JP3595517B2 - 線路下構造物構築工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道の線路下に構造物を構築する工法に関するものであり、特に、線路下の地盤掘削等に用いる仮設桁に補強桁を取り付けて補強した後、これらを包み込むようにしてコンクリートを打設して鉄骨コンクリート桁を形成し線路下構造物の一部として利用する線路下構造物構築工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄道営業を行い列車が走行している線路(以下、「活線」という。)の下方を横断するトンネルや函渠等の構造物(以下、「線路下構造物」という。)を構築する場合には、図8に示すような工法が採用されていた。
【0003】
この場合には、まず、図8(A)に示すように、線路の近傍、例えば線路側方等に複数の立坑、例えばH1、H2、H3、及びH4を所定の深さまで掘削し、この立坑H1〜H4の内部に、仮設橋脚、例えば11、12、13、及び14を設置する。仮設橋脚11〜14は、鋼材等からなり、柱状に構成され、立坑の底部の地盤G1により支持される。その後、線路近傍に複数の仮設桁、例えば221、222、223、224、及び225を設置し、これらの仮設桁221〜225が、仮設橋脚11〜14により支持(例えば、各仮設桁の両端の単純支持)されるようにする。仮設桁221等は、工事桁とも呼ばれる。
【0004】
次に、図8(B)に示すように、上記した仮設橋脚11〜14と仮設桁221〜225などにより、軌道を仮受けし、列車荷重や軌きょう(レールとまくらぎ等から構成される梯子状の構造体)の自重等を仮設橋脚11〜14と仮設桁221〜225などにより支持する。
【0005】
図9は、仮設桁の詳細な構成を示す図であり、図9(A)は、仮設桁221と軌きょうとの関係を示す横断面図である。図9(A)に示すように、仮設桁221は、鋼材等からなるI形断面等の主桁411及び412を有し、主桁411、412は、軌道の両側に沿って設置され、桁の中心軸方向が軌道の長手方向と略平行となるように配置される。各主桁411、412の軌道側には、鋼材等からなる横桁固定用部材414、415が取り付けられており、これらにより、鋼材等からなる横桁413が支持されている。横桁413の横断面は、図9(B)に示すような略「U」字状又は樋状となっており、この横桁413の内部の溝状の空間に、まくらぎTが抱き込まれるようにして収容されるようになっている。まくらぎTは、レールR1及びR2を支持している。
【0006】
次に、上記のように仮設橋脚11〜14と仮設桁221〜225などにより軌きょうが仮受けされている状態で、線路下の地盤G2を掘削し、本設橋脚、例えば31、32を設置する。本設橋脚31等は、例えばコンクリート構造物等によって構成される。本設橋脚31等が設置されると、次に、本設桁、例えば271、272、273等を設置し、これらの本設桁271〜273が、本設橋脚31、32により支持(例えば、各仮設桁の両端の単純支持)されるようにする。
【0007】
次に、図8(C)に示すように、軌道(軌きょう)を、仮設桁221等から本設桁271等に受け替える。これにより、列車荷重や軌きょう自重等は、本設桁271等と本設橋脚31等と本設橋脚下の地盤G3により支持されるようになる。この受け替え工程の後、仮設桁221等はてっ去され、軌道の形状(平面形状、水準高低等)は所定の精度範囲内となるように整正され復旧される。なお、図8(C)において、符号RLは、図9(A)に示すレールR1等の頂面の位置を示している。図8(C)において、本設桁271等と本設橋脚31等は、線路下構造物を構成している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の線路下構造物構築工法では、いったん仮設桁を軌道近傍に設置して線路下構造物を構築した後、設置された仮設桁を今度はてっ去し、軌道を復旧する必要がある。活線における仮設桁の設置及びてっ去は、列車運行の安全を確保するために夜間作業となったり、保安対策に万全を尽くす必要があるなど、多大な労力を要し、それに伴って建設コストも高価なものとなっていた。また、仮設桁自体は、本設構造物ではなく、何回かは転用が可能ではあるが、その製作費用の分は、余分な建設コストとなっていた。また、仮設桁のてっ去工事の分だけ全体の工事期間が伸びることになる、という問題もあった。
