JP3576118B2 - 磁気抵抗効果素子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は強磁性体を用いた情報再生技術に係わり、特に巨大磁気抵抗効果素子、強磁性トンネル効果素子およびその製造方法に関わる。
【0002】
【従来の技術】
磁気ランダムアクセスメモリ(Magnetic Random Access Memory;以下MRAMと略記)とは、情報の記録担体として強磁性体の磁化方向を利用した、記録情報を随時、書き換え、保持、読み出すことができる固体メモリの総称である。
【0003】
MRAMのメモリセルは、通常複数の強磁性体を積層した構造を有する。情報の記録は、メモリセルを構成する複数の強磁性体の磁化の相対配置が、平行か、反平行であるかを2進の情報“1”、“0”に対応させて行う。記録情報の書き込みは、各セルの強磁性体の磁化方向を、クロスストライプ状に配置された書き込み線に電流を流して生じる電流磁界によって反転させることによって行われる。記録保持時の消費電力は原理的にゼロであり、また電源を切っても記録保持が行われる不揮発性メモリである。記録情報の読み出しは、メモリセルの電気抵抗が、セルを構成する強磁性体の磁化方向とセンス電流との相対角、または複数の強磁性層間の磁化の相対角によって変化する現象、いわゆる磁気抵抗効果を利用して行う。
【0004】
MRAMは、従来の誘電体を用いた半導体メモリとその機能を比較すると、(1) 完全な不揮発性であり、また1015回以上の書き換え回数が可能であること。(2) 非破壊読み出しが可能であり、リフレッシュ動作を必要としないため読み出しサイクルを短くするととが可能であること。(3) 電荷蓄積型のメモリセルに比べ、放射線に対する耐性が強いこと、等の多くの利点を有している。
【0005】
MRAMの単位面積あたりの集積度、書き込み、読み出し時間は、おおむねDRAMと同程度となり得ることが予想される。従って不揮発性という大きな特色を生かし、携帯機器用の外部記録装置、LSI混載用途、さらにはパーソナルコンピューターの主記憶メモリへの応用が期待されている。
【0006】
現在実用化の検討が進められているMRAMでは、メモリセルに強磁性トンネル効果(Tunnel Magneto−Resistance: 以下TMR効果と略記)を示す素子を用いている(例えば、ISSCC 2000 Digest Paper pp. 128−131参照)。TMR効果を示す素子(以下TMR素子と略記)は、主として強磁性層/絶縁層/強磁性層からなる三層膜で構成され、電流は絶縁層をトンネルして流れる。
【0007】
トンネル抵抗値は、両強磁性金属層の磁化の相対角の余弦に比例して変化し、両磁化が反平行の場合に極大値をとる。例えばNiFe/Co/Al2O3/Co/NiFeトンネル接合では、50Os以下の低磁界において25%を越える磁気抵抗変化率が見い出されている(例えばIEEE Trans. Mag., 33, 3553 (1997)参照)。
【0008】
TMR素子の構造としては、磁界感度改善を目的として、一方の強磁性体に隣接して反強磁性体を配置し、磁化方向を固着させたいわゆるスピンバルブ構造のもの(例えばJpn. J. Appl. Phys., 36, L200(1997)参照)、また磁気抵抗変化率のバイアス依存性を改善するために、二重のトンネルバリアを設けたものが知られている(例えばJpn. J. Appl. Phys., 36, L1380 (1997)参照)。
【0009】
TMR素子部分の微細加工には、通常フォトリソグラフィとArイオンを用いたイオンミリングを併用した加工プロセスが一般的である。しかしながらイオンミリング法は、物理的なスパッタリング法であり、加工に伴って被加工物質が残渣として、レジストマスク側面、また加工装置中に再付着するという欠点を有している。
【0010】
現在、半導体分野では、化学的ドライエッチング(Chemical Dry Etching;以下CDEと略記)、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;以下RIEと略記)など、化学反応を利用したドライエッチング法が盛んに利用されている。化学反応を利用したSi、SiO2 等のエッチングでは、被加工物は高い蒸気圧を有するハロゲン化物として気相のまま除去される。しかしながら、TMR素子に用いられるFe、Ni、Co、Cu等の3d遷移金属のハロゲン化物は蒸気圧が低く、半導体加工に用いられるプロセスをそのまま適用するのは困難である。
【0011】
また一酸化炭素、アンモニアの混合ガスを用い、有機金属化合物を形成して化学的なエッチングを行う方法も考案されているが(例えば日本応用磁気学会誌、22巻p.1383参照)、化学反応速度が不十分であり、反応ガスによる物理的なスパツタリングが混在したプロセスにならざるを得ない等の問題を有しており、実用化には至つていない。
【0012】
近年、DRAM、MPU等の製造工程において、配線遅延の低減、エレクトロマイグレーシヨン耐性、放熱性の向上を目的として、従来のAl配線に変わってCu配線が多く用いられている。Cuは上述のようにAlのエッチングに用いられているハロゲン系の反応ガスでは化学的なエッチングが難しい。
【0013】
そこで配線を加工してから層間絶縁膜を堆積して、平坦化する従来の方法とは全く異なる方法として、埋設型配線形成技術(ダマシン法)が提案されている(例えばIEEE Electron Device Lett. Vol. 14, No.3 pp.129−131 参照)。これは、あらかじめ層間絶縁膜に配線部分となるトレンチを形成した後に、Cu等の配線膜を全面成膜し化学的機械研磨法(Chemical Mechanical Polishing;以下CMP法と略記)等の方法により平坦化を行い配線分離を実現する方法である。さらに配線だけでなく下部配線への接続孔も同時に金属膜を埋め込むデュアルダマシン法も知られている。
