JP3571630B2 - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ステアリング機構に操舵補助力を発生するモータの電流検出回路に故障が発生した場合、オープンループでモータ電流を制御し、そして異常電流がモータに流れるのを阻止する電動パワーステアリング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電動パワーステアリング制御装置では、モータ電流目標値と実際にモータに流れているモータ電流検出値とを比較し、両者が一致するように制御するフィードバック制御を行っているが、モータ電流検出手段が故障した場合、モータに異常電流が流れる恐れがあるため、異常を速やかに検出し対処する必要がある。国際公開98/33270号公報に記載された電動パワーステアリング制御装置では、電流検出回路の異常を検出するとオープンループ制御に移行し、異常電流がモータに流れるのを防止している。以下、この電動パワーステアリング制御装置の制御法について説明する。
【0003】
図15は例えば国際公開98/33270号公報に示された従来の電動パワーステアリング制御装置の構成図である。ハンドル1には、ステアリングシャフト2が結合され減速機を介してラック&ピニオン5が連結されている。ステアリングシャフト2には操舵トルクを検出するトルクセンサ3が設けられている。また、減速機4にはアシストトルクを発生するモータ8が結合されている。モータ8には、車速センサ7からの車速検出値、及び、トルクセンサ3からのトルク検出値に基づいて制御電流を発生するコントローラ9が接続されている。
【0004】
図16は上記電動パワーステアリング装置のコントローラ9の動作を説明するブロック図である。コントローラ9は、モータ8の電源を遮断するリレー21、リレー21を駆動するリレー駆動回路22、リレー21を通しバッテリー10より電源供給されてモータ8を駆動するモータ駆動回路23、モータ駆動回路23を通してモータ8に流れる電流を検出するモータ電流検出回路24,モータ電流検出回路24によるモータ電流検出値、トルクセンサ3によるトルク検出値、車速センサ7による車速検出値に基づいてリレー21、モータ8を制御するマイクロコンピュータ26を含んでいる。なお、マイクロコンピュータ26では、モータ電流を制御する手段として、第1のモータ制御処理と第2のモータ制御処理を有しており、電流検出回路の異常検出結果により、切り替えるものとする。
【0005】
図17はマイクロコンピュータ26における第1のモータ制御処理を表したブロック図である。このブロック図において、目標電流決定手段41は図18のような特性図に基づき操舵トルクと車速からモータ電流目標値IMTを決定する。
【0006】
モータ制御手段42はモータ電流目標値IMTとモータ電流検出回路24より検出したモータ電流検出値IMSとの偏差からモータ8に流すモータ電流をモータ電流目標値IMTになるように制御する。
【0007】
図19は、モータ電流制御手段42の動作を示したブロック図である。比例項51はモータ電流目標値IMTとモータ電流検出値IMSの偏差△IMに対して比例演算を行う。積分項52は偏差△IMに対して積分演算を行う。モータ駆動手段53は比例項51と積分項52の演算結果の和VMTの値に応じた電圧をモータ8に印加して駆動する。
【0008】
図20はマイクロコンピュータ26における第2のモータ制御処理を表したブロック図である。第2のモータ制御処理は図17に示した第1のモータ制御処理に対して、モータ電流検出回路24の入力を廃止したオープンループ制御である。そして、モータ電流制御手段42は図21のように、モータ電流目標値IMTに定数設定部54で設定した所定値Raを掛けた値であるモータ電圧目標値VMTを求め、このモータ電圧目標値VMTに応じてモータ駆動手段53はモータ8を駆動する。ここで、所定値Raはモータ8の抵抗値である。つまり、モータ電流目標値IMTとモータの抵抗値Raを掛けた値であるモータ電圧目標値VTMをモータ8に印加することでモータ8にモータ電流目標値IMTを流すように制御することができる。
【0009】
次に、マイクロコンピュータ26の動作を図22のフローチャートに従って説明する。電動パワーステアリング制御装置起動後、ステップ101でリレー21をオンした後、ステップ102でトルクセンサ3から検出した操舵トルクを入力し、ステップ103で車速センサ7から車速を入力する。
【0010】
ステップ104で、操舵トルクと車速からモータ電流目標値IMTを決定し、ステップ105でモータ電流検出回路24からモータ電流検出値IMSを検出し、ステップ106でモータ電流検出値IMSの異常を判定する。判定の結果が正常である場合は、ステップ107でステップ108に分岐し第1のモータ制御処理を行う。一方、異常である場合はステップ107でステップ109に分岐し第2のモータ制御処理を行う。
【0011】
次に、上記ステップ106のモータ電流検出値異常検出法について説明する。図23はWO98/33270号公報に記載されたモータ電流検出値異常検出法を示したものである。
【0012】
ステップ122ではモータ電流目標値IMTと所定値I1を比較し、モータ電流目標値IMTが所定値l1以下である場合は、本ルーチンを終了する処理に分岐する。一方、モータ電流目標値IMTが所定値l1より大きい場合は、ステップ123に分岐する。
【0013】
ステップ123では、モータ電流検出値IMSと所定値I2を比較しモータ電流検出値IMSが所定値I2未満である場合は、ステップ124に分岐する。ここで、所定値I1>所定値I2に設定することにより、ステップ124に分岐する条件は、モータ電流目標値IMTに対して、モータ電流検出値IMSが小さい場合となる。ステップ124では、この状態の継続時間と所定時間T1とを比較し、継続時間がT1以上である場合は、ステップ125に分岐しモータ電流検出値異常を確定する。T1未満である場合は、本ルーチンを終了する処理に分岐する。
