JP3593997B2 - テープカセットのリールロック機構及びテープカセット - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はテープカセットのリールロック機構及びこれを用いたテープカセットに関する。詳しくは、テープリールのロック解除時のテープリールの逆回転を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
テープカセットは、通常、テープ状記録媒体、例えば、磁気テープを巻装した2つのテープリールをカセットシェル内において回転自在に収納されている。
【0003】
テープカセットには、テープドライブ装置に装着されていない状態、すなわち、非装着時にテープリールの回転を阻止するリールロック機構が設けられているものがあり、これにより、非装着時に、テープカセットに振動等が加わったときでも磁気テープが弛むようなことがないようになっている。
【0004】
図1、図2及び図4乃至図7並びに図13乃至図17に、従来のリールロック機構aを備えたテープカセットbの一例を示す。なお、図1、図2及び図4乃至図7は、後述する本発明にかかる実施の形態においても用いる図面であり、符号のうち、括弧書きされたアルファベットで示したものが従来の技術に関するものである。なお、図4及び図5において示すもののうち、ロック片の先端部である係止爪の形状は、本発明にかかる実施の形態のものであり、この点のみ従来の技術のものと相違する。従来の技術にかかるロック片の先端部である係止爪の形状については、図13乃至図17を参照されたい。
【0005】
テープカセットbは、カセットシェルc内に、磁気テープdを巻装した2つのテープリールe、eが回転自在に収納されており、これらテープリールe、eの下フランジの外周縁には凹凸状の係合歯f、f、・・・が多数形成されている(図13乃至図17参照)。
【0006】
リールロック機構aは、カセットシェルc内の、2つのテープリールe、eと背面壁とにより囲まれたほぼ三角形をしたスペース(三角スペース)に設けられ、カセットシェルcの底面であって上記リールロック機構aの位置する部位には矩形孔gが形成されており、当該テープカセットbがテープドライブ装置に装着されたときに装置側の挿入ピンhが上記矩形孔gからカセットシェルc内に侵入し(図6、図7参照)、該挿入ピンhが上記リールロック機構aに作用してテープリールe、eのロックを解除するようになっている。
【0007】
リールロック機構aは、スライダーiと2つのロック片j、jとロック用バネkとスライド用バネlとから成る(図4、図5参照)。
【0008】
スライダーiは上記三角スペース内において前後方向に移動自在に支持され、その後端部には左右に離間して支持軸m、mが上方へ向けて突設され、また、スライダーiの上記支持軸m、m間には上方及び後方へ開口する配置凹部nが形成されている(図4、図5参照)。
【0009】
スライダーiの配置凹部nより前側のブロックの下面には装置側の上記挿入ピンhが挿入されるピン挿入凹部oが形成され、また、該ピン挿入凹部oの後側の側縁は後方へ行くにしたがい下方へ偏倚する傾斜面pが形成されている(図6、図7参照)。
【0010】
ロック片j、jは、平面から見て全体が「ヘの字」状の1枚の板状部材からなり、その後端には「ヘの字」に対して垂直に延びる円筒状の被支持部q、qが一体に形成され、また、前端部は互いに離間する方向に折れ曲がり、その先端は先細り状になった係止爪r、rが形成されている(図13乃至図17参照)。
【0011】
ロック片jの被支持部qと係止爪rとの間の位置であって、その上側縁にはバネ掛け部sが一体に形成され(図4、図5参照)、また、ロック片jの被支持部q寄りの内側には下方に向かって垂設するピンが形成され、該ピンは後述するカム部に当接されてロック片jを回動させるカムフォロアーtとなっている(図13乃至図17参照)。
【0012】
そして、ロック片jは、その被支持部qが上記スライダーiの支持軸mに外嵌されて回動自在に支持されている(図4、図5参照)。
【0013】
なお、ロック片jには回り止めが設けられ、テープリールeの係合歯fに係合する方向への回動が所定の角度以上にならないようになっている。
【0014】
ロック用バネkは異形のねじりバネであり、左右に離間して位置するコイル部と該コイル部間を連結する連結部とコイル部から突出されそれぞれ連結部の外側に位置する係止部とが一体に形成されて成り、2つのコイル部が上記支持軸m、mに被支持部q、qの上側にそれぞれ外嵌して支持され、2つの係止部が2つのロック片j、jのバネ掛け部s、sにそれぞれ係合されており(図4、図5参照)、これにより、ロック片j、jの係止爪r、rが互いに離間する方向に、すなわち、係止爪r、rがテープリールe、eの係合歯f、fに係合する方向に回動付勢されるようになっている(図13乃至図17参照)。
【0015】
スライド用バネlは圧縮コイルバネであり、カセットシェルcの背面壁内面と、スライダーiの上記配置凹部nとの間に縮設され、これにより、スライダーiは前方への付勢力が付与されている(図13乃至図17参照)。
【0016】
カセットシェルc内の上記スライダーiが設けられた部位の左右両脇には、その底面から背の低いリブu、uが立設され、該リブu、uは平面から見て、スライダーiのスライド方向に延びる部分とテープリールe、eの外周縁より一回り大きな部分とロック片j、jの移動軌跡中に位置する部分とを有し、そのうち、ロック片j、jの移動軌跡中に位置する部分、具体的には上記カムフォロアーt、tに対応した部分がロック片j、jの回動を規制するカム部v、vとなっている(図4、図13乃至図17参照)。
【0017】
そして、テープカセットbがテープドライブ装置に装着されていない状態においては、スライダーiが前方に付勢され(図6参照)、ロック片j、jのカムフォロアーt、tがカム部v、vから離間した位置に位置し、これにより、ロック片j、jは先端の係止爪r、rが互いに開く方向に回動されて、テープリールe、eの係合歯f、fに係合され、テープリールe、eのロック状態が形成される(図13参照)。
【0018】
しかも、スライダーiには前方への付勢力があるため、係止爪r、rを介して2つのテープリールe、eはともに磁気テープdが緊張する方向への回転力が付与されており、これにより、リールロック状態においては、磁気テープdは緊張状態が維持される。
【0019】
そして、当該テープカセットbをテープドライブ装置に装着すると、装置側の挿入ピンhがカセットシェルcの矩形孔gからカセットシェルc内に侵入し(図6参照)、スライダーiのピン挿入凹部oの傾斜面pに当接し、装着が完了すると、上記挿入ピンhが傾斜面pを後方に押圧してスライダーiを後退せしめ(図7参照)、これにより、ロック片j、jのカムフォロアーt、tがカム部v、vに倣って移動するため、ロック片j、jが回動してテープリールe、eへのロックが解除される(図13乃至図17参照)。
【0020】
図13乃至図17は、テープリールeのロック状態からアンロック状態へ移行していくリールロック機構aの様子を示す拡大平面図である。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のテープカセットbのリールロック機構aにあっては、ロック解除時において、テープリールeを磁気テープdが弛緩する方向に回動させてしまい、カセットシェルcから出された磁気テープd部分に弛みが発生してしまう。これは、テープカセットbのテープドライブ装置への装着後、テープパスの形成がうまくいかなかくなったり、装置側に磁気テープdが絡んだりしてしまうという事故に発展する虞がある。
