JP3570616B2 - 白色色材組成物およびその製造方法 - Google Patents

白色色材組成物およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、白色色材組成物およびその製造方法に関し、詳細には従来のものよりも明度(白色度)が高く、カラーインク、塗料、プラスチック・紙用カラーフィラー、カラートナー、インクジェットプリンター用カラーインク等多種の目的に用いられる白色色材組成物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真や印刷の技術分野において、取り扱う画像のカラー化が一般的となり、カラー化に関する技術について様々な検討が行われている。
特に電子写真におけるトナーや印刷における印刷インクなどはその代表的なものである。
この様なトナーや印刷インク等を総称して、色材組成物ということもある。
カラー画像を得るためには、上記の色材組成物の中でも、特に白色のものが重要となることがある。白色色材組成物はその色相自身を画像に用いたり、または所望の色相を得るための顔料または染料を添加して用いることができる。
【0003】
例えば、電子写真方式によるトナー自身が磁性を備える1成分系現像法では、従来のモノクロでの複写、プリントにおいては、黒い磁性トナーが使われている。また、印刷の分野においても、印刷画像に磁気識別機能を持たせるため磁性粉を含有させ黒い磁性インクとすることがある。
しかし、カラー画像の複写、プリントにおいては、黒色以外に白色または鮮やかな原色に着色し、かつ磁気特性を保持した磁性トナー、磁性インクとする必要がある。この1成分系カラー磁性トナーやカラー磁性インクにより鮮明なカラー画像を得るには、磁性トナー、インクなどの色材組成物自身を鮮やかな色に着色する必要があるが、その中に含まれる磁性体粒子は一般に黒色であるため、その色材組成物中に直接、顔料、染料を添加したり、該磁性体粒子の表面に直接着色層を設けても全体としては暗色のくすんだ色材組成物となる問題がある。
【0004】
これに対して、本発明者らは、先に基体粒子上に金属膜を形成し、その膜の反射作用により、粉体を白色化する方法(特開平3−271376号公報、特開平3−274278号公報)、金属アルコキシド溶液中に基体粒子を分散し、金属アルコキシドを加水分解することにより、基体粒子の表面に均一な0.01〜20μmの厚みの金属酸化物膜を生成させる方法(特開平6−228604号公報)、表面に金属酸化物からなる薄膜と、金属からなる薄膜とを交互に複数層設けて機能性粉体とすること(特開平7−90310号公報)、金属酸化物膜で多層被覆してなる粉体を熱処理して、より緻密で安定した金属酸化物多層膜を有する粉体を製造すること(国際公開WO96/28269号公報)を提案している。
【0005】
特に、上記に挙げた金属酸化物膜や金属膜を複数層設けた粉体は、各層の膜厚を調整することにより特別の機能を付与することができるものであって、例えば基体粒子の表面に、屈折率の異なる被覆膜を入射光の4分の1波長に相当する厚さずつ設けるようにすると、入射光を全て反射して白色の粉体を製造することができる。これらの様にして得られた白色粉体を用いて白色磁性トナーやインク等の白色色材組成物としたり、更にこの白色色材組成物に所望の着色を付与することができる顔料または染料を添加することにより、鮮やかな色に着色されたカラー磁性トナーやインク等を製造することができる可能性を示唆している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記白色色材組成物に用いる白色粉体を得る場合、特開平3−271376号公報、特開平3−274278号公報に記載の金属膜を設ける方法では膜数や膜厚を多くすると金属固有の反射率まで、反射率を上げることができ、白色化することができたが、ある程度の膜数や膜厚に達すると、それ以上の白色化が期待できず、また得られた白色化も不十分であった。また、上記特開平6−228604号公報、特開平7−90310号公報、国際公開WO96/28269号公報に記載の方法では、膜数や膜厚を多くするほど反射率が上がることにより白色度が高くなり、膜の特性は顕著になる。しかし膜数や膜厚が多くなるほど、基体粒子の特性は減少する。例えば、基体粒子として、磁性粉を用いた場合は、膜数や膜厚が多くなるほど、磁気特性が劣ってくる。換言すれば、上記の方法で得られる白色粉体は、基体粒子が有する特性を生かすためには膜数、膜厚を少なくする必要があるが、膜数、膜厚を少なくすると所望の白色度が得られなくなる恐れもあった。
即ち、上記のような方法で得られた白色粉体を用いた白色色材組成物も、該白色粉体の基体粒子が有する特性と白色度とを十分に両立するものとはならなかった。
【0007】
従って、本発明の目的は、上記従来の技術の欠点を克服し、白色度、明度が高く安定な色調のトナー、インキ、塗料として用いることができ、しかも基体粒子の特性(例えば、磁気特性)を高レベルに保持した白色色材組成物、詳細には、基体粒子の特性を生かすための、比較的少ない膜数、膜厚であっても、高い白色度が得られる被覆膜を有する白色粉体を基材とする白色色材組成物およびその製造方法を提供しようとするものである。
更に、本発明の他の目的は、1成分系現像方式でも優れた複合した機能を果たし得る白色磁性トナーや、優れた磁気特性を発揮することができ、かつ耐候性の優れた白色磁性印刷用インキ、白色塗料等に適用できる白色色材組成物およびその効率的製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる現状に鑑み、鋭意研究の結果、多層膜被覆粉体を製造する際、屈折率の異なる多層の薄膜を形成し多層膜の反射光干渉波形を調整することに加えて、結晶化微粒子と該結晶化微粒子相互間に空隙を有する結晶化微粒子の集合体からなる被覆層を、少なくとも1層形成することにより、光の散乱反射による白色度(明度)向上への寄与が著しく増大することを見出した。
更に、基体粒子の表面に水系溶媒中での金属塩の反応または金属アルコキシドの加水分解による被覆膜を形成する際、膜の組合せ、それぞれの膜の厚さ、また、それらを制御する方法および反応条件(pH、分散条件等)を改良することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明に到達した。
【0009】
すなわち、本発明の白色色材組成物およびその製造方法は、下記の通りである。
(1)基体粒子の表面に光の散乱反射により白色を付与することができる結晶化微粒子と該結晶化微粒子相互間に空隙を有する結晶化微粒子の集合体として構成された被覆膜を少なくとも1層有するとともに、前記被覆膜の表面に、該表面の空隙を塞ぐことができる超微粒子で構成された緻密な被覆膜を有する白色粉体を含有する白色色材組成物。
(2)基体粒子の表面に結晶化微粒子と該結晶化微粒子相互間に空隙を有する結晶化微粒子の集合体として構成された被覆膜を少なくとも1層有し、該結晶化微粒子表面と空隙との間で生じる光の散乱反射により白色が付与されるとともに、前記被覆膜の表面に、該表面の空隙を塞ぐことができる超微粒子で構成された緻密な被覆膜を有する白色粉体を含有する白色色材組成物。
(3)前記白色粉体の結晶化微粒子が粒径の不揃いなものであることを特徴とする前記(1)または(2)記載の白色色材組成物。
(4)前記白色粉体の基体粒子の表面に有する被覆膜が多層膜であることを特徴とする前記(1)または(2)記載の白色色材組成物。
【0010】
)前記白色粉体の結晶化微粒子の集合体として構成された被覆膜が高屈折率膜であることを特徴とする前記(1)または(2)記載の白色色材組成物。
)前記緻密膜がシリカ膜であることを特徴とする前記(1)または(2)記載の白色色材組成物。
)前記白色粉体の結晶化微粒子の集合体として構成された被覆膜が、該被覆膜を製膜するための反応溶液中で固相微粒子を形成させ該固相微粒子を被覆膜中に取込ませた後に焼成することによって形成されたものであることを特徴とする前記(1)または(2)記載の白色色材組成物。
)前記焼成を行う前に、前記固相微粒子を取込ませた被覆膜上を該被覆膜の表面の空隙を塞ぐ緻密な膜を構成することができる超微粒子で被覆したことを特徴とする前記()記載の白色色材組成物。
)前記白色粉体の結晶化微粒子の集合体として構成された前記被覆膜が、該結晶化微粒子と基体粉体とを分散させた液中で、該結晶化微粒子を該基体粉体表面へ付着させることによって形成されたものであることを特徴とする前記(1)または(2)記載の白色色材組成物。
【0011】
10)前記白色粉体が、少なくとも結着用樹脂を含む分散媒中に分散されていることを特徴とする前記(1)〜()のいずれかに記載の白色色材組成物。
11)前記(10)記載の白色色材組成物からなる白色インキ組成物。
12)前記白色粉体上に接着樹脂層を有することを特徴とする前記(1)〜()のいずれかに記載の白色色材組成物。
13)前記接着樹脂層が体質顔料を含有することを特徴とする前記(12)記載の白色色材組成物。
14)前記(12)または(13)記載の白色色材組成物からなる白色トナー。
【0012】
15)白色粉体を含有する白色色材組成物を製造する方法において、基体粒子の表面に光の散乱反射により白色を付与することができる結晶化微粒子と該結晶化微粒子相互間に空隙を有する結晶化微粒子の集合体として構成する被覆膜を少なくとも1層設けるとともに、前記被覆膜の表面に、該表面の空隙を塞ぐことができる超微粒子で緻密な膜を構成して白色粉体とすることを特徴とする白色色材組成物の製造方法。
16)白色粉体を含有する白色色材組成物を製造する方法において、基体粒子の表面に結晶化微粒子と該結晶化微粒子相互間に空隙を有する結晶化微粒子の集合体として構成する被覆膜を少なくとも1層設けて該結晶化微粒子表面と空隙との間で生じる光の散乱反射により白色を付与するとともに、前記被覆膜の表面に、該表面の空隙を塞ぐことができる超微粒子で緻密な膜を構成して白色粉体とすることを特徴とする白色色材組成物の製造方法。
17)前記白色粉体の結晶化微粒子を粒径の不揃いなものとすることを特徴とする前記(15)または(16)記載の白色色材組成物の製造方法。
18)前記白色粉体の基体粒子の表面に形成する被覆膜を多層膜とすることを
特徴とする前記(15)または(16)記載の白色色材組成物の製造方法。
【0013】
19)前記白色粉体の結晶化微粒子の集合体として構成する被覆膜を高屈折率膜とすることを特徴とする前記(15)または(16)記載の白色色材組成物の製造方法。
20)前記緻密膜をシリカ膜とすることを特徴とする前記(15)または(16)記載の白色色材組成物の製造方法。