【0014】
また、ステップ123で、モータ電流検出値IMSが所定値I2以上である場合はステップ126に分岐する。ここで、所定値I2を、モータ電流検出値IMSが正常と判定できる値よりも大きく設定することにより、ステップ126に分岐する条件は、モータ電流検出値IMSが正常である場合となる。ステップ126では、ステップ125で、モータ電流検出値異常が未確定ならば本ルーチンを終了する処理に分岐する。ステップ125でモータ電流検出値異常が確定されていれば、ステップ127に分岐し、モータ電流検出値異常の確定を解除する。
【0015】
以上の処理を行うことによって、前記のように構成された電動パワーステアリング制御装置は、モータ電流検出回路24が正常である場合は、第1のモータ制御処理にて動作するが、モータ電流検出回路24に異常が発生して、モータ電流検出値IMSが所定値I2以下に固定された場合には、第2のモータ制御処理に切り替わる。第2のモータ制御処理は、モータ電流検出値IMSを用いずに制御するため、モータ8に過大な電流が流れることはなく、安全に、パワーステアリング制御を続行することができる。
【0016】
また、第2のモータ制御処理中に、モータ電流検出値IMSが正常値に戻った場合、第1のモータ制御処理に切り替わるため、誤検出により第2のモータ制御処理に切り替わった場合でも、安全に正常状態に復帰することができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記電動パワーステアリング制御装置では、例えば、ハンドルを急操舵した場合など、モータの逆起電力により、モータ電流が制限され、モータ電流目標値IMTに対して、モータ電流検出値IMSが小さくなり、モータ電流検出値異常を誤検出するという問題があった。また、上記の誤検出に伴って、制御精度の劣るオープンループ制御である第2のモータ制御処理に切り替わるため、操舵フィーリングが悪化するという問題があった。
【0018】
この発明は、上記のような問題を解消するためになされたもので、モータの逆起電力によるモータ電流検出値異常の誤検出を防止して操舵フィーリングの悪化を防止した電動パワーステアリング制御装置を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電動パワーステアリング制御装置は、モータに流す電流の目標値を予め決定する目標決定手段と、前記モータ電流を検出するモータ電流検出手段と、前記目標値と前記検出されたモータ電流に応じて前記モータに流すモータ電流をクローズドループ制御する第1のモータ制御処理と前記目標値に応じて前記モータに流すモータ電流をオープンループ制御する第2のモータ制御処理を備えたモータ電流制御手段と、前記目標電流が所定値未満であるとき、前記検出されたモータ電流に異常がないか否かを判定し、異常判定時に前記モータ電流の制御を前記第2のモータ制御処理に切り換える異常検出手段とを備えたものである。
【0020】
また、モータ電流制御手段は、モータの抵抗値とモータ電流の目標値からモータ電流を前記第2のモータ制御処理でオープンループ制御するものである。
【0021】
また、第2のモータ制御処理でモータ制御を行う際に、モータ電流が所定値以上通電しない制限手段を設けたことものである。
【0022】
また、モータに流す電流の目標値を予め決定する目標電流決定手段と、前記モータ電流を検出するモータ電流検出手段と、この検出されたモータ電流と前記目標値から少なくとも制御系の比例項と積分項を用いて前記モータに流すモータ電流をクローズドループ制御する第1のモータ制御処理と前記検出されたモータ電流と前記目標値から前記比例項を用いてクローズドループ制御する第2のモータ制御処理を備えたモータ電流制御手段と、前記目標値が所定値未満であるとき前記検出されたモータ電流に異常がないか否かを判定し、異常判定時に前記モータ電流の制御を前記第2のモータ制御処理に切り換える異常検出手段とを備えたものである。
【0023】
また、モータに流す電流の目標値を予め決定する目標電流決定手段と、前記モータ電流を検出するモータ電流検出手段と、前記モータに印加する印加電圧の目標値を決定する目標電圧決定手段と、前記モータに流す電流の目標値と前記検出されたモータ電流に応じて前記モータに流すモータ電流をクローズドループ制御する第1のモータ制御処理と前記印加電圧の目標値に基づいてモータに印加する電圧を制御する第2のモータ制御処理を備えたモータ電流制御手段と、前記目標電流が所定値未満であるとき前記検出されたモータ電流に異常がないか否かを判定し、異常判定時に制御系を前記第2のモータ制御処理に切り換える異常検出手段とを備えたものである。
【0024】
また、異常検出手段が異常を検出して第2のモータ制御処理で制御時に、モータ電流の目標値を漸減させモータ電流が所定値以下になったときパワーステアリング制御を停止する制御手段を備えたものである。
【0025】
また、異常検出手段が異常を検出して第2のモータ制御処理で制御時に、モータ印加電圧を漸減させ印加電圧が所定値以下になったときパワーステアリング制御を停止する制御手段を備えたものである。
【0026】
また、異常検出手段が異常を検出して第2のモータ制御処理で制御時に、モータ電流の目標値が所定値以下になったときパワーステアリング制御を停止する制御手段を備えたものである。
【0027】
また、異常検出手段が異常を検出して第2のモータ制御処理で制御時に、モータ印加電圧の目標値が所定値以下になったときパワーステアリング制御を停止する制御手段を備えたものである。