【0022】
すなわち、テープリールeのロック状態とは、係止爪rの先端がテープリールeの係合歯fの凹部wのうち前方側の角部に位置した状態であり(図13参照)、この状態からスライダーiが後方へ移動すると、係止爪rが係合している上記凹部wに隣接する後側の凸部x(図において「・」印を記した部位の凸部x)に係止爪rが引っ掛かり(図14参照)、さらに、スライダーiの後退により引っ掛かった凸部xを後方へ移動させ、テープリールeを磁気テープdが弛緩する方向に回動させてしまうことになる(図15参照)。
【0023】
そこで、本発明は、テープリールのロック解除時のテープリールの逆回転を防止して、磁気テープの弛みの発生を極力少なくすることを課題とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
そして、本発明テープカセットのリールロック機構は、上記した課題を解決するために、カセットシェルの内部にテープ状記録媒体を巻装したテープリールが回転自在に支持されたテープカセットの上記テープリールをロックするリールロック機構で、2つのテープリールとカセットシェルの背面壁の内面との間のいわゆる三角スペースに配設され、前後方向に移動自在に支持されたスライダーと、該スライダーの左右両側部に回動自在に支持された2つのロック片と、上記スライダーを前方に押圧するスライド用バネと、上記ロック片をテープリールに係合する方向に回動付勢するロック用バネとを有し、スライダーの前進によりロック片の係止爪がテープリールの係合歯に係合することによりロックが為され、また、テープカセットのテープドライブ装置への装着により上記スライダーが後退し、かつ、上記ロック片が回動されて上記リールロックが解除されるリールロック機構において、テープリールの係合歯の凹凸のうち、凹部の底面を扁平な山型に形成し、凸部の両角部をテーパ面に形成して、また、ロック片の係止爪には、上記凹部の山型底面の一方の面と該凹部の後方側に隣接する凸部の一方のテーパ面とを架け渡す跨部を形成したものである。
【0025】
また、本発明テープカセットは、カセットシェルの内部にテープ状記録媒体を巻装したテープリールが回転自在に支持されたテープカセットの上記テープリールをロックするリールロック機構を有したテープカセットであって、リールロック機構は、2つのテープリールとカセットシェルの背面壁の内面との間のいわゆる三角スペースに配設され、前後方向に移動自在に支持されたスライダーと、該スライダーの左右両側部に回動自在に支持された2つのロック片と、上記スライダーを前方に押圧するスライド用バネと、上記ロック片をテープリールに係合する方向に回動付勢するロック用バネとを有し、スライダーの前進によりロック片の係止爪がテープリールの係合歯に係合することによりロックが為され、また、テープカセットのテープドライブ装置への装着により上記スライダーが後退し、かつ、上記ロック片が回動されて上記リールロックが解除されるようになっており、テープリールの係合歯の凹凸のうち、凹部の底面を扁平な山型に形成し、凸部の両角部をテーパ面に形成して、また、ロック片の係止爪には、上記凹部の山型底面の一方の面と該凹部の後方側に隣接する凸部の一方のテーパ面とを架け渡す跨部を形成したものである。
【0026】
したがって、本発明テープリールのリールロック機構及びテープカセットにあっては、当該テープカセットをテープドライブ装置に装着して、スライダーが後方へ移動されたとき、ロック片の係止爪がテープリールの係合歯の凸部に引っ掛かることがなく、よって、ロック片の後退においてもテープリールが回転されることはなく、緊張したテープ状記録媒体が弛むことはない。
【0027】
これにより、テープドライブ装置への装着の際に、テープ状記録媒体の弛むにより、テープパスの形成がうまくいかなかくなったり、装置側にテープ状記録媒体が絡んだりしてしまうという事故を防止することができる。
【0028】
また、テープリールの上記凹部及び凸部の形状は、それぞれ半径に対して対称であるため、2つのテープリール(供給側リールと巻き取りリール)を各別の専用部品とすることなく、共通部品とすることができるため、上記効果を奏するための構成としてコストアップを招来することもない。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明テープカセットのリールロック機構及びこれを用いたテープカセットの詳細を図1乃至図12に示した実施の形態に従って説明する。
【0030】
テープカセット1は、上シェル2と下シェル3とから成るカセットシェル4内に、磁気テープ5を巻装した2つのテープリール6、6が回転自在に収納されており、これらテープリール6、6の下フランジ6a、6aの外周縁には凹凸状の係合歯7、7、・・・が多数形成されている(図1乃至図3参照)。
【0031】
かかる係合歯7、7、・・・の具体的な形状は、その凹部8の底面9が扁平な山に形成され、また、凸部10の両角部が切り落とされてテーパ面10a、10aに形成されている。なお、後述するように、係合歯7の各凹部8及び各凸部10は半径に対してそれぞれ線対称に形成されており、したがって、2つのテープリール6、6は、同形状になっている(図8乃至図12参照)。
【0032】
そして、上記凹部8の山型底面9のうち一方の面9aと、他方の面9bを挟んで隣接する凸部10(図において「・」印を記した部位の凸部10)の近接する側の一方のテーパ面10aとが、ほぼ面一になるように形成されている。また、凹部8及び凸部9はともに半径に対して線対称に形成されており、したがって、凹部8の一方の面9aと他方の面9bとは半径に対して同じ傾斜角で形成されており、また、凸部10の一方のテーパ面10aと他方のテーパ面10bとは半径に対して同じ傾斜角で形成されている(図8乃至図12参照)。
【0033】
なお、凹部8と凸部10とは円周方向における幅寸法は必ずしも同じである必要はない。
【0034】
カセットシェル4の前端部には、該カセットシェル4の前面に沿って位置する磁気テープ5の前面側を覆うフロントリッド11が回動自在に支持されている(図1及び図2参照)。
【0035】
リールロック機構12は、カセットシェル4内の、2つのテープリール6、6と背面壁13とにより囲まれたほぼ三角形をしたスペース(三角スペース)14に設けられ、下シェル3の底面であって上記リールロック機構12が位置する部位には矩形孔15が形成されており、当該テープカセット1がテープドライブ装置に装着されたときに装置側の挿入ピン16が上記矩形孔15からカセットシェル4内に侵入し(図6及び図7参照)、該挿入ピン16が上記リールロック機構12に作用してテープリール6、6のロックを解除するようになっている(図8乃至図12参照)。
【0036】
リールロック機構12は、スライダー17と2つのロック片18、18とロック用バネ19とスライド用バネ20とから成る(図4、図5参照)。
【0037】
スライダー17は下シェル3に前後方向に移動自在に支持され、その後端部には左右に離間して支持軸21、21が上方へ向けて突設され、また、スライダー17の上記支持軸21、21間には上方及び後方へ開口する配置凹部22が形成されている(図3乃至図5参照)。
【0038】
