JP3582304B2 - 電子制御式機械時計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゼンマイが開放する時の機械エネルギを発電機で電気エネルギに変換し、その電気エネルギにより回転制御手段を作動させて発電機の回転周期を制御することにより、輪列に固定される指針を正確に駆動する電子制御式機械時計に関する。
【0002】
【背景技術】
ゼンマイが開放する時の機械エネルギを発電機で電気エネルギに変換し、その電気エネルギにより回転制御手段を作動させて発電機のコイルに流れる電流値を制御することにより、輪列に固定される指針を正確に駆動して正確に時刻を表示する電子制御式機械時計として、特開平8−5758号公報に記載されたものが知られている。
【0003】
この際、発電機による電気エネルギを一旦、平滑用コンデンサに供給し、このコンデンサからの電力で回路制御手段を駆動しているが、このコンデンサには発電機の回転周期と同期した交流の起電力が入力されるため、ICや水晶振動子を備える回路制御手段の動作を可能とするための電力を長期間保持する必要がなかった。このため、従来は、ICや水晶振動子を数秒程度動作可能な静電容量の比較的小さなコンデンサが用いられていた。
【0004】
この電子制御式機械時計は、指針の駆動をゼンマイを動力源とするためにモータが不要であり、部品点数が少なく安価であるという特徴がある。その上、電子回路を作動させるのに必要な僅かな電気エネルギを発電するだけでよく、少ない入力エネルギで時計を作動することもできた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電子制御式機械時計は、以下の課題を有している。すなわち、通常は竜頭を引き出して行う針合わせ(時刻合わせ)を行う場合、正確に時刻を合わせられるように、時、分、秒の各指針を停止させていた。指針を停止することは、輪列を停止させることになるため、発電機も停止されていた。
【0006】
このため、発電機から平滑用コンデンサへの起電力の入力が停止する一方で、ICは駆動し続けるため、コンデンサに蓄えられた電荷はIC側に放電されて端子電圧が低下し、その結果、回路制御手段も停止していた。
【0007】
従って、針合わせを終えて竜頭を押し込み、発電機を駆動させても、コンデンサの端子電圧がICの駆動開始電圧(ICを駆動可能な電圧)となるまで充電するのに時間がかかっていた。特に、発電機のロータには慣性円板が設けられているため、発電機の立上り時に、ロータは徐々にスピードを上げて回転する。このため、ロータが回転し始め時に大きなトルクが必要となり、回転数が高まるまでに時間がかかり、結果として発電機の立上り当初は発電機から出力される電力量が小さくなり、コンデンサの端子電圧がICの駆動開始電圧(ICを駆動可能な電圧)となるまで充電するのに時間がかかっていた。このため、発電機の駆動開始からICが動作するまでに時間がかかり、その間は正確な時間制御を行えないという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、発電機の駆動開始時のロータの回転スピードを従来に比べて高めることができ、これにより発電機の駆動開始時から回転制御手段が作動されるまでの時間を短くして、針合わせの誤差を小さくすることができる電子制御式機械時計を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子制御式機械時計は、ゼンマイと、輪列を介して伝達されるゼンマイの機械エネルギを電気エネルギに変換する発電機と、前記輪列に結合された指針と、変換した前記電気エネルギにより駆動されて前記発電機の回転周期を制御する回転制御手段とを備える電子制御式機械時計において、前記発電機が停止される針合わせ操作からの復帰操作に連動して、前記発電機につながる輪列に設けられた回転対象歯車に機械的に回転力を与えて回転させて前記発電機を駆動させる回転駆動手段を備え、前記回転駆動手段は、竜頭を引き出した際に前記回転対象歯車の外周縁に圧接し、前記竜頭を押し込むと、その操作に連動して前記回転対象歯車から離れて回転対象歯車に機械的回転力を加えるレバーを備えて構成されていることを特徴とするものである。
【0010】
本発明では、発電機が停止している針合わせ時からの復帰操作を行うと、その操作に連動して輪列の回転対象歯車に回転駆動手段によって機械的に回転力が与えられる。このため、発電機の立上り当初のみは、ゼンマイによる回転力に加えて回転駆動手段による機械的な回転力が輪列を介して発電機のロータに加えられるため、ロータに大きな回転力が一時的に加えられ、ロータの回転スピードを立ち上がり時から大きくすることができる。回転駆動手段として、竜頭操作に連動するレバーを用いれば操作性を向上できる。また、回転対象歯車の外周縁に当接させておき、そこから離れる際の力で機械的回転力を加えるため、レバーの動作を単純にでき、構成も簡易にできる。
