JP2639036B2 - 可変吐出量高圧ポンプ - Google Patents

可変吐出量高圧ポンプ

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JP2639036B2 JP63329371A JP32937188A JP2639036B2 JP 2639036 B2 JP2639036 B2 JP 2639036B2 JP 63329371 A JP63329371 A JP 63329371A JP 32937188 A JP32937188 A JP 32937188A JP 2639036 B2 JP2639036 B2 JP 2639036B2
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    • F02M63/02Fuel-injection apparatus having several injectors fed by a common pumping element, or having several pumping elements feeding a common injector; Fuel-injection apparatus having provisions for cutting-out pumps, pumping elements, or injectors; Fuel-injection apparatus having provisions for variably interconnecting pumping elements and injectors alternatively
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、内燃機関用燃料噴射装置に関し、特に、高
圧燃料を蓄圧するコモンレールを有し、電子式噴射弁に
よつて内燃機関に燃料を噴射する所謂コモンレール式燃
料噴射装置に用いる高圧燃料を蓄圧するための高圧燃料
供給ポンプに関する。
[従来の技術] 近年の省燃費性能の向上、排ガスの浄化、運転性の向
上等の要求によりデイーゼルエンジンにおいても電子制
御化が進んでおり、特に、燃料噴射量、燃料噴射時期、
燃料噴射圧力、燃料噴射率等の噴射特性を制御可能なコ
モンレール式電子制御噴射装置が有望視されてきた。コ
モンレール式電子制御噴射装置は高圧燃料供給ポンプで
加圧した燃料をコモンレールへ圧送し、高圧燃料を蓄圧
するコモンレールから燃料噴射弁を介して内燃(デイー
ゼル)機関に燃料を噴射するものである。
この燃料噴射弁(インジエクタ)を電子制御するシス
テムは特開昭59−165858号公報に提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来の装置ではコモンレールに高
圧燃料を蓄圧する高圧燃料供給ポンプの性能が大きくシ
ステムに影響していた。すなわち、エンジンから要求さ
れる全ての運転条件の下で、最適のコモンレール圧を生
成するためには、圧送毎回ごとに最適量の高圧燃料を安
定して吐出する必要がある。しかし、蓄圧される燃料圧
力がエンジンの運転状態に応じた変化に追従できず各種
の運転条件下で所望の燃料圧力を維持できないという問
題点があつた。
そこで、本出願人は、蓄圧される燃料の燃料圧力を、
デイーゼル機関の運転状態に応じて所定燃料圧力に良好
な精度で変化する調節可能な可変吐出量高圧ポンプを特
願昭62−256827号として提案しているが、本発明はさら
に精度の良い安定した最適コモンレール圧を低駆動エネ
ルギです早く送出することができると共に、特に低速な
どの運転条件が厳しい状況においても安定したコモンレ
ール圧を速やかに生成できる可変吐出量高圧ポンプを提
供するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、内燃機関に供給する高圧燃料を蓄圧するコ
モンレールに燃料をプランジヤにより加圧・圧送する可
変吐出量高圧ポンプであつて、前記プランジヤの加圧・
圧送行程前半のカム加速度を最大とするカムプロフイル
を有する非等速カムにより往復動するプランジヤをポン
プシリンダに嵌挿し、プランジヤの一方の移動時に燃料
を加圧・圧送し、燃料の加圧・圧送開始時期と吐出量と
を外開式電磁弁により制御する構成を具備する。
[作用] ポンプシリンダに挿嵌し、カムプロフイルに沿つてポ
ンプシリンダ内を上昇・下降の往復運動するプランジャ
は、下降時に低圧燃料を吸入、その上昇時の初期は低圧
燃料を押圧してゆき、回転速度、アクセル操作量、コモ
ンレール圧力、カム軸のカム角度等により演算制御され
る外開式電磁弁の閉弁時以後は燃料を加圧する。コモン
レールへの大量吐出要求により、プランジヤ上昇行程初
期に電磁弁が閉弁制御されると、加圧・圧送行程前半は
カム加速度によりプランジヤの移動速度は加速され、そ
れに伴い燃料は急速に昇圧し、短時間で外開式電磁弁を
閉弁状態に維持するに充分な内圧に達し、短い閉弁制御
時間であつても大量の高圧燃料の圧送ができる。
[実施例] 次に、本発明の実施例を図面により説明する。
実施例1 第1図は可変吐出量高圧ポンプを備えるコモンレール
式燃料噴射制御装置の構成説明図である。
コモンレール式燃料噴射制御装置1は、6気筒のデイ
ーゼルエンジン2,デイーゼルエンジン2の各気筒に燃料
を噴射するインジエクタ3,このインジエクタ3に供給す
る高圧燃料を蓄圧するコモンレール4,コモンレール4に
高圧燃料を圧送する高圧燃料供給ポンプである可変吐出
量高圧ポンプ5およびこれらを制御する電子制御装置
(ECU)6とから構成する。
インジエクト3からデイーゼルエンジン2の各気筒へ
の燃料噴射量、燃料噴射時期、燃料噴射率等の燃料噴射
特性はECU6から燃料噴射用電磁弁7への信号により制御
する。
可変吐出量高圧ポンプ5は、燃料タンク8から低圧供
給ポンプ9を経て吸入する燃料を高圧に加圧した後、供
給配管10を介してコモンレール4に高圧燃料を圧送す
る。
ECU6は送付される回転速度センサ、アクセル操作量セ
ンサ、コモンレール圧力センサ、可変吐出量高圧ポンプ
5のカムシヤフトのカム角度センサ等の検出信号より演
算し、燃料噴射用電磁弁7および可変吐出量高圧ポンプ
5に制御信号を出力する。
次に、可変吐出量高圧ポンプ5の構成を説明する(第
2図参照)。
可変吐出量高圧ポンプ5は、ハウジング20とその下端
部に設けるカム室30,ハウジング20内に配設するポンプ
シリンダ21,ポンプシリンダ21に連通し、前記低圧供給
ポンプ9から低圧燃料の供給を受ける導入管22およびポ
ンプシリンダ21上端部に螺着する電磁弁60とより構成す
る。
ポンプシリンダ21内部にはプランジヤ23を液密を保つ
て摺動自在に嵌挿する。プランジヤ23は円柱形状をな
し、プランジヤ23の上端面はポンプシリンダ21の内周面
とによりポンプ室24を形成する。ポンプシリンダ21には
ポンプ室24に連通するフイードホール25および吐出孔41
を穿設する。フイードホール25の一端はポンプシリンダ
21とハウジング20との間に形成する燃料溜26に連通し、
燃料溜26は低圧燃料導入管22に連通する。そして、燃料
溜26には導入管22を介して低圧供給ポンプ9からの低圧
燃料が供給される。吐出孔41は逆止弁42を介して4に連
通し、ポンプ室24で加圧された燃料は逆止弁42の弁体43
をリターンスプリング44の付勢力に抗して押し開き、吐
出口45から供給配管10を通り、コモンレール4に圧送さ
れる構成となつている。プランジヤ23の下端部は弁座35
に連結し、弁座35はプランジヤスプリング27によりカム
ローラ33を備えるタペツト34に押圧される。
