JP3581578B2 - 圧力破砕用セラミック基板の製造方法 - Google Patents
圧力破砕用セラミック基板の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3581578B2 JP3581578B2 JP23636998A JP23636998A JP3581578B2 JP 3581578 B2 JP3581578 B2 JP 3581578B2 JP 23636998 A JP23636998 A JP 23636998A JP 23636998 A JP23636998 A JP 23636998A JP 3581578 B2 JP3581578 B2 JP 3581578B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- pressure
- crushing
- low
- ceramic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外圧によって破砕される圧力破砕用セラミック基板の製造方法に係り、より詳細には、リチウムイオン電池等の充電型電池の安全機構に適した圧力破砕型保護デバイスに使用されるセラミック基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子機器には、鉛蓄電池、ニッケルカドニウム電池、リチウムイオン電池等の充電型電池が多用されている。これら充電型電池は、故障や誤動作によって過充電や過放電状態になると、電池内部が加熱し、電解液が分解してガスが発生したりする。電池内にガスが発生すると、電池内圧が上昇して、亀裂を生じ、電池内の電解液をしみ出させたり、著しい場合には、電池が爆発してしまうことがあった。このため、これらの充電型電池には、異常が発生したら速やかにその使用を停止する各種の保護装置が備えられている。
これら保護装置には、充電型電池に安全弁を設け、気圧の上昇により安全弁が開放してガスを排気する方法や、温度の上昇を感知して、充電又は放電を停止させる方法や、それらを同時に設置する方法がとられている。
【0003】
ところが、充電型電池に安全弁を設け、気圧の上昇により安全弁が開放してガスを排気する方法や、温度の上昇を感知して、充電又は放電を停止させる方法は安全弁から気体を排気した後、あるいは温度が下がった後に、再使用されてしまう可能性があり、異常の原因が究明されないまま危険な状態を続けることとなっていた。そこで、気圧が上昇すると保護装置に設けられた絶縁性基板上に形成された配線導体の電気導通路を絶縁性基板の破砕によって遮断して電力の供給を出来なくさせる方法が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電気導通路を絶縁性基板の破砕によって遮断して電力の供給を出来なくさせる方法は、絶縁性基板として、セラミック基板を使用する場合には焼成されたセラミック基板上に導体ぺーストを印刷、焼成して形成されるので、基板のうねりが発生したり、基板の厚みが厚くなったり、厚みのバラツキが大きくなったり、また基板の反りも大きくなる等によって、破砕圧力にバラツキがあり、危険領域の気圧になっても絶縁性基板が破砕されなくて、絶縁性基板上に形成された配線導体の電気導通路を遮断しない恐れがあった。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、充電型電池の内部に設置でき、気圧が上昇すると保護装置に設けられたセラミック基板上に形成された配線導体の電気導通路を確実に遮断して電力の供給を出来なくさせる圧力破砕用セラミック基板の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的に沿う請求項1記載の圧力破砕用セラミック基板の製造方法は、未焼成の低温焼成セラミックグリーンシートの両面に、未焼成の高温焼成セラミックグリーンシートを積層し、低温焼成温度で加圧焼成した後、未焼成の前記高温焼成セラミックグリーンシートを除去して、低温焼成したセラミック板を製造し、該セラミック板上に両側に電極部が設けられる配線導体を形成している。
請求項2記載の圧力破砕用セラミック基板の製造方法は、片面に配線導体を形成する導電ペーストが印刷された未焼成の低温焼成セラミックグリーンシートの両面に、未焼成の高温焼成セラミックグリーンシートを積層し、低温焼成温度で加圧焼成した後、未焼成の前記高温焼成セラミックグリーンシートを除去して、片側に前記配線導体が形成されたセラミック板を製造し、次に、前記配線導体の端部に電極部を形成している。
【0008】
請求項3記載の圧力破砕用セラミック基板の製造方法は、片面に配線導体が形成する導電ペースト及びこの両側に電極部が印刷された未焼成の低温焼成セラミックグリーンシートの両面に、未焼成の高温焼成セラミックグリーンシートを積層し、低温焼成温度で加圧焼成した後、未焼成の前記高温焼成セラミックグリーンシートを除去して、片側に前記配線導体及び電極部が形成されたセラミック板を製造している。
請求項4記載の圧力破砕用セラミック基板の製造方法は、配線導体を形成する導電ペーストを挟んで積層された複数枚の未焼成の低温焼成セラミックグリーンシートの両面に、未焼成の高温焼成セラミックグリーンシートを積層した積層体を低温焼成温度で加圧焼成した後、未焼成の前記高温焼成セラミックグリーンシートを除去している。