【0009】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の解決しようとする課題は、仮設桁を活用して本設用の桁を形成し線路下構造物を構築し得る工法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る線路下構造物構築工法は、複数の仮設橋脚を線路近傍に設置した後、前記仮設橋脚により支持される複数の仮設桁を設置し、前記仮設橋脚と仮設桁により軌道を仮受けし、次いで本設橋脚を設置するとともに前記複数の仮設桁どうしを添接部材によって連結しかつ補強桁を取り付けて補強し、次いで前記仮設桁及び補強桁を包み込むようにコンクリートを打設して鉄骨コンクリート桁を構成し、次いで前記鉄骨コンクリート桁を前記仮設橋脚から前記本設橋脚に受け替えることにより、前記鉄骨コンクリート桁を線路下構造物の一部として利用することを特徴とする。
【0011】
上記した線路下構造物構築工法において、好ましくは、前記補強桁は、H形鋼により形成される桁である。
【0012】
また、上記した線路下構造物構築工法において、好ましくは、前記補強桁はトラス桁である。
【0013】
また、上記した線路下構造物構築工法において、好ましくは、前記軌道の仮受けの後、前記仮設桁を降下させ、次いで前記軌道のまくらぎ下に介在部材を挿入することにより前記軌道のレールレベルを前記仮設桁降下前と同一位置に維持する。
【0014】
また、上記した線路下構造物構築工法において、好ましくは、前記コンクリートの打設は、前記軌道上を列車が走行中に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
(1)第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態である線路下構造物構築工法における仮受けの手順を示す概念図である。また、図2は、図1に示す線路下構造物構築工法における仮設桁の降下の手順を説明する図である。また、図3は、図1に示す線路下構造物構築工法における仮設桁の降下の手順のさらに詳細な内容を説明する図である。また、図4は、本発明の第1実施形態である線路下構造物構築工法における仮設桁の補強の手順を示す概念図である。また、図5は、本発明の第1実施形態である線路下構造物構築工法における鉄骨コンクリート桁の構成を示す縦断面図である。また、図6は、本発明の第1実施形態である線路下構造物構築工法における鉄骨コンクリート桁の構成を示す横断面図である。
【0017】
第1実施形態の線路下構造物構築工法の場合は、まず、図8(A)に示すように、線路の近傍、例えば線路側方等に複数の立坑、例えばH1、H2、及びH3を所定の深さまで掘削し、この立坑H1〜H3の内部に、仮設橋脚、例えば11、12、及び13を設置する。仮設橋脚11〜13は、棒状鋼材、H形鋼、鋼管等からなり、柱状に構成され、立坑の底部の地盤G1により支持される。
【0018】
次に、図1に示すように、各仮設橋脚11、12、13の頂部に、それぞれ仮支承受桁51、52、53を設置し、さらに仮支承受桁51、52、53の上にそれぞれ仮支承61及び62、63及び64、65及び66を載置する。そして、仮支承61等の上に複数の仮設桁、例えば21、22、23、24、25、及び26を設置し、これらの仮設桁21〜26が、仮設橋脚11〜13によって支持されるようにする。仮支承受桁51等は、例えばH形鋼によって構成される。また、仮支承61等は、例えばH形鋼、ブロック状の鋼材などによって構成される。
【0019】
上記した仮設桁21等の構成は、図8、9に示す従来の仮設桁221等とほぼ同様であるが、仮設桁どうしを連結する添接部材(後述。符号83等を参照。)が取り付け可能なボルト穴等が桁端付近にあらかじめ開設されている点が、従来の仮設桁221等と異なっている。また、仮設桁22と23は添接部材81と添接ボルト(図示を省略)によってあらかじめ連結されており、同様に仮設桁25と26は添接部材82と添接ボルト(図示を省略)によってあらかじめ連結されている。添接部材81、82は、鋼板に所定のボルト挿通孔が開設されたもの等が用いられる。
【0020】
図1に示すように、仮設桁21の図における左端付近は仮支承61によって単純支持されている。また、仮設桁22の図における右端付近は仮支承62によって単純支持されている。また、仮設桁23の図における左端付近は仮支承63によって単純支持され、仮設桁24の図における右端付近は仮支承64によって単純支持されている。また、仮設桁24の図における左端付近は仮支承65によって単純支持され、仮設桁25の図における右端付近は仮支承66によって単純支持されている。
【0021】