21)前記白色粉体の結晶化微粒子の集合体として構成する被覆膜を、該被覆膜を製膜するための反応溶液中で固相微粒子を形成させ該固相微粒子を膜中に取込ませた後に焼成することによって形成することを特徴とする前記(15)または(16)記載の白色色材組成物の製造方法。
22)前記焼成を行う前に、前記固相微粒子を取込ませた被覆膜上を該被覆膜の表面の空隙を塞ぐ緻密な膜を構成することができる超微粒子で被覆することを特徴とする前記(21)記載の白色色材組成物の製造方法。
23)前記白色粉体の結晶化微粒子の集合体として構成された前記被覆膜を、該結晶化微粒子と基体粉体とを分散させた液中で、該結晶化微粒子を該基体粉体表面へ付着させることによって形成することを特徴とする前記(15)または(16)記載の白色色材組成物の製造方法。
【0014】
24)前記白色粉体を、少なくとも結着用樹脂を含む分散媒中に分散することを特徴とする前記(15)〜(23)のいずれかに記載の白色色材組成物の製造方法。
25)前記(24)記載の白色色材組成物の製造方法からなる白色インキ組成物の製造方法。
26)前記白色粉体上に接着樹脂層を設けることを特徴とする前記(15)〜
(23)のいずれかに記載の白色色材組成物の製造方法。
27)前記接着樹脂層に体質顔料を含有させることを特徴とする前記(26)記載の白色色材組成物の製造方法。
28)前記(26)または(27)記載の白色色材組成物の製造方法からなる白色トナーの製造方法。
【0015】
本発明の白色色材組成物は、上記のように、基体粒子の表面に有する被覆膜の少なくとも1層を、結晶化微粒子と該結晶化微粒子相互間に空隙を有する結晶化微粒子の集合体からなる膜(以下、単に結晶化微粒子構成膜ともいう)とすることにより、結晶化微粒子表面と空隙との屈折率差を大きくして、光の散乱反射を起こし、反射効果を高め、優れた白色度(明度)を有し、かつ基体粒子の特性(例えば、磁気特性)を高レベルに保持した機能性粉体を提供することが可能となった。
【0016】
また、本発明の白色色材組成物は、その製造方法における製膜反応の際に、特に水系溶媒中で製膜反応させる場合、以下の操作および作用により、被膜にならない固相の析出が抑えられ、基体粒子の表面に均一な厚さの被膜を、所望の厚さで形成することができると推測する。▲1▼水系溶媒中での金属塩の反応による被覆膜を形成する際、反応溶媒として、緩衡溶液を用い、ある一定のpHとすることにより、酸またはアルカリの影響が和らげられ、基体表面の侵食が防止される;▲2▼超音波分散により、基体粒子、特にマグネタイト粉等の磁性体の分散性を良くするばかりでなく、被膜成分の拡散性を良くし、更に、被膜同志の付着を防止し、被覆製膜された磁性体粒子の分散性をも良好にする;▲3▼適当な反応の速さで被膜成分を析出させ、被膜にならない固相の析出を抑制する。
上記の総合的作用により、膜被覆粉体の表面の電荷を一定に維持することができ、電気2重層の働きにより、膜被覆粉体の凝集がなく、分散粒子が得られる。電気2重層の働きを生かすためにpHは、基体の物質と製膜反応により液中で形成される金属化合物の種類の組み合わせにより異なり、また、両者の等電点を避けることが好ましい。
【0017】
上記のようにして得られた本発明の白色色材組成物は、顔料、粉末冶金、窯業原料、電子工業などの原料となる白色系複合原料粉体として有用なものであり、カラーインキ用顔料およびプラスチック・紙用フィラーに用いられている従来の顔料にとって代わる優れた性能を保持し、長期保存においても安定な色調のものとすることができる。
これらの優れた機能を有すると共に、基体として磁性体、導電体または誘電体を活用すると、電場、磁場などの外部要因により反応することにより移動力、回転、運動、発熱などの付加的な作用を発する機能をもち、例えば、基体として磁性体を適用すると、磁性を損なわずに白色またはカラー磁性トナーや白色またはカラー磁性インキの顔料としても適用可能である。
【0018】
以下、図面を参照しながら本発明をさらに詳しく説明する。
図1は、基体粒子1の表面に結晶化微粒子構成膜2を有する本発明の白色色材組成物の一例の断面図であり、図2は、図1の白色色材組成物が有する結晶化微粒子構成膜2の断面拡大図である。
図1および図2に示す様に、上記結晶化微粒子構成膜2は結晶化微粒子3の間に空隙を有することにより、前記結晶化微粒子3の表面と空隙との屈折率差を大きくし、光の散乱反射を起こさせ、これにより明度(白色度)の高い粉体とすることができる。上記の散乱反射が強いほど、粉体の明度(白色度)が増す。
膜2の中に含まれる結晶化微粒子3は、屈折率が高い方が好ましく、また、粒径が揃っていない方が好ましい。
明度の調整は、上記膜内の結晶化微粒子の量および粒子径により調整することができる。
但し、粒子径によっては、散乱と干渉が同時に起こり、その干渉によって白色以外の色相を呈することがあるので、その設計には注意を要する。
特に、得られた膜被覆粉体がオパールの様に単色スペクトル色の強い場合には、膜中の結晶化粒子径がある大きさ(光の波長の4分の1から1波長程度)で均一になって該結晶化微粒子による干渉が発生している考えられる。
【0019】
この場合、膜内の結晶化微粒子の粒子径は、1〜500nmが好ましく、より好ましくは1〜300nmであり、さらに好ましくは1〜250nmの範囲である。粒子径が1nm未満では、膜になっても、光を透過するため下地の基体粒子の色がそのまま出ることがある。逆に500nmより大きい場合には複数の粒子の反射光により前記干渉着色が起こったり、膜が脆くなって、剥離しやすく好ましくない。
また膜内の結晶化微粒子は、他の微粒子や膜と接触していても、粒界など形状で区別できるものである。
【0020】
一方、上記結晶化微粒子構成膜の1層の、好ましい厚さ範囲は、基体となる粒子の大きさによって異なる。基体粒子が0.1μm〜1μmでは0.05μm〜0.5μm、基体粒子が1μm〜10μmでは0.05μm〜2μm、基体粒子が10μm以上では0.05μm〜3μmであることが好ましい。
また、上記結晶化微粒子構成膜の総膜厚の好ましい厚さ範囲も、基体となる粒子の大きさによって異なる。基体粒子が0.1μm〜1μmでは0.1μm〜3μm、基体粒子が1μm〜10μmでは0.1μm〜5μm、基体粒子が10μm以上では0.1μm〜10μmであることが好ましい。
【0021】
更に本発明の白色色材組成物は、図2に示されるように、空隙を有する結晶化微粒子3で構成された膜2の表面に、該表面の空隙を塞ぐことができる超微粒子4で構成された緻密な被覆膜(以下単に、緻密膜ともいう)を有することが好ましい。
例えば、前述のような結晶化微粒子構成膜を最外層として有する白色粉体をトナーあるいは塗料等の顔料粉体として用いた場合、トナーの樹脂または塗料のビヒクルがその空隙に入り込み、結晶化微粒子3の表面と空隙との間の屈折率差を小さくして光の散乱反射を弱くし、その結果、明度(白色度)も低下させる。
前述の緻密膜は上記のような明度の低下を防止するために好適である。
【0022】
なお、特開平4−269804号公報には、表面に無機顔料粒子の被覆層を有する着色粉体が記載されているが、この着色粉体は顔料粒子間の空隙が、表面処理剤と樹脂の混合物によって充填されたものであり、本発明の白色色材組成物のように、散乱反射が発生するものではなく、顔料粒子そのものの色によって所望の色に着色されるものである。またこの特開平4−269804号公報に記載の着色粉体は、基体粒子表面に顔料粒子が十分に固定されていないことがある。その場合には、基体に付着していた顔料粒子が溶媒と樹脂の混合液中で分離するため、塗料等に適用できないこともある。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の白色色材組成物およびその製造方法についてを詳細に説明する。
本発明の白色色材組成物に含有される白色粉体が有する結晶化微粒子構成膜は、光を散乱反射し、白色を発することができるものであれば、どのような物質からなるものでも構わないが、高屈折率を有する物質からなるものが好ましい。
高屈折率を有する物質としては、特に限定されないが、酸化チタン(チタニア)、酸化ジルコニウム、酸化ビスマス、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化インジウム等の酸化物を用いることができ、屈折率が高く、汎用である酸化チタン(チタニア)が最も好ましい。
【0024】
上記のような結晶化微粒子構成膜を製膜する方法としては、製膜反応液相中での固相析出による方法等が用いられる。
具体的には、本発明者らが先に提案した特開平6−228604号公報、特開平7−90310号公報、国際公開WO96/28269号公報に記載されている有機溶媒中での金属アルコキシドの加水分解による固相析出法(金属アルコキシド法)や、特願平9−298717号に添付の明細書に記載の水溶液中での金属塩からの反応による固相析出法(水系法)等が挙げられる。
この場合、製膜反応液中で、基体粒子の表面に析出物の膜が成長する速度(線成長速度)よりも、反応液中で固相微粒子が析出する速度が速くなるように、反応溶液濃度、添加触媒量、基体粒子分散量を調整する。
上記のようにして、製膜反応液中に析出した固相微粒子を、基体粒子表面に付着させ、固相微粒子で構成された被覆膜を形成する。
【0025】
なお、この時点で膜にとりこまれた固相微粒子は非晶質であり、該固相微粒子間の空隙も未形成であり、光の散乱反射が生じず、また膜の機械的強度も非常に低いものである。そのため、この固相微粒子で構成された被覆膜を焼成する。この焼成により前記非晶質の固相微粒子は結晶化し、該結晶化微粒子間には空隙も形成され、前述の光を散乱反射する結晶化微粒子構成膜となる。
【0026】
該結晶化微粒子構成膜を形成するためには、前述の金属アルコキシド法よりも、水系法の方が線成長速度と固相析出速度の関係を好適なものとするのに簡易であるため好ましい。
また金属アルコキシド法は原料として高価な金属アルコキシドや、反応溶媒として比較的高価で危険性のある有機溶媒を必要とする。このため、製造装置または設備等も防爆仕様にしなければならず、更に、コストパーフォマンスが悪くなる。この点からも金属アルコキシド法に比べ水系法が好ましい。
【0027】
なお、前記焼成は前記固相微粒子で構成された被覆膜を形成した後に行ってもよいが、更に該被覆膜の上に、その被覆膜が結晶化微粒子構成膜となった場合その表面の空隙を塞ぐための緻密膜を形成することができる超微粒子で被覆した後に行うことが、得られる白色色材組成物の膜強度の点から望ましい。
焼成は300〜1200℃で行うことが好ましい。
【0028】
また、固相析出速度を調整して液中で可視光散乱反射する超微粒子を形成する方法に加え、既存の粒子を利用することもできる。
