JP3565071B2 - フタロシアニン化合物、その中間体、該化合物の製造方法及びその用途 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、新規なフタロシアニン化合物に関し、詳しくは、800〜1200nmの近赤外領域に吸収を有し、有機溶剤に対する溶解性に優れており、光カード、有機光導電体、近赤外線吸収フィルター、熱線遮蔽フィルム、保護眼鏡、レーザーダイレクト製版(CTP)、レーザー熱転写記録、レーザー感熱記録等に有用な新規フタロシアニン化合物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フタロシアニン化合物のある種のものは近赤外線吸収能力に優れるため、光カード、近赤外線吸収フィルター、熱線遮蔽フィルム、保護眼鏡、レーザーダイレクト製版、レーザー熱転写記録、レーザー感熱記録、レーザープリンターの有機光導電体などへの応用が近年注目されている。
【0003】
このようなフタロシアニン化合物として本発明者らが先に出願した特開平8−176101号公報には、3及び6位にアルコキシ基を有し、かつ4位に2−アミノフェニルチオ基を有するフタロニトリル化合物と、金属又は金属誘導体とを反応させることにより得られるフタロシアニン化合物が開示されている。しかしながら、このようなフタロニトリルを中間体とした場合、得られたフタロシアニン化合物は吸光係数、吸収波長領域ともに十分満足できるものでは無かった。その理由は、かくして得られたフタロシアニン化合物は各置換基の位置及び数が異なるフタロシアニン化合物及び多量体のフタロシアニン化合物等からなる混合物であるためと推定される。
【0004】
最近では特に熱線遮断フィルム、プラズマディスプレーの近赤外線吸収フィルター、レーザーダイレクト製版、レーザー熱転写記録、レーザー感熱記録等、近赤外線吸収材料や光熱変換材料としての用途に従来のフタロシアニン化合物より長波長側に吸収を有し、かつその吸光係数の高いフタロシアニン化合物が要望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、800〜1200nmの波長領域に吸収を有し、前記した諸特性に優れる近赤外線吸収剤として有用なフタロシアニン化合物、これを製造するための新規な中間体及び製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記した課題を解決するために種々検討した結果、本発明者らはフタロニトリル化合物から特定の中間体を経ることにより、800〜1200nmの吸収領域において強い吸収を有し、有機溶剤に対する溶解性に優れたフタロシアニン化合物が得られることを見い出した。
【0007】
本発明は、まず、一般式(I)で表わされるフタロシアニン化合物及びこれを含有する近赤外線吸収材料、光熱変換材料に関する。
【0008】
【化7】
(式中、Rはアルキル基又はアルコキシアルキル基を示し、Xはハロゲン原子;アルキルチオ基;置換基として炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アルキル基で置換されてもよいアミノ基もしくはハロゲン原子を有してもよいフェニルチオ基;又は置換基として炭素数1〜4のアルキル基もしくはハロゲン原子を有してもよいナフチルチオ基を示し、Mは2個の水素原子、2価の金属又は3価もしくは4価の金属の誘導体を示す。)
【0009】
また本発明は一般式(II)〜(V)の少なくとも一種からなるフタロシアニン化合物及びこれを含有する近赤外線吸収材料、光熱変換材料に関する。
【0010】
【化8】
【0011】
【化9】
(式中、R1〜R4はアルキル基又はアルコキシアルキル基を示し、Xはハロゲン原子;アルキルチオ基;置換基として炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アルキル基で置換されてもよいアミノ基もしくはハロゲン原子を有してもよいフェニルチオ基;又は置換基として炭素数1〜4のアルキル基もしくはハロゲン原子を有してもよいナフチルチオ基を示し、Mは2個の水素原子、2価の金属又は3価もしくは4価の金属の誘導体を示す。)
【0012】
更に本発明は一般式(VI)で表わされるジイミノイソインドリン化合物と金属又は金属誘導体とを反応させることを特徴とする、前記一般式(I)又は(II)〜(V)で表わされるフタロシアニン化合物の製造方法に関する。
【0013】
【化10】
(式中、R5、R6はアルキル基又はアルコキシアルキル基を示し、Xはハロゲン原子;アルキルチオ基;置換基として炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アルキル基で置換されてもよいアミノ基もしくはハロゲン原子を有してもよいフェニルチオ基;又は置換基として炭素数1〜4のアルキル基もしくはハロゲン原子を有してもよいナフチルチオ基を示す。)
更に本発明は前記一般式(VI)で表わされるジイミノイソインドリン化合物及びその製造法に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
(フタロシアニン化合物)
本願の発明は下記一般式(I)又は(II)〜(V)の少なくとも一種からなるフタロシアニン化合物(以下、本発明のフタロシアニン化合物という。)である。
【0015】
【化11】
【0016】
【化12】
【0017】
【化13】
(式中(I)又は(II)〜(V)中、R、 R1〜R4、X、Mは前記と同じものを示す。)
【0018】
本発明のフタロシアニン化合物において、R又はR1〜R4がアルキル基である場合は、炭素数1〜12の直鎖或いは分岐のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8の直鎖或いは分岐のアルキル基が特に好ましい。例としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、sec−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基が挙げられる。
【0019】
R又はR1〜R4がアルコキシアルキル基である場合は、総炭素数2〜8のものが好ましく、総炭素数3〜6のものが特に好ましい。例としてメトキシエチル基、メトキシプロピル基、メトキシブチル基、エトキシエチル基、エトキシプロピル基、エトキシブチル基、n−プロポキシエチル基、iso−プロポキシエチル基が挙げられる。
【0020】
Xはハロゲン原子、アルキルチオ基、置換基を有してもよいフェニルチオ基又は置換基を有してもよいナフチルチオ基であるが、Xがハロゲン原子であるものとしては、塩素原子、臭素原子、弗素原子が好ましく、特に塩素原子が好ましい。
【0021】
Xがアルキルチオ基である場合としては炭素数1〜12のアルキルチオ基が好ましく、炭素数1〜8のアルキルチオ基が特に好ましい。具体例としてはメチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基、ネオペンチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、イソヘキシルチオ基、sec−ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、n−ヘプチルチオ基、イソヘプチルチオ基、sec−ヘプチルチオ基、n−オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、n−ノニルチオ基、n−デシルチオ基、n−ウンデシルチオ基、n−ドデシルチオ基等が挙げられる。
【0022】
Xが置換基を有してもよいフェニルチオ基である場合は、この様な置換基としては炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、更にアルキル基で置換されてもよいアミノ基、ハロゲン原子が好ましい。この様な置換基を有してもよいフェニルチオ基の具体例としてはフェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基、p−エチルフェニルチオ基、p−n−ブチルフェニルチオ基、p−n−プロピルフェニルチオ基、p−tert−ブチルフェニルチオ基、p−n−オクチルフェニルチオ基、p−メトキシフェニルチオ基、p−エトキシフェニルチオ基、p−n−プロポキシフェニルチオ基、p−iso−プロポキシフェニルチオ基、p−n−ブトキシフェニルチオ基、p−iso−ブトキシフェニルチオ基、p−sec−ブトキシフェニルチオ基、p−n−ペントキシフェニルチオ基、p−n−オクチルフェニルチオ基、2,4−ジメチルフェニルチオ基、p−ジメチルアミノフェニルチオ基、p−ジエチルアミノフェニルチオ基、p−ジ−n−ブチルアミノフェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、p−ブロモフェニルチオ基、p−フロロフェニルチオ基、2,4−ジクロロフェニルチオ基等が挙げられる。特にフェニルチオ基、置換基として炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、総炭素数1〜8のジアルキルアミノ基又はハロゲン原子を有するフェニルチオ基が好ましい。
【0023】
Xが置換基を有してもよいナフチルチオ基である場合は、この様な置換基としては炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子が好ましい。この様な置換基を有してもよいナフチルチオ基の具体例としては、ナフチルチオ基、メチルナフチルチオ基、n−プロピルナフチルチオ基、iso−プロピルナフチルチオ基、n−ブチルナフチルチオ基、tert−ブチルナフチルチオ基、クロロナフチルチオ基、ブロモナフチルチオ基、フロロナフチルチオ基等が挙げられる。特にナフチルチオ基、炭素数1〜4のアルキル基を有するナフチルチオ基が好ましい。
【0024】
Mが2価の金属であるものとしては、Cu、Zn、Fe、Co、Ni、Ru、Pb、Rh、Pd、Pt、Mn、Sn、Pbが好ましく、3価もしくは4価の金属の誘導体であるものとしてはとしては、AlCl、InCl、FeCl、MnOH、SiCl2、SnCl2、GeCl2、Si(OH)2、Sn(OH)2、Ge(OH)2、VO、TiOが好ましい。Mとしては特にCu、Ni、Co、FeCl、Zn、VO、Pd、MnOHが好ましい。
