JPH09113846A - 立体画像表示装置及びその方法 - Google Patents

立体画像表示装置及びその方法

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JPH09113846A
JPH09113846A JP7291776A JP29177695A JPH09113846A JP H09113846 A JPH09113846 A JP H09113846A JP 7291776 A JP7291776 A JP 7291776A JP 29177695 A JP29177695 A JP 29177695A JP H09113846 A JPH09113846 A JP H09113846A
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JP
Japan
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image
image display
parallax
stereoscopic
display means
Prior art date
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Pending
Application number
JP7291776A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Matsumoto
松本  健志
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TSUSHIN HOSO KIKO
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
TSUSHIN HOSO KIKO
Citizen Watch Co Ltd
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Publication date
Application filed by TSUSHIN HOSO KIKO, Citizen Watch Co Ltd filed Critical TSUSHIN HOSO KIKO
Priority to JP7291776A priority Critical patent/JPH09113846A/ja
Publication of JPH09113846A publication Critical patent/JPH09113846A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03HHOLOGRAPHIC PROCESSES OR APPARATUS
    • G03H1/00Holographic processes or apparatus using light, infrared or ultraviolet waves for obtaining holograms or for obtaining an image from them; Details peculiar thereto
    • G03H1/26Processes or apparatus specially adapted to produce multiple sub- holograms or to obtain images from them, e.g. multicolour technique
    • G03H1/268Holographic stereogram

Landscapes

  • Stereoscopic And Panoramic Photography (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リアルタイムで任意の被写体を立体映像とし
て送信し高い解像度で視点数が多い立体表示の実現。 【解決手段】 複数台のカメラで撮影した視差画像から
フーリエ変換パターンと平面波との干渉縞として求めた
ホログラムを各カメラの位置に対応する順序で光回折性
がある表示手段に表示し、表示された視差ホログラムの
全てに再生光を照射して複数の視差立体像を再生し、再
生用ホログラム画像表示手段群7は、その法線方向が再
生立体画像を観察する領域である視域の中心近傍で交差
し、再生用光は例えば画像表示手段群7に垂直に入射す
る平面波又は再生する立体画像近傍に集束する球面波で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、立体TV・立体ビ
デオ等、立体画像表示装置に関するものであり、特に、
偏光眼鏡、液晶シャッター等の補助装置を用いず、立体
画像を観察できるホログラム利用の表示装置及びその方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の立体画像表示方式は、通常、偏光
眼鏡・液晶シャッター等の眼鏡を用いている。このよう
な眼鏡により、左右の目に入る画像が分離され、分離さ
れる画像には、視差が与えられている。互いに視差が与
えられ画像がそれぞれに左右の眼に入ることにより立体
視が可能になる。
【0003】従来のこのような立体画像表示方式の立体
観察は、眼鏡が不可欠であり非常に煩わしいことが知ら
れている。これとは別に、水平方向にレンズ作用を持ち
垂直方向に長いシリンドリカルレンズを多数並べた構成
のレンチキュラシートを使う眼鏡なし立体画像表示方式
が、提案され知られている。
【0004】この従来の方式は、一般にレンチキュラ方
式と呼ばれている。レンチキュラ方式の原理は、190
8年にリップマンによって開発されたインテグラル・フ