スライダー17の配置凹部22より前側のブロックの下面には装置側の上記挿入ピン16が挿入されるピン挿入凹部23が形成され、また、該ピン挿入凹部23の後側の側縁は後方へ行くにしたがい下方へ偏倚する傾斜面24が形成されている(図6及び図7参照)。
【0039】
2つのロック片18、18は、左右対称の形状を呈しており、平面から見て全体がほぼ「ヘの字」状の1枚の板状部材からなり、その後端には「ヘの字」に対して垂直に延びる円筒状の被支持部25、25が一体に形成され、また、前端部は互いに離間する方向に折れ曲がり、さらにその先端は先細り状になった係止爪26、26が形成されている(図4、図5、図8乃至図12参照)。
【0040】
そして、該係止爪26はそのテープリール側を向いた面が平面に形成され、該平面部27の前後方向の幅は、面一に形成された上記係合歯7の凹部8の一方の面9aと一方のテーパ面10aとの間の距離よりも大きく形成されている。なお、かかる平面部27は特許請求の範囲における「跨部」に相当する。
【0041】
ロック片18の被支持部25と係止爪26との間の位置であって、その上側縁にはバネ掛け部29が一体に形成され、また、ロック片18の被支持部25寄りの内側には下方に向かって垂設するピンが形成され、該ピンは後述するカム部に当接されてロック片18を回動させるカムフォロアー30となっている(図4、図5、図8乃至図12参照)。
【0042】
そして、ロック片18、18は、その被支持部25、25が上記スライダー17の支持軸21、21に各別に外嵌されて回動自在に支持される(図4、図5参照)。
【0043】
なお、ロック片18には回り止め手段が設けられており、テープリール6の係合歯7に係合する方向への回動が所定の角度以上にならないようになっている。具体的には、スライダー17がその移動範囲中、最前端よりもやや後方の位置においてロック片18の係止爪26の先端がテープリール6の下フランジ6aの外周縁に接する程度までの回動角になっていて、係止爪の上記平面部27が前後方向とほぼ一致した状態であり、図8乃至図10の状態が上記回り止め手段が効いた状態で、これ以上係止爪26がテープリール6側に回動しないようになっている。
【0044】
ロック用バネ19は異形のねじりバネであり、左右に離間して位置するコイル部31、31と該コイル部31、31間を連結する連結部32とコイル部31、31から突出されそれぞれ連結部32の外側に位置する係止部33、33とが一体に形成されて成り、2つのコイル部31、31が上記支持軸21、21に被支持部25の上側にそれぞれ外嵌して支持され、2つの係止部33、33がロック片18、18のバネ掛け部29、29にそれぞれ係合されており、これにより、2つのロック片18、18はその係止爪26、26が互いに離間する方向に、すなわち、係止爪26、26がテープリール6、6の係合歯7、7に係合する方向に回動付勢されている(図4参照)。
【0045】
スライド用バネ20は圧縮コイルバネであり、カセットシェル4の背面壁13内面と、スライダー17の上記配置凹部22との間に縮設され、これにより、スライダー17は前方への付勢力が付与されている(図6、図7、図8乃至図12参照)。
【0046】
カセットシェル4内の上記スライダー17が設けられた部位の左右両脇には、その底面から背の低いリブ34、34が立設され、該リブ34、34は平面から見て、スライダー17のスライド方向に延びる部分とテープリール6、6の外周縁より一回り大きな部分とロック片18、18の移動軌跡中に位置する部分とを有し、そのうち、ロック片18、18の移動軌跡中に位置する部分、具体的には上記カムフォロアー30、30に対応した部分がロック片18、18の回動を規制するカム部35、35となっている(図4、図5参照)。
【0047】
次に、当該リールロック機構12の動作について説明する。図6及び図7は要部を拡大して示す断面図であり、図8乃至図12は要部を拡大して示す平面図である。また、図6及び図8はテープリール6のロック状態であり、図7及び図12はテープリール6のアンロック状態を示し、以下、ロック状態からアンロック状態へ移行していく様子を図面にしたがって説明する。
【0048】
図6及び図8は、当該テープカセット1がテープドライブ装置に装着されていない状態で、リールロック機構12がテープリール6、6をロックしている状態である。
【0049】
かかる状態においては、上記スライド用バネ20によりスライダー17が前方に付勢され、ロック片18、18のカムフォロアー30、30がカム部31、31から離間して位置し、これにより、ロック片18、18は先端の係止爪26、26が互いに開く方向に回動されて、テープリール6、6の係合歯7、7の凹部8、8に係合され、テープリール6、6のロック状態が形成される(図8参照)。
【0050】
しかも、スライダー17には前方への付勢力があるため、係止爪26、26を介して2つのテープリール6、6はともに磁気テープ5が緊張する方向への回転力が付与されており、これにより、リールロック状態においては、磁気テープ5は緊張状態が維持される(図8参照)。
【0051】
そして、図8で解るように、ロック片18の係止爪26の先端部、すなわち、上記平面部27の前側縁28aはテープリール6の係合歯7の凹部8の底面であってその一方の角部に係止し、かつ、係止爪26の平面部27は凹部8の一方の面9aにほぼ面接触している。
【0052】
つぎに、当該テープカセット1をテープドライブ装置に装着すると、装置側の挿入ピン16がカセットシェル4の矩形孔15からカセットシェル4内に侵入し、スライダー17のピン挿入凹部23の傾斜面24に当接して、スライダー17をスライド用バネ20の弾発力に抗して後方へ移動せしめることになる(図9参照)。
【0053】
そして、スライダー17が後退を始めると、係止爪26の平面部27の前側縁28aは上記一方の角部から離間し、平面部27は上記凹部8の一方の面9aを滑ってその後側縁28bが凸部10の一方のテーパ面10aに載置される。これは、上述したように凹部8の一方の面9aと凸部10の一方のテーパ面10aとがほぼ面一に形成されているためである(図9参照)。
【0054】
さらに、スライダー17が後退されると、係止爪26の平面部27は凹部8の一方の面9aから離間して凸部10の一方のテーパ面10aのみに載置される(図10参照)。
【0055】
このように、ロック片18が後方へ移動するとき、その係止爪26がテープリール6の係合歯7の凸部10に引っ掛かることはない。これは、上述のように、係止爪26の平面部27の前後方向の幅が係合歯7の凹部8の一方の面9aと凸部10の一方のテーパ面10aとの間の間隔よりも大きく形成しているためである。
【0056】
しかして、ロック片18がスライダー17の後退に伴って後方へ移動するとき、テープリール6を引っ掛けて回動させることはなく(図10参照)、したがって、磁気テープ5が弛むことはない。図8乃至図12において、上記「・」印を付した凸部10が動いてないことが解る。
【0057】
さらに、スライダー17が後退すると、カムフォロアー30、30がカム部35、35に当接し(図11参照)ロック片18、18はアンロック方向に回動され、係止爪26、26はテープリールから離間される。
【0058】
