JP3596174B2 - 画像データ生成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを生成する画像データ生成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホログラフィックステレオグラムは、被写体を異なる観察点から順次撮影することにより得られた多数の画像を原画として、これらを1枚のホログラム用記録媒体に短冊状又はドット状の要素ホログラムとして順次記録することにより作製される。
【0003】
例えば、横方向のみに視差情報を持つホログラフィックステレオグラムを作成する際は、図18に示すように、先ず、被写体100を横方向の異なる観察点から順次撮影することにより、横方向の視差情報を有する複数の画像からなる視差画像列101を得る。そして、この視差画像列の各画像102を、短冊状の要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体103に横方向に連続するように順次記録する。これにより、横方向に視差情報を持つホログラフィックステレオグラムが得られる。
【0004】
このホログラフィックステレオグラムでは、横方向の異なる観察点から順次撮影することにより得られた複数の画像の情報が、短冊状の要素ホログラムとして横方向に連続するように順次記録されているので、このホログラフィックステレオグラムを観察者が両目で見たとき、その左右の目にそれぞれ写る2次元画像は若干異なるものとなる。これにより、観察者は視差を感じることとなり、3次元画像が再生されることとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ホログラフィックステレオグラムの元となる画像である視差画像列は、例えば、図19に示すように、被写体110に向けた撮影装置111を、その方向を一定に保持したまま、図中矢印B1に示すように平行に動かして、異なる位置から被写体110を多数撮影することによって得られる。すなわち、被写体110に向けた撮影装置111を平行に、被写体110が撮影装置111による撮影範囲に入る位置から、被写体110が撮影装置111による撮影範囲から外れる位置に至るまで動かして、この間において多数の画像を撮影する。
【0006】
しかしながら、このような撮影方法では、被写体110が大きいときには、その全体像を撮影するために、撮影装置111の移動距離を大きくとる必要があり、視差画像列を得るための視差画像列撮影システム全体の大きさが大きなものとなってしまうという問題がある。
【0007】
また、上述のように撮影するとき、撮影装置111の画角θの大きさは、ホログラフィックステレオグラムの横方向の視野角に反映されるので、十分に大きくとっておくことが望まれる。しかしながら、撮影装置111の画角θを大きくとるには、広角レンズを用いる必要があり、これは、撮影装置111のコストの増加の原因となる。また、広角レンズを用いて撮影装置111の画角θを大きくして撮影すると、画像に歪みが生じやすく、ホログラフィックステレオグラムの画質の劣化の原因になる。
【0008】
また、上述のように視差画像列を撮影したときには、視差画像列の画像に、被写体110が写っていない不要な部分が多数含まれることとなる。特に、視差画像列のうち、最初の方の画像や最後の方の画像では、画像のはじの方にだけ被写体110が写り、大部分が被写体110に関係のない不要な部分となる。したがって、この視差画像列から画像データを生成したときには、無駄な画像データが多数含まれてしまい、データの有効利用の点で非常に不利である。
【0009】
或いは、ホログラフィックステレオグラムの元となる画像である視差画像列は、例えば、図20に示すように、被写体110を回転台112に載せ、撮影装置111を固定して、被写体110を撮影する毎に、図中矢印B2に示すように、回転台112を所定角度だけ回動させることによって、視点の異なる複数の画像を撮影することによっても得られる。
【0010】
このような撮影方法は、図19に示したように撮影装置111を平行に動かす方法に比べて、被写体110が大きくても、視差画像列を得るための視差画像列撮影システム全体の大きさを小型化できるという利点がある。また、撮影装置111の画角θが小さくても、被写体110を回転させることにより、横方向の視野角を十分に得ることができる。さらには、回転台112を回動させても被写体110は常に撮影装置111の正面に位置するので、視差画像列の画像に被写体110が写っていない不要な部分は殆ど含まれない。したがって、この視差画像列から画像データを生成したときには、無駄な画像データが殆ど含まれず、データの有効利用の点で非常に有利である。
【0011】
しかしながら、従来のホログラフィックステレオグラムは撮影時の視点に対応して作成されるので、上述のように被写体110を回動させることによって得られた視差画像列に基づいて作成されるホログラフィックステレオグラムは、撮影装置111の視点に対応した円弧状のものとなってしまう。しかし、ホログラフィックステレオグラム作成システムを、3次元画像が得られるハードコピーを出力するプリンタ装置として実用化することを考慮すると、当然の事ながら、ホログラフィックステレオグラムは平面状であることが好ましい。
【0012】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、平面状のホログラフィックステレオグラムに対応した画像データを生成する画像データ生成方法であって、視差画像列を得るための視差画像列撮影システムの大きさを小型化することができ、且つ、撮影装置の画角を大きく取る必要がなく、且つ、無駄な画像データが少なくデータを有効に利用することができる画像データ生成方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために完成された本発明に係る画像データ生成方法は、被写体と撮影装置の距離を略一定に保持したまま被写体又は撮影装置を回動させて、視点の異なる複数の画像を撮影装置によって撮影し、撮影された複数の画像の画像データに対して、キーストン歪みの補正処理を施し、キーストン歪みの補正処理が施された画像データに対して、視点の位置を変換する視点変換処理を施し、平面状のホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを生成する。
また、本発明に係る画像データ生成方法は、被写体又は撮影装置を回動させて、視点の異なる複数の画像を撮影装置によって撮影し、撮影された複数の画像の画像データの縦方向に並んだ画素列に対応する、被写体の正面に撮影装置が位置しているときを基準とした比率を求め、該比率に基づいて画像の各縦ライン毎に拡大又は縮小処理を行うことによりキーストン歪みの補正処理を施し、キーストン歪みの補正処理が施された画像データに対して、視点の位置を変換する視点変換処理を施し、平面状のホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを生成する。
また、本発明に係る画像データ生成方法は、被写体又は撮影装置を画面に対して横方向に回動させて、視点の異なる複数の画像を撮影装置によって撮影し、被写体の正面に撮像装置が位置しているときを基準としたときの撮影装置の回動による回転角度、及び、ホログラフィックステレオグラムが記録される画像の座標位置、及び撮像装置と視点位置との距離に応じて、縦ライン毎に比率を求め、上記比率に応じて画像の各縦ラインに拡大又は縮小処理を行い、上記拡大又は縮小処理が施された画像データに対して、視点の位置を変換する視点変換処理を施し、平面状のホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを生成する。
上述の目的を達成するために完成された本発明に係る画像データ生成装置は、被写体と撮影装置の距離を略一定に保持したまま被写体又は撮影装置を回動させて撮影された異なる視点の複数の画像の画像データが入力され、入力された複数の画像の画像データに対して、キーストン歪みの補正処理を施すキーストン歪み補正手段と、キーストン歪みの補正処理が施された画像データに対して、視点の位置を変換する視点変換処理を施し、平面状のホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを生成する視点変換手段とを備える。