即ち緩衝溶液中に、基体粒子とシリカあるいはチタニア等の結晶化超微粒子を該緩衝溶液中で十分に均一分散化後、表面にシリカあるいはチタニア等の膜を被覆する原料を溶解した液を滴下し、ちょうど膜のみが形成されるように固相析出速度を最適化することにより、攪拌中に基体粒子と結晶化超微粒子の両者表面に析出した固相膜同士が固着し、基体粒子が、前記結晶化超微粒子で覆われる。
【0029】
この様にして製膜された粉体を300〜1200℃で焼成することにより、該結晶化超微粒子の粒子間が膜で覆われた粒子(微粒子膜を有する粒子)となり、散乱超微粒子の屈折率が高く、可視光散乱超微粒子の粒径としては散乱力が最大に成る程度の粒径であることが好ましい。特にチタニアでは、0.2〜0.3μmの粒径であることが好ましい。
該基体粒子はその屈折率が結晶化超微粒子より小さいときには高屈折率の膜を直接基体粒子に形成するか,あるいは最外層が高屈折率膜になるように製膜した後、前記微粒子膜を形成しても良い。
また、逆に基体粒子の屈折率が結晶化超微粒子より大きい場合には、低屈折率の膜で微粒子膜を形成するが、その場合も先に基体粒子の最外層が低屈折率膜としておくことが散乱を最大限利用するのに好ましい。
【0030】
本発明の白色色材組成物に含有される白色粉体は、基体粒子上に前述の結晶化微粒子構成膜を一層のみでなるものでもよいが、光を透過し得る他の構成からなる膜をさらに有する多層膜被覆粉体であってもよい。
また、前述の結晶化微粒子構成膜は2層以上であってもよい。その場合、2層の結晶化微粒子構成膜の間には、低屈折率の光透過性の被覆膜が存在することが好ましい。該低屈折率の光透過性の被覆膜としては特に限定されないが、金属化合物、有機物等からなるものが挙げられる。
【0031】
前記金属化合物としては、金属酸化物や金属硫化物、金属セレン化物、金属テルル化物、金属フッ化物を挙げることができる。より具体的には、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化カドミウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化珪素、酸化アンチモン、酸化ネオジウム、酸化ランタン、酸化ビスマス、酸化セリウム、酸化錫、酸化マグネシウム、酸化リチウム、酸化鉛、硫化カドミウム、硫化亜鉛、硫化アンチモン、セレン化カドミウム、テルル化カドミウム、フッ化カルシウム、フッ化ナトリウム、フッ化アルミニウム3ナトリウム、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム等を好適に使用できる。
【0032】
以下に、前記金属化合物膜の製膜方法について説明する。
製膜方法としては、PVD法、CVD法あるいはスプレードライ法等の気相蒸着法により、基体粒子の表面に直接、蒸着する方法が可能である。
しかしながら、本発明者らが先に提案した前記特開平6−228604号公報、特開平7−90310号公報あるいは国際公開WO96/28269号公報に記載されている金属アルコキシド法や、特願平9−298717号明細書に記載の水系法が好ましい。
この場合、前述の結晶化微粒子構成膜の製膜と異なり、線成長速度は固相析出速度よりも高くして、非晶質の均一膜が形成されるように反応条件を調整する。
【0033】
前記有機物としては、特に限定されるものではないが、好ましくは樹脂である。樹脂の具体例としては、セルロース、酢酸セルロース、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリエステル、メラミン樹脂、ポリウレタン、酢酸ビニル樹脂、ケイ素樹脂、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、スチレン、エチレン、プロピレン及びこれらの誘導体の重合体または共重合体などが挙げられる。
(1)有機物膜(樹脂膜)を形成する場合、
a.液相中、基体粒子を分散させて乳化重合させることにより、その粒子の上に樹脂膜を形成させる方法(液相中での重合法)や、b.気相中での製膜法(CVD)(PVD)等が採られる。
【0034】
本発明を白色色材組成物として、基体粒子上に多層膜を有するものを製造する場合の例を以下に示す。
例えば、後に詳述する基体粒子が高屈折率の物質からなるものであれば、その上に低屈折率の光透過性膜を設け、さらにその上に高屈折率の粒子構成膜、またさらに、その上に屈折率の高低に関らず緻密膜とを、順次交互に設ける。また、基体粒子が低屈折率のものならば、その上に高屈折率の粒子構成膜、さらにその上に低屈折率の光透過性膜、またさらにその上に、高屈折率の粒子構成膜と、高屈折率の緻密膜とを、順次設ける。
【0035】
白色色材組成物に用いられる基体粒子は、特に限定されず、金属を含む無機物でも、有機物でもよく磁性体、誘電体、導電体および絶縁体等でもよい。
基体が金属の場合、鉄、ニッケル、クロム、チタン、アルミニウム等、どのような金属でもよいが、その磁性を利用するものにおいては、鉄等磁性を帯びるものが好ましい。これらの金属は合金でも良く、前記の磁性を有するものであるときには、強磁性合金を使用することが好ましい。
また、その粉体の基体が金属化合物の場合には、その代表的なものとして前記した金属の酸化物が挙げられるが、例えば、鉄、ニッケル、クロム、チタン、アルミニウム、ケイ素等の外、カルシウム、マグネシウム、バリウム等の酸化物、あるいはこれらの複合酸化物でも良い。さらに、金属酸化物以外の金属化合物としては、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物、金属フッ化物、金属炭酸塩、金属燐酸塩などを挙げることができる。
【0036】
さらに、基体粒子として、金属以外では、半金属、非金属の化合物、特に酸化物、炭化物、窒化物であり、シリカ、ガラスビーズ等を使用することができる。
その他の無機物としてはシラスバルーン(中空ケイ酸粒子)などの無機中空粒子、微小炭素中空球(クレカスフェアー)、電融アルミナバブル、アエロジル、ホワイトカーボン、シリカ微小中空球、炭酸カルシウム微小中空球、炭酸カルシウム、パーライト、タルク、ベントナイト、合成雲母、白雲母、など雲母類、カオリン等を用いることができる。
【0037】
有機物としては、樹脂粒子が好ましい。樹脂粒子の具体例としては、セルロースパウダー、酢酸セルロースパウダー、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリエステル、メラミン樹脂、ポリウレタン、酢酸ビニル樹脂、ケイ素樹脂、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、スチレン、エチレン、プロピレン及びこれらの誘導体の重合または共重合により得られる球状または破砕の粒子などが挙げられる。特に好ましい樹脂粒子はアクリル酸またはメタアクリル酸エステルの重合により得られる球状のアクリル樹脂粒子である。
但し、樹脂粒子を基体とする場合、乾燥における加熱温度は樹脂の融点以下でなければならない。
【0038】
基体の形状としては、球体、亜球状態、正多面体等の等方体、直方体、回転楕円体、菱面体、板状体、針状体(円柱、角柱)などの多面体、さらに粉砕物のような全く不定形な粉体も使用可能である。
これらの基体は、粒径については特に限定するものでないが、0.01μm〜数mmの範囲のものが好ましい。
【0039】
また、基体粒子の比重としては、0.1〜10.5の範囲のものが用いられるが、得られた粉体を液体等に分散させて使用する場合には、流動性、浮遊性の面から0.1〜5.5が好ましく、より好ましくは0.1〜2.8、更に、好ましくは0.5〜1.8の範囲である。得られた粉体を液体等に分散させて使用する場合、基体の比重が0.1未満では液体中の浮力が大きすぎ、膜を多層あるいは非常に厚くする必要があり、不経済である。一方、10.5を超えると、浮遊させるための膜が厚くなり、同様に不経済である。
【0040】
本発明の白色色材組成物を製造する方法では、多層被覆膜を連続した工程として製作しても良く、また、各被覆膜を1層ずつ製作、あるいは単層製作と複層連続製作を組み合わせるなど種々の方法で製作することができる。
本発明に係わる白色色材組成物の粒径は、特に限定されず、目的に応じて適宜調整することができるが、通常は0.01μm〜数mmの範囲である。
【0041】
本発明において、その1回に形成させる金属酸化物膜の膜の厚さとしては、5nm〜10μmの範囲とすることが可能であり、従来の形成法より厚くすることができる。
複数回に分けて形成する金属酸化物膜の合計の厚さとしては、前記したカラー磁性粉体の場合、その干渉による反射率が良い金属酸化物膜を形成するためには、10nm〜20μmの範囲が好ましい、さらに好ましくは20nm〜5μmの範囲とすることである。粒径が制限されるなど特に薄い膜厚で可視光を干渉反射させるためには0.02〜2.0μmの範囲とすることが好ましい。
【0042】
本発明の白色色材組成物は上記のように、その製造方法における製膜反応の際に、特に水系溶媒中で製膜反応させる場合、製膜反応溶媒としてpH一定条件の水系溶媒を用い、同時に膜被覆反応を超音波分散条件下で、基体の表面への被膜形成反応により形成される。
本願発明では製膜反応を一定にするために、水系溶媒に緩衝剤を添加し緩衝溶液とするかあるいはあらかじめ用意された緩衝溶液が用いられる。また製膜反応の際には緩衝溶液以外の膜原料を添加し製膜する。製膜原料添加により製膜を行う際に、pHが大きく変動する場合には、これを防ぐため、緩衝溶液を追加することが望ましい。
本発明で言うところのpH一定とは、pHが所定のpHの±2以内、好ましくは±1以内、より好ましくは±0.5以内を言う。
【0043】
緩衡溶液は種々の系が用いられ、特に限定されないが、まず基体粒子が十分に分散できることが重要であり、同時に基体の表面に析出した金属水酸化物あるいは金属酸化物の膜被覆粉体も電気2重層の働きで分散でき、かつ上記の緩やかな滴下反応により緻密な被膜が製膜ができる条件を満足するように選択する必要がある。
従って、本発明の膜被覆粉体の製造法は従来の金属塩溶液の反応による中和や等電点による析出、または加熱により分解して析出させる方法とは異なるものである。
【0044】
次に、超音波分散条件としては、種々の超音波発振装置が使用でき、例えば、超音波洗浄機の水槽を利用することができ、特に限定されない。しかし本発明の超音波分散の条件としては、発振装置の大きさ、反応容器の形状および大きさ、反応溶液の量、体積、基体粒子の量等によって変化してくるので、それぞれの場合において、適切な条件を選択すればよい。