そして、請求項5記載の圧力破砕用セラミック基板の製造方法は、請求項4記載の圧力破砕用セラミック基板の製造方法において、前記配線導体の両側には、予め露出した電極部に接続されるスルーホール導体が形成され、該スルーホール導体は、前記配線導体と同時焼成されている。
更に、請求項6記載の圧力破砕用セラミック基板の製造方法は、請求項1〜3記載の方法において、前記セラミック板の表面又は裏面には、破砕による前記配線導体の分離を促進するための溝、土手、孔又は切り欠きの破砕促進手段が形成されている。
【0009】
【発明の実施の形熊】
続いて、添付した図面を参照し、本発明を具体化した実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態においては、説明を容易にするため、一枚の圧力破砕用セラミック基板について説明しているが、実際の製造にあっては、これらを縦横に連接した状態で製造し、最後にサイジングして個々の圧力破砕用セラミック基板を得ることになり、何れの場合であっても本発明は適用される。
【0010】
ここに、図1(A)、(B)はそれぞれ本発明の第1の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板の製造過程を示す断面図及び斜視図、図2は本発明の第2、第3の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板の斜視図、図3(A)、(B)はそれぞれ本発明の第2の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板の製造過程を示す断面図、図4は本発明の第4の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板の斜視図、図5(A)、(B)はそれぞれ本発明の第4の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板の製造過程を示す断面図、図6は本発明の第5の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板の斜視図、図7は本発明の第6の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板の斜視図である。
【0011】
先ず、本発明の第1の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板10の製造方法を説明する。図1(A)に示すように、未焼成の低温焼成セラミックグリーンシート11の両面に未焼成のダミーグリーンシート12、13を積層し、これを例えば80〜150℃、50〜250kgf/cm2 の条件で加熱圧着して一体化して積層体14とする。この際のダミーグリーンシート12、13は、後述する基板焼結温度(即ち、800〜1000℃)では焼結しないアルミナグリーンシート等の高温焼成セラミックグリーンシートを用いる。このようにして作成された積層体14を、2〜20kgf/cm2 の範囲内の圧力で加圧しながら低温焼結温度である800〜1000℃(好ましくは900℃)で低温焼成セラミックグリーンシート11を焼成する。この際、低温焼成セラミックグリーンシート11の両面に積層されたアルミナグリーンシート等からなるダミーグリーンシート12、13は1500〜1600℃まで加熱しないと焼結しないので、800〜1000℃で焼成すれば、ダミーグリーンシート12、13は未焼結のまま残される。但し、焼成の過程で、ダミーグリーンシート12、13中の溶剤やバインダーが飛散してアルミナ粉体として残る。焼成後、低温焼成されたセラミック板15の両面に付着したダミーグリーンシート12、13(アルミナ粉体)を研磨等により除去してセラミック板15とする。このような加圧焼成によって形成された基板は、歪み、反りの少ない(≦10μm)薄型の低温焼成セラミック基板(厚み:0.1mm程度)となる。
【0012】
セラミック板15に使用する低温焼成セラミックとしては、例えば、CaO−SiO2 −Al2 O3 −B2 O3 系ガラス50〜65重量%(好ましくは60重量%)とアルミナ50〜35重量%(好ましくは40重量%)との混合物を用いる。この他に、例えば、MgO−SiO2 −Al2 O3 −B2 O3 系ガラスとアルミナとの混合物、SiO2 −B2 O3 系ガラスとアルミナとの混合物、PbO−SiO2 −B2 O3 系ガラスとアルミナとの混合物、コージェライト系結晶化ガラス等の800〜1000℃で焼成できる低温焼成セラミック材料を用いてもよい。
【0013】
図1(B)に示すように、低温焼成されたセラミック板15に配線導体16及びその両側に電極部17、18を形成する。配線導体16は、導体ペーストをセラミック板15の片面にスクリーン印刷し、必要によりこれを焼成することによって行う。この導体ぺーストとしては、Agを用いることができるが、この他に、AgPd、AgPt、Au、Cu等の低温焼成用の各種導体ぺーストの中からいずれかを選択しても良く、導体ぺーストの選択はその都度それぞれの要求される機能を満足するものを用いればよい。因みに、例えば、配線導体16には導通抵抗の低いAgを用いることで、抵抗値を10mΩ以下とすることが可能であり極めて低抵抗の導電路(電気導通路)が形成できる。また、例えば、電極部17、18を半田で外部端子と接続する場合は、AgPdを用いることで、半田付けする際のAgが半田中に溶け出してしまう、いわゆるAgくわれ現象を防止できる。電極部17、18をAg入り樹脂ぺーストで外部端子と接続する場合は、Agをそのまま用いることが出来、極めて導通抵抗が低い導電路が形成できる。
