JP3581861B2 - 高圧供給ポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばディーゼル機関のコモンレール噴射システムにおいて、高圧流体を圧送供給するために用いられる高圧供給ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼル機関に燃料を噴射するシステムの1つとして、コモンレール噴射システムが知られている。コモンレール噴射システムでは、各気筒に連通する共通の蓄圧配管(コモンレール)が設けられ、ここに高圧供給ポンプによって必要な流量の高圧燃料を圧送供給することにより、蓄圧配管の燃料圧力を一定に保持している。蓄圧配管内の高圧燃料は所定のタイミングでインジェクタにより各気筒に噴射される(例えば、特開昭64−73166号公報等)。
【0003】
図17は、このような用途に用いられる高圧供給ポンプの一例を示すもので、シリンダ91内には図示しないカムによって駆動されるプランジャ92が往復動自在に嵌挿され、シリンダ91の内壁面とプランジャ92の上端面とで圧力室93を形成している。該圧力室93の上方には電磁弁94が取り付けられており、電磁弁94は、その内部に形成された低圧通路95と圧力室93の間を開閉する弁体96を有している。
【0004】
弁体96は、コイル97に通電しない図示の状態で開弁位置にあり、燃料は、プランジャ92の下降時に、図略の低圧供給ポンプより低圧通路95、弁体96周りの間隙を経て圧力室93内に導入される。コイル97に通電すると弁体96は上方へ吸引され、その略円錐状の先端部がシート部98に着座して閉弁する。同時に、プランジャ92の上昇によって、圧力室93内の燃料が加圧され、圧力室93の側壁に設けた通路99より蓄圧配管へ圧送される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、プランジャ92の上昇中は、圧力室93内の燃料圧により弁体96に閉弁方向の力が作用するため、弁体96は一度閉弁すると、コイル97への通電を停止しても開弁しない。このため、上記構成の高圧供給ポンプでは、蓄圧配管へ送る流量の制御を、閉弁時期を制御する、いわゆるプレストローク制御にて行っている。すなわち、プランジャ92が上昇行程に移った後、直ちに閉弁せず、圧力室93内の燃料が所定量となるまで開弁状態を保持して、余剰の燃料を低圧通路95側へ逃がし、しかる後、閉弁して加圧を開始することで、必要量の加圧流体を蓄圧配管へ圧送している。
【0006】
ところが、エンジンの回転数の上昇に伴い、ポンプの送油率が高くなると、弁体96が閉弁信号とは無関係に閉弁(自閉)するという問題が生ずる。これは、プランジャ92の上昇時、弁体96が、下端面に圧力室93内の燃料の動圧を直接受けること、弁体96とシート部98の間の間隙より低圧通路95へ向けて流れる燃料の絞り効果により閉弁方向の力を受けること等によるもので、流量制御が適切になされないおそれがある。
【0007】
この対策としては、弁体96の作動ストロークを大きくするか、弁体96の復帰用スプリング力を大きくすることが考えられるが、いずれの場合も、閉弁応答性の低下につながる。閉弁応答性を維持するためにはコイルに通電する電力を多大にしたり、体格を大きくして電磁弁の吸引力を増加させる必要があり、電磁弁の電力コスト、製作コストの上昇を招くという問題があった。
【0008】
また、上記構成の高圧供給ポンプでは、圧力室93への流路の開閉を電磁弁94で行っており、閉弁信号に対し弁体96が着座して流路を閉鎖するまでに一定の時間を要することから、通常、この作動応答時間を予め計算して閉弁タイミングを制御している。ところが、エンジンの回転数が上昇し、ポンプの送油率が高くなると、開閉動作が間に合わなくなり、十分な制御ができなくなるおそれがあった。
【0009】
しかして、本発明の目的は、エンジンの回転数が上昇し、ポンプの送油率が高い状態でも、蓄圧配管へ圧送する流量制御が容易かつ確実にでき、しかも装置の大型化や電力の増大を伴わないことにある。また他の目的として、流路の開閉に電磁弁を用いることによる応答遅れ等の不具合を解消することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明請求項1の構成において、高圧供給ポンプは、内燃機関に設けられる蓄圧配管内の高圧燃料をインジェクタにより所定のタイミングで各気筒に噴射するコモンレール噴射システムにおいて、上記蓄圧配管内の燃料圧力を所定圧力に保持すべく必要流量の高圧燃料を圧送供給するために設けられる。そして、シリンダ内にプランジャを往復運動可能に嵌挿配設して、上記シリンダの内壁面と上記プランジャの端面とで圧力室を形成し、該圧力室内に低圧通路より導入される低圧燃料を、上記プランジャの往復運動によって加圧して高圧通路へ圧送するようになした高圧供給ポンプにおいて、上記圧力室と上記低圧通路の間に設けられ、上記圧力室への低圧燃料の吸入時に上記圧力室と上記低圧通路の間を開放し、上記圧力室に吸入された低圧燃料の加圧開始時より加圧流体の高圧通路への圧送終了時まで上記圧力室と上記低圧通路の間を閉鎖する第1の弁と、この第1の弁より上流の上記低圧通路内に近接配置される弁体を有し上記第1の弁を経て上記圧力室内に供給される低圧燃料の流量を制御する第2の弁とを設けて、上記第1の弁を加圧開始時より圧送終了時まで閉弁することでその上流に位置する上記第2の弁に対する加圧燃料の流入を阻止するようになしている。
