JP3585835B2 - コンピュータ・トモグラフィの走査ターゲットの検出 - Google Patents

コンピュータ・トモグラフィの走査ターゲットの検出 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、概して、コンピュータ・トモグラフィ(CT)の画像処理に関し、特に効率が改善され、そして画像のアーティファクトが減少しているCT画像処理に関する。
【0002】
【発明の背景】
図1は、X線のソース12と、環状のディスク16の正反対の側に固定されているX線検出器システム14とを含んでいる代表的な従来のCTスキャナ10の軸方向の概略図である。ディスク16はガントリ(図示せず)の内部に回転できるように取り付けられ、走査の間に、ディスク16がz軸の回りに連続に回転し、一方、X線はディスク16の開口部の内部にある患者用テーブル56の上に置かれている患者20などの物体を通してソース12からX線が通過するようになっている。z軸は図1のページの面に垂直であり、ディスク16の回転の機械的中心18において走査面と交差している。ディスクの回転の機械的中心18は、再構成された画像の「アイソセンター」に対応する。
【0003】
1つの従来のシステムにおいては、検出器システム14は、放射線がX線のソース12から発射される場所である「フォーカル・スポット」と呼ばれる点24に曲率中心がある円弧の形状で、単独のロウに配置されている個々の検出器22のアレイを含む。ソース12および検出器22のアレイは、ソースと各検出器との間のX線の径路がすべてz軸に垂直な「走査面」の中にあるように配置されている。X線の径路は実質的に1つの点源である場所から検出器に対して異なる角度で広がっているので、X線の径路は一次元の線形の投影の形式において検出器アレイ14上に入射している「ファン・ビーム」26を形成する。走査中に1つの測定の瞬間において単独の検出器上に入射するX線は、普通に「光線」と呼ばれ、各検出器は、その対応している光線の強度を示す出力信号を発生する。各光線は、その径路の中のすべての質量によって部分的に減衰されるので、各検出器によって発生される出力信号は、その検出器とX線のソースとの間に配置されているすべての質量の減衰を表し、すなわち、その検出器の対応している光線の径路の中に横たわっている質量の減衰を表している。
【0004】
X線検出器によって発生される出力信号は、普通はCTシステムの信号処理部分(図示せず)によって処理される。その信号部分は、一般にデータ収集システム(DAS)を含み、それはX線検出器によって発生された出力信号をフィルタして、その信号対ノイズ比(SNR)を改善する。測定のインターバルの間にDASによって発生される出力信号は、普通に「投影」または「ビュー」と呼ばれ、そして1つの特定の投影に対応しているディスク16、ソース12および検出器システム14の角度的な向きは「投影角」と呼ばれている。
【0005】
図2は、投影角βおよび検出器角γにおけるファン・ビームのデータ点P(β、γ)の発生のための、ディスク16、X線のソース12および検出器システム14の向きを示している。基準の向きを定義するために使われる中心線40は、X線のソース12の焦点から、回転の機械的中心18においてz軸を通って延びている。投影角βは垂直軸と、中心線40との間の角度として定義される。システム14の中の個々の各検出器には、これも中心線40に関して定義されている検出器角γが関係付けられている。定義によって、中心線40は、0°の基準検出器角γにおいて検出器システム14と交差する。図2に示されているような対称的な検出器システム14は、−δから+δまでの検出器角から延びており、ここで、δはファンの角度の半分である。対称的な検出器システム14によって発生されるファン・ビームのビューまたは投影P(β、γ)は、投影角βに対して−δから+δまでの検出器角においてすべての検出器によって発生される一組のデータ点P(β、γ)を含む。非対称の検出器システムもよく知られている。
【0006】
走査の間に、ディスク16は、走査される物体の回りにスムースに、そして連続的に回転し、スキャナ10が投影角βの対応している組において一組の投影P(β、γ)を発生することができる。従来の走査においては、患者はその走査の間に一定のz軸位置にとどまっている。複数の走査を得る時、患者は走査の間にz軸に沿ってステップ的に動かされる。これらのプロセスは普通は「ステップ・アンド・シュート」走査または「一定z軸」(CZA)走査と呼ばれている。逆ラドン変換などのよく知られているアルゴリズムを使って、z軸に対して垂直な同じ走査面をすべて共有する一組の投影からトモグラムを発生させることができる。この共通の走査面は、普通は「スライス面」と呼ばれている。
【0007】
トモグラムは走査されている物体のスライス面に沿っての二次元のスライスの密度を表している。投影からトモグラムを発生させるプロセスは普通に「再構成」と呼ばれている。というのは、トモグラムは投影データから再構成されるとみなされるからである。再構成プロセスはデータのぼけを除くためのコンボリューション、ファン・ビームの光線のデータから平行光線のデータを、そして各画像ピクセルに対する画像データがその投影データから発生されるバック投影を形成するための再分類(rebinning)を含んでいるいくつかのステップを含むことができる。特定の画像スライスに対するCZA走査においては、すべての投影が共通の走査面を共有し、したがって、これらの投影をトモグラムの発生のためにバック・プロジェクタに対して直接印加することができる。
【0008】
ステップ・アンド・シュートのCZA走査の方法は低速のプロセスとなる可能性がある。この時間の掛かる方法においては、患者は大量のX線放射を浴びる可能性がある。また、走査テーブルが各走査の間に移動される際、患者の動きによって、画像の品質が劣化する結果となる、動きおよびミス登録のアーティファクトを生じる結果となる可能性がある。
【0009】
物体の全体の走査を得るために必要な時間を減らすために、いくつかの方法が開発されてきた。これらの方法の1つがヘリカルまたは螺旋状の走査であり、その走査においては、ソース12および線形の検出器アレイ14が患者の回りに回転されている間に、走査されている物体がz軸に沿って動かされる。ヘリカル走査においては、投影P(β、γ)は、zがz(β)=cβであるようにビュー角βに線形に関連付けられているように普通は収集される。ここで、cは定数である。この形式のヘリカル走査は定速ヘリカル(CSH)走査と普通に呼ばれている。
【0010】
図3Aは従来のCZA走査の間に収集されるデータを示し、そして図3BはCSH走査の間に収集されるデータを示している。図3Aに示されているように、物体が固定のz軸にとどまっている間に、X線のソース12と検出器システム14とが物体20の回りに回転させられる場合、検出器システム14によって収集されるすべての投影に関連付けられている走査面は共通のスライス面50の中にすべてあることになる。図3Bに示されているように、ディスクが物体20の回りに回転している間に、物体20がz軸の方向に連続的に移動させられている場合、どの走査面も同じ平面内にはない。逆に、各投影に関連付けられる走査面は軌跡の螺旋の集合の上の1つの軌跡点においてz軸に沿ってユニークな位置にある。図3Bは間隔(0,10π)の中の螺旋の投影角に対応している走査面のz軸座標を示している。各投影の値はその患者のz軸位置によって変わるので、各投影は2つの変数、すなわち、βおよびzの関数であると考えることができる。
【0011】
CZAスキャニングにおいては、すべての投影が共通の走査面を共有し、したがって、これらの投影をバック・プロジェクタに対して直接に印加してトモグラムを発生させることができる。しかし、CSHスキャニングにおいては、各投影にはユニークなz軸座標にあるユニークな走査面があり、したがって、CSHの投影を直接にバック・プロジェクタに対して印加することはできない。しかし、CSHの間に収集されたデータを各種の方法で解釈して、z軸に対して垂直に延びている1つの共通の走査面をすべて共有する一組の解釈された投影を発生することができる。解釈された各投影は、たとえば、等価な投影角において、そして異なるz軸位置において取られた2つの投影を組み合わせることによって発生することができる。これらの解釈された投影をCZAのデータとして扱い、それをバック・プロジェクタに対して印加してトモグラムを発生させることができる。
【0012】
CSHのスキャニングはトモグラムを発生するためにある形式の解釈を必要とし、したがって、CSHのスキャニングによって発生されたトモグラムは画像のアーティファクトによって特性付けられる傾向がある。また、CSHの走査投影データは、z軸の場所の1つの間隔に渡って収集され、それらが組み合わされて解釈されたCZA走査データを発生するので、CSHスキャニングの間に発生されたトモグラムの実効スライス面の幅が広くなり、したがって、z軸の分解能はCZAスキャニングによって発生されたトモグラムより低い。しかし、ヘリカル・スキャニングは患者の大きな体積の迅速な走査ができるので有利である。たとえば、患者が自分の息を安楽に保つ(そしてそれによって比較的動かない状態にとどまっている)ことができるのに十分短い時間間隔において、ヘリカル走査は腎臓などの1つの器官全体をフルに走査するために十分なデータを収集することができる。
【0013】
CZAスキャニングに比べて走査時間を減らすためのもう1つの方法は、「コーン・ビーム・スキャニング」と普通に呼ばれている。その方法においては、その物体または患者の三次元の体積が一度に走査される。コーン・ビーム・スキャニングにおいては、検出システムは従来のスキャニングにおいて使われる一次元のアレイの代わりに、検出器の二次元アレイを含む。ソースからのX線出力は二次元に発散してz軸方向に沿って等価な複数のファン・ビームを発生する。それは複数の検出器の複数のロウを照射し、したがって、検出器上に二次元の投影を形成する。
【0014】
コーン・ビームのシステムの1つの形式においては、ソースおよび二次元の検出器アレイが患者または物体の回りに回転されている間に、静止しているz軸位置にその患者または物体が維持される。次に、患者が新しいz軸位置まで動かされ、走査が繰り返される。このタイプのステップ・アンド・シュートまたは「静止型コーン・ビーム」のシステムにおいては、1つの平面を掃引し尽くすのではなく、その物体の体積が走査される。1つの体積が走査された後、次の体積を走査するために、ソースおよび検出器がz軸に沿ってステップ的に動かされる。走査時間を減らすために使われるさらにもう1つの方法は、ヘリカル・コーン・ビーム(HCB)スキャニングであり、その方法では、患者がz軸の中で連続的に動かされながら、その患者の回りにコーン・ビーム構成、すなわち、ソースおよび二次元の検出器アレイが回転される。
【0015】
二次元フィルタバック投影(FBP)などの、標準の二次元再構成技法が、非コーン・ビーム・システムにおけるCZAおよび解釈されたCSHのデータを再構成するために使われる。FBPは再構成のために使われる投影の集合が同じ平面内にある必要がある。この条件は、CZAスキャニングにおいて満足され、CSHのスキャニングにおいては解釈が使われて、この条件を実効的に満足する一組の解釈された、あるいはシミュレートされた線形の投影が発生される。いずれの場合においても、二次元のFBPは一次元のファン・ビームの投影データから画像データを発生する効率的な手段である。
【0016】
コーン・ビームの幾何学的構造において、必要な条件はz軸に対して直角の平面内にあるソースと同じ平面内の検出器ロウ、すなわち、中央の検出器ロウに対してだけ満足される。静止型のコーン・ビームCTにおいては、ガントリが回転する際にソースおよび与えられた検出器によって定義される一次元の投影が、その物体の中の異なるスライスを横切る。従来の二次元FBPを使って、独立の一次元の投影として各ロウを扱うことにより、コーン・ビームのデータを再構成することができる。この近似はコーン・ビームの幾何学的構成を無視し、縞などの画像のアーティファクトができ、再構成された密度の低下をもたらす。コーン・ビームのデータを再構成するために使われる、より良好な近似方法は、フェルドカンプ(Feldkamp)のアルゴリズムとして知られており、L.A.フェルドカンプ(Feldkamp)他の「Practical cone‐beam algorithm」(実際的なコーン・ビーム・アルゴリズム)J.Opt.Soc.Am.1、pp.612‐619(1984)の中に記述されている。