【0014】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板20について、図2、図3(A)、(B)を参照しながら説明する。この実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板20においては、配線導体21とセラミック板22とは、加圧同時焼成されている。低温焼成されるセラミック板22は、第1の実施の形態と同様に低温焼成セラミックグリーンシート11の片面に配線導体21を形成する導体ぺースト23を印刷し、図3(A)に示すように、導体ペースト23が印刷された低温焼成セラミックグリーンシート11の両面に未焼成のダミーグリーンシート12、13を積層し、加熱圧着して一体化して積層体24を作る。次に、この積層体24を加圧しながら800〜1000℃(好ましくは900℃)で導体ぺースト23と低温焼成セラミックグリーンシート11とを同時焼成する。焼成後、低温焼成されたセラミック板22の両面に付着したダミーグリーンシート12、13(アルミナ粉体)を除去する。このような加圧同時焼成によって形成された基板は、配線導体21が加圧焼成時に低温焼成セラミックグリーンシート11の中に押さえつけられ、配線導体21の部分と低温焼成セラミックグリーンシート11の表面部に段差のない極めて平坦なセラミック板22が得られ反りの少ない、薄型の圧力破砕用セラミック基板20ができる。電極部25、26は必要に応じて配線導体21の両側に、例えば、半田接合の場合には、AgPd等の導体ぺーストを印刷し、焼成すれば良い。
【0015】
次に、第2の実施の形態の変形例である第3の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板28について、同じく図2を参照して説明する。この圧力破砕用セラミック基板28においては、配線導体21及び電極部25、26とセラミック板22は加圧同時焼成されている。この圧力破砕用セラミック基板28にあっては、電極部25、26が配線導体21に使用する導体ペースト23と異なる導体ぺーストで形成されているので、低温焼成セラミックグリーンシート11に配線導体21及び電極部25、26をそれぞれ形成する導体ぺーストを塗布した後、ダミーグリーンシート12、13でサンドイッチして同時焼成するもので、その他については第2の実施の形態と同じである。このような加圧同時焼成によって形成された圧力破砕用セラミック基板28は、配線導体21、電極部25、26、低温焼成されたセラミック板22が全て平坦となり、反りの少ない薄型の低温焼成セラミック基板28の形成ができる。
【0016】
図4、図5(A)、(B)を参照しながら、第4の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板30について説明する。第1〜第3の実施の形態では低温焼成される低温焼成セラミックグリーンシート11は1枚であったが、複数枚の低温焼成セラミックグリーンシート31を用い、積層したときに配線導体32が積層内部に形成され、電極部33、34はスルーホール導体35、36を介して積層外部に形成する形態としている。
ここで、中間部に配線導体32を形成する導体ペースト37が何れか1つの低温焼成セラミックグリーンシート31間に積層された複数枚の低温焼成セラミックグリーンシート31の積層体38は、例えば80〜150℃、50〜250kgf/cm2 の条件で加熱圧着して一体化する。その後、低温焼成セラミックグリーンシート31の両面に未焼成のダミーグリーンシート(高温焼成セラミックグリーンシート)39、40を積層し、加熱圧着して一体化し、加圧しながら基板焼結温度である800〜1000℃(好ましくは900℃)で導体ぺースト37と低温焼成セラミックグリーンシート31を同時焼成する。その他の形成方法は前記実施の形態と同じである。
但し、配線導体32及び予め露出した電極部33、34に接続されるスルーホール導体35、36は低温焼成セラミックグリーンシート31と同時焼成が必要である。同時焼成するのに、セラミックに低温焼成セラミックグリーンシート31を使用するのでAg系の導体ぺーストの使用が可能であり、極めて低抵抗(≦10mΩ)の導体路の形成が可能であり、また、低温焼成セラミックグリーンシート31を積層したとしても基板厚みは≦0.2mmが可能であり極めて反りの少ない薄型の圧力破砕用セラミック基板30の形成が可能である。また、配線導体32が低温焼成されたセラミック板41の積層内部に形成されるので、外圧によって破砕された場合には、配線導体32が完全に分離する。
【0017】
ここで、破砕による配線導体の分離を促進する破砕促進手段としての、低温焼成されたセラミック板の表面又は裏面への溝42(図4参照)、土手、孔43(図7参照)、切り欠き等の形成は、低温焼成セラミックグリーンシートの段階で形成してから焼成しても良いし、焼成後にレーザー、ダイシング等で加工形成しても良い。また、セラミック板に形成される土手は焼成後樹脂等で形成しても良い。
【0018】