【0028】
また、異常検出手段が異常を検出して第2のモータ制御処理で制御時に、操舵トルクが所定値以下になったときパワーステアリング制御を停止する制御手段を備えたものである。
【0029】
また、第2のモータ制御処理でモータ制御時に、異常検出手段がモータ電流の正常を判定時にはモータを第1のモータ制御処理で制御するものである。
【0030】
また、異常検出手段は、モータ電流目標値とモータ電流検出値との偏差が所定値以上である期間が所定時間以上継続あるいは積算した時にモータ電流検出値異常を判定するものである。
【0031】
さらに、目標電流とは無関係に検出されたモータ電流に異常がないか否かを判定する第2の異常検出手段とを備えたものである。
【0032】
さらにまた、異常検出手段は、モータ電流目標値とモータ電流検出値との偏差が所定値以上である状態が第1の所定期間以上継続あるいは積算した時にモータ電流検出値異常と判定し、第2のモータ電流検出値異常検出手段は、モータ電流目標値とモータ電流検出値との偏差が所定値以上である状態が第1の所定期間より長い第2の所定期間以上継続あるいは積算した時にモータ電流検出値異常と判定するものである。
【0033】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を説明する。全体の構成及びコントローラ9の構成は従来の技術のものと同じであるため説明は省略する。また、第1のモータ制御処理、第2のモータ制御処理も従来の技術のものと同じであるため説明は省略する。
【0034】
実施の形態1のマイクロコンピュータ26の動作を図22のフローチャートに従って説明する。電動パワーステアリング制御装置起動後、ステップ101でリレー21をオンした後、ステップ102でトルクセンサ3から検出した操舵トルクを入力し、ステップ103で車速センサ7から車速を入力する。
【0035】
ステップ104で、操舵トルクと車速からモータ電流目標値IMTを決定し、ステップ105でモータ電流検出回路24からモータ電流検出値IMSを検出し、ステップ106でモータ電流検出値IMSの異常を判定する。判定の結果が正常である場合は、ステップ107でステップ108に分岐し第1のモータ制御処理を行う。一方、異常である場合はステップ107でステップ109に分岐し第2のモータ制御処理を行う。
【0036】
次に本実施の形態における図22のステップ106のモータ電流検出値異常検出法について、図1を用いて説明する。ステップ121では、モータ電流目標値IMTと所定値I0とを比較し、モータ電流目標値IMTがI0以上である場合は、本ルーチンを終了する処理に分岐する。一方、モータ電流目標値IMTが所定値I0未満である場合は、ステップ122に分岐する。ステップ122ではモータ電流目標値IMTと所定値I1を比較し、モータ電流目標値IMTが所定値l1以下である場合は、本ルーチンを終了する処理に分岐する。一方、モータ電流目標値IMTが所定値l1より大きい場合は、ステップ123に分岐する。
【0037】
ステップ123では、モータ電流検出値IMSと所定値I2を比較しモータ電流検出値IMSが所定値I2未満である場合は、ステップ124に分岐する。ここで、所定値I1>所定値I2に設定することにより、ステップ124に分岐する条件は、モータ電流目標値IMTに対して、モータ電流検出値IMSが小さい場合となる。ステップ124では、この状態の継続時間と所定時間T1とを比較し、継続時間がT1以上である場合は、ステップ125に分岐しモータ電流検出値異常を確定する。T1未満の場合は、本ルーチンを終了する処理に分岐する。
【0038】
また、ステップ123で、モータ電流検出値IMSが所定値I2以上である場合はステップ126に分岐する。ここで、所定値I2を、モータ電流検出値IMSが正常と判定できる値よりも大きく設定することにより、ステップ126に分岐する条件は、モータ電流検出値IMSが正常である場合となる。ステップ126では、ステップ125で、モータ電流検出値異常が未確定ならば本ルーチンを終了する処理に分岐する。ステップ125でモータ電流検出値異常が確定されていれば、ステップ127に分岐し、モータ電流検出値異常の確定を解除する。
【0039】
以上のように本発明による電動パワーステアリング制御装置では、モータ電流目標値IMTが小さい(IMT<l0)場合のみモータ電流検出値異常の検出を行うので、ハンドル急操舵時のモータ電流検出値IMS異常の誤検出を防ぐことができる。また、モータ電流目標値IMTが、上記のモータ電流検出値異常検出を行わないほど大きな状態(IMT≧I0)で継続し続けることがないように、所定値I0を設定することによりモータ電流検出値の異常は、確実に検出される。また、ハンドル急操舵時は、モータの逆起電力によりモータに過電流が流れないので、異常検出をしなくても安全性は損なわれない。
【0040】
また、モータ電流検出回路24が正常である場合は、第1のモータ制御処理にて動作するが、モータ電流検出回路24に異常が発生して、モータ電流検出値が所定値I2以下に固定された場合には、第2のモータ制御処理に切り替わる。第2のモータ制御処理は、モータ電流検出値IMSを用いずに制御するため、モータ8に過大な電流が流れることはなく、安全に、パワーステアリング制御を続行することができる。
【0041】
また、第2のモータ制御処理中に、モータ電流検出値IMSが正常値に戻った場合、第1のモータ制御処理に切り替わるため、誤検出により第2のモータ制御処理に切り替わった場合でも、安全に正常状態に復帰することができる。
なお、ステップ124にて所定時間T1と比較する時間は、継続時間を用いたが積算時間を用いてもよい。
【0042】
実施の形態2.