上記第2の弁は、非通電状態で閉弁するように構成され、かつ弁体の両端面に作用する圧力差を解消する手段を設けた電磁弁である。また、上記蓄圧配管に設けた圧力センサからの信号に基づき、高圧供給ポンプの吐出量を決定して上記第2の弁を制御する制御手段を設けている。該制御手段は、上記第2の弁へ通電を開始してから開弁を開始するまでの応答時間とポンプ回転数に基づいて、上記プランジャが最大リフト位置にある時に上記第2の弁が開弁を開始するように通電時期を制御する
【0011】
上記構成において、低圧燃料の吸入は、プランジャの下降時に、第1の弁を開弁し、第2の弁を作動させることによりなされ、第2の弁で制御される所定量の低圧燃料が、上記第1の弁を経て上記圧力室内に導入される。第1の弁を閉弁し、プランジャが上昇を開始すると、上記圧力室内の低圧燃料は加圧されて、高圧通路へ圧送される。
【0012】
上記構成では、圧力室へ至る低圧通路に、低圧燃料の吸入量を制御する第2の弁と、通路の開閉を行う第1の弁の2つの弁を設け、第2の弁を経て圧力室へ導入される低圧燃料を全て加圧して高圧通路へ圧送する吸入量制御方式としている。従って、吸入量の制御と通路の開閉を1つの弁で行う従来のプレストローク制御のように、プランジャの上昇時に、一定時間、通路を開放しておく必要がない。すなわち、吸入終了後、直ちに閉弁してもよく、従来のような弁体の自閉の問題はもとより生じない。
さらに、圧力センサからの信号に基づき、高圧供給ポンプの吐出量を決定して上記第2の弁を制御する制御手段を設け、上記第2の弁の弁体の両端面に作用する圧力差を解消する手段を設けたので、上記第2の弁に流体圧が作用することを防止して圧力センサからの信号に基づく制御を作動性よく行い、上記蓄圧配管の圧力を精度よく制御できる。よって、自閉を防止するための装置の大型化や電力の増大の必要がなく、簡単な構成で、高圧通路へ圧送する流量制御が容易かつ確実にできる。
【0013】
また、上記第2の弁を、非通電状態で閉弁するように構成したので、電磁コイル等の破損時に燃料の圧送が行われないようにすることができる。
【0014】
上記第2の弁の通電を制御する上記制御手段は、上記プランジャが最大リフト位置にある時に上記第2の弁となる電磁弁が開弁を開始するように通電時期を制御する。電磁弁は通電後、開弁を開始するまでに応答遅れがあり、例えば通電時期が遅いとプランジャリフト量がサイクル間で異なり、圧送量が安定しないおそれがあるが、ポンプ(エンジン)回転数信号を用いて、上記プランジャが最大リフト位置にある時に上記電磁弁が開弁を開始するように、各回転数に応じた通電時期を算出し、電磁弁を制御することにより、上記不具合を解消できる。
【0015】
請求項の構成のように、上記低圧通路とポンプ内部とをしぼりを介して連通させると、該しぼりを介して流入する燃料をポンプ内部の潤滑に使用することができる。
【0016】
請求項の構成では、上記第2の弁より上流の上記低圧通路の途中にフィルタを配置する。これにより、上記第2の弁が異物の侵入により常時開弁状態となるのを防止できる。
【0017】
請求項の構成では、上記第1の弁を、上記低圧通路から上記圧力室へ向かう方向にのみ流体を流し、逆方向への流体の流れを阻止するように構成された逆止弁とする。このように、圧力室への通路の開閉に逆止弁を用いることで、所望の動作が容易に実現でき、構造が簡単で低コストにできる。また、従来の電磁弁を用いる場合のように閉弁信号に対する応答遅れ等の問題がなく、信頼性が高い。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の高圧供給ポンプをディーゼルエンジンのコモンレール噴射システムに適用した第1の実施の形態を図1〜図6によって説明する。図2において、エンジンEには各気筒の燃焼室に対応する複数のインジェクタIが配設され、これらインジェクタIは各気筒共通の高圧蓄圧配管いわゆるコモンレールRに接続されている。インジェクタIからエンジンEの各燃焼室への燃料の噴射は、噴射制御用電磁弁B1のON−OFFにより制御され、電磁弁B1が開弁している間、コモンレールR内の燃料がインジェクタIによりエンジンEに噴射される。従って、コモンレールRには連続的に燃料噴射圧に相当する高い所定圧の燃料が蓄圧される必要があり、そのために供給配管R1、吐出弁B2を経て、本発明の高圧供給ポンプPが接続される。
【0020】