そして、スライダー17が最も後退した状態では、ロック片18、18が内側に折り畳まれた状態となり、これにより、テープリールはカセットシェル内での移動可能範囲中における回転が許容され、リールロック機構12のアンロック状態が形成される。図12において、2点鎖線で示すテープリール6は、これが最もリールロック機構12に近接した状態であるが、リールロック機構12のロック片18がテープリール6の回転を阻害しない位置まで回動されている。
【0059】
なお、前記した実施の形態において示した各部の具体的な形状乃至構造は、本発明を実施するに当たっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【0060】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、本発明テープカセットのリールロック機構は、カセットシェルの内部にテープ状記録媒体を巻装したテープリールが回転自在に支持されたテープカセットの上記テープリールをロックするリールロック機構で、2つのテープリールとカセットシェルの背面壁の内面との間のいわゆる三角スペースに配設され、前後方向に移動自在に支持されたスライダーと、該スライダーの左右両側部に回動自在に支持された2つのロック片と、上記スライダーを前方に押圧するスライド用バネと、上記ロック片をテープリールに係合する方向に回動付勢するロック用バネとを有し、スライダーの前進によりロック片の係止爪がテープリールの係合歯に係合することによりロックが為され、また、テープカセットのテープドライブ装置への装着により上記スライダーが後退し、かつ、上記ロック片が回動されて上記リールロックが解除されるリールロック機構において、テープリールの係合歯の凹凸のうち、凹部の底面を扁平な山型に形成し、凸部の両角部をテーパ面に形成して、また、ロック片の係止爪には、上記凹部の山型底面の一方の面と該凹部の後方側に隣接する凸部の一方のテーパ面とを架け渡す跨部を形成したことを特徴とする。
【0061】
また、本発明テープカセットは、カセットシェルの内部にテープ状記録媒体を巻装したテープリールが回転自在に支持されたテープカセットの上記テープリールをロックするリールロック機構を有したテープカセットであって、リールロック機構は、2つのテープリールとカセットシェルの背面壁の内面との間のいわゆる三角スペースに配設され、前後方向に移動自在に支持されたスライダーと、該スライダーの左右両側部に回動自在に支持された2つのロック片と、上記スライダーを前方に押圧するスライド用バネと、上記ロック片をテープリールに係合する方向に回動付勢するロック用バネとを有し、スライダーの前進によりロック片の係止爪がテープリールの係合歯に係合することによりロックが為され、また、テープカセットのテープドライブ装置への装着により上記スライダーが後退し、かつ、上記ロック片が回動されて上記リールロックが解除されるようになっており、テープリールの係合歯の凹凸のうち、凹部の底面を扁平な山型に形成し、凸部の両角部をテーパ面に形成して、また、ロック片の係止爪には、上記凹部の山型底面の一方の面と該凹部の後方側に隣接する凸部の一方のテーパ面とを架け渡す跨部を形成したことを特徴とする。
【0062】
したがって、本発明テープリールのリールロック機構及びテープカセットにあっては、当該テープカセットをテープドライブ装置に装着して、スライダーが後方へ移動されたとき、ロック片の係止爪がテープリールの係合歯の凸部に引っ掛かることがなく、よって、ロック片の後退においてもテープリールが回転されることはなく、緊張したテープ状記録媒体が弛むことはない。
【0063】
これにより、テープドライブ装置への装着の際に、テープ状記録媒体の弛むにより、テープパスの形成がうまくいかなかくなったり、装置側にテープ状記録媒体が絡んだりしてしまうという事故を防止することができる。
【0064】
また、テープリールの上記凹部及び凸部の形状は、それぞれ半径に対して対称であるため、2つのテープリール(供給側リールと巻き取りリール)を各別の専用部品とすることなく、共通部品とすることができるため、上記効果を奏するための構成としてコストアップを招来することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図10と共に本発明テープカセットのリールロック機構の実施の形態を示すものであり、本図はテープカセットを表側から見た概略斜視図である。
【図2】テープカセットを裏側から見た概略斜視図である。
【図3】テープカセットの上シェルを外した状態を示す概略平面図である。
【図4】リールロック機構を示す拡大斜視図である。
【図5】リールロック機構の拡大分解斜視図である。
【図6】図7とともにリールロック機構を拡大して示す概略縦断面図であり、本図はロック状態を示す。
【図7】アンロック状態を示す。
【図8】図9乃至図12とともに、リールロック機構の動作を順に示す拡大平面図であり、本図はロック状態を示す。
【図9】図8からロック片が僅かに後退し跨部が係合歯の凹部の一方の面と凸部の一方のテーパ面とに跨った状態を示す。
【図10】図9からロック片が僅かに後退し、跨部が係合歯の凸部の一方のテーパ面にのみ載った状態を示す。
【図11】図10からさらにロック片が後退し、カムフォロアーがカム部に当接した状態示す。
【図12】図11からさらにロック片が後退して、ロックが完全に解除された状態を示す。
【図13】図14乃至図17とともに、従来のリールロック機構をその動作を順に説明するための拡大平面図で、本図はロック状態を示す。
【図14】図13からロック片がやや後退し係止爪が凸部に引っ掛かった状態を示す。
【図15】図14から僅かにロック片が後退し、係止爪が凸部を引っかけれテープリールを回転させている状態を示す。
【図16】図15からさらにロック片が後退し、カムフォロアーがカム部に当接した状態示す。
【図17】図16からさらにロック片が後退して、ロックが完全に解除された状態を示す。
【符号の説明】
1…テープカセット、4…カセットシェル、5…磁気テープ(テープ状記録媒体)、6…テープリール、7…係合歯、8…凹部、9…底面、9a…一方の面、10…凸部、10a…一方のテーパ面、10b…他方のテーパ面、12…リールロック機構、13…背面壁、14…三角スペース(空間)、17…スライダー、18…ロック片、19…ロック用バネ、20…スライド用バネ、26…係止爪(ロック片)、27…平面部(跨部)
【発明の属する技術分野】
本発明はテープカセットのリールロック機構及びこれを用いたテープカセットに関する。詳しくは、テープリールのロック解除時のテープリールの逆回転を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
テープカセットは、通常、テープ状記録媒体、例えば、磁気テープを巻装した2つのテープリールをカセットシェル内において回転自在に収納されている。
【0003】
テープカセットには、テープドライブ装置に装着されていない状態、すなわち、非装着時にテープリールの回転を阻止するリールロック機構が設けられているものがあり、これにより、非装着時に、テープカセットに振動等が加わったときでも磁気テープが弛むようなことがないようになっている。
【0004】
図1、図2及び図4乃至図7並びに図13乃至図17に、従来のリールロック機構aを備えたテープカセットbの一例を示す。なお、図1、図2及び図4乃至図7は、後述する本発明にかかる実施の形態においても用いる図面であり、符号のうち、括弧書きされたアルファベットで示したものが従来の技術に関するものである。なお、図4及び図5において示すもののうち、ロック片の先端部である係止爪の形状は、本発明にかかる実施の形態のものであり、この点のみ従来の技術のものと相違する。従来の技術にかかるロック片の先端部である係止爪の形状については、図13乃至図17を参照されたい。
