JP3581458B2 - 高温用蒸気タービンロータ材 - Google Patents

高温用蒸気タービンロータ材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高温用蒸気タービンロータ材に関し、特に火力発電用蒸気タービンロータ材として有利に適用しうる同材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
火力発電用蒸気タービンプラントに用いられる高温用ロータ材としては、CrMoV鋼や12Cr鋼があげられる。このうち、CrMoV鋼は高温強度の限界から566℃までの蒸気温度のプラントに制限される。一方、12Cr鋼製のロータ材(例えば特開昭60−165359号、特開昭62−103345号各公報など)は高温強度がCrMoV鋼よりも優れているため、最高600℃程度の蒸気温度のプラントに適用することも可能であるが、これを越える温度に対しては高温強度が不足することから蒸気タービンロータとしての適用は困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は12Cr系鋼の材料で600℃以上の蒸気条件で適用できる高温強度の優れた高温用蒸気タービンロータ材を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、以下に示す優れた高温用蒸気タービンロータ材を発明した。すなわち、本発明の高温用蒸気タービンロータ材は以下の(1)〜(3)の構成を有するものである。
【0005】
(1)重量比で炭素:0.1〜0.18%、シリコン:0.005〜0.1%、マンガン:0.01〜1%、クロム:8〜11%、バナジウム:0.1〜0.25%、ニオブ及び/又はタンタルの合計:0.01〜0.1%、窒素:0.01〜0.1%、モリブデン:1.3〜1.9%及び不可避的不純物及び鉄からなる鉄基合金であって、組織中にδフェライトを含まずマルテンサイトのマトリックスが形成されていることを特徴とする高温用蒸気タービンロータ材。
【0006】
(2)重量比で炭素:0.08〜0.16%、シリコン:0.005〜0.1%、マンガン:0.01〜1%、クロム:8〜11%、バナジウム:0.1〜0.25%、ニオブ及び/又はタンタルの合計:0.01〜0.1%、窒素:0.01〜0.1%、モリブデン:0.1〜0.5%、タングステン:0.9〜3%を含有し、かつモリブデン及びタングステンの含有量〔Mo〕,〔W〕が0.75≦〔Mo〕+ 1/2〔W〕および3≦〔W〕/〔Mo〕をそれぞれ満足し、かつ不可避的不純物及び鉄からなる鉄基合金であって、組織中にδフェライトを含まずマルテンサイトのマトリックスが形成されていることを特徴とする高温用蒸気タービンロータ材。
【0007】
(3)鉄の一部をボロンで置換し、重量比でボロン:0.001〜0.03%含有していることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の高温用蒸気タービンロータ材。
【0008】
(作用)
本発明者らは12Cr系鋼を基本成分として合金元素の厳選を行って高温強度の改善を鋭意行い、優れた高温特性を有する新しい高温用蒸気タービンロータ材を発明した。
従来の12Cr鋼系タービンロータ材にはNiが0.5%程度は添加されている。Niは本質的にはクリープ破断強度を低下させる元素であるが、基地組織を制御するうえでδフェライトの抑制に有効であり、かつ靱性も向上させるため、これらの有用な効果を優先した結果の添加である。一方、本発明材ではクリープ破断強度の確保を最優先に考え、不可避的に混入するものを除いてはNiを完全に排除し、同時にδフェライトの出現を抑制するためにその他の強化元素をバランスよく添加した点に特徴がある。また、靱性に悪影響を及ぼすSiやMnの含有量も極力低減し靱性を確保している。
【0009】
以下、本発明の第1の高温用蒸気タービンロータ材における成分限定理由を述べる。なお以下の説明における%は重量%を意味する。
【0010】
C: CはNとともに炭窒化物を形成しクリープ破断強度の向上に寄与する。しかし、本合金系では0.1%未満では十分な効果は得られず、また0.18%を越えると使用中に炭窒化物が凝集粗大化し、高温長時間強度を劣化させる。このため0.1〜0.18%とする。望ましい成分範囲は0.12〜0.16%である。
【0011】
Si: Siは脱酸材としての効果がある反面、基地を脆化させる元素である。本発明のロータ材の製造においては真空カーボン脱酸法を適用するので、その添加量は製鋼において必要な最小限度の量にとどめ、成分範囲を0.005〜0.1%とする。望ましい範囲は0.005〜0.05%である。
【0012】