【0014】
これらのダマシン法は、配線、接続孔等の受動素子に対して主に適用されているものである。能動素子に対する適用例としては、例えばMOSトランジスタのゲート部をダマシン法により作成するダマシンゲート構造トランジスタが知られている。しかしメモリ素子部分のダマシン法を用いた製造方法は現在のところ知られていない。
【0015】
一方、TMR素子をMRAMに応用する場合、その両端の電極をデータ線、選択トランジスタ等の外部回路に接続する必要がある。特にTMR素子は縦型構造のため、その上部電極を外部配線に接続する際には、絶縁膜による素子分離が必須となる。
【0016】
絶縁膜には配線接続のためのコンタクト孔が形成される。コンタクト孔の形成法としては、(1) レジストマスクを用い反応性化学エッチング等による絶縁体のエッチング、(2) 素子加工に用いたレジストを残したまま絶縁膜を成膜し、その後溶剤等でレジストを剥離(自己整合プロセス)、の二つが主に用いられている。
【0017】
しかしながら(1) の方法では、この工程でのマスク合わせ余裕が素子の最小加工寸法を規定し、微細化に難があること、また(2) の方法では、微細化が進展し、フォトレジスト厚みと素子寸法が同程度になるとレジストの剥離が困難になる等の欠点を有している。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来MRAM等に用いられる磁気抵抗素子の微細加工方法としては、フォトリソグラフィとAr等を用いたイオンミリング法が主に用いられていた。しかしながら、物理的なスパッタリング法であるイオンミリング法では、加工に伴つて被加工物質が残渣として、レジストマスク側面、また加工装置中に再付着し、素子の特性劣化、歩留まり低下を引き起こすという欠点を有している。
【0019】
本発明はこのような課題に対処するためになされたものであり、イオンミリング法等の物理的スパツタリングによるエッチング法の使用を極力抑え、また構造上新たな利点を有する磁気抵抗素子を提供することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、GMR(Giant Magneto−resistance)、TMR(Tunneling Magneto−resistance)素子を用いたMRAMの磁気素子部分の製造工程において、イオンミリング法等の物理的スパッタリングによるエッチング法の使用を極力抑えることができる磁気素子の構造と、その製造法を実現したものである。
【0021】
本発明の磁気抵抗効果素子は、下部電極の表面に形成された第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層に形成され前記下部電極の表面に至る開口と、前記開口内に前記開口の側壁から離れて形成された前記下部電極に接続する磁気抵抗効果膜と、前記開口の側壁と前記磁気抵抗効果膜との間に形成された第2の絶縁層と、前記磁気抵抗効果膜に接続する上部電極とを具備してなることを特徴とする。
【0022】
本発明の磁気抵抗効果素子の製造方法は、第1の絶縁層とハードマスク層がこの順に積層された下部電極を準備し、前記ハードマスク層に開口を形成し、この開口が形成されたハードマスク層をマスクにした等方性エッチングにより、前記第1の絶縁層を前記下部電極に達するまで選択的に除去し、前記開口を通じて露出された前記下部電極の上面に磁気抵抗効果膜を形成し、前記第1の絶縁膜の凹部に第2の絶縁膜を堆積して前記磁気抵抗膜を埋め込み、前記磁気抵抗効果膜の上面電極が露出するまで前記第1と第2の絶縁膜を平面的に除去し、前記磁気抵抗効果膜の上面コンタクト電極に接続する上部電極を形成することを特徴とする。
【0023】
また、本発明の他の磁気抵抗効果素子の製造方法は、第1の絶縁層が上面に形成された下部電極を準備し、前記第1の絶縁層に前記下部電極にほぼ達する平面内に閉じた構造を持つトレンチを形成し、このトレンチに強磁性膜を埋め込み、前記強磁性膜に囲まれた前記第1の絶縁層を選択的に除去して、前記下部電極の上面を露出する開口を形成し、前記開口を通じて露出された前記下部電極の上面に磁気抵抗効果膜を形成し、前記開口を通じて第2の絶縁膜を堆積し、前記磁気抵抗効果膜の上面コンタクト電極が露出するまで前記第1と第2の絶縁膜および強磁性膜を平面的に除去し、前記磁気抵抗効果膜の上面コンタクト電極に接続する上部電極を形成することを特徴とする。
【0024】
また、本発明のさらに他の磁気抵抗効果素子の製造方法は、下部電極上に第1の絶縁層を形成し、所定の断面において前記下部電極に略達する2つの溝を前記第1の絶縁層に形成し、前記2つの溝に強磁性膜を埋め込み、前記2つの溝に挟まれた前記第1の絶縁層を選択的に除去して前記下部電極の上面に到る開口を形成し、前記開口内の前記下部電極の上面に磁気抵抗効果膜を形成し、前記磁気抵抗効果膜の側壁と前記開口の側壁との間に第2の絶縁層を形成し、前記磁気抵抗効果膜及び前記第1及び第2の絶縁層の上面を略同一面とした後に、前記磁気抵抗効果膜に接続する上部電極を形成することを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
前項において述べた磁気抵抗効果膜素子のいずれにおいても、開口の側壁に接して形成され、かつ磁気抵抗効果膜から離間して形成された、前記磁気抵抗膜よりも大きな保磁力を有する強磁性膜、あるいは磁気抵抗膜より高い透磁率を有する強磁性膜のいずれかを更に具備することができる。
【0026】
本発明における望ましい形態は以下の通りである。