更に、本発明の第5、第6の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板55、56を、図6及び図7に示すが、配線導体44、45がU字形等で電極部46〜49が低温焼成されたセラミック板50、51の同一端子側にあっても良い。また、対となる電極部はセラミック板の同一面側に配置するのではなく、それぞれの表面、及び裏面に分けて設けてもよい。これによって、電極部の接続の自由度が得られる。
【0019】
【実施例】
続いて、本発明に係る圧力破砕用セラミック基板の破砕実験をした結果について説明する。図8に示すような外圧から遮断された空間部57aを内側に有するプラスチック製の気密用ボックス57を用いた。この気密用ボックス57の空間部57aの長手方向両側には、段部57b、57cを備え、試験しようとする圧力破砕用セラミック基板58が空間部57aを丁度覆うようにして被さる構造となっている。そして、外圧が確実に圧力破砕用セラミック基板58の上部から被さるように、厚みが33μmのポリプロピレン樹脂からなるフィルム59で覆い、周囲を超音波溶着にて気密用ボックス57の周囲に固着する。このような構成となったものを、加圧試験室内に配置し、圧力破砕用セラミック基板58の破砕圧力を測定した。
【0020】
ここで、試験された圧力破砕用セラミック基板58の外形寸法は3.0mm×6.3mmで厚みが0.2mmで、低温焼成セラミックであった。そして、この圧力破砕用セラミック基板58においては、(1)配線導体及び電極部は低温焼成セラミックと同時焼成されており、(2)圧力破砕用セラミック基板は多層からなって、配線導体はセラミック板の積層内部に形成され、(3)配線導体は、U字形で電極部はセラミック板の片側にある(図6、図7参照)。
測定結果は、図6に示すように、中央に溝が形成されている圧力破砕用セラミック基板では、破砕圧力値は溝の深さに応じて3.5〜5.5kg/cm2 であり、図7に示すように中央に丸い孔が形成されているタイプでは、孔の直径に応じて5.0〜7.0kg/cm2 であり、何れも同一寸法でのバラツキは±1kg/cm2 であった。
【0021】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1〜6記載の圧力破砕用セラミック基板の製造方法においては、セラミック板を加圧焼成で形成することで、セラミックの焼成収縮が厚み方向のみに働くので、極めて、薄型の基板の形成が可能であり、外圧が加わった場合に圧力破砕用セラミック基板が容易に割れる方向に働く。
また、加圧焼成で厚みのバラツキが極めて少なく、セラミック板(基板)の反りも極めて少なく形成できるので、外圧が加わった場合に圧力を均一に受けることができ、圧力破砕用セラミック基板が極めて低圧で破砕できる。
更に、低温焼成されたセラミック板の厚みバラツキ、反りが少ないことから、焼成後に破砕促進用の溝を形成する場合、深さが均一でバラツキの少ない正確な溝が形成できる。
【0022】
特に、請求項2記載の製造方法においては、配線導体とセラミック板が加圧同時焼成されるので、配線導体とセラミック板表面に段差が発生せず極めて均一な厚みとなり、低圧かつバラツキの少ない破砕値で破砕が可能である。
そして、請求項3記載の圧力破砕用セラミック基板の製造方法においては、配線導体と電極部とセラミック板が加圧同時焼成されるので、配線導体と電極部とセラミック板表面に段差が全くなく、極めて均一な厚みとなり、低圧かつバラツキの少ない破砕値で破砕が可能である。
【0023】
請求項4、5記載の製造方法においては、配線導体をセラミック板の積層内部に形成することで、外圧で破砕された場合、配線導体の一部が繋がったままになるようなショート現象が発生することなく、完全に分離するので、極めて信頼性の高い圧力破砕用セラミック基板が得られる。
また、低温焼成されたセラミックの積層基板を用いても、薄く製造することが可能であり、例えば、厚みを0.2mm程度とすると、外圧は2〜7kg/cm2 ±1kg/cm2 (±1kg/cm2 はバラツキを示す)という低圧かつバラツキの少ない破砕値で破砕が可能である。
そして、請求項6記載の圧力破砕用セラミック基板の製造方法において、セラミック板に破砕促進用の溝、土手、孔、切欠きを設けることで確実に破砕が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)はそれぞれ本発明の第1の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板の製造過程を示す断面図及び斜視図である。
【図2】本発明の第2、第3の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板の斜視図である。
【図3】(A)、(B)はそれぞれ本発明の第2の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板の製造過程を示す断面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板の斜視図である。
【図5】(A)、(B)はそれぞれ本発明の第4の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板の製造過程を示す断面図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板の斜視図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態に係る圧力破砕用セラミック基板の斜視図である。