【0025】
本発明のフタロシアニン化合物としては具体的には下記一般式(II)〜(V)のフタロシアニン化合物が含まれるが、置換基の立体障害の影響により、一般式(II)の化合物が主に生成しやすい。
【0026】
【化14】
【0027】
【化15】
前記一般式(II)〜(V)で表わされるフタロシアニン化合物においてR1〜R4の置換基の種類に関しては、R1〜R4のすべてが同一の置換基である場合が特に好ましい。
【0028】
本発明の一般式(I)又は(II)〜(V)であらわされるフタロシアニン化合物の好ましい具体例を表1〜6に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】
(ジイミノイソインドリン化合物)
本発明のフタロシアニン化合物の中間体は、一般式(VI)で表わされるジイミノイソインドリン化合物である。
【0036】
【化16】
(式中、R5、R6、Xは前記と同じものを示す。)
【0037】
前記一般式(VI)で表されるジイミノイソインドリン化合物において、R5〜R6はアルキル基、アルコキシアルキル基であって、各々、前記一般式(I)(V)のフタロシアニン化合物のR又はR1〜R4と同様であってよい。また、Xはハロゲン原子、アルキルチオ基、置換基を有してもよいフェニルチオ基、置換基を有してもよいナフチルチオ基であって、各々、前記一般式(I)〜(V)のフタロシアニン化合物のXと同様であってよい。
【0038】
一般式(VI)で表わされる本発明のジイミノイソインドリン化合物の具体例を以下に示す。
【0039】
VI−(1) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジメトキシイソインドリン
VI−(2) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−ブロモ−1,3−ジイミノ−4,7−ジメトキシイソインドリン
VI−(3) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−n−オクチルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジメトキシイソインドリン
VI−(4) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−n−ウンデシルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジメトキシイソインドリン
VI−(5) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジエトキシイソインドリン
VI−(6) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−フロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジエトキシイソインドリン
VI−(7) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−n−ノニルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジエトキシイソインドリン
VI−(8) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−n−ドデシルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジエトキシイソインドリン
VI−(9) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−n−ブチルフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジエトキシイソインドリン
VI−(10) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−プロポキシイソインドリン
【0040】
VI−(11) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−sec−ヘプチルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−プロポキシイソインドリン
VI−(12) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−n−ブトキシフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−プロポキシイソインドリン
VI−(13) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−プロポキシイソインドリン
VI−(14) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−n−ペンチルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−プロポキシイソインドリン
VI−(15) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ブトキシイソインドリン
VI−(16) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−ジ−n−ブチルアミノフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ブトキシイソインドリン
VI−(17) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−シクロヘキシルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ブトキシイソインドリン
VI−(18) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−sec−ブトキシイソインドリン
VI−(19) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−フロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−sec−ブトキシイソインドリン
VI−(20) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−ブロモ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−sec−ブトキシイソインドリン
【0041】
VI−(21) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−フェニルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−sec−ブトキシイソインドリン
VI−(22) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ブトキシイソインドリン
VI−(23) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−tert−ブチルフェニルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ブトキシイソインドリン
VI−(24) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−ブロモ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ブトキシイソインドリン
VI−(25) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ペントキシイソインドリン
VI−(26) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−フロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ペントキシイソインドリン
VI−(27) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−クロロフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ペントキシイソインドリン
VI−(28) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−メチルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ペントキシイソインドリン
VI−(29) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ペントキシイソインドリン
VI−(30) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−ブロモ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ペントキシイソインドリン
【0042】
VI−(31) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−フロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ペントキシイソインドリン
VI−(32) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−エチルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ペントキシイソインドリン