【0017】
フェルドカンプのアルゴリズムにおいては、光線は三次元のコーンにおいて逆投影される。真のコーン・ビームの幾何学的構成のデータを組み込もうとするフェルドカンプなどのアルゴリズムは、三次元フィルタバック投影(3D‐FBP)アルゴリズムと呼ばれている。HCBデータを再構成する三次元のアルゴリズムも開発されている。これらのアルゴリズムの例が、次の論文の中に記述されている。
【0018】
1. H.クドー(Kudo)およびT.サイトウ(Saito)の「コーン・ビーム投影を使っている三次元のヘリカル走査コンピュータ・トモグラム」Journal of Electronics,Information,and Communication Society J74‐D‐II,1108‐1114,(1991)。
【0019】
2. D.X.ヤン(Yan)およびR.リー(Leahy)、「Cone‐beam tomography with circular,elliptical and spiral orbits」(軌道が円形、楕円形および螺旋形であるコーン・ビーム・トモグラム)Phys.Med.Biol.37,493‐506,(1992)。
【0020】
3. S.シャーラ(Schaller)、T.フロール(Flohr)およびP.シュテファン(Steffen)、「New efficient Fourier reconstruction method for approximate image reconstruction in spiral cone‐beam,CT at small cone angles(小さいコーン角における螺旋形のコーン・ビームのCTにおける概略の画像再構成のための新しい効率的なフーリエ再構成法)、SPIE International Symposium on Medical Imaging,1997年2月)
【0021】
4. G.ワング(Wang)、T‐H リン(Lin)、P.チェン(Cheng) およびD.M.シノザキ、「a general cone beam algorithm」(一般的なコーン・ビーム・アルゴリズム)、IEEE Trans.Med.Imag.12、486‐496(1993)。
三次元の再構成アルゴリズムの1つの欠点は、それらを共通の二次元再構成ハードウェアと一緒に使うことができず、その結果として、それらを扱うためにカスタムの三次元バック投影のハードウェアを作らなければならないことである。
【0022】
多くのCT走査の応用において、再構成を実行する前に、領域をあらかじめ選別すること(スクリーニング)が望ましい。たとえば、腫瘍などのある種の疑わしい物体を、硫黄のCT画像処理の間に後でさらに細かく調べるためにプリスクリーニングのプロセスによって識別することができる。また、CTスキャニングは商用の航空機上で運ばれるか、あるいはロードされる手荷物の中の武器や爆発物などの輸出入禁止アイテムの識別にも応用することができる。疑わしいかばんを識別するために、かばんをあらかじめスクリーニングすることが望ましいことがよくある。次にそれはそのプリスクリーニングのプロセスが疑わしいターゲットを識別した場合に、完全なCT画像の再構成の対称となり得る。プリスクリーニングのための1つの従来の方法においては、別々のライン・スキャナが、疑わしい領域を識別するために、たとえば、患者の手荷物などの走査されている物体を通る二次元の投影を発生するために使われる。疑わしいターゲットが識別された場合、次にその物体を完全なCTスキャニングおよび再構成に掛けることができる。このプロセスは時間が掛かる可能性があり、そして手荷物走査の応用においては、かばんが商用の空港においてスクリーニングされなければならないレートを考慮すると、実際的でない可能性がある。
【0023】
【発明の目的】
本発明の1つの目的は、従来の技術の上記の識別された欠点を実質的に克服することである。
【0024】
本発明のもう1つの目的は、画像のアーティファクトを減らしたCTシステムを提供することである。
【0025】
本発明のさらにもう1つの目的は、二次元の再構成ハードウェアを使って三次元の再構成アルゴリズムの画像品質を提供するCTシステムを提供することである。
【0026】
本発明のさらにもう1つの目的は、ヘリカル・コーン・ビーム・スキャニングのCTシステムにおいて前記の目的を実現することである。
【0027】
本発明のさらにもう1つの目的は、高い走査スループットが必要とされる手荷物のスキャニングなどの状況に対して適用することができる、CT走査データから物体の二次元投影画像を作り出す効率的な手段を提供することである。
【0028】
本発明のさらにもう1つの目的は、CT画像のボリューム要素に関連付けられている質量を合計することなどによってターゲットの検出を提供することであり、その場合、そのボリューム要素がCTスキャニング・システムの走査領域の長手方向の軸に関して傾斜している。
【0029】
【発明の概要】
したがって、本発明は1つの領域に対する画像データを発生するためのCTの装置および方法に向けられている。その領域は長手方向の軸および直交している横軸を定義する。その領域を走査するために放射線のソースおよび検出器のアレイが使われて、その領域を表している走査されたデータが発生される。1つの実施形態においては、その領域を走査するためにヘリカル・コーン・ビームのスキャニングの方法が使われる。長手方向に沿っての複数の各位置において、あるいは等価的に複数の各投影角において、二次元の画像データのスライスが定義される。各データ・スライスは、その領域の長手方向の軸に関して傾斜している1つのスライス面を定義する。すなわち、各スライス面の法線軸がその領域の長手方向の軸に関してある傾斜角で傾いている。また、法線軸はその領域の横軸についての回転角も定義する。長手方向の軸に沿っての次々のスライスが、その領域の長手方向の軸との等しい傾斜角を定義する法線軸を定義する。また、次々のスライスに対する回転角は長手方向の軸に沿って増加する。一定の傾斜角および回転角度における増加の結果は、法線軸が次々のスライスを通してその領域の長手方向の軸に関する歳差運動および首振り運動を定義する。この幾何学形状において、スライスは互いに関して首振り運動をするということができる。各画像スライスにおいて、画像データがその走査データから計算されたその領域の画像が発生される。次々のスライスに対する再構成プロセスは、これ以降では「首振りスライス再構成」(NSR)の方法と呼ばれる。
【0030】
本発明のNSRの方法は従来の二次元のフィルタバック投影を使ってヘリカルのコーン・ビーム・データを再構成するために使われることが好ましい。NSRにおいては、補間を使って一組の一次元のファン・ビームの投影が二次元のコーン・ビームの投影データから抽出される。したがって、NSRは三次元のコーン・ビームのデータから二次元のファン・ビームのデータを選択する必要がある。その一次元の投影データの組は、二次元のFBPを使う時に画像品質に及ぼすコーン角の好ましくない影響を最小化するように幾何学形状が選定されている、傾斜したスライスの再構成に対応する。
【0031】
伝統的に、一連のスライスを再構成する時、各スライスはz軸に沿っての異なる位置におけるx‐y平面である。すなわち、そのシリーズの中のすべてのスライスは互いに平行である。NSRにおいては、再構成されたスライス面に対する法線ベクトルがz軸に関して小さい角度だけ傾いている。NSRで再構成された一連の隣接したスライスにおいて、そのスライス面に対する法線ベクトルは、z軸に関して歳差運動をし、そのスライスは互いに平行ではない。NSRにおける用語「首振り運動型」は隣接しているスライスの相対的な向きを意味する。平行なスライスが必要な場合、結果のNSRの画像データを解釈して平行なスライスを提供することができる。
【0032】
1つの実施形態においては、X線のソースはコーン・ビームのソースであり、そして検出器のアレイは二次元アレイである。各投影に対する走査データは、アレイ上の検出器の一次元の所定のラインから決定される。与えられた投影またはスライスに対して使われる検出器は、投影角または長手方向の軸に沿っての位置に関連付けられる。各位置または投影角において、測定における誤差を最小化する検出器のグループが選定される。したがって、各スライスは投影角、長手方向の位置および、二次元の検出器アレイ上の一次元の「ファン・ビーム」投影を定義する検出器のグループに関係付けられている。特定のスライスが再構成される時、その走査データは二次元のアレイの中のそれに関連付けられている検出器から発生される。
【0033】
もう1つの態様においては、本発明は、1つの領域に対して発生された走査データからその領域の二次元の投影画像を提供するための装置および方法に向けられている。首振り運動の各スライスが、平行光線の投影データへ再分類される一組のファン・ビームのビューまたは投影から発生され、各ビューまたは投影はそれぞれのビュー角において得られる。本発明においては、その二次元の投影画像に対する投影角は、二次元の投影画像が採取される角度として選択される。各スライスに対して、その選択された投影角に関連付けられているビュー角が識別され、そしてそのビュー角に関連付けられた平行光線の投影データが選択される。その選択された投影角における二次元の投影画像が、その走査データの中の各スライスに対して選択されたビュー角に対する選択された平行光線の投影データを再分類することによって発生される。1つの実施形態においては、複数の投影角において複数の二次元投影画像を発生することができる。これらの複数の投影画像は、一組の単独の走査データから発生することができる。z軸に沿っての投影画像の長さは、その投影画像を形成するために使われたスライスの軸方向の広がりに等しい。
【0034】
1つの実施形態においては、二次元の投影画像を使って選択された投影角において投影される物体のサイズを求めることができる。二次元の投影画像の中の物体の境界を識別することによって、その視野の内部の物体のサイズおよびその場所を求めることができる。次に、その物体のサイズおよび位置を使って再構成される必要のない視野の領域を識別することができる。というのは、それらはその物体に関する情報を提供しないからである。この「適応性の視野」は、かばんのスキャニング・システムの場合のように、走査のスループットが重要であるシステムにおいて非常に有用な場合がある。この機能は本発明と同じ日付で申請され、非譲渡人が共通であって、参照によってここに組み込まれている、ベルナード(Bernard)M.ゴードン(Gordon)他による「Computed Tomography Scanning Apparatus and Method Using Adaptive Reconstruction Window」(適応性の再構成ウィンドウを使っているコンピュータ・トモグラフィのスキャニングの装置および方法)と題する、米国特許出願の中で記述され、権利が主張されている。
【0035】
もう1つの態様においては、本発明は、本発明の首振りのスライス再構成の方法に従って発生された首振り型の画像スライスを使って爆発物などのターゲットを検出するための方法および装置に向けられている。本発明のこの態様においては、スライスの傾きまたは首振りは、正確なターゲットの識別を提供するために補正される。物体が存在している領域に対する走査データが、放射線のソースおよび検出器のアレイによってその領域を走査することによって得られる。その走査データを使って、複数の平行でない画像データ・スライスがその領域の長手方向の軸に沿っての複数の位置に対応するように定義される。各スライスはその領域の長手方向の軸に関して傾いている画像のボリューム要素、すなわち、「ボクセル」を定義し、各ボクセルはその走査データから導かれた画像の密度値に関連付けられている。画像のボリューム要素の傾きを補正するために、その傾斜したボリューム要素の画像密度値に対して1つの補正係数が適用される。
【0036】
1つの実施形態においては、その画像密度値は、そのような爆発物の解析において物体の質量を求めるために使われる。爆発物の質量を求めることは、それが投げ掛ける危険の可能性を評価するのに役立つ。その物体に関連付けられている各ボクセルに対する密度値をその体積で乗算してそのボクセルによって表される質量を求めることができる。次に、そのターゲット、すなわち、爆発物に関連付けられているすべての識別されたボクセルの計算された質量が合計されてその物体の合計質量が求められる。ボクセルの傾斜に対する補正は、危険性のより良い評価が得られるように質量のより正確な決定を提供する。