この高圧供給ポンプPは、燃料タンクTから公知の低圧供給ポンプP1を経て吸入された燃料を高圧に加圧し、コモンレールR内の燃料を高圧に制御するものである。コモンレールRには、コモンレール圧力を検出する圧力センサS1が配設されており、システムを制御する制御手段となる電子制御ユニットECUは、この圧力センサS1からの信号が予め負荷や回転数に応じて設定した最適値となるように、高圧供給ポンプPの吐出量を決定して吐出制御装置P2に制御信号を出力する。さらに、電子制御ユニットECUには、例えばエンジン回転数センサS2、負荷センサS3より、回転数、負荷の情報が入力され、電子制御ユニットECUは、これらの信号により判別されるエンジン状態に応じた最適の噴射時期、噴射量(噴射期間)を決定して噴射量制御用電磁弁B1に制御信号を出力する。
【0021】
次に図1により上記高圧供給ポンプPについて説明する。図において、ポンプハウジング1の下端部内にはカム室11が形成され、該カム室11内にはエンジンの回転数の1/2の速度で回転するカム軸12周りにカム13が配設されている。カム13は楕円状でカム軸12の1回転につき2度の上昇行程をなすものである。
【0022】
ポンプハウジング1の、カム室11上方には、シリンダ2が取り付けてあり、このシリンダ2内には、プランジャ21が往復動自在かつ摺動自在に嵌挿されている。プランジャ21はカムローラ22を有し、カムローラ22は上記カム13に摺接する。
【0023】
なお、従来の高圧供給ポンプでは、プランジャ21をカム13に常時押し付けるスプリングを配設することが多いが、本発明の高圧供給ポンプは吸入量制御方式であり、吸入量が少量の時にプランジャ21が最下降点まで下降すると、後述する圧力室23の減圧によるキャビテーションの発生のおそれがある。このため、本発明ではスプリングを設けておらず、プランジャ21の往復動は、圧送時はカム軸12の回転によるカムリフトで、吸入時は低圧燃料の圧力(フィード圧)によって行う。よって吸入量が少ない場合には、低圧燃料の供給分だけしかプランジャ21はカム13方向に移動せず、カムローラ22とカム13が離れるようになしてある。
【0024】
プランジャ21の上端面とシリンダ2内周面とで形成される空間は、圧力室23としてあり、その内部に供給される燃料をプランジャ21の上昇により加圧するようになしてある。加圧燃料は、シリンダ2の側壁を貫通する吐出孔24より、ポンプハウジング1の側壁に固定した吐出弁3を経て、蓄圧配管である上記コモンレールR(図2)に圧送される。吐出弁3は弁体31とこれを閉弁方向に付勢するリターンスプリング32を有し、加圧燃料が所定圧を越えるとリターンスプリング32のスプリング力に抗してこれを開弁して高圧通路である吐出通路33に吐出するようになしてある。
【0025】
上記圧力室23の上方には、その上部開口を閉鎖するように、ストッパ41を介して第1の弁となる逆止弁4が配設してある。逆止弁4は、ハウジング42を上下方向に貫通する流路43と、該流路43を開閉するボール状の弁体44とからなる。上記流路43は、途中が下方に拡径して円錐状のシート面45をなし、上記ストッパ41上に保持される上記弁体44が上方に移動して、このシート面45に着座すると、流路43が閉鎖される。
【0026】
上記ストッパ41は、板面の複数箇所に連通孔41a、41bを有している。これら連通孔41a、41bを介して、上記流路43と圧力室23との間を燃料が流通可能であり、また、ストッパ41中央部の連通孔41bにより、弁体44が圧力室23より逆流する燃料の動圧を受けやすいようにしてある。これらストッパ41、逆止弁4、および上記シリンダ2は、逆止弁4の上方より、外周にねじ部を形成したロックアダプタ5を螺着することにより、ポンプハウジング1とロックアダプタ5の間に挟持される。
【0027】
上記ロックアダプタ5には、ポンプハウジング1との間に形成される燃料溜まり51aと逆止弁4のハウジング42との間に形成される燃料溜まり51bとを連通するフィード通路52が形成されている。フィード通路52には、ポンプハウジング1壁に設けた導入管14より燃料溜まり51aを介して低圧燃料が導入され、燃料は、燃料溜まり51bに対向する逆止弁4内の流路46、後述する電磁弁6内の流路を経て、上記流路43内に導入される。この流路43より導入管14に至る流路が低圧流路を構成する。
【0028】
上記逆止弁4の上方には、第2の弁となる流量制御用の電磁弁6が配設されている。図3(a)、(b)は電磁弁6の詳細を示すもので、電磁弁6は、コイル62を内蔵するハウジング61と、その下端部に嵌合固定されるバルブボディ71を有し、ハウジング61の外周に設けたフランジ63にて上記ロックアダプタ5の上面にボルト固定される(図1参照)。この時、バルブボディ71は上記ロックアダプタ5の中央部を貫通して上記逆止弁4に対向する。
【0029】
図3(a)において、バルブボディ71は、軸方向中央部に形成したシリンダ72内に、ニードル弁73を上下方向に摺動可能に保持している。ニードル弁73の下端部周りには環状の流路74aが形成され、該流路74aの側面には、上記逆止弁4の流路46に連通する流路74bが開口し、下面には、上記逆止弁4の流路43に連通する流路74cが開口している(図1参照)。流路74cの開口端部には、略円錐状のシート面75が形成してあり、ニードル弁73の略円錐状の先端部がこのシート面75に着座して上記流路74a、74c間を閉鎖するようになしてある。