(1) 磁気抵抗効果膜は、一層のトンネルバリア乃至非磁性層を持ち、一トンネルバリア乃至非磁性層の片側にはFe、Ni、Coを含む強磁性合金又は多層膜とPtMn等反強磁性体薄膜を少なくても一層含む高保磁力層とが積層された固着層と、もう一端にはFe、Ni、Coを含む強磁性合金又は多層膜とからなる記録層を配置したスピンバルブ構造であること。
【0027】
(2) 磁気抵抗効果膜は、二層のトンネルバリア乃至非磁性層を持ち、トンネルバリア乃至非磁性層の両側にはFe、Ni、Coを含む強磁性合金又は強磁性多層膜とPtMn等反強磁性体薄膜を少なくても一層含む高保磁力層とが積層された固着層と、トンネルバリアに挟まれた中間層にはFe、Ni、Coを含む強磁性合金又は多層膜とからなる記録層を配置したデュアルスピンバルブ構造であること。
【0028】
(3) 下部電極上に形成される絶縁膜としては、SiO2 、SiO、HSQ(hydrogen si1sesquioxane)、MSQ(methylsesquioxane)、リン添加ガラス、Al2 O3 、Si3 N4 が適当であるが、絶縁機能を有するものであれば物質種は限定されない。配線間容量を低減することを考えると低誘電率物質が好ましい。またその成膜法に関しては、スパッタ法、CVD法、塗布法等が適当であるが、特にその方法には限定されない。
【0029】
(4) 配線上の前記絶縁膜を選択的に除去する方法としては、ハロゲン系ガス、フロロカーボン系ガスを用いたCDE、RIEが適当であるが、当該作用を有する方法であれば方法の詳細、また反応性ガス種は限定されない。ただし素子領域に対する寸法変換差を低減するためには、高アスペクト比の凹部エッチングが可能な特性を有しているエッチング法が好ましい。エッチング時のマスクとしては、有機分子重合体を用いたマスクの他、いわゆるリフトオフ法によりパターンを転写した金属、誘電体からなるハードマスクを用いても良い。マスク上へのパターン転写はフォトリソグラフィ、電子線描画等従来公知のリソグラフィ技術を用いればよい。
【0030】
(5) 凹部が開孔した下部電極上に磁気抵抗効果膜を形成する方法としては、スパッタ法、蒸着法、CVD法等の気相成長法が適当である。凹部への平坦な埋め込みを実現するためには、例えばロングスロースパッタ法、コリメートスパッタ法等従来技術に対して改良を加えた方法が適当である。いずれも膜形成、凹部への平坦な埋め込み作用を有する方法であれば方法の詳細は限定されない。
【0031】
磁気抵抗効果膜に複数の金属、合金からなる積層膜を用いることは素子の機能向上の面から好ましい形態である。これらの異なる物質種からなる磁気抵抗効果膜の形成については、それそれ最適な形成法を適宜選択して用いることが望ましい。
【0032】
(6) 磁気抵抗効果膜、絶縁膜の一部を除去して、凹部中に材料膜を残置させ素子分離を行う方法としては、CMP法が最適である。その際の研磨剤、研磨条件、終点検出法等に関しては、本発明で限定するものではない。なお当該作用を有する方法であれば、CMP法以外に、エッチバック法、化学的除去法等の方法も可能である。
【0033】
(7) 素子分離後、上部配線の形成工程までには、別途任意の工程を付加しても良い。
【0034】
本発明の磁気抵抗素子では、その製造過程において、イオンミリング法等の物理的スパッタリングによるエッチングの使用を最小限とすることが可能である。従つて、以下のような優れた特徴を有する。
【0035】
(1) 物理的スパッタリングによるエッチングでは、加工に伴って被加工物質が残渣としてウエハ中、また加工装置中に再付着する。これらはウエハの特性劣化、歩留まり低下の原因となり好ましくない。縦型磁気抵抗素子の場合、素子側面への再付着が素子特性へ致命的な損傷を与える。本発明では、このような再付着に関わる問題を極力排除することが可能である。
【0036】
(2) 物理的スパッタリングによるエッチングプロセスで、素子近傍への再付着を低減するためには、スパッタリングに用いるイオンビームを基板法線に対して傾けて入射する方法が多く用いられる。しかしながらこのような斜入射によるイオンビームエツチングでは、加工後の素子側面角は数十度に及ぷテーパー角を持つ。また側面角度はビーム入射角、マスク側面傾き、マスク厚さに依存して変化するため、プロセスにより寸法変換差が異なる結果となる。磁気抵抗効果膜の抵抗値は膜の底面積に依存するため、寸法変換差のばらつきはそのまま素子特性のばらつきにつながる。本発明では、素子領域をCDE、RIE等により精度良く規定できるためこのような特性ばらつきを排除できる。
【0037】
(3) イオンミリング法のような荷電粒子を伴うエッチング法で磁気抵抗効果膜を加工した場合、絶縁膜部分の静電破壊が素子特性劣化の原因となる。本発明では、磁気抵抗素子の加工から荷電粒子を伴う加工プロセスを極力排除することができるため、かかる問題を軽減することができる。
【0038】
以下本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0039】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る磁気抵抗素子周辺部を模式的に示した断面図である。図中、10は基部絶縁層、11は下部電極、21は第1の絶縁層、31は後述の積層膜からなる磁気抵抗効果膜、41は第2の絶縁層、51は上部電極である。図示のように本実施形態の磁気抵抗効果素子では、磁気抵抗効果膜31は第1の絶縁層21に形成され下部電極11の表面に至る凹部21a内に形成されている。磁気抵抗効果膜31は下部電極11、上部電極51と電気的に接続しており、膜面垂直方向に電流が流れる。
【0040】
また凹部21aは第2の絶縁層41で充填されている。凹部21aの底面のサイズは、磁気抵抗効果膜31のサイズにほぼ等しい。また第1の絶縁層11と第2の絶縁層41の上面は同一平面にあり、かつ上部電極51底面とも一致している。
【0041】