【0037】
上記のように、物体の総合質量は、問題の物体、すなわち、爆発物に関連付けられているボクセルを識別すること、そのボクセルの傾斜に対して補正すること、そしてその識別されたボクセルに対する質量を合計することによって計算することができる。関連しているボクセルを識別することは各ボクセルに関連付けられている密度値を密度のしきい値に対して適用することによって行うことができる。そのしきい値は既知の物質、すなわち、爆発物の既知の密度に基づいて選択される。そのしきい値を超過する値は、ターゲットの物質に関連付けられていると結論され、したがって、それらの関連付けられたボクセルがターゲットの物質の画像に関連付けられると結論される。これらのボクセルは、合計の質量の計算において使われる。本発明においては、それらはその領域の長手方向の軸に関して、そのボクセルの傾きを補正するために使われる補正係数に対して適用される。次に、その補正された体積と関連付けられた密度との積が合計されて、合計の質量が求められる。密度のしきい値判定は、そのボリューム要素を乗算のウィンドウ関数に対して適用することによって実現することができる。そのしきい値を超える値がウィンドウのユニット乗算器に対して適用され、また、しきい値を超過しない値はゼロ乗算器に対して適用され、それらを合計の質量の計算から実効的に捨てる。
【0038】
もう1つの態様においては、本発明は、本発明の首振り運動のスライス再構成の方法に従って、生成された首振り型の画像データ・スライスの効率的な処理を提供する処理方法およびシステムに向けられている。本発明のこの態様は、スライスがシリアルに処理されることになる、より従来的なパイプラインの処理の方法の代わりに、画像スライス・データのグループに対する複数の独立の処理径路を提供する、処理アーキテクチャを提供する。本発明のこの態様によると、1つの領域に対する走査データが、放射線のソースおよび検出器のアレイでその領域を走査することによって発生される。その領域を走査するために、複数のビュー角を通して、その領域の長手方向の軸の回りに、少なくともその放射線のソースが回転し、その放射線のソースは検出器のアレイに向かって放射線を照射する。したがって、その走査データは投影データの複数の集合を含み、各投影データの集合は、それぞれのビュー角において採取されている。本発明の首振り運動のスライス再構成の方法によると、投影データの各組は複数の投影、たとえば、ファン・ビーム投影を含む。一組の投影データの中の各ファン・ビーム投影が、それぞれの複数の画像データ・スライスを発生するために使われている投影データの各組の中の画像データ・スライス、複数の投影を発生するために使われる。さらに、各画像データ・スライスが複数のファン・ビーム投影から発生され、そのスライスに対する投影データの複数の各組から単独のファン・ビーム投影が取られる。したがって、本発明においては、各画像データに対するスライス・データが関連付けられた組のそれぞれのファン・ビーム投影から発生される。各画像データ・スライスは、それぞれのデータ記憶要素(1つの実施形態においてはメモリ回路)に関連付けられている。発生されるべき画像データ・スライスからの投影はデータ記憶要素の中に格納される。各データ記憶要素からの格納された投影は、そのデータ記憶要素に関連付けられた画像データ・スライスに対するスライス・データを発生するために処理される。
【0039】
1つの実施形態においては、プロセッサは、検出器のアレイから走査データを受け取り、上記のNSRの方法に従って、その走査データの内部の投影データの組からファン・ビーム投影を発生する。次に、プロセッサは再生中の画像データ・スライスに関連付けられているデータ記憶要素に対してその投影を転送する。プロセッサとデータ記憶要素との間にデマルチプレクサ回路を挿入して、スライス・データの投影をそれぞれに関連付けられているデータ記憶要素に対して回送することを制御することができる。
【0040】
1つの実施形態においては、単独のプロセッサがパイプライン方式で投影を発生する代わりに、並列に動作している複数のプロセッサを使うことができる。この場合、発生されるべき各画像データ・スライスは、そのスライスに対する投影を発生する単独のプロセッサと関連付けられる。その投影はその関連付けられたプロセッサによって関連付けられたデータ記憶要素、たとえば、メモリ回路へ転送され、その記憶要素から投影が、その画像データ・スライスに対するスライス・データを発生するために呼び出される。1つの実施形態においては、1つまたはそれ以上のデマルチプレクサ回路を複数のプロセッサと複数のデータ記憶要素との間においてデータ記憶要素に対する投影の転送を制御することができる。1つの実施形態においては、プロセッサのすべてが投影を任意のデータ記憶要素に対して転送することができる。他の実施形態においては、各プロセッサは投影をデータ要素のうちの選択されたグループに対してだけ転送することができる。複数のプロセッサを使うことによって、走査データを処理して画像データ・スライスにすることが、単独のプロセッサのパイプライン方式の場合よりずっと迅速且つ効率的に実行される。
【0041】
1つの実施形態においては、スライス・データはさらに処理されて実際の画像データ・スライスが発生され、それはさらにその領域の画像を発生するために使われる。この追加の処理は画像スライスを発生するためのフィルタリングおよび/またはバック投影を含むことができる。上記のように、プロセッサおよび/または複数のプロセッサによって発生される投影は、普通はファン・ビームの投影である。1つの実施形態においては、そのファン・ビームの投影をさらに処理して、それらを平行ビームの投影に再分類することができる。1つの実施形態においては、複数のプロセッサが使われ、そのプロセッサのうちの1つがその再分類の手順を実行するために使われ、一方、他のプロセッサは投影を発生するために継続して使われる。1つのプロセッサを一時的に再分類の手順に切り換え、そして次に再分類が完了した後、投影の発生に切り換えて戻すことができる。これは再分類のため、専用の追加のプロセッサの必要性をなくすことによって、ハードウェアをかなり節約する。
【0042】
本発明のCTの装置および方法は、従来の方法に比べて数多くの利点を提供する。それはヘリカル・コーン・ビーム・スキャニングの形式での三次元の走査の方法を提供し、その方法は線形の検出器アレイを使っている従来の方法より消費時間が遥かに短い。それは三次元の再構成アルゴリズムに匹敵する画像品質が得られる再構成プロセスを提供するが、三次元の再構成用ハードウェアを必要としない。それよりずっと単純な二次元の再構成用ハードウェアが使われる。さらに、本発明において使われる二次元の投影画像を発生する方法は、プリスキャニングのプロセスの一部として投影画像を発生するために別のライン・スキャナが使われている従来の手荷物スキャニング・システムの中で使われているものなどの従来の方法よりずっと効率的である。首振り運動またはボクセルの傾斜に対して補正することにより、本発明はボクセルの傾きを補正しない方法に比べて改善された精度でターゲットの検出およびターゲットのサイズおよび質量の決定を提供することができる。また、首振りのスライスの再構成の方法を本発明の並列処理のアーキテクチャに対して適用することによって、従来のパイプラインの方法が使われた場合より画像をずっと効率的に発生することができる。
【0043】
【図面の詳細な説明】
図4は本発明のCTスキャニング・システム100の一実施形態の機能的な動作を示している概略図である。そのシステムは二次元のX線検出器アレイ112に対してX線を照射するX線のソース110を含む。検出器アレイ112は座標がz’およびqである平坦なアレイとして示されている。曲線状のアレイも使うことができる。X線は走査中の物体116を通過するコーン・ビームの中に発散する。物体116によって減衰されたX線が、検出器アレイ112の中の個々の検出器118によって検出される。検出器のアレイ112は、z’軸に沿っての検出器の複数のロウ120およびq軸に沿っての複数のカラム124を含む。したがって、コーン・ビーム114はq軸に沿って広がり、z’軸にに沿って互いに隣接している複数のファン・ビームから構成されると考えることができる。物体116はz軸(ここでは長手方向の軸とも呼ばれる)および直交しているx軸(ここでは横軸とも呼ばれる)を定義する。
【0044】
上記のように、X線のソース110および検出器アレイ112は、環状のディスク(図示せず)の正反対の側に固定されている。そのディスクはガントリ(図示せず)の内部に回転できるように取り付けられ、ソース110および検出器アレイ112はz軸の回りに、したがって、走査されている物体116の回りに同時に回転することができる。
【0045】
1つの実施形態においては、システム100はヘリカルのコーン・ビーム・スキャニングを使用し、ガントリがz軸の回りに回転するにつれて、ガントリおよび物体116もz軸に沿って互いに相対的に動かされる。ソースおよび検出器アレイが付いているガントリが、z軸に沿って移動する際に、投影角βが増加しながら回転する。各投影角において、走査データが検出器アレイによって収集される。次に、その投影データから一連の画像スライスの形式での画像データが再構成される。各スライスは、平坦な構成の画像データを定義し、そしてソースおよび検出器アレイが回転しながら収集された走査データの所定の集合から発生される。
【0046】
本発明においては、三次元のスキャニング方式、すなわち、ヘリカル・コーン・ビームのスキャニングが使われているが、二次元の再構成方法を使って画像データを発生することができる。これを実現するために、本発明は二次元のデータのスライスを、二次元の検出器のアレイ上に投影し、各投影角におけるスライスの投影が一次元のファン・ビームの投影とみなされるようにする。一般的なケースにおいては、アレイ上の投影は必ずしも単独のロウまたはカラムの中にはない検出器のグループ上に落ちる。実際に、一般的に、投影はいくつかのロウおよびカラムを横切って延びる。本発明においては、これらのロウおよびカラムは各投影角ごとに識別される。1つの実施形態においては、その投影データを解釈することによって、投影データから各投影角ごとに各位置に対してある値が発生される。したがって、各投影角に対して、検出データの「ファン・ビーム」が発生され、それは線形の検出器アレイを使用している二次元のファン・ビーム・スキャニングの応用において発生されるファン・ビームのデータに非常によく似ている。その結果が各投影角に対する一組の「ファン・ビーム」データである。本発明においては、これらのデータが発生されると、それらを任意の適切な二次元のバック投影のアルゴリズムに対して供給して、それが実際のファン・ビームのデータであるかのように画像スライスを再構成することができる。
【0047】
本発明においては、各投影角において、実際の走査が実行される前に、その関連付けられたファン・ビームを受け取る検出器アレイのロウおよびカラムが識別される。1つの実施形態においては、不透明のディスクのヘリカル・コーン・ビーム・スキャニングをシミュレートするシミュレーションまたはキャリブレーションの走査を行うことができる。各投影角において、アレイへのディスクのシミュレートされた投影が検出データの中に記録される。ディスク全体が走査された後、その投影データが解析されて、アレイのどのロウおよびカラムが各投影角においてディスクの投影を受け取るかが決定される。そのシミュレーション・プロセスは、「z解釈テーブル」を生成し、その中で各投影角が実際の物体のそれ以降での走査の間に読まれるべき検出のロウおよびカラムのグループに関連付けられ、一次元のファン・ビーム・データが発生される。所望のスライスが再構成されると、各投影角におけるファン・ビームのデータが、z解釈テーブルの中に格納されている関連のアレイのロウおよびカラムから検出される。他の実施形態においては、z補間テーブルを発生するために、実際のソースおよび検出器アレイによって実際の不透明のディスクをヘリカル・コーン・ビーム・スキャニングの対称とすることができる。
【0048】