【図8】本発明の圧力破砕用セラミック基板の効果を確認するために行った実験装置の概略説明図である。
【符号の説明】
10:圧力破砕用セラミック基板、11:低温焼成セラミックグリーンシート、12:ダミーグリーンシート、13:ダミーグリーンシート、14:積層体、15:セラミック板、16:配線導体、17:電極部、18:電極部、20:圧力破砕用セラミック基板、21:配線導体、22:セラミック板、23:導体ペースト、24:積層体、25:電極部、26:電極部、28:圧力破砕用セラミック基板、30:圧力破砕用セラミック基板、31:低温焼成セラミックグリーンシート、32:配線導体、33:電極部、34:電極部、35:スルーホール導体、36:スルーホール導体、37:導体ペースト、38:積層体、39:ダミーグリーンシート、40:ダミーグリーンシート、41:セラミック板、42:溝、43:孔、44:配線導体、45:配線導体、46:電極部、47:電極部、48:電極部、49:電極部、50:セラミック板、51:セラミック板、55:圧力破砕用セラミック基板、56:圧力破砕用セラミック基板、57:気密用ボックス、57a:空間部、57b:段部、57c:段部、58:圧力破砕用セラミック基板、59:フィルム
Claims (6)
- 未焼成の低温焼成セラミックグリーンシートの両面に、未焼成の高温焼成セラミックグリーンシートを積層し、低温焼成温度で加圧焼成した後、未焼成の前記高温焼成セラミックグリーンシートを除去して、低温焼成したセラミック板を製造し、該セラミック板上に両側に電極部が設けられる配線導体を形成したことを特徴とする圧力破砕用セラミック基板の製造方法。
- 片面に配線導体を形成する導電ペーストが印刷された未焼成の低温焼成セラミックグリーンシートの両面に、未焼成の高温焼成セラミックグリーンシートを積層し、低温焼成温度で加圧焼成した後、未焼成の前記高温焼成セラミックグリーンシートを除去して、片側に前記配線導体が形成されたセラミック板を製造し、次に、前記配線導体の端部に電極部を形成することを特徴とする圧力破砕用セラミック基板の製造方法。
- 片面に配線導体を形成する導電ペースト及びこの両側に電極部が印刷された未焼成の低温焼成セラミックグリーンシートの両面に、未焼成の高温焼成セラミックグリーンシートを積層し、低温焼成温度で加圧焼成した後、未焼成の前記高温焼成セラミックグリーンシートを除去して、片側に前記配線導体及び電極部が形成されたセラミック板を製造することを特徴とする圧力破砕用セラミック基板の製造方法。
- 配線導体を形成する導電ペーストを挟んで積層された複数枚の未焼成の低温焼成セラミックグリーンシートの両面に、未焼成の高温焼成セラミックグリーンシートを積層した積層体を低温焼成温度で加圧焼成した後、未焼成の前記高温焼成セラミックグリーンシートを除去することを特徴とする圧力破砕用セラミック基板の製造方法。
- 請求項4記載の圧力破砕用セラミック基板の製造方法において、前記配線導体の両側には、予め露出した電極部に接続されるスルーホール導体が形成され、該スルーホール導体は、前記配線導体と同時焼成されている圧力破砕用セラミック基板の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧力破砕用セラミック基板の製造方法において、前記セラミック板の表面又は裏面には、破砕による前記配線導体の分離を促進するための溝、土手、孔又は切り欠きの破砕促進手段が形成されていることを特徴とする圧力破砕用セラミック基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23636998A JP3581578B2 (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 圧力破砕用セラミック基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23636998A JP3581578B2 (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 圧力破砕用セラミック基板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000058037A JP2000058037A (ja) | 2000-02-25 |
JP3581578B2 true JP3581578B2 (ja) | 2004-10-27 |
Family
ID=16999785
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23636998A Expired - Fee Related JP3581578B2 (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 圧力破砕用セラミック基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3581578B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013154166A1 (ja) * | 2012-04-12 | 2013-10-17 | 株式会社豊田自動織機 | 電流遮断装置及びそれを用いた蓄電装置 |
-
1998