【0030】
ここで、図3(b)のように、ニードル弁73は、摺動部73a径(φd )と、シートエッジ部73b(閉弁時のシート面75との当接端縁)の直径(φd )とが等しくなるようにする。この時、ニードル弁73周りの流路74a内に供給される燃料がニードル弁73を上方に押す力と下方に押す力とが釣り合うため、フィード燃料による油圧作用力は発生しない。また、流路74b内には、通常、フィルタ76を設けており、ニードル弁73とシート面75の間に異物が入って常時開弁状態になることを防止している。このフィルタ76は、例えば金属メッシュよりなり、その目開きがニードル弁73開弁時の最大リフト時の通路面積よりも小さくなっていればよい。なお、フィルタ76は、流路74b内に限らず、燃料タンクTから電磁弁6に至る低圧流路のどこに設置してもよい。
【0031】
また、図3(b)において、ニードル弁73の先端部のなす角度θ1 は、バルブボディ71のシート面75のなす角度θ2 より1°程度大きくしてある。これにより、閉弁時のシートエッジ部の密着性が向上し、磨耗が防止できる。
【0032】
上記ニードル弁73の上端にはアーマチャ64が圧入固定してあり、アーマチャ64は、ステータ65と一定の間隔(l )で対向している(図3(a))。該ステータ65の外周には上記コイル62が配され、ステータ65内部に設けたスプリング室66内にはスプリング67が配設されて、上記アーマチャ64を図の下方に付勢している。
【0033】
しかして、コイル62に通電しない図3(a)の状態では、上記アーマチャ64と一体のニードル弁73が、スプリング67力により下方に付勢され、その先端部がボルブボディ71のシート面75に着座(閉弁)し、圧力室23(図1)への連通路となる流路74cを閉鎖する。このように、電磁弁6を、非通電状態で閉弁する構成とすることで、コイルの破損時に燃料の圧送が行われないようにする効果がある。
【0034】
コイル62への通電によりアーマチャ64が吸引され、スプリング67のスプリング力に抗して上方に移動すると、これと一体のニードル弁73先端部がシート面75から離れて(開弁)、低圧流路と圧力室23の間を開放する(図3(b))。この時のリフト量(l )は、ニードル弁の上端面73bと、これに対向して設けたシム68との間の距離によって決まる。なお、アーマチャ64とステータ65の距離(l )は、閉弁時はl +0.05、開弁時は0.05となる。
【0035】
なお、開弁時にはアーマチャ64が上方に移動し、その分だけスプリング室66の容積が減少するので、スプリング室66内の燃料が移動できるよう、スプリング室66を他の部分と連通させる必要がある。本実施の形態では、バルブボディ71およびシム68にこれを上下方向に貫通する流路77、69を設け、バルブボディ71下面と逆止弁4上面との間に形成される隙間を介して(図1)、スプリング室66とニードル弁73下方の流路74cを連通している。なお、図3(c)のように、ニードル弁73の上端部を矩形断面として、アーマチャ64との間に隙間が形成されるようにしてあり、スプリング室66とシム68の流路はこの隙間を介して連通している。
【0036】
これにより、スプリング室66内の燃料が移動できると同時に、開弁時に流路74cの圧力が上昇してもスプリング室66と流路74cは同じ圧力となるため、ニードル弁73には油圧力が作用せず、ニードル弁73の作動不良が防止できる。
【0037】
なお、スプリング室66と流路74cを連通する手段として、上記流路77に代えて、図4(a)、(b)のように、ニードル弁73の内部に流路78を設けることもできる。この時、ニードル弁73の摺動部73aは、中間部を小径としてここに流路78を開口させ、さらにその上部73cを多角形とすることで、シム68下方の空間79と連通させている。
【0038】
次に、図5、6により本実施の形態の高圧供給ポンプPの作動について説明する。図5(a)、(b)は燃料の吸入行程を示すもので、燃料の圧送が終了した後、すなわち、プランジャ21がカム軸12の回転によりシリンダ2内を上方に移動して最上昇点に達した後、流量制御用電磁弁6に通電することで開始される。通電によりニードル弁73が開弁すると、低圧供給ポンプP1(図2)から供給される低圧燃料は、導入管14、燃料溜まり51a、フィード通路52、燃料溜まり51b、流路46、74b、74a、74cを順次通過して、逆止弁4内の流路43に流入する。逆止弁4は、通常状態では図のように開弁しており、燃料は、弁体44とシート面45の間隙よりストッパ41の連通孔41aを経て圧力室23内に導入される。この時、導入される燃料によってプランジャ21は下方に押し下げられる。この行程を吸入行程といい、この行程ではカムローラ22とカム13は摺接している。
【0039】
図2の電子制御ユニットECUからの制御信号により流量制御用電磁弁6の通電が停止されると、ニードル弁73が閉弁して圧力室23への流路を閉鎖し、吸入は終了する(図5(b))。吸入が終了するとプランジャ21はそれ以上、下方に押し下げられないのでカムローラ22とカム13は離れる。
【0040】