再構成されるべき各スライスに対して多くのファン・ビーム投影が収集される。たとえば、1つの実施形態においては、データがガントリの完全な半回転(180°)+検出器アレイによって範囲が決められている角度に対して収集される。1つの実施形態においては、アレイは範囲が60°に決められる。したがって、各スライスはガントリの240°の回転の間に収集されたデータから発生される。1つの実施形態においては、投影は1°の投影角ごとに発生される。したがって、この実施形態においては、各スライスが240個のファン・ビーム投影から発生される。z軸に沿っての次々のスライスに対する投影のグループは、互いにオーバラップさせることができる。たとえば、スライスを12°の回転ごとに発生することができる。したがって、上記の実施形態においては、240個の投影のうちの228個が隣のスライスの各ペアで共有される。
【0049】
上記のように、一般的に、本発明における再構成されたスライスは、従来の非コーン・ビーム・スキャニングにおけるようなz軸に対して垂直なスライスではない。代わりに、それらはz軸に関して傾斜しているか、あるいは首振り運動をし、そして次々のスライスの法線軸はz軸の回りに歳差運動をする。各スライスはスキャニング・システムが回転する長手方向の、すなわち、z軸と1つの角度を形成する法線軸を有しているスライス面を定義する。傾斜したスライスを使うことによって、再構成されたスライス・データの誤差が減少する。傾斜角は上記の、そして以下でさらに詳細に説明されるシミュレーション走査を使って決定することができる。その選択された角度は、アレイ上への不透明のディスクの投影が最小の画像再構成誤差を発生する角度である。
【0050】
図5は傾斜した不透明なディスク132によって表される傾斜した再構成画像のスライスを使って、単独の角度における単独の投影に対するシミュレーションの走査の間のデータの収集を示している概略の図である。X線のコーン・ビーム114は、ソース110から放射され、そして物体(図示せず)を通過し、平坦な二次元検出器アレイ112を照射する。図に示されているように、ディスク132のスライスの平面は、z軸に対して直交している軸と角度θを形成する。等価的に、そのスライス面に対する法線軸はz軸と角度θを形成する。
【0051】
傾斜したディスク132の楕円の投影、すなわち、シャドウ130が検出器アレイ112上に投影される。ソース110および検出器アレイ112がz軸の回りに回転し、そしてz軸に沿って移動するにつれて、ディスク132の投影130の場所および形状が変化する。ディスク132がスキャニング体積の中を移動する際、あるいは等価的に、ソースおよび検出器がスライスを通過して走査される際、その投影された楕円の面積が変化する。ディスク132が検出器アレイを通して移動する際、傾斜角θは固定されている。各投影角における楕円の広がり(その短軸の長さ)は、その投影角におけるスライスの再構成において導入される誤差を示している。その目的は、再構成されている傾斜したスライスに対して、たとえば240°の投影角のすべてにわたる合計の投影された楕円の面積を最小にするディスクの幾何学形状を選択することである。その面積は、スライス面に対する法線が小さい角度θだけ傾けられている場所の傾斜したスライスを再構成することによって最小化される。
【0052】
図6は傾斜したスライス132とシステムの軸との間の関係を示している概略の図である。上記のように、スライス面に対する法線140は、z軸と角度θを形成し、それはここでは傾斜角または首振り角と呼ばれる。法線軸140はシステムのX線、すなわち、横軸と回転角φも形成する。
【0053】
上記のように、各スライスはその投影角が0°〜180°+アレイの角度(60°)の範囲にわたる投影から再構成することができる。投影当たり1°において、各スライスが240個の投影から再構成される。与えられた任意のスライスに対して、特定のスライス傾斜角θおよび回転角φ)がすべての240個の投影にわたって誤差が最小になる。1つの実施形態においては、隣接しているスライスは12°だけシフトされた240個の投影のオーバラップしている集合から12°の回転ごとに再構成される。各スライスには、そのスライスにおける再構成誤差を最小化する傾斜角θおよび回転角φが関係付けられている。1つの実施形態においては、次々のスライスに対して、傾斜角θは一定のままであり、回転角φは、図6の中の矢印142によって示されているように、z軸の回りにスライスの法線軸の回転、すなわち、歳差運動を定義するために、回転角φが増加または減少する。各傾斜角における誤差は240°のデータ全体にわたってすべてのディスクの投影の合計面積を集計することによって求められる。最小の合計誤差を生じる傾斜角がその傾斜角として取られる。1つの実施形態においては、約1.45°の傾斜角が使われている。
【0054】
図7は、走査領域を通過している1.4°の傾斜角におけるディスク132の投影を示している概略図である。この曲線はβ=0°、60°、120°、180°、および240°の投影角、またはビュー角における投影を示している。この図はフラットな検出器アレイを仮定している。
【0055】
上記のように、検出器アレイを曲線状にすることもできる。その場合、ディスクまたはスライスのアレイ上への投影は、図7に示されているような楕円ではなくなる。それらは実際には図8に示されているような曲線状の図になる。図8は1.4°の傾斜角で図7と同じ投影を示している。ただし、検出器アレイ112が曲線状になっている。
【0056】
ビューの関数としてプロットされた合計の投影面積の一例が図9に示されている。点線は1.45°の傾斜角の場合の面積を示し、そして実線の曲線は傾斜角がない場合の面積を示している。傾斜角は合計の面積を最小化する角度として選定されており、それは1つの実施形態においては1.45°として求められている。
【0057】
上記のように、異なる各投影角における各投影に対して使われているピクセルのロウおよびカラムを識別するためにシミュレーションの走査を使うこともできる。図10は曲線状の検出器アレイ上への単独の傾斜したスライスの投影の一例である。そのアレイ上のすべての検出器は、投影150の場所を識別するために読まれ、したがって、特定の投影角における実際の物体の将来の走査の間に読まれるべき検出器のロウおよびカラムの場所を識別するために読まれる。この実施形態においては、アレイは各252個の検出器jの10個のロウiを含む。点線150はアレイ上の曲線状の楕円投影の広がりを示している。実線152はこの特定の投影角においてそれ以降の走査の間に読まれる検出器のラインを識別している。ライン152は各ロウを横切って検出器のセントロイドの値を計算することによって識別される。実際の物体のそれ以降の走査の間に読まれるべき検出器を定義するのはこの実線152である。このプロセスは再構成されるべきスライスに対して各投影角において完了される。シミュレーションまたはキャリブレーションのプロセスは各投影角をロウおよびカラムの値と関係付け、それらを一緒に「z補間テーブル」の中に格納する。このテーブルは実際のスライスを再構成するために使われる走査データを識別するためにそれ以降での走査時に読まれる。図11はそれぞれ20°だけ隔てられた0〜240°の間にビュー角における1.45°傾斜したスライスに対する二次元の曲線状のアレイ上のディスク投影の組を示している。これらはキャリブレーションの走査の間に各投影角に対して発生されたアレイのロウ/カラムのラインである。各投影角に対してプロットされているロウ/カラムの番号がz補間テーブルの中に格納されている。このプロットに対して使われたアレイは各252個の検出器jの24個の検出器ロウiから構成されている標準のアレイである。上記のように、各曲線は各ビュー角においてアレイ上の投影のセントロイドを計算することによって識別される。
【0058】
z補間テーブルを発生するために上記のようにシミュレーションの走査が実行された後、物体の実際の走査を以下の手順に従って実行することができる。先ず最初に、ヘリカル・コーン・ビームのスキャニングによって投影データを得ることができる。次に、その投影データを、オフセット、ゲイン誤差および非線形効果に対して補正することができる。次に、所望のファン・ビーム・データを抽出するz補間プロセスに対してHCBデータが適用される。各投影角において、検出器のロウおよびカラムの番号がz補間テーブルから呼び出され、識別された検出器のロウおよびカラムにおけるX線の強度値がファン・ビームのデータとして記録される。1つの実施形態においては、z補間プロセスは以下のように進めることができる。各ビューにおいて、そのプロセスは一度に1つずつ各検出器jを通ってステップ的に実行される。各検出器に対して、ロウ番号Iがz補間テーブルから識別され、それは一般にある実数である。ロウ番号iが整数でない場合、下記のように特定の検出器に対する値を識別するために適切なロウ番号における実際のデータ値について補間を実行することができる。1つの実施形態においては、線形の補間が使われるが、他の形式の補間を使うこともできる。
【0059】
再構成プロセスの残りの部分に対して、その補間されたデータ値はそれらがあたかも従来の二次元の走査手順の間に得られたファン・ビームの値であるかのように扱うことができる。それらは平行光線のデータを発生するために再分類のプロセスに対してオプションとして適用することができる。次に、その再分類された二次元のデータを従来の一次元の畳み込み手順に対して適用することができる。最後に、並列の畳み込まれたデータを従来の二次元のバック投影のアルゴリズムに対して適用することができる。上記のプロセスがその領域の中の各スライスに対して繰り返される。
【0060】
本発明の方式の詳細の数学的記述が次に続く。
連続的なコーン・ビームのデータ・セットがC(β,z’,q)によって与えられるとする。ここで、βはガントリの回転角(またはビュー角)またはそしてqおよびz’は図4に示されているような検出器上の位置である。1つのスライスを再構成するために、βの角度範囲は少なくとも180°+ファン角でなければならない。最小の数の投影を使う再構成は、ハーフスキャンと呼ばれる。ハーフスキャンの再構成のために使われる投影角の範囲をβとする。オーバスキャンの補正が必要な場合、より多くのビューを使うことができる。オーバスキャンの方法が以下に詳しく説明される。
【0061】
NSRの方法は以下のようにまとめることができる。
1. 与えられたβ(ここで、0≦β<β)に対して、コーン・ビームのデータC(β,z’,q)から、ファン・ビームの投影F(β,q)抽出する。ファン・ビームのデータは以下の式によって与えられる。
【数1】
Figure 0003585835
ここで、L(β,q)は、所望の一次元投影のライン(z’=L(β,q))である。オプションとしてF(β,q)をこのステージにおける平行のデータに再分類することができる。この再分類はファン・ビューより平行のビューのバック投影の方が計算効率が良いために好適な方法である。その再分類の手順が以下に詳細に説明される。
2. 適切なコンボリューション・カーネルを使ってF(β,q)を畳み込む。
3. 2D‐FBPを使って、その畳み込まれたデータを逆投影する。
L(β,q)の決定および傾斜角の最適化の方法が以下に説明される。
【0062】
実際には、コーン・ビームのデータは連続的な形式では存在せず、ディスクリートな実装のための方法が使われる。詳しく言えば、ラインL(β,q)上のデータは、ディスクリートな検出器から補間によって求められなければならない。コーン・ビームのデータがC[v,r,d]によって与えられるとする。ここで、vはビュー番号(β方向における)であり、rは検出器のロウ番号(z方向における)であり、そしてdは与えられたロウの中の検出器のチャネル番号(q方向における)である。また、リミット値を0≦v<N、0≦r<N、そして0≦d<Nであるとする。ここで、Nはハーフスキャンのビューの数であり、Nはロウの数であり、Nはロウ当たりの検出器の数である。ディスクリート変数と連続変数との間の関係は次の通りである。
【数2】
Figure 0003585835
【数3】
Figure 0003585835
【数4】
Figure 0003585835
ここで、Δβはビュー間の角度であり、wはロウ間の距離であり、wは、与えられたロウの中の検出器間の距離であり、rはz’=0のロウの位置であり、dはq=0の検出器チャネル・ロケーションである。
【数5】
Figure 0003585835
