JP3595213B2 - Frpチューブの成形方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、FRP(fiber reinforeced plastic:繊維強化プラスチック)チューブの成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
宇宙空間で用いられる例えば人工衛星の展開アンテナの支持部材、あるいは民生用の道具、例えば釣り竿などに用いられるFRPチューブは、図3に示すようにして成形される。
すなわち、金属の丸棒であるマンドレル1にFRPプリプレグ(繊維に熱硬化型の樹脂を含浸させたもの)を繊維方向が所定方向となるように積層させ、さらにその外周に離型フィルム3を一定のピッチ、所定のテンションによって巻き付ける。そして、真空バッグをかけてオートクレーブ装置内で加熱加圧することによってFRPプリプレグ2を硬化させてチューブを成形する。その後、離型フィルム3をはがし、マンドレル1を引き抜くことによりFRPチューブが成形される。
【0003】
このように従来では、離型フィルム3を巻き付けてオートクレーブ装置において加熱加圧することによりFRPプリプレグ2を硬化させているために、チューブ外形表面に離型フィルム3の巻き付け跡(テープ巻き付け時のピッチのずれ)が残ってしまう。このため従来では、離型フィルム3の巻き付け跡の段差を後加工によって削って表面を滑らかにしたり、さらに塗装を施すなどして外観を整えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来のFRPチューブの成形方法では次のような問題があった。
すなわち、離型フィルム3を巻き付けて加熱加圧することによってFRPプリプレグ2を硬化成形しているため、前述したようにチューブ外周表面に離型フィルム3の巻き付け跡が残ってしまい外観の品質が悪く、巻き付け跡の段差を後加工によって削って表面を滑らかにするなどの工程が必要となっていた。
【0005】
また、テープ巻き付け跡の段差を削る工程ではチューブ全体を均一にする必要があるが、この工程があるということはキズなどの欠陥が発生する可能性があるということになる。特に、チューブを宇宙空間などの環境が厳しい場所で使用する場合には、わずかなキズでも問題となってしまう。
【0006】
また、従来のFRPチューブの成形方法では、前述のようにオートクレーブ装置において加熱加圧を行なう必要があるので、オートクレーブ装置に入れる前にも多くの工程が必要となっていた。
【0007】
さらに、従来のFRPチューブの成形方法で用いられる離型フィルム3などの材料は1度しか使用することができないので、FRPチューブを作成する量に応じて必要となってしまう。
【0008】
また、従来のFRPチューブの成形方法において、肉厚のチューブを作成する場合には、マンドレル1にチューブの肉厚に応じたプリプレグを積層させて、そのFRPプリプレグ2に対して離型フィルム3を巻き付けていかなければならない。しかし、厚みのあるFRPプリプレグ2に対して離型フィルム3を巻き付ける場合には縒れが発生しやすく、肉厚になるほど均一なチューブを成形することが困難となってしまう。
【0009】
本発明は前記のような事情を考慮してなされたもので、チューブ成形後の外観の品質が良く、かつ成形工程が少ないFRPチューブの成形方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、円筒状のパイプ内の中心部に空洞層が設けられるように、前記パイプと前記空洞層との間に金属よりも膨張率が高い材料を充填し、前記空洞層内にFRPプリプレグをレイアップした金属マンドレルを挿入し、前記FRPプリプレグの硬化温度まで熱を加えて前記材料を膨張させて前記空洞層を埋めることでFRPプリプレグを加圧成形し、加圧が完了した後に冷却して前記材料を収縮させることで空洞層を設けて前記金属マンドレルを引き抜くことを特徴とする。
【0011】
このような方法によれば、マンドレルにレイアップしたFRPプリプレグに対して、円筒状のパイプ内の中心部に設けられた空洞層において、膨張率が高い材料の膨張によって全体が均一な圧力によって加圧成形される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるFRPチューブの成形方法によりFRPチューブを成形する過程を示す断面図、図2はFRPチューブの成形方法の工程を説明するためのフローチャートである。
【0013】
本実施形態におけるFRPチューブの成形方法では、成形するFRPチューブに応じた長さを持つ円筒状の金属パイプ10内に、その中心部に空洞層14が設けられるようにして金属よりも膨張率が高い材料、例えば樹脂12を充填しておく(図1(a)参照)。これは、例えば金属パイプ10の中心部に空洞層14に応じた太さの円柱状の部材を挿入し、この部材の外周部と金属パイプ10との間に樹脂12充填した後に中心部の部材を引き抜くことにより形成できる。
【0014】
一方、金属マンドレル16に対しては、FRPチューブ成形後に金属マンドレル16が成形後のチューブから抜けやすくするために離型剤を塗っておき(図2、ステップA1)、これを炉に入れて焼き固めておく(ステップA2)。
【0015】
次に、離型剤が塗られた金属マンドレル16に対して、FRPプリプレグ18(繊維に熱硬化型の樹脂を含浸させたもの)を繊維方向が所定方向となるように積層する(ステップA3)。
なお、以上のステップA1〜A3の工程は、従来のFRPチューブの成形方法における工程とほぼ同じである。