本発明に使用される緩衡溶液としては、析出させる固相成分に依存し、特に限定されないが、Tris系、ホウ酸系、グリシン系、コハク酸系、乳酸系、酢酸系、酒石酸系、塩酸系等が挙げられる。
【0045】
次に一例として、特に水系溶媒中で製膜反応させる場合、高屈折率の金属酸化物と低屈折率の金属酸化物の交互多層膜を形成する方法について具体的に説明する。まず、酸化チタンあるいは酸化ジルコニウムなどの被膜を形成する場合、酢酸/酢酸ナトリウム系等の緩衡溶液中に基体粒子を浸漬し超音波発振により分散し、チタンあるいはジルコニウムなどの金属塩である硫酸チタン、硫酸ジルコニウム等を原料とし、これら金属塩の水溶液を反応系に緩やかに滴下し、生成する金属水酸化物あるいは金属酸化物を基体粒子のまわりに析出させることにより行うことができる。この滴下反応の間、pHは上記緩衡溶液のpH(5.4)に保持される。
反応終了後、この粉体を固液分離し、洗浄・乾燥後、熱処理を施す。乾燥手段としては真空乾燥、自然乾燥のいずれでもよい。また、不活性雰囲気中で噴霧乾燥機などの装置を用いることも可能である。
なお、酸化チタンが被覆膜である場合の酸化チタンの形成は下記の反応式で示される。
Ti(SO+2HO→TiO+4H(SO
【0046】
続いて、二酸化ケイ素あるいは酸化アルミニウムなどの被膜を形成する場合、KCl/HBO系等にNaOHを加えた緩衡溶液中に上記のチタニアコート粒子を浸漬し分散し、ケイ素あるいはアルミニウムなどの金属塩であるケイ酸ナトリウム、塩化アルミニウム等を原料とし、これら金属塩の水溶液を反応系に緩やかに滴下し、生成する金属水酸化物あるいは金属酸化物を基体粒子のまわりに析出させることにより行うことができる。この滴下反応の間、pHは上記緩衡溶液のpH(9.0)に保持される。
反応終了後、この粉体を固液分離し、洗浄・乾燥後、熱処理を施す。この操作により、基体粒子の表面に屈折率の異なる2層の、金属酸化物膜を形成する操作を繰り返すことにより、多層の金属酸化物膜をその表面上に有する粉体が得られる。
なお、この場合の被覆膜である二酸化ケイ素の形成は下記の反応式で示される。
NaSiX O2X+1+HO→XSiO+2Na+2OH
【0047】
次に、本発明において製膜に使用する原料、特に金属塩について説明する。
高屈折率の膜を製膜するのに使用する原料としては、酸化チタン膜用には、チタンのハロゲン化物、硫酸塩等、酸化ジルコニウム膜用には、ジルコニウムのハロゲン化物、硫酸塩、カルボン酸塩、シュウ酸塩、キレート錯体等、酸化セリウム膜用には、セリウムのハロゲン化物、硫酸塩、カルボン酸塩、シュウ酸塩等、酸化ビスマス膜用には、ビスマスのハロゲン化物、硝酸塩、カルボン酸塩等、酸化インジウム膜用には、インジウムのハロゲン化物、硫酸塩等が好ましい。
また、低屈折率の膜を製膜するのに使用する原料としては、酸化ケイ素膜用には、ケイ酸ソーダ、水ガラス、ケイ素のハロゲン化物、アルキルシリケート等の有機ケイ素化合物とその重合体等、酸化アルミニウム膜用には、アルミニウムのハロゲン化物、硫酸塩、キレート錯体等、酸化マグネシウム膜用には、マグネシウムの硫酸塩、ハロゲン化物等が好ましい。
また、例えば酸化チタン膜の場合には、塩化チタンに硫酸チタンを混合すると、より低温で屈折率の高いルチル型の酸化チタン膜になる等の効果がある。
【0048】
また、被覆の際の反応温度は各金属塩の種類に適した温度に管理して被覆することにより、より完全な酸化物膜を製作することができる。
水系溶媒中での基体の表面への被膜形成反応(固層析出反応)が遅すぎる場合には、反応系を加熱して固層析出反応を促進することもできる。但し、加熱の熱処理が過剰であると、該反応速度が速すぎて、過飽和な固層が膜にならず、水溶液中に析出し、ゲルあるいは微粒子を形成し、膜厚制御が困難になる。
【0049】
被覆膜は製作後、蒸留水を加えながら傾斜洗浄を繰り返して、電解質を除去した後、乾燥・焼成等の熱処理を施し、固相中に含まれた水を除去して、完全に酸化物膜とすることが好ましい。また、製膜後の粉体を回転式チューブ炉などで熱処理することにより、固着を防ぐことができ、分散された粒子を得ることができる。
水酸化物膜あるいは酸化物膜を形成し、それを熱処理するには、各層を被覆する毎に熱処理しても良く、また、目的の多層膜を完成後最後に熱処理しても良い。
熱処理条件は反応系により異なるが、上記の熱処理温度としては200〜1300℃であり、好ましくは400〜1100℃である。200℃以下では塩類や水分が残ってしまう事あり、1300℃を超えて高くなると、膜と基体が反応し別の物質となることがあり、共に不適である。熱処理時間としては0.1〜100時間であり、好ましくは0.5〜50時間である。
【0050】
次に本発明に係る白色色材組成物を調製する場合の(1)白色インキあるいは塗料様組成物(流体)および(2)白色トナー、白色乾式インキ様組成物(粉体)のそれぞれについて説明する。
(1)本発明において白色インキあるいは塗料様組成物(流体)の媒質(ビヒクル)としては、カラー印刷用、カラー磁気印刷用、カラー磁気塗料用に用いられる、従来公知のワニスを用いることができ、例えば液状ポリマー、有機溶媒に溶解したポリマーやモノマーなどを粉体の種類やインキの適用方法、用途に応じて適宜に選択して使用することができる。
【0051】
上記液状ポリマーとしては、ポリペンタジエン、ポリブタジエン等のジエン類、ポリエチレングリコール類、ポリアミド類、ポリプロピレン類、ワックス類あるいはこれらの共重合体編成体等を挙げることができる。
有機溶媒に溶解するポリマーとしては、オレフィン系ポリマー類、オリゴエステルアクリレート等のアクリル系樹脂類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリイソシアネート類、アミノ樹脂類、キシレン樹脂類、ケトン樹脂類、ジエン系樹脂類、ロジン変性フェノール樹脂、ジエン系ゴム類、クロロプレン樹脂類、ワックス類あるいはこれらの変性体や共重合体などを挙げることができる。
有機溶媒に溶解するモノマーとしては、スチレン、エチレン、ブタジエン、プロピレンなどを挙げることができる。
有機溶媒としては、エタノール、イソプロパノール、ノルマルプロパノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ケロシン、ベンジン炭化水素類、エステル類、エーテル類あるいはこれらの変性体や共重合体などを挙げることができる。
【0052】
(2)白色トナー、白色乾式インキ、白色乾式塗料様組成物(粉体)は、上記白色色材多層膜被覆粉体を、樹脂とあるいは必要に応じて調色材とを、スクリュー型押出機、ロールミル、ニーダなどで直接混練し、ハンマミル、カッターミルで粗粉砕したあと、ジェットミルなどで微粉砕し、エルボージェットなどで必要な粒度に分級することにより粉体状白色色材組成物を得ることができる。 また、乳化重合法や懸濁重合法などの重合法を用いて、白色色材多層膜被覆粉体を粉体状白色色材組成物とすることもできる。
明度を上げるための調色材としては、白色顔料(展色材)である、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化珪素、酸化アンチモン、酸化鉛等あるいはこれらの複合酸化物類、また炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等の炭酸塩、あるいは硫酸バリウム、硫酸カルシウムのような硫酸塩類、硫酸亜鉛のような硫化物あるいは前記酸化物や炭酸塩および硫酸塩を焼結した複合酸化物、複合含水酸化物類が挙げられる。
【0053】
この粉体状白色色材組成物の場合、(a)上記粉砕法で製造する場合の樹脂としては、特に限定されるものではないが、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリエステル、メラミン樹脂、ポリウレタン、酢酸ビニル樹脂、ケイ素樹脂、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、スチレン、エチレン、ブタジエン、プロピレン及びこれらの誘導体の重合体または共重合体などが挙げられる。
(b)重合法の場合、エステル、ウレタン、酢酸ビニル、有機ケイ素、アクリル酸、メタアクリル酸、スチレン、エチレン、ブタジエン、プロピレン等のうち1種あるいは複数の混合物から重合を開始させ、重合体あるいはこれらの共重合体などが形成される。
【0054】
本発明の白色色材組成物は上記のように、(1)白色インキあるいは塗料様組成物(流体)および(2)白色トナー、白色乾式インキ様組成物(粉体)の形をとる。
また、流体状の場合には、白色インキ、塗料等であり、前記調色材、乾燥の遅い樹脂には固化促進剤、粘度を上げるために増粘剤、粘性を下げるための流動化剤、粒子同志の分散のために分散剤などの成分を含ませることができる。
一方、粉体の場合には、(a)粉砕法で粉体を製造する場合には、前記調色材、乾燥の遅い樹脂には固化促進剤、混練の際の粘性を下げるためには流動化剤、粒子同志の分散のためには分散剤、紙等への定着のための電荷調整剤、ワックスなどの成分を含ませることができる。
(b)重合法を用いる場合には、前記調色材、重合開始剤、重合促進剤、粘度を上げるためには増粘剤、粒子同志の分散のためには分散剤、紙等への定着のための電荷調整剤、ワックスなどの成分を含ませることができる。
本発明の白色色材組成物中の多層膜被覆粉体は、単一の粉体ないしは分光特性の異なる複数の粉体の組み合せにより、湿式および乾式カラー印刷や湿式および乾式カラー磁気印刷に適用できるほか、3原色の粉体を用いて、可視光、非可視光(紫外域および赤外域)、蛍光発色および磁気、さらに電気(電場の変化)の6種の組合せの識別機能を持ち、印刷物の偽造防止用カラー磁性インキなどセキュリティ機能を必要とする他の用途に適用することができる。
【0055】
前記本発明の白色色材組成物を白色インキあるいは塗料様組成物または白色トナー、白色乾式インキ様組成物、白色乾式塗料組成物として、基材に印刷、溶融転写または被塗装体に塗布する場合、白色色材組成物中の白色色材多層膜被覆粉体と樹脂の含有量の関係は、体積比で1:0.5〜1:15である。媒質の含有量が少な過ぎると塗布した膜が被塗装体に固着しない。また、多過ぎると顔料の色が薄くなりすぎ良いインキまたは塗料といえない。
また、白色インキあるいは塗料組成物中の白色色材および樹脂を合わせた量と溶剤の量との関係は、体積比で1:0.5〜1:10であり、溶剤の量が少な過ぎると塗料の粘度が高く、均一に塗布できない。また、溶剤の量が多過ぎると塗膜の乾燥に時間を要し塗布作業の能率が極端に低下する。
【0056】