次に図2、図3を用いて本実施形態の磁気抵抗素子の製造法について詳述する。図2は本発明の第1の実施形態に係る磁気抵抗素子の製造過程を模式的に示した断面図である。
【0042】
まず、基部絶縁層10上の下部電極11(Ti(5nm)/TiN(5nm)/Ta(20nm)からなる積層膜)を被覆するように膜厚200nmのSiO2 からなる第1の絶縁層21をプラズマCVD法により堆積する。さらにその後、膜厚10nmの非感光性樹脂層22をスピンコートで、さらに膜厚100nmのSi3N4からなるハードマスク層23をスパッタ法で堆積する。さらにフォトレジスト24の塗布と露光、現像工程によりフォトレジスト24に埋め込み部分を規定する開口部24aを形成する(図2(a))。
【0043】
次に、フロロカーボン系の反応ガス、例えばC4 F8 とCOの混合ガスを用いたRIEによりハードマスク層23、次にO2 ガスを用いたRIEにより非感光性樹脂層22を第1の絶縁層21に達するまでエッチングする。この例で挙げたように、ハードマスク層23と非感光性樹脂層22に各開口部23a,22aを形成するためには、第1の絶縁膜21との間に十分な選択比を得られる材料及び反応ガスを組み合わせることが好ましい。エッチング後フォトレジスト24は溶剤により除去する(図2(b))。
【0044】
次に、第1の絶縁層21をダウンフロー式のCDE装置を利用しCF4 +H2 混合ガスを用いて下部電極11に達するまでエッチングする。ここでRIEを用いないのは、エッチング反応を等方的に行わせるためであって、これにより第1の絶縁層21には図2(c)に示すようなワインカップ状の凹部21aが形成される。このような形状となるのは反応が開口部から同心円状に進行するためである。なお凹部21aを形成するためには、第1の絶縁層21と下部電極11との間に十分な選択比を得られる材料及び反応ガスを組み合わせることが好ましい。
【0045】
第1の絶縁層21への凹部21a開口後、この試料を成膜用の真空装置(不図示)にマウントし、表面清浄化のためArイオンによるクリ−ニングを行う。本実施形態では、磁気抵抗効果膜31にトンネル磁気抵抗効果膜を用いているが、この磁気抵抗効果膜31を積層するために、コリメータを備えた超高真空スパッタ装置を成膜に用いた。スパッタターゲットとウエハとの距離は約40cm離れており、いわゆるロングスロースパッタを実現している。
【0046】
なお、図3(a)に示すように本実施形態では、ハードマスク層23の開口部23aが入射スパッタ粒子に対するコリメータとして機能する。コリメータとしての特性は開口部寸法と膜厚との比に依存して変化するため、それら開口部寸法と膜厚を制御することにより磁気抵抗効果膜の堆積形状を制御することが可能である。このように製造過程における素子構造が、コリメート機能を有していることは本発明の大きな利点である。
【0047】
磁気抵抗効果膜31の下部電極301はNiFe(5nm)/PtMn(10nm)/Co(3nm)からなる三層膜、上部電極303はCo(3nm)単層膜からなり、それそれスパッタ法により堆積した。接合バリア302はアモルファスAl2 O3 からなり、膜厚1nmのAlをスパッタ法で堆積後、酸素プラズマに接触させ形成した。上部電極303の堆積後、さらにコンタクトメタル304として膜厚50nmのTaをスパッタ法により堆積した(図3(a))。
【0048】
その後、真空装置から取り出し、溶剤を用いて樹脂層22を溶解してハードマスク層23及びハードマスク上の堆積物31´(301〜304)を除去する(図3(b))。なお、堆積物31´は磁気抵抗効果膜31形成時に同時に堆積さ、これと同じ層構造を有する積層膜である。
【0049】
この後、まず全面に第2の絶縁層41としてAl2 O3を膜厚500nm堆積し、磁気抵抗効果膜31を完全に被覆した後、平坦化レジスト(不図示)+RIE、及びCMPを用いたエッチバックにより磁気抵抗効果膜31のコンタクトメタル304に達するまで全体をエッチングする。本実施形態では、コンタクトメタル304上部は第1の絶縁層21を超えて形成されることはない。これにより本発明の特徴である、第1の絶縁層と第2の絶縁層の上面が同一平面上にある構造が形成される(図3(c))。
【0050】
上部電極51はTi(5nm)/TiN(5nm)/Al(300)nm/TiN(5nm)からなり、スパッタ法により全面に堆積した後、フォトリソグラフィとRIEにより配線パターンを形成した(図3(d))。
【0051】
本実施形態では、コンタクトメタル304に達するまで第2の絶縁層41及び第1の絶縁層21を除去することで、コンタクトのための接続孔を形成すること無しに、自己整合的にコンタクトメタル304の接続面が露出される。すなわち従来行われてきたCMP法による表面平坦化後の層間絶縁膜形成、接続孔形成を省略することができる。
【0052】
本実施形態のように、第1の絶縁層と第2の絶縁層とで異なる材質のものを用いることができるのは、本発明の大きな特徴である。すなわち第2の絶縁層は磁気抵抗効果膜近傍にのみ局在して存在しているのに対して、第1の絶縁層は試料全面に広がっている。従ってそれそれの機能を構造に即して最適化することにより、素子機能をより向上させることが可能である。
【0053】
第1の絶縁膜と第2の絶縁膜との組み合わせとしては例えば次のようなものが考えられる。
(1) 第1の絶縁層:HSQ等の低誘電率材料、第2の絶縁層:Si3N4、Al2 O3 等高密度材料。
磁気抵抗効果素子近傍には磁気抵抗効果素子からの金属拡散を防ぐため、Si3 N4 、Al2 03 等高密度材料を用いることが好ましい。しかしこれらの材料は誘電率が高いため、配線間容量を増大させる原因になる。従って本発明のように素子近傍のみ高密度高誘電率材料を用い、それ以外の部分には低誘電率材料を用いれば、素子性能を損なうことなく、金属拡散による劣化を防止することが可能となる。
【0054】
(2) 第1の絶縁層:HSQ等の低誘電率材料、第2の絶縁層:フェライト等の強磁性絶縁材料。
【0055】
MRAMのように多数個の磁気抵抗素子を集積した素子では、磁気抵抗素子間の磁気的な干渉が問題となる場合がある。また素子の使用環境としては外部磁界が外乱として働く場合がある。それら対策としては、磁気抵抗素子近傍に軟磁性体を配置し、磁気シールドとしての機能を持たせることが有効である。例えばフェライト等の酸化物強磁性体は、このような磁気シールド材として適している。
【0056】
しかしこれらの材料は誘電率が高いため配線間容量を増大させる原因になる。従って本発明のように素子近傍のみ強磁性絶縁材料を用い、それ以外の部分には低誘電率材料を用いれば、素子性能を損なうことなく、磁気的な干渉、外乱を防止することが可能となる。
【0057】
(第2の実施形態)
図4、図5は本発明の第2の実施形態に係かる磁気抵抗効果素子の製造工程を段階的に示した素子断面図である。本実施形態の基本的な製造工程は第1の実施形態と同一であり、同一箇所には同一番号を付してその詳細な説明は省略する。
【0058】
第1の実施形態の図2(a)の工程と同様にして、ハードマスク層23の上に開口部24aを有するフォトレジスト24を形成する(図4(a))。次にRIEにより、ハードマスク層23、樹脂層22、第1の絶緑層21を貫通して下部電極11の上面まで及ぶ開口部24a´を形成する(図4(b))。
【0059】
このような構造で、第1の絶縁層21を等方エッチングすると、エッチング領域は開口部24a´から外側に向けて広がり、結果として、ハードマスク層23の開口部寸法に比べ大きな開口寸法を持つ凹部21a´が形成される(図5(a))。
【0060】
次に、コリメータ装置を備えた超高真空スパッタ装置を用いて磁気抵抗効果膜31を形成し(図5(b))、その後真空装置から取り出し、溶剤を用いて樹脂層22を溶解し、ハードマスク層23およびハードマスク上の堆積物31´を除去する(図5(c))。
【0061】
続いて、凹部21a´を第2の絶縁層41で埋め込み、磁気抵抗効果膜31のコンタクトメタルまでエッチバックする(図5(d))。その後上部電極51を形成することにより、図5(e)に示す素子構造が完成する。
【0062】
第2の実施形態では、前述のように凹部21a´が柱状構造をしているため、第1の絶縁層21と第2の絶縁層41の境界が膜面にほぼ垂直である。また凹部21a´の広がりは凹部開口の際のエッチング量により制御可能である。
【0063】
(第3の実施形態)
図6、図7は本発明の第3の実施形態にかかる磁気抵抗素子の製造工程を段階的に示した素子断面図である。第3の実施形態は基本的な製造工程は第1の実施形態と同一であり、同一箇所には同一番号を付してその詳細な説明は省略する。
【0064】
第3の実施形態では、第1の絶縁層21とハードマスク層23の間に樹脂層22を設けず、磁気抵抗効果膜31形成後に、ハードマスク層23とその上の堆積物31´を除去せずに、第2の絶縁層41を堆積することが特徴である(図7(d))。ハードマスク層23と堆積物31´は、第2絶縁層41の平坦化時に同時に除去される(図7(e))。
【0065】
第3の実施形態では、第2の絶縁層41の堆積時に凹部21aに空隙42が生じる場合がある。これは、第2の絶縁層41の堆積条件を最適化することにより解消できる場合もあるが、図示のように素子機能に特に問題がなければ放置しておいても差し支えない。また上部電極51の形成前に、第2の絶縁層を再度全面に形成し、平坦化を行うことによつても除去可能である。
【0066】
(第4の実施形態)
図8は本発明の第4の実施形態にかかる磁気抵抗素子の構造を模式的に示した素子断面図である。図中、11は下部電極、21は第1の絶縁層、31は磁気抵抗効果膜、41は第2の絶縁層、51は上部電極である。また61は強磁性膜である。
【0067】
図示のように第4の実施形態の磁気抵抗素子では、磁気抵抗効果膜31は第1の絶縁層21に形成され、周囲を強磁性膜61で取り囲まれ、下部電極11の表面に至る凹部内に形成されている。磁気抵抗効果膜31は下部電極11.上部電極21と電気的に接続しており、膜面垂直方向に電流が流れる。
【0068】
また凹部は第2の絶縁層41で充墳されている。凹部の底面積は、磁気抵抗効果膜の底面積に比ぺてほぼ等しく形成されている。また第1の絶縁層11と第2の絶縁層41の上面、さらに強磁性膜61の上面は同一平面にあり、かつ上部電極51底面とも一致している。
【0069】
次に図9、図10を用いて第3の実施形態の磁気抵抗素子の製造法について詳述する。
図9、図10は本発明の第4の実施形態にかかる磁気抵抗素子の製造過程を段階的に示した素子断面図である。
【0070】
まず基部絶縁層10上の下部電極11(Ti(5nm)/TiN(5nm)/Ta(20nm))を被覆するように膜厚200nmのSiO2 からなる第1の絶縁層21をプラズマCVD法により堆積する(図9(a))。さらにその後、強磁性膜61を埋め込むための膜面内で閉じた構造を持つトレンチを第1の絶縁層21に開口し、強磁性膜61の堆積、平坦化により図9(b)に示す構造が得られる。
【0071】
なおトレンチの平面形状は図示していないが、円形、長方形、平行四辺形等の所望の形状とすることが出来る。またトレンチの断面形状は、強磁性膜61が十分に埋め込み可能な形状、例えば順テーバ形状を有していることが好ましい。
【0072】
また、所定の断面において下部電極11にほぼ達する2つの溝を第1の絶縁層21に形成し、この2つの溝に強磁性膜を埋め込み、2つの溝に挟まれた第1の絶縁層21を選択的に除去して下部電極21の上面に到る開口を形成するようにしてもよい。
【0073】