【0016】
次に、FRPプリプレグ18が設けられた金属マンドレル16を、先に説明した金属パイプ10内の樹脂12によって形成された空洞層14に、図1(a)に示すようにして挿入する(ステップA4)。そして、FRPプリプレグ18の含浸させた樹脂の硬化温度まで、図1(a)に示す構成全体を加熱する(ステップA5)。
【0017】
これにより樹脂12は、金属よりも膨張率が高いために大きく膨張し、図1(b)に示すように空洞層14を埋めていく。従って、金属マンドレル16に積層されたFRPプリプレグ18が樹脂12の膨張によって加圧されていく。この際、金属パイプ10が円筒形とされているために、金属パイプ10内に充填された樹脂12が加熱によって膨張した際に、FRPプリプレグ18に対して外周部全体に均一に加圧することになる。これにより、FRPプリプレグ18に対する樹脂12の膨張による加圧によりチューブが成形される。
【0018】
FRPプリプレグ18に対する加圧が完了すると、冷却されることにより樹脂12が収縮して、図1(a)に示すように空洞層14がある状態に戻るため、チューブが外周部に成形されている金属マンドレル16を空洞層14から取り出す(ステップA6)。さらに、金属マンドレル16をチューブから引き抜くことにより、FRPチューブの成形が完了する(ステップA7)。
【0019】
このようにして、本実施形態におけるFRPチューブの成形方法では、FRPプリプレグ18の外周部に離型フィルムを巻き付ける工程がないため、従来のような離型フィルムを巻き付けることにより形成されていたチューブ外周部の段差がでなくなり外観の品質が向上される。このために、FRPチューブを成形した後に、チューブ外周を研磨するといった後工程も不要であり、工程数を低減すると共に研磨作業によるキズの発生なども回避することができる。また、チューブ外周部に段差などがなく均一であることからチューブに対する応力分布も均一となるので、宇宙空間などの過酷な環境においても耐久性のある品質が得られる。
【0020】
さらに、樹脂12がシリコーン系なのでFRPプリプレグ18の外周部に離型フィルムを巻き付けるなどの離型処理を行なうことなく成形後のチューブと樹脂12とを離すことができ、その分の工程を少なくすることができる。
【0021】
また、樹脂12は耐熱性があるため、チューブの成形のために加熱され膨張された後に冷却されることによりチューブ成形前の状態に戻り、再度、チューブ成形のために使用することができる。従って、チューブ成形毎に樹脂12を取り替えるといったことが不要となるので、金属パイプ10内に空洞層14が形成されるように樹脂12を充填させる作業が不要であり、またコストダウンも可能となる。
【0022】
また、本実施形態におけるFRPチューブの成形方法では、オートクレーブ装置を使用しなくても良いために、オートクレーブ装置を用いていた従来の方法と比較して工程が簡易化でき、コストダウンが図られる。
【0023】
さらに、金属マンドレル16に積層されたFRPプリプレグ18に対して、樹脂12の膨張によって全体にわたって均一に加圧されるので、肉厚のチューブであっても特別な作業を必要とすることなく容易に加圧成形することが可能となる。
【0024】
なお、前述した説明では、金属パイプ10内に膨張率の高い樹脂12を空洞層14が形成されるように充填するものと説明しているが、樹脂12以外の他の材料を用いることも可能である。すなわち、金属との熱膨張差が十分に大きく、FRPプリプレグ18の含浸させた樹脂の硬化温度をかけた時の膨張によって、空洞層14が埋められる材料であれば良い。従って、金属マンドレル16を金属パイプ10に挿入した時の空洞層14の幅(樹脂12の表面とFRPプリプレグ18の表面との距離)がどれくらい確保されるか、金属パイプ10内に充填される材料の量(すなわち金属パイプ10の太さ)がどれくらいかなどによっても使用可能な材料が決定される。
【0025】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、マンドレルにレイアップしたのFRPプリプレグに対して、円筒状のパイプ内に充填された材料によって形成された中心部に設けられた空洞層において、膨張率が高い材料の加熱による膨張によって外周部全体を均一な圧力によって加圧成形することにより、チューブ成形後の外観の品質を良くし、かつ成形工程を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態におけるFRPチューブの成形方法によりFRPチューブを成形する過程を示す断面図。
【図2】FRPチューブの成形方法の工程を説明するためのフローチャート。
【図3】従来のFRPチューブの成形方法を説明するための図。
【符号の説明】
10…金属パイプ
12…樹脂
14…空洞層
16…金属マンドレル
18…FRPプリプレグ

Claims (1)

  1. 円筒状のパイプ内の中心部に空洞層が設けられるように、前記パイプと前記空洞層との間に金属よりも膨張率が高い材料を充填し、前記空洞層内にFRP(fiber reinforeced plastic)プリプレグをレイアップした金属マンドレルを挿入し、前記FRPプリプレグの硬化温度まで熱を加えて前記材料を膨張させて前記空洞層を埋めることでFRPプリプレグを加圧成形し、加圧が完了した後に冷却して前記材料を収縮させることで空洞層を設けて前記金属マンドレルを引き抜くことを特徴とするFRPチューブの成形方法。
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