カム室30内にはエンジン2の回転速度の1/2の速度で
回転するカム軸31が挿通し、カム軸32にはカムローラ33
に転接するカム32を固定する。そして、カム軸31の回転
によりプランジヤ23は、カムローラ33,タペツト34を介
してカム32のカムプロフイルに沿つて上下(往復)動す
る。
カム32は、カムプロフイルのプランジヤ23の下死点を
カム角0度とすると、カム角度0度から約30度程度まで
のカム曲面を曲率R1の中心がカム32の外側となるような
円弧状の凹曲面32aとし、他のカム曲面の曲率の中心が
カム32の内側となる曲面32bに形成し、カム角度90度で
プランジヤ23の上死点となるカムプロフイルを有するほ
ぼ楕円形状をなすカムである。上昇行程初期のカム形状
が円弧状凹曲面32aとなつているので、プランジヤ23の
上昇はカム面によつて与えられる加速度が生ずる。第3
図はカム32のカム角度に対応するカム速度およびリフト
量を表わすグラフである。カム角度が小さく、リフト量
が少ない段階でカム速度がピークとなり、それ以降上死
点に達するまでカム速度は低下する。また、リフト量
は、カム角度が小さい段階、すなわちリフト量が少ない
上昇行程前半における上昇率は大きく、リフト量が大と
なりカム速度が下降し始める上昇行程後半における上昇
率は小さくなつている。カム32はカム軸31の1回転に対
して2度の上昇・下降行程を実行し、上昇前半の上昇速
度は徐々に高速化し、上昇行程後半の上昇速度は低速と
なる非等速度のカム曲線を有する。
ポンプシリンダ21上端に螺合する電磁弁60は、ポンプ
室24に下端を開口する低圧通路61を開口・遮断する外開
弁である弁体62を備えている。電磁弁60の弁体62は通常
スプリング65により低圧通路61を開口するが、通電され
るとスプリング65の勢力に抗して移動し、低圧通路61と
ポンプ室24とを遮断する。そして弁体62はポンプ室24内
部の燃料圧力を閉弁方向の圧力として受けるので、燃料
圧が高くなる程にそのシール性が良くなる。
低圧通路61はギヤラリー63および通路64を介して燃料
溜26に連通する。
このように構成する可変吐出量高圧ポンプ5の作用
は、カム軸31の回転に伴つて、カム32の有するカムプロ
フイルにならつて上下動するカムローラ33および弁座35
を介してプランジヤ23がポンプシリンダ21内を上下(往
復)動する。なお、プランジヤ23の下降は、プランジヤ
スプリング27の復帰力によりなされる。プランジヤ23が
下降時フイードホール25を開口すると導入管22を介して
低圧燃料がポンプ室24内に吸入される。そして、プラン
ジャ23の上昇時、フイードホール25を閉塞しながら燃料
を押圧してゆく。この時、電磁弁60が通電されていない
と弁体62は開弁した状態で低圧通路61を開口しているの
で、ポンプ室24内の燃料は低圧通路61,ギヤラリー63,通
路64を通つて燃料溜26に溢流し、加圧されない。プラン
ジヤ23の上昇時電磁弁60に通電し、弁体62が低圧通電61
を遮断すると、ポンプ室24内の燃料は加圧され始める。
そして、ポンプ室24内の燃料圧力が逆止弁42のリターン
スプリング44の付勢力のコモンレール4の圧力と弁体43
の受圧面積で決まる力の合力を越えると、逆止弁42を押
し開き吐出孔41,吐出口45を通つて高圧燃料がコモンレ
ール4へ圧送される。
従つて、電磁弁60への通電時期を制御することにより
コモンレール4への吐出量が調節できる。
次に、コモンレール式燃料噴射制御装置1における電
磁弁60の制御を第4図により説明する。
カム軸31には、タイミングギヤ36とエンジン2の気筒
数の1/2の個数の可変吐出量高圧ポンプ5(この実施例
においては3個)を配設するものであるが、第4図にお
いては便宜上ポンプ5が2気筒の場合を説明する。タイ
ミングギヤ36に近接対向して電磁ピツクアツプからなる
カム角度センサ38を設ける。タイミングギヤ36には可変