【0011】
従って、発電機から出力される電力を短時間で大きな値にでき、発電機の駆動開始時から回転制御手段が作動されるまでの時間が短くなり、針合わせの誤差を小さくすることができる。
【0012】
ここで、前記回転駆動手段が回転させる回転対象歯車は、輪列において発電機のロータの2段もしくは3段前の歯車であることが好ましい。
【0013】
輪列の各歯車における増速比は12程度が限界である。このため、ロータの1段前の歯車を回転対象歯車にすると、ロータに比較的大きな回転角度を与えるには、回転対象歯車も比較的大きく回転させなければならず、回転駆動手段の構成が複雑になってしまう。一方、ロータの4段以上前の歯車を回転対象歯車にすると、増速比が非常に大きくなるため、その歯車を回転させるのに非常に大きな力が必要となり、この場合も回転駆動手段の構成が複雑になり、かつ歯に大きな力が加わるため、歯の摩耗が発生するおそれもあった。
【0014】
このため、回転対象歯車をロータの2〜3段前の歯車にすることで、回転対象歯車の回転量に対するロータの回転量を比較的大きくできるとともに、その際の回転力を比較的小さくすることができる。
【0017】
この際、前記レバーは、ばね力により回転対象歯車から一定の力で離れるように構成されていることが好ましい。レバーをばね力で作動させれば、常に一定の回転力を回転対象歯車に与えることができ、発電機も一定の動作にすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は、本発明の第1実施形態の電子制御式機械時計の要部を示す平面図であり、図2及び図3はその断面図である。
【0020】
電子制御式機械時計は、ゼンマイ1a、香箱歯車1b、香箱真1c及び香箱蓋1dからなる香箱車1を備えている。ゼンマイ1aは、外端が香箱歯車1b、内端が香箱真1cに固定される。香箱真1cは、地板2と輪列受3に支持され、角穴車4と一体で回転するように角穴ネジ5により固定されている。
【0021】
角穴車4は、時計方向には回転するが反時計方向には回転しないように、こはぜ6と噛み合っている。なお、角穴車4を時計方向に回転しゼンマイ1aを巻く方法は、機械時計の自動巻または手巻機構と同様であるため、説明を省略する。
【0022】
香箱歯車1bの回転は、7倍に増速されて二番車7へ、順次6.4倍増速されて三番車8へ、9.375 倍増速されて四番車9へ、3倍増速されて五番車10へ、10倍増速されて六番車11へ、10倍増速されてロータ12へと、合計126,000倍の増速をしている。
【0023】
二番車7には筒かな7aが、筒かな7aには分針13が、四番車9には秒針14がそれぞれ固定されている。従って、二番車7を1rphで、四番車9を1rpmで回転させるためには、ロータ12は5rpmで回転するように制御すればよい。このときの香箱歯車1bは、1/7rphとなる。
【0024】
発電機は、ロータ12、ステータ15、コイルブロック16から構成される。ロータ12は、ロータ磁石12a、ロータかな12b、ロータ慣性円板12cから構成される。ロータ慣性円板12cは、香箱車1からの駆動トルク変動に対しロータ12の回転数変動を少なくするためのものである。ステータ15は、ステータ体15aに4万ターンのステータコイル15bを巻線したものである。
【0025】
コイルブロック16は、磁心16aに11万ターンのコイル16bを巻線したものである。ここで、ステータ体15aと磁心16aはPCパーマロイ等で構成されている。また、ステータコイル15bとコイル16bは、各々の発電電圧を加えた出力電圧がでるように直列に接続されている。
【0026】
次に、電子制御式機械時計の制御回路について、図4を参照して説明する。
【0027】
発電機20からの交流出力は、昇圧コンデンサ21,ダイオード22,23からなる昇圧整流回路を通して昇圧、整流されて平滑用コンデンサ30に充電される。コンデンサ30には、IC51および水晶振動子52を備える回転制御手段50が接続されている。このコンデンサ30は、1μF程度の容量を有する積層セラミックコンデンサである。コンデンサ30としては、電解コンデンサ等を用いてもよいが、電解コンデンサと比較して寿命が長く、数10年レベルの製品寿命が得られる積層セラミックコンデンサを用いるほうが好ましい。
【0028】