また、基材に印刷、溶融転写または被塗装体に塗料を塗布した際の塗膜の色の濃度は、被塗装体の単位面積当たりに載った顔料の量によって決まる。塗料が乾燥した後の被塗装体上の本発明の白色色材多層膜被覆粉体の量は、均一に塗布した場合の面積密度で1平方メートルあたり0.1〜300gであり、好ましくは0.1〜100gであれば良好な塗装色が得られる。面積密度が前記の値より小さければ被塗装体の地の色が現れ、前記の値より大きくても塗装色の色濃度は変わらないので不経済である。すなわち、ある厚さ以上に顔料を被塗装体上に載せても、塗膜の下側の顔料にまでは光りが届かない。かかる厚さ以上に塗膜を厚くすることは、塗料の隠蔽力を越えた厚さであるので塗装の効果がなく不経済である。ただし、塗膜の磨耗を考慮し、塗膜の厚さが摩り減るため厚塗りする場合はこの限りではない。
【0057】
【実施例】
以下に本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、勿論本発明の範囲は、これらによって限定されるものではない。
〔実施例1〕(磁性体を用いた白色色材組成物1、水系2層被覆)
(第1層シリカ膜の製膜)
(1)緩衡液の調整
1リットルの水に対し、0.4Mの塩化カリウム試薬と0.4Mのほう酸を溶解し、緩衡溶液1とした。
1リットルの水に対し、0.4Mの水酸化ナトリウムを溶解し、緩衡溶液2とした。
250mlの上記緩衡溶液1と115mlの上記緩衡溶液2とを混合均一化し、緩衡溶液3とした。
(2)ケイ酸ナトリウム水溶液(水ガラス溶液)
ケイ酸ナトリウム試薬を純水で希釈し、SiO含有量が10wt%になるように濃度調整した。
【0058】
(3)シリカ製膜
基体粒子として15gのマグネタイト粉末(平均粒径2.3μm)を、あらかじめ準備しておいた365mlの緩衡溶液3(pH:約9.0)に入れ分散液とした。この分散液を入れた容器を、水を張った超音波洗浄機((株)井内盛栄堂製、US−6型)の水槽に入れ、28kHZ 、200Wの超音波浴槽中で超音波をかけながら、さらに、マグネタイト粉を緩衡溶液3中で撹拌しながら分散させた。これに、同じくあらかじめ用意しておいた20mlのケイ酸ナトリウム水溶液を40ml/分で添加し、徐々に反応分解させ、表面にシリカ膜を析出させた。
ケイ酸ナトリウム水溶液添加終了後、さらに、2時間反応させ、未反応原料をすべて反応させた。製膜反応終了後、シリカ製膜粉を含むスラリーを十分な水でデカンテーションを繰り返し、洗浄した。
洗浄後、シリカ製膜粉をバットに入れ、沈降分離し、上液を捨てた後、乾燥機で空気中で150℃、8時間乾燥し、シリカ被覆マグネタイト粉Aを得た。
【0059】
(第2層チタニア膜の製膜)
(1)緩衡液の調整
1リットルの脱イオン水に対し、0.3Mの酢酸、0.9Mの酢酸ナトリウムを溶解し、緩衡溶液4とした。
(2)硫酸チタン水溶液
濃度が0.6M/リットルとなるように硫酸チタンを水に添加し、希釈調整し、硫酸チタン水溶液とした。
【0060】
(3)チタニア製膜
5.5gの上記粉体Aに対し、250mlの緩衡溶液4(pH:約8.4)を用意し、その緩衡溶液4中に粉体Aを、上記シリカ製膜時と同様に、超音波分散しながら、超音波浴槽中で十分に分散した。その後、液の温度を50〜55℃に保ちながら、あらかじめ用意しておいた硫酸チタン水溶液を1.9ml/分で滴下し、液中で固相微粒子を析出させ液を薄く白濁させた。その後、粉体A表面に該固相微粒子を固定させるため、滴下速度を1.5ml/分に下げ、未反応分を徐々に析出させた。すると、液中に析出していた固相微粒子が基体粒子表面に固定され、またさらに、基体粒子表面に固定された固相微粒子よりも粒径が小さい超微粒子により、その表面が覆われた。
【0061】
(4)洗浄乾燥
製膜反応終了後、純水でデカンテーションを繰り返し、未反応分と過剩硫酸および反応により形成された硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥機で乾燥後、乾燥粉を得た。
得られた乾燥粉を、回転式チューブ炉で、500℃で30分加熱処理(焼成)を行い、表面が平滑なシリカ/チタニア被覆マグネタイト粉Aを得た。
この2層膜被覆粉体Aは黄帯白色であり、その10kOeでの磁化は40emu/gであった。この2層膜被覆粉体Aの最大反射ピークは630nmで、反射率53%の明るい白色となった。
【0062】
上記被覆膜の被覆粉体の分光反射曲線のピーク波長、そのピーク波長での反射率、被覆膜の屈折率、膜厚およびL、a、b標準表色系での値を下記の方法で測定した。
1)分光反射曲線は、日本分光製、積分球付分光光度計で粉体試料をガラスホルダーに詰め、その反射光を測定した。測定方法はJISZ8723(1988)により、測定した。
2)屈折率と膜厚は、異なる条件で作製した、膜厚の試料の分光反射曲線測定結果を、干渉の式に基づく機器計算の曲線とのフィッティングにより求め評価した。
3)L、a、b値は、東京電色(株)製TC−8600A型測色色差計を用い、JISZ8722(1982)に基づき測色した結果を、CIE(国際証明学会)で定められたL、a、b標準表色系で表示した。
【0063】
(5)多層膜被覆粉体の表面疎水化処理
得られたシリカ・チタニアコート粉体A10gを、シリコンエトキシド0.2gを溶解したエタノール溶液200ml中に分散し、容器をオイルバスで加熱して液の温度を55℃に保持した。これにアンモニア水(29%濃度)3gを添加し、3時間撹拌後、濾過し、真空乾燥機で100℃で2時間乾燥し、疎水化処理された白色多層膜被覆粉体Aを得た。
【0064】
(6)接着樹脂層
(ポリスチレン複合粉体、トナー化)
スチレンモノマー100gにあらかじめ前記の表面処理方法で親油化した白色色系多層被覆粉体A100gを分散するまで高速攪拌機で攪拌し、均一化した。
このスチレンモノマーと粒子の混合物を、n−ドデシル硫酸ナトリウムを蒸留水500gに溶解した溶液を70℃に温度を保持し、高速攪拌しながら投入し、十分に乳化粒子を微粒子化するまで攪拌した。
これに10%過硫酸アンモニウム水溶液10gを添加し、4時間攪拌して反応させた。 反応終了後、蒸留水2リットルで希釈し、傾斜洗浄で上液を捨て沈澱物を集める。沈澱物をろ紙上で乾燥し、白色のポリスチレン被覆粉体Aを得た。得られた白色の粉Aは球状で、また磁場1KOeでの磁化は18emu/gであった。この白色色材組成物AのL、a、b標準表色系での測定値を表1に示す。
【0065】
〔実施例2〕(磁性体を用いた白色色材組成物2、水系3層被覆)
(第1層シリカ膜の製膜)
(1)シリカ製膜
基体粒子として、15gの球状マグネタイト粉末(平均粒径2.3μm)を、あらかじめ準備しておいた365mlの前記緩衡溶液3(pH:約9.0)に入れ分散液とした。この分散液を入れた容器を、水を張った超音波洗浄機((株)井内盛栄堂製、US−6型)の水槽に入れ、26kHZ 、600Wの超音波浴槽中で超音波をかけながら、さらに、マグネタイト粉を含む緩衡溶液3中で撹拌しながら分散させた。これに、同じくあらかじめ用意しておいた23mlのケイ酸ナトリウム水溶液を40ml/分で添加し、徐々に反応分解させ、表面にシリカ膜を析出させた。
【0066】
ケイ酸ナトリウム水溶液添加終了後、さらに2時間反応させ、未反応原料をすべて反応させた。製膜反応終了後、シリカ製膜粉を含むスラリーを十分な水でデカンテーションを繰り返し、洗浄した。洗浄後、シリカ製膜粉をバットに入れ、沈降分離し、上液を捨てた後、乾燥機で空気中で150℃、8時間乾燥した後、窒素雰囲気中で300℃で30分熱処理(焼成)して、シリカ被覆マグネタイト粉Bを得た。
【0067】
(第2層チタニア膜の製膜)
実施例1と同様に、緩衡溶液4および硫酸チタン水溶液を調製、準備した。
5.5gの上記粉体Bに対し、250mlの緩衡溶液4(pH:約8.4)を用意し、その緩衡溶液4中に粉体Bを、上記シリカ製膜時と同様に、超音波分散しながら、超音波浴槽中で十分に分散した。その後、液の温度を50〜55℃に保ちながら、あらかじめ用意しておいた硫酸チタン水溶液を1.8ml/分の一定速度で徐々に滴下した。
滴下初期時には、液中に固相微粒子が析出したが、基体粒子表面に固定され、またさらに、基体粒子表面に固定された固相微粒子よりも粒径の小さい超微粒子によりその表面が覆われた、シリカ/チタニア被覆マグネタイト粉Bを得た。
この2層膜被覆粉体Bは黄帯白色であり、最大反射ピークは630nmであり、実施例1で得られた粉体Aと同様であった。
この粉体Bの表面は僅かに凹凸があり、部分的にチタニア粒子の凸部もみられた。
【0068】
(第3層シリカ膜の製膜、シリカ薄膜により前記チタニア膜表面を閉じ込めた場合)
実施例1と同様に、緩衡溶液1、2およびケイ酸ナトリウム水溶液(水ガラス溶液)の調製を行った。
上記粉体シリカ/チタニア被覆マグネタイト粉Bにシリカ膜の製膜を行った。緩衝溶液量は上記第1層被覆と同様であったが、ケイ酸ナトリウム水溶液の滴下速度は同じにして滴下量を8mlとして製膜を行い、未反応物がなくなるまで、2時間反応させ、前記と同様に洗浄し、洗浄後、回転式チューブ炉で、窒素雰囲気中で600℃で30分加熱処理(焼成)を行い、シリカ/チタニア被覆マグネタイト粉Bを得た。
【0069】
得られた粉体Bは、表面が平滑なシリカ膜2層の間に、チタニア微粒子が結晶化し、光散乱が大きい白色の粉体となった。Bは表面は、凹凸がなくなり、ほぼ平滑で、また穴や割れ、くぼみ等はなかった。
透過電子顕微鏡での観察において、シリカ層2層の間に、チタニア微粒子の結晶化が認められ、粒子間に空隙が存在していたため、粒子と空隙の間で散乱反射が大きくなったものと考えられる。
この3層膜被覆粉体Bの最大反射ピークは550nmで、反射率75%の明るい白色となった。
【0070】
(接着樹脂層、ポリスチレン複合粉体)
スチレンモノマー100gにあらかじめ前記の表面処理方法で親油化した白色色材多層被覆粉体B100gと同じく親油化した酸化チタン45gを分散す
るまで高速攪拌機で攪拌し、均一化した。
このスチレンモノマーと粒子の混合物を、n−ドデシル硫酸ナトリウムを蒸留水500gに溶解した溶液を70℃に温度を保持し、高速攪拌しながら投入し、十分に乳化粒子を微粒子化するまで攪拌した。
これに10%過硫酸アンモニウム水溶液10gを添加し、4時間攪拌して反応させた。 反応終了後、蒸留水2リットルで希釈し、傾斜洗浄で上液を捨て沈澱物を集める。沈澱物をろ紙上で乾燥し、白色のポリスチレン被覆粉体Bを得た。
得られた白色色材組成物Bの粉体は球状で、磁場1koeでの磁化は18emu/gであった。L、a、b標準表色系での測定値を表1に示す。
【0071】
〔実施例3〕(磁性体を用いた白色色材組成物3、散乱粒子を表面に付着した場合、水系4層被覆)