強磁性膜としては、例えばCoPt合金、Co/Pt多層膜のような硬質磁性合金、多層膜、またCo/Cu多層膜のような強い層間結合を有する多層膜、またPtMn等の反強磁性体と硬質磁性合金との積層膜等を用いることができる。また例えばNiFe合金のような高透磁率軟磁性合金、アモルファス合金を用いることも可能である。
【0074】
次にフォトレジスト24の塗布と露光、現像工程によりフォトレジスト24に埋め込み部分を規定する開口部24aを形成する(図9(c))。次に、フロロカーボン系の反応ガス、例えばCF4 +H2 混合ガスを用いたRIEにより、第1の絶縁層21を下部電極11に達するまでエッチングして、強磁性層61に囲まれた凹部61aを形成する。この際、第1の絶縁層21と強磁性膜61とはRIEの反応ガスに対して十分な選択比を有している必要がある。本実施形態のように強磁性体とSiO2 の組み合わせではフロロカーボン系の反応ガスを用いることで、10を超える大きなな選択比を得られるため好ましい。エッチング後フォトレジスト24は溶剤により除去する(図9(d))。
【0075】
本実施形態では、第1の絶縁層21の開口部寸法の一方向は強磁性膜61によつて規定される。すなわち図9(b)〜(d)のプロセスは自己整合ブロセスであり、特に図9(c)の工程での合わせずれ、寸法変換差の影響を受けることがない。すなわち磁気抵抗素子31と強磁性膜61との間隔のばらつきを軽減することが可能であり、その効果は大きい。
【0076】
第1の絶縁層21への凹部開口後、この試料を成膜用の真空装置にマウントし、表面清浄化のためArイオンによるクリ−ニングを行う。本実施形態では磁気抵抗効果膜31にトンネル磁気抵抗効果膜を用いている。本実施形態では、コリメータを備えた超高真空スバッタ装置を成膜に用いた。スパッタターゲットとウエハとの距離は約40cm離れており、いわゆるロングスロースパッタを実現している。
【0077】
なお図示のように本実施形態では、強磁性膜61で規定された第1の絶縁層21の開口部が入射スパッタ粒子に対するコリメータとしても機能する。コリメータとしての特性は開口部寸法と膜厚との比に依存して変化するため、それら開口部寸法と膜厚を制御することにより磁気抵抗効果膜の堆積形状を制御することが可能である。このように製造過程における素子構造が、コリメート機能を有していることは本発明の大きな利点である。
【0078】
下部電極301はNiFe(5nm)/PtMn(10nm)/Co(3nm)からなる三層膜、上部電極303はCo(3nm)単層膜からなり、それそれスパッタ法により堆積した。接合バリア302はアモルファスAl2 O3 からなり、膜厚1nmのAlをスパッタ法で堆積後、酸素プラズマに接触させ形成した。上部電極303の堆積後、さらにコンタクトメタル304として膜厚50nmのTaをスパッタ法により堆積した(図10(a))。
【0079】
磁気抵抗効果膜31の堆積後、全面に第2の絶縁層41としてAl2 O3 を膜厚500nm堆積し、磁気抵抗効果膜31を完全に被覆した後(図10(b))、平坦化レジスト+RIE、及びCMPを用いたエッチバックにより磁気抵抗効果膜31のコンタクトメタル304に達するまで全体をエッチングする(図10(c))。
【0080】
第3の実施形態では、コンタクトメタル304上部は第1の絶縁層21を超えて形成されることはない。これにより本発明の特徴である、第1の絶縁層21と第2の絶縁層41の上面とさらに強磁性膜61の上面とが同一平面上にある構造が形成される(図10(c))。
【0081】
上部電極51はT1(5nm)/TiN(5nm)/Al(300nm)/TiN(5nm)からなり、スパッタ法により全面に堆積した後、フォトリソグラフィとRIEにより配線パターンを形成する(図10(d))。
【0082】
第3の実施形態では、上述のように強磁性膜61に囲まれた領域に自己整合的に磁気抵抗効果膜31を配置して、磁気抵抗効果膜31に対してバイアス磁界を印加する構造が実現できる。
【0083】
(第5の実施形態)
図11は本発明の第5の実施形態にかかる磁気抵抗素子の構造を模式的に示した断面図である。図中、11は下部電極、21は第1の絶縁層、31は磁気抵抗効果膜、41は第2の絶縁層、51は上部電極である。また61、62a、62bは強磁性膜である。
【0084】
図11に示すように本実施形態の磁気抵抗効果素子では、磁気抵抗効果膜31は第1の絶縁層21に形成され、周囲を強磁性膜61で取り囲まれ、下部電極11の表面に至る凹部内に形成されている。磁気抵抗効果膜31は下部電極11、上部電極21と電気的に接続しており、膜面垂直方向に電流が流れる。また凹部は第2の絶縁層41で充填されている。
【0085】
凹部の底面積は、磁気抵抗効果膜の底面積に比べてほぼ等しく形成されている。また第1の絶縁層21と第2の絶縁層41の上面、さらに強磁性膜61の上面は同一平面にあり、かつ上部電極51底面とも一致している。
【0086】
上部電極51は強磁性膜62a、62bによりその3面が被覆されており、強磁性膜62a、62bは強磁性膜61と接続して磁気回路を形成している。本実施形態における強磁性膜61、62a、62bには、例えばNiFe合金のような高透磁率軟磁性合金、アモルフアス合金を使うことが好ましい。
【0087】
第5の実施形態では、上部電極51は強磁性膜62a,62bによりその3面が被覆されたいわゆる磁気シールド構造を有していることが特徴である。強磁性膜62a,62bは強磁性膜61と接続して磁気回路を形成しており、かつ強磁性膜61は図示のごとく配線幅よりその開口部が小さいため、いわゆるヨークとして機能する。すなわち本実施形態では、磁気抵抗効果膜31に、上部配線の発生磁界を効果的に印加する構造が実現できる。また外部磁界に対するシールド機能も有している。
【0088】