そして、コンデンサ30に、IC51および水晶振動子52を駆動可能な所定電圧、例えば、1Vの電圧が蓄えられると、その蓄電力でIC51および水晶振動子52が駆動され、発電機20のコイルに流れる電流量を可変して電磁ブレーキ量を調整し、発電機20つまり指針の回転周期を調速している。
【0029】
なお、コイルに流れる電流量を可変する手段としては、特開平8−101284号公報の実施例1に記載されるような、発電機20両端と並列に接続された負荷制御回路の抵抗を可変する方法や、実施例2に記載されるような、昇圧段数を可変する方法等が有効である。
【0030】
このような電子制御式機械時計には、図5〜7に示すように、竜頭60の操作に連動して作動される回転駆動手段70が設けられている。回転駆動手段70は、輪列の途中にある五番車10を回転させて発電機20を駆動する駆動レバー71と、この駆動レバー71を移動させるおしどり81と、おしどり81の回転位置を規制するクリックばね91とを備えて構成されている。
【0031】
おしどり81は、軸82を中心に回動自在に軸支されるとともに、竜頭60の軸61に係合されている。そして、クリックばね91に形成された2つの係合溝92,93に係合される位置決めピン83と、駆動レバー71側に当接される当接ピン84とを備えて構成されている。
【0032】
また、駆動レバー71は、ばね性を有する金属、プラスチックなどで構成され、軸72を中心に回動自在に軸支されており、この軸72部分から3方向に延長された延長部分を備えて構成されている。この延長部分の1つである係止レバー部73は、時計に固定された係止ピン63に当接されており、駆動レバー71は図5の状態から時計回り方向の回転が規制されている。
【0033】
また、駆動レバー71の延長部分の他の1つである当接レバー部74は、五番車10の外周縁に当接可能に構成されている。
【0034】
さらに、駆動レバー71の他の延長部分である位置規制レバー部75は、前記おしどり81の当接ピン84が配置、当接される溝76および当接面77とを備えるとともに、水晶振動子52の水晶収納ケース53に当接される衝突部78を備えている。
【0035】
なお、この水晶振動子52が内蔵された水晶収納ケース53は、図8に示すように、地板2および回路受け66によって保持されている。
【0036】
このような本実施形態における回転駆動手段70の動作について説明する。
【0037】
まず、竜頭60が押し込まれた通常位置にある場合、図5に示すように、おしどり81の位置決めピン83はクリックばね91の係合溝93に係合され、当接ピン84は駆動レバー71の溝76に係合されている。この状態では、衝突部78は水晶収納ケース53に当接され、当接レバー部74は五番車10から離れた位置にある。
【0038】
そして、図6に示すように、竜頭60を引き出すと、おしどり81が軸82を中心に反時計回り方向に回転し、その位置決めピン83がクリックばね91の係合溝92に係合される。同時に、おしどり81の当接ピン84は駆動レバー71の当接面77側に移動し、駆動レバー71を軸72を中心に時計回り方向に回転させる。ただし、駆動レバー71の係止レバー部73が係止ピン63に当接しているため、係止レバー部73は移動できない。このため、駆動レバー71自身が有するばね力(弾性力)によって、係止レバー部73に対して当接レバー部74、位置規制レバー部75が変位され、当接レバー部74は五番車10に当接される。
【0039】
この際、当接レバー部74は、駆動レバー71の軸72の中心を通る五番車10の外周縁の接線90に対して角度を持つ(平行ではない)ように構成され、また、前記接線90の五番車10との接点よりも、五番車10の通常回転方向の手前側で五番車10に接するように構成されている。また、位置規制レバー部75の衝突部78は、水晶収納ケース53から離れる。
【0040】
そして、竜頭60を回して針合わせ操作を行った後、竜頭60を押し込んで針合わせの終了操作を行うと、その操作に連動して、図7に示すように、おしどり81が時計回り方向に回転し、当接ピン84が溝76内に移動することで、駆動レバー71に加わっていた付勢力が解放され、駆動レバー71のばね力によって当接レバー部74が元の位置に戻る。
【0041】
この際、当接レバー部74は、図7の矢印100のように、五番車10との接触位置からやや斜め方向に移動するため、五番車10には当接レバー部74との摩擦力によって矢印101の方向に機械的な回転力が加わる。
【0042】
竜頭60を押し込んで針合わせ作業から復帰すると、発電機20が作動し始めるが、この立上り時に、ゼンマイによる回転力に加えて前記駆動レバー71によって五番車10に加えられる回転力が六番車11を介してロータ12に伝達されるため、ロータ12に大きな回転力が一時的に加えられ、ロータ12の回転スピードは立ち上がり時から大きくなり、発電機20から出力される電力は短時間で大きな値となる。