- 1998-08-07 JP JP23636998A patent/JP3581578B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000058037A (ja) | 2000-02-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN112567562B (zh) | 固态电池 | |
EP2058892B1 (en) | Total solid rechargeable battery | |
US20170263981A1 (en) | Bipolar laminated all-solid-state lithium-ion rechargeable battery and method for manufacturing same | |
CN113169373B (zh) | 固体电池 | |
JP2017168429A (ja) | バイポーラ積層型全固体リチウム二次電池およびその製造方法 | |
JP2021027044A (ja) | 全固体電池 | |
US8043735B2 (en) | Rechargeable battery, printed circuit board therefor, and method of fabricating the same | |
JP3730164B2 (ja) | 全固体型電池およびその製造方法 | |
JPWO2020195381A1 (ja) | 固体電池 | |
JP3581578B2 (ja) | 圧力破砕用セラミック基板の製造方法 | |
US20210384549A1 (en) | All-solid-state battery | |
JP2000150289A (ja) | 積層セラミックコンデンサ | |
JPS6235257B2 (ja) | ||
US11942605B2 (en) | Solid-state battery | |
JPS61272984A (ja) | 電歪効果素子 | |
US20220052383A1 (en) | All-solid-state secondary battery | |
JP2004234880A (ja) | 積層型電池 | |
JP2019003757A (ja) | 全固体電池及びその製造方法 | |
EP4135096A1 (en) | Battery apparatus and manufacturing method therefor | |
JP7509748B2 (ja) | 全固体二次電池 | |
WO2023013231A1 (ja) | 電池および電池の製造方法 | |
JP2000164203A (ja) | 安全装置とその製造方法、及びそれを用いた二次電池 | |
JP2002110451A (ja) | 積層型電子部品およびその製法 | |
CN116830334A (zh) | 电池和层叠电池 | |
CN114284115A (zh) | 复合保护器件及其制备方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20040127 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20040130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040323 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040519 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040427 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040720 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040723 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080730 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080730 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080730 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080730 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090730 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090730 Year of fee payment: 5 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090730 Year of fee payment: 5 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090730 Year of fee payment: 5 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100730 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |