JPH10238582A - 油圧緩衝器及び油圧緩衝器への作動油充填方法 - Google Patents

油圧緩衝器及び油圧緩衝器への作動油充填方法

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JPH10238582A
JPH10238582A JP2986597A JP2986597A JPH10238582A JP H10238582 A JPH10238582 A JP H10238582A JP 2986597 A JP2986597 A JP 2986597A JP 2986597 A JP2986597 A JP 2986597A JP H10238582 A JPH10238582 A JP H10238582A
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JP
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cylinder
bladder
chamber
shock absorber
reservoir
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JP2986597A
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Masatoshi Ota
雅敏 太田
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Showa Corp
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SHOWA AUTO ENG
Showa Corp
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    • F16F9/00Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium
    • F16F9/32Details
    • F16F9/43Filling or drainage arrangements, e.g. for supply of gas
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
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    • F16F9/08Springs, vibration-dampers, shock-absorbers, or similarly-constructed movement-dampers using a fluid or the equivalent as damping medium using both gas and liquid where gas is in a chamber with a flexible wall
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧緩衝器の全長を短く設定できるととも
に、油圧緩衝器の作動を良好に維持でき、且つリザーバ
室を構成するブラダの損傷を防止できるようにするこ
と。 【解決手段】 シリンダ12内にピストン13を備えた
ピストンロッド14が挿入され、シリンダ外周にリザー
バケース51が固定され、このリザーバケース内がブラ
ダ52によって内側の体積補償油室53と外側の気体室
55とに区画されてリザーバ室50が構成され、シリン
ダにはリザーバ室の体積補償油室とシリンダのピストン
側室28Aとを連通する連通孔56が形成された単筒式
の油圧緩衝器10において、ブラダが略樽形状に形成さ
れ、リザーバ室の体積補償油室は、油圧緩衝器の最伸長
状態で、ブラダが成形状態の樽形状をなすように構成さ
れたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動二輪車又は自
動四輪車等に使用される油圧緩衝器に係り、特に単筒式
の油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の単筒式の油圧緩衝器には、実開平
2-59333 号公報に示すように、シングルチューブからな
るシリンダ内に作動油が充填されるとともに、ピストン
ロッドが挿入され、このピストンロッドの端部に減衰力
発生機構を備えたピストンが設置され、このピストンに
よってシリンダ内がピストン側室とロッド側室とに区画
され、また、シリンダ外周にリザーバケースが固定さ
れ、このリザーバケース内がブラダによって内側の体積
補償油室と外側の気体室とに区画されてリザーバ室が構
成され、更に、シリンダには、リザーバ室の油室とピス
トン側室とを連通する連通孔が形成されたものが知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、リ
ザーバ室をシリンダに対し並列配置することにより、単
筒式の油圧緩衝器においても、油圧緩衝器の全長を短く
設計することができる。
【0004】ところが、この従来技術では、リザーバ室
を構成するブラダが直円筒形状であるため、油圧緩衝器
の最伸長状態でブラダが、リザーバ室の油室とシリンダ
のピストン側室とを連通する連通孔の開口部に吸着され
て、ブラダの内周面に開口部の跡が生じてブラダが損傷
したり、油圧緩衝器が最伸長状態から圧縮行程へ移行し
たときにも、ブラダが連通孔の開口部に吸着されたまま
で、ブラダの拡縮運動が阻害されて、油圧緩衝器の作動
に支障をきたす現象が生ずる。
【0005】特に、この現象は、油圧緩衝器の長年の使
用によってシリンダ内の作動油が不足したときや、寒冷
地で作動油の温度が低下して、シリンダ内の作動油量が
減少したときに著しくなる。
【0006】更に、上記従来技術では、ブラダをシリン
ダの外周に、その閉塞端側からシリンダの軸方向に沿っ
て挿入する場合、ブラダの両端のシール部がシリンダ外
周によって拡径されることになるので、ブラダのシール
部は、シリンダの連通孔を通過する際に、この連通孔の
開口部によって損傷することがある。
【0007】実開平2-58140 号公報には、シリンダに形
成される連通孔のブラダ側開口部に面取りが施されて、
ブラダのシリンダ外周への挿入時に、ブラダのシール部
が損傷しないよう考慮されている。しかし、この場合
も、ブラダのシール部は、シリンダの外周によって拡径
された状態で連通孔の開口部を通過するため、やはりシ
ール部の内周に損傷が生じてしまう。
【0008】また、前記従来技術(実開平2-59333 号公
報)では、リザーバケース(31)の回り止め機能は、
リザーバケースに挿入固定され、且つシリンダ(1)の
外周に当て止めされたボルト(56)によってなされ、
また、リザーバケースの軸方向の位置決めは、ストッパ
リング(32)によってなされている。更に、上記ボル
ト(56)は、止めビス(番号なし)によって自身の回
り止めがなされている。このように、リザーバケースが
回り止め及び軸方向の位置決めを確実化するためには、
それぞれボルト(56)、ストッパリング(32)が必
要となり、更に上記止めビスが追加されるため、構造が
複雑となって部品点数が増大してしまう。
【0009】本発明は、上述の事情を考慮してなされた
ものであり、請求項1、2又は3に記載の発明の課題
は、油圧緩衝器の全長を短く設定できるとともに、油圧
緩衝器の作動を良好に維持でき、且つリザーバ室を構成
するブラダの損傷を防止できる油圧緩衝器を提供するこ
とにある。
【0010】また、請求項4に記載の発明の課題は、リ
ザーバ室を構成するブラダの、特にシール部の損傷を回
避できる油圧緩衝器を提供することにある。
【0011】請求項5又は6に記載の発明の課題は、リ
ザーバ室を構成するリザーバケースを簡単な構造でシリ
ンダに確実に固定できる油圧緩衝器を提供することにあ
る。
【0012】請求項7に記載の発明の課題は、リザーバ
室の体積補償油室に充填された作動油中に空気の混入を
確実に防止できる油圧緩衝器の作動油充填方法を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、シリンダ内に作動油が充填されるとともにピストン
ロッドが挿入され、このピストンロッドの端部に減衰力
発生機構を備えたピストンが設置され、このピストンに
よって上記シリンダ内がピストン側室とロッド側室とに
区画され、上記シリンダ外周にリザーバケースが固定さ
れ、このリザーバケース内が筒状のブラダによって内側
の体積補償油室と外側の気体室とに区画されてリザーバ
室が構成され、上記シリンダには、上記リザーバ室の上
記体積補償油室と上記ピストン側室とを連通する連通孔
が形成された単筒式の油圧緩衝器において、上記ブラダ
は略樽形状に成形され、上記リザーバ室の上記体積補償
油室は、上記油圧緩衝器の最伸長状態で、ブラダが成形
状態の樽形状をなすように構成されたものである。
【0014】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、シリンダに外部からシリンダ内の油量
を調整するドレンボルトを設けたものである。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の発明において、上記ブラダは、内周面にリブが
突設されたものである。
【0016】請求項4に記載の発明は、請求項1、2又
は3に記載の発明において、上記ブラダの両端部には、
シリンダの外径よりも小径で該シリンダの外周面に接触
するシール部が形成されるとともに、上記シリンダの外
周面には、連通孔を通り上記シリンダの軸線に直角な方
向に延びる環状溝が形成されたものである。
【0017】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載の発明において、上記シリンダ外周に
は、リザーバケースの一端部を当接するストッパ部が形
成されるとともに、閉塞端側に厚肉部が形成され、ま
た、上記リザーバケースに装着されるブラダの両端部に
は、上記シリンダの外径よりも小径で該シリンダの外周
面に接触するシール部が膨出して形成され、更に、上記
リザーバケースの他端部には、上記シリンダの上記厚肉
部に径方向に挿入固定されたボルトに当接して、該リザ
ーバケースを軸方向に位置決めし且つ回り止めを果たす
係止部が設けられたものである。
【0018】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明において、上記ボルトは、シリンダ内の作動油を
排出可能とするドレンボルトであるようにしたものであ
る。
【0019】請求項7に記載の発明は、シリンダ内に、
ピストンロッドの一端部に連結され且つ減衰力発生機構
を備えたピストンが摺動自在に配設されるとともに、上
記シリンダの外周にリザーバ室が配置され、このリザー
バ室内がブラダによって、連通孔を介し上記シリンダの
内部に連通する体積補償油室と気体室とに区画され、上
記シリンダ内及び上記体積補償油室内に作動油を充填す
る油圧緩衝器への作動油充填方法において、まず、上記
リザーバ室の上記気体室を加圧状態として上記ブラダを
上記シリンダの外周面に密着させた状態で、上記シリン
ダ内に作動油を充填し、次に、上記気体室を大気圧状態
として、上記ブラダが成形時の標準状態に戻るときの上
記体積補償油室内の負圧の作用で、上記シリンダ内の作
動油を上記連通孔を介し上記体積補償油室へ導入し充填
するようにしたものである。
【0020】請求項1に記載の発明には、次の作用があ
る。リザーバ室がシリンダの外周に設置されて、シリン
ダと並列に配置されたので、単筒式の油圧緩衝器におい
ても、油圧緩衝器の全長を短く設計できる。
【0021】また、油圧緩衝器の最伸長状態でブラダの
内側に体積補償油室が確保されたので、この最伸長時に
ブラダが、シリンダの下部側壁に形成された連通孔の開
口部に吸着されることがない。このため、ブラダが連通
孔の開口部に吸着されて、ブラダの内周面に開口部の跡
が生じてブラダが損傷したり、油圧緩衝器が最伸長状態
から圧縮行程へ移行したときにも、ブラダが連通孔の開
口部に吸着されたままでブラダの拡縮運動が阻害され
て、油圧緩衝器の作動に支障が生ずる現象を回避でき
る。この結果、油圧緩衝器の作動を良好に維持でき、且
つ、リザーバ室のブラダの損傷を防止することができ
る。
【0022】また、最伸長時に体積補償油室が確保され
ているので、最伸長状態から圧縮される場合にもブラダ
の受圧面積が大きいので、最伸長時にシリンダ外周面に
密着する直円筒状のブラダのように、連通孔に対向する
部分に局所的に圧力が作用することがなく、ブラダの耐
久性が大きくなる。
【0023】更に、成形状態において略樽状をなし、且
つ、ブラダが最伸長時において成形状態の略樽状をなす
ように体積補償油室が設定されるので、成形状態におい
て直円筒形状のブラダに比べ、同一の体積補償油量に対
しては受圧面積が大きくなり、ブラダの膨張率が小さく
なってブラダの耐久性が向上する。
【0024】また、ブラダが略樽状なので耐圧性が大き
く、高圧の気体を封入できる。
【0025】請求項2に記載の発明には、次の作用があ
る。シリンダ内へのロッドガイドの挿入により膨張する
ブラダの膨張体積分の作動油をドレンボルトを緩めて排
出し、ブラダを略成形時の標準状態とすることができ
る。
【0026】請求項3に記載の発明には、次の作用があ
る。ブラダには内周面にリブが突設されたので、例え
ば、油圧緩衝器の長年の使用によりシリンダ内の作動油
量が減少して、油圧緩衝器の最伸長時にリザーバ室の油
室が樽形状を維持できず、ブラダがシリンダ外周面に接
触しようとしても、突設されたリブがシリンダ外周面に
接触する。この結果、ブラダの内周面がシリンダの連通
孔の開口部に吸着されることがないので、ブラダの損傷
や油圧緩衝器の作動不良を回避できることになり、ブラ
ダのリブがフェールセーフ機能を果たす。
【0027】請求項4に記載の発明には、次の作用があ
る。連通孔を通る環状溝がシリンダの外周面よりも小径
なので、ブラダがシリンダの軸方向に挿入されるとき、
ブラダのシール部は、環状溝に至ると拡径が抑えられる
ことになり、連通孔を通過する際に、この連通孔の開口
部によって損傷をこうむることがない。
【0028】請求項5に記載の発明には、次の作用があ
る。ブラダのシール部は、リザーバ室の体積補償油室を
液密に構成するとともに、リザーバケースにより径方向
に圧縮されて、そのフリクションによりリザーバケース
をシリンダに固着させ、リザーバケースの軸方向の移動
を阻止し、且つ、回り止めを果たす。このため、リザー
バケースの一端部をシリンダのストッパ部に当接させ、
他端側の係合部を、シリンダの厚肉部に挿入固定された
ボルトに当接させることによって、ボルトがたとえ 1本
の簡単な構造であっても、リザーバケースをシリンダに
確実に固定できる。
【0029】請求項6に記載の発明には、次の作用があ
る。リザーバケースの固定を確実にするボルトがドレン
ボルトによって兼用されるので、部品点数を削減でき、
リザーバケースの固定構造を更に簡素化できる。
【0030】請求項7に記載の発明には、次の作用があ
る。ブラダを成形時の標準状態として、シリンダ内及び
リザーバ室の体積補償油室内へ作動油を充填すると、体
積補償油室内へ作動油が導入される連通孔から体積補償
油室内の空気が排出されにくく、体積補償油室内に導入
された作動油中に空気が多量に混入され易い。これに対
し、本発明では、先ず、ブラダをシリンダ外周面に密着
させた状態でシリンダ内に作動油を充填し、次に、ブラ
ダを成形時の標準状態に戻し、このときの体積補償油室
の負圧によりシリンダ内の作動油を体積補償油室に導入
させるので、体積補償油室内には作動油導入前に空気が
殆ど存在しないことから、体積補償油室内に導入された
作動油への空気の混入を確実に防止することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る油圧緩衝
器の一つの実施の形態が適用された自動二輪車のリアク
ッションユニットを示す断面図である。図2は、図1の
一部側面図である。図3は、図1のシリンダの一部側面
図である。図4は、図1のリザーバケースを示す平面図
である。図5は、図4のV-V 線に沿う断面図である。図
6は、図1のブラダを示す断面図である。図7は、図6
のVII-VII 線に沿う断面図である。
【0032】図1に示すように、自動二輪車に使用され
る油圧緩衝器10は、懸架スプリング11と一体化され
てクッションユニットを構成し、このクッションユニッ
トが車体側と車軸側との間に配置される。懸架スプリン
グ11が路面からの衝撃力を吸収し、油圧緩衝器10が
クッションユニットの振動を抑制して、車体を制振させ
る。図1は、油圧緩衝器10の最伸長状態を示す。
【0033】油圧緩衝器10は、シングルチューブから
なる有底円筒形状のシリンダ12内に作動油が充填され
るとともに、ピストン13が摺動自在に配設され、この
ピストン13がピストンロッド14の一端に結合して構
成される。
【0034】シリンダ12の開口側端部には、ロッドガ
イド15がストッパリング16によって固定されるとと
もに、このロッドガイド15を覆うようにしてキャップ
17が嵌装される。また、ロッドガイド15には、オイ
ルシール18がワッシャ19を用いて装着されるととも
に、キャップ17側にダストシール20が装着される。
これらのオイルシール18及びダストシール20は、ピ
ストンロッド14の外周面に接触し、このオイルシール
18によりシリンダ12が液密に構成される。また、ロ
ッドガイド15には、ワッシャ19に隣接してリバウン
ドストッパ21が装着されている。
【0035】一方、シリンダ12の外周にはスプリング
アジャスタ22及びアジャストナット23が螺装されて
いる。また、ピストンロッド14の他端にはジョイント
メタル24が固着され、このジョイントメタル24にス
プリングシート受25が固着され、このスプリングシー
ト受25にストッパリング26を介してスプリングシー
ト27が装着される。このスプリングシート27と上記
スプリングアジャスタ22との間に懸架スプリング11
が介装される。この懸架スプリング11は、アジャスト
ナット23を回転させて、スプリングアジャスタ22を
シリンダ12の軸方向に移動させることにより、初期荷
重が調整される。
【0036】上記ジョイントメタル24に軸受部24A
が設けられ、この軸受部24Aが車体フレームに支持さ
れる。また、シリンダ12の閉塞端側に軸受部12Aが
設けられ、この軸受部12Aが、後輪を揺動支持するス
イングアーム(図示せず)に支持される。
【0037】前記ピストン13はピストンロッド14の
一端に結合されて、シリンダ12内を、ピストンロッド
14を収容するロッド側室28Bと、ピストンロッド1
4を収容しないピストン側室28Aとに区画する。ま
た、このピストン13には、ピストンロッド14の周囲
に、圧側流路29及び伸側流路30が交互に貫通して複
数形成される。更に、ピストン13の一側面に、圧側流
路29を閉止可能とする圧側減衰バルブ31が配設さ
れ、他側面に伸側流路30を閉止可能とする伸側減衰力
バルブ32が配設される。ピストン13と、圧側減衰バ
ルブ31及び伸側減衰バルブ32と、圧側減衰バルブ3
1、伸側減衰バルブ32のそれぞれの背面側に配置され
たバルブストッパ33、34とは、ナット35を用いて
ピストンロッド14の一端部に固定されて一体化され
る。
【0038】上記バルブストッパ33が、ロッドガイド
15のリバウンドストッパ21に当接して、油圧緩衝器
10の最伸長ストロークが規制される。また、スプリン
グシート受25にはストッパラバー36が装着され、こ
のストッパラバー36がシリンダ12のキャップ17に
当接することによって、油圧緩衝器10の最圧縮ストロ
ークが規制される。
【0039】油圧緩衝器10の圧縮行程では、ピストン
13のシリンダ12に対する相対速度が中高速のとき、
ピストン側室28A内の作動油が圧側流路29を通過
し、圧側減衰バルブ31を撓み変形させてロッド側室2
8B内へ流入する。作動油が圧側減衰バルブ31を撓み
変形させるときに、圧側中高速時の減衰力が発生する。
【0040】また、油圧緩衝器10の伸長行程では、ピ
ストン13のシリンダ12に対する相対速度が中高速の
とき、ロッド側室28B内の作動油が伸側流路30を通
過し、伸側減衰バルブ32を撓み変形させてピストン側
室28A内へ流入する。作動油が伸側減衰バルブ32を
撓み変形させるときに伸側中高速時の減衰力が発生す
る。
【0041】上述の圧側減衰バルブ31及び伸側減衰バ
ルブ32、並びに後述のニードル弁37が減衰力発生機
構を構成する。このニードル弁37は、中空形状の前記
ピストンロッド14内に挿入された調整ロッド38の先
端部に形成されて、ピストンロッド14の一端部に固定
された弁シート39との間でオリフィスを形成する。ピ
ストンロッド14には、中空部40に連通する挿通孔4
1が穿設され、シリンダ12内のピストン側室28Aと
ロッド側室28Bは、上述の挿通孔41、中空部40及
びオリフィスを介して連通される。
【0042】油圧緩衝器10の圧縮行程及び伸長行程に
おいて、ピストン13のシリンダ12に対する相対速度
が低速のとき、作動油は、上述の連通孔41、中空部4
0及びオリフィスを経て、ピストン側室28Aとロッド
側室28Bとの間を流れる。作動油が、ニードル弁37
にて形成される上記オリフィスを流れるときに、圧側低
速時又は伸側低速時の減衰力を発生する。
【0043】ニードル弁37及び弁シート39にて形成
されるオリフィスの流路面積は、減衰力調整機構42に
より変更され、圧側低速時又は伸側低速時の減衰力が調
整される。この減衰力調整機構42は、調整ロータ4
3、調整ダイヤル44及び調整ボール45を有して構成
される。
【0044】調整ボール45は、調整ロッド38の基端
部に球面回転自在に配設される。また、調整ロータ43
は、ジョイントメタル24に回転可能に配設され、その
回転位置がクリック機構46によって位置決めされる。
この調整ロータ43に、調整ボール45に当接する斜面
カム47が形成されている。更に、調整ダイヤル44は
調整ロータ43に固定されている。
【0045】従って、調整ダイヤル44を回転させて調
整ロータ43を所定角度回転させることにより、調整ロ
ータ43の斜面カム47が調整ボール45を押圧し、調
整ロッド38を軸方向に移動させて、ニードル弁37と
弁シート39にて形成されるオリフィスの流路面積を変
更し、圧側低速時又は伸側低速時の減衰力が調整され
る。
【0046】さて、上記シリンダ12の閉塞端側の外周
側部に、油圧緩衝器10の圧縮又は伸長行程で、シリン
ダ12内へ侵入或いはシリンダ12から突出するピスト
ンロッド14の容積変化分の作動油を補償するリザーバ
室50が固定して設置される。
【0047】このリザーバ室50は、リザーバケース5
1内をブラダ52によって体積補償油室53と気体室5
5とに区画して構成され、体積補償油室53に作動油が
充填され、気体室55に例えば15kg/cm2の窒素ガスが封
入される。体積補償油室53とシリンダ12のピストン
側室28Aとは、シリンダ12に穿設された連通孔56
によって連通される。この連通孔56は、対向して 2個
シリンダ12に形成される。
【0048】従って、油圧緩衝器10の圧縮行程で、シ
リンダ12内へ侵入するピストンロッド14の体積相当
分の作動油が、ピストン側室28Aから連通孔56を経
てリザーバ室50の体積補償油室53内へ流入して、シ
リンダ12内の余剰の作動油がシリンダ12外へ排出さ
れる。また、油圧緩衝器10の伸長行程では、シリンダ
12から突出したピストンロッド14の体積相当分の作
動油が、リザーバ室50の体積補償油室53から連通孔
56を経てピストン側室28A内へ流入し、このピスト
ン側室28Aの負圧が解消される。
【0049】上記ブラダ52は、弾性を有するゴム、樹
脂等から成り、加硫成形又は射出成形等により、図1及
び図6に示すように樽形状に成形される。また、このブ
ラダ52にて形成される体積補償油室53は、油圧緩衝
器10の最伸長状態においても、図1の実線に示すよう
に成形時の樽形状(標準状態の形状)に設定される。こ
の体積補償油室53は、ライダが自動二輪車に乗車しな
い空車1G状態で、図1の 2点鎖線表示の樽形状とな
り、また油圧緩衝器10の最圧縮状態で、図1の1点鎖
線表示の樽形状となる。
【0050】図6に示すように、ブラダ52の両端部に
は、外周側に嵌着部57が膨出して形成され、この嵌着
部57がリザーバケース51の内周溝58に嵌着され
て、ブラダ52がリザーバケース51に取り付けられ
る。また、ブラダ52の両端部の内周側には、シール部
59が膨出して形成される。このシール部59は、その
内径がシリンダ12の外径よりも小さく設定されて、リ
ザーバ室50がシリンダ12の外周側部に固定されたと
き、シリンダ12の外周面に接触して体積補償油室53
を液密に構成する。また、ブラダ52の両端部の間は、
肉厚が略一定で外周面及び内周面が球面状の拡縮部52
A(半径R1 、R2 )を形成している。
【0051】また、ブラダ52の内周面には、図6及び
図7に示すように、軸方向に延びる複数本のリブ60が
突設される。これらのリブ60は、シリンダ12内の作
動油量が不足して、油圧緩衝器10の最伸長状態でブラ