吐出量高圧ポンプ5に対応する個数の2倍(カム軸1回
転で2上昇行程を実行)の突起37を有し、カム角度セン
サ38は通過する突起37を検知して基準パルスをECU6に出
力する。タイミングギヤ36のカム軸31に対する取付位相
は、各可変吐出量高圧ポンプ5のカム32の下死点近傍の
回転位相でカム角度センサ38に接近するように設定す
る。
一方の可変吐出量高圧ポンプ5aのプランジヤ23aはカ
ム32aの下死点部分でカムローラを介して転接してお
り、プランジヤ23aはこれからカム32aのカムプロフイル
に沿つて上昇し、燃料の加圧を開始するところであり、
もう一方の可変吐出量高圧ポンプ5bのプランジヤ23b
は、この段階でカム32bのカムプロフイルに沿つてある
程度上昇しポンプ室24b内の燃料を加圧している状態を
示めしている。
プランジヤ23a,23bは吸入した低圧燃料を押圧してゆ
き、ECU6で基準パルスが出力されてから前述各センサの
検知信号から演算した制御時間の後に電磁弁60a,60bに
通電し弁体62を閉じる。この間、プランジヤ23a,23bは
吸入した低圧燃料を押圧し、溢れた燃料を低圧通路61に
流出させる。弁体62が閉じた段階でのポンプ室24a,24b
内の燃料は加圧され始め、燃料圧力が高圧となると電磁
弁60a,60bは開弁許可状態であつても閉弁状態を継続し
ある圧力まで高圧になると、逆止弁42a,42bを押し開き
吐出口45a,45bから高圧燃料を吐出する。
次に第5図により可変吐出量高圧ポンプ5の作動を時
間経過に沿つてみると、カム角度センサ38から発生する
基準パルスから制御時間T1遅れて電磁弁制御信号が開弁
時間T0の閉弁を指示する。プランジヤ23はこの時点Aで
リフト量P1まで上昇している。電磁弁60が閉弁すること
により、この時点Aから燃料の圧送が開始し、プランジ
ヤ23が最高点P3に達する時点CまでのストロークS1分の
燃料がコモンレールへ吐出する。または、基準パルスか
ら制御時間T2遅れて電磁弁制御信号が閉弁を指示(破線
で表す)すると、この時点Bでのプランジヤ23はリフト
量P2まで上昇しており、燃料の圧送はプランジヤ23が高
さP2から高さP3までのストロークS2だけとなる。つま
り、基準パルスからの制御時間Tnを長くとれば燃料のコ
モンレールへの圧送量が減少し、短くすれば増加する。
このことより、吐出量は制御時間Tnにより制御できるこ
とがわかる。
では次に、カム速度と制御時間、プランジヤリフト量
との関係をみる。
本発明によるカムのカム速度はプランジヤの上昇行程
の前半で高く設定してあるので、カム速度の時間経過に
対する変化は第5図の実線で表わすグラフの如くであ
る。すなわち、制御時間T1を短くし、吐出量を大量とす
る時、時点Aでの圧送開始(閉弁時)におけるカム速度
はV1となる。そして、圧送が進むにつれて、カム速度は
大きくなり、プランジヤ上昇行程の前半でピークをむか
え、その後、カム速度は次第に小さくなる。
では、カム速度をプランジヤ上昇行程の後半に高くな
るように設定した場合の圧送状態はどのようになるかを
みて、本発明の可変吐出量高圧ポンプの圧送と比較す
る。カム速度のピークを後半に設定するカム速度の時間
経過に対する変化は、第5図の2点鎖線で表わすグラフ
となり、制御開始時点Aでのカム速度はVxとなる。グラ
ムからもわかるように制御開始時点Aでのカム速度V
は、本発明の加速度V1の方が大きい。
制御信号は、基準パルスから制御時間T1遅れで電磁弁
に閉弁指示をし、一定時間T0で開弁許可状態となる。
しかし、信号は開弁許可状態となつて、電磁弁が非通
電状態であつても、本発明可変吐出量高圧ポンプは外開
式の電磁弁を使用するものであるからポンプ室の圧力が
高圧であればその圧力によつて電磁弁は閉弁状態を維持
し、圧送がプランジヤ上死点まで継続される。ところ