ォトグラフィー(以下、IPと略す。)に基ずいてい
る。IPに基ずくレンチキュラ方式の多眼式立体画像表
示方法は、水平方向にのみ視差を持たせた表示方法であ
る。
【0005】この多眼式立体画像表示方法は、例えば、
「三次元画像工学」(大越孝敬著、朝倉書店発行)に詳
しく記載されているように、右眼、左眼に視差を持った
別々の画像を入射させ、両眼視差により立体視を行なう
ものであり、右眼、左眼への画像の分離をディスプレイ
デバイス前面に配置するレンチキュラシートのレンズ作
用により行なう方法である。図6,7は、IPに基ずく
レンチキュラ方式の多眼式立体画像表示方法を原理的に
簡単に示す概念図である。
【0006】図6は、その視差画像作成過程を示してい
る。図に示すように、4台の同一のカメラ01a,01
b,01c,01dで、同一の立体被写体02を異なる
方向から撮影すると、各カメラの黒く塗った同番地画素
には、それぞれ被写体の別の点が結像される。
【0007】例えば、各カメラの同一番地の画素04a
−4,04b−4,04c−4,04d−4の点像を、
合成画像内の連続する4つの内部番地画素05−1,0
5−2,05−3,05−4に写し換え、新たに合成画
素5を作成する。このように単位合成画素からなる合成
視差画像を作成する。
【0008】図7は、再生過程を示している。図6で説
明したように合成した合成視差画像を液晶ディスプレイ
デバイス(以下LCDと略す。)、CRTなどのディス
プレイデバイスに表示する。このようなデバイスに表示
された画像の1単位を、以下に、画像再生用視差合成画
像単位06という。
【0009】画像再生用視差合成画像の前面にレンチキ
ュラシート07を配置する。レンチキュラシート07
は、多数の単位シリンドリカルレンズ07nを連結した
シートであり、n番目の画像再生用視差合成画像単位0
6nに1単位のシリンドリカルレンズ07nが対応して
いる。
【0010】画像再生用視差合成画像単位06nの4つ
の内部番地画素06n4,06n3,06n2,06n
1のうちの内部番地画素06n3及び内部番地画素06
n2は、それぞれに左眼及び右眼に入射する。この結
果、両眼視差により立体視が可能となる。図6,7に示
した立体表示方法は、カメラ台数が4台であるが、最低
2台のカメラの合成により立体視が可能である。カメラ
台数が少なければ少ないほど、眼の視点を移動させても
画像が変化しないという不自然な立体画像を見ることに
なり、また、視域も非常に限定されたものになるという
問題点がある。
【0011】この問題点を解決するためには、視点数を
増加させる必要がある。視点数の増加はレンチキュラシ
ートの1ピッチ内の画素数の増加に対応する。レンチキ
ュラシートのピッチが一定の下では、ディスプレイの画
素密度が高く、画素数の多いことが要求される。逆に、
ディスプレイの画素密度・画素数が一定の下では、レン
チキュラシートのピッチが粗くなり、表示する立体画像
の解像度が低下し、良好な立体画像が観察されるとは言
いがたい。
【0012】これを解決する手段として、特開平1−1
07246や特開平5−232435に報告されている
ような画素密度向上方法がある。しかしながら、この方
法は、構造が複雑になるという問題点がある。さらに、
画素密度を高くした場合、レンチキュラシートに対する
ディスプレイの位置合わせ精度、レンズの収差を含むレ
ンチキュラシートの加工精度等に対する要求が厳しくな
り、これらが画質に大きく影響する。従って、画素密度
の向上に伴い画質が向上するとは一概には言えない。立
体画像再生用画像の作成手段として、ホログラフィック
・ステレオグラムの応用が知られている。
【0013】ホログラフィック・ステレオグラムを応用
した立体画像再生方法は、レンチキュラシートが不要で
あるため構造が簡単になると共にレンチキュラシートと
視差画像の位置合わせやレンチキュラシートの寸法精度
の影響による画質の劣化がない。
【0014】この方法は、ホログラフィック・ステレオ
グラムを再表示するディスプレイの画素密度の向上を図
ることにより、画質を向上させることができる。ディス
プレイの画素密度の向上は、最近の技術により急速に進
んでおり、また、この向上は光電子技術分野一般におい
て不可欠とされている。ホログラフィック・ステレオグ
ラムの原理、作成方法については、「ホログラフィック
ディスプレイ」(辻内順平編著、産業図書)に詳しく記
載されている。
【0015】このようなホログラフィック・ステレオグ
ラムによる立体画像表示法について以下に簡単に説明す
る。原理的なホログラフィック・ステレオグラムを説明
するため、光学的にホログラムを作成する場合を例にと
って説明する。ホログラフィック・ステレオグラムの作
成方法は、基本的に2つのステップにより作成される。
【0016】第1ステップとして、被写体を多数の方向
からカメラで撮影し、互いに視差がある多数の撮影像を
多数の視差画像として記録する。撮影方法としては、被
写体をターンテーブルの上に乗せ、これを一定の角度ず
つ回転し1ピッチ回転する毎に撮影する方法、被写体に
対してカメラを一定ピッチずつ動かし、一ピッチ移動す
る度に撮影する方法等様々な撮影方法がある。
【0017】また、実写以外でもCG(コンピュータグ
ラフィック)画像から、視差画像を作成することもでき
る。第2のステップは、ホログラフィック・ステレオグ
ラムの合成である。この合成は、図8に示すように、レ
ーザー光をビームスプリッター03で分岐し、一方の光
線を第1のステップで作成した視差画像を表示するフィ
ルム・LCD等011を透過させ、スクリーン012上
に投影し、投影点からの散乱光を物体光013とする。
【0018】そしてもう一方の光線を参照光014とし
て、写真乾板016上にそれぞれ投射し、両物体光01
3と参照光014の干渉縞を記録する。記録位置は、そ
の視差画像を撮影した位置に1対1に対応させる。これ
を視差数分繰り返すことにより、ホログラフィック・ス
テレオグラムを合成することができる。視差画像を1対
1の対応で所定の位置に記録する方法として、図8に示
すように、マスク015を用い、マスク015を視差画
像毎に一定方向に移動させる方法を示している。この方
法の他にレンズにより物体光を所定の領域に集光し記録
することもできる。
【0019】また、図8では、垂直方向の視差を放棄し
ている場合について示しているため、マスク015の開
口部015Aは縦長なスリット状に形成しているが、垂
直・水平の両方の視差を持たす場合には、矩形に形成し
た開口を持つマスクを2次元的に動かすことによりホロ
グラフィック・ステレオグラムを合成する。合成したホ
ログラフィック・ステレオグラムを参照光と複素共役な
再生光で照明するとスクリーンの位置に立体画像が再生
されてみえる。
【0020】この再生には、レンズが用いられていな
い。両眼視差による立体像の表示位置をスクリーンをま
たぐ前後とすることにより、瞳の焦点調節を輻輳による
位置情報とほぼ一致させることができる。ここで輻輳と
は、両眼である点を注視したとき、その注視点に両眼の
視差が交差するように眼球を内側に回転させることを指
し、距離間の手掛かりの1つである。輻輳と焦点調節は
連動していることが知られており、これらの位置情報を
一致させることにより、違和感の少ない立体画像の表示
ができる。
【0021】ここで、立体画像のほぼ中心を通り視差画
像の結像位置を含みディスプレイに平行な平面を、イメ
ージプレーンと呼ぶことにする。以上は、光学的にホロ
グラフィック・ステレオグラムを作成する場合について
説明した。この場合は、露光・現像処理があるため、基
本的に静止画となる。
【0022】動画表示のためには、被写体からホログラ
フィック・ステレオグラムデータを計算により求める必
要がある。この場合も、原理的に作成方法は同一であ
り、第1ステップで被写体の多数の視差画像を撮影し、
第2ステップで各視差画像からホログラフィック・ステ
レオグラムデータを計算により求め、それぞれのホログ
ラフィック・ステレオグラムデータを視点の位置に合成
することにより全体を作成する。ホログラフィック・ス
テレオグラムデータの計算は、各視差画像からの光線を
物体光とし、平面波や球面波からなる参照光との干渉を
計算して求める。作成したホログラフィック・ステレオ
グラムデータを、LCD等のディスプレイに表示しコヒ
ーレント光で照明することにより再生像が得られる。
【0023】
【発明が解決しようとする問題点】ホログラフィック・
ステレオグラムを応用した立体表示方法の原理は、上記
の通りであるが、現状のディスプレイデバイスの解像度
は低く、十分な視点数のデータを高密度に集積すること
ができず、運動視差を兼ね備える程十分な視点数を持っ
た表示画像は得られていない。また、ホログラフィック
・ステレオグラムを用いた再生方法は、光の回折作用に
より光線の進路方向を制御し表示を行なう原理に基づい
た方法であるため、表示画像サイズと視域は、ディスプ
レイデバイスのピクセルピッチの回折角により原理的に
制限される。
【0024】ディスプレイデバイスのピクセルピッチが
可視光の波長に比較して2桁近く大きいため、十分な大
きさ及び視域を持った再生像を表示することができない
という問題点がある。さらに、干渉縞の空間周波数を低
減させるために、集束球面波を用いて再生する手法がよ
く取られるが、この方法によれば、再生像サイズの拡大
に伴い、大口径のレンズが必要になり、大型化に対応で
きない。
【0025】一方で、視差画像の分離にレンチキュラー
シートのような光学部材を用いると、その形状精度やデ
ィスプレイデバイスとの位置合わせ精度等により、視点
数の増加には限界がある。視点数を増やし、より自然な
立体画像の表示を行なう場合にレンチキュラシートなど
の補助的な光学部材を用いると、レンチキュラシート等
の光学部材は画質向上を制限し妨げる原因になる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した技
術的背景に基づいてなされた発明であり、下記するよう
な目的を達成する。本発明の目的は、撮影にレーザーを
用いず再生する際にレーザーを用いることにより任意の
被写体の立体的再生を可能にする立体画像表示装置及び
その方法を提供することにある。
【0027】本発明の他の目的は、レンチキュラシート
などの高画質化を制限し妨げるような光学部材を原理的
に用いないですむように、ホログラフィックな手段を用
いることにより視差画像を分離して立体視を行なう立体
画像表示方式を現実的に実現するため、現状のLCDの
ようなディスプレイデバイスを暫定的に用いても視差数
が多く自然な立体感を持ち、しかも、像サイズが大きい
立体画像を再生表示する立体画像表示装置及びその方法
を提供することにある。本発明の更に他の目的は、リア
ルタイムで立体映像を送信して再生できる立体TVを提
供することにある。
【0028】
【発明の課題を解決するめの手段】本発明は、前記目的
を達成するため、次のような手段を採る。本発明1の立
体画像表示装置は、視差画像のフーリエ変換パターンと
平面波との干渉縞として求めたホログラフィック・ステ
レオグラム・データを再生する単位画像表示手段からな
る画像表示手段群と、前記単位画像表示手段群を照明す
る再生用光を発生させるコヒーレント光源とからなる。
【0029】本発明2の立体画像表示装置は、前記発明
1の立体画像表示装置であり、前記ホログラフィック・
ステレオグラム・データは、視点データ単位に分離表示
され、前記画像表示手段群はその法線方向が再生立体画
像を観察する領域である視域の中心近傍で交差するよう