【数6】
Figure 0003585835
連続の場合と同様に、所望のデータが楕円と交差するラインに沿って存在している。F[v,d]をC[v,r,d]から選択されたファン・ビームのデータであるとする。r方向における補間はz補間と呼ばれる。r’[v,d]を、与えられたvおよびdに対するrの中の所望の点の場所を与えるルックアップ・テーブルであるとする。ファンのデータはrにおける線形補間を使うことによって得ることができる。すなわち、
【数7】
Figure 0003585835
ここで、rはr’より小さいか、またはそれに等しい最も大きい整数値であり、p=r’−rである。
【0063】
z補間テーブルは上記のようにシミュレートされた傾斜したディスクに対して投影データをシミュレートすることによって求めることができる。そのシミュレートされたディスクの厚さはアイソセンターに対して投影された検出器のロウの幅に等しい。減衰係数はディスク全体にわたって一定であり、また、フォトンのエネルギーは単エネルギー的である。この方法でディスクを通して測定された与えられた投影は、横切った厚さに直接比例している。ディスクの中心は、そのアイソセンターにあり、そして固定の傾斜角はθになっている。ディスクは、スキャナの規定されたテーブル速度でz方向に移動する。データ収集の始めと終り(すなわち、v=0およびv=N−1)におけるディスクの中心の位置は、z=0の回りに対称的である。ディスクの半径は、以下の式によって与えられる走査半径Rに等しい。
【数8】
Figure 0003585835
ここで、rはソースからアイソセンターまでの距離であり、δは以下の式によって与えられるファン角の半分である。
【数9】
Figure 0003585835
ここで、Δは与えられたロウの中の検出器間の角度である。アイソセンターにおけるz方向の検出器全体の幅は以下の式によって与えられる。
【数10】
Figure 0003585835
ここで、rはソースから検出器までの距離である。ピッチpを、ガントリの360度の回転におけるテーブルの移動のDに対する比率として定義する。すなわち、
【数11】
Figure 0003585835
ここで、sはテーブルの速度であり、Tはガントリの回転周期である。たとえば、1のピッチの場合、テーブルは1つの方向に距離Dだけ移動する。
シミュレーションはスキャナの同じ幾何学形状を使うことができる。代わりに、シミュレーションはz補間テーブルを求める際の分解能を改善するために、より多くの検出器ロウを使うことができる。表1を参照されたい。
表1. パラメータの値および定義
Figure 0003585835
【0064】
上記のように、補間のラインは、結果の投影データのロウ方向におけるセントロイドを計算することによって求められる。シミュレーションのロウのインデックスをmとする。
【数12】
Figure 0003585835
【0065】
補間点m’[v,d]は、以下のようにセントロイドを計算することによって与えられる。
【数13】
Figure 0003585835
次に、m’[v,d]の値が、真の検出器ロウの変数r’[v,d]に変換される。ここで、(0≦r’<N)である。m’のz’位置は以下の式によって与えられる。
【数14】
Figure 0003585835
ここで、mcはz’=0のロウの位置であり、wはシミュレーションにおける与えられたロウの中の検出器間の距離である。次に、r’の値が、式(14)をz’に対する式(3)の中に代入して、rについて解くことによって得られる。それは以下の式で表される。
【数15】
Figure 0003585835
【0066】
z補間テーブルは傾斜角、スキャナの幾何学形状、およびピッチの関数である。ピッチはテーブルの速度、ガントリの回転速度、および式(11)による検出器サイズによって固定される。傾斜角は以下に説明される方法によって選定することができる。
【0067】
スキャナからのビューの範囲が以下の式によって与えられるとする。
【数16】
Figure 0003585835
一組のnh個のビューを使うことによって、1つのスライスが再構成される。一連の隣接したスライスを再構成するために、上記のステップ1〜3が、異なる組のN個のビューに対して各スライスごとに繰り返される。jがN個のスライスのシリーズの中のスライス番号であり、0≦j<Nであるとする。また、与えられたスライスjがビューv0j≦v<v0j+Nを使用するように、与えられたスライスjに対する第1のビューをv0jとする。
【数17】
Figure 0003585835
ここで、Δvjは隣接しているスライス間のビューにおける分離間隔である。スライスjに対するファン・データはコーン・ビームのデータから以下のように抽出される。
【数18】
Figure 0003585835
ここで、
【数19】
Figure 0003585835
であり、0≦v<Nである。z補間テーブルは各スライスに対して同じになり得ることに留意されたい。
【0068】
傾斜したスライスの面を2つの回転によって記述することができる。第1の回転はx軸の回りの角度θによるものであり、第2の回転はz軸の回りの角度φによるものである。首振り運動の平面の式は以下の式によって与えられる。
【数20】
Figure 0003585835
ここで、zはzにおけるその面の中心の場所(すなわち、図6において、z=0)である。
【0069】
一連のスライスにおいて、歳差運動の角度φはビュー角βに関連付けられている。v0jに対応しているガントリの角度をβ0jとして示すことにする。スライスjに対する歳差運動の角度は以下の式によって与えられる。
【数21】
Figure 0003585835
【0070】
ここで、δは図2に示されているようにファン角の半分であり、式(9)に定義されている。
首振り運動のスライスの幾何学形状によって、zにおけるスライスの分離間隔は、ピッチ以外に、xおよびyにおける位置の関数である。中心(x,y)=(0,0)においてzの位置は以下の式によって与えられる。
【数22】
Figure 0003585835
ここで、Δz0はアイソセンターにおけるスライスの分離距離であり、以下の式によって与えられる。
【数23】
Figure 0003585835
ここで、Nは回転当たりのビューの数である。一般に、任意の点(x,y)における分離距離は、2つの隣接したスライスに対してzについて式(20)を解き、その差を取ることによって得られる。すなわち、
【数24】
Figure 0003585835
Δzjは、正弦波曲線的であり、アイソセンターにおける定格の分離距離(一定)に関して振動する。図12は(x,y)=(0,0)、(R,0)、および(0,R)におけるピクセルに対するスライスの分離距離であり、ここで、Rは走査半径である。その曲線上の各点は、36個の一連のスライスの中の異なるスライスを表す。そのスライスは10個のビューによって分離されている。(R,0)および(0,R)に対する曲線が最大の振幅を与える。Rの中のピクセルは、スライスの分離距離における、より小さな振幅を与える。
【0071】
ファン・ビームの投影データが、与えられた傾斜角に対して選択されると、それは平行ビームの投影データに再分類することができる。連続的な変数に対して再分類を行う1つの方法が、米国特許第Re 30,947号の中で開示されており、この特許は参照によってここに組み込まれている。ここで、ディスクリート・データとして再分類を記述する。
【0072】
ファン・データを180度の平行データに再分類する。前に述べたように、180度の平行ビューを形成するために必要なファン・ビームは、ガントリの180+2δ度の回転の中に含まれているファン・ビューの数に等しい。オーバスキャンの補正が使われる場合、下記のように、より多くのファン・ビューが必要である。しかし、再分類の手順はオーバスキャンのある場合でもない場合でも同じである。
【0073】
再分類は半径方向(q方向)と接線方向(v方向)の補間を分離することによって2つのステップで行うことができる。ファン・ビューと平行ビューとの間の関係が以下の式によって与えられる。
【数25】
Figure 0003585835
ここで、βは平行のビュー角であり、βはファン・ビューの角度であり、γはファン検出器角である。vを平行のビューのインデックス(0≦v<N)とし、vをファン・ビームのインデックス(0≦v<N)とする。平行ビームの角度は以下の式によって与えられる。
【数26】
Figure 0003585835
ここで、Δβはビュー角の間隔であり、δはファン角の半分である。平行の各ビューおよびファン検出器dに対して、ファン・ビームの中の補間点が計算される。
【数27】
Figure 0003585835
ここで、γ[d]は、以下の式によって与えられるファン検出器角である。
【数28】
Figure 0003585835
そしてここで、dcfは中央のファン検出器である。ハイブリッドの平行投影P[v,d]は、ファン・ビームの方向において補間することによって得られる。
【数29】
Figure 0003585835
【0074】
半径方向の補間は以下のように行われる。所望の等間隔の平行検出器の場所をtとする。
【数30】
Figure 0003585835
ここで、wdisoはアイソセンターにおける検出器チャネルの間隔(q単位での)であり、dは平行の検出器チャネルの番号であり、(0≦d<M)、そしてdcpは中心の平行検出器である。ビュー当たりの平行検出器の数は以下の式によって与えられる。
【数31】
Figure 0003585835
ファン検出器アレイの中のtの位置は以下の式によって与えられる。
【数32】
Figure 0003585835
平行投影P[v,d]はdにおけるハイブリッド投影データを補間することによって得られる。
【数33】
Figure 0003585835
【0075】
z補間と再分類の組合せは3つのすべての方向、すなわち、v、d、およびrにおけるコーン・ビーム・データの補間から構成されている。zの補間を先ず最初の行うことができる。あるいは、それを再分類の手順の中に挿入することができる。
【0076】
静止型のCTにおいては、180度の範囲にわたって平行ビューが対称でなければならない。すなわち、0度において採取されるビューおよび180度において採取されるビューは対称性のために運動が存在しない状況で同じ情報を含むはずである。物体(または患者)の動きがこの対称性を破壊し、それによって180度分離されているビューに対する投影データの中に不連続性が発生する。この不連続性の結果、ここに参照によって組み込まれている米国特許第4,580,219号に記載されている補正方式などの、補正方式の開発につながる再構成画像の中のアーティファクトが発生する。
【0077】
オーバスキャンの補正はその不連続性を滑らかにするため、そして動きのアーティファクトを減らすための方法である。これは余分のビューを測定し、それらを畳み込みおよび逆投影するために重み付けることによって行われる。余分のビューの数は普通はπの中に含まれているビューの合計数に比較して少ない。余分のビューの数をNosとし、平行のビューのデータ・セットが0≦vos<Nposであるようにする。ここで、Npos=N+Nosである。そのデータは先ず最初に重みで乗算され、重み付けられたデータを与える。
【数34】
Figure 0003585835
ここで、重みwは以下の式によって与えられる。
【数35】
Figure 0003585835
また、ここで、xおよびxは以下の式によって与えられる。
【数36】
Figure 0003585835
【数37】
Figure 0003585835
重み付けられたデータが定義された後、進めるための少なくとも2つの方法がある。Poutを、畳み込まれて逆投影される出力の平行投影であるとする。第1の方法においては、出力の投影は重み付けられた投影に等しい。すなわち、以下の式で与えられる。
【数38】
Figure 0003585835
そしてビューの数はNposである。第2の方法においては、出力の投影は以下の式によって与えられる。
【数39】
Figure 0003585835
ここで、
【数40】
Figure 0003585835
であり、
ここで、0≦vos<Nである。第2の方法の出力ビューの数は第1の方法より少ない。最初、逆投影するビューの数が少ない方が計算効率の面で有利であるように見えるかもしれない。しかし、パイプライン型のアーキテクチャにおいては、第1の方法の方が効率が良い可能性がある。これは、第2の方法においてはNだけ分離されている2つのビューが互いに加算されるからである。後の時刻において収集される別のビューに対して加算するために1つのビューをセーブすることはパイプラインにおいては不可能な場合がある。この2つの方法は同じ最終画像を発生する。
【0078】
上記のように、本発明に従って画像を作り出すために使われる首振りの各スライスは、複数の投影またはビュー角において採取された投影データから再構成される。1つの実施形態においては、スライスを完全に再構成するための十分なデータを得るために、合計240個の投影またはビューが1度ごとに1つの投影またはビューで240°において取られる。1つの実施形態においては、次々のスライスに対するデータは12°だけ分離されており、結果として228個の投影の隣接しているスライス間でオーバラップが生じる。上記のように、各ビューにおいて取られた各投影は、本発明の1つの実施形態においては、それがスライスに対する画像データに再構成される前に、平行光線のデータに再分類される、ファン・ビームの投影と考えることができる。
【0079】
また、本発明は、この再分類された投影データを使って単独の角度から走査されている領域の投影画像を生成する。この二次元の投影画像は、ソースおよび検出器がその領域の長手方向の軸に沿って移動されている間に、静かに回転することによってその領域が走査される場合に得られるものに類似している。これは走査されている領域を通る単独の角度だけからの画像データを得る静止型のX線ライン・スキャナによって得られる画像にも類似している。
【0080】
本発明においては、投影画像はソースおよび検出器が物体の回りに回転し、その物体に沿って移動する際に螺旋的に実行することができる、上記のようなスキャニングの間に収集された投影データから得られる、再構成された平行光線のデータから投影画像を発生させることができる。本発明においては二次元の投影画像に対する投影角が選択される。たとえば、トップからボトムまで、すなわち、領域を垂直に見た領域の投影画像を作ることが望ましい場合がある。その場合、選択される投影角は0°となる。他の実施形態においては、物体を側面から見ることが望ましい場合がある。したがって、その選択された投影角は90°となる。別の状況においては、その領域をいくつかの異なる角度から見ることが望ましい場合がある。その場合、複数の投影角、たとえば、0°、120°および240°を選択し、その領域が均等に隔てられた角度から見ることができるようにすることができる。
【0081】
選択された投影角が与えられて、その再分類されたファン・ビームの投影からデータが選択されて二次元の画像が発生される。1つの実施形態においては、各スライスごとに、単独の対応しているビュー角から取られる単独の投影またはビューが選択される。1つのスライスに対する選択されたビュー角は、その投影画像に対して選択された投影角に対応する角度である。次々のスライスに対して、投影画像の中で使われるビューは異なっている。たとえば、本発明の説明された実施形態において、隣接しているスライスは12個のビューによって分けられ、同じあらかじめ選択された投影角に対応している、隣接のスライスに対して選択された再分類されたビュー・データが12個のビューだけオフセットされることになる。すなわち、たとえば、1つのスライスの内部で、選択された投影角に対応しているビューが30番目のビューであった場合、次の隣接しているスライスから選択されるビューは18番目のビューとなる。1つのビューが識別されて、その投影画像に対して使われるべき各スライスに対して選択された後、その選択されたビュー・データが組み合わされて、その選択された投影角からの領域の二次元の画像が発生される。
【0082】
CTにおける投影画像を収集するための1つの従来の方法は、ガントリを通して物体を移動させながら、ガントリを回転させずにその物体を走査する方法である。本発明においては、投影画像はガントリが回転されている間に得られた首振りのスライス投影から抽出される。例を示すために、各スライスが一定の増分の角度だけ分離されるとする。したがって、隣接しているスライスの中の対応しているビュー角は、互いに一定のΔビューだけ互いに隔てられているとみなすことができる。たとえば、1つの実施形態においては、Δ=12ビューである。各スライスの中の第1のビュー角は隣のスライスの中の第1のビュー角からΔビューだけ隔てられている。各スライスの中の第2のビュー角は、隣のスライスの中の第2のビュー角からΔビューだけ隔てられている。以下同様である。第1の平行投影がビューvにあるとする。その次のスライスにおいては、v+Δにある平行投影が選択される。このプロセスは任意の所望の長さに対して、あるいはそれ以上スライスがなくなるまで継続する。選択されたビューを組み合わせた結果、固定のビュー角における平行の投影画像が得られる。投影画像は首振り型であることに留意されたい。というのは、データが首振り型の投影データから選択されているからである。最終の投影画像は必要な場合は平行に対して補間することができる。
【0083】
各スライスは整数のN個のビューvから形成されるとみなすことができる。ここで、i=1,...,Nである。1つの実施形態においては、上記のようにN=240である。各スライスjに対して、あらかじめ選択された投影角に対応しているデータを含んでいる1つのビューvi,jが存在し、そして次の隣接しているスライス、j+1に対しては、あらかじめ選択された投影角に対応するスライスj+1に対するデータを含んでいる1つのビューvi+ Δ v,j+1が存在する。したがって、次の隣接しているスライスj+1から選択されるビューvi+1は、vi+1=vi+ Δ によって与えられる。
【0084】
図14は、本発明の二次元の画像の投影の発生を絵で示している。1つの実施形態においては、その投影画像に対するビューは、平行の幾何学形状に対して再分類されたデータから選択される。その図に示されているように、画像の投影の中の各ビューに対する再分類された平行データが実効的に投影角において一連の平行のラインまたはサンプル249を実効的に含む。この場合、選択された投影角ψは、30°と選択される。すなわち、30°の角度でその領域を通して眺める走査領域247の二次元の画像を作り出すことが望ましい。したがって、前記の説明に従って発生される各スライスには、その領域を通して30°のビューに対してデータを提供することになる対応しているビュー角から取られた一組の再分類された、平行のデータ249を含んでいる単独の投影またはビューが存在する。ここで説明された実施形態において、第1のスライスに対する0°からスライスがスタートし、30番目のビューが選択されると仮定する。というのは、そのビューがその領域を通して30°の投影に対応しているデータを提供するからである。第2のスライスに対して18番目のビューが選択される。第3のスライスに対しては、6番目のビューが選択される。次のスライスに対しては、174番目のビューが選択される。これは各スライスに対して全体の360°のデータを収集する代わりに、180°+ファン角の2倍だけ、すなわち、240°のデータが得られることを説明する。したがって、直ちに進行しているスライスの光線に対する反対方向における領域を通過している光線に対する走査データが使われる。さらに、中心軸18の回りの回転のために、前のスライスに対して相対的に180°検出器アレイが飛ばされるので、その選択された投影の中の検出器データの順序も飛ばされなければならない。すなわち、d=dN−iである。ここで、dは検出器iからのデータを表し、Nは1つのビューの中の検出器の数である。
【0085】
このプロセスは、30°のあらかじめ選択された投影角に対応する投影が、その投影画像の中で使われるべき各スライスに対して識別されるまで、データのスライスのすべて、または必要なだけの数のスライスについて継続する可能性がある。次に、そのデータが組み合わされて30°のあらかじめ選択された角度において、その領域を通して見る投影が発生される。その画像を発生するためにスライスのすべてが使われる必要はないことを理解されたい。スループットを向上させるために、スライスをその投影角から省略することができ、そして適切な調整をΔに対して行うことができる。
【0086】
これらの投影を発生するために使われるデータは、一般に最初の走査によって収集されるので、データを処理して任意の角度からの投影を作り出すことができる。さらに、複数の角度を選択することができる。これはその領域の中で疑わしい物体を識別するために異なる角度からその領域を見ることが望ましい場合に有用である可能性がある。たとえば、単独の角度だけからのビューを使ってピストルなどの禁止されているアイテムを識別することは困難な場合がある。しかし、複数の投影が作り出される場合、そのピストルはより容易に識別することができる。したがって、投影画像の処理をプリスクリーニングのプロセスとして使って、手荷物スキャナにおける疑わしいかばんを識別することができる。次に、疑わしいかばんに対する画像データが完全に再構成されて、必要な場合、そのかばんの全体の三次元画像を発生することができる。
【0087】
本発明のCTスキャニング・システムにおいて、そして他の従来のシステムにおいて、各スライスは、一組の画像のボリューム要素、すなわち、「ボクセル」を定義する。従来のCTシステムにおいては、これらのボクセルはそのCTシステムの中の視野における対応している座標軸に対してそれぞれの軸が平行になる向きにある。しかし、本発明のシステムにおいては、上記のように、スライスは首振り運動をするか、あるいは傾斜しており、そのボリューム要素はCTスキャニング領域の軸に関して傾斜している。
【0088】
本発明のCTスキャニング・システムの1つの応用は、上記のような商用の航空機の手荷物スキャナの中にある。本発明の手荷物スキャナの1つの機能はそのシステムによって収集された物質の走査データを解析することによって、爆発物などのターゲット物質を識別することである。爆発物を識別するための1つの方法は、そのスキャニングによって得られた物質に対する画像の密度値を、既知の爆発物の物質の密度値に対して比較する方法である。次に、そのアイテムをさらに解析するために検査を実行することができる。
【0089】
爆発物に対する走査およびそれらが示す潜在的な危険性を判定することにおける1つの重要なファクタは、その爆発物の合計質量である。本発明においては、その合計質量は爆発物に関連している各ボクセルの各密度値をその体積で乗算することによって計算することができる。爆発物の密度である可能性があるとして識別された密度のボクセルから個々のボクセルの質量が加算されて、その爆発物の合計質量が求められる。
【0090】
上記のように、NSRのシステムにおいては、そのボクセルはシステムの走査軸に関して傾斜している。この結果、1つのボクセルに関係付けられる質量を計算する時に僅かな誤差が生じる。本発明においては、傾斜したボクセルを傾斜していない密度値に対して補間すること、あるいはそのボクセルの中の傾斜に対して補正するための補正係数を計算することができる。いずれの方法も疑わしい物体の合計質量をより正確に求めるための機能を提供する。これらの方法の詳細を以下に記述する。
【0091】
NSRによって再構成される、走査されている、そして首振り運動をしているCTスライスの物体の基準のフレームが図13にグラフィック的に示されている。その物体が定義される基準の固定フレームは、xyz空間であり、そして傾斜したスライスに対する基準のフレームは、x’y’によって定義される。傾斜したスライスの原点はzにある。首振り運動の角度はθであり、歳差運動の角度はφである。首振りの角度はその再構成されたスライスの首振りおよび傾斜を強調するためにこの図の中では増幅されている。実際に、首振りの角度は十分に小さく、cosθ≒1、そしてsinθ≒0のようにすることができる。
【0092】
f(x,y,z)を再構成されるべき連続の目的関数であるとする。その目的関数の空間的な広がりは|x+y|<Rであり、そして|z|<∞である。ここで、Rは走査半径である。スキャナはz軸の回りに回転する。この説明の目的のために、スキャナはz軸に沿って移動していて、また、回転してもいると仮定される。実際にはスキャナの代わりに物体を移動させることもできる。
【0093】