【0043】
また、同時に、衝突部78は、水晶収納ケース53に衝突し、これにより、水晶振動子52の振動方向に衝撃が加わり、水晶振動子52が振動する。竜頭60を押し込んで発電機20が駆動し始めると、水晶振動子52にも電圧が加わって発振し始めるが、この電圧による発振に加えて衝突部78の衝突による機械的な振動が加えられるため、水晶振動子52が発振し始めた時の振動が大きくなり、安定発振までの時間が短くなる。
【0044】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
【0045】
▲1▼竜頭60を押し込む針合わせ作業からの復帰操作に連動して作動される駆動レバー71、おしどり81、クリックばね91からなる回転駆動手段70を設けて、五番車10に機械的な回転力を加えるようにしたので、発電機20の立上り時に、ゼンマイによる回転力に加えて回転駆動手段70による機械的な回転力を輪列を介して発電機20のロータ12に加えることができる。このため、ロータ12に大きな回転力が一時的に加えられ、ロータ12の回転スピードを立ち上がり時から大きくすることができ、発電機20から出力される電力を短時間で大きな値にできる。従って、発電機20の駆動開始時から回転制御手段50が作動されるまでの時間を短くでき、針合わせの誤差を小さくすることができる。
【0046】
▲2▼回転対象歯車を、ロータ12の2段前の五番車10に設定したので、回転対象歯車の回転量に対するロータ12の回転量を比較的大きくできるとともに、その際に歯車に加わる回転力を比較的小さくすることができる。
【0047】
例えば、五番車10から六番車11への増速比は10であり、六番車11からロータ12への増速比は10であるから、ロータ12を90度回転させるのに、1段前の六番車11は9度回転させなければならないのに対し、2段前の五番車10であれば0.9度回転させるだけでよい。駆動レバー71のように摩擦力によって歯車を安定して回転させることができるのは、5度程度であるため、六番車11を回転対象歯車とした場合にはロータ12を大きく回転させることができないが、本実施形態では五番車10を回転対象歯車にしたので、五番車10の回転角度が僅かでもロータ12を大きく(約100倍)回転させることができる。
【0048】
さらに、五番車10からロータ12への増速比は100であるので、より増速比が大きい四番車9、三番車8等を回転対象歯車にした場合に比べて、駆動レバー71で加える力をそれほど大きくする必要が無く、駆動レバー71の構成も簡易にすることができるとともに、五番車10の歯の摩擦も防止できる。
【0049】
▲3▼駆動レバー71の当接レバー部74は、おしどり81による付勢が解放された際のばね力で移動しているので、竜頭60の押し込みスピードに関係なく、一定のスピード(力)で移動することができる。このため、五番車10に加わる回転力も常に一定にでき、安定しかつ一定の回転力をロータ12に与えることができるとともに、竜頭60の押し込みスピード等を考慮する必要がないため、操作性も向上することができる。
【0050】
▲4▼回転駆動手段70は、針合わせからの復帰操作である竜頭60を押し込む操作に連動して作動されるため、操作者が意識することなく動作させることができ、操作性をより向上することができる。
【0051】
▲5▼駆動レバー71の衝突部78によって水晶収納ケース53に衝撃を加えて水晶振動子52を振動させているので、水晶振動子52が安定して発振するまでの時間を短縮できる。これにより、回転制御手段50によって正確な時間制御を行えない時間を短くでき、針合わせ操作時の誤差をより小さくすることができる。
【0052】
▲6▼竜頭60を押し込む針合わせ作業からの復帰操作に連動して、駆動レバー71を作動させているので、発電機20が立ち上がって水晶振動子52に電圧が加えられるのとほぼ同時に、水晶収納ケース53に衝撃を加えて水晶振動子52を機械的に振動させることができる。このため、水晶振動子52が発振し始めた時の振動を大きくでき、水晶振動子52がある程度発振している時に衝撃を加える場合に比べて、安定発振までの時間をより効率的に短くすることができる。
【0053】
▲7▼駆動レバー71の位置規制レバー部75は、おしどり81による付勢が解放された際のばね力で移動しているので、竜頭60の押し込みスピードに関係なく、一定のスピード(力)で水晶収納ケース53に衝撃を加えることができる。このため、水晶振動子52に加わる機械的な力も常に一定にでき、安定して発振するまでの時間もほぼ一定にでき、誤差の補正も容易に行うことができる。さらに、竜頭60の押し込みスピードによって衝撃力が変化しないので、操作者が竜頭60の押し込み方等を考慮する必要がなく、操作性を向上することができる。