Mn: Mnは脱酸材として作用するとともに鍛造時の熱間割れを防止するのに有用な元素である。また、δフェライトの生成を抑制する作用がある。しかし、Mnを加えると、その量に応じてクリープ破断強度が劣化し、また本質的には鉄鋼の脆化を進める元素でもあるため、本発明ではクリープ破断強度の確保を重視して、添加の最大量を1%とした。また、特に0.15%以下に抑えるとクリープ破断強度はさらに改善される。このため、必要に応じて0.15%以下に抑えて添加することが必要である。ただし、0.01%未満に制御するためには原料鋼の厳選と過度の精錬工程が必要となりコスト高を招くため、最低量を0.01%に設定している。望ましい成分範囲は0.01〜0.15%である。
【0013】
Cr: Crは炭化物を形成しクリープ破断強度の改善に寄与し、かつマトリックス中に溶け込んで耐酸化性を改善するとともにマトリックス自体を強化することでもクリープ破断強度の向上に寄与する。8%未満であるとその効果が十分でなく、また11%を越える量を添加すると本合金系ではδフェライトを生成しやすくなって強度の低下や靱性の劣化をもたらす。このため、成分範囲を8〜11%とする。望ましい範囲は9.5〜10.5%である。
【0014】
V: Vは炭窒化物となってクリープ破断強度を改善する。0.1%未満では十分な効果が得られない。また、逆に0.25%を越える量を添加すると、むしろクリープ破断強度は低下してしまう。このため、成分範囲を0.1〜0.25%とする。
【0015】
Nb及び/又はTa: Nb及び/又はTaは炭窒化物を形成して高温強度の改善に寄与する。また、高温で析出する炭化物(M23)を微細にして長時間クリープ破断強度の改善に寄与する。両元素の合計量が0.01%未満ではその効果はなく、また0.1%を越える量を添加すると、鋼塊製造時に生成したNb及び/又はTaの炭窒化物が熱処理(溶体化処理)時にマトリックスに十分に固溶できず、使用中に粗大化して長時間のクリープ破断強度を低下させる。そこで成分範囲を0.01〜0.1%に限定する。
【0016】
N: NはCや合金元素とともに炭窒化物を形成して高温強度の改善に寄与する。0.01%未満では十分な炭窒化物を形成することができないために、クリープ破断強度が十分に得られない。また、0.1%を越える量を添加すると、長時間側で炭窒化物が凝集粗大化して十分なクリープ破断強度を得ることができなくなる。このため、0.01〜0.1%とする。望ましい量は0.04〜0.07%である。
【0017】
Mo: Moはマトリックス中や炭窒化物中に固溶してクリープ破断強度を改善する。添加量が1.3%未満であれば顕著な効果は期待されない。一方、多量に添加すると不安定な析出物が増加するとともにδフェライトの生成を促進するために、添加量の上限を1.9%に制限している。
【0018】
次に、本発明の第2の高温用蒸気タービンロータ材における成分限定理由を述べる。
【0019】
C: CはNとともに炭窒化物を形成しクリープ破断強度の向上に寄与する。しかし、本合金系では0.08%未満では十分な効果は得られず、また0.16%を越えると使用中に炭窒化物が凝集粗大化し、高温長時間強度を劣化させる。このため、限定範囲を0.08〜0.16%とする。望ましい成分範囲は0.12〜0.15%である。
【0020】
Si: Siは脱酸材としての効果がある反面、基地を脆化させる元素である。本発明のロータ材の製造においては真空カーボン脱酸法を適用するので、その添加量は製鋼において必要な最小限度の量にとどめ、成分範囲を0.005〜0.1%とする。望ましい範囲は0.005〜0.05%である。
【0021】
Mn: Mnは脱酸材として作用するとともに鍛造時の熱間割れを防止するのに有用な元素である。また、δフェライトの生成を抑制する作用がある。しかし、Mnを加えると、その量に応じてクリープ破断強度が劣化し、また本質的には鉄鋼の脆化を進める元素でもあるため、本発明ではクリープ破断強度の確保を重視して、添加の最大量を1%とした。また、特に0.15%以下に抑えるとクリープ破断強度はさらに改善される。このため、必要に応じて0.15%以下に抑えて添加することが必要である。ただし、0.01%未満に制御するためには原料鋼の厳選と過度の精錬工程が必要となりコスト高を招くため、最低量を0.01%に設定している。望ましい成分範囲は0.01〜0.15%である。
【0022】
Cr: Crは炭化物を形成しクリープ破断強度の改善に寄与し、かつマトリックス中に溶け込んで耐酸化性を改善するとともにマトリックス自体を強化することでもクリープ破断強度の向上に寄与する。8%未満であるとその効果が十分でなく、また11%を越える量を添加すると本合金系ではδフェライトを生成しやすくなって強度の低下や靱性の劣化をもたらす。このため、成分範囲を8〜11%とする。望ましい範囲は9.5〜10.5%である。
