70%の範囲が適当である。
【0039】
本発明に用いる着色剤としては、カーボンブラックをはじめ、アゾ系顔料(不溶性アゾ、アゾレーキ、縮合アゾ顔料)、フタロシアニン系顔料、ニトロ系顔料、ニトロソ系顔料、アントラキノン系顔料、ニグロシン系顔料、キナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、チタンホワイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなど各種有機、無機の顔料が使用できる。色調の調整のために、染料を併用してもよい。着色剤のインク層中における含有量は5〜20%、なかんづく5〜15%の範囲が適当である。
【0040】
減法混色を利用して多色またはフルカラーの印像を形成する場合には、イエロー、マゼンタ、シアンの着色剤、および要すればブラックの着色剤が使用される。
【0041】
イエロー、マゼンタ、シアンの着色剤としては透明性顔料が好ましく用いられる。ブラックの着色剤は通常不透明性顔料が使用される。
【0042】
イエローの透明性顔料としては、たとえばナフトールエローS、ハンザエロー5G、ハンザエロー3G、ハンザエローG、ハンザエローGR、ハンザエローA、ハンザエローRN、ハンザエローR、ベンジジンエロー、ベンジジンエローG、ベンジジンエローGR、パーマネントエローNCG、キノリンエローレーキなどの有機顔料の1種または2種以上が使用できる。
【0043】
マゼンタの透明性顔料としては、たとえばパーマネントレッド4R、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーミンBS、パーマネントカーミンFB、リソールレッド、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、キナクリドンレッドなどの有機顔料の1種または2種以上が使用できる。
【0044】
シアンの透明性顔料としては、たとえばビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシニアニンブルー、フタロシニアニンブルー、フアストスカイブルーなどの有機顔料の1種または2種以上が使用できる。
【0045】
ここで、前記透明性顔料とは、透明なビヒクル中に分散させたとき、透明に着色されたインクを与える顔料をいう。
【0046】
ブラックの顔料としては、たとえば絶縁性や導電性を有するカーボンブラックなどの無機顔料、アニリンブラックなどの有機顔料の1種または2種以上が使用できる。
【0047】
本発明における熱溶融性インク層には前記成分の他に、分散剤などを適宜配合することができる。
【0048】
本発明における熱溶融性インク層は、エポキシ樹脂を溶解する溶剤に溶解するか、あるいはエポキシ樹脂を溶解しない溶剤に分散し、さらに着色剤、真球状シリカ粉末および/またはマイカ粉末、その他の添加剤を溶解、分散させて塗工液を調製し、この塗工液を基材上に塗布し、乾燥することによって形成できる。
【0049】
本発明における熱溶融性インク層の塗布量(固形分換算、以下同様)は、通常0.02〜5g/m、より好ましくは0.5〜3g/mが適当である。
【0050】
前記基材としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンナフタレート、ポリアリレートフィルムなどのポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアミドフィルム、アラミドフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、変性ポリフェニレンエーテルフィルム、ポリアセタールフィルム、その他この種のインクリボンの基材用フィルムとして一般に使用されている各種のプラスチックフィルムが使用できる。またコンデンサーペーパーのような高密度の薄い紙も使用できる。基材の厚さは通常1〜10μm程度であり、熱拡散を小さくして解像度を高めうる点からは1〜6μmの範囲が好ましい。
【0051】
本発明の熱転写記録材料をサーマルヘッドを備えた熱転写プリンターで使用する場合は、基材の背面(サーマルヘッドに摺接する側の面)にシリコーン樹脂、フッ素樹脂、ニトロセルロース樹脂、あるいはこれらによって変性された、たとえばシリコーン変性ウレタン樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂など各種の耐熱性樹脂、あるいはこれら耐熱性樹脂に滑剤を混合したものなどからなる、従来から知られているスティック防止層を設けるのが好ましい。