上記実施の形態1における第2のモータ制御処理処理においては、モータ目標電圧VMTに上限を設けなかったが、図2に示すようにモータ目標電圧VMTを上限値VMAXでクリップしてモータ8に過電流が通電するのを防止してもよい。ステップ191でモータ電圧目標値VMTを決定し、ステップ192で所定値Vmaxと比較する。モータ電圧目標値VMTのほうが大きい場合は、ステップ193に分岐しモータ電圧目標値VMTを所定値Vmaxにクリップする。モータ電圧VMTが所定値Vmax以下である場合は、本ルーチンを終了する処理に分岐する。
【0043】
ここで、モータ8の定格電流値をImとし、モータ電圧上限値Vmaxはモータの抵抗値Raの公差上の下限値をRaminとした場合、Vmax=Im×Raminと設定すればモータ8に定格電流以上の電流が流れることはなく、モータ及び制御装置の損傷を防ぐことができる。
【0044】
実施の形態3.
上記実施の形態1〜2における第2のモータ制御処理はモータ電流検出値IMSを使用しなかったが、図3のモータ電流制御手段42に示すように第1のモータ制御処理手段におけるモータ電流制御手段42(図19)より積分項52を除いて構成して、モータ電流検出値IMSを使用してもよい。
【0045】
このように構成することによって、モータ電流検出値IMSに異常が発生し第2のモータ電流制御処理に移行しても、第2のモータ制御処理は、比例項しかないのでモータ電流目標値IMTに比例した電流が流れるだけで、過大な電流は流れない。従って、第2のモータ制御処理であっても、クローズドループ制御を行うことができ制御装置の信頼性が高まる。
【0046】
実施の形態4.
上記実施の形態1〜2の第2のモータ制御処理では、操舵トルクと車速よりモータ電流目標値IMTを決定し、このモータ電流目標値IMTに基づいてモータ8に印加するモータ目標電圧VMTを求めたが、図4のように、目標電圧決定手段61が、例えば図5のような電圧特性から決定するようにしてもよい。
【0047】
この場合も、第2のモータ制御処理ではモータ電流検出値IMSに関係なくモータ8を駆動するので過大な電流が流れることはなく過大なアシストトルクも発生しないので操舵時の安全性が向上する。
【0048】
実施の形態5.
上記実施の形態1〜3はモータ電流検出値IMSの異常を検出すると第2のモータ制御処理に移行してモータ電流を目標電流決定手段41(図20を参照)で決定した電流値となるモータ印加電圧を印加して制御を行ったが、図6のフローチャートに示すように、第2のモータ制御処理に移行したならば、ステップ141でモータ電流目標値IMTを徐々に下げ、ステップ142で、モータ電流目標値IMTがゼロになったと判定されたならば、ステップ143でリレー21をオフする処理を行うようにしてもよい。
【0049】
この場合、電流異常を検出してからマニュアルステアリングに切り換える迄の間、モータ8からのアシストトルクを徐々に低下させることによって、アシストトルクが急激に変化することなくマニュアルステアリングに切り換えることができるので操舵時の安全性が向上する。
【0050】
実施の形態6.
上記実施の形態4はモータ電流検出値IMSの異常を検出すると第2のモータ制御処理に移行して目標電圧決定手段61で決定した電圧値となるモータ印加電圧を設定して制御を行ったが、図7のフローチャートに示すように、第2のモータ制御処理に移行したならば、ステップ151でモータ電圧目標値VMTを徐々に下げ、ステップ152でモータ電圧目標値VMTがゼロになったと判定された場合は、ステップ143でリレー21をオフする処理を行うようにしてもよい。
【0051】
この場合、電流異常を検出してからマニュアルステアリングに切り換える迄の間、モータ8からのアシストトルクを徐々に低下させることによって、アシストトルクが急激に変化することなくマニュアルステアリングに切り換えることができるので操舵時の安全性が向上する。
【0052】
実施の形態7.