が、低速運転時、特にコモンレール圧をす早く生成維持
するため大吐出量が必要である始動時などの超低速域に
おいては、同一カムプロフイルであつても実際のプラン
ジヤ上昇速度は低くなる。そのため、圧力上昇は遅くな
る。一方、閉弁時間T0は、可変吐出量高圧ポンプの使用
をより高速運転時まで可能とするため短時間で開弁許可
状態とした方が望ましいため、閉弁指示時間T0は可能な
限り短くしてある。このように、カム速度が低く、閉弁
時間T0が短いと、時間T0の間にポンプ室内の燃料圧が、
電磁弁の閉弁を維持するだけの圧力まで圧力上昇せず、
圧送が上死点まで継続する前に開弁してしまい、低圧通
路側に燃料が流れ、信号は大吐出量を指示しているにも
かかわらず、吐出量は零となる。
しかし、本発明の可変吐出量高圧ポンプは、プランジ
ヤ上昇行程の前半にカム速度がピークとなり、特に、制
御開始時点ですでにある程度のカム加速度に達しプラン
ジヤの上昇も加速度を増し高速となつているので、プラ
ンジヤ上昇初期の短時間にポンプ室の圧力を外開式電磁
弁を閉弁状態に維持するに充分な高圧とすることができ
る。よつて、高速運転時にも十分可変吐出量高圧ポンプ
が作動できるよう閉弁指示時間T0を短く設定しても、短
い閉弁指示時間T0の時間内に閉弁状態が継続できるだけ
のポンプ圧を確保できるので、短時間で開弁許可状態と
なつても圧送がプランジヤ上死点まで継続でき、超低速
運転時の大量吐出量が確保できる。
大量吐出量を要求されない場合、すなわち、制御時間
T2遅れで電磁弁に閉弁指令をする場合、時点Cにおける
カム速度は、後半にカム加速度のピークを設定するカム
の場合(第5図2点鎖線のグラフ)よりも実線で示す前
半にカム加速度のピークを設定するカムの方が低くなつ
てしまうが、電磁弁が閉弁する(時間T2)までの助走期
間およびデツドボリユームの低下があいまつて、ポンプ
室の圧力はより昇圧しやすい状態となつており、外開式
の電磁弁を閉弁状態に維持するだけの内圧は確保でき、
再開弁を防止できる。
このように、本実施例の可変吐出量高圧ポンプは、高
速運転時の要求を満足しつつ、始動時等の超低速運転時
の要求である大吐出量が確保でき、運転条件の如何にか
かわらず安定して最適のコモンレール圧を生成すること
ができる。
実施例2 この実施例においては、実施例1に使用した可変吐出
量高圧ポンプ5におけるカム軸1回転に2行程を実行す
る非等速カムに替えて、カム軸1回転に3行程を実行す
る非等速カムを使用する。
本実施例のカムを第6図,第7図に示す図面により説
明する。
第6図はカム132の正面図である。可変吐出量高圧ポ
ンプのカム軸31に配設するカム132のカムプロフイルの
プランジヤ23の下死点となるカム角度を0度とし、この
カム曲面を凹曲面133とすると共に、カムプロフイルで
プランジヤ23の上死点となる頂部134までのカム角度α
を60度とする。カム凹曲面133は、曲率R2の中心がカム1
32の外側となる円弧形状をなし、カム角度20度まで、お
よびカム角度約100度から120度までの角部βに対応する
カム曲面をそれぞれ凹曲面133とし、他のカム曲面135は
曲率中心をカム132の内側に有する曲面とする。すなわ
ち、上昇行程前半と下降行程後半が円弧状凹面133とな
り、この間のカム速度は高速となる。そして、カム132
はカム軸31が1回転する間に同一プロフイルを3回形成
すべく頂部134と凹曲面133とを3ヶ所形成した形状をな
す。
第7図は、カム132のカム角度に対するカム速度およ
びリフト量の変化を表わすグラフである。
カム速度はカム角度が20度近傍である上昇行程前半に
ピークに達する。上昇行程前半でのリフト量は小さい
が、その上昇率は大きい。そして、カム速度がピークを
すぎて下降する上昇行程後半のリフト量は大きいが、そ
の上昇率は小さい。
すなわち、上昇行程前半に高圧まで燃料加圧ができる