(第1層シリカ膜の製膜)
基体粒子として、20gのマグネタイト粉(平均粒径0.7μm)を、実施例1と同様に、あらかじめ準備しておいた580gの緩衡溶液3(pH:約9.0)に入れ分散液とし、28kHZ 、600Wの超音波浴槽中で超音波をかけながら、さらに、マグネタイト粉を含む緩衡溶液3中で撹拌しながら分散させた。これに、同じくあらかじめ用意しておいた160mlのケイ酸ナトリウム水溶液を2.67ml/分で徐々に添加し、表面にシリカ膜を析出させた。
ケイ酸ナトリウム水溶液添加終了後、さらに2時間反応させ、未反応原料をすべて反応させた。
製膜反応終了後、シリカ製膜粉を含むスラリーを十分な水でデカンテーションを繰り返し、洗浄した。
洗浄後、シリカ製膜粉をバットに入れ、沈降分離し、上液を捨てた後、乾燥機で空気中で150℃、8時間乾燥し、シリカ被覆マグネタイト粉Cを得た。
【0072】
(第2層チタニア膜の製膜)
15gの上記粉体Cに対し、400mlの純水を用意し、その純水中にCを、上記シリカ製膜時と同様に、超音波分散しながら、超音波浴槽中で十分に分散した。その後、液の温度を50〜55℃に保ちながら、あらかじめ用意しておいた、405mlの硫酸チタニル水溶液(TiO、15w%)を1.25ml/分の一定速度で徐々に滴下し、液を僅かに白濁させながら滴下を終了させた。 滴下終了後、さらに3時間反応を行い、未反応分を徐々に析出させ、その粒子を膜の中に取り込んだ。
製膜反応終了後、十分な純水でデカンテーションを繰り返し、未反応分と過剰硫酸および反応により形成された硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥機で乾燥後、乾燥粉を得た。
得られた乾燥粉を、回転式チューブ炉で、500℃で30分加熱処理(焼成)を行い、シリカ/チタニア被覆マグネタイト粉Cを得た。
この2層膜被覆粉体Cは帯黄緑白色であり、最大反射ピークは580nmで32%であった。この2層膜被覆粉体CのL、a、b標準表色系での値を表1に示す。
【0073】
(第3層シリカ膜の製膜)
15gのシリカ/チタニア被覆マグネタイト粉Cに対し、1層目と同様に、あらかじめ準備しておいた580gの緩衡溶液3(pH:約9.0)に入れ、28kHZ 、600Wの超音波浴槽中で超音波をかけながら、さらに、マグネタイト粉を含む緩衡溶液3中で撹拌しながら分散させた。これに、同じくあらかじめ用意しておいた220mlのケイ酸ナトリウム水溶液を2.67ml/分で徐々に添加し、表面にシリカ膜を析出させた。
ケイ酸ナトリウム水溶液添加終了後、さらに2時間反応させ、未反応原料をすべて反応させた。
製膜反応終了後、シリカ製膜粉を含むスラリーを十分な水でデカンテーションを繰り返し、洗浄した。
洗浄後、シリカ製膜粉をバットに入れ、沈降分離し、上液を捨てた後、乾燥機で空気中で150℃、8時間乾燥し、シリカ被覆マグネタイト粉Cを得た。
【0074】
(第4層チタニア膜の製膜)
12gの上記粉体Cに対し、400mlの純水を用意し、その純水中に粉体Cを、上記シリカ製膜時と同様に、超音波分散しながら、超音波浴槽中で十分に分散した。その後、液の温度を50〜55℃に保ちながら、あらかじめ用意しておいた、405mlの硫酸チタニル水溶液(TiO、15w%)を1.25ml/分の一定速度で徐々に滴下し、固相微粒子を析出させ液を僅かに白濁させながら滴下を終了させた。 滴下終了後、さらに3時間反応を行い、未反応分を徐々に固相微粒子として析出させ、その微粒子を膜の中に取り込んだ。
製膜反応終了後、十分な純水でデカンテーションを繰り返し、未反応分と過剰硫酸および反応により形成された硫酸を除き、固液分離を行い、真空乾燥機で乾燥後、乾燥粉を得た。
【0075】
得られた乾燥粉を、回転式チューブ炉で、500℃で30分加熱処理(焼成)を行い、シリカ/チタニア被覆マグネタイト粉Cを得た。
この4層膜被覆粉体Cは黄帯白色であり、最大反射ピークは620nmで53%であった。この4層膜被覆粉体CのL、a、b標準表色系での値を表1に示す。
【0076】
(白色インキ組成物の調製)
このようにして得られたシリカ/チタニア被覆マグネタイト粉C、30gを、あらかじめエタノール80gにアクリルポリマー(テクノビット、Kulzer社製)2.5gを溶解した溶液中に分散した後、酸化チタン(シリコン疎水処理品:展色材)20gおよびヒドロキシプロピルセルロース3.2gを加えた混合液を、ジルコニアボールミルで8時間分散処理を行い、白色色材組成物の塗料分散液CLを得た。
【0077】
(塗布および分光特性)
上記白色顔料組成物の分散液CLを、ブレードコーターでアート紙に塗布した。白色色材組成物の塗布量(乾燥後)は59g/mとした。
乾燥後、得られた塗布紙Cの色は最大反射ピーク波長500nmで、反射率88%の明るい帯青白色となった。
また、この塗布祇Cの1m当たりの1koeでの磁化は2124emu/cmであった。この塗布祇CのL、a、b標準表色系での値を表1に示す。
【0078】
〔実施例4〕(磁性体を用いた白色色材組成物4、金属アルコキシドの加水分解による3層被覆)
(第1層シリカ膜の製膜)
20gのBASF製カーボニル鉄粉(平均粒径1.8μm,10kOeでの磁化は203emu/g)を、あらかじめ158.6gのエタノールに3.5gのシリコンエトキシドを溶解した溶液中で分散した後、攪拌しながら、あらかじめ用意しておいた8.0gのアンモニア水(29%)および8.0gの脱イオン水の混合溶液を添加した。添加後、5時間、常温で反応させた。反応後、十分なエタノールで希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で110℃、3時間乾燥した。乾燥後、回転式チューブ炉を用いて、窒素雰囲気中で800℃で30分熱処理(焼成)を施し、冷却し、シリカコート鉄粉Dを得た。
【0079】
(第2層チタニア膜の製膜)
セパラブルフラスコ中で、20gの上記シリカコート粉体Dを、あらかじめ198.3gのエタノールに4.6gのチタンイソプロポキシドを加えた液中に分散した後、攪拌しながら、あらかじめ用意しておいた6.0gの純水を47.9gのエタノールに混合した溶液を1時間かけて、滴下した。滴下後、5時間、常温で反応させた。反応後、十分なエタノールで希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で110℃、3時間乾燥し,シリカ/チタニアコート鉄粉Dを得た。
乾燥後のチタニア層を透過電子顕微鏡を用いて層内の粒子状態を観察したところ、1〜10nmの酸化チタン固相微粒子がみられたが、膜の内部には粒子間の空隙はなく均一に充填されていた。
この酸化チタン膜の平均膜厚は155nmであり、600nmに分光反射曲線のピーク波長を有し、帯黄緑白色であり、ピーク波長での反射率は45%であった。
【0080】
(第3層シリカ膜の製膜)
20gのシリカ/チタニアコート鉄粉Dを、あらかじめ158.6gのエタノールに0.5gのシリコンエトキシドを溶解した溶液中で分散した後、攪拌しながら、あらかじめ用意しておいた3.0gのアンモニア水(29%)および脱3.0gのイオン水の混合溶液を添加した。添加後、1時間、常温で反応させた。反応後、十分なエタノールで希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で110℃、3時間乾燥した。乾燥後、更に窒素雰囲気中で650℃で30分熱処理(焼成)を施し、冷却し、シリカ/チタニアコート鉄粉Dを得た。
熱処理後のチタニア層を透過電子顕微鏡を用いて層内の粒子状態を観察したところ、10〜150nmの酸化チタン結晶化微粒子がみられ、それぞれの粒子間には10〜50nm程度の空隙が認められた。
しかし、シリカ層は緻密であり、粒子はなく、また平滑であった。さらに、チタニアとの界面には、空隙が存在していた。
【0081】
この粉体Dの最大反射ピーク波長は550nmで、反射率55%の緑味を帯びた白色となった。
この実施例4から、熱処理(焼成)の有無によりチタニア粒子の結晶粒子化と、粒子化に伴う粒子間およびシリカ膜との間の空隙が見られ、これらの粒子化にともなう散乱反射効果により、白色化が達成されたと考えられる。
また、この実施例4の白色色材粉体は最終被覆層に緻密な膜を形成することが特徴の一つである。これまでの最終層のように高屈折率膜という限定でなく、干渉、散乱に影響のない緻密な膜で空隙を被覆する。従来技術では、得られた粉体をトナーや塗料等の顔料として用いる際に、空隙に樹脂やビヒクルが入り込み、干渉あるいは散乱粒子との屈折率の差が小さくなり、フレネル反射率が低下することがあった。しかし、最終層を干渉、散乱に影響のない緻密な膜として、粒子構成膜の空隙を被覆することにより、上記散乱反射の低下を防ぐことができる。
【0082】
(接着樹脂層、ポリスチレン複合粉体)
スチレンモノマー100gに白色色材多層被覆粉体(シリカ/チタニアコート鉄粉D)100gと前記親油化した酸化チタン45gを分散するまで高速攪拌機で攪拌し、均一化した。
このスチレンモノマーと粒子の混合物を、n−ドデシル硫酸ナトリウムを蒸留水500gに溶解した溶液を70℃に温度を保持し、高速攪拌しながら投入し、十分に乳化粒子を微粒子化するまで攪拌した。
これに10%過硫酸アンモニウム水溶液10gを添加し、4時間攪拌して反応させた。
反応終了後、蒸留水2リットルで希釈し、傾斜洗浄で上液を捨て沈澱物を集める。沈澱物をろ紙上で乾燥し、白色のポリスチレン被覆粉体Dを得た。
得られた白色色材組成物Dの粉体は球状で、磁場1koeでの磁化は42emu/gであり、磁場10koeでの磁化は80emu/gであった。L、a、b標準表色系での測定値を表1に示す。
【0083】
〔実施例5〕(磁性体を用いた白色色材組成物5、金属アルコキシドの加水分解による5層被覆)
(第1層シリカ膜の製膜)
20gのBASF製カーボニル鉄粉(平均粒径1.8μm,10koeでの磁化は80emu/g)を、あらかじめ158.6gのエタノールに4.4gのシリコンエトキシドを溶解した溶液中で分散した後、攪拌しながら、あらかじめ用意しておいた8.0gのアンモニア水(29%)および8.0gの脱イオン水の混合溶液を添加した。添加後、5時間、常温で反応させた。反応後、十分なエタノールで希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で110℃、3時間乾燥した。乾燥後、さらに回転式チューブ炉を用いて、窒素雰囲気中で600℃で30分熱処理(焼成)を施し、冷却し、シリカコート鉄粉Eを得た。
【0084】
(第2層チタニア膜の製膜)
セパラブルフラスコ中で、20gの上記シリカコート粉体Eを、あらかじめ198.3gのエタノールに8.1gのチタンイソプロポキシドを加えた液中に分散した後、攪拌しながら、あらかじめ用意しておいた6.3gの純水を47.9gのエタノールに混合した溶液を1時間かけて、滴下した。滴下後、3時間、常温で反応させた。反応後、十分なエタノールで希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で100℃、8時間乾燥し,シリカ/チタニアコート鉄粉Eを得た。
この酸化チタン膜の平均膜厚は170nmであり、667nmに分光反射曲線のピーク波長を有し、黄緑味を帯びた白色であり、ピーク波長での反射率は48%であった。
【0085】
(第3層シリカ膜の製膜)
20gのシリカ/チタニアコート鉄粉Eを、あらかじめ158.6gのエタノールに3.7gのシリコンエトキシドを溶解した溶液中で分散した後、攪拌しながら、あらかじめ用意しておいた8.0gのアンモニア水(29%)および8.0gの脱イオン水の混合溶液を添加した。添加後、5時間、常温で反応させた。反応後、十分なエタノールで希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で110℃、3時間乾燥した。乾燥後、さらに回転式チューブ炉を用いて、窒素雰囲気中で600℃で30分熱処理(焼成)を施し、冷却し、シリカ/チタニアコート鉄粉Eを得た。
【0086】
(第4層チタニア膜の製膜)
セパラブルフラスコ中で、20gの上記シリカコート粉体Eを、あらかじめ198.3gのエタノールに8.8gのチタンイソプロポキシドを加えた液中に分散した後、攪拌しながら、あらかじめ用意しておいた6.0gの純水を47.9gのエタノールに混合した溶液を1時間かけて、滴下した。滴下後、4時間、常温で反応させた。反応後、十分なエタノールで希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で100℃、8時間乾燥し,シリカ/チタニアコート鉄粉Eを得た。
【0087】
(第5層シリカ膜の製膜)
20gのシリカ/チタニアコート鉄粉Eを、あらかじめ158.6gのエタノールに2.5gのシリコンエトキシドを溶解した溶液中で分散した後、攪拌しながら、あらかじめ用意しておいた3.0gのアンモニア水(29%)および3.0gの脱イオン水の混合溶液を添加した。添加後、5時間、常温で反応させた。反応後、十分なエタノールで希釈洗浄し、濾過し、真空乾燥機で110℃、3時間乾燥した。乾燥後、さらに回転式チューブ炉を用いて、窒素雰囲気中で600℃で30分熱処理(熱処理)を施し、冷却し、シリカ/チタニアコート鉄粉Eを得た。
この酸化チタン膜の平均膜厚は152nmであった。また、この鉄粉Eは580nmに分光反射曲線のピーク波長を有し、帯黄緑白色であり、ピーク波長での最大反射率は88%であった。
【0088】
(白色インキ組成物の調製)
このようにして得られたシリカ/チタニアコート鉄粉E、30gを、あらかじめエタノール80gにアクリルポリマー(テクノビット、Kulzer社製)2.5gを溶解した溶液中に分散した後、酸化チタン(シリコン疎水処理品:展色材)20gおよびヒドロキシプロピルセルロース3.2gを加えた混合液を、ジルコニアボールミルで8時間分散処理を行い、白色色材組成物の塗料分散液ELを得た。
【0089】
(塗布および分光特性)
上記蛍光顔料組成物の分散液ELを、ブレードコーターでアート紙に塗布した。白色色材組成物の塗布量(乾燥後)は51g/mとした。
乾燥後、得られた塗布紙Eの色はピーク波長で560nmで、反射率89%の明るい白色となった。
また、この塗布祇Eの磁場1koeでの磁化は1887emu/mであり、
磁場10koeでの磁化は3670emu/mであった。L、a、b標準表色系での測定値を表1に示す。
【0090】
〔実施例6〕(水系2層被覆、既存チタニア粒子を含有するシリカ層被膜によりマグネタイト粉末粒子を白色化した粉末を含有する、白色トナー組成物)
(第1層シリカ膜の製膜)
(1)シリカ製膜
基体粒子として粒状マグネタイト粉末(平均粒径1.0μm)15gを、あらかじめ用意しておいた前記緩衡溶液3の800mlに投入し、よく分散した。この懸濁液を入れた容器を、200W、28kHzの超音波洗浄槽((株)井内盛栄堂製、US−6型)の水槽に入れ、撹拌する。撹拌開始と同時に超音波を照射する。次に、10重量%ケイ酸ナトリウム水溶液50mlを、40ml/分の滴下速度で滴下し、徐々に反応分解させ、表面にシリカ膜を析出させた。ケイ酸ナトリウム水溶液を滴下終了後、さらに2時間反応させ、未反応原料をすべて反応させた。
製膜反応終了後、シリカ製膜粉体を含むスラリーを十分なイオン交換水にてデカンテーションを繰り返し、洗浄した。
洗浄操作後、シリカ製膜粉体をバットに入れ、沈降分離し、上液を捨てた後、乾燥機で130℃、8時間乾燥後、空気中で500℃で、30分熱処理し、シリカ被覆マグネタイト粉Fを得た。
【0091】
(第2層結晶化微粒子構成膜(散乱性膜)の製膜)
上記シリカコートマグネタイト粉体F14gと酸化チタン結晶超微粒子(石原産業(株)製CR−5)13gを、前記緩衡溶液3の800mlに投入し、よく分散した。この懸濁液を入れた容器を、200W、28kHzの超音波洗浄槽((株)井内盛栄堂製、US−6型)の水槽に入れ、撹拌する。撹拌開始と同時に超音波を照射する。
次に、10重量%ケイ酸ナトリウム水溶液55mlを、40ml/分の滴下速度で滴下し、徐々に反応分解させ、表面にシリカ膜を析出させた。ケイ酸ナトリウム水溶液を滴下終了後、さらに2時間反応させ、未反応原料をすべて反応させた。
【0092】
製膜反応終了後、シリカ製膜粉体を含むスラリーを十分なイオン交換水にてデカンテーションを繰り返し、洗浄した。
洗浄操作後、シリカ製膜粉体をバットに入れ、沈降分離し、上液を捨てた後、乾燥機で130℃、8時間乾燥後、空気中で500℃で、30分熱処理し、シリカ被覆マグネタイト粉Fを得た。
得られた粉体の磁性は、1kOeで23emu/gであり、L、a、b標準表色系ではL=66であった。
【0093】
(接着樹脂層、ポリスチレン複合粉体)
スチレンモノマー100gにあらかじめ前記の表面処理方法で親油化した白色多層被覆粉体F100gと前記親油化した酸化チタン30gを十分分散されるまで高速攪拌機で攪拌し、均一化した。
このスチレンモノマーと粒子の混合物を、n−ドデシル硫酸ナトリウムを蒸留水500gに溶解した溶液を70℃に温度を保持し、高速攪拌しながら投入し、十分に乳化粒子を微粒子化するまで攪拌した。
これに10%過硫酸アンモニウム水溶液10gを添加し、4時間攪拌して反応させた。
反応終了後、蒸留水2リットルで希釈し、傾斜洗浄を繰り返して上液を捨て沈澱物を集める。沈澱物をろ紙上で乾燥し、白色のポリスチレン被覆粉体Fを得た。
得られた白色色材組成物Fの粉体は球状で、磁場1koeでの磁化は11emu/gであり、L、a、b標準表色系での測定値を表1に示す。
【0094】
〔実施例7〕(実施例6の白色多層被覆粉体Fを用いた白色インキ組成物)
実施例6の白色多層被覆粉体F30gを、あらかじめエタノール80gにアクリルポリマー(テクノビット、Kulzer社製)3gを溶解した溶液中に分散した後、酸化チタン(シリコン疎水処理品:展色材)10gおよびヒドロキシプロピルセルロース3.0gを加えた混合液を、ジルコニアボールミルで5時間分散処理を行い、白色色材組成物の塗料分散液FLを得た。
【0095】
(塗布および分光特性)
上記白色組成物の分散液FLを、ブレードコーターでアート紙に塗布した。白色色材組成物の塗布量(乾燥後)は60g/mとした。
乾燥後、得られた塗布紙Fの色はピーク波長で550nmで、反射率86%の明るい白色となった。
また、この塗布紙Fの1mの磁場1koeでの磁化は、1080emu/mであった。L、a、b標準表色系での測定値を表1に示す。
【0096】
〔実施例8〕(水系3層被覆、既存チタニア粒子を含有するシリカ2層被膜によりマグネタイト粉末粒子を白色化した粉末を含有する、白色トナー組成物)
(1)シリカ製膜
基体粒子として粒状マグネタイト粉末(平均粒径1.0μm)15gを、あらかじめ用意しておいた前記緩衡溶液3の800mlに投入し、よく分散した。この懸濁液を入れた容器を、200W、28kHzの超音波洗浄槽((株)井内盛栄堂製、US−6型)の水槽に入れ、撹拌する。撹拌開始と同時に超音波を照射する。次に、前記ケイ酸ナトリウム水溶液50mlを、40ml/分の滴下速度で滴下し、徐々に反応分解させ、表面にシリカ膜を析出させた。10wt%ケイ酸のケイ酸ナトリウム水溶液を滴下終了後、さらに2時間反応させ、未反応原料をすべて反応させた。
製膜反応終了後、シリカ製膜粉体を含むスラリーを十分なイオン交換水にてデカンテーションを繰り返し、洗浄した。
洗浄操作後、シリカ製膜粉体をバットに入れ、沈降分離し、上液を捨てた後、乾燥機で130℃、8時間乾燥後、空気中で500℃で、30分熱処理し、シリカ被覆マグネタイト粉Gを得た。
【0097】
(第2層結晶化微粒子構成膜(散乱性膜)の製膜)
上記シリカコートマグネタイト粉体G14gと酸化チタン結晶超微粒子(石原産業(株)製CR−5)7gを、前記緩衡溶液3の800mlに投入し、よく分散した。この懸濁液を入れた容器を、200W、28kHzの超音波洗浄槽((株)井内盛栄堂製、US−6型)の水槽に入れ、撹拌する。撹拌開始と同時に超音波を照射する。
次に、10重量%ケイ酸のケイ酸ナトリウム水溶液30mlを、40ml/分の滴下速度で滴下し、徐々に反応分解させ、表面にシリカ膜を析出させた。ケイ酸ナトリウム水溶液を滴下終了後、さらに2時間反応させ、未反応原料をすべて反応させた。
【0098】
製膜反応終了後、シリカ製膜粉体を含むスラリーを十分なイオン交換水にてデカンテーションを繰り返し、洗浄した。
洗浄操作後、シリカ製膜粉体をバットに入れ、沈降分離し、上液を捨てた後、乾燥機で130℃、8時間乾燥後、空気中で500℃で、30分熱処理し、シリカ被覆マグネタイト粉Gを得た。
得られた粉体の磁性は、1kOeで20emu/gであり、L、a、b標準表色系では、L=56であった。
【0099】
(第3層結晶化微粒子構成膜(散乱性膜)の製膜)
上記粉体Gと酸化チタン結晶超微粒子(CR−5)7gを、前記緩衡溶液3の800mlに投入し、よく分散した。この懸濁液を入れた容器を、200W、28kHzの超音波洗浄槽((株)井内盛栄堂製、US−6型)の水槽に入れ、撹拌する。撹拌開始と同時に超音波を照射する。
次に、10重量%ケイ酸のケイ酸ナトリウム水溶液30mlを、40ml/分の滴下速度で滴下し、徐々に反応分解させ、表面にシリカ膜を析出させた。ケイ酸ナトリウム水溶液を滴下終了後、さらに2時間反応させ、未反応原料をすべて反応させた。