に配置され、前記再生用光は前記画像表示手段群に垂直
に入射する平面波又は再生する立体画像近傍に集束する
球面波であることを特徴としている。
【0030】本発明3の立体画像表示装置は、前記発明
1の立体画像表示装置であり、前記ホログラフィック・
ステレオグラム・データは、複数の視点データが1単位
に分離表示され、前記画像表示手段群はその法線方向が
再生立体画像を観察する領域である視域の中心近傍で交
差するように配置され、前記再生用光は再生する立体画
像近傍に集束する球面波であることを特徴としている。
【0031】本発明4の立体画像表示装置は、前記発明
1の立体画像表示装置であり、前記ホログラフィック・
ステレオグラム・データは、複数の視点データが1単位
に分離表示され、前記画像表示手段群はその法線方向が
再生立体画像を観察する領域である視域の中心近傍で交
差するように配置され、前記再生用光は前記視域中心近
傍に集束する球面波であることを特徴としている。
【0032】本発明5の立体画像表示方法は、複数台の
カメラで被写体を撮影した画像から元の被写体を再生す
るための複数の視差ホログラムを計算によりそれぞれに
作成し、前記視差ホログラムのホログラムデータを計算
する視点の位置に対応する順序で、前記視差ホログラム
を光回折性がある表示手段に表示し、表示された前記視
差ホログラムに再生光を照射して複数の視差立体像を再
生する。
【0033】本発明の立体画像表示装置及びその方法
は、立体画像再生用画像表示手段に再生する部分画像と
してホログラムを用いる。このホログラムは、通常の画
像から計算により求めることができる。この計算は、視
差ホログラムのホログラムデータを計算する視点に立っ
て行なう。
【0034】このように計算されたホログラムは、その
視点の位置に対応する順序で表示される。ホログラムの
作成のために、レーザーを用いずに通常のTVカメラを
用いる。再生用のレンズなどの光学部品は原理的に不要
であるが、レンズを用いて解像度を高めるために用いる
ことができる。
【0035】本発明の立体画像再生用のホログラムの画
像表示は、次のようにも行うことができる。複数のカメ
ラで撮影した視差画像からn個の所望の視点からの視差
像を計算により求め、これからホログラムデータを計算
し、m番目の視点のデータを単位画像表示手段7(m)
に入力する。一般的には、複数台のカメラで被写体を撮
影した画像から元の被写体を再生するための複数の視差
ホログラムを計算によりそれぞれに作成し、視差ホログ
ラムをカメラの位置に対応する順序で光回折性がある表
示手段に表示し、表示された視差ホログラムの全てに再
生光を照射して複数の視差立体像を再生する。
【0036】
【実施の形態1】次に、本発明の立体画像表示装置の実
施の形態を説明する。図1は、実施の形態(以下、実施
形態という)1の原理を示す模式的な概念図である。レ
ーザー光源1から出射したレーザー光線2は、1組のコ
リメータ・レンズ3により光束を広げられる。束径を拡
大された平行光線から形成される光束4は、進路変更用
の全反射ミラー5により進路を変更されている。
【0037】このように進路を変更されたレーザー光束
5は、進路上に並べられて設けられている複数の非全反
射型透過ミラー6(n)(n=1,2,・・・,n)か
らなる非全反射型透過ミラー群6に入射する。非全反射
型透過ミラー6(m−1)の反射率(入射光量の分の反
射光量)をλ(m−1)、非全反射型透過ミラー6
(m)の反射率をλ(m)とすると、 λ(m−1)=λ(m)・(1−λ(m−1)). 隣り合う2体の非全反射型透過ミラー間にこの関係を与
えておくと各非全反射型透過ミラーで反射する反射量
が、互いに等しくなる。
【0038】隣り合う2体の非全反射型透過ミラーの相
対角度は、後述する。非全反射型透過ミラー群6の前方
に(光線が進む方向を当該光学系において前方とい
う)、立体画像を再生するための立体画像再生用画像表
示手段7が設けられている。立体画像再生用画像表示手
段7は、立体画像再生用画像の単位である単位画像表示
手段7(m)から構成されている。単位画像表示手段7
(m)は、水平方向にのみ視差を持たせる場合は、1つ
の円弧上に並べられている。
【0039】単位画像表示手段7(m)は、水平・垂直
方向に視差を持たせる場合は、1つの円筒面上又は1つ
の球面上に並べられている。このような円弧又は球面に
垂直な法線のうちで各単位画像表示手段7(m)の概ね
の中心を通る法線を、以下、単に法線という。単位画像
表示手段7(m)の法線に平行な光束が各単位画像表示
手段7(m)に入射するように、各非全反射型透過ミラ
ー6(m)に設置角度が与えられている。
【0040】このような画像表示手段7に画像を再生す
る再生手段として、ディスプレイコントローラ8が設け
られている。ディスプレイコントローラ8と画像表示手
段7との間に、ホログラム画像信号を送信するための入
力信号線9が接続されている。
【0041】処理する画像信号がホログラムかそうでな
いかの相違点を除けば、従来のディスプレイコントロー
ラと本発明のディスプレイコントローラ8との間に相違
点は存在しない。本発明のディスプレイコントローラ8
は、従来の液晶TVのそれに比べて、入力信号線9によ
り送信する信号量(ビット数)が多い点のみで異なる。
画像記憶装置11が、ディスプレイコントローラ8に接
続されている。
【0042】画像記憶装置11からディスプレイコント
ローラ8にホログラム画像情報を送ることができる。デ
ィスプレイコントローラ8及び画像記憶装置11に画像
情報を出力する画像情報出力装置12が接続されてい
る。画像情報出力装置12は、ホログラム作成用計算機
13が内蔵されている。ホログラム作成用計算機13
は、視差画像を再生することができるホログラムを視差