【0005】
テープカセットbは、カセットシェルc内に、磁気テープdを巻装した2つのテープリールe、eが回転自在に収納されており、これらテープリールe、eの下フランジの外周縁には凹凸状の係合歯f、f、・・・が多数形成されている(図13乃至図17参照)。
【0006】
リールロック機構aは、カセットシェルc内の、2つのテープリールe、eと背面壁とにより囲まれたほぼ三角形をしたスペース(三角スペース)に設けられ、カセットシェルcの底面であって上記リールロック機構aの位置する部位には矩形孔gが形成されており、当該テープカセットbがテープドライブ装置に装着されたときに装置側の挿入ピンhが上記矩形孔gからカセットシェルc内に侵入し(図6、図7参照)、該挿入ピンhが上記リールロック機構aに作用してテープリールe、eのロックを解除するようになっている。
【0007】
リールロック機構aは、スライダーiと2つのロック片j、jとロック用バネkとスライド用バネlとから成る(図4、図5参照)。
【0008】
スライダーiは上記三角スペース内において前後方向に移動自在に支持され、その後端部には左右に離間して支持軸m、mが上方へ向けて突設され、また、スライダーiの上記支持軸m、m間には上方及び後方へ開口する配置凹部nが形成されている(図4、図5参照)。
【0009】
スライダーiの配置凹部nより前側のブロックの下面には装置側の上記挿入ピンhが挿入されるピン挿入凹部oが形成され、また、該ピン挿入凹部oの後側の側縁は後方へ行くにしたがい下方へ偏倚する傾斜面pが形成されている(図6、図7参照)。
【0010】
ロック片j、jは、平面から見て全体が「ヘの字」状の1枚の板状部材からなり、その後端には「ヘの字」に対して垂直に延びる円筒状の被支持部q、qが一体に形成され、また、前端部は互いに離間する方向に折れ曲がり、その先端は先細り状になった係止爪r、rが形成されている(図13乃至図17参照)。
【0011】
ロック片jの被支持部qと係止爪rとの間の位置であって、その上側縁にはバネ掛け部sが一体に形成され(図4、図5参照)、また、ロック片jの被支持部q寄りの内側には下方に向かって垂設するピンが形成され、該ピンは後述するカム部に当接されてロック片jを回動させるカムフォロアーtとなっている(図13乃至図17参照)。
【0012】
そして、ロック片jは、その被支持部qが上記スライダーiの支持軸mに外嵌されて回動自在に支持されている(図4、図5参照)。
【0013】
なお、ロック片jには回り止めが設けられ、テープリールeの係合歯fに係合する方向への回動が所定の角度以上にならないようになっている。
【0014】
ロック用バネkは異形のねじりバネであり、左右に離間して位置するコイル部と該コイル部間を連結する連結部とコイル部から突出されそれぞれ連結部の外側に位置する係止部とが一体に形成されて成り、2つのコイル部が上記支持軸m、mに被支持部q、qの上側にそれぞれ外嵌して支持され、2つの係止部が2つのロック片j、jのバネ掛け部s、sにそれぞれ係合されており(図4、図5参照)、これにより、ロック片j、jの係止爪r、rが互いに離間する方向に、すなわち、係止爪r、rがテープリールe、eの係合歯f、fに係合する方向に回動付勢されるようになっている(図13乃至図17参照)。
【0015】
スライド用バネlは圧縮コイルバネであり、カセットシェルcの背面壁内面と、スライダーiの上記配置凹部nとの間に縮設され、これにより、スライダーiは前方への付勢力が付与されている(図13乃至図17参照)。
【0016】
カセットシェルc内の上記スライダーiが設けられた部位の左右両脇には、その底面から背の低いリブu、uが立設され、該リブu、uは平面から見て、スライダーiのスライド方向に延びる部分とテープリールe、eの外周縁より一回り大きな部分とロック片j、jの移動軌跡中に位置する部分とを有し、そのうち、ロック片j、jの移動軌跡中に位置する部分、具体的には上記カムフォロアーt、tに対応した部分がロック片j、jの回動を規制するカム部v、vとなっている(図4、図13乃至図17参照)。
【0017】
そして、テープカセットbがテープドライブ装置に装着されていない状態においては、スライダーiが前方に付勢され(図6参照)、ロック片j、jのカムフォロアーt、tがカム部v、vから離間した位置に位置し、これにより、ロック片j、jは先端の係止爪r、rが互いに開く方向に回動されて、テープリールe、eの係合歯f、fに係合され、テープリールe、eのロック状態が形成される(図13参照)。
【0018】
しかも、スライダーiには前方への付勢力があるため、係止爪r、rを介して2つのテープリールe、eはともに磁気テープdが緊張する方向への回転力が付与されており、これにより、リールロック状態においては、磁気テープdは緊張状態が維持される。
【0019】
そして、当該テープカセットbをテープドライブ装置に装着すると、装置側の挿入ピンhがカセットシェルcの矩形孔gからカセットシェルc内に侵入し(図6参照)、スライダーiのピン挿入凹部oの傾斜面pに当接し、装着が完了すると、上記挿入ピンhが傾斜面pを後方に押圧してスライダーiを後退せしめ(図7参照)、これにより、ロック片j、jのカムフォロアーt、tがカム部v、vに倣って移動するため、ロック片j、jが回動してテープリールe、eへのロックが解除される(図13乃至図17参照)。
【0020】
図13乃至図17は、テープリールeのロック状態からアンロック状態へ移行していくリールロック機構aの様子を示す拡大平面図である。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のテープカセットbのリールロック機構aにあっては、ロック解除時において、テープリールeを磁気テープdが弛緩する方向に回動させてしまい、カセットシェルcから出された磁気テープd部分に弛みが発生してしまう。これは、テープカセットbのテープドライブ装置への装着後、テープパスの形成がうまくいかなかくなったり、装置側に磁気テープdが絡んだりしてしまうという事故に発展する虞がある。
【0022】
すなわち、テープリールeのロック状態とは、係止爪rの先端がテープリールeの係合歯fの凹部wのうち前方側の角部に位置した状態であり(図13参照)、この状態からスライダーiが後方へ移動すると、係止爪rが係合している上記凹部wに隣接する後側の凸部x(図において「・」印を記した部位の凸部x)に係止爪rが引っ掛かり(図14参照)、さらに、スライダーiの後退により引っ掛かった凸部xを後方へ移動させ、テープリールeを磁気テープdが弛緩する方向に回動させてしまうことになる(図15参照)。
【0023】
そこで、本発明は、テープリールのロック解除時のテープリールの逆回転を防止して、磁気テープの弛みの発生を極力少なくすることを課題とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