上記実施の形態1〜3はモータ電流検出値IMSの異常を検出すると第2のモータ制御処理に移行してモータ電流を目標電流決定手段41(図20を参照)で決定した電流値となるようにモータ印加電圧を印加して制御を行ったが、図8のフローチャートに示すように、ステップ161においてステップ104で決定したモータ電流目標値IMTが所定値ITH(例えば0A)以下かを判定し、所定値ITH以下ならばステップ143でリレー21をオフする処理を行うようにしてもよい。
【0053】
以上のように構成することによって、実施の形態1と同様、モータ電流検出値異常が発生しても、過大なアシストトルクを発生させることなくモータ8を制御することができる。さらに、モータ8からのアシストトルクが無くなる状態でリレー21をオフし、マニュアルステアリングに切り替えるのでアシストトルクの急激な変化を生じることなく安全にマニュアルステアリングに切り替えることができる。
【0054】
実施の形態8.
上記実施の形態4はモータ電流検出値IMSの異常を検出すると第2のモータ制御処理に移行して目標電圧決定手段61で決定した電圧値となるモータ印加電圧を設定して制御を行ったが、図9のフローチャートに示すように、ステップ181でモータ電圧目標値VMTが所定値VTH(例えば0V)以下か判定し、所定値VTH以下ならばステップ143でリレー21をオフしてパワーステアリングの制御を停止するようにしてもよい。ステップ181でモータ電圧目標値VMTが所定値VTHより大きい場合、ステップ102からの処理を繰り返す。
【0055】
以上のように構成することによって、実施の形態1と同様、モータ電流検出値異常が発生しても、過大なアシストトルクを発生させることなくモータ8を制御することができる。さらに、モータ8からのアシストトルクが無くなる状態でリレー21をオフし、マニュアルステアリングに切り替えるのでアシストトルクの急激な変化を生じることなく安全にマニュアルステアリングに切り替えることができる。
【0056】
実施の形態9.
上記実施の形態1〜8は、モータ電流検出値IMSの異常を検出すると第2のモータ制御処理に移行してモータ制御を行ったが、図10のフローチャートに示すように、ステップ171において、ステップ102で検出した操舵トルクが所定値TTH(例えば1N/m)以下かを判定し、操舵トルクが所定値TTH以下ならば、ステップ143でリレー21をオフしてパワーステアリングの制御を停止するようにしてもよい。ステップ171で操舵トルクが所定値TTHより大きい場合、ステップ102からの処理を繰り返す。
【0057】
以上のように処理することによって、実施の形態1と同様、モータ電流検出値異常が発生しても過剰なアシストを発生させることなく、モータを制御することができ、さらに操舵力が充分小さくなった状態でリレー21をオフしマニュアルステアリングに切り替えるのでアシストトルクの急激な変化を生じることなく安全にマニュアルステアリングに切り替えることができる。
【0058】
実施の形態10.
上記実施の形態1〜9では、モータ電流検出値異常検出処理は、モータ電流目標値IMTがI1より大きく、かつモータ電流検出値IMSがI2より小さいときにモータ電流検出値異常を確定したが、図11ようにモータ電流目標値IMTとモータ電流検出値IMSとの差が所定値ε1より大きい状態がT2(例えば数10msec〜数100msec程度)以上継続した場合にモータ電流検出値異常を確定するようにしてもよい。この場合も、実施の形態1と同様、モータ電流検出値異常が発生しても過剰なアシストを発生させることなく、モータを制御することができる。
【0059】
実施の形態11.
上記実施の形態1〜10では、モータ電流目標値IMTが大きい(IMT≧I0)場合は、モータ電流検出値異常検出を行わなかったが、モータ電流目標値IMTが大きい場合にモータ電流検出値異常検出を行う処理を追加してもよい。
【0060】
図12は、本実施の形態の制御処理法を示したフローチャートである。ステップ101〜109は実施の形態1と同様の処理なので説明は省略する。ステップ105でモータ電流検出値IMSを検出したあと、ステップ131で、第2のモータ電流検出値異常検出を行い、次に、ステップ106で実施の形態1のモータ電流検出値異常検出処理である第1のモータ電流検出値異常検出を行う。
【0061】
ここで、ステップ131の第2のモータ電流検出値異常検出処理について図13を用いて説明する。ステップ141ではモータ電流目標値IMTと所定値I3を比較し、モータ電流目標値IMTが所定値l3以下である場合は、本ルーチンを終了する処理に分岐する。一方、モータ電流目標値IMTが所定値l3より大きい場合は、ステップ142に分岐する。
【0062】
ステップ142では、モータ電流検出値IMSと所定値I4を比較し、モータ電流検出値IMSが所定値I4以上のときは、本ルーチンを終了する処理に分岐する。一方、モータ電流検出値が所定値I4未満の場合は、ステップ143に分岐する。ここで、所定値I3>所定値I4に設定することにより、ステップ143に分岐する条件は、モータ電流目標値IMTに対して、モータ電流検出値IMSが小さい場合となる。ここで、I3およびI4はいずれもI0よりも大きな値に設定する。ステップ143では、この状態の継続時間と所定時間T2(T2はモータの逆起電力によって、モータ電流目標値IMTとモータ電流検出値IMSとの間に差が生じている標準的な時間より十分大きい値)を比較し、継続時間がT2以上である場合は、ステップ144に分岐しモータ電流検出値異常を確定する。T2未満である場合は、本ルーチンを終了する処理に分岐する。なお、このT2はT1よりも大きな値に設定している。
【0063】
なお、ステップ131でモータ電流検出値異常が確定した場合は、モータ電流目標値IMTを漸減させ十分小さくなったところでモータアシストを停止するような処理を施してもよい。
【0064】
本実施の形態では、ステップ131で、モータ電流目標値IMTが大きい(IMT≧I0)場合でもモータ電流検出値異常検出が行われる。しかも、その異常確定時間T2は、モータの逆起電力によって、モータ電流目標値IMTとモータ電流検出値IMSとの間に差が生じている標準的な時間より十分大きい値(例えば数sec程度)としているから、モータの逆起電力による誤検出も発生しない。従って、より安全で信頼性の高い電動パワーステアリング制御装置が実現できる。
【0065】
実施の形態12.