また、本発明に係る画像データ生成装置は、被写体又は撮影装置を回動させて撮像された視点の異なる複数の画像の画像データが入力され、入力された複数の画像の画像データの縦方向に並んだ画素列に対応する、被写体の正面に撮影装置が位置しているときを基準とした比率を求め、該比率に基づいて画像の各縦ライン毎に拡大又は縮小処理を行うことによりキーストン歪みの補正処理を施す画像処理手段と、キーストン歪みの補正処理が施された画像データに対して、視点の位置を変換する視点変換処理を施し、平面状のホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを生成する視点変換手段とを備える。
また、本発明に係る画像データ生成装置は、被写体又は撮影装置を画面に対して横方向に回動させて撮影された異なる視点の複数の画像の画像データが入力され、被写体の正面に撮像装置が位置しているときを基準としたときの撮影装置の回動による回転角度、及び、ホログラフィックステレオグラムが記録される画像の座標位置、及び撮像装置と視点位置との距離に応じて、縦ライン毎に比率を求め、当該比率に応じて画像の各縦ラインに拡大又は縮小処理を行う画像処理手段と、上記拡大又は縮小処理が施された画像データに対して、視点の位置を変換する視点変換処理を施し、平面状のホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを生成する視点変換手段とを備える。
【0014】
ここで、視点の異なる複数の画像を撮影する際には、例えば、被写体を回転台に載せ、被写体を撮影する毎に回転台を所定角度だけ回動させることによって、視点の異なる複数の画像を撮影する。或いは、例えば、被写体を撮影する毎に、被写体を略中心として所定角度だけ撮影装置を回動させることによって、視点の異なる複数の画像を撮影する。
【0015】
また、上記視点変換処理を施す際は、例えば、キーストン歪みの補正処理が施された画像を構成する画素について、画素列毎にデータの入れ替えを行い、ホログラフィックステレオグラムのホログラム面近傍に再生像が結像するように、ホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを生成する。
【0016】
以上のような本発明に係る画像データ生成方法では、被写体又は撮影装置を回動させて視点の異なる複数の画像を撮影するので、撮影装置を平行に動かす方法に比べて、被写体が大きくても、視差画像列を得るための視差画像列撮影システム全体の大きさを小型化することができる。また、撮影装置の画角が小さくても、被写体又は撮影装置を回動させることにより、横方向の視野角を十分に得ることができる。また、撮影位置を移動しても被写体は常に撮影装置の正面に位置することとなるので、視差画像列の画像に被写体が写っていない不要な部分は殆ど含まれない。したがって、この視差画像列から画像データを生成したときには、無駄な画像データが殆ど含まれず、データの有効利用の点で非常に有利である。
【0017】
さらに、本発明に係る画像データ生成方法では、撮影された複数の画像の画像データに対してキーストン歪みの補正処理を施しているので、画像データは、撮影装置を平行に動かしたときに得られる画像の画像データと同様な画像データになる。したがって、本発明に係る画像データ生成方法によって得られた画像データに基づいて作成されるホログラフィックステレオグラムは、平面状のホログラフィックステレオグラムとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
まず、本発明が適用されるホログラフィックステレオグラム作成システムの一構成例について説明する。
【0020】
このホログラフィックステレオグラム作成システムは、物体光と参照光との干渉縞が記録されたフィルム状のホログラム用記録媒体をそのままホログラフィックステレオグラムとする、いわゆるワンステップホログラフィックステレオグラムを作成するシステムである。
【0021】
そして、このホログラフィックステレオグラム作成システムは、図1に示すように、ホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを生成する画像データ生成部1と、このシステム全体の制御を行う制御用コンピュータ2と、ホログラフィックステレオグラム作成用の光学系を有するホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3とを備えている。
【0022】
上記画像データ生成部1は、本発明を適用して、ホログラフィックステレオグラムに記録される複数の要素ホログラムに対応した複数の画像の画像データを生成する。なお、この画像データ生成部1による画像データの生成については、後で詳細に説明する。
【0023】
そして、この画像データ生成部1は、ホログラム用記録媒体に画像を記録する際に、生成した画像データD1をホログラム用記録媒体に記録する順に1画像分毎にホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3に送出するとともに、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3に画像データD1を送出する毎に、画像データD1を送出したことを示すタイミング信号S1を制御用コンピュータ2に送出する。
【0024】
制御用コンピュータ2は、画像データ生成部1からのタイミング信号S1に基づいてホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3を駆動し、画像データ生成部1で生成された画像データD1に基づく画像を、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3内にセットされたホログラム用記録媒体に、短冊状の要素ホログラムとして順次記録する。
【0025】
このとき、制御用コンピュータ2は、後述するように、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3に設けられたシャッタ及び記録媒体送り機構等の制御を行う。すなわち、制御用コンピュータ2は、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3に制御信号S2を送出して、シャッタの開閉や、記録媒体送り機構によるホログラム用記録媒体の送り動作等を制御する。
【0026】
上記ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3について、図2を参照して詳細に説明する。なお、図2(A)は、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3全体の光学系を上方から見た図であり、図2(B)は、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3の光学系の物体光用の部分を横方向から見た図である。
【0027】
ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3は、図2(A)に示すように、所定の波長のレーザ光を出射するレーザ光源31と、レーザ光源31からのレーザ光L1の光軸上に配されたシャッタ32及びハーフミラー33とを備えている。 上記シャッタ32は、制御用コンピュータ2によって制御され、ホログラム用記録媒体30を露光しないときには閉じられ、ホログラム用記録媒体30を露光するときに開放される。また、ハーフミラー33は、シャッタ32を通過してきたレーザ光L2を、参照光と物体光とに分離するためのものであり、ハーフミラー33によって反射された光L3が参照光となり、ハーフミラー33を透過した光L4が物体光となる。
【0028】
ハーフミラー33によって反射された光L3の光軸上には、参照光用の光学系として、シリンドリカルレンズ34と、参照光を平行光とするためのコリメータレンズ35と、コリメータレンズ35からの平行光を反射する全反射ミラー36とがこの順に配置されている。
【0029】
そして、ハーフミラー33によって反射された光は、先ず、シリンドリカルレンズ34によって発散光とされる。次に、コリメータレンズ35によって平行光とされる。その後、全反射ミラー36によって反射され、ホログラム用記録媒体30に入射する。
【0030】