VI−(33) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−iso−プロピルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ペントキシイソインドリン
VI−(34) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−メトキシフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ペントキシイソインドリン
VI−(35) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(ナフチルチオ−2−イル)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ペントキシイソインドリン
VI−(36) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(ナフチルチオ−1−イル)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ペントキシイソインドリン
VI−(37) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−ジメチルアミノフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ペントキシイソインドリン
VI−(38) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−エトキシフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ペントキシイソインドリン
VI−(39) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−ブロモフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ペントキシイソインドリン
VI−(40) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(2,4−ジクロロフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ペントキシイソインドリン
【0043】
VI−(41) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−n−ブチルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ペントキシイソインドリン
VI−(42) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−sec−ペントキシイソインドリン
VI−(43) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−エチルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−sec−ペントキシイソインドリン
VI−(44) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−n−プロピルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−sec−ペントキシイソインドリン
VI−(45) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−neo−ペントキシイソインドリン
VI−(46) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ヘキシルオキシイソインドリン
VI−(47) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−ブロモ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ヘキシルオキシイソインドリン
VI−(48) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−フロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ヘキシルオキシイソインドリン
VI−(49) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−neo−ペンチルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ヘキシルオキシイソインドリン
VI−(50) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ヘキシルオキシイソインドリン
【0044】
VI−(51) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−iso−プロピルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ヘキシルオキシイソインドリン
VI−(52) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−ブロモ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ヘキシルオキシイソインドリン
VI−(53) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−フロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ヘキシルオキシイソインドリン
VI−(54) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−メチルフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ヘキシルオキシイソインドリン
VI−(55) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ヘプチルオキシイソインドリン
VI−(56) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(2,4−ジメチルフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ヘプチルオキシイソインドリン
VI−(57) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ヘプチルオキシイソインドリン
VI−(58) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−n−ペンチルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ヘプチルオキシイソインドリン
VI−(59) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−フロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ヘプチルオキシイソインドリン
VI−(60) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−ジメチルアミノフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ヘプチルオキシイソインドリン
VI−(61) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−オクチルオキシイソインドリン
【0045】
VI−(62) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−フロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−オクチルオキシイソインドリン
VI−(63) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−ブロモ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−オクチルオキシイソインドリン
VI−(64) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−フロロフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−オクチルオキシイソインドリン
VI−(65) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−メチルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−オクチルオキシイソインドリン
VI−(66) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ(2−エチルヘキシルオキシ)イソインドリン
VI−(67) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ノニルオキシイソインドリン
VI−(68) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−iso−ペンチルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ノニルオキシイソインドリン
VI−(69) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−デシルオキシイソインドリン
VI−(70) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−フロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−デシルオキシイソインドリン