画像から計算により作成することができる。画像情報出
力装置12に画像情報が画像信号線14により各カメラ
15(t)から入力される。s台のカメラ群により同一
回転角度位置の被写体16の視差画像が、撮影される。
【0043】次に、本発明の立体画像表示装置の実施形
態1の作用、ホログラフィック・ステレオグラムの作成
及び立体画像再生方法について説明する。図1は、ホロ
グラムの作成及び作成したホログラムから立体像を再生
する手段の全てを表現している。物体16は、カメラ1
5の位置から見える物体表面が、カメラ15で撮影され
る。
【0044】カメラ15により撮影された画像は、その
カメラのCCD上に番地付き光量として表現されてい
る。このような番地付き光量が信号化され、画像情報出
力装置12のホログラム作成用計算機13に入力され
る。
【0045】撮影像から物体16の前記表面を再生する
ことができるホログラムは、撮影像から計算により求め
ることができる。この計算は、視差をもたらす視点に基
づいて行なわれる。即ち、番地付き光量である視差画像
のフレネル変換を求めそれと適当な参照光の干渉強度を
計算することにより、視差像についてのホログラフィッ
ク・ステレオグラムを得ることができる。
【0046】ホログラフィック・ステレオグラムのデー
タが画像情報出力装置12から出力されディスプレイコ
ントローラ8を介して画像表示手段7に送られる。単位
画像表示手段7(m)の位置は、被写体の各部分の位置
に対応している。例えば、ホログラムデータは、次のよ
うな画像表示手段7に送られる。n個のカメラで撮影し
た視差画像に2次元のフーリエ変換を施し、フーリエ面
での光の波面を求め、干渉縞を計算する。
【0047】n個のカメラで撮影する替わりに、nより
少ない複数のカメラで視差画像を撮影し、視点補間、視
点変換などの処理を施し、所望のn点の視点からの視差
画像を求めることもできる。このように求めたn個のホ
ログラムデータは、同期されて各単位画像表示手段7
(m)に入力される。単位画像表示手段7に表示される
再生画像はホログラムであるから、この画像そのものは
干渉縞模様であり人間の眼には情報を有しない。人間の
眼にはナンセンスなホログラムとしての情報は、参照光
であるレーザー光線2により人間の眼に有意義である像
即ち被写体16と同一である情報として、イメージプレ
ーン21に再生される。
【0048】レーザー光線4は、非全反射型透過ミラー
6(m)により均等量に分配され、画像表示手段7に表
示されるパターンにより回折され、イメージジプレーン
21の近傍に実像として再生される。n個の視差像が、
イメージプレーン21の同一の領域に重なって再生され
る。一旦計算したホログラフィック・ステレオグラム・
データは、フレームバッファ、VTR等の画像記憶装置
11に記録しておき、記録情報を順次読みだしながら、
同様に画像表示手段7に表示再生することもできる。な
お、画像表示手段7の傾き角度は、画像表示手段7の法
線が全て視域中心近傍の1点で交差するように設定され
ている。
【0049】次に、ホログラフィック・ステレオグラム
・データの公知の計算方法について簡単に説明する。ホ
ログラフィック・ステレオグラムも両眼視差を用いるス
テレオグラム方式の立体画像表示方式であるので、IP
とのアナロジーにより説明する。図10は、IP(前
記)の原理を表したもので、レンズアレイ31を写真乾
板32の前面に配置し、各レンズの焦点面が乾板の乳剤
面に概略一致するようにする。写真乾板32には様々の
異なる方向から眺めた物体の微小な倒立像が記録され
る。
【0050】写真乾板を現像・焼き付けした後、元の位
置に置き、背面から白色拡散光で照明すると、乾板上の
各点からの光束は撮影時と同一の経路を逆に辿るため、
もとの物体が観察できる。実際には、再生表示される画
像は、逆視像(pseudoscopic image)になるという問題
があるが、画像を一度電子化し、コンピュータのメモリ
ーに取り込む場合は、視点変換などの簡単な画像処理に
より正視像(orthoscopic image)にすることができ
る。
【0051】この再生光学系は、図11のようになり、
微小な視差画像とレンズの組み合わせが多数並列に並ん
だ構成になる。ホログラフィック・ステレオグラムと
は、レンズアレイ31と立体表示像33の間の任意の面
でディスプレイ及びレンズアレイを透過した光の波面を
参照光との干渉縞として計算し、表示することに対応す
る。ここではホログラフィック・ステレオグラム・デー
タの計算時間を短縮するために、フーリエ変換面で記録
することを考える。
【0052】これは、図11に示すレンズアレイ焦点面
34での波面を記録したことに対応する。すなわち、各
視点画像のフーリエ変換像をその視点位置に合わせて合
成することによりホログラフィック・ステレオグラム・
データを作成することができる。
【0053】この構成とすることにより、波面の計算
に、FFT(Fast Fourier Transform)のアルゴリズム
を使うことができ、計算時間を短縮することができる。
図1に示すような視域22を設定したとき、各単位画像
表示手段7(m)を照明する再生用照明光の光軸を、視
域の中心に一致させた場合、視域内の瞳には、設置した
全ての単位画像表示手段7(m)からの光線が入射す
る。再生像のサイズが同一の場合、表示可能な光線方向
数(n)は、上記の構成(1点集中型構成)において最
も多くなり、良好な立体画像を表示することができる。
【0054】さらに、設定した視域内の観察者の瞳に各
々のディスプレイである単位画像表示手段7(m)から
の光線を入射させるために必要な回折角は、上記構成の
場合に最も小さくてすむ。すなわち、同一の視域を達成
する場合、回折角を決める画像表示手段7のピクセルピ