上記実施の形態11では、図12のステップ131の第2のモータ電流検出値異常検出処理でモータ電流目標値IMTとモータ電流検出値IMSを用いて行ったが、図14のように、両者の差が所定値ε2より大きい状態がT2(例えば数sec程度)以上継続した場合にモータ電流検出値異常を確定するようにしてもよい。この場合も実施の形態12と同様に、モータ電流目標値IMTが大きい(IMT≧I0)場合でもモータ電流検出値異常検出が行われるのでより安全で信頼性の高い電動パワーステアリング制御装置が実現できる。
【0066】
【発明の効果】
この発明に係る電動パワーステアリング制御装置は、モータに流す電流の目標値を予め決定する目標決定手段と、前記モータ電流を検出するモータ電流検出手段と、前記目標値と前記検出されたモータ電流に応じて前記モータに流すモータ電流をクローズドループ制御する第1のモータ制御処理と前記目標値に応じて前記モータに流すモータ電流をオープンループ制御する第2のモータ制御処理を備えたモータ電流制御手段と、前記目標電流が所定値未満であるとき、前記検出されたモータ電流に異常がないか否かを判定し、異常判定時に前記モータ電流の制御を前記第2のモータ制御処理に切り換える異常検出手段とを備えたものであり、一般的に目標電流が大きくなるようなハンドル急操舵時はモータの逆起電力によりモータに過電流が流れないので、異常検出をしなくても問題はなく、ハンドル急操舵時のモータ電流検出値異常の誤検出を防止することができる。
【0067】
また、モータ電流制御手段は、モータの抵抗値とモータ電流の目標値からモータ電流を前記第2のモータ制御処理でオープンループ制御するものであり、異常のある検出されたモータ電流を用いずに制御を行え、操舵フィーリングの悪化を防止することができる。
【0068】
また、第2のモータ制御処理でモータ制御を行う際に、モータ電流が所定値以上通電しない制限手段を設けたことものであり、定格電流以上の電流が流れることがなく、モータおよび制御装置の損傷を防止することができる。
【0069】
また、モータに流す電流の目標値を予め決定する目標電流決定手段と、前記モータ電流を検出するモータ電流検出手段と、この検出されたモータ電流と前記目標値から少なくとも制御系の比例項と積分項を用いて前記モータに流すモータ電流をクローズドループ制御する第1のモータ制御処理と前記検出されたモータ電流と前記目標値から前記比例項を用いてクローズドループ制御する第2のモータ制御処理を備えたモータ電流制御手段と、前記目標値が所定値未満であるとき前記検出されたモータ電流に異常がないか否かを判定し、異常判定時に前記モータ電流の制御を前記第2のモータ制御処理に切り換える異常検出手段とを備えたものであり、異常時には、比例項だけの制御となり、モータ目標電流値に比例した電流が流れるのみであり、過大な電流は流れず、しかも異常時であってもクローズドループ制御が行えるので制御の信頼性が向上できる。
【0070】
また、モータに流す電流の目標値を予め決定する目標電流決定手段と、前記モータ電流を検出するモータ電流検出手段と、前記モータに印加する印加電圧の目標値を決定する目標電圧決定手段と、前記モータに流す電流の目標値と前記検出されたモータ電流に応じて前記モータに流すモータ電流をクローズドループ制御する第1のモータ制御処理と前記印加電圧の目標値に基づいてモータに印加する電圧を制御する第2のモータ制御処理を備えたモータ電流制御手段と、前記目標電流が所定値未満であるとき前記検出されたモータ電流に異常がないか否かを判定し、異常判定時に制御系を前記第2のモータ制御処理に切り換える異常検出手段とを備えたものであり、一般的に目標電流が大きくなるようなハンドル急操舵時はモータの逆起電力によりモータに過電流が流れないので、異常検出をしなくても問題はなく、ハンドル急操舵時のモータ電流検出値異常の誤検出を防止することができる。
【0071】
また、異常検出手段が異常を検出して第2のモータ制御処理で制御時に、モータ電流の目標値を漸減させモータ電流が所定値以下になったときパワーステアリング制御を停止する制御手段を備えたものであり、異常が検出された場合にアシストトルクを徐々に低減して制御停止に至らしめることができ、アシストトルクの急激な変化を防止でき、操舵フィーリングを向上することができる。
【0072】
また、異常検出手段が異常を検出して第2のモータ制御処理で制御時に、モータ印加電圧を漸減させ印加電圧が所定値以下になったときパワーステアリング制御を停止する制御手段を備えたものであり、異常が検出された場合にアシストトルクを徐々に低減して制御停止に至らしめることができ、アシストトルクの急激な変化を防止でき、操舵フィーリングを向上することができる。
【0073】
また、異常検出手段が異常を検出して第2のモータ制御処理で制御時に、モータ電流の目標値が所定値以下になったときパワーステアリング制御を停止する制御手段を備えたものであり、アシストトルクが必要な間は制御を継続し、アシストトルクが不要となったときに制御を停止するので、アシストトルクの急激な変化を防止でき、操舵フィーリングを向上することができる。
【0074】
また、異常検出手段が異常を検出して第2のモータ制御処理で制御時に、モータ印加電圧の目標値が所定値以下になったときパワーステアリング制御を停止する制御手段を備えたものであり、アシストトルクが必要な間は制御を継続し、アシストトルクが不要となったときに制御を停止するので、アシストトルクの急激な変化を防止でき、操舵フィーリングを向上することができる。