VI−(71) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ウンデシルオキシイソインドリン
【0046】
VI−(72) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−ドデシルオキシイソインドリン
VI−(73) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(2−メトキシエトキシ)イソインドリン
VI−(74) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−n−ヘキシルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(2−メトキシエトキシ)イソインドリン
VI−(75) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−iso−ヘキシルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−イソインドリン
VI−(76) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−sec−ヘキシルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(2−エトキシエトキシ)イソインドリン
VI−(77) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(2−エトキシエトキシ)イソインドリン
VI−(78) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(2−n−プロポキシエトキシ)イソインドリン
VI−(79) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−ブロモ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(2−n−プロポキシエトキシ)イソインドリン
VI−(80) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(2−iso−プロポキシエトキシ)イソインドリン
VI−(81) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−n−ヘプチルチオ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(2−iso−プロポキシエトキシ)イソインドリン
【0047】
VI−(82) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(2−エチルヘキシルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(2−iso−プロポキシエトキシ)イソインドリン
VI−(83) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(3−エトキシプロポキシ)イソインドリン
VI−(84) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−ブロモ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(3−エトキシプロポキシ)イソインドリン
VI−(85) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(4−エトキシブトキシ)イソインドリン
VI−(86) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−フロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(4−エトキシブトキシ)イソインドリン
VI−(87) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−エチルフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(4−エトキシブトキシ)イソインドリン
VI−(88) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−n−プロピルフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(4−エトキシブトキシ)イソインドリン
VI−(89) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4−n−オクチルオキシ−7−iso−ペントキシイソインドリン
VI−(90) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4−(2−メトキシエトキシ)−7−iso−ペントキシイソインドリン
VI−(91) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−フェニルチオ−1,3−ジイミノ−4−(2−メトキシエトキシ)−7−iso−ペントキシイソインドリン
VI−(92) 5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−tert−ブチルフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−iso−ペントキシイソインドリン
【0048】
(フタロシアニン化合物の製造方法)
本発明のフタロシアニン化合物を製造するには、前記一般式(VI)のジイミノイソインドリン化合物と金属又は金属誘導体を反応させる。
【0049】
金属または金属誘導体としては、Al、Si、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Ru、Rh、Pd、In、Sn、Pt、Pb及びこれらのハロゲン化物、カルボン酸塩、硫酸塩、硝酸塩、カルボニル化合物、酸化物、錯体等が挙げられる。特に金属のハロゲン化物またはカルボン酸塩が好ましく用いられ、これらの例としては塩化銅、臭化銅、沃化銅、塩化ニッケル、臭化ニッケル、酢酸ニッケル、塩化コバルト、臭化コバルト、酢酸コバルト、塩化鉄、塩化亜鉛、臭化亜鉛、沃化亜鉛、酢酸亜鉛、塩化バナジウム、オキシ三塩化バナジウム、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、塩化アルミニウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、アセチルアセトンマンガン、塩化マンガン、塩化鉛、酢酸鉛、塩化インジウム、塩化チタン、塩化スズ等が挙げられる。
【0050】
金属または金属誘導体の使用量は、一般式(VI)のジイミノイソインドリン化合物に対して0.1〜0.6倍モル、好ましくは0.20〜0.5倍モルである。
【0051】
反応温度は100〜300℃、好ましくは130〜220℃である。
【0052】
反応に於いては、溶媒を使用することが、好ましい。
【0053】
反応に使用される溶媒としては沸点60℃以上、好ましくは80℃以上の有機溶媒が好ましい。例として、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、1−オクタノール、2−エチルヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、ブトキシエタノール、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール等のアルコール溶媒、トリクロロベンゼン、クロロナフタレン、スルフォラン、ニトロベンゼン、キノリン、尿素等の高沸点溶媒が挙げられる。
【0054】
溶媒の使用量は一般式(VI)のジイミノイソインドリン化合物に対して0.5〜50倍重量、好ましくは1〜15倍重量である。
【0055】
反応は触媒の存在下或いは非存在下に進行し、触媒としてはモリブデン酸アンモニウム等の無機触媒、或いはDBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン)、DBN(1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン)等の塩基性有機触媒を使用できる。添加量はジイミノイソインドリン化合物1モルに対して、0.01〜10モル、好ましくは0.1〜2モルである。
【0056】
後処理としては、反応後に溶媒を留去するか、又は反応液をフタロシアニン化合物に対する貧溶媒に排出して析出物をろ取することにより目的物が得られる。かくして得られる本発明のフタロシアニン化合物は、このままでも近赤外線吸収材料、光熱変換材料に十分使用できるが、更に再結晶或いはカラムクロマトグラフィー等で精製することにより、より高純度の目的物を得ることができる。
【0057】
(ジイミノイソインドリン化合物の製造方法)
本発明のフタロシアニン化合物の中間体であるジイミノイソインドリン(VI)を製造するには、一般式(VII)で表わされるフタロニトリル化合物とアンモニアとを、金属アルコキサイドの存在下に反応させる。
【0058】
【化17】
【0059】
【化18】
(式(VI)、(VII)中、R5、R6、Xは前記と同じものを示す。)
【0060】
一般式(VI)で表わされるジイミノイソインドリン化合物の製造方法の詳細を下記に説明する。
【0061】
金属アルコキサイドとしてはナトリウム或いはカリウムのメトキサイド、エトキサイド、n−プロポキサイド、n−ブトキサイド、n−ペントキシサイド、n−ヘキシルオキシサイド、n−ヘプチルオキシサイド、n−オクチルオキシサイド、2−メトキシエトキシサイド、2−エトキシエトキサイド、2−n−ブトキシエトキサイド等が用いられる。金属アルコキサイドの使用量は化合物(VII)に対し0.01〜5モル、好ましくは0.1〜2.0モルである。
【0062】
反応に於いては、有機溶媒を併用することが好ましく、通常、有機溶媒としてはアルコール系溶媒が用いられる。
【0063】