次に、図1に示す状態で、上記した仮設橋脚11〜13と仮設桁21〜26などにより、軌道を仮受けし、列車荷重や軌きょう自重等を仮設橋脚11〜13と仮設桁21〜26などにより支持する。
【0022】
図2(A)は、仮受け状態の仮設桁の詳細な構成を示す図であり、仮設桁23と軌きょうとの関係を横断面図で示している。図2(A)に示すように、仮設桁23は、鋼材等からなるI形断面等の主桁311及び312を有し、主桁311、312は、軌道の両側に沿って設置され、桁の中心軸方向が軌道の長手方向と略平行となるように配置されている。各主桁311、312の軌道側には、鋼材等からなる横桁固定用部材314、315が取り付けられており、これらにより、鋼材等からなるまくらぎ受桁313が支持されている。まくらぎ受桁313の横断面は、図示はしていないが、例えば、従来の横桁413と同様な略「U」字状又は樋状断面、「I」形断面、「H」形断面、「ロ」字状断面等となっている。まくらぎTは、レールR1及びR2を支持している。
【0023】
次に、上記のように仮設橋脚11〜13と仮設桁21〜26などにより軌きょうが仮受けされている状態で、線路下の地盤G2を掘削し、本設橋脚、例えば31、32(図4を参照)を設置する。本設橋脚31等は、例えばコンクリート構造物等によって構成される。
【0024】
また、上記のように仮設橋脚11〜13と仮設桁21〜26などにより軌きょうが仮受けされている状態で、図2(A)に示すように、鋼等からなり「I」形断面を有する縦桁316、317を、まくらぎ受桁313の上に仮置きする。この場合、縦桁316、317は、それぞれ、レールR1、R2の両側に沿って設置され、桁の中心軸方向が軌道の長手方向と略平行となるように配置される。
【0025】
次に、各レールR1、R2とまくらぎTとの締結をはずす。次に、図2(B)に示すように、仮設桁23(主桁311及び312とまくらぎ受桁313)を降下させる。次に、上記した縦桁316、317を、まくらぎ受桁313とまくらぎTとの間にスライドさせて挿入し、まくらぎ受桁313と縦桁316及び317によってまくらぎTとレールR1及びR2を支持させた後、レールR1及びR2とまくらぎTとの締結を行い、軌きょうを再び仮受けする。この場合、縦桁316及び317の桁高さをあらかじめ適宜の値に設定しておくとともに、仮設桁23等を降下させる位置を適宜の値に調整することにより、レールR1及びR2の頂面の高さ位置が、降下前と同一位置となるようにする(後述)。
【0026】
図3は、図2に示す線路下構造物構築工法における仮設桁の降下の手順のさらに詳細な内容を説明する図である。まず、図3(A)に示すように、仮設橋脚12の上の仮設桁の一方、例えば仮設桁23の主桁(例えば311)の一端付近に、ジャッキダウン装置Jを設置する。
【0027】
ジャッキダウン装置Jは、例えば、頭部J2を有し側部に雄ネジが形成されたネジ鋼棒J1と、支持金物J4と、ナットJ3及びJ5〜J7を有して構成されている。このジャッキダウン装置Jを主桁311に取り付けるために、図示はしていないが、例えば、主桁311の上フランジ311aと下フランジ311b、仮支承受桁52の上フランジ52aと下フランジ52bにそれぞれネジ鋼棒J1を挿通するための円形断面の孔が開設されている。また、支持金物J4は、例えば、「コ」字状断面の溝形鋼を2個、背向状態で並べ、これらの溝形鋼の各フランジ部を連結板材で連結し、これらの連結板材の各々にも、ネジ鋼棒J1を挿通するための円形断面の孔が開設されている。
【0028】
そして、主桁311の下フランジ311bの下に支持金物J4の上フランジを当てがい、ネジ鋼棒J1を主桁311の上方から下方へ向けて挿通させて、主桁311の上フランジ311a及び下フランジ311bと、支持金物J4と、仮支承受桁52の上フランジ52a及び下フランジ52bを貫通させる。
【0029】
また、このとき、ネジ鋼棒J1の挿通に合わせて、主桁311の下フランジ311bの上面位置付近にナットJ3を嵌め、支持金物J4の下フランジの底面位置付近にナットJ5を嵌め、仮支承受桁52の下フランジ52bの上面位置付近にナットJ6を嵌め、仮支承受桁52の下フランジ52bの底面位置付近にナットJ7を嵌める。このような構成により、ネジ鋼棒J1は、ナットJ6及びJ7によって仮支承受桁52の下フランジ52bに取り付けられる。また、主桁311は、仮支承63がなくても、支持金物J4とナットJ5とネジ鋼棒J1によって支持可能であり、この場合には、主桁311の自重や列車荷重等は、ネジ鋼棒J1を介して仮支承受桁52によって支持される。
【0030】