図6(a)、(b)は燃料の圧送行程を示す図で、吸入終了後、カム13の回転に伴いプランジャ21が再び上昇を開始すると同時に、逆止弁4の弁体44が、ストッパ41の連通孔41a、41bから逆流する燃料により閉弁方向の力を受けて上昇し、シート面45に着座して閉弁する。そのため、圧力室23内の燃料は、プランジャ21の上昇とともに圧縮されて高圧となり、所定の圧力を越えると、吐出弁3の弁体31を復帰用スプリング32の付勢力に抗して押し開く。これにより、加圧燃料は全て吐出弁3より吐出通路33を経てコモンレールR内に圧送される。
【0041】
圧力室23内の加圧燃料がすべて吐出弁より吐出されると圧送が終了し、吐出弁3は復帰用スプリング32の復帰力により閉弁する(図6(b))。この圧送行程中は、圧力室23内の圧力は常に逆止弁4の弁体44を閉弁する方向に作用するため、上記逆止弁4が開弁することはない。
【0042】
上記構成では、圧力室23への燃料の吸入量を流量制御用電磁弁6で制御し、圧力室23への流路途中に逆止弁4を設けて、圧力室23へ吸入された燃料は全て加圧してコモンレールRへ圧送する吸入量制御方式としている。このように、燃料の吸入量の制御と、圧力室23への流路の開閉を別々の弁で行っているので、従来のプレストローク制御のようにプランジャが上昇行程に移った後に、流路を開放しておく必要がなく、弁体の自閉の問題はもとより生じない。そして、構造の簡単な逆止弁4を用いることで、低コストにでき、また、逆止弁4は電磁弁のような応答遅れの問題がなく、加圧開始時に直ちに作動するので、信頼性に優れる。また、流量制御用電磁弁6には、高圧が加わることがないので、復帰用スプリング67力は小さくてよく、吸引力を発生するコイル62も小さくてよいため、小型なものにできる。しかして、上記のように構成すれば、簡単な構成で、高圧通路へ圧送する流量制御が容易かつ確実にでき、装置の大型化や電力の増大の必要がない。
【0043】
上記第1の実施の形態では、逆止弁4の弁体44をボール弁としたが、弁体の形状はこれに限るものではなく、傘状や半球状等、流体圧を受けて、流路43を閉鎖可能な形状であればよい。また、逆止弁4の弁体44は自重で開弁する構成としたが、自重で閉弁するように構成することもできる。この場合、圧力室23への燃料の導入時のみ燃料圧で開弁することになり、圧送開始より終了まで確実に閉弁するメリットがある。
【0044】
図7〜図10には本発明の第2の実施の形態を示す。図7はシステム図で、本実施の形態では、高圧供給ポンプPは、上記図2に示したフィードポンプP1を内蔵する構成となっており、このフィードポンプP1によって燃料タンクTから吸い上げた低圧燃料を高圧に加圧し、コモンレールR内の燃料を高圧に制御する。システムを制御する電子制御ユニットECUは、圧力センサS1からの信号が予め設定した値となるように吐出制御装置P2に制御信号を出力する。電子制御ユニットECUには、さらに、エンジン回転数センサS2(カム軸に接続されたカップリングKから後述する図11に示すような欠け歯信号(NEパルス)を検出する)、TDC(上死点)センサS4、スロットルセンサS5、温度センサS6により、回転数、TDCの位置、アクセル開度、温度の情報が入力され、電子制御ユニットECUは、これらの信号により判別されるエンジン状態に応じて噴射量制御用電磁弁B1に制御信号を出力する。
【0045】
次に、図8、9により上記高圧供給ポンプPの詳細について説明する。図において、ポンプハウジング1内にはベアリングD1、D2を介してドライブシャフトDが回転可能に支持されており、このドライブシャフトDには、燃料タンクT(図7)から燃料を吸い上げてフィード通路15に圧送供給するベーン式のフィードポンプP1が連結されている。上記ドライブシャフトDの右端部には、カム13が一体に形成されており、該カム13は上記ドライブシャフトDとともにエンジンの回転数の1/2の速度で回転するようになしてある。このカム13が回転すると、半月状の板P11を介して上記フィードポンプP1のロータP12が回転し、その回転により燃料タンクTから燃料がインレットバルブB3より図示しない通路を通って上記フィードポンプP1内空間(ロータP12とケーシングP13とカバーP14、15とに囲まれた空間)に導入される。導入された燃料は、ロータP12の回転に伴いロータP12に配設されたベーンP16によって図示しない通路を経てフィード通路15に圧送される。
【0046】
フィード通路15の燃料は下記に示すようにコモンレールへの圧送用として使用されるだけでなく、しぼりSよりポンプ内に流入し、ポンプ内部の潤滑にも使用される。潤滑された燃料はバルブVより出て燃料タンクにもどされる。また、ポンプ内部の圧力はほとんど大気圧となるようにバルブVにより調整されている。
【0047】
ポンプハウジング1の右端開口にはヘッドHが嵌着されており、該ヘッドHは左端中央部が突出して上記カム13内に挿通位置している。このヘッドHの左端中央部には、複数の摺動孔2aが設けてあり(図9)、これら複数の摺動孔2a内にはそれぞれプランジャ21が往復動自在かつ摺動自在に支持されている。ここで、上記摺動孔2aは上記第1の実施の形態におけるシリンダ2に相当する。各プランジャ21の外側端部にはシュー21aが設けられ、各シュー21aにカムローラ22が回転自在に保持されている。