アルコール系溶媒の例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−n−ブトキシエタノール等が用いられる。使用するアルコール溶媒の量は化合物(VII)1モルに対し200mL〜15Lであり、好ましくは500mL〜5Lである。
【0064】
一般式(VI)で表わされるジイミノイソインドリン化合物の製造においては、反応溶媒であるアルコールに金属ナトリウム又は金属カリウムを添加して、金属アルコキサイドのアルコール溶液を調整した後、アンモニア及び一般式(VII)のフタロニトリル化合物を装入し反応させてもよく、又他の方法としては、アンモニア、一般式(VII)のフタロニトリル化合物及び別途調整した金属アルコキサイドを反応溶媒に装入して反応させてもよい。この際、使用する金属量は化合物(VII)に対し、0.01〜5.0モル、好ましくは0.1〜2.0モルである。
【0065】
アンモニアの使用量は化合物(VII)1モルに対し1〜20モルであり、好ましくは3〜10モルである。
【0066】
反応温度は0℃〜溶媒の還流温度であり、好ましくは20℃〜溶媒の還流温度である。
【0067】
反応時間は30分〜72時間が好ましい。
【0068】
反応後、溶媒を留去し、トルエン等の芳香族有機溶媒にて抽出、水洗し、濃縮して一般式(VI)のジイミノイソインドリン化合物を得る。
【0069】
(近赤外線吸収材料)
本願の他の発明は、前記フタロシアニン化合物を含有する近赤外線吸収材料である。
【0070】
本発明のフタロシアニン化合物は、そのまま、或いはバインダーや添加物とともに、紙、プラスチックシート、プラスチックフィルム、ガラス、樹脂等に塗布又は混練したり、ハードコートしたり、モノマーとの混合物を重合させることにより、近赤外線吸収材料として種々の用途に使用できる。即ち、近赤外線吸収フィルター、保護眼鏡、農業用フィルム、熱線遮断フィルター、受光素子、長波長レーザー対応光記録媒体、偽造防止用の印刷インク、カモフラージュ用塗装等に使用できる。
【0071】
特に、本発明のフタロシアニン化合物は、樹脂に混合、分散または塗布したもの、或いはモノマーとの混合物を重合させたものが近赤外線吸収材料に好ましく用いられる。
【0072】
近赤外線吸収材料は、本発明のフタロシアニン化合物を透明樹脂、例えばポリアクリロニトリル樹脂、メタクリルニトリル樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などと混合したり、或いは本発明のフタロシアニン化合物を溶媒に溶解或いは分散し、上記樹脂を浸漬し加熱処理したり、上記樹脂に塗布することによって製造することができる。
【0073】
また本発明のフタロシアニン化合物をモノマー、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、メシチレントリイソシアネート、1,4−ビス(α,α’−ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(3−チオプロピル)イソシヌレート、2,2’−ジメチルプロパンジオールビス(2−チオアセテート)などと混合した後に重合することによって成形品を得ることもできる。
【0074】
また保護眼鏡用レンズの製造例としては、高屈折レンズ用樹脂に本発明のフタロシアニン化合物を溶解或いは分散し、射出成形する方法がある。
【0075】
本発明のを含有する近赤外線吸収材料は耐光堅牢度が極めて高く、長時間経過後も吸収能力が消失しないため、従来使用できなかった広い分野にも使用できる。
【0076】
(光熱変換材料)
更に本願の他の発明は、前記フタロシアニン化合物を含有する光熱変換材料である。
【0077】
本発明のフタロシアニン化合物は800〜1200nmの領域の近赤外光に対する吸光係数が高いので、この領域のレーザー光を吸収して熱に変換する光熱変換材料として、レーザーダイレクト製版(CTP)用原版、レーザー感熱記録材料、レーザー熱転写記録材料等に好ましく用いることができる。
【0078】
光熱変換材料は近赤外線吸材料と同様の方法により製造することができるが、各用途により、例えば下記のごとく実施することができる。
【0079】
本発明の光熱変換材料は、光熱変換剤としての本発明のフタロシアニン化合物以外にバインダー樹脂等を含有してもよい。
【0080】
光熱変換剤としては本発明のフタロシアニン化合物以外に、本発明の目的を逸脱しない範囲で、公知の種々の近赤外吸収剤が併用できる。
【0081】
併用できる近赤外吸収剤としては、カーボンブラック、アニリンブラック等の顔料や『化学工業(1986年、5月号)』の「近赤外吸収色素」(P45〜51)や『90年代 機能性色素の開発と市場動向』シーエムシー(1990)第2章2.3に記載されているポリメチン系色素(シアニン色素)、フタロシアニン系色素、ジチオール金属錯塩系色素、ナフトキノン、アントラキノン系色素、トリフェニルメタン(類似)系色素、アミニウム、ジインモニウム系色素等、またアゾ系色素、インドアニリン金属錯体色素、分子間型CT色素等の顔料、染料系の色素が挙げられる。
【0082】
バインダー樹脂としては、特に制限はないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等のアクリル酸系モノマーの単独重合体または共重合体、メチルセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートのようなセルロース系ポリマー、ポリスチレン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールのようなビニル系ポリマー及びビニル化合物の共重合体、ポリエステル、ポリアミドのような縮合系ポリマー、ブタジエン−スチレン共重合体のようなゴム系熱可塑性ポリマー、エポキシ化合物などの光重合性化合物を重合・架橋させたポリマーなどを挙げることができる。
【0083】
本発明の光熱変換材料をレーザー熱転写記録材料、レーザー感熱記録材料等の記録材料に用いる場合は、光熱変換材料に発色成分または着色成分等を配合して使用してもよいし、発色成分または着色成分等を含有する層を別途設けてもよい。発色成分または着色成分としては、昇華性染顔料や電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物、重合性ポリマー等の熱によって物理的、化学的な変化で画像を形成するもので、従来から種々検討されているものが使用できる。
【0084】
例えば、レーザー熱転写記録材料の着色成分としては、特に限定するものではないが、顔料タイプのものとして、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化亜鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸化鉄ならびに鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムのクロム酸塩等の無機顔料やアゾ系、チオインジゴ系、アントラキノン系、アントアンスロン系、トリフェンジオキサジン系、フタロシアニン系、キナクリドン系等の有機顔料が挙げられる。染料としては、酸性染料、直接染料、分散染料、油溶性染料、含金属油溶性染料等が挙げられる。
【0085】
レーザー感熱記録材料の発色成分としては、特に限定されるものではないが、従来から感熱記録材料に用いられているものを使用できる。電子供与性染料前駆体としては、すなわちエレクトロンを供与してまたは酸等のプロトンを受容して発色する性質を有するものであって、ラクトン、ラクタム、サルトン、スピロピラン、エステル、アミド等の部分骨格を有し、電子受容性化合物と接触してこれらの部分骨格が開環若くは開裂する化合物が用いられる。例えば、トリフェニルメタン系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、インドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニルメタンフタリド系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系化合物、フルオレン系化合物等が挙げられる。電子受容性化合物としては、フェノール性化合物、有機酸若くはその金属塩、オキシ安息香酸エステル等が挙げられる。
【0086】
本発明の光熱変換材料は、ダイレクト製版用平版印刷原版に好適に用いることができる。ダイレクト製版用平版印刷原版は、支持体上に光熱変換層を設けてなる。また、光熱変換層上にシリコンゴム層を積層してもよいし、更に、保護層等を積層してもよい。
【0087】
光熱変換層を構成する成分としては、上記の光熱変換材料以外に、画像形成成分、バインダー樹脂等がある。あるいは画像形成成分を含む層を光熱変換層の上に積層して設けてもよい。
【0088】
画像形成成分としては、熱によって物理的、化学的な変化で画像を形成するもので、従来から種々検討されているものが使用できる。例えば、特開平3−108588号公報に開示されているマイクロカプセル化された熱溶融性物質と結着性樹脂等を含有するもの、昭62−164049号公報に開示されている親水性表面を有する支持体上に活性水素含有バインダーと共にブロックイソシアネート等を含有するもの、特開平7−1849号公報に開示されているマイクロカプセル化された親油性成分と親水性バインダーポリマー等を含有するもの、特開平8−220752号公報に開示されている酸前駆体、ビニルエーテル基を有する化合物、及びアルカリ可溶性樹脂等を含有するもの、特開平9−5993号公報に開示されている水酸基を有する高分子化合物とo−ナフトキノンジアジド化合物等を含有するもの、特開平9−131977号公報に開示されているニトロセルロース等を含有するもの、特開平9−146264号公報に開示されている重合開始剤及びエチレン性不飽和モノマー、オリゴマー、マクロモノマー等を含有するもの等が挙げられ、特に制限はない。場合によっては、特開平9−80745号公報、特開平9−131977号公報、特開平9−146264号公報等に開示されているように光熱変換層(感光層または感熱記録層)上にシリコンゴム層を積層し、露光後、シリコンゴム層を密着または剥離することにより画像部を形成してもよい。