ダ52が縮径し、体積補償油室53が樽形状を維持でき
なくなったときに、シリンダ12の外周面に接触して、
ブラダ52の内周面が連通孔56の開口部に吸着される
ことを防止する。
【0052】一方、図3に示すように、シリンダ12の
外周面には、 2個の連通孔56を連通し、シリンダ12
の軸線に直交する方向に延びる環状溝61が形成され
る。この環状溝61は、シリンダ12の外径よりも小径
に形成されるので、ブラダ52がシリンダ12の軸方向
に挿入されて、このブラダ52のシール部59が環状溝
61に至ったとき、シール部59の拡径を押える機能を
果たす。また、この環状溝61の両側には面取りテーパ
62が設けられて、ブラダ52のシール部59が環状溝
61の内外へ移動することを容易化する。
【0053】図1に示すように、シリンダ12の外周に
は、リザーバケース51の一端部を当接するストッパ部
63が形成されるとともに、閉塞端側の軸受部12Aの
近傍に厚肉部64が設けられる。この厚肉部64に、ピ
ストン側室58Aに連通する一つのドレン孔65が穿設
され、このドレン孔65にドレンボルト66が挿入固定
されて、ドレン孔65が閉塞される。ドレンボルト66
を離脱させることにより、シリンダ12内の作動油がド
レン孔65から排出される。
【0054】図1、図2、図4及び図5に示すように、
リザーバケース51の他端側には、切欠き68を備えた
係合部69が一体成形される。リザーバケース51の一
端部がシリンダ12のストッパ部63に当接し、上記係
合部69の切欠き68に、ドレン孔65に挿入固定され
たドレンボルト66の頭部が当接して、リザーバケース
51が軸方向に位置決めされ、且つ回り止めが果たされ
る。このリザーバケース51の位置決め及び回り止め
は、ブラダ52のシール部59がシリンダ12の外周面
に接触することによるフリクションの作用と相まって達
成される。
【0055】尚、図1中の符号70はエアバルブであ
り、符号71はバルブキャップである。エアバルブ70
を用いて、リザーバ室50の気体室55内へ所定圧力
(例えば15kg/cm2)の窒素ガスが封入される。
【0056】次に、油圧緩衝器10の組立手順を説明す
る。 先ず、リザーバケース51の内周溝58にブラダ52
の嵌着部57を嵌着させて、リザーバケース51にブラ
ダ52を装着する。この状態のリザーバケース51及び
ブラダ52を、シリンダ12の閉塞端側からシリンダ1
2の軸方向に挿入して、シリンダ12の外周に嵌装す
る。
【0057】次に、エアーバルブ71からリザーバ室
50の気体室55内に加圧空気を封入して、内周面がシ
リンダ12外周面に密着するまでブラダ52を縮径さ
せ、この状態で、シリンダ12の開口端部側からこのシ
リンダ12内へ作動油を充填する。
【0058】その後、エアーバルブ71を開弁して気
体室55内を大気圧に設定し、ブラダ52を成形時の標
準状態である略樽形状に戻す。すると、ブラダ52が標
準状態に戻るときの体積補償油室53の負圧の作用で、
シリンダ12のピストン側室28A内の作動油が連通孔
56を介して体積補償油室53内へ吸入され、この体積
補償油室53内に空気の混入の少ない作動油が満たされ
る。
【0059】次に、エアーバルブ71を閉弁し、その
後、ピストンロッド14にピストン13及び減衰バルブ
31、32等、並びにロッドガイド15及びオイルシー
ル18等を取り付けたコンプリート体を、シリンダの開
口端側から、作動油を溢水させながらシリンダ12内へ
挿入する。ロッドガイド15に装着されたOリング72
がシリンダ12の開口端に至ったときにシリンダ12か
らの作動油の溢水が防止され、この時点から上記コンプ
リート体を更にシリンダ12内へ挿入する。すると、ブ
ラダ52は、コンプリート体のOリング72がシリンダ
12の開口端に至ってからロッドガイド15がストッパ
リング16に位置決めされるまでの容積相当分の作動油
(L×シリンダ12の内径)の容積分だけ、成形時の標
準状態に対し膨張する。尚、コンプリート体をシリンダ
12内へ挿入する際には、エアーバルブ71を開弁させ
た状態であってもよい。
【0060】次に、ドレンボルト66をドレン孔65
から離脱させ、エアーバルブ71を開弁して気体室55
内を大気圧に設定して、気体室55内の大気圧と標準状
態に縮径するブラダ52の張力との作用で、シリンダ1
2内の作動油をドレン孔65から排出する。ブラダ52
が成形時の標準状態まで収縮すると、ドレン孔65から
の作動油の排出が終了する。
【0061】この時点で、ドレン孔65にドレンボル
ト66を挿入固定することにより、油圧緩衝器10の最
伸長状態におけるシリンダ12内の作動油量が決定され
る。
【0062】最後に、エアバルブ70を介してリザー
バ室50の気体室55内へ窒素ガスを封入し、気体室5
5内を所定圧力に設定する。
【0063】上記実施の形態によれば、次の(1) 〜(10)
の効果を奏する。 (1) リザーバ室50がシリンダ12の外周に設置され
て、シリンダ12と並列に配置されたので、単筒式の油
圧緩衝器10にあっても、油圧緩衝器10の全長を短く