次に、油圧ジャッキ(図示せず)等を仮設桁23の主桁311の下フランジ311bの下に設置して上昇させ、主桁311をわずかに上昇させた状態で、仮支承63を抜き取る。その後、油圧ジャッキ(図示せず)等を降下させる。これにより、主桁311は、ジャッキダウン装置Jと仮支承受桁52によって支えられる。次に、軌きょう(まくらぎTとレールR1及びR2)をクレーン又は他の支持用部材等によって一時的に支持し、この状態で、ナットJ5を回転させて降下させ、それに伴って主桁311を降下させることができる。なお、主桁311の他端付近においても、同様のジャッキダウン装置を設置し、上記の降下作業と同時に主桁降下作業を行う。
【0031】
なお、支持金物J4の下部に、例えば、複数の抜き取り可能な鋼板から構成される高さ調整用部材J8を設け、各鋼板には、ネジ鋼棒J1を挿通できる略「U」字状の切欠を開設し、高さの微調整を行うようにしてもよい。
【0032】
上記のようにして、主桁311を降下させ、図3(B)に示すように、仮支承63よりも高さの低い支承部材63Aによって受け替える。支承部材63Aは、H形鋼等からなる桁であり、仮支承受桁52に接合され、仮設桁23、24に対して直角方向となるように並べて配置される。その後、まくらぎTの下に、縦桁316及び317を挿入し、軌道を仮受けする。図3(B)において、まくらぎTの下方に図示されている水平線は、縦桁316の頂面を示している。また、図3(B)において、まくらぎTの上方に図示されている水平線は、レールR1の底面を示している。この場合、縦桁316の桁高さは、適宜の値に設定されており、支承部材63Aの高さも適宜の値に設定されているので、レールR1の頂面の高さ位置(図3における一点鎖線:レールレベルRL)は、降下前と同一位置となる。レールR2についても同様である。
【0033】
上記と同様の降下作業を、ジャッキダウン装置Jを用いて仮設桁24の主桁321についても実施する。これにより、仮支承64は、高さの低い支承部材64Aと交換される。また、仮設橋脚13の上でも、同様の主桁降下作業が行われる。
【0034】
次に、図3(C)に示すように、複数の仮設桁どうし、例えば仮設桁23と24を、添接部材83と添接ボルト(図示を省略)によって互いに連結される。添接部材83、84の構成は、添接部材81、82の場合と同様である。また、この連結作業と並行して、仮設桁23、24、25の下方に補強桁42が取り付けられる。同様にして、仮設桁21などの下方に補強桁41が取り付けられ、仮設桁26などの下方に補強桁43が取り付けられる。
【0035】
図3(C)及び図4に示すように、補強桁42は、支承部材63A及び64A及び65A及び66A及び67及び68Aと、仮支承受桁52及び53と、補強桁部材93及び94及び95を有している。補強桁部材93は、仮支承受桁52の右方に、添接部材85と添接ボルト(図示を省略)によって接合されている。また、補強桁部材94は、仮支承受桁52の左方に、添接部材86と添接ボルト(図示を省略)によって接合されている。補強桁部材95についても同様である。補強桁部材93等は、H形鋼等からなる桁である。添接部材85、86等の構成は、添接部材81、82の場合と同様である。
【0036】
上記のような構成により、図4に示すように、添接部材83及び84によって連結された仮設桁23及び24及び25は、補強桁42によって下方が補強され、全体としての桁長(桁スパン)が延長されている。これにより、連結された仮設桁23及び24及び25と、補強桁42が、全体として大きな桁を形成している。図4における本設橋脚31の右側、図4における本設橋脚32の左側についても同様に、連結された仮設桁22等と下方の補強桁41、連結された仮設桁26等と下方の補強桁43が、それぞれ、大きな桁を形成している。
【0037】
次に、上記の状態で、型枠(例えば、埋設型枠。(図示せず))を設置した後、図5及び図6に示すように、連結された仮設桁23及び24及び25と補強桁42を包み込むようにしてコンクリートC1を打設する。これにより、鉄骨コンクリート桁72が構成される。図6において、中心線Lの左側は、図5におけるA−A断面を示し、中心線Lの右側は、図5におけるB−B断面を示している。同様にして、仮設桁21などと補強桁41についても、これらを包み込むようにしてコンクリートを打設し、鉄骨コンクリート桁(図示せず)を構成し、仮設桁26などと補強桁43についても、これらを包み込むようにしてコンクリートを打設し、鉄骨コンクリート桁(図示せず)を構成する。なお、仮設桁23等と補強桁42の周囲の適宜箇所に、さらに適宜の鉄筋(図示せず)を配置してコンクリートを打設し、鉄骨鉄筋コンクリート桁を構成するようにしてもよい。仮設桁21等と補強桁41、仮設桁26等と補強桁43についても同様である。