【0089】
光熱変換層に用いられるバインダー樹脂としては、特に制限はないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等のアクリル酸系モノマーの単独重合体または共重合体、メチルセルロース、エチルセルロース、セルロースアセテートのようなセルロース系ポリマー、ポリスチレン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールのようなビニル系ポリマー及びビニル化合物の共重合体、ポリエステル、ポリアミドのような縮合系ポリマー、ブタジエン−スチレン共重合体のようなゴム系熱可塑性ポリマー、エポキシ化合物などの光重合性化合物を重合・架橋させたポリマーなどを挙げることができる。
【0090】
用いる支持体としては、例えば、紙、プラスチック(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、例えばアルミニウム(アルミニウム合金も含む)、亜鉛、銅等のような金属の板、例えば二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、酪酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等のようなプラスチックフィルム等が挙げられるが、代表的なものとして、コート紙、アルミニウムのような金属板、ポリエチレンテレフタレートのようなプラスチックフィルム、ゴム、あるいはそれらを複合させたものを挙げることができ、好ましくは、アルミニウム、アルミニウム含有合金及びプラスチックフィルムである。支持体の膜厚は25μm〜3mm、好ましくは100μm〜500μmである。
【0091】
通常は、光熱変換材料、画像形成成分、バインダー樹脂等を有機溶剤等に分散または溶解させ支持体に塗布し、印刷用平版印刷原版を作製する。
【0092】
支持体と光熱変換層との間には、接着性向上や印刷特性向上のためのプライマー層を設けてもよいし、支持体自身を表面処理してもよい。用いるプライマー層としては、例えば、特開昭60−22903号公報に開示されているような種々の感光性ポリマーを光熱変換層を積層する前に露光して硬化せしめたもの、特開昭62−50760号公報に開示されているエポキシ樹脂を熱硬化せしめたもの、特開昭63−133151号公報に開示されているゼラチンを硬膜せしめたもの、更に特開平3−200965号公報に開示されているウレタン樹脂とシランカップリング剤を用いたものや特開平3−273248号公報に開示されているウレタン樹脂を用いたもの等を挙げることができる。
【0093】
光熱変換層またはシリコンゴム層の表面保護のための保護膜としては、透明なフィルム、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、セロファン等をラミネートしたり、これらのフィルムを延伸して用いてもよい。
【0094】
【実施例】
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0095】
(実施例1)
5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジイソペントキシイソインドリン(化合物(VI−(29))の製造
n−プロピルアルコール200mLに金属ナトリウム0.7gを溶解させた液へ室温下、アンモニアガスを流速120mL/分にて1時間導入した。次いで、4−(2−アミノフェニルチオ)−5−クロロ−3,6−ジイソペントキシフタロニトリル22.8gを添加し、50〜60℃で20時間撹拌した。冷却後、n−プロピルアルコールを留去し、残渣へトルエン200mLを加え、30〜40℃で加温溶解した。次いで、水500mLを加え、分散、静置、分液した。同操作を4回繰り返してトルエン層を洗浄した。次いで、トルエン層よりトルエンを留去し、n−ヘプタン200mLを加え、60〜65℃で30分撹拌後、室温まで冷却した。結晶を濾取、乾燥して下記構造式の5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジイソペントキシイソインドリン20.3g(収率85.8%)を得た。
【0096】
【化19】
【0097】
この結晶の元素分析値、質量分析値及び融点は、下記の通りであった。この化合物の赤外吸収スペクトルを図1に示す。
MS(m/e):474(M+)
融点:174.8〜176.1℃
【0098】
(実施例2)
5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−オクチルオキシイソインドリン(化合物(VI−(61))の製造 n−プロピルアルコール265mLに金属ナトリウム0.9gを溶解させた液へ室温下、アンモニアガスを流速120mL/分にて1時間導入した。次いで、4−(2−アミノフェニルチオ)−5−クロロ−3,6−ジ−n−オクチルオキシフタロニトリル35.8gを添加し、50〜60℃で20時間撹拌した。冷却後、実施例1と同様な処理を行って下記構造式の5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−オクチルオキシイソインドリン16.4g(収率44.4%)を得た。
【0099】
【化20】
この結晶の元素分析値、質量分析値及び融点は、下記の通りであった。この化合物の赤外線吸収スペクトルを図2に示す。
MS(m/e):559(M+)
融点 : 97〜99℃
【0100】
(実施例3)
5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(2−エトキシエトキシ)イソインドリン(化合物(VI−(77))の製造
n−プロピルアルコール250mLに金属ナトリウム0.8gを溶解させた液へ室温下、アンモニアガスを流速120mL/分にて1時間導入した。次いで、4−(2−アミノフェニルチオ)−5−クロロ−3,6−ジ−(2−エトキシエトキシ)フタロニトリル27.6gを添加し、50〜60℃で20時間撹拌した。冷却後、実施例1と同様な処理を行って下記構造式の5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(2−エトキシエトキシ)イソインドリン27.6g(収率96.2%)を得た。
【0101】
【化21】
この結晶の元素分析値、質量分析値及び融点は、下記の通りであった。この化合物の赤外線吸収スペクトルを図3に示す。
MS(m/e):480(M+)
融点 :114〜116℃
【0102】
(実施例4)
5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−tert−ブチルフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジイソペントキシイソインドリン(化合物(VI−(92))の製造
n−プロピルアルコール200mLに金属ナトリウム0.6gを溶解させた液へ室温下、アンモニアガスを流速120mL/分にて1時間導入した。次いで、4−(2−アミノフェニルチオ)−5−(4−tert−ブチルフェニルチオ)−3,6−ジイソペントキシフタロニトリル27.0gを添加し、50〜60℃で20時間撹拌した。冷却後、実施例1と同様な処理を行って下記構造式の5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−tert−ブチルフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジイソペントキシイソインドリン20.9g(収率75.2%)を得た。
【0103】
【化22】
この結晶の元素分析値、質量分析値及び融点は、下記の通りであった。この化合物の赤外線吸収スペクトルを図4に示す。
MS(m/e):605(M++1)
融点 :198〜199℃
【0104】
(実施例5)
フタロシアニン化合物(化合物(I−(31))の製造
2−n−ブトキシエタノール15mLとDBU0.75gの混合物を145〜155℃に加熱後、実施例1で製造した5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジイソペントキシイソインドリン4.75g及び塩化バナジウム0.47gを添加した。次いで、155〜160℃で3時間撹拌した後、60〜70℃に冷却してメタノール300mlを添加した。室温まで冷却した後、濾取、乾燥して黒緑色粉末3.6gを得た。カラムクロマトグラフィーで精製[シリカゲル/トルエン:n−ヘキサン(1:1)]して精製物2.5gを黒緑色粉末として得た。下記の分析結果により目的物であることを確認した。
【0105】
得られた化合物のIRスペクトルを図5に示す。
MS(m/e):1545(M+)
【0106】
このようにして得られた化合物のトルエン溶液は1004.5nmに極大吸収を示し、グラム吸光係数は8.29×104ml/g・cmであった。この吸収スペクトルチャートを図6に示す。
【0107】
(比較例1) フタロシアニン化合物の製造(特開平8−176101号公報に開示の化合物)
4−(2−アミノフェニチルチオ)−5−クロロ−3,6−ジイソペントキシフタロニトリル12.6g、塩化バナジウム1.9g、DBU7.8g、n−ペンチルアルコール78mLを混合した後、還流下48時間攪拌した。冷却後、メタノール500mLに排出し、析出物を濾取、乾燥して粗製物6.3gを黒色粉末として得た。これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン)で精製して、精製物2.8gを黒色粉末として得た。
【0108】
このようにして得られた化合物のトルエン溶液は943nmに極大吸収を示し、グラム吸光係数は4.76×104ml/g・cmであった。
【0109】
(実施例6)
フタロシアニン化合物(化合物(I−(32))の製造
2−n−ブトキシエタノール15mLとDBU0.75gの混合物を145〜155℃に加熱後、実施例1で製造した5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジイソペントキシイソインドリン4.75g及び塩化銅(I)0.3gを添加した。次いで、155〜160℃で3時間撹拌した後、60〜70℃に冷却してメタノール300mlを添加した。室温まで冷却した後、濾取、乾燥して黒緑色粉末3.6gを得た。カラムクロマトグラフィーで精製[シリカゲル/トルエン:n−ヘキサン(3:1)]して精製物2.7gを黒青色粉末として得た。下記の分析結果により目的物であることを確認した。