そして、本発明テープカセットのリールロック機構は、上記した課題を解決するために、カセットシェルの内部にテープ状記録媒体を巻装したテープリールが回転自在に支持されたテープカセットの上記テープリールをロックするリールロック機構で、2つのテープリールとカセットシェルの背面壁の内面との間のいわゆる三角スペースに配設され、前後方向に移動自在に支持されたスライダーと、該スライダーの左右両側部に回動自在に支持された2つのロック片と、上記スライダーを前方に押圧するスライド用バネと、上記ロック片をテープリールに係合する方向に回動付勢するロック用バネとを有し、スライダーの前進によりロック片の係止爪がテープリールの係合歯に係合することによりロックが為され、また、テープカセットのテープドライブ装置への装着により上記スライダーが後退し、かつ、上記ロック片が回動されて上記リールロックが解除されるリールロック機構において、テープリールの係合歯の凹凸のうち、凹部の底面を扁平な山型に形成し、凸部の両角部をテーパ面に形成して、また、ロック片の係止爪には、上記凹部の山型底面の一方の面と該凹部の後方側に隣接する凸部の一方のテーパ面とを架け渡す跨部を形成したものである。
【0025】
また、本発明テープカセットは、カセットシェルの内部にテープ状記録媒体を巻装したテープリールが回転自在に支持されたテープカセットの上記テープリールをロックするリールロック機構を有したテープカセットであって、リールロック機構は、2つのテープリールとカセットシェルの背面壁の内面との間のいわゆる三角スペースに配設され、前後方向に移動自在に支持されたスライダーと、該スライダーの左右両側部に回動自在に支持された2つのロック片と、上記スライダーを前方に押圧するスライド用バネと、上記ロック片をテープリールに係合する方向に回動付勢するロック用バネとを有し、スライダーの前進によりロック片の係止爪がテープリールの係合歯に係合することによりロックが為され、また、テープカセットのテープドライブ装置への装着により上記スライダーが後退し、かつ、上記ロック片が回動されて上記リールロックが解除されるようになっており、テープリールの係合歯の凹凸のうち、凹部の底面を扁平な山型に形成し、凸部の両角部をテーパ面に形成して、また、ロック片の係止爪には、上記凹部の山型底面の一方の面と該凹部の後方側に隣接する凸部の一方のテーパ面とを架け渡す跨部を形成したものである。
【0026】
したがって、本発明テープリールのリールロック機構及びテープカセットにあっては、当該テープカセットをテープドライブ装置に装着して、スライダーが後方へ移動されたとき、ロック片の係止爪がテープリールの係合歯の凸部に引っ掛かることがなく、よって、ロック片の後退においてもテープリールが回転されることはなく、緊張したテープ状記録媒体が弛むことはない。
【0027】
これにより、テープドライブ装置への装着の際に、テープ状記録媒体の弛むにより、テープパスの形成がうまくいかなかくなったり、装置側にテープ状記録媒体が絡んだりしてしまうという事故を防止することができる。
【0028】
また、テープリールの上記凹部及び凸部の形状は、それぞれ半径に対して対称であるため、2つのテープリール(供給側リールと巻き取りリール)を各別の専用部品とすることなく、共通部品とすることができるため、上記効果を奏するための構成としてコストアップを招来することもない。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明テープカセットのリールロック機構及びこれを用いたテープカセットの詳細を図1乃至図12に示した実施の形態に従って説明する。
【0030】
テープカセット1は、上シェル2と下シェル3とから成るカセットシェル4内に、磁気テープ5を巻装した2つのテープリール6、6が回転自在に収納されており、これらテープリール6、6の下フランジ6a、6aの外周縁には凹凸状の係合歯7、7、・・・が多数形成されている(図1乃至図3参照)。
【0031】
かかる係合歯7、7、・・・の具体的な形状は、その凹部8の底面9が扁平な山に形成され、また、凸部10の両角部が切り落とされてテーパ面10a、10aに形成されている。なお、後述するように、係合歯7の各凹部8及び各凸部10は半径に対してそれぞれ線対称に形成されており、したがって、2つのテープリール6、6は、同形状になっている(図8乃至図12参照)。
【0032】
そして、上記凹部8の山型底面9のうち一方の面9aと、他方の面9bを挟んで隣接する凸部10(図において「・」印を記した部位の凸部10)の近接する側の一方のテーパ面10aとが、ほぼ面一になるように形成されている。また、凹部8及び凸部9はともに半径に対して線対称に形成されており、したがって、凹部8の一方の面9aと他方の面9bとは半径に対して同じ傾斜角で形成されており、また、凸部10の一方のテーパ面10aと他方のテーパ面10bとは半径に対して同じ傾斜角で形成されている(図8乃至図12参照)。
【0033】
なお、凹部8と凸部10とは円周方向における幅寸法は必ずしも同じである必要はない。
【0034】
カセットシェル4の前端部には、該カセットシェル4の前面に沿って位置する磁気テープ5の前面側を覆うフロントリッド11が回動自在に支持されている(図1及び図2参照)。
【0035】
リールロック機構12は、カセットシェル4内の、2つのテープリール6、6と背面壁13とにより囲まれたほぼ三角形をしたスペース(三角スペース)14に設けられ、下シェル3の底面であって上記リールロック機構12が位置する部位には矩形孔15が形成されており、当該テープカセット1がテープドライブ装置に装着されたときに装置側の挿入ピン16が上記矩形孔15からカセットシェル4内に侵入し(図6及び図7参照)、該挿入ピン16が上記リールロック機構12に作用してテープリール6、6のロックを解除するようになっている(図8乃至図12参照)。
【0036】
リールロック機構12は、スライダー17と2つのロック片18、18とロック用バネ19とスライド用バネ20とから成る(図4、図5参照)。
【0037】
スライダー17は下シェル3に前後方向に移動自在に支持され、その後端部には左右に離間して支持軸21、21が上方へ向けて突設され、また、スライダー17の上記支持軸21、21間には上方及び後方へ開口する配置凹部22が形成されている(図3乃至図5参照)。
【0038】
スライダー17の配置凹部22より前側のブロックの下面には装置側の上記挿入ピン16が挿入されるピン挿入凹部23が形成され、また、該ピン挿入凹部23の後側の側縁は後方へ行くにしたがい下方へ偏倚する傾斜面24が形成されている(図6及び図7参照)。
【0039】
2つのロック片18、18は、左右対称の形状を呈しており、平面から見て全体がほぼ「ヘの字」状の1枚の板状部材からなり、その後端には「ヘの字」に対して垂直に延びる円筒状の被支持部25、25が一体に形成され、また、前端部は互いに離間する方向に折れ曲がり、さらにその先端は先細り状になった係止爪26、26が形成されている(図4、図5、図8乃至図12参照)。
【0040】
そして、該係止爪26はそのテープリール側を向いた面が平面に形成され、該平面部27の前後方向の幅は、面一に形成された上記係合歯7の凹部8の一方の面9aと一方のテーパ面10aとの間の距離よりも大きく形成されている。なお、かかる平面部27は特許請求の範囲における「跨部」に相当する。
【0041】
ロック片18の被支持部25と係止爪26との間の位置であって、その上側縁にはバネ掛け部29が一体に形成され、また、ロック片18の被支持部25寄りの内側には下方に向かって垂設するピンが形成され、該ピンは後述するカム部に当接されてロック片18を回動させるカムフォロアー30となっている(図4、図5、図8乃至図12参照)。