【0038】
なお、本実施形態の線路下構造物構築工法においては、列車を走行させた状態、すなわち列車荷重を受けた状態で、コンクリートC1を打設することが可能である。
【0039】
次に、上記の状態で、鉄骨コンクリート桁71〜73どうしの連結部、例えば添接部材81の位置、あるいは添接部材82の位置が、本設橋脚31、32により支持されるようにする。また、仮設橋脚12の最上部の垂直部材12a及び12b(図3(A)、図3(B)を参照)を取り外し、仮設橋脚12が仮支承受桁52を支持しないようにする。同様にして、仮設橋脚13が仮支承受桁53を支持しないようにする。これにより、仮設橋脚12等から、本設橋脚31等への受け替えが行われる。この受け替えにより、列車荷重や軌きょう自重等は、鉄骨コンクリート桁72等と本設橋脚31、32等と本設橋脚下の地盤G3により支持されるようになる。
【0040】
次に、本設橋脚31、32の上の鉄骨コンクリート桁71〜73どうしの連結部における添接部材、例えば添接部材81、あるいは添接部材82の添接ボルトを緩めてはずし、添接部材81及び82を取り外す。この作業と並行して、仮設橋脚12及び13をてっ去する。その後、軌道の形状(平面形状、水準高低等)は所定の精度範囲内となるように整正され復旧される。この第1実施形態において、鉄骨コンクリート桁72等と本設橋脚31等は、線路下構造物を構成している。
【0041】
第1実施形態の線路下構造物構築工法は、上記したような手順によって行われるため、以下のような利点を有している。
【0042】
a)仮設桁を補強した後に、これらを包み込むようにコンクリートを打設して鉄骨コンクリート桁を形成し、この鉄骨コンクリート桁を線路下構造物の一部として利用することになるため、従来のような仮設専用の桁は不要となり、仮設と本設の両機能を発揮させることができる。このため、従来のような工事桁は不要となり、工事桁製作費用と工事桁てっ去費用が不要となるため、工事費用を低減することできる。
【0043】
b)従来のような工事桁てっ去作業が不要となるため、その分の工事期間を短縮することができる。
【0044】
c)本設用の桁が鉄骨コンクリート桁となるため、鉄道騒音の低減対策として有効である。また、桁の上面に消音用の砕石(バラスト)を散布すれば、さらに大きな効果が期待できる。
【0045】
(2)第2実施形態
本発明は、上記した第1実施形態以外の構成によっても実現可能である。図7は、本発明の第2実施形態である線路下構造物構築工法における鉄骨コンクリート桁の構成を示す縦断面図である。
【0046】
第2実施形態の線路下構造物構築工法の場合は、トラス桁の下弦材に相当する部材と、トラス桁の斜材に相当する部材を有する補強桁(例えば、図7に示す44)を用いて仮設桁(例えば23、24、25)を補強し、これらを包み込むようにコンクリートC2を打設して鉄骨コンクリート桁74を形成する点が第1実施形態の線路下構造物構築工法と異なっており、他の手順は、上記した第1実施形態の場合とまったく同様である。
【0047】
この第2実施形態の線路下構造物構築工法も、上記したような手順によって行われるため、第1実施形態の場合とまったく同様の利点を有している。
【0048】
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。上記各実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0049】
例えば、補強桁は、上記各実施形態におけるH形鋼などのかわりに、鋼管、「ロ」字状断面を有する鋼材、「日」字状断面を有する鋼材、「田」字状断面を有する鋼材等を用いてもよい。
【0050】
また、仮設桁及び補強桁を包み込むようにコンクリートを打設するだけでなく、適宜の鉄筋、鉄骨部材、強化用繊維部材、PC鋼線、PC鋼棒等、又はこれらの適宜の組み合わせをコンクリート内に埋設配置したり、適宜にプレストレスを導入するように構成してもよい。
【0051】