ッチへの要求は、最も緩くできる。1つのディスプレイ
デバイスにs個の視点からのホログラフィック・ステレ
オグラム・データを表示することにより、視点数sを増
やしても、ディスプレイデバイスの数はm/s個で済
む。
【0055】
【実施の形態2】図2は、本発明の立体画像表示装置の
実施形態2を示す光学系の水平断面図としての概念図で
ある。レーザー光源から出射した光線は、傾き角度、反
射率を適当に調整した非全反射型透過ミラー群6により
分割され、画像表示手段7に入射する。非全反射型透過
ミラー群6及び画像表示手段7の各構成は、実施形態1
と同じである。非全反射型透過ミラー群6により調整さ
れた光線の光軸方向は、実施形態1と同様に視域中心で
交差するように設定している点も、実施形態1と同じで
ある。カメラ群は、図2で省略し図示していない。
【0056】実施形態1の場合は、立体表示像の1点は
1つの視点のデータを表示するディスプレイサイズだけ
の広がりを持つが、さらにディスプレイデバイスの後面
に、レンズ群41が配置されている点で、実施形態1と
異なる。再生用レーザー光線は、イメージプレーン21
上へ集束するように設定してあるため、イメージプレー
ン21上に所望の視差画像が結像する。イメージプレー
ン21上で結像するため、表示立体画像42の解像度
は、ホログラフィック・ステレオグラム・データの視差
画像サイズに限定されずに、1つのユニットから複数の
像点をイメージプレーン21上で解像表示することがで
きる。
【0057】そのためイメージプレーン21上に瞳の焦
点を合わせることにより、高解像度の表示像が観察でき
る。実施形態2の再生方法が、実施形態1のそれに比較
して高解像度な再生像を再生できる理由について簡単に
説明する。再生像が点像である場合について、図3を用
いて説明する。一次元の場合について述べ、説明を簡単
化する。図3(a)に示すように、物点43の各視差画
像43(t)は、視点位置によりわずかに位置の異なる
点像として求められる。
【0058】これからレンズ焦点面での波面をフーリエ
変換により求め干渉データを計算すると、図3(b)に
示すように、ホログラフィック・ステレオグラム・デー
タは位置ずれに対応して空間周波数の異なる単一周波数
の格子パターンになる。この干渉パターンを平面波で再
生すると視差画像の幅だけ広がりを持った像が再生され
る。
【0059】実施形態2は、図3(d)に示すように、
イメージプレーン45上に収束する球面波46で再生す
る方法であるから、再生光はイメージプレーン上の1点
に結像集束する。複数の像点からホログラフィック・ス
テレオグラム・データを作成しておけば、各視差画像か
ら複数の像点が解像できる。
【0060】球面波46による再生は、図3(c)に示
すように、視差画像記録時の物点43の結像面とレンズ
の前焦点面間の距離Zによる位相項を付加することに対
応している。即ち、レンズ前焦点面からZだけ離れるこ
とによるレンズ後焦点面での相対位相項は、イメージプ
レーン上に収束させるレンズの位相項と一致している。
従って、レンズを用いて、イメージプレーン上に収束す
る球面波によりディスプレイを照明する替わりに、必要
なレンズ項を付加したホログラフィック・ステレオグラ
ム・データをディスプレイに表示し、平面波で再生して
も同一の再生像が得られる。
【0061】一つのディスプレイデバイスには、一つの
レンズが対応しているため、複数の視点データを一つの
ディスプレイデバイスに表示させる場合、各々の視点デ
ータに入射する光線の光軸の交差点と集束点を独立に選
べず、両者が、視域中心がイメージプレーン上に来るよ
うに設定しなければならない。ディスプレイデバイスと
再生像の距離を再生像から視域までの距離に較べて大き
く取れば、集束点を視域中心にとってもイメージプレー
ン上で光線の広がりは小さく、ほぼ結像状態となるか
ら、良好な再生像が得られる。
【0062】
【実施の形態3】実施形態1,2とも水平断面について
説明したが、水平・垂直両方向に画像再生装置のユニッ
トを2次元的に並べることにより、水平・垂直両方向に
視差を持つ表示像が得られる。しかし、そのためには、
ユニットの数が非常に多くなり余り現実的でなくなって
しまう。また、両眼が水平方向についていることから、
垂直方向の視差が水平方向に比較し重要でないことを利
用し、垂直方向の視差を放棄し、ユニットを水平方向に
のみ並べることが考えられるが、単純に垂直方向のユニ
ットを省略しただけでは、垂直方向の像サイズが小さく
なってしまう。
【0063】垂直方向のユニットをなくし、かつ像サイ
ズを小さくしない方法として、垂直方向に関しては、視
差画像をそのまま表示し、これを拡大投影する方法が考
えられる。図4は、垂直方向に関して視差画像をそのま
ま表示しこれを拡大投影することにより、像サイズを小
さくしない立体画像表示装置の実施形態3を示してい
る。図4(a)は、光学系を示す平面断面図、図4
(b)は側面断面図である。
【0064】実施形態1,2と同様に、レーザー光源1
から出射した光線は、傾き角度、反射率を適当に調整し
た非全反射型透過ミラー群6により分配され、各単位画
像表示手段7(m)に入射する。ホログラフィック・ス
テレオグラム・データの作成方法について説明する。ホ
ログラフィック・ステレオグラム・データの水平方向
は、実施形態1,2と同様に波面を計算して干渉縞デー
タを求める。垂直方向は、視差画像データそのままとす
る。
【0065】具体的には、1水平ライン毎に1次元のフ
ーリエ変換等により、ホログラフィック・ステレオグラ
ム・データを計算する。このホログラフィック・ステレ
オグラム・データにより、水平方向に関しては、ディス
プレイのホログラフィック・ステレオグラム・パターン
の回折により像が表示され、垂直方向に関しては、視差