図12、13は第5の実施形態の磁気抵抗素子の製造過程を段階的に示した素子断面図である。本実施形態の磁気抵抗効果素子の製造過程は、基本的には第4の実施形態の製造過程と同一であるが、その製造方法の1例を概略説明する。本発明の特徴部分である磁気抵抗効果素子の周辺部分の製造方法以外は、既知の方法を用いることができ、下記の方法に限定されるものではない。
【0089】
まず、図9(a)と同様にして基部絶縁層10上の下部電極11を被覆するように第1の絶縁層21を堆積する(図12(a))。さらにその後、強磁性膜61を埋め込むためのトレンチを第1の絶縁層21に開口し、強磁性膜61の堆積、平坦化により図12(b)に示す構造が得られる。しかしながら、第5の実施形態では導電性を有する軟磁性体からなる強磁性膜61が強磁性膜62a,62bを介して上部電極51に電気的に接続しているため、強磁性膜61と下部電極11とを電気的に絶縁する必要がある。これは図12(b)で示すように、強磁性膜61を埋め込むトレンチを、下部電極11に達しないように形成することで解決できる。
【0090】
その後は第4の実施形態と同様にして、強磁性体膜61に囲まれた領域の第1の絶縁膜21を除去して凹部61aを形成し(図12(c))、この凹部61aに磁気抵抗効果膜31を形成する(図12(d))。次に凹部61aを第2の絶縁膜41で埋め込み(図12(e))、CMPにより平坦化を行って磁気抵抗効果膜31の上面コンタクトメタルを露出させる(図12(f))。
【0091】
次に、上部電極51を形成し、その上部に強磁性膜62aを形成する(図13(a))。続いて全面に強磁性膜62bを形成し(図13(b))、これをRIEでエッチバックすることにより、上部電極51の側壁に強磁性膜62bを残置する(図13(c))。
【0092】
なお第5の実施形態では、強磁性膜62と上部電極51とが電気的に接続した構造を示したが、例えば強磁性膜62と上部電極51の間に絶縁体を挿入することで強磁性膜62と上部電極51とが電気的に絶縁した構造も実現できる。この場合、強磁性膜61と下部電極11は電気的に接続していても良い。
【0093】
(第6の実施形態)
図14は本発明の第6の実施形態に係る磁気抵抗効果素子の構造を模式的に示した素子断面図である。図中、11は下部電極、21は第1の絶縁層、31は磁気抵抗効果膜、41は第2の絶縁層、51は上部電極である。また61、63は強磁性膜、10は基部絶縁層、71は埋め込み配線である。
【0094】
第6の実施形態は基本的に第4並びに第5の実施形態と同一であるが、全体が埋め込み配線71上に形成されていることが特徴である。埋め込み配線71は強磁性膜63によりその3面が被覆されており、強磁性膜63は強磁性膜61と接続して磁気回路を形成してる。
【0095】
第6の実施形態における強磁性膜61、63には、例えばNiFe合金のような高透磁率軟磁性合金、アモルファス合金を使うことが好ましい。
【0096】
第6の実施形態では、埋め込み配線71は強磁性膜63によりその3面が被覆されたいわゆる磁気シールド構造を有していることが特徴である。強磁性膜63は強磁性膜61と接続して磁気回路を形成しており、かつ強磁性膜61は図示のごとく配線幅よりその開口部が小さいため、いわゆるヨークとして機能する。すなわち本実施形態では、磁気抵抗効果膜31に、上部配線の発生磁界を効果的に印加する構造が実現できる。また外部磁界に対するシールド機能も有している。
【0097】
図15、16は第6の実施形態の磁気抵抗素子の製造過程を段階的に示した素子断面図である。第6の実施形態の磁気素子の製造過程は、基本的には第4の実施形態の製造過程と同一である。強磁性膜61と強磁性膜63との接続は、強磁性膜61を埋め込むトレンチを、埋め込み配線71に達するように形成することで実現できる。
【0098】
第6の実施形態の磁気抵抗効果素子の形成方法の1例を図15,16を用いて概略説明する。本発明の特徴部分である磁気抵抗効果素子の周辺部分の製造方法以外は、既知の方法を用いることができ、下記の方法に限定されるものではない。
【0099】
まず、基部絶縁層10にトレンチを形成し(図15(a))、全面に強磁性膜63を形成後、埋め込み配線となる金属層71を堆積する(図15(b))。
【0100】
その後、基部絶縁層10の上面が露出するまでエッチバックし(図15(c))、例えばSiO2 からなる絶縁層12を上面に形成し、さらに下部電極11を形成する(図15(d))。さらにその上に第1の絶縁層21を形成する(図15(e))。
【0101】
次に、第1の絶縁層21と絶縁層11を貫通し、強磁性膜63に達するトレンチを形成し、強磁性膜61を埋め込む(図16(a))。次に、レジスト74でトレンチの外周部分を覆い、トレンチに囲まれた領域の第1の絶縁膜21を除去し、下部電極11を露出する(図16(b))。
【0102】
下部電極11上に磁気抵抗効果膜31を形成し(図16(c))、第2の絶縁膜41で埋め込んだ後、コンタクトメタルが露出するまで平坦化する(図16(d))。コンタクトメタル上に上部電極51を形成することにより、第6の実施形態の磁気抵抗効果膜が完成する(図16(e))。
【0103】
なお本発明は上述の実施形態に限るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば、幾つかの形態を組み合わせて用いることができる。例えば第5並びに第6の実施形態を組み合わせると磁気抵抗効果膜を磁気シールドで完全に被覆した構造を得ることができ好ましい。
【0104】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の磁気抵抗効果素子を利用することで、イオンミリング法等の物理的スパッタリングによるエッチング法の使用を極力抑えることができる。これにより、ウエハの特性劣化、歩留まり低下の原因となる、被加工物質の再付着、寸法変換差の低減、静電破壊の影響を低減することが可能となるだけでなく、強磁性膜で凹部寸法を規定することにより、自己整合的にバイアス膜を配置した磁気抵抗効果素子およびその製造方法、自己整合的にヨーク構造を配置した磁気抵抗効果素子を得ることができその効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る磁気抵抗効果素子の断面図。