カムであり、このカム132を用いた可変吐出量高圧ポン
プも実施例1が有する作用・効果を達成し、さらに、カ
ム軸31の回転をより低速とすることができる。
[発明の効果] 本発明は、燃料の加圧・圧送時期と吐出量の制御に外
開式電磁弁を用いているので、シール性が良く、もれ損
失も少ない。また電磁弁はいつたん閉弁し、内圧が高く
なると高い程シール性が良くなる外開式なので、上昇行
程前半に閉弁を維持できる圧力に昇圧することにより、
閉弁制御時間を短時間をすることができるのであるが、
本発明の非等速カムは、上昇行程前半のカム速度を大と
してプランジヤの上昇速度を高速としているので、上昇
行程初期の短時間に外開式の電磁弁を閉弁維持できる圧
力に加圧することができる。そして高速運転時用に電磁
弁の閉弁制御時間を短かくしても、短時間のうちに燃料
圧を高圧とすることができるので、コモンレールをす早
く生成維持するために大吐出量を必要とする低速域、特
に始動時等の超低速域における大吐出量の高圧燃料の圧
送ができる。
このように、プランジヤ上昇行程前半にカム速度を最
大とするカムプフイルを有する非等速カムにより燃料の
加圧・圧送をなす可変吐出量高圧ポンプは、超低速から
高速までのすべての運転条件で安定して精度のよい最適
コモンレール圧をす早く生成送出する効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、コモンレール式燃料噴射制御装置の構成説明
図、 第2図は、可変吐出量高圧ポンプの断面図、 第3図は、カム角度に対するカム速度およびリフト量の
グラフ、 第4図は、可変吐出量高圧ポンプの制御説明図、 第5図は、可変吐出量高圧ポンプの作動説明図、 第6図は、カムの他の実施例を示す正面図、 第7図は、第6図のカムにおけるカム角度に対するカム
速度およびリフト量のグラフである。 2……エンジン,3……インジエクタ, 4……コモンレール,5……可変吐出量高圧ポンプ, 6……ECU,21……ポンプシリンダ, 23……プランジヤ,24……ポンプ室, 31……カム軸,32,132……カム, 32a……凹曲面,60……外開式電磁弁。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポンプシリンダと、前記ポンプシリンダに
    往復運動自在に嵌挿し、前記往復運動の何れか一方の移
    動行程時に燃料を加圧・圧送するプランジヤと、前記燃
    料の加圧・圧送時期と吐出量とを制御する外開式電磁弁
    と、前記プランジヤを往復動せしめるカムとよりなり、
    内燃機関に供給する高圧燃料を蓄圧するコモンレールに
    燃料を加圧・圧送する可変吐出量高圧ポンプにおいて、 前記カムは、前記プランジヤの前記加圧・圧送行程前半
    にカム速度を最大とするカムプロフイルを有する非等速
    カムであることを特徴とする可変吐出量高圧ポンプ。
  2. 【請求項2】前記カムのカムプロフイルは、前記プラン
    ジヤの前記加圧・圧送行程の開始時付近で曲率中心をカ
    ムの外側とする少なくとも1つの円弧面をなすことを特
    徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の可変吐出量高
    圧ポンプ。
JP63329371A 1988-11-24 1988-12-28 可変吐出量高圧ポンプ Expired - Lifetime JP2639036B2 (ja)

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JP63329371A JP2639036B2 (ja) 1988-12-28 1988-12-28 可変吐出量高圧ポンプ
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