一方、ハーフミラー33を透過した光L4の光軸上には、図2(A)及び図2(B)に示すように、物体光用の光学系として、ハーフミラー33からの透過光を反射する全反射ミラー38と、凸レンズとピンホールを組み合わせたスペーシャルフィルタ39と、物体光を平行光とするためのコリメータレンズ40と、記録対象の画像を表示する表示装置41と、物体光をホログラム用記録媒体30上に集光させるシリンドリカルレンズ42とがこの順に配置されている。
【0031】
そして、ハーフミラー33を透過した光L4は、全反射ミラー38によって反射された後、スペーシャルフィルタ39によって点光源からの拡散光とされる。次に、コリメータレンズ40によって平行光とされ、その後、表示装置41に入射する。ここで、表示装置41は、例えば液晶パネルからなる透過型の画像表示装置であり、画像データ生成部1から送られた画像データD1に基づく画像を表示する。そして、表示装置41を透過した光は、表示装置41に表示された画像に応じて変調された後、シリンドリカルレンズ42に入射する。
【0032】
そして、表示装置41を透過した光は、シリンドリカルレンズ42により横方向に集束され、この集束光が物体光としてホログラム用記録媒体30に入射する。すなわち、このホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3では、表示装置41からの投影光が短冊状の物体光としてホログラム用記録媒体30に入射する。
【0033】
ここで、参照光及び物体光は、参照光がホログラム用記録媒体30の一方の主面に入射し、物体光がホログラム用記録媒体30の他方の主面に入射するようにする。すなわち、ホログラム用記録媒体30の一方の主面に、参照光を所定の入射角度にて入射させるとともに、ホログラム用記録媒体30の他方の主面に、物体光をホログラム用記録媒体30に対して光軸がほぼ垂直となるように入射させる。これにより、参照光と物体光とがホログラム用記録媒体30上において干渉し、当該干渉によって生じる干渉縞が、ホログラム用記録媒体30に屈折率の変化として記録される。
【0034】
また、このホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3は、制御用コンピュータ2の制御のもとに、ホログラム用記録媒体30を間欠送りし得る記録媒体送り機構43を備えている。この記録媒体送り機構43は、記録媒体送り機構43に所定の状態でセットされたホログラム用記録媒体30に対して、画像データ生成部1で生成された画像データD1に基づく1つの画像が1つの要素ホログラムとして記録される毎に、制御用コンピュータ2からの制御信号S2に基づいて、ホログラム用記録媒体を1要素ホログラム分だけ間欠送りする。これにより、画像データ生成部1で生成された画像データD1に基づく画像が、要素ホログラムとして、ホログラム用記録媒体30に横方向に連続するように順次記録される。
【0035】
なお、上記ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3において、ハーフミラー33によって反射されホログラム用記録媒体30に入射する参照光の光路長と、ハーフミラー33を透過し表示装置41を介してホログラム用記録媒体30に入射する物体光の光路長とは、ほぼ同じ長さとすることが好ましい。これにより、参照光と物体光との干渉性が高まり、ホログラフィックステレオグラムの画質が向上する。
【0036】
また、上記ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3において、ホログラフィックステレオグラムの画質を向上させるために、物体光の光路上に拡散板を配してもよい。このように拡散板を配することにより、物体光に含まれるノイズが分散され、また、ホログラム用記録媒体に入射する物体光の光強度分布がより均一になり、作成されるホログラフィックステレオグラムの画質が向上する。
【0037】
ただし、このように拡散板を配するときは、拡散板とホログラム用記録媒体30の間に、要素ホログラムの形状に対応した短冊状の開口部が形成されたマスクを配することが好ましい。このようにマスクを配することにより、拡散板によって拡散された物体光のうち、余分な部分がマスクによって遮られることとなり、より高画質なホログラフィックステレオグラムを作成することが可能となる。
【0038】
また、上記ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3において、ホログラフィックステレオグラムに縦方向の視野角を持たせるために、物体光の光路上に、物体光を縦方向に拡散する1次元拡散板を配してもよい。このように1次元拡散板を配することにより、物体光が縦方向、すなわち作成される要素ホログラムの長軸方向に拡散され、これにより、作成されるホログラフィックステレオグラムは縦方向の視野角を有することとなる。
【0039】
ただし、このように1次元拡散板を配するときは、ホログラム用記録媒体30と1次元拡散板の間に、微細な簾状の格子を有するルーバーフィルムを配することが好ましい。このようにルーバーフィルムを配することにより、ホログラム用記録媒体30を透過した参照光が1次元拡散板によって反射されて、再びホログラム用記録媒体30に入射するのを防ぐことができる。
【0040】
つぎに、上記ホログラフィックステレオグラム作成システムの動作について説明する。
【0041】
ホログラフィックステレオグラムを作成する際、画像データ生成部1は、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3の表示装置41に画像データD1を送出し、当該画像データD1に基づく露光用画像を表示装置41に表示させる。このとき、画像データ生成部1は、画像データD1をホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3の表示装置41に送出したことを示すタイミング信号S1を、制御用コンピュータ2に送出する。
【0042】
そして、タイミング信号S1を受け取った制御用コンピュータ2は、シャッタ32に制御信号S2を送出し、所定時間だけシャッタ32を開放させ、ホログラム用記録媒体30を露光する。このとき、レーザ光源31から出射されシャッタ32を透過したレーザ光L2のうち、ハーフミラー33によって反射された光L3が、参照光としてホログラム用記録媒体30に入射する。また、ハーフミラー33を透過した光L4が、表示装置41に表示された画像が投影された投影光となり、当該投影光が物体光としてホログラム用記録媒体30に入射する。これにより、表示装置41に表示された露光用画像が、ホログラム用記録媒体30に短冊状の要素ホログラムとして記録される。
【0043】
そして、ホログラム用記録媒体30への1画像の記録が終了すると、次いで、制御用コンピュータ2は、記録媒体送り機構43に制御信号S2を送出し、ホログラム用記録媒体30を1要素ホログラム分だけ送らせる。
【0044】
以上の動作を、表示装置41に表示させる露光用画像を視差画像列順に順次変えて繰り返す。これにより、画像データ生成部1によって生成された画像データに基づく露光用画像が、ホログラム用記録媒体30に短冊状の要素ホログラムとして順次記録される。
【0045】
なお、このように要素ホログラムを順次記録する際、記録媒体送り機構43でホログラム用記録媒体を送ったときに、ホログラム用記録媒体30が若干振動する。そのため、ホログラム用記録媒体30を送る毎に、この振動がおさまるの待ち、振動がおさまった後、要素ホログラムを記録するようにする。
【0046】
以上のように、このホログラフィックステレオグラム作成システムでは、画像データ生成部1によって生成された画像データに基づく複数の露光用画像が表示装置41に順次表示されるとともに、各画像毎にシャッタ32が開放され、各画像がそれぞれ短冊状の要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体30に順次記録される。このとき、ホログラム用記録媒体30は、1画像毎に1要素ホログラム分だけ送られるので、各要素ホログラムは、横方向に連続して並ぶこととなる。これにより、横方向の視差情報を含む複数の画像が、横方向に連続した複数の要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体30に記録され、横方向の視差を有するホログラフィックステレオグラムが得られる。