【図2】第1の実施形態の磁気抵抗効果素子の製造工程を段階的に示す素子断面図。
【図3】図2に続く工程での素子断面図。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る磁気抵抗効果素子の製造工程を段階的に示す素子断面図。
【図5】図4に続く工程での素子断面図。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る磁気抵抗効果素子の製造工程を示す素子断面図。
【図7】図6に続く工程での素子断面図。
【図8】本発明の第4の実施形態に係る磁気抵抗効果素子の断面図。
【図9】第4の実施形態の磁気抵抗効果素子の製造工程を段階的に示す素子断面図。
【図10】図9に続く工程での素子断面図。
【図11】本発明の第5の実施形態に係る磁気抵抗効果素子の断面図。
【図12】第5の実施形態の磁気抵抗効果素子の製造工程を段階的に示す素子断面図。
【図13】図12に続く工程での素子断面図。
【図14】本発明の第6の実施形態に係る磁気抵抗効果素子の断面図。
【図15】第6の実施形態の磁気抵抗効果素子の製造工程を段階的に示す素子断面図。
【図16】図15に続く工程での素子断面図。
【符号の説明】
11…下部電極
10、21、41…絶縁膜
21a、21a´…開口部
22…樹脂層
23…ハードマスク層
24…フオトレジスト
31…磁気抵抗効果膜
301…下部素子電極
302…接合バリア
303…上部素子電極
304…コンタクトメタル(電極)
51…上部電極
61、62、63..... 強磁性膜
71…埋め込み配線
Claims (7)
- 下部電極の表面に形成された第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層に形成され前記下部電極の表面に至る開口と、前記開口内に前記開口の側壁から離れて形成された前記下部電極に接続する磁気抵抗効果膜と、前記開口の側壁と前記磁気抵抗効果膜との間に形成された第2の絶縁層と、前記磁気抵抗効果膜に接続する上部電極とを具備してなることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
- 前記磁気抵抗効果膜、前記第1の絶縁層及び前記第2の絶縁層の上面が略同一平面にあり、かつ前記上部電極が前記磁気抵抗効果膜の上面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果素子。
- 前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層が異なる物質からなることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気抵抗効果素子。
- 前記開口の側壁に接して形成され、かつ前記磁気抵抗効果膜から離間して形成された、前記磁気抵抗膜よりも大きな保磁力を有する強磁性膜、あるいは前記磁気抵抗膜より高い透磁率を有する強磁性膜のいずれかを具備することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
- 第1の絶縁層とハードマスク層がこの順に積層された下部電極を準備し、前記ハードマスク層に開口を形成し、この開口が形成されたハードマスク層をマスクにした等方性エッチングにより、前記第1の絶縁層を前記下部電極に達するまで選択的に除去し、前記開口を通じて露出された前記下部電極の上面に磁気抵抗効果膜を形成し、前記第1の絶縁膜の凹部に第2の絶縁膜を堆積して前記磁気抵抗膜を埋め込み、前記磁気抵抗効果膜の上面電極が露出するまで前記第1と第2の絶縁膜を平面的に除去し、前記磁気抵抗効果膜の上面コンタクト電極に接続する上部電極を形成することを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造方法。
- 第1の絶縁層が上面に形成された下部電極を準備し、前記第1の絶縁層に前記下部電極にほぼ達する平面内に閉じた構造を持つトレンチを形成し、このトレンチに強磁性膜を埋め込み、前記強磁性膜に囲まれた前記第1の絶縁層を選択的に除去して、前記下部電極の上面を露出する開口を形成し、前記開口を通じて露出された前記下部電極の上面に磁気抵抗効果膜を形成し、前記開口を通じて第2の絶縁膜を堆積し、前記磁気抵抗効果膜の上面コンタクト電極が露出するまで前記第1と第2の絶縁膜および強磁性膜を平面的に除去し、前記磁気抵抗効果膜の上面コンタクト電極に接続する上部電極を形成することを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造方法。
- 下部電極上に第1の絶縁層を形成し、所定の断面において前記下部電極に略達する2つの溝を前記第1の絶縁層に形成し、前記2つの溝に強磁性膜を埋め込み、前記2つの溝に挟まれた前記第1の絶縁層を選択的に除去して前記下部電極の上面に到る開口を形成し、前記開口内の前記下部電極の上面に磁気抵抗効果膜を形成し、前記磁気抵抗効果膜の側壁と前記開口の側壁との間に第2の絶縁層を形成し、前記磁気抵抗効果膜及び前記第1及び第2の絶縁層の上面を略同一面とした後に、前記磁気抵抗効果膜に接続する上部電極を形成することを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造方法。
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