【0042】
そして、ロック片18、18は、その被支持部25、25が上記スライダー17の支持軸21、21に各別に外嵌されて回動自在に支持される(図4、図5参照)。
【0043】
なお、ロック片18には回り止め手段が設けられており、テープリール6の係合歯7に係合する方向への回動が所定の角度以上にならないようになっている。具体的には、スライダー17がその移動範囲中、最前端よりもやや後方の位置においてロック片18の係止爪26の先端がテープリール6の下フランジ6aの外周縁に接する程度までの回動角になっていて、係止爪の上記平面部27が前後方向とほぼ一致した状態であり、図8乃至図10の状態が上記回り止め手段が効いた状態で、これ以上係止爪26がテープリール6側に回動しないようになっている。
【0044】
ロック用バネ19は異形のねじりバネであり、左右に離間して位置するコイル部31、31と該コイル部31、31間を連結する連結部32とコイル部31、31から突出されそれぞれ連結部32の外側に位置する係止部33、33とが一体に形成されて成り、2つのコイル部31、31が上記支持軸21、21に被支持部25の上側にそれぞれ外嵌して支持され、2つの係止部33、33がロック片18、18のバネ掛け部29、29にそれぞれ係合されており、これにより、2つのロック片18、18はその係止爪26、26が互いに離間する方向に、すなわち、係止爪26、26がテープリール6、6の係合歯7、7に係合する方向に回動付勢されている(図4参照)。
【0045】
スライド用バネ20は圧縮コイルバネであり、カセットシェル4の背面壁13内面と、スライダー17の上記配置凹部22との間に縮設され、これにより、スライダー17は前方への付勢力が付与されている(図6、図7、図8乃至図12参照)。
【0046】
カセットシェル4内の上記スライダー17が設けられた部位の左右両脇には、その底面から背の低いリブ34、34が立設され、該リブ34、34は平面から見て、スライダー17のスライド方向に延びる部分とテープリール6、6の外周縁より一回り大きな部分とロック片18、18の移動軌跡中に位置する部分とを有し、そのうち、ロック片18、18の移動軌跡中に位置する部分、具体的には上記カムフォロアー30、30に対応した部分がロック片18、18の回動を規制するカム部35、35となっている(図4、図5参照)。
【0047】
次に、当該リールロック機構12の動作について説明する。図6及び図7は要部を拡大して示す断面図であり、図8乃至図12は要部を拡大して示す平面図である。また、図6及び図8はテープリール6のロック状態であり、図7及び図12はテープリール6のアンロック状態を示し、以下、ロック状態からアンロック状態へ移行していく様子を図面にしたがって説明する。
【0048】
図6及び図8は、当該テープカセット1がテープドライブ装置に装着されていない状態で、リールロック機構12がテープリール6、6をロックしている状態である。
【0049】
かかる状態においては、上記スライド用バネ20によりスライダー17が前方に付勢され、ロック片18、18のカムフォロアー30、30がカム部31、31から離間して位置し、これにより、ロック片18、18は先端の係止爪26、26が互いに開く方向に回動されて、テープリール6、6の係合歯7、7の凹部8、8に係合され、テープリール6、6のロック状態が形成される(図8参照)。
【0050】
しかも、スライダー17には前方への付勢力があるため、係止爪26、26を介して2つのテープリール6、6はともに磁気テープ5が緊張する方向への回転力が付与されており、これにより、リールロック状態においては、磁気テープ5は緊張状態が維持される(図8参照)。
【0051】
そして、図8で解るように、ロック片18の係止爪26の先端部、すなわち、上記平面部27の前側縁28aはテープリール6の係合歯7の凹部8の底面であってその一方の角部に係止し、かつ、係止爪26の平面部27は凹部8の一方の面9aにほぼ面接触している。
【0052】
つぎに、当該テープカセット1をテープドライブ装置に装着すると、装置側の挿入ピン16がカセットシェル4の矩形孔15からカセットシェル4内に侵入し、スライダー17のピン挿入凹部23の傾斜面24に当接して、スライダー17をスライド用バネ20の弾発力に抗して後方へ移動せしめることになる(図9参照)。
【0053】
そして、スライダー17が後退を始めると、係止爪26の平面部27の前側縁28aは上記一方の角部から離間し、平面部27は上記凹部8の一方の面9aを滑ってその後側縁28bが凸部10の一方のテーパ面10aに載置される。これは、上述したように凹部8の一方の面9aと凸部10の一方のテーパ面10aとがほぼ面一に形成されているためである(図9参照)。
【0054】
さらに、スライダー17が後退されると、係止爪26の平面部27は凹部8の一方の面9aから離間して凸部10の一方のテーパ面10aのみに載置される(図10参照)。
【0055】
このように、ロック片18が後方へ移動するとき、その係止爪26がテープリール6の係合歯7の凸部10に引っ掛かることはない。これは、上述のように、係止爪26の平面部27の前後方向の幅が係合歯7の凹部8の一方の面9aと凸部10の一方のテーパ面10aとの間の間隔よりも大きく形成しているためである。
【0056】
しかして、ロック片18がスライダー17の後退に伴って後方へ移動するとき、テープリール6を引っ掛けて回動させることはなく(図10参照)、したがって、磁気テープ5が弛むことはない。図8乃至図12において、上記「・」印を付した凸部10が動いてないことが解る。
【0057】
さらに、スライダー17が後退すると、カムフォロアー30、30がカム部35、35に当接し(図11参照)ロック片18、18はアンロック方向に回動され、係止爪26、26はテープリールから離間される。
【0058】
そして、スライダー17が最も後退した状態では、ロック片18、18が内側に折り畳まれた状態となり、これにより、テープリールはカセットシェル内での移動可能範囲中における回転が許容され、リールロック機構12のアンロック状態が形成される。図12において、2点鎖線で示すテープリール6は、これが最もリールロック機構12に近接した状態であるが、リールロック機構12のロック片18がテープリール6の回転を阻害しない位置まで回動されている。
【0059】
なお、前記した実施の形態において示した各部の具体的な形状乃至構造は、本発明を実施するに当たっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【0060】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、本発明テープカセットのリールロック機構は、カセットシェルの内部にテープ状記録媒体を巻装したテープリールが回転自在に支持されたテープカセットの上記テープリールをロックするリールロック機構で、2つのテープリールとカセットシェルの背面壁の内面との間のいわゆる三角スペースに配設され、前後方向に移動自在に支持されたスライダーと、該スライダーの左右両側部に回動自在に支持された2つのロック片と、上記スライダーを前方に押圧するスライド用バネと、上記ロック片をテープリールに係合する方向に回動付勢するロック用バネとを有し、スライダーの前進によりロック片の係止爪がテープリールの係合歯に係合することによりロックが為され、また、テープカセットのテープドライブ装置への装着により上記スライダーが後退し、かつ、上記ロック片が回動されて上記リールロックが解除されるリールロック機構において、テープリールの係合歯の凹凸のうち、凹部の底面を扁平な山型に形成し、凸部の両角部をテーパ面に形成して、また、ロック片の係止爪には、上記凹部の山型底面の一方の面と該凹部の後方側に隣接する凸部の一方のテーパ面とを架け渡す跨部を形成したことを特徴とする。