【0023】
V: Vは炭窒化物となってクリープ破断強度を改善する。0.1%未満では十分な効果が得られない。また、逆に0.25%を越える量を添加すると、むしろクリープ破断強度は低下してしまう。このため、成分範囲を0.1〜0.25%とする。
【0024】
Nb及び/又はTa: Nb及び/又はTaは炭窒化物を形成して高温強度の改善に寄与する。また、高温で析出する炭化物(M23)を微細にして長時間クリープ破断強度の改善に寄与する。両元素の合計量が0.01%未満ではその効果はなく、また0.1%を越える量を添加すると、鋼塊製造時に生成したNb及び/又はTaの炭窒化物が熱処理(溶体化処理)時にマトリックスに十分に固溶できず、使用中に粗大化して長時間のクリープ破断強度を低下させる。そこで成分範囲を0.01〜0.1%に限定する。
【0025】
N: NはCや合金元素とともに炭窒化物を形成して高温強度の改善に寄与する。0.01%未満では十分な炭窒化物を形成することができないために、クリープ破断強度が十分に得られない。また、0.1%を越える量を添加すると、長時間側で炭窒化物が凝集粗大化して十分なクリープ破断強度を得ることができなくなる。このため、0.01〜0.1%とする。望ましい量は0.04〜0.07%である。
【0026】
Mo及びW: Mo及びWはマトリックス中や炭窒化物中に固溶してクリープ破断強度を改善する。両元素をともに添加する場合、Wの原子量がMoの原子量のほぼ2倍であることからMo及びWの含有量を等価のMo量に置き換えた値(Mo当量;〔Mo〕+ 1/2〔W〕)を考慮する必要がある。すなわちMo当量0.75%未満ではマトリックス中や炭窒化物中に固溶してクリープ破断強度を改善する顕著な効果は現れない。ただし、同一Mo当量であっても、Moに比べてWの量を増やしたほうがクリープ破断強度の向上に有効なことが知られているため、その効果が顕著となるように3≦〔W〕/〔Mo〕としている。一方、Moを0.5%を越える量添加すると不安定な析出物が出現しやすくなり、長時間クリープ破断強度に弊害が現れる。またWが0.9%未満ではクリープ破断強度の向上が顕著ではなく逆に3%を越えると靱性の低下を招く。さらにMoやWを多量に添加するとδフェライトの生成を促進してしまう。以上の点を総合的に判断して、Mo添加量を0.1〜0.5%、W添加量を0.9〜3%とし、かつ0.75≦〔Mo〕+ 1/2〔W〕および3≦〔W〕/〔Mo〕の式を満足することとした。
【0027】
続いて、本発明の第3の高温用蒸気タービンロータ材における成分限定理由を述べるが、C、Si、Mn、Cr、Mo、W、V、Nb及び/又はTa、Nについては上記本発明の第1および第2の高温用蒸気タービンロータ材において説明したとおりであるので、以下、ボロンについてのみ説明する。
【0028】
B: Bは粒界強度を高くする作用がある。このため、クリープ破断強度の改善に寄与する。しかし、多量に添加すると熱間加工性が悪くなるとともに靱性が低下する。したがって、実際に添加量を制御できる最低量の0.001%を下限値とし、上限値を悪影響が現れない0.03%とする。望ましい範囲としては0.005〜0.02%である。
【0029】
【実施例】
以下、具体的な実施例に基づいて本発明を説明し、本発明の効果を明らかにする。
【0030】
(実施例1)
表1には試験に供した本発明の第1の高温用蒸気タービンロータ材の化学成分を示す。試料番号1〜5が本発明材、試料番号6〜8が比較材に相当する。全ての材料は50kg真空高周波溶解炉にて溶製し、加熱温度:1200℃にて鍛造を行った。各種試験に用いた試験材熱処理は胴径1200φのロータを油冷したときの中心部を模擬した焼入れ処理を行い、次いで焼もどしは0.2%耐力がおよそ75〜80kgf/mmになるように各材料の焼もどし温度を決めて行った。
【0031】
【表1】
Figure 0003581458
【0032】
表2に本発明材及び比較材の機械的性質およびクリープ破断特性を示す。本発明材のシャルピー衝撃値(常温試験)はいずれも9.5kgf−m以上の高い値を示しており、Niを排除しても十分に高い衝撃値を確保できていることがわかる。600℃で20kgf/mmの荷重を負荷した場合のクリープ破断時間に着目すると、本発明材は比較材に比べて大幅に破断時間がのびていることがわかる。以上のことは、Niの排除とその他の元素の適切な成分設計がクリープ破断強度の向上に有効であることを示唆している。
【0033】
【表2】
Figure 0003581458
【0034】
本発明の第1の高温用蒸気タービンロータ材は優れた高温強度を有するため、蒸気温度が600℃を越える超々臨界圧発電プラント用の高温用蒸気タービンロータ材として有用である。本発明により、現在の超々臨界圧発電プラントをさらに高温化し、化石燃料の節約に寄与するとともに二酸化炭素の発生量を低く抑える上で有用なものであると言える。