設計できる。この結果、油圧緩衝器10が使用される自
動二輪車のシート高を低く設計できるとともに、この自
動二輪車のロードクリアランスを大きく設定できるの
で、特に岩山等の荒れ地走行を主目的としたトライアル
バイクに好適である。
【0064】(2) リザーバ室50の体積補償油室53
が、油圧緩衝器10の最伸長状態で樽形状に構成された
ので、この最伸長時にブラダ52が、シリンダ12に形
成された連通孔56の開口部に吸着されることがない。
このため、ブラダ52が連通孔56の開口部に吸着され
て、ブラダ52の内周面に開口部の跡が生じてブラダ5
2が損傷したり、油圧緩衝器10が最伸長状態から圧縮
行程へ移行したときにも、ブラダ52が連通孔56の開
口部に吸着されたままで、ブラダ52の拡縮運動が阻害
されて、油圧緩衝器10の作動に支障が生ずる現象を回
避できる。
【0065】(3) また、最伸長時に体積補償油室が確保
されているので、最伸長状態から圧縮される場合にもブ
ラダ52の受圧面積が大きいので、最伸長時にシリンダ
12の外周面に密着する直円筒状のブラダ52のよう
に、連通孔56に対向する部分に局所的に圧力が作用す
ることがなく、ブラダ52の耐久性が大きくなる。
【0066】(4) 成形状態において略樽状をなし、且
つ、ブラダ52が最伸長時において成形状態の略樽状を
なすように体積補償油室53が設定されるので、成形状
態において直円筒形状のブラダに比べ、同一の体積補償
油量に対しては受圧面積が大きくなり、ブラダ52の膨
張率が小さくなってブラダ52の耐久性が向上する。
【0067】(5) ブラダ52が略樽状なので耐圧性が大
きく、高圧の気体を封入できる。
【0068】(6) ブラダ52には内周面にリブ60が突
設されたので、例えば油圧緩衝器10の長年の使用によ
りシリンダ12内の作動油量が減少して、油圧緩衝器1
0の最伸長時にリザーバ室50の体積補償油室53が樽
形状を維持できず、ブラダ52がシリンダ12の外周面
に接触しようとしても、突設されたリブ60がシリンダ
12の外周面に接触する。この結果、ブラダ52の内周
面がシリンダ12の連通孔56の開口部に吸着されるこ
とがないので、ブラダ52の損傷や油圧緩衝器10の作
動不良を回避できることになり、ブラダ52のリブ60
がフェールセーフ機能を果たす。
【0069】(7) 連通孔56を通る環状溝61がシリン
ダ12の外周面よりも小径なので、ブラダ52がシリン
ダ12の軸方向に挿入されるとき、ブラダ52のシール
部59は、環状溝61に至ると拡径が抑えられることに
なり、連通孔56を通過する際に、この連通孔56の開
口部によって損傷をこうむることがない。
【0070】(8) ブラダ52のシール部59は、リザー
バ室50の体積補償油室53を液密に構成するととも
に、リザーバケース51により径方向に圧縮されて、そ
のフリクションによりリザーバケース51をシリンダ1
2に固着させ、リザーバケース51の軸方向の移動を阻
止し回り止めを果たす。このため、リザーバケース51
の一端部をシリンダ12のストッパ部63に当接させ、
他端側の係合部69の切欠き68を、シリンダ12の厚
肉部64に挿入固定されたドレンボルト66の頭部に当
接させることによって、ドレンボルト66が 1本であっ
ても、リザーバケース51をシリンダ12に確実に固定
でき、リザーバケース51の固定構造を簡素化できる。
【0071】(9) リザーバケース51の固定を確実化す
るボルトがドレンボルト66によって兼用されるので、
部品点数を削減でき、リザーバケース固定構造を簡素化
できる。
【0072】(10)仮に、ブラダ52を成形時の標準状態
としてシリンダ12内及びリザーバ室50の体積補償油
室53内へ作動油を充填すると、体積補償油室53内へ
作動油が導入される連通孔56から体積補償油室53内
の空気が排出されにくく、体積補償油室53内に導入さ
れた作動油中に空気が多量に混入され易い。これに対
し、本実施の形態では、先ず、ブラダ52をシリンダ1
2の外周面に密着させた状態でシリンダ12内に作動油
を充填し、次に、ブラダ52を成形時の標準状態に戻
し、このときの体積補償油室53の負圧の作用によりシ
リンダ12内の作動油を体積補償油室53内に導入させ
ることから、体積補償油室53内には作動油導入前に空
気が殆ど存在しないので、体積補償油室53内に導入さ
れた作動油への空気の混入を確実に防止することができ
る。
【0073】尚、上記実施の形態では、ブラダ52のリ
ブ60が軸方向に複数本設けられたものを述べたが、 1
本のリブがブラダ52の内周面に螺線状に突設されても
良い。また、上記実施の形態では、油圧緩衝器10が自
動二輪車に適用されるものを述べたが、自動四輪車等に
適用されても良い。
【0074】
【発明の効果】以上のように、請求項1、2又は3に記
載の発明に係る油圧緩衝器によれば、油圧緩衝器の全長
を短く設定できるとともに、油圧緩衝器10の作動を良
好に維持でき、且つリザーバ室を構成するブラダの損傷
を防止できる。
【0075】請求項4に記載の発明に係る油圧緩衝器に
よれば、リザーバ室を構成するブラダの、特にシール部