【0048】
上記カム13は、このカムローラ22の外周に摺接するように配置されており、上記カム13の内周面には、等間隔で配置された複数のカム山を有するカム面13aが形成してある。各プランジャ21の内方側端面と各摺動孔2aの内壁面との間に形成される空間は、圧力室23となしてある。しかして、ドライブシャフトDと一体となったカム13が回転すると、プランジャ21が摺動孔2a内を往復動し、圧力室23内の燃料を加圧する。なお、図9はプランジャ21が最上昇点にある状態を示している。
【0049】
図8において、ヘッドHの右端部には、ストッパ41、逆止弁4を介して、ロックアダプタ5が組み付けられている。このロックアダプタ5とポンプハウジング1との間には、燃料溜まり53が形成されている。ロックアダプタ5の右端部には、圧力室23への燃料の流入量を制御する電磁弁6が配設され、電磁弁6が開弁すると、フィード通路15より燃料溜まり53、ロックアダプタ5内の通路54、電磁弁6のシート面75、逆止弁4のシート面45、ストッパ41内の通路41c、ヘッドH内の通路23aを経て上記圧力室23へ流入する。この電磁弁6と逆止弁4とで上記図7における吐出制御装置P2を構成している。
【0050】
上記逆止弁4は、ハウジング42を左右方向に貫通する流路43と、該流路43を開閉する弁体44を有する。上記流路43は、途中で上記圧力室23方向(図の左方)に拡径して円錐状のシート面45をなし、弁体44は、ストッパ41内に保持されるスプリング47によって右方に付勢されてシート面45に着座している。このように、逆止弁4は図示の通常状態で閉弁しており、上記電磁弁6が開弁して燃料が流入すると、燃料の圧力で弁体44が開弁するようになしてある。なお、弁体44は、図10(b)に示すように外周に溝44aを有し、該溝44aを燃料が流れるようになしてある。
【0051】
なお、上記電磁弁6、および加圧燃料を吐出する吐出弁3の構成および作動は、上記第1の実施の形態と同様であり、図には主要な構成部材を同一符号で示した。
【0052】
上記構成において、高圧供給ポンプPは、カム13の1回転につき4回の吸入、圧送行程をなすように構成され、この圧送量は、圧力室23への燃料の吸入量、すなわち、電磁弁6の開弁角度(または時間)を制御することで制御できる。そして、電磁弁6が開弁している間、燃料のフィード圧力によって逆止弁4が開弁し、プランジャ21が下降(放射方向に移動)して、圧力室23へ燃料が吸入される。吸入中は、カムローラ22とカム13は摺接し、吸入が終了するとプランジャ21の放射方向への移動が止まり、カムローラ22とカム13とが離れる。圧力室23内の燃料は、プランジャ21の上昇(半径中心方向への移動)によって加圧され、加圧燃料は、ヘッドHの側壁に固定された吐出弁3を経て、コモンレールRに圧送される。このように、上記構成の高圧供給ポンプPによっても、流量制御用の電磁弁6と逆止弁4とで、上記第1の実施の形態と同様、圧送量の制御が容易になされる。
【0053】
次に、上記構成の高圧供給ポンプPの制御方法について、図11により説明する。図7におけるエンジン回転数センサS2は、ポンプPのカム13軸に接続されたカップリングKから図11に示すような欠け歯信号(NEパルス)を検出できるようになっており、欠け歯の位置と、カム13の頂点の位置は所定の角度にある。電子制御ユニットECUは、この欠け歯信号を基準とし、そこからいくつの角度(もしくは時間)で通電するかを算出して、電磁弁6の通電開始時期を制御する。
【0054】
図11は、最適な制御を行った場合の、ニードル弁73、プランジャ21のリフト、逆止弁4の弁体44の開閉、コモンレールR圧力の様子を示している。通常、電磁弁6に通電してから電磁弁のニードル弁73が開弁を開始するまで、また開弁が終了するまでには、一定の時間T1、T2を要する。この時間を予め把握しておき(または、リフトセンサ等により常時検出するようにしてもよい)、開弁開始時期がちょうどカム13の頂点になるように、回転数に応じて通電時期を調整する。
【0055】
このようにすれば、吸入行程に入ると同時に吸入が開始され、プランジャ21は電磁弁6の通電期間から開弁開始時間を差し引いた角度(もしくは時間)θだけ下降(放射方向に移動)する。そして、圧力室23に供給された燃料は、次サイクルの圧送行程で、プランジャ21の上昇(半径中心方向への移動)とともに加圧され、コモンレールRに圧送される。この圧送工程において、逆止弁4には加圧の圧力が加わるため、弁体44が開くことはない。よって、吸入量がすなわち圧送量となり、コモンレール圧の制御が容易にできる。
【0056】
