JP3580214B2 - 車両用ドア構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、効果的に強度確保と軽量化などを得られるようにした車両用ドア構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用ドア構造は、特開平6−320955号公報等に記載されている。
【0003】
この公報では、軽合金を用いたサッシュ付きドアが開示されており、ドア本体のウエスト部の後部で、リアサッシュ部と、サイドガードバーを取付けるためのブラケットと、ドアインナパネルとの3つの部品が溶接されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の車両用ドア構造では、ウエスト部に一体構造を採用していないので、ウエスト部の曲げ剛性が弱いという問題がある。また、ウエスト部の溶接部分に熱歪が生じるため精度確保が困難である。しかも、溶接部軟化による強度低下によって、補強が必要になり、溶接点の増加や重量増加やコスト増を招く。更に、ウエスト部の後部が3つの部品で構成されているため、部品どうしの重ね合わせ部分に余剰肉が生じ、重量増加やコスト増を招く。
【0005】
また、リアサッシュ部には単純な押出材を用いているので、曲げ剛性の向上や軽量化を図ることが困難であった。
【0006】
更に、サイドガードバー、ロック機構、ウエスト補強材の取付けに対しては特に考慮されていない。
【0007】
ドアインナパネルは、車体下側方で前後に延びるサイドシルに対向するシル部全体を含んだ形状となっているので複雑化しており、その分、コスト増を招いている。そこで、本発明の目的は、上記の各問題点を解消し、効果的に強度確保と軽量化などを得ることができる車両用ドア構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明では、ドア本体の上部にドアサッシュを有する車両用ドア構造において、前記ドア本体の後縁を形成すると共に、前記ドア本体下縁のシル部に沿って配置されるロアブレース材の後端部を接合可能で、且つ、前記ドア本体上縁のウエスト部を補強するウエスト補強材の後端部を接合可能なドア本体後縁部と、前記ドアサッシュの後縁を形成すると共に、前記ドアサッシュの上縁を形成するサッシュ上縁部材の後端部を接合可能なリアサッシュ部とを、一体に成形してなるドアインナ後方部材を備え、前記ドアインナ後方部材の車外側に、インナ側ウエスト補強材の後端部を取り付けるインナ側取付面を設け、前記ドアインナ後方部材の車外側に、アウタ側ウエスト補強材の後端部を取り付けるアウタ側取付面を設けると共に、該アウタ側取付面を前記インナ側取付面よりも後方へオフセットさせたことを特徴としている。
【0009】
このように構成された請求項1にかかる発明によれば、前記ドアインナ後方部材を、ドア本体後縁部とリアサッシュ部とを一体に有する鋳物で構成したことにより、ドア本体のウエスト部にドア本体後縁部とリアサッシュ部との接合部をなくすことができるので、リアサッシュ部のウエスト部付根部分における曲げ剛性が向上される。また、上記接合部がないので、製品の精度を向上することができる。更に、ドアインナ後方部材はウエスト部を含めて一体に成形されているので、ウエスト部でのシール段差をなくすことができる。更にまた、ドアインナ後方部材を一体に成形したことにより、各部の肉厚を最適化することができ、よって、強度を落とさずに軽量化を図ることが可能である。また、インナ側取付面を設けたことにより、前記インナ側ウエスト補強材を車外側から取付けることが可能となる。前記アウタ側ウエスト補強材を車外側から取付けることが可能となると共に、更に、アウタ側取付面をオフセットさせて設けたことにより、インナ側ウエスト補強材を車外側から取付ける際に、アウタ側取付面が邪魔にならないようにすることができる。また、アウタ側ウエスト補強材に加わる側方からの入力をインナ側ウエスト補強材およびリアサッシュ部で受けさせることができ、側方からの入力に対して強い構造とすることができる。
【0010】
請求項2に記載された発明では、前記リアサッシュ部を、下方から上方へ向けて水平断面形状が小さくなるよう構成したことを特徴としている。
【0011】
このように構成された請求項2にかかる発明によれば、前記リアサッシュ部を、下方から上方へ向けて水平断面形状が小さくなるよう構成したことにより、リアサッシュ部の曲げ剛性を向上することができる。また、リアサッシュ部を各断面において最適肉厚とすることが可能なので、余分な肉がなくなり軽量化が可能となる。更に、ドアサッシュカバーを一体成形することができるため、別付けのドアサッシュカバーが不要となり、その分、コスト低減を図ることができる。しかも、ドアサッシュカバーの接合部がなくなるので、外観品質を向上することができる。
【0012】
請求項3に記載された発明では、前記リアサッシュ部の窓ガラス溝よりも車内側の部分を、下方から上方へ向けて車幅方向へ小さくなるよう構成したことを特徴としている。
【0013】
このように構成された請求項3にかかる発明によれば、前記請求項2と同様の作用効果を得ることができる。
【0014】
請求項4に記載された発明では、前記リアサッシュ部の窓ガラス溝よりも車外側の部分を、下方から上方へ向けて車両前後方向へ小さくなるよう構成したことを特徴としている。
【0015】
このように構成された請求項4にかかる発明によれば、前記請求項2と同様の作用効果を得ることができる。
【0016】
請求項5に記載された発明では、前記ドアインナ後方部材の、サイドガードバー取付部またはロック機構取付部の少なくとも一方を厚肉形状としたことを特徴としている。
【0017】
このように構成された請求項5にかかる発明によれば、前記ドアインナ後方部材の、サイドガードバー取付部またはロック機構取付部の少なくとも一方を厚肉形状とすることにより、必要な取付強度を確保してサイドガードバーまたはロック機構を直接取付けることが可能となり、部品削減および軽量化を図ることができる。
【0022】
請求項に記載された発明では、前記インナ側取付面を前記アウタ側取付面よりも前方へ長く形成したことを特徴としている。
【0023】
このように構成された請求項にかかる発明によれば、前記インナ側取付面を前記アウタ側取付面よりも前方へ長く形成したことにより、前記アウタ側ウエスト補強材を車外側から取付けることが可能となると共に、インナ側ウエスト補強材を車外側から取付ける際に、アウタ側取付面が邪魔にならないようにすることができる。また、アウタ側ウエスト補強材に加わる側方からの入力をインナ側ウエスト補強材およびリアサッシュ部で受けさせることができ、側方からの入力に対して強い構造とすることができる。
【0024】
請求項に記載された発明では、前記インナ側取付面を前記インナ側ウエスト補強材の側面を包持可能な凹形状としたことを特徴としている。
【0025】
このように構成された請求項にかかる発明によれば、前記インナ側ウエスト補強材の位置決め取付けを容易とすることができる。
【0026】
請求項に記載された発明では、前記アウタ側取付面を棚形状としたことを特徴としている。
【0027】
このように構成された請求項にかかる発明によれば、前記アウタ側ウエスト補強材の位置決め取付けを容易とすることができる。
【0028】
請求項に記載された発明では、前記ドアインナ後方部材の下縁に、前記ロアブレース材の後縁と接合可能なジョッグル部が設けられたことを特徴としている。
【0029】
このように構成された請求項にかかる発明によれば、前記ドア本体の下縁に接合用のジョッグル部を設けることにより、ロアブレース材の形状を簡略化してロアブレース材を押出成形品とすることが可能となり、その分、コスト低減が可能となる。また、ウェザーストリップのシール面の段差をなくすことが可能となる。
【0030】
請求項10に記載された発明では、ドアアウタパネルの折曲げた縁部で挟着される前記ドアインナ後方部材の縁部を薄肉形状としたことを特徴としている。
【0031】
このように構成された請求項10にかかる発明によれば、前記ドアインナ後方部材の縁部を薄肉形状とすることにより、隣接するドア開閉時の干渉を防止することができる。
【0032】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の具体的な実施の形態1について、図示例と共に説明する。
【0033】
図1〜図16は、この発明の実施の形態1を示すものである。
【0034】
まず、構成を説明すると、この実施の形態1の車両用ドア1は、ドア本体2の上部にドアサッシュ3を有した構成を備えており、フロントドアに適用した場合を示している。
【0035】
そして、この車両用ドア1は、ドア本体2の前縁を形成するドアインナ前方部材4と、ドア本体2の後縁を形成するドアインナ後方部材5と、ドア本体2下縁のシル部に沿って配置されるロアブレース材6と、ドア本体2上縁のウエスト部に沿って配設されウエスト部を補強するウエスト補強材7と、ロアブレース材6およびウエスト補強材7の間の位置にこれらとほぼ平行に配設されるサイドガードバー8,9と、ドアサッシュ3の上縁を形成するサッシュ上縁部材10とを備えている。
【0036】
このうち、ドアインナ前方部材4とドアインナ後方部材5とは、アルミニウムやマグネシウムなどの軽金属または軽合金の鋳物(鋳造成形品または鍛造成形品)で構成されている。また、ロアブレース材6とウエスト補強材7とサイドガードバー8,9とサッシュ上縁部材10とは、アルミニウムやマグネシウムなどの軽金属または軽合金の押出成形品で構成されている。なお、ウエスト補強材7は、後述するように、インナ側ウエスト補強材11と、アウタ側ウエスト補強材12とで構成されている。
【0037】
そして、ドアインナ後方部材5では、その下端部にロアブレース材6の後端部を接合可能であると共にその上端部にウエスト補強材7の後端部を接合可能なドア本体後縁部13と、ドアサッシュ3の後縁を形成すると共にサッシュ上縁部材10の後端部を接合可能な接合部14を上端部に有するリアサッシュ部15とが一体に成形されている。また、ドアインナ後方部材5を鋳物で構成することにより、図7、図8に示すように、ドア本体後縁部13後面側のウエスト部にシール段差16のない構造となるようにしている。
【0038】
この際、リアサッシュ部15は、下方(図9)から上方(図10)へ向けて水平断面形状が小さくなるように構成している(図9の断面>図10の断面)。
【0039】
即ち、リアサッシュ部15の窓ガラス溝17よりも車内側の部分を、下方から上方へ向けて車幅方向へ小さくなるようなるよう構成している(a1>a2)。
【0040】
また、リアサッシュ部15の窓ガラス溝17よりも車外側の部分にドアサッシュカバー18を一体形成し、このドアサッシュカバー18を下方から上方へ向けて車両前後方向へ小さくなるよう構成している(b1>b2)。
【0041】
更に、図11に示すように、ドアインナ後方部材5のドア本体後縁部13の、サイドガードバー取付部19の肉厚cを他の部分21の肉厚dよりも厚肉形状としている。なお、サイドガードバー取付部19は、サイドガードバー8を接着剤22およびボルト・ナット23を用いて固定するようにしている。
【0042】
同様に、図12に示すように、ドアインナ後方部材5のドア本体後縁部13の、ロック機構取付部20の肉厚eを他の部分21の肉厚dよりも厚肉形状としている。なお、ロック機構取付部20には、取付孔24が設けられている。
【0043】
そして、図5に示すように、ドアインナ後方部材5の車外側に、インナ側ウエスト補強材11の後端部を取り付けるインナ側取付面25を設けている。
【0044】
また、ドアインナ後方部材5の車外側に、アウタ側ウエスト補強材12の後端部を取り付けるアウタ側取付面26を設けると共に、図13に示すように、アウタ側取付面26をインナ側取付面25よりも所要量27だけ後方へオフセットさせてインナ側取付面25が車外側に開放されるようにしている。
【0045】
更に、インナ側取付面25をアウタ側取付面26よりも所要量28だけ前方へ長く形成している。
【0046】
また、図5、図14に示すように、インナ側取付面25を、インナ側ウエスト補強材11の後端部における中空断面部分の側面を包持可能な凹形状としている。なお、インナ側取付面25はインナ側ウエスト補強材11を接着剤29およびボルト30を用いて固定するようにしている。
【0047】
そして、図5に示すように、アウタ側取付面26を、アウタ側ウエスト補強材12の後端部における中空断面部分の下部を載置可能な棚形状としている。
【0048】
更に、図4に示すように、ドアインナ後方部材5の下縁を前方に所要量延長して、延長部分31にロアブレース材6の後縁と接合可能なジョッグル部32を設けている。このジョッグル部32は、図15に示すように、ロアブレース材6の肉厚分の段差で構成され、ロアブレース材6とほぼ面一に接合してウェザーストリップのシール面の段差をなくし得るようにしたものである。
【0049】
そして、図16に示すように、ドアアウタパネル33の折曲げた縁部34(ヘム部)で挟着されるドアインナ後方部材5の縁部35の肉厚fを薄肉形状として、隣接するドア(リアドア36)の開閉時の干渉を防止することができるようにしている。なお、図16中、符号37はリアドア36の回転中心である。
【0050】
次に、この実施の形態1の作用について説明する。
【0051】
ドアインナ後方部材5を、ドア本体後縁部13とリアサッシュ部15とを一体に有する鋳物で構成したことにより、ドア本体2のウエスト部にドア本体後縁部13とリアサッシュ部15との接合部をなくすことができるので、リアサッシュ部15のウエスト部付根部分における曲げ剛性が向上される。また、上記接合部がないので、溶接接合が不要で熱歪みによる変形がなく、製品の精度が向上する。また、溶接部軟化をなくすことができる。このため、別途補強が不要となり、重量を軽減できると共に、溶接点を減少させて、製造コストの増大を抑制することができる。更に、ドアインナ後方部材5はウエスト部を含めて鋳物で一体に成形されているので、ウエスト部でのシール段差16をなくすことができる。このため、工程管理を減少させることが可能となり、この点においても製造コストの増大を抑制することができる。
【0052】
更にまた、ドアインナ後方部材5を鋳物で一体に成形したことにより、後述のように各部の肉厚を最適化することができ、よって、強度を落とさずに軽量化を図ることが可能である。
【0053】
また、リアサッシュ部15を、下方から上方へ向けて水平断面形状が小さくなるよう構成したことにより、リアサッシュ部15の曲げ剛性を向上することができる。また、リアサッシュ部15を各断面において最適肉厚とすることが可能なので、充分な剛性を確保しつつ軽量化が可能となる。更に、ドアサッシュカバー18を一体成形することができるため、別付けのドアサッシュカバー18が不要となり、その分、コスト低減を図ることができる。しかも、ドアサッシュカバー18の接合部がなくなるので、外観品質を向上することができる。
【0054】
更に、ドアインナ後方部材5の、サイドガードバー取付部19またはロック機構取付部20の少なくとも一方を厚肉形状とすることにより、必要な取付強度を確保してサイドガードバー8,9またはロック機構を直接取付けることが可能となり、部品削減および軽量化を図ることができる。
【0055】
そして、ドアインナ後方部材5の車外側にインナ側取付面25を設けることにより、インナ側ウエスト補強材11を車外側から取付けることが可能となる。
【0056】
同様に、ドアインナ後方部材5の車外側にアウタ側取付面26を設けることにより、アウタ側ウエスト補強材12を車外側から取付けることが可能となる。また、アウタ側取付面26をインナ側取付面25よりも所要量27だけ後方へオフセットさせてインナ側取付面25が車外側に開放されるようにすることにより、インナ側ウエスト補強材11を車外側から取付ける際に、アウタ側取付面26が邪魔にならないようにすることができる。更に、上記構造により、アウタ側ウエスト補強材12に加わる側方からの入力をインナ側ウエスト補強材11およびリアサッシュ部15で受けさせることができ、側方からの入力に対して強い構造とすることができる。
【0057】
インナ側取付面25をインナ側ウエスト補強材11の側面を包持可能な凹形状とすることにより、インナ側ウエスト補強材11の位置決め取付けを容易とすることができる。
【0058】
アウタ側取付面26をアウタ側ウエスト補強材12の後端部を載置可能な棚形状とすることにより、アウタ側ウエスト補強材12の位置決め取付けを容易とすることができる。
【0059】
ドア本体2の下縁に接合用のジョッグル部32を設けることにより、ロアブレース材6の形状を簡略化してロアブレース材6を押出成形品とすることが可能となり、その分、コスト低減が可能となる。また、図15に示すように、ウェザーストリップのシール面の段差をなくすことが可能となる。
【0060】
更に、図16に示すように、ドアアウタパネル33の折曲げた縁部34(ヘム部)で挟着されるドアインナ後方部材5の縁部35を薄肉形状とすることにより、隣接するドアの開閉時の干渉を防止することができる。
【0061】
以上、この発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
【0062】
例えば、軽金属または軽合金は、アルミニウムやマグネシウムおよびこれらをベースにするものに限るものではなく、同等の材質のものまた、同等の成形性(型成形性・押出成形性)及び強度が得られるものであれば何でも良い。
【0063】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1の発明によれば、ドアインナ後方部材を、ドア本体後縁部とリアサッシュ部とを一体に有する鋳物で構成したことにより、ドア本体のウエスト部にドア本体後縁部とリアサッシュ部との接合部をなくすことができるので、リアサッシュ部のウエスト部付根部分における曲げ剛性が向上される。また、上記接合部がないので、製品の精度を向上することができる。更に、ドアインナ後方部材はウエスト部を含めて一体に成形されているので、ウエスト部でのシール段差をなくすことができる。更にまた、ドアインナ後方部材を一体に成形したことにより、各部の肉厚を最適化することができ、よって、強度を落とさずに軽量化を図ることが可能である。また、インナ側取付面を設けたことにより、インナ側ウエスト補強材を車外側から取付けることが可能となる。更に、アウタ側取付面をオフセットさせて設けたことにより、アウタ側ウエスト補強材を車外側から取付けることが可能となると共に、インナ側ウエスト補強材を車外側から取付ける際に、アウタ側取付面が邪魔にならないようにすることができる。また、アウタ側ウエスト補強材に加わる側方からの入力をインナ側ウエスト補強材およびリアサッシュ部で受けさせることができ、側方からの入力に対して強い構造とすることができる。
【0064】
請求項2の発明によれば、リアサッシュ部を、下方から上方へ向けて水平断面形状が小さくなるよう構成したことにより、リアサッシュ部の曲げ剛性を向上することができる。また、リアサッシュ部を各断面において最適肉厚とすることが可能なので、余分な肉がなくなり軽量化が可能となる。更に、ドアサッシュカバーを一体成形することができるため、別付けのドアサッシュカバーが不要となり、その分、コスト低減を図ることができる。しかも、ドアサッシュカバーの接合部がなくなるので、外観品質を向上することができる。
【0065】
請求項3の発明によれば、請求項2と同様の作用効果を得ることができる。
【0066】
請求項4の発明によれば、請求項2と同様の作用効果を得ることができる。
【0067】
請求項5の発明によれば、ドアインナ後方部材の、サイドガードバー取付部またはロック機構取付部の少なくとも一方を厚肉形状とすることにより、必要な取付強度を確保してサイドガードバーまたはロック機構を直接取付けることが可能となり、部品削減および軽量化を図ることができる。
【0070】
請求項の発明によれば、インナ側取付面をアウタ側取付面よりも前方へ長く形成したことにより、アウタ側ウエスト補強材を車外側から取付けることが可能となると共に、インナ側ウエスト補強材を車外側から取付ける際に、アウタ側取付面が邪魔にならないようにすることができる。また、アウタ側ウエスト補強材に加わる側方からの入力をインナ側ウエスト補強材およびリアサッシュ部で受けさせることができ、側方からの入力に対して強い構造とすることができる。
【0071】
請求項の発明によれば、インナ側ウエスト補強材の位置決め取付けを容易とすることができる。
【0072】
請求項の発明によれば、アウタ側ウエスト補強材の位置決め取付けを容易とすることができる。
【0073】
請求項の発明によれば、ドア本体の下縁に接合用のジョッグル部を設けることにより、ロアブレース材の形状を簡略化してロアブレース材を押出成形品とすることが可能となり、その分、コスト低減が可能となる。また、ウェザーストリップのシール面の段差をなくすことが可能となる。
【0074】
請求項10の発明によれば、ドアインナ後方部材の縁部を薄肉形状とすることにより、隣接するドア開閉時の干渉を防止することができる、という実用上有益な効果を発揮し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この実施の形態1にかかる車両用ドアの側面図である。
【図2】図1の車両用ドアの部分的な背面図である。