の損傷を回避できる。
【0076】請求項5又は6に記載の発明に係る油圧緩
衝器によれば、リザーバ室を構成するリザーバケースを
簡単な構造でシリンダに確実に固定することができる。
【0077】請求項7に記載の発明に係る油圧緩衝器へ
の作動油充填方法によれば、リザーバ室の体積補償油室
に充填された作動油中に空気の混入を確実に防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る油圧緩衝器の一つの実施
の形態が適用された自動二輪車のリアクッションユニッ
トを示す断面図である。
【図2】図2は、図1の一部側面図である。
【図3】図3は、図1のシリンダの一部側面図である。
【図4】図4は、図1のリザーバケースを示す平面図で
ある。
【図5】図5は、図4のV-V 線に沿う断面図である。
【図6】図6は、図1のブラダを示す断面図である。
【図7】図7は、図6のVII-VII 線に沿う断面図であ
る。
【符号の説明】
10 油圧緩衝器 12 シリンダ 13 ピストン 14 ピストンロッド 28A ピストン側室 28B ロッド側室 31 圧側減衰バルブ(減衰力発生機構) 32 伸側減衰バルブ(減衰力発生機構) 37 ニードル弁(減衰力発生機構) 50 リザーバ室 51 リザーバケース 52 ブラダ 53 体積補償油室 55 気体室 56 連通孔 57 嵌着部 59 シール部 60 リブ 61 環状溝 63 ストッパ部 64 厚肉部 66 ドレンボルト 69 係合部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内に作動油が充填されるととも
    にピストンロッドが挿入され、このピストンロッドの端
    部に減衰力発生機構を備えたピストンが設置され、この
    ピストンによって上記シリンダ内がピストン側室とロッ
    ド側室とに区画され、 上記シリンダ外周にリザーバケースが固定され、このリ
    ザーバケース内が筒状のブラダによって内側の体積補償
    油室と外側の気体室とに区画されてリザーバ室が構成さ
    れ、 上記シリンダには、上記リザーバ室の上記体積補償油室
    と上記ピストン側室とを連通する連通孔が形成された単
    筒式の油圧緩衝器において、 上記ブラダは略樽形状に成形され、上記リザーバ室の上
    記体積補償油室は、上記油圧緩衝器の最伸長状態で、ブ
    ラダが成形状態の樽形状をなすように構成されたことを
    特徴とする油圧緩衝器。
  2. 【請求項2】 シリンダに外部からシリンダ内の油量を
    調整するドレンボルトを設けたことを特徴とする請求項
    1に記載の油圧緩衝器。
  3. 【請求項3】 上記ブラダは、内周面にリブが突設され
    た請求項1又は2に記載の油圧緩衝器。
  4. 【請求項4】 上記ブラダの両端部には、シリンダの外
    径よりも小径で該シリンダの外周面に接触するシール部
    が形成されるとともに、 上記シリンダの外周面には、連通孔を通り上記シリンダ
    の軸線に直角な方向に延びる環状溝が形成された請求項
    1、2又は3に記載の油圧緩衝器。
  5. 【請求項5】 上記シリンダ外周には、リザーバケース
    の一端部を当接するストッパ部が形成されるとともに、
    閉塞端側に厚肉部が形成され、 また、上記リザーバケースに装着されるブラダの両端部
    には、上記シリンダの外径よりも小径で該シリンダの外
    周面に接触するシール部が膨出して形成され、 更に、上記リザーバケースの他端部には、上記シリンダ
    の上記厚肉部に径方向に挿入固定されたボルトに当接し
    て、該リザーバケースを軸方向に位置決めし且つ回り止
    めを果たす係止部が設けられた請求項1〜4のいずれか
    に記載の油圧緩衝器。
  6. 【請求項6】 上記ボルトは、シリンダ内の作動油を排
    出可能とするドレンボルトである請求項5に記載の油圧
    緩衝器。
  7. 【請求項7】 シリンダ内に、ピストンロッドの一端部
    に連結され且つ減衰力発生機構を備えたピストンが摺動
    自在に配設されるとともに、 上記シリンダの外周にリザーバ室が配置され、このリザ
    ーバ室内がブラダによって、連通孔を介し上記シリンダ
    の内部に連通する体積補償油室と気体室とに区画され、 上記シリンダ内及び上記体積補償油室内に作動油を充填
    する油圧緩衝器への作動油充填方法において、 まず、上記リザーバ室の上記気体室を加圧状態として上
    記ブラダを上記シリンダの外周面に密着させた状態で、
    上記シリンダ内に作動油を充填し、 次に、上記気体室を大気圧状態として、上記ブラダが成
    形時の標準状態に戻るときの上記体積補償油室内の負圧
    の作用で、上記シリンダ内の作動油を上記連通孔を介し
    上記体積補償油室へ導入し充填することを特徴とする油
    圧緩衝器への作動油充填方法。
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