画像を垂直方向にパワーを持つシリンドリカルレンズ群
51によりイメージプレーン上に拡大投影して像を表示
する。
【0066】この時、シリンドリカルレンズ群51の焦
点距離を変更することにより、垂直方向の像の拡大倍率
を変更できることから、アスペクト比を適当に選ぶこと
ができる。像表示位置に垂直方向に拡散するレンチキュ
ラシート52を配置することにより、像全体の光が瞳に
入るようにして、再生像を観察する。また、観察位置が
固定の場合は、像サイズと同程度以上の幅を持ち、垂直
方向にパワーを持ったシリンドリカルレンズで、瞳に光
線を集光させることにより再生像を観察することもでき
る。
【0067】
【実施の形態4】図5は、実施形態4を示している。図
5(a)は、光学系を示す平面断面図、図5(b)は、
側面断面図である。光学系は基本的に実施形態3のそれ
と同一である。実施形態3が一方向性拡散板を透過した
光線により再生像を観察する方法であるのに対し、実施
形態4は反射型になっている。スクリーン61は垂直方
向への一方向性拡散機能を持った反射板である。垂直方
向の視差を放棄しているため、図5(a)に示すよう
に、表示装置と観察者(の眼)を上下方向にずらして配
置すれば立体像を観察することができる。
【0068】画像表示手段7としてLCDを考えた場
合、高精細なものでも、可視光の波長に較べ1〜2桁大
きいので、大きな再生像、視域を得るためには、画像表
示手段7と再生像の距離を大きくする必要があり、省ス
ペースの観点から、反射型が好都合である。また、高精
細なLCDパネルは小型であるため垂直方向に関しても
投影距離を長くして、短焦点距離のレンズを用いて拡大
投影するのが望ましい。これにより、立体プロジェクタ
ーとスクリーンを分離して考えた場合、表示装置を小型
化できる。
【0069】以上に述べた実施形態1,2,3,4につ
いての作用上の効果を、以下に説明する。本発明の立体
画像表示装置は、表示する立体画像のデータを参照光と
の干渉縞として記録するホログラムを用いた表示方法で
あり、記録する光線と参照光の成す角度により干渉縞の
空間周波数が決まり、その成す角度が大きくなるほど空
間周波数が高くなる。干渉縞の空間周波数が高くなり、
そのピッチが、ディスプレイデバイスのサンプリング間
隔より細かくなると、正しいパターンの表示ができなく
なり、モアレ模様として現われる。
【0070】一般的には、サンプリング定理として、帯
域制限された信号(周波数<f)の場合、1/2f以下
の間隔でのサンプリングにより、一意的に信号を表すこ
とができるとされている。また、図9(a)に示すよう
にディスプレイデバイスの端で物体光と参照光の成す角
度が最も大きくなり、干渉縞の空間周波数が高くなるた
め、ディスプレイデバイス端部で干渉縞パターンを正し
く表示できるか否かの限界から、像サイズ、視域等が限
定されてしまう。
【0071】これを避ける目的で、発散する球面波を参
照光として、この干渉パターンを記録もしくは計算して
おき、参照光と共役な収束光で再生する方法がよく用い
られる。これにより、例えば表示する物体中心から発生
する球面波を参照光とすると、干渉縞の空間周波数はホ
ログラム上全域でほぼ一定となり、最も空間周波数を低
くすることができる。しかし再生のための収束光を作成
するレンズが必要となり、像サイズ及び視域を大きくす
るためには、レンズが大口径になり現実的には達成が困
難である。
【0072】そこで、図9(b)の如く、ディスプレイ
デバイスを分割し、ユニット毎に観察者側にある収束点
にその法線方向が交差するように配置し、各々のディス
プレイデバイスに垂直に入射する参照光との干渉を計算
することにより、干渉縞の空間周波数を低くすることが
できる。
【0073】再生光は、傾きを各々ユニットに対応する
角度だけ傾けて配置する複数のビームスプリッターから
作成できる。透過率及び反射率は、全ての反射光強度が
等しくなるように調節してある。また、ホログラフィッ
ク・ステレオグラムとすることで、再生物体の視差画像
から表示データが計算できるため、現実の被写体を再生
物体として選択することができる。
【0074】さらに、視差画像をレンズにより対応する
視点へ集光した場合を仮定し、レンズの焦点面でのホロ
グラフィック・ステレオグラムデータを計算する場合、
物体光の波面は、視差画像のフーリエ変換となり、ホロ
グラフィック・ステレオグラムデータは視差画像のフー
リエ変換を用いて計算できる。従って、FFTのアルゴ
リズムを用いることにより、高速な計算処理を行なうこ
とができる。また、イメージプレーン上に収束する、球
面波により再生することにより、イメージプレーン上に
各視差画像が結像する。
【0075】表示像としてある一点の物点を考えた場
合、平面波再生の場合は、像点の広がりは、再生位置
で、各視差画像幅かそれ以上になるのに対して、上記の
球面波再生の場合、一点に集束する。これにより、イメ
ージプレーン上に瞳の焦点を合わせた場合、表示像の分
解能が向上し、同一のユニットから複数の物点を分解表
示することができる。さらに、垂直方向の視差を放棄
し、ユニットを水平方向にのみ並べ、垂直方向に関して
は、視差画像を、垂直方向にパワーを持つシリンドリカ
ルレンズにより、垂直方向の一方向性拡散板上に拡大表
示する事により、立体画像を表示することも可能であ
り、ユニットの減少、さらには表示像の拡大に有効であ
る。
【0076】
【その他の実施形態】再生用レーザーとして1光源のレ
ーザーを分配して用いたが、画像表示手段7は独立した
単位ホログラムの集合であるから、単位ホログラムごと
に独立したレーザー光源を用いることができる。この場
合、半導体レーザーが用いられる。
【0077】
【効果】本発明の立体画像表示装置及びその方法によれ
ば、画像再生手段であるディスプレイの解像度による像