【図3】図1のドアインナ後方部材の側面図である。
【図4】図3のドアインナ後方部材の斜視図である。
【図5】ドアインナ後方部材の腰部の拡大斜視図である。
【図6】図5を斜後方から見た斜視図である。
【図7】シール段差を無くした状態を示す図6と同様の斜後方から見た斜視図である。
【図8】図7のA−A断面図である。
【図9】図3のB−B断面図である。
【図10】図3のC−C断面図である。
【図11】図3のD−D断面図である。
【図12】図3のE−E断面図である。
【図13】図3のF−F断面図である。
【図14】図3のG−G断面図である。
【図15】図4のH−H断面図である。
【図16】隣接するドアとの境界部の部分拡大水平断面図である。
【符号の説明】
2 ドア本体
3 ドアサッシュ
5 ドアインナ後方部材
6 ロアブレース材
7 ウエスト補強材
8 サイドガードバー
10 サッシュ上縁部材
11 インナ側ウエスト補強材
12 アウタ側ウエスト補強材
13 ドア本体後縁部
14 リアサッシュ部
17 窓ガラス溝
19 サイドガードバー取付部
20 ロック機構取付部
25 インナ側取付面
26 アウタ側取付面
32 ジョッグル部
33 ドアアウタパネル
34 縁部
35 縁部

Claims (10)

  1. ドア本体の上部にドアサッシュを有する車両用ドア構造において、
    前記ドア本体の後縁を形成すると共に、前記ドア本体下縁のシル部に沿って配置されるロアブレース材の後端部を接合可能で、且つ、前記ドア本体上縁のウエスト部を補強するウエスト補強材の後端部を接合可能なドア本体後縁部と、
    前記ドアサッシュの後縁を形成すると共に、前記ドアサッシュの上縁を形成するサッシュ上縁部材の後端部を接合可能なリアサッシュ部とを、
    一体に成形してなるドアインナ後方部材を備え
    前記ドアインナ後方部材の車外側に、インナ側ウエスト補強材の後端部を取り付けるインナ側取付面を設け、
    前記ドアインナ後方部材の車外側に、アウタ側ウエスト補強材の後端部を取り付けるアウタ側取付面を設けると共に、該アウタ側取付面を前記インナ側取付面よりも後方へオフセットさせたことを特徴とする車両用ドア構造。
  2. 前記リアサッシュ部を、下方から上方へ向けて水平断面形状が小さくなるよう構成したことを特徴とする請求項1記載の車両用ドア構造。
  3. 前記リアサッシュ部の窓ガラス溝よりも車内側の部分を、下方から上方へ向けて車幅方向へ小さくなるよう構成したことを特徴とする請求項2記載の車両用ドア構造。
  4. 前記リアサッシュ部の窓ガラス溝よりも車外側の部分を、下方から上方へ向けて車両前後方向へ小さくなるよう構成したことを特徴とする請求項2記載の車両用ドア構造。
  5. 前記ドアインナ後方部材の、サイドガードバー取付部またはロック機構取付部の少なくとも一方を厚肉形状としたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の車両用ドア構造。
  6. 前記インナ側取付面を前記アウタ側取付面よりも前方へ長く形成したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の車両用ドア構造。
  7. 前記インナ側取付面を前記インナ側ウエスト補強材の側面を包持可能な凹形状としたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の車両用ドア構造。
  8. 前記アウタ側取付面を棚形状としたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の車両用ドア構造。
  9. 前記ドアインナ後方部材の下縁に、前記ロアブレース材の後縁と接合可能なジョッグル部が設けられたことを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の車両用ドア構造。
  10. ドアアウタパネルの折曲げた縁部で挟着される前記ドアインナ後方部材の縁部を薄肉形状としたことを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の車両用ドア構造。
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