【0110】
得られた化合物のIRスペクトルを図7に示す。
MS(m/e):1543(M+)
【0111】
このようにして得られた化合物のトルエン溶液は938nmに極大吸収を示し、グラム吸光係数は8.23×104ml/g・cmであった。この吸収スペクトルチャートを図8に示す。
【0112】
(比較例2) フタロシアニン化合物の製造(特開平8−176101号公報に開示の化合物)
4−(2−アミノフェニチルチオ)−5−クロロ−3,6−ジイソペントキシフタロニトリル12.6g、塩化銅(I)1.2g、DBU7.8g、n−ペンチルアルコール78mLを混合した後、還流下48時間攪拌した。冷却後、メタノール500mLに排出し、析出物を濾取、乾燥して粗製物7.3gを黒色粉末として得た。これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン)で精製して、精製物3.2gを黒色粉末として得た。
【0113】
このようにして得られた化合物のトルエン溶液は896nmに極大吸収を示し、グラム吸光係数は2.71×104ml/g・cmであった。
【0114】
(実施例7)
フタロシアニン化合物(化合物(I−(34))の製造
2−n−ブトキシエタノール15mLとDBU0.75gの混合物を145〜155℃に加熱後、実施例1で製造した5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジイソペントキシイソインドリン4.75g及び塩化亜鉛0.3gを添加した。次いで、155〜160℃で8時間撹拌した後、実施例5と同様な処理を行って暗青色粉末3.3gを得た。カラムクロマトグラフィーで精製[活性アルミナ/トルエン:メタノール(50:1)]して精製物1.8gを暗青色粉末として得た。下記の分析結果により目的物であることを確認した。
【0115】
得られた化合物のIRスペクトルを図9に示す。
MS(m/e):1544(M+)
【0116】
このようにして得られた化合物のトルエン溶液は873.5nmに極大吸収を示し、グラム吸光係数は7.26×104ml/g・cmであった。この吸収スペクトルチャートを図10に示す。
【0117】
(実施例8)
フタロシアニン化合物(化合物(I−(112))の製造
2−n−ブトキシエタノール15mLとDBU0.61gの混合物を145〜155℃に加熱後、実施例1で製造した5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジイソペントキシイソインドリン3.79g及び塩化マンガン0.4gを添加した。次いで、155〜160℃で2時間撹拌した後、実施例5と同様な処理を行って暗青色粉末2.8gを得た。カラムクロマトグラフィーで精製[シリカゲル/トルエン:メタノール(50:1)]して精製物1.6gを暗青色粉末として得た。下記の分析結果により目的物であることを確認した。
【0118】
【0119】
このようにして得られた化合物のトルエン溶液は1047.0nmに極大吸収を示し、グラム吸光係数は7.36×104ml/g・cmであった。この吸収スペクトルチャートを図11に示す。
【0120】
(実施例9)
フタロシアニン化合物(化合物(I−(137))の製造
2−n−ブトキシエタノール15mLとDBU0.76gの混合物を145〜155℃に加熱後、実施例2で製造した5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−オクチルオキシイソインドリン5.59g及び塩化ニッケル0.3gを添加した。次いで、155〜160℃で9時間撹拌した後、実施例5と同様な処理を行って暗青色粉末3.8gを得た。カラムクロマトグラフィーで精製[活性アルミナ/トルエン]して精製物2.7gを暗青色粉末として得た。下記の分析結果により目的物であることを確認した。
【0121】
得られた化合物のIRスペクトルを図12に示す。
MS(m/e):1706(M+)
【0122】
このようにして得られた化合物のトルエン溶液は900.5nmに極大吸収を示し、グラム吸光係数は7.10×104ml/g・cmであった。この吸収スペクトルチャートを図13に示す。
【0123】
(実施例10)
フタロシアニン化合物(化合物(I−(152))の製造
2−n−ブトキシエタノール15mLとDBU0.76gの混合物を145〜155℃に加熱後、実施例4で製造した5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−tert−ブチルフェニルチオ)−1,3−ジイミノ−4,7−ジイソペントキシイソインドリン6.04g及び塩化バナジウム0.4gを添加した。次いで、155〜160℃で8時間撹拌した後、実施例5と同様な処理を行って暗緑色粉末4.7gを得た。カラムクロマトグラフィーで精製[シリカゲル/トルエン:n−ヘキサン(1:2)]して精製物3.1gを暗緑色粉末として得た。下記の分析結果により目的物であることを確認した。
【0124】
得られた化合物のIRスペクトルを図14に示す。
MS(m/e):2065(M++1)
【0125】
このようにして得られた化合物のトルエン溶液は1066.0nmに極大吸収を示し、グラム吸光係数は8.02×104ml/g・cmであった。この吸収スペクトルチャートを図15に示す。
【0126】
(実施例11)
フタロシアニン化合物(化合物(I−(159))の製造
2−n−ブトキシエタノール15mLとDBU0.61gの混合物を145〜155℃に加熱後、実施例2で製造した5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−オクチルオキシイソインドリン4.47g及び塩化バナジウム0.3gを添加した。次いで、155〜160℃で5時間撹拌した後、実施例5と同様な処理を行って暗緑色粉末3.1gを得た。カラムクロマトグラフィーで精製[シリカゲル/トルエン:n−ヘキサン(1:2)]して精製物1.6gを暗緑色粉末として得た。下記の分析結果により目的物であることを確認した。
【0127】
得られた化合物のIRスペクトルを図16に示す。
MS(m/e):1712(M+)
【0128】
このようにして得られた化合物のトルエン溶液は1004.0nmに極大吸収を示し、グラム吸光係数は8.20×104ml/g・cmであった。この吸収スペクトルチャートを図17に示す。
【0129】
(実施例12)
フタロシアニン化合物(化合物(I−(164))の製造
2−n−ブトキシエタノール15mLとDBU0.76gの混合物を145〜155℃に加熱後、実施例3で製造した5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(2−エトキシエトキシ)イソインドリン7.18g及び塩化バナジウム0.6gを添加した。次いで、155〜160℃で10時間撹拌した後、実施例5と同様な処理を行って暗緑色粉末5.1gを得た。カラムクロマトグラフィーで精製[活性アルミナ/トルエン:アセトン(100:1)]して精製物3.8gを暗緑色粉末として得た。下記の分析結果により目的物であることを確認した。
【0130】
得られた化合物のIRスペクトルを図18に示す。
MS(m/e):1552(M++1)
【0131】
このようにして得られた化合物のトルエン溶液は998.0nmに極大吸収を示し、グラム吸光係数は8.40×104ml/g・cmであった。この吸収スペクトルチャートを図19に示す。
【0132】
(実施例13)近赤外線吸収材料の製造
1,4−ビス(α,α−ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼン24.4g、1,3,5−トリス(3−チオプロピル)イソシアネート23.4g、及び実施例5で合成したフタロシアニン化合物(I−(31))2g、ジブチルスズジラウレート0.06gとを混合し、均一液とした。この液をフッソ系外部離型剤で表面処理したガラスモールドと塩ビ製ガスケットよりなる鋳型の中に注入し、70℃で4時間、80℃で2時間、120℃で2時間加熱した後、冷却して離型した。得られた樹脂成形物は黒褐色で、特性吸収波長領域は900〜1100nmであり、この波長の近赤外線をよく吸収した。
【0133】
(実施例14)近赤外線吸収材料の製造
実施例13において使用したフタロシアニン化合物(I−(31))の代わりに、実施例6で合成したフタロシアニン化合物(I−(32))を用いた以外は実施例13と同様な操作を行って、近赤外線吸収材料を作製した。得られた樹脂成形物の特性吸収波長領域は800〜1050nmであり、この波長の近赤外線をよく吸収した。
【0134】
(実施例15)近赤外線吸収材料の製造
実施例13において使用したフタロシアニン化合物(I−(31))の代わりに、実施例7で合成したフタロシアニン化合物(I−(34))を用いた以外は実施例13と同様な操作を行って、近赤外線吸収材料を作製した。得られた樹脂成形物の特性吸収波長領域は750〜950nmであり、この波長の近赤外線をよく吸収した。
【0135】
(実施例16)近赤外線吸収材料の製造
実施例13において使用したフタロシアニン化合物(I−(31))の代わりに、実施例8で合成したフタロシアニン化合物(I−(112))を用いた以外は実施例13と同様な操作を行って、近赤外線吸収材料を作製した。得られた樹脂成形物の特性吸収波長領域は950〜1200nmであり、この波長の近赤外線をよく吸収した。
【0136】
(実施例17)近赤外線吸収材料の製造
実施例13において使用したフタロシアニン化合物(I−(31))の代わりに、実施例9で合成したフタロシアニン化合物(I−(137))を用いた以外は実施例13と同様な操作を行って、近赤外線吸収材料を作製した。得られた樹脂成形物の特性吸収波長領域は800〜1000nmであり、この波長の近赤外線をよく吸収した。
【0137】
(実施例18)近赤外線吸収材料の製造