【0047】
つぎに、以上のようなホログラフィックステレオグラム作成システムの画像データ生成部1について詳細に説明する。
【0048】
上記画像データ生成部1は、ホログラフィックステレオグラムの元となる複数の画像、すなわち視差画像列を撮影する視差画像列撮影システムを備えている。
【0049】
この視差画像列撮影システムは、図3に示すように、被写体50が乗せられる回転台51と、回転台51の回転中心に向くように配された撮影装置52とを備えており、撮影装置52を被写体50に向くように固定したまま、被写体50と撮影装置52の距離dを略一定に保持して、回転台51に乗せられた被写体50を回動させることが可能となっている。
【0050】
そして、この視差画像列撮影システムで視差画像列を撮影する際は、被写体50を回転台51に載せ、被写体50を撮影装置52で撮影する毎に、回転台51を所定角度だけ、図中矢印A1に示すように一定方向の回動させることによって、視点の異なる複数の画像を撮影する。これにより、横方向の視差を有する視差画像列が得られる。
【0051】
また、被写体50を動かすことなく、被写体50と撮影装置42の距離dを略一定に保持して、撮影装置52の側を被写体50を中心として回動させるようにしても、同様な視差画像列を得ることができる。このときは、図5に示すように、被写体50を固定した上で、被写体50を撮影する毎に、撮影装置52を被写体50に向けたまま、被写体50を略中心として撮影装置52を所定角度だけ、図中矢印A2に示すように一定方向に回動させることによって、視点の異なる多数の画像を撮影する。
【0052】
図3に示した方法と、図4に示した方法は等価であり、どちらの方法でも同様な視差画像列を撮影できる。なお、実際に視差画像列を撮影する際は、被写体50又は撮影装置52を上述のように所定角度づつ回動させることによって、被写体50に対する撮影装置52の視点を連続的に変えて、例えば500〜1000枚程度の画像を撮影する。
【0053】
なお、以上のように被写体50又は撮影装置52を回動させて視差画像列を撮影する際、撮影装置52の画角θは、大きく取る必要はなく、被写体50が撮影範囲内に収まる程度に設定すればよい。したがって、この視差画像列撮影システムでは、広角レンズを用いて画角を広く取るような必要が無く、安価な撮影装置で撮影することができる。また、1画面あたりの画角θが狭くてよいので、画像の解像度を上げることができる。
【0054】
撮影装置の画角θは、具体的には、図5に示すように、作成するホログラフィックステレオグラムの横の長さをW、縦の長さをHとして、作成するホログラフィックステレオグラムと観察者の視点との間の距離をdとするとき、下記式(1)のように設定する。
【0055】
θ=2tan−1(W/2d) ・・・(1)
以上のような視差画像列撮影システムでは、被写体50又は撮影装置52を回動させて視点の異なる複数の画像を撮影するので、撮影装置52を平行に動かす方法に比べて、被写体50が大きくても、視差画像列撮影システム全体の大きさを小型化することができる。また、撮影装置52の画角θが小さくても、被写体50又は撮影装置52を回動させることにより、横方向の視野角を十分に得ることができる。また、撮影位置が移動しても被写体50は常に撮影装置52の正面に位置することとなるので、視差画像列の画像に被写体50が写っていない不要な部分は殆ど含まれない。したがって、無駄な画像データが殆ど含まれず、データの有効利用の点で非常に有利である。
【0056】
ところで、撮影された視差画像列は、後述するように、画像データの処理を行う画像データ処理部に画像データとして読み込まれる。具体的には、本実施の形態では、視差画像列はNTSC方式のビデオ信号として画像データ処理部に供給される。したがって、撮影装置52は、感光部に電荷結合素子(CCD:Charge Coupled Device)を用いたスチルカメラやビデオカメラのように、撮影した画像を画像データとして直接出力することができる撮影装置が好適である。なお、撮影装置52には、感光フィルム上に画像を記録するカメラを用いてもよい。ただし、このときは感光フィルム上に記録された画像を画像読み取り装置等を用いて画像データに変換する必要がある。
【0057】
なお、ここでは、視差画像列撮影システムで被写体50を実際に撮影することにより視差画像列を得るようにしたが、視差画像列は、コンピュータによって生成するようにしてもよい。すなわち、コンピュータを使用して、CAD(Computer Aided Design)画像やCG(Computer Graphics)画像等を横方向に順次視差を与えて複数作成し、これらの画像を視差画像列としてもよい。
【0058】
上記画像データ生成部1は、以上のような視差画像列撮影システムから視差画像列を画像データとして読み込み所定の画像データ処理を行う画像データ処理部を備えている。
【0059】
図6に示すように、画像データ処理部60は、画像データ処理等を行う中央処理装置(CPU)を備えた演算処理部61と、演算処理部61に対して設けられた内部記憶装置62とを備えている。ここで、演算処理部61は、NTSC方式のビデオ信号をフルフレームレートで入力できる入力ボードと、JPEG方式によって画像データの圧縮伸長を行う圧縮伸長ボードとを備えている。なお、ここでは、画像圧縮の方式としてJPEG方式を採用するが、他の画像圧縮の方式を採用してもよいことは言うまでもない。
【0060】
この画像データ処理部60における画像データ処理の流れを図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0061】
画像データ処理を行う際は、先ず、ステップST1−1において、視差画像列撮影システムによって視差画像列を撮影し、当該視差画像列の画像データを画像データ処理部60に入力する。具体的には、視差画像列撮影システムの撮影装置52で被写体50を撮影する毎に、視差画像列撮影システムから、撮影された画像の画像データをNTSC方式のビデオ信号として、入力ボードを介して画像データ処理部60の演算処理部61に順次入力する。すなわち、本実施の形態に係る画像データ生成部1では、視差画像列撮影システムの撮影装置52で被写体50を撮影しながら、視差画像列撮影システムから画像データ処理部60に、撮影された画像の画像データを入力する。
【0062】
このとき、演算処理部61に入力された画像データは、1画像分の画像データが入力される毎に、演算処理部61に備えられた圧縮伸長ボードによりデータ圧縮がなされ、圧縮された画像データは、内部記憶装置62に読み込まれる。したがって、視差画像列撮影システムによる視差画像列の撮影が完了した段階で、当該視差画像列の画像データを圧縮した画像データが全て内部記憶装置62に読み込まれることとなる。ここで、視差画像列の元の画像データは膨大な量のデータであるが、このように画像データを圧縮して読み込むことにより、膨大な量の視差画像列の画像データを、限られた容量の内部記憶装置62に読み込むことが可能となる。
【0063】
そして、以下の画像データ処理では、内部記憶装置62に読み込まれた画像データのうち、画像データ処理に必要な画像データを内部記憶装置62上で随時伸長して処理を行う。すなわち、本実施の形態では、処理速度が非常に高速な内部記憶装置62上において画像データ処理を行う。したがって、本実施の形態では、非常に高速に画像データ処理を行うことができる。これに対して、従来は、元となる画像データをハードディスクドライブ装置のような外部記憶装置に保存して、外部記憶装置にアクセスしながら、画像データ処理を行っていた。しかしながら、ハードディスクドライブ装置のような外部記憶装置は処理速度が遅いため、画像データ処理には、非常に長い時間を要していた。
【0064】
次に、以上にように画像データが内部記憶装置62に読み込まれた状態で、ステップST1−2において、内部記憶装置62に読み込まれた画像データに対して所定の画像データ変換処理を行い、ホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを1画像分生成する。
【0065】