【0035】
(実施例2)
表3には試験に供した本発明の第2の高温用蒸気タービンロータ材の化学成分を示す。試料番号9〜13が本発明材、試料番号14〜16が比較材に相当する。全ての材料は実施例1で説明した処理と同じ処理を行った。
【0036】
【表3】
Figure 0003581458
【0037】
表4に本発明材及び比較材の機械的性質およびクリープ破断特性を示す。本発明材のシャルピー衝撃値(常温試験)はいずれも9.5kgf−m以上の高い値を示しており、Niを排除しても十分に高い衝撃値を確保できていることがわかる。600℃で20kgf/mmの荷重を負荷した場合のクリープ破断時間に着目すると、本発明材は比較材に比べて大幅に破断時間がのびていることがわかる。以上のことは、Niの排除とその他の元素の適切な成分設計がクリープ破断強度の向上に有効であることを示唆している。
【0038】
【表4】
Figure 0003581458
【0039】
以上の事実より、本発明の第2の高温用蒸気タービンロータ材も実施例1と同様な効果を奏することが判る。
【0040】
(実施例3)
表5には試験に供した本発明の第3の高温用蒸気タービンロータ材の化学成分を示す。全ての材料は実施例1で説明した処理と同じ処理を行った。試料番号17、18は実施例1で用いた試料番号3の成分をベースとしてBを添加した本発明材、試料番号19は試料番号3の成分をベースにBを本発明以上に添加した比較材である。また、試料番号20および21は実施例2で用いた試料番号10の成分をベースとしてBを添加した本発明材、試料番号22はその試料番号10の成分をベースにBを本発明以上に添加した比較材である。
【0041】
【表5】
Figure 0003581458
【0042】
表6に本発明材及び比較材の機械的性質およびクリープ破断特性を示す。本発明材のシャルピー衝撃値(常温試験)はいずれも9.5kgf−m以上の高い値を示しており、ベース材(試料番号3、10)と比較しても遜色ない。このことは本発明材における添加範囲内では、Bの添加は衝撃値に対して少なくとも悪い影響を及ぼすことはないことを示している。
600℃で20kgf/mmの荷重を負荷した場合のクリープ破断時間に着目すると、本発明材はベース材(試料番号3、10)に比べて破断時間がのびていることがわかる。一方、B添加量が多い比較材(試料番号19、22)では、ベース材に比べて破断時間が短くなっている。以上のことは、本発明の第1および第2に示したタービンロータ材のFeの一部を本発明の第3に示した成分範囲のBに置き換えることで、より一層クリープ破断強度が向上することを示唆している。
【0043】
【表6】
Figure 0003581458
【0044】
【発明の効果】
本発明の高温用蒸気タービンロータ材は優れた高温強度を有するため、蒸気温度が600℃を越える超々臨界圧発電プラント用の高温用蒸気タービンロータ材として有用である。本発明により、現在の超々臨界圧発電プラントをさらに高温化し、化石燃料の節約に寄与するとともに二酸化炭素の発生量を低く抑える上で有用なものであると言える。

Claims (3)

  1. 重量比で炭素:0.1〜0.18%、シリコン:0.005〜0.1%、マンガン:0.01〜1%、クロム:8〜11%、バナジウム:0.1〜0.25%、ニオブ及び/又はタンタルの合計:0.01〜0.1%、窒素:0.01〜0.1%、モリブデン:1.3〜1.9%及び不可避的不純物及び鉄からなる鉄基合金であって、組織中にδフェライトを含まずマルテンサイトのマトリックスが形成されていることを特徴とする高温用蒸気タービンロータ材。
  2. 重量比で炭素:0.08〜0.16%、シリコン:0.005〜0.1%、マンガン:0.01〜1%、クロム:8〜11%、バナジウム:0.1〜0.25%、ニオブ及び/又はタンタルの合計:0.01〜0.1%、窒素:0.01〜0.1%、モリブデン:0.1〜0.5%、タングステン:0.9〜3%を含有し、かつモリブデン及びタングステンの含有量〔Mo〕,〔W〕が0.75≦〔Mo〕+ 1/2〔W〕および3≦〔W〕/〔Mo〕をそれぞれ満足し、かつ不可避的不純物及び鉄からなる鉄基合金であって、組織中にδフェライトを含まずマルテンサイトのマトリックスが形成されていることを特徴とする高温用蒸気タービンロータ材。
  3. 鉄の一部をボロンで置換し、重量比でボロン:0.001〜0.03%含有していることを特徴とする請求項1又は2記載の高温用蒸気タービンロータ材。
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