【0061】
また、本発明テープカセットは、カセットシェルの内部にテープ状記録媒体を巻装したテープリールが回転自在に支持されたテープカセットの上記テープリールをロックするリールロック機構を有したテープカセットであって、リールロック機構は、2つのテープリールとカセットシェルの背面壁の内面との間のいわゆる三角スペースに配設され、前後方向に移動自在に支持されたスライダーと、該スライダーの左右両側部に回動自在に支持された2つのロック片と、上記スライダーを前方に押圧するスライド用バネと、上記ロック片をテープリールに係合する方向に回動付勢するロック用バネとを有し、スライダーの前進によりロック片の係止爪がテープリールの係合歯に係合することによりロックが為され、また、テープカセットのテープドライブ装置への装着により上記スライダーが後退し、かつ、上記ロック片が回動されて上記リールロックが解除されるようになっており、テープリールの係合歯の凹凸のうち、凹部の底面を扁平な山型に形成し、凸部の両角部をテーパ面に形成して、また、ロック片の係止爪には、上記凹部の山型底面の一方の面と該凹部の後方側に隣接する凸部の一方のテーパ面とを架け渡す跨部を形成したことを特徴とする。
【0062】
したがって、本発明テープリールのリールロック機構及びテープカセットにあっては、当該テープカセットをテープドライブ装置に装着して、スライダーが後方へ移動されたとき、ロック片の係止爪がテープリールの係合歯の凸部に引っ掛かることがなく、よって、ロック片の後退においてもテープリールが回転されることはなく、緊張したテープ状記録媒体が弛むことはない。
【0063】
これにより、テープドライブ装置への装着の際に、テープ状記録媒体の弛むにより、テープパスの形成がうまくいかなかくなったり、装置側にテープ状記録媒体が絡んだりしてしまうという事故を防止することができる。
【0064】
また、テープリールの上記凹部及び凸部の形状は、それぞれ半径に対して対称であるため、2つのテープリール(供給側リールと巻き取りリール)を各別の専用部品とすることなく、共通部品とすることができるため、上記効果を奏するための構成としてコストアップを招来することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図10と共に本発明テープカセットのリールロック機構の実施の形態を示すものであり、本図はテープカセットを表側から見た概略斜視図である。
【図2】テープカセットを裏側から見た概略斜視図である。
【図3】テープカセットの上シェルを外した状態を示す概略平面図である。
【図4】リールロック機構を示す拡大斜視図である。
【図5】リールロック機構の拡大分解斜視図である。
【図6】図7とともにリールロック機構を拡大して示す概略縦断面図であり、本図はロック状態を示す。
【図7】アンロック状態を示す。
【図8】図9乃至図12とともに、リールロック機構の動作を順に示す拡大平面図であり、本図はロック状態を示す。
【図9】図8からロック片が僅かに後退し跨部が係合歯の凹部の一方の面と凸部の一方のテーパ面とに跨った状態を示す。
【図10】図9からロック片が僅かに後退し、跨部が係合歯の凸部の一方のテーパ面にのみ載った状態を示す。
【図11】図10からさらにロック片が後退し、カムフォロアーがカム部に当接した状態示す。
【図12】図11からさらにロック片が後退して、ロックが完全に解除された状態を示す。
【図13】図14乃至図17とともに、従来のリールロック機構をその動作を順に説明するための拡大平面図で、本図はロック状態を示す。
【図14】図13からロック片がやや後退し係止爪が凸部に引っ掛かった状態を示す。
【図15】図14から僅かにロック片が後退し、係止爪が凸部を引っかけれテープリールを回転させている状態を示す。
【図16】図15からさらにロック片が後退し、カムフォロアーがカム部に当接した状態示す。
【図17】図16からさらにロック片が後退して、ロックが完全に解除された状態を示す。
【符号の説明】
1…テープカセット、4…カセットシェル、5…磁気テープ(テープ状記録媒体)、6…テープリール、7…係合歯、8…凹部、9…底面、9a…一方の面、10…凸部、10a…一方のテーパ面、10b…他方のテーパ面、12…リールロック機構、13…背面壁、14…三角スペース(空間)、17…スライダー、18…ロック片、19…ロック用バネ、20…スライド用バネ、26…係止爪(ロック片)、27…平面部(跨部)
Claims (2)
- カセットシェルの内部にテープ状記録媒体を巻装したテープリールが回転自在に支持されたテープカセットの上記テープリールをロックするリールロック機構で、2つのテープリールとカセットシェルの背面壁の内面との間の空間(以下「三角スペース」という。)に配設され、前後方向に移動自在に支持されたスライダーと、該スライダーの左右両側部に回動自在に支持された2つのロック片と、上記スライダーを前方に押圧するスライド用バネと、上記ロック片をテープリールに係合する方向に回動付勢するロック用バネとを有し、スライダーの前進によりロック片の係止爪がテープリールの係合歯に係合することによりロックが為され、また、テープカセットのテープドライブ装置への装着により上記スライダーが後退し、かつ、上記ロック片が回動されて上記リールロックが解除されるリールロック機構において、
テープリールの係合歯の凹凸のうち、凹部の底面が扁平な山型に形成され、凸部の両角部がテーパ面に形成されており、また、ロック片の係止爪には、上記凹部の山型底面の一方の面と該凹部の後方側に隣接する凸部の一方のテーパ面とを架け渡す跨部が形成された
ことを特徴とするテープリールのリールロック機構。 - カセットシェルの内部にテープ状記録媒体を巻装したテープリールが回転自在に支持されたテープカセットの上記テープリールをロックするリールロック機構を有したテープカセットであって、
リールロック機構は、2つのテープリールとカセットシェルの背面壁の内面との間の空間(以下「三角スペース」という。)に配設され、前後方向に移動自在に支持されたスライダーと、該スライダーの左右両側部に回動自在に支持された2つのロック片と、上記スライダーを前方に押圧するスライド用バネと、上記ロック片をテープリールに係合する方向に回動付勢するロック用バネとを有し、スライダーの前進によりロック片の係止爪がテープリールの係合歯に係合することによりロックが為され、また、テープカセットのテープドライブ装置への装着により上記スライダーが後退し、かつ、上記ロック片が回動されて上記リールロックが解除されるようになっており、
テープリールの係合歯の凹凸のうち、凹部の底面が扁平な山型に形成され、凸部の両角部がテーパ面に形成されており、また、ロック片の係止爪には、上記凹部の山型底面の一方の面と該凹部の後方側に隣接する凸部の一方のテーパ面とを架け渡す跨部が形成された
ことを特徴とするテープカセット。
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