このステップST1−2では、先ず、ステップST1−2−1において、内部記憶装置に読み込まれている画像データから、画像データ変換処理に必要な画像データを選択し、当該画像データを圧縮伸長ボードにより伸長する。次に、ステップST1−2−2において、伸長された画像データに基づいて画像データ変換処理を行い、ホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データD1を1画像分生成する。
【0066】
ここでの画像データ変換処理では、後述するようなキーストン歪み補正処理と視点変換処理を行うが、視点変換処理には非常に多くのデータアクセスを必要とする。そして、従来は、視差画像列の画像データを外部記憶装置に保存し、外部記憶装置にアクセスしながら、画像データ変換処理を行っていた。このため、従来は、この画像データ変換処理に非常に長い時間を要していた。これに対して、本実施の形態では、視差画像列の画像データを圧縮することにより内部記憶装置62に読み込み、内部記憶装置62上で画像データ変換処理を行うようにしているので、非常に高速に処理を行うことができる。なお、ここでの画像データ変換処理については、後で詳細に説明する。
【0067】
次に、ステップST1−3において、上記ステップST1−2−2で生成された画像データD1、すなわちホログラム用記録媒体30に記録する画像の画像データD1を、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3の表示装置41に供給し、当該画像データD1に基づく画像を露光用画像として表示装置41に表示する。このとき、画像データ生成部1から制御用コンピュータ2に、表示装置41に露光用画像を表示したことを示すタイミング信号S1を送出する。
【0068】
ここで、制御用コンピュータ2は、上記タイミング信号S1を受け取ったら、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3のシャッタ32を所定時間だけ開放させてホログラム用記録媒体30を露光し、表示装置41に表示された画像を要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体に記録する。そして、露光が完了したら、記録媒体送り機構43を駆動して、ホログラム用記録媒体30を1要素ホログラム分だけ送らせる。
【0069】
すなわち、本実施の形態に係るホログラフィックステレオグラム作成システムでは、画像データ処理部60から表示装置41に画像データD1を送出して、当該画像データD1に基づく画像を露光用画像として表示装置41に表示させるとともに、表示装置41に露光用画像を表示する毎に、露光用画像を表示したことを示すタイミング信号S1を画像データ処理部60から制御用コンピュータ2に送出し、これにより、表示装置41への画像表示のタイミングと、ホログラム用記録媒体30の露光のタイミングとを同期させている。すなわち、このホログラフィックステレオグラム作成システムにおいて、画像に関わる処理は視差画像列撮影システム及び画像データ処理部60を備えた画像データ生成部1だけで行い、制御用コンピュータ2では、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3の制御だけを行う。
【0070】
次に、ステップST1−4において、ステップST1−2−2で生成された露光用画像の画像データD1、すなわちホログラム用記録媒体30に記録した画像の画像データD1を、内部記憶装置62上から消去する。これにより、以後の処理に不要な画像データが内部記憶装置62上から消去され、内部記録装置62内の領域が常に広く確保されることとなる。なお、必要に応じて、ステップ1−2−2で生成された画像データD1は、ハードディスク装置等のような外部記憶装置に保存するようにしてもよい。
【0071】
以上のステップにより、元の視差画像列の画像データから、露光用画像の画像データが1画像分生成され、当該画像データに基づく画像が、1要素ホログラムとして、ホログラム用記録媒体に記録される。
【0072】
次に、ステップST1−5において、要素ホログラムの作成が全て完了したか、すなわちホログラム用記録媒体30に対する露光が全て完了したかを判断する。そして、露光が未だ完了していないときは、ステップST1−2に戻って、ホログラム用記録媒体30に記録する次の画像の画像データを生成し、次の画像をホログラム用記録媒体30に要素ホログラムとして記録する。そして、以上の処理を繰り返して、ホログラム用記録媒体30に対する露光が全て完了したら処理を終了する。
【0073】
ところで、本実施の形態では、画像データ処理部60から制御用コンピュータ2にタイミング信号S1が送られる毎に1要素ホログラムが作成される。そこで、このタイミング信号S1の送出間隔を、記録媒体送り機構43でホログラム用記録媒体30を送るために生じる振動がおさまるまでの時間以上とする。これにより、ホログラム用記録媒体30の振動がおさまった状態でホログラム用記録媒体30が露光されることとなり、作成されるホログラフィックステレオグラムの画質が向上する。
【0074】
以上のように内部記憶装置62上で画像データの処理を行うことにより、大きなデータ量をもつ画像データを外部記憶装置との間で転送するような必要がなくなり、処理速度が大幅に向上する。したがって、ホログラフィックステレオグラムの元となる視差画像列の入力から、ホログラフィックステレオグラムが完成するまでの時間を大幅に短縮することができる。
【0075】
また、以上のように内部記憶装置62上で画像データを圧縮伸長しながら画像データの処理を行ったとき、画像データ変換処理に要する処理時間は非常に短縮される。したがって、フルカラー化や高解像度化を図ることにより画像データが更に増えても、画像データ変換処理を実用的な時間内で行うことが可能である。
【0076】
しかも、処理時間に余裕が生じるので、画像データ変換処理として、後述するような視点変換処理以外の処理を組み込むことも可能となる。具体的には、例えば、カラーホログラムにおける色補正のための画像データ変換処理や、レンズの収差補正のための画像データ変換処理等も、画像データ変換処理として行うようにしてもよい。これにより、ホログラフィックステレオグラムの画質を更に向上することが可能となる。
【0077】
また、一般にホログラフィックステレオグラムを作成する際に振動が生じると、ホログラフィックステレオグラムの回折効率が悪化してしまうので、ホログラフィックステレオグラムを作成する際は、振動防止対策が非常に重要である。そして、従来の画像データ変換処理に使用されていたハードディスクドライブ装置のような外部記憶装置は、機械的な動作を伴うため振動が生じてしまうが、本実施の形態に係る画像データ変換処理に使用される内部記憶装置62は、一般に電気的な動作だけで処理が行われるので振動が生じない。したがって、本実施の形態では、画像データ変換処理に伴って振動が発生するようなことがなく、回折効率に優れたホログラフィックステレオグラムを作成することができる。
【0078】
また、機械的な動作を伴わない内部記憶装置62は、ハードディスクドライブ装置のような外部記憶装置に比べて、遥かに耐久性に優れている。したがって、非常の多くのデータアクセスが行われる画像データ変換処理を、内部記憶装置62上で行うようにすることにより、システムの耐久性を向上することができる。
【0079】
つぎに、上記画像データ処理部60で行われる画像データ変換処理について詳細に説明する。
【0080】
本実施の形態では、視差画像列撮影システムによって撮影された各画像の画像データに対して、キーストン歪みの補正処理を施し、更に、キーストン歪みの補正処理が施された画像データに対して、視点の位置を変換する視点変換処理を施す。これにより、ホログラム用記録媒体30に記録する画像の画像データを生成する。
【0081】
まず、キーストン歪みの補正処理について説明する。
【0082】
本実施の形態では、上述したように、被写体50又は撮影装置52を回動させて視差画像列を得ている。このため、図8(A)に示すように、被写体50の正面に撮影装置52が位置しているときは、図8(B)に示すように、撮影された画像53に写る被写体54は歪むことなく写るが、図9(A)に示すように、被写体50の正面に撮影装置52が位置していないときには、図9(B)に示すように、撮影された画像55に写る被写体56にキーストン歪みが生じる。そこで、本実施の形態では、このキーストン歪みを補正する。
【0083】
このキーストン歪みの補正は、図10に示すように、被写体50の正面に撮影装置52が位置しているときを基準として、被写体50又は撮影装置52を回動させたときの回転角度をθとし、被写体50又は撮影装置52の回転中心50aと撮影装置52の視点位置52aとの間の距離をdとし、撮影装置52の横方向の画角をθとしたとき、下記式(2)で定義される比率ratioで、画像の各縦ライン毎に拡大又は縮小処理を行うことにより実現できる。
【0084】
【数1】
Figure 0003596174
【0085】
ただし、上記式(2)において、αは、図10に示すように、被写体50又は撮影装置52の回転中心50aと、撮影装置52の視点位置52aとを結ぶ仮想線をLaとし、拡大又は縮小処理の対象となる画像位置Paと、撮影装置52の視点位置52aとを結ぶ仮想線をLbとしたとき、仮想線Laと仮想線Lbとの間の角度を示している。
【0086】
このように各画像の画像データについてキーストン歪みの補正処理を施すことにより、視差画像列の画像データは、撮影装置52を平行に動かしたときに得られる画像データと同様なものとなる。したがって、このようにキーストン歪みを補正することにより、平面状のホログラフィックステレオグラムを作成したときに、キーストン歪みに起因する画像の乱れが生じるようなことがなくなる。
【0087】
以上のようなキーストン歪みの補正処理の流れについて詳細に説明する。
【0088】
ここで、視差画像列の各画像は、視差方向となる横方向と、非視差方向となる縦方向とに複数の画素を有している。具体的には、例えば、図11に示すように、1画像毎に横方向に480[pixel]の画素を有し、縦方向に640[pixel]の画素を有するようにする。このとき、1画像は、縦方向に640[pixel]の画素が並んだ画素列gが、横方向に480[pixel]分だけ並んで構成されることとなる。
【0089】
そして、キーストン歪みを補正する際は、図12に示すように、先ず、ステップST2−1において、キーストン歪みの補正の対象となる画像を構成する各画素列gにそれぞれ対応する上記角度αを計算する。
【0090】
次に、ステップST2−2において、上記式(2)に基づいて、1つの画素列gについて、当該画素列gに対応する上記比率ratioを計算する。
【0091】
次に、ステップST2−3において、ステップST2−2で算出された比率ratioに基づいて、当該画素列gによる画像に対して拡大又は縮小処理を行い、当該画素列gによる画像のキーストン歪みを補正する。
【0092】
また、このとき、元となる画像を撮影した撮影装置52の受光面と、ホログラム用記録媒体30の露光面とが互いに平行となるように、すなわち、撮影装置52によって撮影された元画像と、ホログラム用記録媒体30に記録される画像とが互いに平行となるように、画像データの座標変換を行う。
【0093】
この座標変換では、図10に示すように、撮影装置52で撮影された元画像の座標位置x’と、ホログラム用記録媒体30に記録される画像の座標位置xとを設定し、ホログラム用記録媒体30に記録される画像上において等間隔でサンプリングされた複数の点について、下記式(3)で表されるαを算出する。
【0094】
【数2】
Figure 0003596174
【0095】
そして、上記式(3)で算出されたαから、ホログラム用記録媒体30に記録される画像の座標位置xに対応した元画像の座標位置x’を、下記式(4)より算出する。
【0096】
x’=d・tanα ・・・(4)
上記式(3)及び式(4)から、元画像の座標位置x’と、ホログラム用記録媒体30に記録される画像の座標位置xとの関係が明らかとなる。そこで、上記式(3)及び式(4)に基づいて座標変換を行い、ホログラム用記録媒体30に記録される画像が、ホログラム用記録媒体30に対して平行な画像となるように、画像データのマッピングを行う。なお、実際の計算では、d、x、x’の単位系を、画像データを構成する各画素に対応させて行う。
【0097】
次に、ステップST2−4において、全ての画素列gについてキーストン歪みの補正が完了したかを判別する。そして、キーストン歪みの補正が完了していない画素列gがあるときは、ステップST2−2に戻って、キーストン歪みの補正が完了していない画素列gに対してキーストン歪みの補正を施す。
【0098】
一方、キーストン歪みの補正が完了していない画素列gが無く、全ての画素列gについてキーストン歪みの補正が完了しているときには、ステップST2−5に進む。
【0099】
ステップST2−5において、キーストン歪みの補正が全ての画像について完了したかを判別する。そして、キーストン歪みの補正が完了していない画像があるときは、ステップST2−1に戻って、キーストン歪みの補正が完了していない画像に対してキーストン歪みの補正を施す。
【0100】
以上の処理により、視差画像列を構成する全画像に対して、キーストン歪みの補正処理が完了する。
【0101】
なお、以上のようなキーストン歪みの補正処理を行うタイミングは、後述する視点変換処理の前であれば、いつ行ってもよい。すなわち、キーストン歪みの補正は、例えば、視差画像列撮影システムから画像データ処理部60に1画像分の画像データが入力される毎に行うようにしてもよいし、また、視差画像列撮影システムから画像データ処理部60に視差画像列を構成する全画像の画像データが入力された後に行うようにしてもよい。
【0102】
つぎに、以上にようにキーストン歪みの補正処理が施された画像データに対して施される視点変換処理について説明する。
【0103】
ホログラフィックステレオグラムにおいて、撮影時における撮影装置52の視点と被写体50との位置関係は、作成されたホログラフィックステレオグラムの再生像に対しても保持されるため、撮影された視差画像列の画像データをそのまま用いてホログラフィックステレオグラムを作成すると、図13に示すように、再生像60はホログラフィックステレオグラムHのホログラム面Haよりも奥に結像してしまう。このため、このようなホログラフィックステレオグラムHでは、再生像60と視点61の距離dv0が撮影時における被写体50の中心から撮影装置52の視点までの距離dに一致するように、観察時に視点61をホログラム面Haにおいて再生像60を見ない限り、再生像60に歪みが生じてしまう。
【0104】
また、特に白色光によって再生される白色再生ホログラフィックステレオグラムでは、再生像60の結像位置がホログラム面Haから遠ざかるほど、再生像60がぼける性質があるため、上述のように再生像60がホログラム面Haよりも奥に結像してしまうと、再生像60がぼけてしまう。
【0105】
そこで、これらの問題を解決するために、元の画像データに対して視点変換処理を施し、図14に示すように、再生像62がホログラフィックステレオグラムHのホログラム面Ha近傍に結像するようにする。これにより、ホログラム面Haから離れた位置に視点63をおいても、歪みやぼけのない再生像62が得られることとなる。
【0106】
この視点変換処理では、視差画像列生成時の画像の視点位置と、ホログラム露光時の画像の視点位置との関係に基づいて、横視差方向の画像のマッピングを行い、ホログラム面Haから離れた視点63に対応した画像の画像データを生成する。すなわち、視点変換処理では、視差画像列の複数の画像の画像データに対して、縦方向のスリット状の画像のデータである画素列gの順序を入れ替え、これにより、視点位置を変換した新たな画像データを再構築する。
【0107】
視点変換処理の詳細な説明の前に、視点変換処理の元となる視差画像列について、図15を参照して説明する。
【0108】
この図15において、Hは、ホログラフィックステレオグラムを示し、e ,e ,・・・,en−1 ,e は、要素ホログラムの露光位置を示しており、Wは、ホログラフィックステレオグラムHの横方向の長さを示し、dは、被写体50の中心から撮影装置52の視点までの距離を示している。また、v ,v ,・・・,vn−1 ,v は、視差画像列を撮影する際の撮影装置52の視点位置を示し、θは、撮影時の画角を示しており、P,P,・・・,Pn−1 ,Pは、撮影された視差画像列の各画像を示し、Q,Q,・・・,Qn−1 ,Qは、キーストン歪みの補正が施された画像を示している。
【0109】
この図15に示すように、複数の画像P,P,・・・,Pn−1 ,Pからなる視差画像列は、視点VからVまでの間を、撮影装置52を同一の曲率で回動させて順次撮影することにより得られる。そして、これらの画像P,P,・・・,Pn−1 ,Pに対して、上述のようにキーストン歪みを補正することにより、キーストン歪みが補正された画像Q,Q,・・・,Qn−1 ,Qが得られる。そして、視点変換処理では、キーストン歪みが補正された画像Q,Q,・・・,Qn−1 ,Qから視点変換が施された新たな画像データを生成する。
【0110】
ここで、ホログラフィックステレオグラムHの中心を原点とし、ホログラフィックステレオグラムHに平行な横方向をX軸、ホログラフィックステレオグラムHに垂直でX軸に直交する方向をZ軸としたとき、視点vの座標(x,z)は、下記式(5)で示すように設定し、視点vの座標(x,z)は、下記式(6)で示すように設定する。これにより、後述する視点変換処理に必要な視差画像列が得られることとなる。
【0111】
【数3】
Figure 0003596174
【0112】
ところで、図15に示すように、撮影装置52によって撮影された画像P,P,・・・,Pn−1 ,Pの視点位置v ,v ,・・・,vn−1 ,v は、円弧状に移動している。これは、キーストン歪みが補正された画像Q,Q,・・・,Qn−1 ,Qにおいても同様であり、これらの画像Q,Q,・・・,Qn−1 ,Qの視点位置も、円弧状に移動している。このように、円弧状に視点位置が移動している視差画像列を、このまま平面状のホログラム記録媒体に記録すると再生像が歪んでしまう。そこで、再生像がホログラム面上に結像するように視点位置を変換する際に、同時に、視点位置がホログラム面に対して平行に移動するように変換する。
【0113】
以下、視点変換処理について、視点変換処理の様子を示す図16と、視点変換の流れを示す図17のフローチャートとを参照して説明する。
【0114】
なお、図16では、元の視差画像列から、要素ホログラムの露光位置eに対応した1枚の露光用画像Rの画像データを再構成する様子を示しており、実際は、要素ホログラムの露光位置e ,e ,・・・,en−1 ,e に対応した露光用画像R ,R ,・・・,Rn−1 ,R の画像データをそれぞれ再構成する。具体的には、要素ホログラムの数は、500程度であり、露光用画像の画像データも、これらの数だけ再構成する。ただし、要素ホログラムの数は、作成するホログラフィックステレオグラムの大きさと要素ホログラムの露光ピッチによって決まるものであり、当然の事ながら、要素ホログラムの数は500に限定されるものではない。
【0115】
また、以下の説明において、各画像は、横方向に480[pixel]の画素を有し、縦方向に640[pixel]の画素を有するものとする。すなわち、この視点変換処理では、キーストン歪みが補正された画像Q,Q,・・・,Qn−1 ,Qから、横方向に480[pixel]の画素を有し、縦方向に640[pixel]の画素を有する画像の画像データを、要素ホログラムの分だけ生成する。
【0116】
視点変換処理を行う際は、図17に示すように、先ず、ステップST3−1において、露光用画像Rを横方向の解像度に対応させて画素列毎に分割し、各画素列に対応した分割点rmを設定する。なお、ここでの露光用画像Rは、横方向に480[pixel]の画素を有しているので、露光用画像をスリット状の480本の画素列に分割し、各画素列に対応した480の分割点rを設定する。このとき、各画素列は、横方向に1[pixel]の画素を有し、縦方向に640[pixel]の画素を有するものとなる。
【0117】
次に、ST3−2において、ステップST3−1で設定された分割点rのうちの1つを選択し、当該分割点rと、要素ホログラムの露光位置eとを結ぶ仮想線kを定義する。このとき、露光用画像Rと、ホログラフィックステレオグラムHとの間の距離dv1は、元の視差画像列の視点が通る円弧Vpathの半径に一致させ、露光用画像の画角θevは、図2に示したホログラム用記録媒体30上に物体光を集束させるためのシリンドリカルレンズ42の画角θと一致させる。
【0118】
次に、ST3−3において、ステップST3−2で定義された仮想線kと、元の視差画像列の視点が通る円弧Vpathとの交点を算出する。
【0119】
次に、ST3−4において、キーストン歪みが補正された画像の視点位置の中から、ステップST3−3で算出された交点に最も近い視点位置vを探索する。
【0120】
次に、ST3−5において、キーストン歪みが補正された画像の中から、ステップST3−4で探索された視点位置Vを視点とする画像Qを選択する。
【0121】
次に、ST3−6において、ステップST3−4で探索された視点位置vと、要素ホログラムの露光位置eとを結ぶ仮想線kを定義する。
【0122】
次に、ST3−7において、ステップST3−6で定義された仮想線kと、ステップST3−5で選択された画像Qとの交点jを算出する。
【0123】
次に、ST3−8において、ステップST3−5で選択された画像Qを構成する画素列の中から、ステップST3−7で算出された交点jに位置する画素列を選択し、選択された画素列を、露光用画像Rの分割点rに対応する画素列にマッピングする。
【0124】
すなわち、キーストン歪みが補正された画像の画素列のうち、図16において■で示される交点jに位置する画素列が、露光用画像Rの●で示される位置にマッピングされる。
【0125】
次に、ST3−9において、全ての分割点rについて、画素列のマッピングが完了したかを判別する。そして、全ての分割点rについてマッピングが完了していないときは、ステップST3−2に戻って、マッピングが完了していない分割点rについて、画素列のマッピングを行う。
【0126】
以上の処理により、1枚の露光用画像Rについて視点変換処理が完了し、1枚の露光用画像Rの画像データが再構成され生成される。
【0127】
そして、この視点変換処理を各要素ホログラムの露光位置e ,e ,・・・,en−1 ,e に対応させて繰り返し行い、要素ホログラムの数だけ露光用画像R ,R ,・・・,Rn−1 ,R の画像データを再構成する。これにより、再生像がホログラム面上に結像するように視点位置が変換されるとともに、視点位置がホログラム面に対して平行に移動するようになされた視差画像列の画像データが生成される。
【0128】
ところで、視点変換処理は、画素列を入れ替えて新たな画像データを生成することにより実現される。そして、この入れ替えの順序は、視点変換処理のパラメータが同じであるならば、視差画像列が異なっていても同じである。したがって、視点変換処理において、元となる視差画像列の視点等が同じであるならば、上述のような計算を繰り返し行う必要はなく、画素列の入れ替えの順序を記録したデータを用意しておき、当該データを参照して、画素列の入れ替えを行うようにしてもよい。
【0129】
すなわち、初回だけ、図17に示したフローに従って視点変換処理を行い、このときに、元の画像の画素列と、露光用画像の画素列との対応関係を求め、当該対応関係をハードディスクドライブ装置等の外部記憶装置に保存しておき、次回以降の視点変換処理では、この対応関係に基づいて、視点変換処理を行うようにしてもよい。これにより、計算処理の繰り返しが無くなり、処理速度を大幅に向上することができる。
【0130】
以上のように、キーストン歪みの補正処理と、視点変換処理とを行い、視差画像列の画像データを再構成し、再構成された画像データを用いてホログラフィックステレオグラムを作成することにより、再生像がホログラム面上に歪むことなく結像する平面状のホログラフィックステレオグラムを作成することが可能となる。
【0131】
すなわち、このような画像データに基づいて作成されたホログラフィックステレオグラムでは、横方向の視差に関してはキーストン歪みの補正処理及び視点変換処理により、視点位置情報が補正されている。また、縦方向については、視差画像撮影時の情報がそのまま保存されている。したがって、このような画像データに基づいて作成されたホログラフィックステレオグラムでは、撮影時の撮影装置の視点の移動と同様に、視点を円弧状に移動させることにより、ホログラム面近傍に歪むことなく再生される再生像を観察することができる。
【0132】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、被写体が大きくても、視差画像列を得るための視差画像列撮影システムを小型化することができる。しかも、撮影装置の画角を大きく取る必要がないので、広角レンズのような特別なレンズを用いる必要がなく、撮影装置の低コスト化を図ることもできる。
【0133】
また、本発明では、無駄な画像データが少なくて済むので、データを有効に利用することができる。したがって、例えば、同じ量の画像データを扱った場合、従来に比べて、ホログラフィックステレオグラムの画質を向上することができる。
【0134】
しかも、本発明では、撮影された複数の画像の画像データに対してキーストン歪みの補正処理を施しているので、本発明に係る画像データ生成方法によって生成された画像データでは、平面状のホログラフィックステレオグラムを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホログラフィックステレオグラム作成システムの一構成例を示すブロック図である。
【図2】ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置の光学系の一構成例を示す図である。
【図3】視差画像列撮影システムの一例を示す模式図である。
【図4】視差画像列撮影システムの他の例を示す模式図である。
【図5】ホログラフィックステレオグラムと撮影装置の画角との関係を示す図である。
【図6】画像データ処理部の一構成例を示すブロック図である。
【図7】画像データ処理のフローチャートである。
【図8】被写体の正面に撮影装置が位置しているときの撮影の様子と、撮影された画像とを示す図である。
【図9】被写体の正面に撮影装置が位置していないときの撮影の様子と、撮影された画像とを示す図である。
【図10】キーストン歪みの補正処理に用いるパラメータを示す図である。
【図11】視差画像列を構成する画像の一例を示す図である。
【図12】キーストン歪み補正処理のフローチャートである。
【図13】視点変換処理を行わずに作成したホログラフィックステレオグラムからの再生像を観察する様子を示す模式図である。
【図14】視点変換処理を行った上で作成したホログラフィックステレオグラムからの再生像を観察する様子を示す模式図である。
【図15】視点変換処理の元となる視差画像列と、ホログラフィックステレオグラムとの位置関係を示す図である。
【図16】視点変換処理を説明するための図である。
【図17】視点変換処理のフローチャートである。
【図18】ホログラフィックステレオグラムの作成方法を示す模式図である。
【図19】従来の視差画像列撮影方法の一例を示す図である。
【図20】従来の視差画像列撮影方法の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 画像データ生成部、 2 制御用コンピュータ、 3 ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置、 50 被写体、 51 回転台、 52 撮影装置

Claims (10)

  1. 被写体と撮影装置の距離を略一定に保持したまま被写体又は撮影装置を回動させて、視点の異なる複数の画像を撮影装置によって撮影し、
    撮影された複数の画像の画像データに対して、キーストン歪みの補正処理を施し、
    キーストン歪みの補正処理が施された画像データに対して、視点の位置を変換する視点変換処理を施し、平面状のホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを生成することを特徴とする画像データ生成方法。
  2. 被写体又は撮影装置を回動させて、視点の異なる複数の画像を撮影装置によって撮影し、
    撮影された複数の画像の画像データの縦方向に並んだ画素列に対応する、被写体の正面に撮影装置が位置しているときを基準とした比率を求め、
    該比率に基づいて画像の各縦ライン毎に拡大又は縮小処理を行うことによりキーストン歪みの補正処理を施し、
    キーストン歪みの補正処理が施された画像データに対して、視点の位置を変換する視点変換処理を施し、
    平面状のホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを生成することを特徴とする画像データ生成方法。
  3. 上記キーストン歪みの補正処理は、
    少なくとも被写体の正面に撮像装置が位置しているときを基準としたときの撮影装置の回動による回転角度、及び、ホログラフィックステレオグラムが記録される画像の座標位置、及び撮像装置と視点位置との距離に応じて、縦ライン毎に比率を求め、
    上記比率に応じて画像の各縦ラインに拡大又は縮小処理を行う処理であることを特徴とする請求項1記載の画像データ生成方法。
  4. 被写体又は撮影装置を画面に対して横方向に回動させて、視点の異なる複数の画像を撮影装置によって撮影し、
    被写体の正面に撮像装置が位置しているときを基準としたときの撮影装置の回動による回転角度、及び、ホログラフィックステレオグラムが記録される画像の座標位置、及び撮像装置と視点位置との距離に応じて、縦ライン毎に比率を求め、
    上記比率に応じて画像の各縦ラインに拡大又は縮小処理を行い、
    上記拡大又は縮小処理が施された画像データに対して、視点の位置を変換する視点変換処理を施し、
    平面状のホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを生成すること特徴とする画像データ生成方法。
  5. 被写体を撮影する際に、被写体を回転台に載せ、被写体を撮影する毎に回転台を所定角度だけ回動させることによって、視点の異なる複数の画像を撮影すること
    を特徴とする請求項1、請求項3又は請求項4記載の画像データ生成方法。
  6. 被写体を撮影する際に、被写体を撮影する毎に、被写体を略中心として所定角度だけ撮影装置を回動させることによって、視点の異なる複数の画像を撮影すること
    を特徴とする請求項1、請求項3又は請求項4記載の画像データ生成方法。
  7. 前記視点変換処理を施す際に、キーストン歪みの補正処理が施された画像を構成する画素について、画素列毎にデータの入れ替えを行い、ホログラフィックステレオグラムのホログラム面近傍に再生像が結像するように、ホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを生成すること
    を特徴とする請求項1、請求項3又は請求項4記載の画像データ生成方法。
  8. 被写体と撮影装置の距離を略一定に保持したまま被写体又は撮影装置を回動させて撮影された異なる視点の複数の画像の画像データが入力され、入力された複数の画像の画像データに対して、キーストン歪みの補正処理を施すキーストン歪み補正手段と、
    キーストン歪みの補正処理が施された画像データに対して、視点の位置を変換する視点 変換処理を施し、平面状のホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを生成する視点変換手段と
    を備える画像データ生成装置。
  9. 被写体又は撮影装置を回動させて撮像された視点の異なる複数の画像の画像データが入力され、入力された複数の画像の画像データの縦方向に並んだ画素列に対応する、被写体の正面に撮影装置が位置しているときを基準とした比率を求め、該比率に基づいて画像の各縦ライン毎に拡大又は縮小処理を行うことによりキーストン歪みの補正処理を施す画像処理手段と、
    キーストン歪みの補正処理が施された画像データに対して、視点の位置を変換する視点変換処理を施し、平面状のホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを生成する視点変換手段と
    を備える画像データ生成装置。
  10. 被写体又は撮影装置を画面に対して横方向に回動させて撮影された異なる視点の複数の画像の画像データが入力され、被写体の正面に撮像装置が位置しているときを基準としたときの撮影装置の回動による回転角度、及び、ホログラフィックステレオグラムが記録される画像の座標位置、及び撮像装置と視点位置との距離に応じて、縦ライン毎に比率を求め、当該比率に応じて画像の各縦ラインに拡大又は縮小処理を行う画像処理手段と、
    上記拡大又は縮小処理が施された画像データに対して、視点の位置を変換する視点変換処理を施し、平面状のホログラフィックステレオグラムに記録する画像の画像データを生成する視点変換手段と
    を備える画像データ生成装置。
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