【0075】
また、異常検出手段が異常を検出して第2のモータ制御処理で制御時に、操舵トルクが所定値以下になったときパワーステアリング制御を停止する制御手段を備えたものであり、アシストトルクが必要な間は制御を継続し、アシストトルクが不要となったときに制御を停止するので、アシストトルクの急激な変化を防止でき、操舵フィーリングを向上することができる。
【0076】
また、第2のモータ制御処理でモータ制御時に、異常検出手段がモータ電流の正常を判定時にはモータを第1のモータ制御処理で制御するものであり、異常を誤検出して第2のモータ制御処理に移行した場合であっても、第1のモータ制御処理に復帰することができ、制御の信頼性を向上することができる。
【0077】
また、異常検出手段は、モータ電流目標値とモータ電流検出値との偏差が所定値以上である期間が所定時間以上継続あるいは積算した時にモータ電流検出値異常を判定するものであり、異常との誤検出をより確実に防止することができる。
【0078】
さらに、目標電流とは無関係に検出されたモータ電流に異常がないか否かを判定する第2の異常検出手段とを備えたものであり、目標電流が大きい状態であっても、異常を検出することができる。
【0079】
さらにまた、異常検出手段は、モータ電流目標値とモータ電流検出値との偏差が所定値以上である状態が第1の所定期間以上継続あるいは積算した時にモータ電流検出値異常と判定し、第2のモータ電流検出値異常検出手段は、モータ電流目標値とモータ電流検出値との偏差が所定値以上である状態が第1の所定期間より長い第2の所定期間以上継続あるいは積算した時にモータ電流検出値異常と判定するものであり、目標電流の大きさにかかわらず異常判定を行う第2のモータ電流検出値異常検出手段にて異常を判定するまでの時間を、逆起電力の影響により目標電流と検出電流に偏差が生じる標準的な時間よりも大きく設定でき、目標電流が大きい状態であっても、逆起電力の影響による誤検出を防止でき、目標電流の大きさにかかわらず、常時異常監視でき、装置の信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1におけるモータ電流の異常検出動作を説明するフローチャートである。
【図2】モータ電圧をオープンループ制御し、モータ電圧上限値をクリップする動作を説明するフローチャートである。
【図3】モータ電流制御手段を比例項のみを用いたクローズド・ループ制御系で説明したブロック図である。
【図4】モータ電圧をオープンループ制御した場合の各動作を説明したブロック図である。
【図5】操舵トルクと車速からモータ目標電圧値を決定する際に用いる電圧特性図である。
【図6】実施の形態5におけるパワーステアリング制御動作を説明するフローチャートである。
【図7】実施の形態6におけるパワーステアリング制御動作を説明するフローチャートである。
【図8】実施の形態7におけるパワーステアリング制御動作を説明するフローチャートである。
【図9】実施の形態8におけるパワーステアリング制御動作を説明するフローチャートである。
【図10】実施の形態9におけるパワーステアリング制御動作を説明するフローチャートである。
【図11】実施の形態10におけるモータ電流の異常検出動作を説明するフローチャートである。
【図12】実施の形態11のコントローラにおけるマイクロコンピュータの制御処理を説明するフローチャートである。
【図13】実施の形態11におけるモータ電流検出回路異常検出動作を説明するフローチャートである。
【図14】実施の形態12におけるモータ電流検出回路異常検出動作を説明するフローチャートである。
【図15】従来の電動パワーステアリング制御装置の全体構成図である。
【図16】従来のコントローラにおけるマイクロコンピュータの制御処理を説明する図である。
【図17】モータ電流をクローズドループ制御系にて行う場合のブロック図である。
【図18】操舵トルクと車速からモータの目標電流値を決定する際に用いる電流特性図である。
【図19】図18における電流制御手段を比例項と積分項を用いたクローズド・ループ制御系で説明したブロック図である。
【図20】モータ電流をオープンループ制御にて行う場合のブロック図である。
【図21】モータ電流制御手段をオープンループ制御系で説明したブロック図である。
【図22】電動パワーステアリング制御装置のおけるマイクロコンピュータの動作を説明するフローチャートである。
【図23】従来の電動パワーステアリング制御装置のモータ電流検出値異常検出手段を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 ハンドル
2 ステアリングシャフト
3 トルクセンサ
4 減速機
7 車速センサ
8 モータ
9 コントローラ
24 モータ電流検出回路
41 目標電流決定手段
42 モータ電流制御手段
Claims (14)