【0052】
本発明の熱転写記録材料には、単色の印像を形成するための熱転写記録材料と減法混色を利用して多色またはフルカラーの印像を形成するためのカラー用熱転写記録材料が含まれる。
【0053】
単色の印像を形成するための熱転写記録材料は、基材上に単色の熱溶融性インク層を設けたものである。熱溶融性インク層の色としては、黒、赤、青、緑、イエロー、マゼンタ、シアンなどが挙げられる。
【0054】
多色またはフルカラーの印像を形成するためのカラー熱転写記録材料の一つの実施態様のものは、単一の基材上に、イエローの熱溶融性インク層、マゼンタの熱溶融性インク層およびシアンの熱溶融性インク層、ならびに要すればブラックの熱溶融性インク層を並べて配置したものである。前記各色のインク層の配置方法としては種々の態様が挙げられ、プリンターの種類に応じて適宜選択される。
【0055】
図1は前記実施態様の熱転写記録材料の一実施例を示す部分平面図である。図1において、単一の基材1上にイエローの熱溶融性インク層2Y、マゼンタの熱溶融性インク層2Mおよびシアンの熱溶融性インク層2Cが並べて配置されている。インク層2Y、2Mおよび2Cはそれぞれ一定の大きさを有し、それらの一定順序の並びを1つの繰返し単位Uとして基材1の長手方向に繰返し並べて配置されている。繰返し単位Uにおける3色のインク層の並べ方の順序は各色の転写順序に従って適宜決められる。繰返し単位Uにはブラックのインク層を加えてもよい。
【0056】
多色またはフルカラーの印像を形成するためのカラー熱転写記録材料の他の実施態様のものは、1つの基材上にイエローの熱溶融性インク層を設けた第1の熱転写記録材料、他の基材上にマゼンタの熱溶融性インク層を設けた第2の熱転写記録材料、およびさらに他の基材上にシアンの熱溶融性インク層を設けた第3の熱転写記録材料、ならびに要すればさらに他の基材上にブラックの熱溶融性インク層を設けた第4の熱転写記録材料のセットからなるものである。
【0057】
前記カラー画像形成用熱転写記録材料を用いると、耐擦過性の優れた多色またはフルカラー画像が得られる。さらに本発明における各色の熱溶融性インク層は重ね合せ性が良好であるため、色再現性の良好なカラー画像が得られる。
【0058】
本発明の熱転写記録材料を用いて印像を形成するには、熱転写記録材料のインク層を被転写体と重ね合せ、インク層に像状に熱エネルギーを与える。熱エネルギーを与える熱源としてはサーマルヘッドが一般的であるが、レーザー光、赤外線フラッシュ、熱ペンなど公知のものがいずれも使用できる。
【0059】
被転写体がシート状物でない立体形状の場合、その表面が曲面である場合などにおいては、熱エネルギーの適用が容易な点から、レーザー光による熱転写が有利である。
【0060】
本発明の前記カラー画像形成用熱転写記録材料を用いる多色またはフルカラーの画像の形成は、通常熱転写プリンタで多色のカラー画像の分解色信号、すなわちイエロー信号、マゼンタ信号、シアン信号に従って、イエローインクドット、マゼンタインクドット、シアンインクドットをそれぞれ所定の順序で順次重ね転写して受像体上にイエローの分解画像、マゼンタの分解画像、シアンの分解画像を形成することによって行なうことができる。イエローインクドット、マゼンタインクドット、シアンインクドットの転写順序は任意に選択できる。通常の多色またはフルカラー画像の場合は3色の色信号に従って3色の分解画像が形成されるが、2色の色信号しかない場合は対応する2色の分解画像が形成される。
【0061】
かくして、(A)イエロー、マゼンタおよびシアンのうちの少なくとも2種の減法混色により色が発現される領域、または(B)前記(A)の領域と、イエロー、マゼンタおよびシアンのうちの少なくとも1種からなる単色の領域との組合せからなる領域を含む多色のカラー画像が得られる。ここで、イエローインクドットとマゼンタインクドットの重ね合せ部分でレッド色が、イエローインクドットとシアンインクドットの重ね合せ部分でグリーン色が、マゼンタインクドットとシアンインクドットの重ね合せ部分でブルー色が、イエローインクドットとマゼンタインクドットとシアンインクドットの重ね合せ部分でブラック色が呈せられる。
【0062】
前記においてはブラック色をイエローインクドットとマゼンタインクドットとシアンインクドットの重ね合せで得ているが、3色のインクドットを使用せずに、ブラックインクドットのみでブラック色を得るようにしても良い。
【0063】
なおブラックインクドットをイエローインクドット、マゼンタインクドット、シアンインクドットの少なくとも1種の上にまたは少なくとも2種が重ね合わされた上に重ね合せて、ブラック色を呈するようにしても良い。