【0100】
製膜反応終了後、シリカ製膜粉体を含むスラリーを十分なイオン交換水にてデカンテーションを繰り返し、洗浄した。
洗浄操作後、シリカ製膜粉体をバットに入れ、沈降分離し、上液を捨てた後、乾燥機で130℃、8時間乾燥後、空気中で500℃で、30分熱処理し、シリカ被覆マグネタイト粉Gを得た。
得られた粉体の磁性は、1kOeで20emu/gであり、L、a、b標準表色系では、L=77であった。
【0101】
(接着樹脂層、ポリスチレン複合粉体)
スチレンモノマー80gにあらかじめ前記の表面処理方法で親油化した白色多層被覆粉体G100gと前記親油化した酸化チタン10gを十分分散されるまで高速攪拌機で攪拌し、均一化した。
このスチレンモノマーと粒子の混合物を、n−ドデシル硫酸ナトリウムを蒸留水500gに溶解した溶液を70℃に温度保持し、高速攪拌しながら投入し、十分に乳化粒子を微粒子化するまで攪拌した。
これに10%過硫酸アンモニウム水溶液10gを添加し、4時間攪拌して反応させた。
反応終了後、蒸留水2リットルで希釈し、傾斜洗浄を繰り返して上液を捨て沈澱物を集める。沈澱物をろ紙上で乾燥し、白色のポリスチレン被覆粉体Gを得た。
得られた白色色材組成物Gは、磁場1koeでの磁化は10emu/gであった。L、a、b標準表色系での測定値を表1に示す。
【0102】
〔実施例9〕(実施例8の白色多層被覆粉体Gを用いた白色インキ組成物)
実施例8の白色多層被覆粉体G30gを、あらかじめエタノール80gにアクリルポリマー(テクノビット、Kulzer社製)3gを溶解した溶液中に分散した後、酸化チタン(シリコン疎水処理品:展色材)10gおよびヒドロキシプロピルセルロース3.0gを加えた混合液を、ジルコニアボールミルで5時間分散処理を行い、白色色材組成物の塗料分散液GLを得た。
【0103】
(塗布および分光特性)
上記白色組成物の分散液GLを、ブレードコーターでアート紙に塗布した。白色色材組成物の塗布量(乾燥後)は71g/mとした。
乾燥後、得られた塗布紙Gの色はピーク波長で550nmで、反射率86%の明るい白色となった。また、この塗布紙Fの1mの磁場1koeでの磁化は、710emu/mであった。L、a、b標準表色系での測定値を表1に示す。
【0104】
【表1】
Figure 0003570616
【0105】
表1から明らかなように、本発明の各実施例の白色色材組成物は、それぞれ満足すべき結果を得た。また、チタニア粒子の結晶粒子化による空隙を有するチタニア被覆層は1層(第2層)よりも2層(第2層および第4層)に有することにより、高度の白色化が達成された。
さらに、実施例6〜9の白色色材組成物は、含有される白色粉体の結晶化微粒子構成膜の微粒子として既存微粒子を用いたため、該微粒子の粒径は比較的大きく、散乱反射が大きいものとなった。特に実施例8、9の白色色材組成物は、含有される白色粉体が3層被膜であるにもかかわらず標準表色系によるL値はそれぞれ89、95と大きいものとなった。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の白色色材組成物およびその製造方法は、含有される白色粉体が基体粒子の表面に被覆膜を有し、該被覆膜の少なくとも1層を結晶化微粒子と該結晶化微粒子相互間に空隙を有する結晶化微粒子の集合体とからなる層を形成することにより、結晶化粒子表面と空隙との屈折率差を大きくして、光の散乱反射を起こし、反射効果を高め、優れた明度(白色度)を有し、しかも基体粒子の特性(例えば、磁気特性)を高レベルに保持した機能性粉体、例えば、1成分系現像方式でも優れた複合した機能を果たし得る白色磁性トナーや、優れた磁気特性を発揮することができ、かつ耐候性の優れた白色磁性印刷用インキ、白色塗料等に適用できる白色色材組成物およびその効率的製造方法を提供することが可能となった。
【0107】
また、含有される白色粉体の結晶化超微粒子構成膜を製膜する際に、固相析出速度を調整して液中で可視光散乱反射する超微粒子を形成する方法に加え、既存の粒子を該膜に取り込ませて製膜することにより、該膜に含まれる結晶化超微粒子は比較的大きな粒径のものとなりやすいため、散乱反射の度合いも大きくなり、より明度の高い白色色材組成物とすることができる。
更に、含有される白色粉体の基体として導電体または誘電体を活用すると、電場の外部要因により反応することにより移動力、回転、運動、発熱などの付加的な作用を発する機能を保持した白色色材組成物およびその効率的製造方法を提供することが可能であり、産業界に寄与するところ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の白色色材組成物が含有する白色粉体の一例の断面図である。
【図2】図1の白色色材組成物が含有する白色粉体が有する結晶化微粒子構成膜2の断面拡大図である。
【符号の説明】
1 基体粒子
2 結晶化微粒子構成膜
3 結晶化微粒子
4 超微粒子

Claims (25)

  1. 基体粒子の表面に光の散乱反射により白色を付与することができる結晶化微粒子と該結晶化微粒子相互間に空隙を有する結晶化微粒子の集合体として構成された被覆膜を少なくとも1層有するとともに、前記被覆膜の表面に、該表面の空隙を塞ぐことができる超微粒子で構成された緻密な被覆膜を有する白色粉体を含有する白色色材組成物。
  2. 基体粒子の表面に結晶化微粒子と該結晶化微粒子相互間に空隙を有する結晶化微粒子の集合体として構成された被覆膜を少なくとも1層有し、該結晶化微粒子表面と空隙との間で生じる光の散乱反射により白色が付与されるとともに、前記被覆膜の表面に、該表面の空隙を塞ぐことができる超微粒子で構成された緻密な被覆膜を有する白色粉体を含有する白色色材組成物。
  3. 前記白色粉体の結晶化微粒子が粒径の不揃いなものであることを特徴とする請求項1または2記載の白色色材組成物。
  4. 前記白色粉体の基体粒子の表面に有する被覆膜が多層膜であることを特徴とする請求項1または2記載の白色色材組成物。
  5. 前記白色粉体の結晶化微粒子の集合体として構成された被覆膜が高屈折率膜であることを特徴とする請求項1または2記載の白色色材組成物。
  6. 前記緻密膜がシリカ膜であることを特徴とする請求項1または2記載の白色色材組成物。
  7. 前記白色粉体の結晶化微粒子の集合体として構成された被覆膜が、該被覆膜を製膜するための反応溶液中で固相微粒子を形成させ該固相微粒子を被覆膜中に取込ませた後に焼成することによって形成されたものであることを特徴とする請求項1または2記載の白色色材組成物。
  8. 前記焼成を行う前に、前記固相微粒子を取込ませた被覆膜上を該被覆膜の表面の空隙を塞ぐ緻密な膜を構成することができる超微粒子で被覆したことを特徴とする請求項記載の白色色材組成物。
  9. 前記白色粉体の結晶化微粒子の集合体として構成された前記被覆膜が、該結晶化微粒子と基体粉体とを分散させた液中で、該結晶化微粒子を該基体粉体表面へ付着させることによって形成されたものであることを特徴とする請求項1または2記載の白色色材組成物。
  10. 前記白色粉体が、少なくとも結着用樹脂を含む分散媒中に分散されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の白色色材組成物。
  11. 前記白色粉体上に接着樹脂層を有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の白色色材組成物。
  12. 前記接着樹脂層が体質顔料を含有することを特徴とする請求項11記載の白色色材組成物。
  13. 白色粉体を含有する白色色材組成物を製造する方法において、基体粒子の表面に光の散乱反射により白色を付与することができる結晶化微粒子と該結晶化微粒子相互間に空隙を有する結晶化微粒子の集合体として構成する被覆膜を少なくとも1層設けるとともに、前記被覆膜の表面に、該表面の空隙を塞ぐことができる超微粒子で緻密な膜を構成して白色粉体とすることを特徴とする白色色材組成物の製造方法。
  14. 白色粉体を含有する白色色材組成物を製造する方法において、基体粒子の表面に結晶化微粒子と該結晶化微粒子相互間に空隙を有する結晶化微粒子の集合体として構成する被覆膜を少なくとも1層設けて該結晶化微粒子表面と空隙との間で生じる光の散乱反射により白色を付与するとともに、前記被覆膜の表面に、該表面の空隙を塞ぐことができる超微粒子で緻密な膜を構成して白色粉体とすることを特徴とする白色色材組成物の製造方法。
  15. 前記白色粉体の結晶化微粒子を粒径の不揃いなものとすることを特徴とする請求項13または14記載の白色色材組成物の製造方法。
  16. 前記白色粉体の基体粒子の表面に形成する被覆膜を多層膜とすることを特徴とする請求項13または14記載の白色色材組成物の製造方法。
  17. 前記白色粉体の結晶化微粒子の集合体として構成する被覆膜の表面に、該表面の空隙を塞ぐことができる超微粒子で緻密な膜を構成することを特徴とする請求項13または14記載の白色色材組成物の製造方法。
  18. 前記白色粉体の結晶化微粒子の集合体として構成する被覆膜を高屈折率膜とすることを特徴とする請求項13または14記載の白色色材組成物の製造方法。
  19. 前記緻密膜をシリカ膜とすることを特徴とする請求項13または14記載の白色色材組成物の製造方法。
  20. 前記白色粉体の結晶化微粒子の集合体として構成する被覆膜を、該被覆膜を製膜するための反応溶液中で固相微粒子を形成させ該固相微粒子を膜中に取込ませた後に焼成することによって形成することを特徴とする請求項13または14記載の白色色材組成物の製造方法。
  21. 前記焼成を行う前に、前記固相微粒子を取込ませた被覆膜上を該被覆膜の表面の空隙を塞ぐ緻密な膜を構成することができる超微粒子で被覆することを特徴とする請求項20記載の白色色材組成物の製造方法。
  22. 前記白色粉体の結晶化微粒子の集合体として構成された前記被覆膜を、該結晶化微粒子と基体粉体とを分散させた液中で、該結晶化微粒子を該基体粉体表面へ付着させることによって形成することを特徴とする請求項13または14記載の白色色材組成物の製造方法。
  23. 前記白色粉体を、少なくとも結着用樹脂を含む分散媒中に分散することを特徴とする請求項13〜22のいずれかに記載の白色色材組成物の製造方法。
  24. 前記白色粉体上に接着樹脂層を設けることを特徴とする請求項13〜23のいずれかに記載の白色色材組成物の製造方法。
  25. 前記接着樹脂層に体質顔料を含有させることを特徴とする請求項24記載の白色色材組成物の製造方法。
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