実施例13において使用したフタロシアニン化合物(I−(31))の代わりに、実施例10で合成したフタロシアニン化合物(I−(152))を用いた以外は実施例13と同様な操作を行って、近赤外線吸収材料を作製した。得られた樹脂成形物の特性吸収波長領域は950〜1200nmであり、この波長の近赤外線をよく吸収した。
【0138】
(実施例19)近赤外線吸収材料の製造
実施例13において使用したフタロシアニン化合物(I−(31))の代わりに、実施例11で合成したフタロシアニン化合物(I−(159))を用いた以外は実施例13と同様な操作を行って、近赤外線吸収材料を作製した。得られた樹脂成形物の特性吸収波長領域は900〜1100nmであり、この波長の近赤外線をよく吸収した。
【0139】
(実施例20)近赤外線吸収材料の製造
実施例13において使用したフタロシアニン化合物(I−(31))の代わりに、実施例12で合成したフタロシアニン化合物(I−(164))を用いた以外は実施例13と同様な操作を行って、近赤外線吸収材料を作製した。得られた樹脂成形物の特性吸収波長領域は850〜1000nmであり、この波長の近赤外線をよく吸収した。
【0140】
(実施例21)近赤外線吸収フィルターの製造
ポリスチレン100gに実施例5で合成したフタロシアニン化合物(I−(31))1gを加え、加熱溶融し、射出成形によりフィルターを作製した。このようにして得られたフィルターは良好な透過率特性を示すと共に、耐久性に優れていた。
【0141】
(実施例22〜28)近赤外線吸収フィルターの製造
実施例21において使用したフタロシアニン化合物(I−(31))の代わりに実施例6〜12で合成したフタロシアニン化合物を用いた以外は実施例21と同様な操作を行ってそれぞれ近赤外線吸収フィルターを製造した。このようにして得られたフィルターはいずれも良好な透過率特性を示すと共に、耐久性に優れていた。
【0142】
(実施例29)光熱変換材料の製造
平均厚さ5μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、デルペット80N(旭化成工業株式会社製;アクリル系樹脂)10gと実施例5で合成したフタロシアニン化合物(I−(31))0.1gを、トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混液90gに溶解した溶液を乾燥膜厚約5μmになるように塗布して試料とした。
【0143】
YAGレーザー(波長1064nm)のレーザー光をレンズで集光し、上記試料の表面でビーム径10μmとなるように配置した。表面に到達するレーザーのパワーが180mWとなるようにYAGレーザーを調整し、20μsのパルス幅で単一パルスを試料に照射した。照射を完了した試料を光学顕微鏡で観察したところ、直径約10μmの貫通した孔が形成されていることを確認できた。
【0144】
(実施例30)光熱変換材料の製造
実施例29におけるフタロシアニン化合物(I−(31))の代わりに実施例8で合成したフタロシアニン化合物(I−112))を用いた以外は実施例29と同様な操作を行って光熱変換材料を作製した。
【0145】
(実施例31)光熱変換材料の製造
実施例29において使用したフタロシアニン化合物(I−(31))の代わりに実施例10で合成したフタロシアニン化合物(I−152))を用いた以外は実施例29と同様な操作を行って光熱変換材料を作製した。同様な試験を行い良好な結果を得た。
【0146】
(実施例32)光熱変換材料の製造
実施例29において使用したフタロシアニン化合物(I−(31))の代わりに実施例11で合成したフタロシアニン化合物(I−159))を用いた以外は実施例29と同様な操作を行って光熱変換材料を作製した。同様な試験を行い良好な結果を得た。
【0147】
(実施例33)レーザー感熱記録材料の製造
市販の感熱記録紙(富士写真フィルム株式会社製サーモオートクロームペーパーA−20)の表面にデルペット80N(旭化成工業株式会社製;アクリル系樹脂)10gと実施例5で合成したフタロシアニン化合物(I−(31))0.1gを、トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混液90gに溶解した溶液を乾燥膜厚約5μmに塗布して試料とした。
【0148】
単一モード半導体レーザー(波長980nm)のレーザー光をレンズで集光し、上記試料の表面でビーム径が50μmとなるように配置した。表面に到達するレーザーのパワーが35mWとなるように半導体レーザーを調整し、30msのパルス幅で単一パルスを試料に照射した。照射を完了した試料を光学顕微鏡で観察したところ、直径約50μmの黒茶色に発色した部分が確認できた。
【0149】
(実施例34)レーザー感熱記録材料の製造
実施例33において使用したフタロシアニン化合物(I−(31))の代わりに実施例8で合成したフタロシアニン化合物(I−112))を用いた以外は実施例33と同様な操作を行って光熱変換材料を作製した。同様な試験を行い良好な結果を得た。
【0150】
(実施例35)レーザー感熱記録材料の製造
実施例33において使用したフタロシアニン化合物(I−(31))の代わりに実施例10で合成したフタロシアニン化合物(I−152))を用いた以外は実施例33と同様な操作を行って光熱変換材料を作製した。同様な試験を行い良好な結果を得た。
【0151】
(実施例36)レーザー感熱記録材料の製造
実施例33において使用したフタロシアニン化合物(I−(31))の代わりに実施例11で合成したフタロシアニン化合物(I−159))を用いた以外は実施例33と同様な操作を行って光熱変換材料を作製した。
【0152】
【発明の効果】
本発明の新規なフタロシアニン化合物は800〜1200nmに吸収を有し、吸光係数が高いと共に種々の有機溶剤や樹脂への溶解性に優れ、耐久性にも優れるので、近赤外線吸収材料、光熱変換材料等の種々の用途に対し好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で合成した5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジイソペントキシイソインドリンの赤外吸収スペクトルである。
【図2】実施例2で合成した5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−n−オクチルオキシイソインドリン(化合物(VI−(61))の赤外吸収スペクトルである。
【図3】実施例3で合成した5−(2−アミノフェニルチオ)−6−クロロ−1,3−ジイミノ−4,7−ジ−(2−エトキシエトキシ)イソインドリン(化合物(VI−(77))の赤外線吸収スペクトルである。
【図4】実施例4で合成した5−(2−アミノフェニルチオ)−6−(4−tert−ブチルフェニルチオ)−1,3−ジイミノイソペントキシイソインドリン(化合物(VI−(92))の赤外線吸収スペクトルである。
【図5】実施例5で合成したフタロシアニン化合物(化合物(I−(31))の赤外線吸収スペクトルである。
【図6】実施例5で合成したフタロシアニン化合物(化合物(I−(31))のトルエン溶液における吸収スペクトルである。
【図7】実施例6で合成したフタロシアニン化合物(化合物(I−(32))の赤外線吸収スペクトルである。
【図8】実施例6で合成したフタロシアニン化合物(化合物(I−(32))のトルエン溶液における吸収スペクトルである。
【図9】実施例7で合成したフタロシアニン化合物(化合物(I−(34))の赤外線吸収スペクトルである。
【図10】実施例7で合成したフタロシアニン化合物(化合物(I−(34))のトルエン溶液における吸収スペクトルである。
【図11】実施例8で合成したフタロシアニン化合物(化合物(I−(112))のトルエン溶液における吸収スペクトルである。
【図12】実施例9で合成したフタロシアニン化合物(化合物(I−(137))の赤外線吸収スペクトルである。
【図13】実施例9で合成したフタロシアニン化合物(化合物(I−(137))のトルエン溶液における吸収スペクトルである。
【図14】実施例10で合成したフタロシアニン化合物(化合物(I−(152))の赤外線吸収スペクトルである。
【図15】実施例10で合成したフタロシアニン化合物(化合物(I−(152))のトルエン溶液における吸収スペクトルである。
【図16】実施例11で合成したフタロシアニン化合物(化合物(I−(159))の赤外線吸収スペクトルである。
【図17】実施例11で合成したフタロシアニン化合物(化合物(I−(159))のトルエン溶液における吸収スペクトルである。
【図18】実施例12で合成したフタロシアニン化合物(化合物(I−(164))の赤外線吸収スペクトルである。
【図19】実施例12で合成したフタロシアニン化合物(化合物(I−(164))のトルエン溶液における吸収スペクトルである。
Claims (11)
- Rが炭素数1〜12のアルキル基又は総炭素数2〜8のアルコキシアルキル基である請求項1のフタロシアニン化合物。
- R1、R2、R3及びR4が各々別個に炭素数1〜12のアルキル基又は総炭素数2〜8のアルコキシアルキル基である請求項3のフタロシアニン化合物。
- MがCu、Zn、Co、Ni、Pd、Pb、MnOH、AlCl、FeCl、InCl、SnCl2、VOまたはTiOである、請求項1〜4いずれかに記載のフタロシアニン化合物。
- Xが塩素原子、臭素原子、弗素原子;炭素数1〜12のアルキルチオ基;置換基として炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アルキル基で置換されてもよいアミノ基もしくはハロゲン原子を有してもよいフェニルチオ基;又は置換基として炭素数1〜4のアルキル基もしくはハロゲン原子を有してもよいナフチルチオ基である請求項1〜5いずれかに記載のフタロシアニン化合物。
- 請求項1〜6記載のフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする近赤外線吸収材料。
- 請求項1〜6記載のフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする光熱変換材料。
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