- モータに流す電流の目標値を予め決定する目標決定手段と、前記モータ電流を検出するモータ電流検出手段と、前記目標値と前記検出されたモータ電流に応じて前記モータに流すモータ電流をクローズドループ制御する第1のモータ制御処理と前記目標値に応じて前記モータに流すモータ電流をオープンループ制御する第2のモータ制御処理を備えたモータ電流制御手段と、前記目標電流が所定値未満であるとき、前記検出されたモータ電流に異常がないか否かを判定し、異常判定時に前記モータ電流の制御を前記第2のモータ制御処理に切り換える異常検出手段とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
- モータ電流制御手段は、モータの抵抗値とモータ電流の目標値からモータ電流を前記第2のモータ制御処理でオープンループ制御することを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 第2のモータ制御処理でモータ制御を行う際に、モータ電流が所定値以上通電しない制限手段を設けたことを特徴とする請求項2記載の電動パワーステアリング制御装置。
- モータに流す電流の目標値を予め決定する目標電流決定手段と、前記モータ電流を検出するモータ電流検出手段と、この検出されたモータ電流と前記目標値から少なくとも制御系の比例項と積分項を用いて前記モータに流すモータ電流をクローズドループ制御する第1のモータ制御処理と前記検出されたモータ電流と前記目標値から前記比例項を用いてクローズドループ制御する第2のモータ制御処理を備えたモータ電流制御手段と、前記目標値が所定値未満であるとき前記検出されたモータ電流に異常がないか否かを判定し、異常判定時に前記モータ電流の制御を前記第2のモータ制御処理に切り換える異常検出手段とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
- モータに流す電流の目標値を予め決定する目標電流決定手段と、前記モータ電流を検出するモータ電流検出手段と、前記モータに印加する印加電圧の目標値を決定する目標電圧決定手段と、前記モータに流す電流の目標値と前記検出されたモータ電流に応じて前記モータに流すモータ電流をクローズドループ制御する第1のモータ制御処理と前記印加電圧の目標値に基づいてモータに印加する電圧を制御する第2のモータ制御処理を備えたモータ電流制御手段と、前記目標電流が所定値未満であるとき前記検出されたモータ電流に異常がないか否かを判定し、異常判定時に制御系を前記第2のモータ制御処理に切り換える異常検出手段とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
- 異常検出手段が異常を検出して第2のモータ制御処理で制御時に、モータ電流の目標値を漸減させモータ電流が所定値以下になったときパワーステアリング制御を停止する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 異常検出手段が異常を検出して第2のモータ制御処理で制御時に、モータ印加電圧を漸減させ印加電圧が所定値以下になったときパワーステアリング制御を停止する制御手段を備えたことを特徴とする請求項5記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 異常検出手段が異常を検出して第2のモータ制御処理で制御時に、モータ電流の目標値が所定値以下になったときパワーステアリング制御を停止する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 異常検出手段が異常を検出して第2のモータ制御処理で制御時に、モータ印加電圧の目標値が所定値以下になったときパワーステアリング制御を停止する制御手段を備えたことを特徴とする請求項5記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 異常検出手段が異常を検出して第2のモータ制御処理で制御時に、操舵トルクが所定値以下になったときパワーステアリング制御を停止する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 第2のモータ制御処理でモータ制御時に、異常検出手段がモータ電流の正常を判定時にはモータを第1のモータ制御処理で制御することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 異常検出手段は、モータ電流目標値とモータ電流検出値との偏差が所定値以上である期間が所定時間以上継続あるいは積算した時にモータ電流検出値異常を判定することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 目標電流とは無関係に検出されたモータ電流に異常がないか否かを判定する第2の異常検出手段とを備えたことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の電動パワーステアリング制御装置。
- 異常検出手段は、モータ電流目標値とモータ電流検出値との偏差が所定値以上である状態が第1の所定期間以上継続あるいは積算した時にモータ電流検出値異常と判定し、第2のモータ電流検出値異常検出手段は、モータ電流目標値とモータ電流検出値との偏差が所定値以上である状態が第1の所定期間より長い第2の所定期間以上継続あるいは積算した時にモータ電流検出値異常と判定することを特徴とする請求項13記載の電動パワーステアリング制御装置。
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