NSRによって、一連の二次元(2D)のスライスが再構成される。2Dスライスの座標系はx’y’平面であり、この空間の原点は図13に示されているようにz軸に沿ってzにある。その2Dスライスはz軸からθだけ首振りされている。その首振りは原点zに関して発生することに留意されたい。首振りの歳差運動の角度はφによって与えられ、ここで、φはz軸に関して測定される。その首振りはz軸に関してφだけ回転させることによって形成される新しいx軸の回りに実行される。
【0094】
f’(x’,y’;z)をzにおける首振り空間の中の連続の目的関数のスライスであるとする。それぞれのx’y’平面およびxyz空間の中のスライス間の関係は、座標系を回転させることによって求めることができる。詳しく言えば、z軸の回りのφだけの第1の回転、その後の新しいx軸の回りのθだけの第2の回転、そして新しいz軸の回りのΨ=−φの最終の回転を含む回転行列を使って求めることができる。これらの3つの回転はR(φ)、R(θ)、R(Ψ)としてそれぞれ示される。その回転は以下の行列によって与えられる。
【数41】
Figure 0003585835
【数42】
Figure 0003585835
【数43】
Figure 0003585835
これらの3つの回転の積Bが以下の式によって与えられる。
【数44】
Figure 0003585835
実際に、θは十分小さく、したがって、cosθ≒1である。この近似およびΨ=−φの関係を使って、式(44)は以下のようになる。
【数45】
Figure 0003585835
基準フレーム間の関係は以下の式によって与えられる。
【数46】
Figure 0003585835
式(46)はx’およびy’軸は直接にxおよびyの軸にそれぞれマップしていることを示している。しかし、z軸はx’−y’の位置、歳差運動の角度φ、および首振り運動の角度θによって圧縮または伸張される。したがって、式(46)に与えられている変換について以下の式が成立する。
【数47】
Figure 0003585835
x’y’の座標系とxyzの座標系との間の関係は、再構成される各スライス(そのzの値によって示される)に対して変化することに留意する必要がある。
【0095】
平行のスライスを発生させるために使われる座標および補間のサンプリングについて以下に説明される。各スライスがN×N個のピクセルから構成される平行のスライスの無限のセットが必要であると仮定する。そのスライスはz軸に沿ってδだけ間隔が置かれている。kを平行のスライスのインデックス、あるいはスライス番号であるとする。ここで、−∞<k<∞である。iおよびjを、それぞれx軸およびy軸に沿ってのサンプル・インデックスであるとする。ここで、0≦i<N、そして0≦j<Nである。サンプルされたスライスをF(i,j,k)で示すことにする。そのサンプルされた、そして連続の関数は、以下のように関係付けられる。
【数48】
Figure 0003585835
【数49】
Figure 0003585835
ここで、ピクセルのサイズδxyは2R/Nである。xおよびyに対して他の定義を使えることに留意されたい。たとえば、ピクセル・サイズはδxy=2R/(N−1)として定義することができ、あるいは走査の視野2Rより小さい再構成の視野を使うことができる。
【0096】
首振りの空間における画像に対して同様な関係を書くことができる。サンプルされた首振りの空間は、F(i’,j’k’)によって与えられ、ここで以下の式が与えられる。
【数50】
Figure 0003585835
【数51】
Figure 0003585835
ここで、i’、j’は、それぞれx’軸およびy’−z’軸に沿ってのサンプル・インデックスである。インデックスk’はzに対応している傾斜したスライスのサンプル・インデックスである。インデックスの範囲は0≦i’<N、0≦j’<N、そして−∞<k’<∞である。パラメータδ は首振りのスライス間のz軸の間隔であり、一般には、δ’には等しくない。φ を各スライスk’に対する歳差運動の角であるとする。ここで、
【数52】
Figure 0003585835
であり、そして、
【数53】
Figure 0003585835
である。そして最終的にzは回転の2φ当たりの非線形距離であり、φはスキャナの開始角度によって決定される歳差運動の角度に対する位相オフセットである。一般性を失わずに、φ=0と仮定する。変数Mが回転当たりの画像の数を記述するために使われる。これは以下の式によって与えられる。
【数54】
Figure 0003585835
ここで以下の式が成立する。
【数55】
Figure 0003585835
【数56】
Figure 0003585835
【数57】
Figure 0003585835
【数58】
Figure 0003585835
ここで、kは以下の式で与えられる。
【数59】
Figure 0003585835
ここで、x’およびy’は式(51)に与えられている。最後の式(59)はk’に関して非線形である。この式をニュートン・ラフソン(Newton‐Raphson)などの数値技法を使って解くことができる。代わりに、k’の与えられた値に対するg(i,j,k’)の値を各iおよびjの値に対して表にすることができる。その値をサーチして所望のkの値を括弧に入れるk’の値を求めることができる。実際には、k’は整数でない可能性があり、そして式(55)はk’の隣接している値の間の補間によって置き換えられる。線形の補間を使うことができる。
【0097】
首振りに対する補正の後、スライスの収集がF(i,j,k)によって示され、ここで、iおよびjは画像平面(すなわち、xy平面)の中のサンプリングに対応し、kは軸方向(すなわち、z方向)におけるサンプリングに対応する。平面内のピクセル・サイズは、δxyである。軸方向のサンプリング距離はδ である。したがって、各ボクセルの体積はδ xyδ である。関数F(i,j,k)がその物体の密度を表すと仮定して、(i,j,k)におけるボクセルの質量はδ xyδF(i,j,k)である。
【0098】
爆発物検出の1つの目的は、走査された物体の中の潜在的な爆発物の質量を決定することである。どのボクセルが爆発物の部分であるかを判定するための手順が実装される。この手順のための代表的な方法は、(CCL)とラベルが付けられている連結されたコンポーネントである。この手順の出力はバイナリの「ウィンドウ」関数W(i,j,k)であり、この関数は(i,j,k)にあるボクセルが爆発物の部分であるかどうかを示している。したがって、
【数60】
Figure 0003585835
爆発物の質量Mは以下の式によって与えられる。
【数61】
Figure 0003585835
【0099】
ここで本発明による首振りのスライスの場合を考える。上記のように、それらはF’(i’,j’,k’)で示されている。平面内の寸法はやはりδxyによって与えられる。しかし、各スライスの軸方向の位置、z は以下の式によって与えられる。
【数62】
Figure 0003585835
ここで、x’、y’、およびcは上で定義されている。(i’,j’,k’)Δ の位置にあるボクセルの軸の広がりは以下のように近似される。
【数63】
Figure 0003585835
【0100】
平行のスライスに対して使われた爆発物の部分がどのピクセルであるかを判定するための同じ手順を、首振りのスライスについて使うことができる。したがって、CCLを使うことができる。この手順の出力はバイナリのウィンドウ関数W’(i’,j’,k’)であり、それは(i’,j’,k’)の位置にあるボクセルが爆発物の部分であるかどうかを示している。爆発物の質量は以下の式(64)を使って求めることができる。
【数64】
Figure 0003585835
【0101】
式(64)の式(61)に比べての1つの利点は、F’(i’,j’,k’)とF(i,j,k)との間の補間がなくなっていることである。補間によって薄い爆発物の密度値を下げる可能性のある部分的な体積アーティファクトが増加する。この密度低下によって、どのボクセルが爆発物の部分であるかを決定するタスクが難しくなる。
【0102】
本発明の別の態様においては、並列処理のアーキテクチャを採用して本発明の首振りの画像データ・スライスを発生して処理し、従来のパイプライン処理のシステムにおいて得られるものより、ずっと効率的な処理を提供する。並列処理のアーキテクチャによって実現される改善された効率の結果、画像発生の効率が大幅に改善され、したがって、本発明の空港の手荷物スキャナなどの高いスキャニング・スループットの設定に対してこのシステムを適用することができる。
【0103】
図15は、本発明による首振りのスライス・データの発生および処理に対するシリアル・パイプラインの方法の概略的機能ブロック図を含んでいる。このシステムにおいて、放射線のソースおよび検出器のアレイを含んでいるデータ収集システム(DAS)300が、走査データを取得して、それらをデータ補正プロセス302に対して転送する。データ補正プロセスは、そのデータに対して、空気検出器の読み、検出器の温度オフセット、検出器の非直線性、およびシステム内の一般的な不完全性に対して補正するために必要な補正を加える。補正302の次に、走査データが首振りのスライスの再構成データの発生304に対して転送され、それは上で詳細に説明されたように、その走査データの中の投影データの集合からファン・ビームの投影を抽出する。次に、発生されたファン・ビームの投影を最適の再分類のプロセス307に対して適用して、そのファン・ビームの投影から再分類された平行ビームの投影を発生することができる。各スライスに対して、ファン・ビームまたは再分類された平行ビームの投影がフィルタリングのプロセス306に対して転送され、フィルタリングのプロセス306は、その投影をフィルタし、そして次に逆投影プロセス308に対して送信し、逆投影プロセス308は、そのスライスに対する画像データを発生する。最後に、そのスライス画像データが画像310を発生するために使われる。
【0104】
パイプラインの方法は、スライスがDAS 300によって収集された走査データから一度に発生されて逆投影されることを提案する。しかし、実際には、上で説明されたように、個々の各ビューからの投影データの各組が、複数の隣接しているスライスに対する投影を生成するために使われる。これは次々の、あるいは隣接しているビューの中のスライス・データのオーバラップのためである。上記の実施形態においては、各スライスは240個のディスクリート・ビューにおいて収集された走査データから発生される。したがって、各スライスに対して、長手方向の軸の回りの240個の各位置において、単独のファン・ビームの投影が、その位置において収集された投影データの組全体から抽出される。しかし、上で説明されたように、各スライスはビューの回転の12°だけ隔てられている。結果として、多くのスライス上に走査データのかなりのオーバラップがある。すなわち、1つの特定のビュー角において収集された走査データが多くのスライスを発生するために使われる。たとえば、上記の実施形態においては、各スライスが1°だけ隔てられた240個のビューを使用し、そしてスライスは12°の回転だけ隔てられ、単独のビューにおける投影データの各組を使って、20個のスライスを発生することができる。実際には、データ・ストリームの端における効果のために、各ビューは1つの実施形態においては22個のスライスに対して実際に寄与する。
【0105】
このオーバラップの結果として、図15に示されているNSR304は、実際に多くのスライス、たとえば、22個のスライスに対する投影を同時に発生する。すなわち、240個の各ビューにおける単独のスライスに対する単独の投影を発生する代わりに、240個の各ビューにおける22個の投影を実際に発生する。これはパイプラインの処理の構成においては、大きな処理負荷となる可能性がある。
【0106】
図16は本発明の首振りのスライスを発生するために使われる投影を発生して処理するために使うことができる、本発明による並列構成を示している概略の機能ブロック図である。ふたたび、DAS 300が、NSRプロセス304Aに対して転送される前にデータ補正プロセス302によって補正される走査データを発生する。この構成においては、NSRのプロセスを単独のプロセッサ305によって実行することができ、プロセッサ305は走査データを解析して、首振り型のスライスを発生するために必要なファン・ビームの投影を発生する。各投影角において、プロセッサ305は考慮中の投影データがデータに寄与する各スライスに対するファン・ビームの投影を発生する。一般に、上記のように、各組の投影データはいくつかのスライス、たとえば22個のスライスに対して貢献し、したがって、いくつかの投影が発生される。本発明のこの実施形態においては、発生される各スライスは、それ自身のデータ記憶要素またはメモリ312が関連付けられる。図16に示されている実施形態においては、投影データの各組が22個までのスライスに対して貢献する可能性があるので、発生された投影を格納するために使われる22個のメモリ312A〜312Vがある。