また、補強桁の構造形式としては、上記した桁形式のほか、アーチ桁、I形断面ビーム桁、方杖構造、各種ラーメン構造等を採用してもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数の仮設橋脚を線路近傍に設置した後、仮設橋脚により支持される複数の仮設桁を設置し、仮設橋脚と仮設桁により軌道を仮受けし、次いで本設橋脚を設置するとともに複数の仮設桁どうしを添接部材によって連結しかつ補強桁を取り付けて補強し、次いで仮設桁及び補強桁を包み込むようにコンクリートを打設して鉄骨コンクリート桁を構成し、次いで鉄骨コンクリート桁を仮設橋脚から本設橋脚に受け替えることにより、鉄骨コンクリート桁を線路下構造物の一部として利用するように構成したので、従来のような仮設専用の桁は不要となり、仮設と本設の両機能を発揮させることができる。このため、従来のような工事桁は不要となり、工事桁製作費用と工事桁てっ去費用が不要となるため、工事費用を低減することできる、という利点を有している。また、従来のような工事桁てっ去作業が不要となるため、その分の工事期間を短縮することができる、という利点も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である線路下構造物構築工法における仮受けの手順を示す概念図である。
【図2】図1に示す線路下構造物構築工法における仮設桁の降下の手順を説明する図である。
【図3】図2に示す線路下構造物構築工法における仮設桁の降下の手順のさらに詳細な内容を説明する図である。
【図4】本発明の第1実施形態である線路下構造物構築工法における仮設桁の補強の手順を示す概念図である。
【図5】本発明の第1実施形態である線路下構造物構築工法における鉄骨コンクリート桁の構成を示す縦断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態である線路下構造物構築工法における鉄骨コンクリート桁の構成を示す横断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態である線路下構造物構築工法における鉄骨コンクリート桁の構成を示す縦断面図である。
【図8】従来の線路下構造物構築工法の手順を示す概念図である。
【図9】図8に示す線路下構造物構築工法における仮設桁の詳細な構成を示す図である。
【符号の説明】
11、12 仮設橋脚
12a、12b 垂直部材
13、14 仮設橋脚
21〜26 仮設桁
31、32 本設橋脚
41〜44 補強桁
51、52 仮支承受桁
52a 上フランジ
52b 下フランジ
53 仮支承受桁
61〜66 仮支承
63A〜68A 支承部材
72、74 鉄骨コンクリート桁
81〜86 添接部材
93、94 補強桁部材
221〜225 仮設桁
271〜273 本設桁
311 主桁
311a 上フランジ
311b 下フランジ
312 主桁
313 まくらぎ受桁
314、315 横桁固定用部材
316、317 縦桁
321 主桁
411、412 主桁
413 横桁
414、415 横桁固定用部材
C1、C2 コンクリート
G1〜G3 地盤
H1〜H4 立坑
J ジャッキダウン装置
J1 ネジ鋼棒
J2 頭部
J3 ナット
J4 支持金物
J5〜J7 ナット
J8 高さ調整用部材
L 中心線
R1、R2 レール
T まくらぎ

Claims (5)

  1. 複数の仮設橋脚を線路近傍に設置した後、前記仮設橋脚により支持される複数の仮設桁を設置し、前記仮設橋脚と仮設桁により軌道を仮受けし、次いで本設橋脚を設置するとともに前記複数の仮設桁どうしを添接部材によって連結しかつ補強桁を取り付けて補強し、次いで前記仮設桁及び補強桁を包み込むようにコンクリートを打設して鉄骨コンクリート桁を構成し、次いで前記鉄骨コンクリート桁を前記仮設橋脚から前記本設橋脚に受け替えることにより、前記鉄骨コンクリート桁を線路下構造物の一部として利用することを特徴とする線路下構造物構築工法。
  2. 請求項1記載の線路下構造物構築工法において、
    前記補強桁は、H形鋼により形成される桁であることを特徴とする線路下構造物構築工法。
  3. 請求項1記載の線路下構造物構築工法において、
    前記補強桁はトラス桁であることを特徴とする線路下構造物構築工法。
  4. 請求項1記載の線路下構造物構築工法において、
    前記軌道の仮受けの後、前記仮設桁を降下させ、次いで前記軌道のまくらぎ下に介在部材を挿入することにより前記軌道のレールレベルを前記仮設桁降下前と同一位置に維持することを特徴とする線路下構造物構築工法。
  5. 請求項1記載の線路下構造物構築工法において、
    前記コンクリートの打設は、前記軌道上を列車が走行中に行うことができること
    を特徴とする線路下構造物構築工法。
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