【0064】
本発明の熱転写記録材料を用いて印像を形成する場合、目的とする被転写体に直接印像を形成しても良いが、予めシート状の被転写体(受像体)に印像を形成したのち、この受像体を目的とする被転写体に接着剤などの適宜の手段で貼付しても良い。
【0065】
【実施例】
つぎに実施例を挙げて本発明を説明する。
【0066】
実施例1〜4、実施例6〜8および比較例1〜4厚さ5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にシリコーン樹脂からなる塗布量0.25g/mのスティック防止層を形成し、その反対側に表1に示されるインク塗工液を塗布し、70℃で乾燥して、塗布量2g/mの熱溶融性インク層を形成し、熱転写記録材料を得た。
【0067】
表1において、真球状シリカ粉末、マイカ粉末の平均粒径は(株)島津製作所製レーザー回析粒度分布測定装置SALD−1100で測定した。
【0068】
【表1】
表1
Figure 0003597255
*1:油化シェルエポキシ(株)製TPETGE、軟化点92℃
*2:旭チバ(株)製CNPGE、軟化点80℃
*3:油化シェルエポキシ(株)製BPADGE、軟化点89℃
*4:油化シェルエポキシ(株)製BPFDGE、軟化点109℃
*6:日本ユニカー(株)製、メルトインデックス2500、軟化点84℃
*7:平均粒径0.5μm
*8:平均粒径2.8μm
*9:山陽色素(株)製C.I.No.Y−12
*10:山陽色素(株)製C.I.No.R−122
*11:山陽色素(株)製C.I.No.B−15−2
【0069】
前記各熱転写記録材料を用い、熱転写方式バーコードプリンタ((株)テック製B−30)でリンテック(株)製銀ネーマ(ポリエステルフィルムの片面にアルミニウムを蒸着し、その上に粘着剤層を設けたもの、ポリエステルフィルム表面に印像する)上にバーコードのパターンを下記条件下で印像し、得られた印像について、転写性、耐擦過性(耐クロッキング性、耐スミアー性)を評価した。
【0070】
印加エネルギー:22.6mJ/mm
印字速度:2インチ/秒
プラテン圧:強
結果を表2に示す。
【0071】
[転写性]
得られた印像についてRJS ENTERPRISES,INC製のバーコード読取機(コーダスキャンII)による読取り判定を行なった。バーコード読取機の判定基準は次のとおりである。
【0072】
○ 完全に読み取れる。
△ 一部読取れる。
× 読取り不可。
【0073】
[耐擦過性(耐クロッキング性)]
下記に示す条件で試験後の印像について前記と同様にバーコード読取機による読取り判定を行なった。
【0074】
試験機:アトラス エレクトリック デバイス社製
A.A.T.C.C.クロックメータモデルCM−1
摩擦材:綿布
圧 力:500g/cm
回 数:300回往復
[耐擦過性(耐スミアー性)]
下記に示す条件で試験後の印像について、前記と同様にバーコード読取機による読取り判定を行なった。
【0075】
試験機:(株)安田精機製作所製ラブテスター
摩擦材:ダンボール
圧 力:250g/cm
回 数:300回往復
【0076】
【表2】
表2
Figure 0003597255
【0077】
【発明の効果】
本発明の熱転写記録材料は、転写性が優れ、かつ耐擦過性が優れた印像を与えるので、バーコードなどを印字するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写記録材料の一実施例における各色のインク層の配列の例を示す部分平面図である。
【符号の説明】
1 基材
2Y イエローインク層
2M マゼンタインク層
2C シアンインク層

Claims (1)

  1. 基材上に、ビヒクル中にエポキシ樹脂を85重量%超えて含有するビヒクルと、着色剤、ならびに球状シリカ粉末および/またはマイカ粉末からなる、熱溶融性インクを設けた熱転写記録材料において、前記エポキシ樹脂が、テトラフェノールエタンテトラグリシジルエーテル、クレゾールノボラックポリグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびビスフェノールFジグリシジルエーテルより選ばれた1種または2種以上のエポキシ樹脂を50重量%以上含有してなり、前記球状シリカ粉末および/またはマイカ粉末の熱溶融性インク層における含有量が5〜70重量%であることを特徴とする熱転写記録材料。
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