【0107】
各ビューにおいて、プロセッサ305は各スライスごとに1つの投影を発生する。1つのスライスに対して発生された投影は、そのスライスに関連付けられているメモリ要素312の中に転送されて格納される。一般に、22個のスライスが同時に発生されている場合、各ビューから22個の投影が発生され、そして22個のそれぞれの関連付けられたメモリ312の中に格納される。
【0108】
この投影の発生およびあらかじめ割り当てられたメモリへの格納は、すべてのデータが処理されるまで続く。240個のすべてのビューに対して、単独のスライスが完成される。すなわち、1つのスライスに対する投影のすべてが発生され、そのそれぞれの関連付けられたメモリの中に格納されている。メモリ要素312がこのようにして満杯になると、メモリ要素の中に格納されている投影(単独のスライスを発生するために必要なもの)がマルチプレクサ314に対して転送され、それはそのスライスの投影を提供しているメモリを選択する。そのスライスに対する投影の集合全体を、次にオプションの再分類のプロセス307に対して転送することができ、プロセス307は、そのファン・ビームの投影を平行ビームの投影に再分類することができる。次に、フィルタリングのプロセス306をそのデータについて実行し、そして次に逆投影308を実行して首振り型のスライスに対する画像データを発生することができる。スライスが発生された後、画像310を作り出すことができる。
【0109】
投影でメモリ312を埋めるプロセスは、走査データが収集されたすべてのビュー全体において続けられる。スライスは1つの実施形態においては12個のビューだけ分離されているので、処理される12個のビューのすべてに対して、メモリ312の1つがスライスに対する必要な240個の投影で満杯になる。次のビューにおいて、前のビューで満たされたメモリが、処理されるべき別のスライスからの投影で再び満たされ始める。したがって、スライスが、たとえば、12個のビューだけ隔てられる場合、1つのスライスに対する投影の発生は12個のビューごとに完了される。したがって、たとえば、12個のビューだけ隔てられているスライスの場合、1つのスライスに対する投影の発生は12個のビューごとに完了される。したがって、12個のビューごとに、各メモリ要素312が充填される。次のビューにおいて、そのメモリ要素は新しいスライスに対する要素を収集し始める。
【0110】
この構成によって、スライスの投影データが非常に効率的に処理される。投影は複数のスライスに対して同時に発生されるが、実際のスライスは一度に1つずつ再分類され、フィルタされ、そして逆投影される。
【0111】
図17は平行の構成を使って本発明の首振り型のスライスを発生して処理するための平行の構成を使っている、本発明の他の実施形態の概略的機能ブロック図である。図17に示されている実施形態においては、並列のメモリ312A‐312Vが図16に関して上で説明されたのと同じ方法で使われ、それらが収集された時に個々のスライスに対するファン・ビームの投影を格納する。しかし、その構成は複数のNSRの処理ステージ305A〜305Hに対してそれぞれ結合されている複数のデータ補正ステージ302A‐302Hを含む、複数のプロセッサ・ステージ304Bを含む。走査データはデマルチプレクサ回路320によってDAS 300から受け取られ、デマルチプレクサ回路320はそのデータを選択された1つの302/305のデータ補正および首振りスライスの処理ステージに対して回送する。補正/首振りスライス処理の各ステージ302/305は、単独のビューに対するデータをデマルチプレクサ320から受け取る。それはその単独のビューからの投影データの組を解析して、特定のビューが投影データに貢献するスライスのそれぞれに対するファン・ビームの投影を発生する。次に、発生された投影がその発生された投影を使用するスライスと関連付けられているメモリ312に対して転送される。ふたたび、ここで説明された例において、各ビューは、22個の各スライスに対する単独の投影に貢献し、したがって、プロセッサ305は投影データの各ビューまたは組ごとに、22個の投影を22個のメモリ要素312A〜312Vに対して転送する。
【0112】
図17に示されている実施形態においては、8個の首振りのスライス補正/処理要素302/305が使われている。異なる数の処理要素が使えることを理解されたい。デマルチプレクサ320は、各ビューに対する投影データの組がDAS 300から受け取られるたびに、8個の要素を通してサイクルする。これは走査データ処理に対するあるレベルの並列性を提供し、したがって、処理を実行することができる速度を大幅に増加させる。これは高い走査スループットが必要とされるかばんのスキャナなどのセッティングにおいて非常に便利である。
【0113】
図17に示されているように、首振りのスライス処理の要素のすべてが投影をメモリ要素312のどれかに対して送信することができる。他の実施形態においては、各プロセッサ305はメモリ要素312の一部分と通信できるだけである。この方法は、プロセッサ305とメモリ312との間の通信を単純化するため、そしてまたメモリ312に対する競合を解消するために使うことができる。
【0114】
1つの実施形態においては、メモリ要素312は、それが240個の投影を含んでいる時、1つのスライスに対する投影で一杯になる。投影のフル・セットがマルチプレクサ314を経由してオプションの再分類のプロセス307に対して転送される。ファン・ビームの投影が平行ビームの投影へ再分類された後、それらは306によってフィルタされ、308によって画像スライスに逆投影される。次に、そのスライスを使って画像310を発生することができる。
【0115】
1つの実施形態においては、再分類のプロセス307を1つの処理要素305の中に実装することができる。その実施形態においては、データの再分類が必要な時、プロセッサ305のうちの1つがその再分類を実行するよう指令される。プロセッサが再分類を実行するよう指令された後、そのプロセッサが特定のビューの投影を発生する現在のタスクを完了すると、次のビューの処理の代わりに、そのプロセッサは一時的に中断され、それがその要求された再分類の機能を実行することができる。その再分類のプロセスが完了すると、プロセッサはその投影データの処理のサイクルにおいて他のプロセッサに再合流する。1つの実施形態においては、任意のプロセッサに対して任意の時刻において再分類を実行するよう指令することができる。プロセッサを共有するためのこの方法は、システム内のプロセッサおよび関連の回路の数を減らすことによって、そのシステム内のハードウェアの複雑性を解消する。
【0116】
本発明は好適な実施形態を参照してそれについて特に示され、そして記述されてきたが、この分野の技術に熟達した人であれば、以下の特許請求の範囲において定義されている本発明の精神および範囲から逸脱することなしに、形式および詳細において各種の変更を行うことができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
本発明の前記および他の目的、特徴および利点は、添付の図面に示されているような本発明の好適な実施形態の以上のより詳しい説明から明らかになる。図面の中では類似の参照番号は異なるビュー全体にわたって同じ部分を示す。図面は必ずしも正確に縮尺したものではなく、本発明の原理を示すことに重点が置かれている。
【図1】従来の代表的なコンピュータ・トモグラフィ(CT)スキャナの概略の軸方向の図である。
【図2】CTスキャニング・システムの投影角および検出器角を例示している概略の図である。
【図3A】CTスキャナにおける一定z軸(CZA)の走査モードに対する走査径路を示している。
【図3B】CTスキャナにおける一定速度のヘリカル(CSH)走査に対する走査径路を示している。
【図4】本発明によるCTスキャナにおけるソース、検出器および走査物体の間の空間的関係を示している単純化された概略図である。
【図5】二次元の検出アレイ上への傾いたスライスの投影の単純化された概略図である。
【図6】本発明による傾いたスライスの傾斜角および回転角を示している単純化された概略図である。
【図7】平坦な検出器アレイ上への傾斜したスライスの投影の単純化された概略図である。
【図8】曲線状の検出器アレイ上への傾斜したスライスの投影の単純化された概略図である。
【図9】ビュー角に対する傾斜したスライスおよび垂直のスライスの総合の投影された領域の概略プロットを含んでいる。
【図10】曲線状の検出器アレイ上へのスライスの投影の単純化された概略図である。
【図11】二次元の曲線状のアレイ上で20°の増分で、0°〜240°の投影角に対するスライスの投影を示している単純化された図である。
【図12】本発明によるz軸方向におけるスライスの分離を示している概略プロットである。
【図13】走査中の物体に対する基準のフレームと、本発明に従って発生される首振り型の画像データ・スライスとの間の関係を示しているグラフィックな表示である。
【図14】本発明による二次元の投影画像の発生を示している概略図である。
【図15】パイプライン処理の方法を使っている本発明による首振りのスライス・データの発生および処理を示している概略の機能ブロック図である。
【図16】単独のプロセッサによる並列のメモリ処理方式を使っている、本発明による首振りのスライス・データの発生および処理を示している概略の機能ブロック図である。
【図17】複数の並列プロセッサによる並列のメモリ方式を使っている、本発明による首振りのスライス・データの発生および処理を示している概略的な機能ブロック図である。

Claims (7)

  1. 長手方向の軸を有している領域に対するコンピュータ・トモグラフィの走査データを処理するための装置であって、
    該領域を走査して該領域に対する該走査データを生成するための検出器のアレイと、
    該領域の該長手方向の軸に沿っての複数の位置に対応している複数の画像データ・スライスを定義して、相次ぐ画像データ・スライスが該長手方向の軸に対して傾けられ、該長手方向の軸にそった相次ぐスライスが等しい傾き角を有するようにする一方で、該長手方向の軸の回りの回転角を変化させて相次ぐスライスの法線軸が該長手方向の軸の回りの首振り運動および歳差運動を定義するようにし、各画像データスライスが、こうして該長手方向の軸に対して傾けられた複数の画像のボリューム要素を定義し、各画像ボリューム要素が画像の密度値に関連付けられるようにするプロセッサと、
    補正係数を前記傾斜したボリューム要素の画像密度値に対して適用して、前記画像ボリューム要素の前記傾斜を補償するための手段と、を含むことを特徴とする装置。
  2. 請求項に記載の装置において、前記画像密度値を処理して前記領域の中の物体の質量を求めるための手段をさらに含む装置。
  3. 請求項に記載の装置において、前記画像密度を処理して前記領域の中の物体の質量を求めるための前記手段が、密度のしきい値を前記画像密度値に対して適用するための手段を含む装置。
  4. 請求項に記載の装置において、
    前記密度のしきい値を超える密度値が前記物体の前記質量を求めるために使われ、
    前記密度のしきい値を超えない密度値は前記物体の前記質量を求めるためには使われないようになっている装置。
  5. 請求項に記載の装置において、前記しきい値を超える画像密度値が爆発性の物質と関連付けられるとみなされる装置。
  6. 請求項に記載の装置において、前記物体が爆発性の物質を含む装置。
  7. 請求項に記載の装置において、前記放射線のソースおよび前記検出器のアレイが前記領域の前記長手方向の軸の回りに回転させられながら、前記領域の前記長手方向の軸に沿って前記放射線のソースおよび前記検出器のアレイを移動させるための手段を含む装置。
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