吸入量は、電磁弁6の通電期間によって制御され、通電期間が長ければ吸入量は多くなり、短ければ吸入量は少なくなる。図の点線は吸入量が多い場合で、プランジャ21は最下降点まで下降して最大量の燃料を吸入、圧送する。実線は吸入量が少ない場合で、プランジャ21は吸入量に応じた位置までしか下降せず、圧送量は少量となる。また、吸入量が少ない場合、プランジャ21の下降開始時は、カムローラ22とカム13は摺接しているが、電磁弁6が閉弁するとプランジャ21が下降を停止するため、カムローラ22とカム13は離れる。
【0057】
図12にこのような制御を行った場合の圧送量特性を示す。ここでは、あるポンプ回転数の通電期間から開弁開始時間T1を差し引いた角度をθとしている。角度θの増加とともに、圧送量は単調に増加しており、これに基づいて圧送量(吸入量)の制御が可能であることがわかる。
【0058】
図13は電磁弁6への通電時期が遅い場合で、例えば通電開始時期をカム13の頂点に合わせた場合、電磁弁6のニードル弁73はカム13の頂点を過ぎてから開弁することになる。すると、吸入開始時(プランジャ21の下降時)にはカム13とカムローラ22が離れており、また、通常、燃焼のフィード圧は脈動し、一定でないため、プランジャ21の下降量(吸入量)がサイクル間で異なり、圧送量が安定しないおそれがある(図にaで示す)。また、圧送量が安定しないと、コモンレールR圧力の変動(図にbで示す)が大きくなるおそれがある。
【0059】
図14は電磁弁6への通電時期が早い場合である。上記構成のポンプPは、吸入量が少ない時は、プランジャ21の下降量も少ないため、次行程まで、カム13とカムローラ22が離れていることになる。通電時期が早すぎると、圧送行程前半にニードル弁73が開弁してしまい、燃料が逆止弁4の弁体44を押し開いて、燃料が不正に圧力室23へ吸入されることになる。このため、圧送量が少量の場合の制御が困難になるおそれがある。
【0060】
従って、図11に示したように、カムリフトが下降に入った時点で、ニードル弁73が開弁しており、吸入中はカム13とカムローラ22が摺接しながら下降するように、通電時期を制御することで、吸入量すなわち圧送量の制御性を向上させることができる。
【0061】
図15は電子制御ユニットECUによる制御の一例を示すフローチャートである。電子制御ユニットECUには、上記図7のシステム図に示したように各センサから種々の情報が、常時入力されるようになしてあり、エンジン回転数センサS2により検出されるNE信号からエンジン(ポンプ)回転数を、スロットルセンサS5により検出されるアクセル開度から目標コモンレール圧(CPTRG)および噴射量(圧送量)を、予め入力された制御マップに基づいて算出する(ステップ1、ステップ2)。続いて、ポンプ回転数、圧送量に応じた電磁弁6の通電開始時期および通電期間(角度か時間もしくは両方)を算出し(ステップ3)、電磁弁6に通電する。
【0062】
また、電子制御ユニットECUは、圧力センサS1によりコモンレールR圧力(CPTRT)を常時検出するようになしてあり、この検出されたコモンレールR圧力(CPTRT)と目標コモンレール圧(CPTRG)とを比較して(ステップ4)、異なる場合には補正をする。補正方法としては、(CPTRT−CPTRG)の計算を行って必要な圧送量増加分を算出し(ステップ5)、この増加分に相当する通電期間(開弁角度)に変更する(ステップ6)。次いで、再び、(CPTRT=CPTRG)かどうかを判定し(ステップ7)、(CPTRT=CPTRG)でない場合には、ステップ5に戻って(CPTRT=CPTRG)になるまで繰り返しフィードバック制御する。
【0063】
なお、ここでは上記制御方法を上記第2の実施の形態の構成において説明したが、この制御方法を上記第1の実施の形態の構成に適用してももちろんよい。
【0064】
上記各実施の形態では、第2の弁として流量制御用電磁弁6を用いたが、これに代えて、第3の実施の形態とする図16に示す可変絞り機構を有する絞り弁8を用いることもできる。図中、絞り弁8は、ハウジングを上下に貫通する弁体81を有し、該弁体81は円錐状の先端部が逆止弁4の流路43内に延びてこれを閉鎖している。弁体81は、可変絞り機構82によりそのリフト量を変更することで弁開度を可変としてあり、流路43の開口面積を変更して、低圧通路25から圧力室23へ吸入される低圧流体の量を調整することができる。
【0065】
上記各実施の形態では、第1の弁として逆止弁4を用いたが、必ずしもこれに限るものではなく、少なくとも圧力室23への低圧流体の吸入時に開弁し、圧力室23に吸入された低圧流体の加圧開始時より圧送終了時まで閉弁するように構成されていればよい。
【0066】
つまり、上記各実施の形態では、第1の弁として逆止弁4を用い、圧力室23への流体流入によって開弁し、プランジャ21が上昇することによって上昇する圧力室23の圧力によって閉弁している。しかしながら、第1の弁は、圧力室23に吸入された低圧流体の加圧開始時を予測する加圧予測手段(例えば、圧力室内に設けられた圧力検出手段としての圧力センサや、クランク角を検出するクランク角センサや、プランジャ21の上昇を検出するプランジャ上昇検出手段としての位置センサ)を用い、この加圧予測手段(各センサ)からの出力を入力して、加圧が予測される間(加圧が予測され始めてから圧送終了時まで)、閉弁する電磁弁であっても良い。