サイズの制限が緩和され、より大きな像を表示すること
ができる。また、像サイズが同じなら、より大きな視域
を持った像を観察することができる。さらに、再生光の
収束位置を観察位置とすれば、ディスプレイのピクセル
ピッチにより視域が決まり、視域一定の下で、画素数を
増やすことにより像を見込む角度を大きくすることがで
きる。
【0078】従って、ディスプレイピクセルサイズが限
定されている場合でも、ディスプレイの数を増やすこと
により、表示像サイズを大きくすることができる。ま
た、イメージプレーン上に収束する球面波により照明す
ることにより、イメージプレーン上の表示像の1点の広
がりが小さくなり、分解能が向上し、同一のユニットか
ら複数の物点を分解表示できる。さらにまた、ユニット
を水平方向にのみ並べ、垂直方向に関しては、視差画像
をそのまま表示し、垂直方向にパワーを持つシリンドリ
カルレンズにより拡大表示することにより、ユニットの
数を減らし、大きなサイズを持った再生像を表示でき
る。また、ユニットの数が等しければ、高解像度の像が
表示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の立体画像表示装置の実施形態
1を示す平面断面図である。
【図2】図2は、本発明の立体画像表示装置の実施形態
2を示す平面断面図である。
【図3】図3は、実施形態1と実施形態2の相違点をI
Pのアナロジーを用いて説明するための概念図である。
【図4】図4は、本発明の立体画像表示装置の実施形態
3を示す図であり、図4(a)はその平面断面図、図4
(b)は側面断面図である。
【図5】図5は、本発明の立体画像表示装置の実施形態
4を示す図であり、図5(a)はその平面断面図、図5
(b)は側面断面図である。
【図6】図6は、公知の立体表示方法における像作成過
程を示す概念図である。
【図7】図7は、公知の前記立体表示方法における像再
生過程を示す概念図である。
【図8】図8は、ホログラフィック・ステレオグラムの
撮影方法を説明するための概念図である。
【図9】図9は、ディスプレイの配置の違いによるホロ
グラフィック・ステレオグラム・データの空間周波数の
違いについて比較説明するための概念図である。
【図10】図10は、IPの原理を説明するための概念
図である。
【図11】図11は、ホログラフィック・ステレオグラ
ムをIPとのアナロジーで説明するための概念図であ
る。
【符号の説明】
1…レーザー光源 2…レーザー光線 6…非全反射型透過ミラー群 6(n),6(m)…非全反射型透過ミラー 7…画像表示手段 7(n),7(m)…単位画像表示手段 8…ディスプレイコントローラ 12…画像情報出力装置 13…ホログラム作成用計算機 15(t),15(s),15…カメラ 16…被写体 21…イメージプレーン 41…レンズ群 51…シリンドリカルレンズ群 52…レンチキュラシート 61…スクリーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03H 1/22 G03H 1/22 1/26 1/26 H04N 13/04 H04N 13/04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 視差画像のフーリエ変換パターンと平面
    波との干渉縞として求めたホログラフィック・ステレオ
    グラム・データを再生する単位画像表示手段からなる画
    像表示手段群と、 前記単位画像表示手段群を照明する再生用光を発生させ
    るコヒーレント光源とからなる立体画像表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の立体画像表示装置であり、 前記ホログラフィック・ステレオグラム・データは、視
    点データ単位に分離表示され、 前記画像表示手段群はその法線方向が再生立体画像を観
    察する領域である視域の中心近傍で交差するように配置
    され、 前記再生用光は前記画像表示手段群に垂直に入射する平
    面波又は再生する立体画像近傍に集束する球面波である
    ことを特徴とする立体画像表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の立体画像表示装置であり、 前記ホログラフィック・ステレオグラム・データは、複
    数の視点データが1単位に分離表示され、 前記画像表示手段群はその法線方向が再生立体画像を観
    察する領域である視域の中心近傍で交差するように配置
    され、 前記再生用光は再生する立体画像近傍に集束する球面波
    であることを特徴とする立体画像表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の立体画像表示装置であり、 前記ホログラフィック・ステレオグラム・データは、複
    数の視点データが1単位に分離表示され、 前記画像表示手段群はその法線方向が再生立体画像を観
    察する領域である視域の中心近傍で交差するように配置
    され、 前記再生用光は前記視域中心近傍に集束する球面波であ
    ることを特徴とする立体画像表示装置。
  5. 【請求項5】 複数台のカメラで被写体を撮影した画像
    から元の被写体を再生するための複数の視差ホログラム
    を計算によりそれぞれに作成し、 前記視差ホログラムをそのホログラムデータを計算する
    視点の位置に対応する順序で光回折性がある表示手段に
    表示し、 表示された前記視差ホログラムの再生光を照射して複数
    の視差立体像を再生する立体画像表示方法。
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