【0054】
▲8▼駆動レバー71による水晶収納ケース53への衝撃は、針合わせからの復帰操作である竜頭60を押し込む操作に連動して行われるため、操作者が意識することなく動作させることができ、操作性をより向上することができる。
【0055】
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0056】
例えば、回転駆動手段70の構成は、前記実施形態のものに限らず、針合わせからの復帰操作に連動して回転対象歯車を回転させることができるものであればよい。
【0057】
また、回転対象歯車としては、五番車10に限らず、六番車11や四番車9、三番車8等の他の歯車でもよい。但し、ロータ12の回転量や回転対象歯車に加える力の点から、ロータ12の2〜3段前の五番車10、四番車9のいずれかを回転対象歯車とすることが好ましい。
【0058】
さらに、前記実施形態では、回転駆動手段70の駆動レバー71で水晶収納ケース53に衝突する衝突部78を形成していたが、この衝突部78は無くてもよいし、水晶収納ケース53に衝撃を加えるための衝撃レバーを、駆動レバー71とは別に設けてもよい。
【0059】
また、針合わせからの復帰操作としては、竜頭60を用いたものに限らず、例えば針合わせ用のボタンを別途設けた場合には、そのボタンを押す操作に連動して回転駆動手段70が作動されるように構成してもよい。この際、そのボタンを押す操作に連動して駆動レバー71が作動されるため、水晶収納ケース53への衝撃も同時に加えられる。
【0060】
さらに、駆動レバー71や衝撃レバーによって水晶収納ケース53に衝撃を加えるタイミングは、水晶振動子52に電圧を加えるのと同時でなくてもよく、水晶振動子52が安定発振するまでの間に加えればよい。
【0061】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、発電機の駆動開始時のロータの回転スピードを従来に比べて高めることができ、これにより発電機の駆動開始時から回転制御手段が作動されるまでの時間を短くして、針合わせの誤差を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における電子制御式機械時計の要部を示す平面図である。
【図2】図1の要部を示す断面図である。
【図3】図1の要部を示す断面図である。
【図4】前記実施形態の制御回路を示す図である。
【図5】前記実施形態の回転駆動手段を示す概略図である。
【図6】前記実施形態の回転駆動手段の動作を示す概略図である。
【図7】前記実施形態の回転駆動手段の動作を示す概略図である。
【図8】前記実施形態の水晶振動子の保持構造を示す概略図である。
【符号の説明】
1 香箱車
1a ゼンマイ
2 地板
3 輪列受
12 ロータ
13 分針
14 秒針
15 ステータ
16 コイルブロック
20 発電機
50 回転制御手段
51 IC
52 水晶振動子
53 水晶収納ケース
60 竜頭
70 回転駆動手段
71 駆動レバー
73 係止レバー部
74 当接レバー部
75 位置規制レバー部
81 おしどり
91 クリックばね

Claims (3)

  1. ゼンマイと、輪列を介して伝達されるゼンマイの機械エネルギを電気エネルギに変換する発電機と、前記輪列に結合された指針と、変換した前記電気エネルギにより駆動されて前記発電機の回転周期を制御する回転制御手段とを備える電子制御式機械時計において、
    前記発電機が停止される針合わせ操作からの復帰操作に連動して、前記発電機につながる輪列に設けられた回転対象歯車に機械的に回転力を与えて回転させて前記発電機を駆動させる回転駆動手段を備え
    前記回転駆動手段は、竜頭を引き出した際に前記回転対象歯車の外周縁に圧接し、前記竜頭を押し込むと、その操作に連動して前記回転対象歯車から離れて回転対象歯車に機械的回転力を加えるレバーを備えて構成されていることを特徴とする電子制御式機械時計。
  2. 請求項1に記載の電子制御式機械時計において、前記回転駆動手段が回転させる回転対象歯車は、輪列において発電機のロータの2段もしくは3段前の歯車であることを特徴とする電子制御式機械時計。
  3. 請求項1に記載の電子制御式機械時計において、前記レバーは、ばね力により回転対象歯車から一定の力で離れるように構成されていることを特徴とする電子制御式機械時計。
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