【0067】
なお、上記第1の実施の形態では列型燃料噴射システムを、第2の実施の形態ではインナーカム圧送式ベースとした高圧供給ポンプの例を示したが、これに限らず、フェイスカム圧送式の燃料噴射システムに適用してももちろんよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す高圧供給ポンプの全体断面図である。
【図2】第1の実施の形態の高圧供給ポンプを含む燃料噴射システムの全体構成図である。
【図3】(a)は第1の実施の形態で用いた流量制御用電磁弁の閉弁時の状態を示す全体断面図、(b)は開弁時の状態を示す流量制御用電磁弁の全体断面図、(c)は(b)のA−A線断面図である。
【図4】(a)は流量制御用電磁弁の他の形態を示す全体断面図、(b)は(a)のB部拡大図である。
【図5】第1の実施の形態の高圧供給ポンプの作動を示す図で、(a)は吸入中、(b)は吸入終了時の状態を示す高圧供給ポンプの全体断面図である。
【図6】第1の実施の形態の高圧供給ポンプの作動を示す図で、(a)は圧送中、(b)は圧送終了時の状態を示す高圧供給ポンプの全体断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態の高圧供給ポンプを含む燃料噴射システムの全体構成図である。
【図8】第2の実施の形態の高圧供給ポンプの全体断面図である。
【図9】図8のC−C線断面図である。
【図10】図8の部分拡大断面図である。
【図11】第2の実施の形態の高圧供給ポンプの圧送量の最適な制御方法を示す図である。
【図12】最適な制御を行った場合の圧送量特性を示す図である。
【図13】電磁弁への通電時期が遅い場合の圧送量特性を説明するための図である。
【図14】電磁弁への通電時期が早い場合の圧送量特性を説明するための図である。
【図15】第2の実施の形態の高圧供給ポンプの制御方法を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第3の実施の形態を示す高圧供給ポンプの部分断面図である。
【図17】従来の高圧供給ポンプの部分断面図である。
【符号の説明】
P 高圧供給ポンプ
1 ポンプハウジング
11 カム室
12 カム軸
13 カム
2 シリンダ
21 プランジャ
22 カムローラ
23 圧力室
24 吐出孔
3 吐出弁
31 弁体
32 復帰用スプリング
33 吐出通路(高圧通路)
4 逆止弁(第1の弁)
41 ストッパ
41a、41b 連通孔
42 ハウジング
43 流路(低圧通路)
44 弁体
45 シート面
46 流路(低圧通路)
5 ロックアダプタ
51a、51b 燃料溜まり(低圧通路)
52 フィード通路(低圧通路)
6 流量制御用電磁弁(第2の弁)

Claims (4)

  1. 内燃機関に設けられる蓄圧配管内の高圧燃料をインジェクタにより所定のタイミングで各気筒に噴射するコモンレール噴射システムにおいて、上記蓄圧配管内の燃料圧力を所定圧力に保持すべく必要流量の高圧燃料を圧送供給するために、シリンダ内にプランジャを往復運動可能に嵌挿配設して、上記シリンダの内壁面と上記プランジャの端面とで圧力室を形成し、該圧力室内に低圧通路より導入される低圧燃料を、上記プランジャの往復運動によって加圧して高圧通路へ圧送するようになした高圧供給ポンプにおいて、上記圧力室と上記低圧通路の間に設けられ、上記圧力室への低圧燃料の吸入時に上記圧力室と上記低圧通路の間を開放し、上記圧力室に吸入された低圧燃料の加圧開始時より加圧燃料の高圧通路への圧送終了時まで上記圧力室と上記低圧通路の間を閉鎖する第1の弁と、この第1の弁より上流の上記低圧通路内に近接配置される弁体を有し上記第1の弁を経て上記圧力室内に供給される低圧燃料の流量を制御する第2の弁とを設けて、上記第1の弁を加圧開始時より圧送終了時まで閉弁することでその上流に位置する上記第2の弁に対する加圧燃料の流入を阻止するようになし、上記第2の弁を、非通電状態で閉弁するように構成され、かつ上記弁体の両端面に作用する圧力差を解消する手段を設けた電磁弁となすとともに、上記蓄圧配管に設けた圧力センサからの信号に基づき、高圧供給ポンプの吐出量を決定して上記第2の弁を制御する制御手段を設け、該制御手段は、上記第2の弁へ通電を開始してから開弁を開始するまでの応答時間とポンプ回転数に基づいて上記プランジャが最大リフト位置にある時に上記第2の弁が開弁を開始するように通電時期を制御することを特徴とする高圧供給ポンプ。
  2. 上記低圧通路とポンプ内部とをしぼりを介して連通させ、該しぼりを介して流入する燃料をポンプ内部の潤滑に使用する請求項1記載の高圧供給ポンプ。
  3. 上記第2の弁より上流の上記低圧通路の途中にフィルタを配置する請求項1記載の高圧供給ポンプ。
  4. 上記第1の弁が、上記低圧通路から上記圧力室へ向かう方向にのみ流体を流し、逆方向への流体の流れを阻止するように構成された逆止弁である請求項3記載の高圧供給ポンプ。
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