JP3564775B2 - ビブラート付加機能付カラオケ装置 - Google Patents

ビブラート付加機能付カラオケ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、カラオケ歌唱の歌唱音声信号に対してビブラートを付加することのできるカラオケ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在実用化されているカラオケ装置は、歌唱を盛り上げるためカラオケの歌唱音声信号に対してディレイやリバーブなど種々の効果を付与する機能を備えている。これらの機能により、歌唱音声に響きが加わり、歌唱者の声をより良く聞かせることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この種の効果は、歌唱音声信号を時間的にずらせて重ね合わせるものであるため、歌唱のピッチ(いわゆる音程)を修正する機能やピッチを曖昧化することによって歌唱者の音程と本来のボーカル音程とのずれを隠すことができない。また、長い音符を伸ばして歌うとき、平板な歌唱では変化が乏しく歌唱が盛り上がらない欠点がある。
【0004】
歌唱者が自らビブラートをつけて歌唱すればこれらは解決されるが、ビブラートは相当高度な技術であり、上級者以外の者がこの技術を習得するのは困難であった。
【0005】
この発明は、歌唱音声信号に対して適切なビブラートを付与することのできるカラオケ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この出願の請求項1の発明は、歌唱者が操作する操作子と、歌唱音声信号の音節のスタートを検出する音節検出手段と、音節検出手段が音節のスタートを検出するごとにエンベロープ波形を発生するエンベロープ発生手段と、前記操作子の操作量および前記発生したエンベロープ波形に応じて歌唱者の歌唱音声信号にビブラートを付加するビブラート付加手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
この出願の請求項2の発明は、前記操作子を歌唱用のマイクのグリップに設けられた圧力センサで構成したことを特徴とする。
【0008】
この出願の請求項3の発明は、複数のビブラート制御データをカラオケ曲の進行に合わせて時系列に記憶する手段と、カラオケ演奏時にこのビブラート制御データを逐次出力する読出手段と、歌唱音声信号の音節のスタートを検出する音節検出手段と、音節検出手段が音節のスタートを検出するごとにエンベロープ波形を発生するエンベロープ発生手段と、読み出されたビブラート制御データおよび前記発生したエンベロープ波形に応じて歌唱者の歌唱音声信号に対してビブラートを付加するビブラート付加手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
【作用】
請求項1の発明では、歌唱者が操作する操作子を設け、歌唱者が歌唱中にこの操作子を操作できるようにしている。歌唱者がこの操作子を操作すると、そのとき入力されている歌唱音声信号に対してビブラートが付加される。したがって、操作子を操作することによって歌唱者が自分の好みに合わせてビブラートを付加することができ、発声でビブラートを付加できない歌唱者でも、ビブラートを伴う歌唱を容易にすることができる。
【0010】
請求項2の発明では、前記操作子を歌唱用マイクのグリップに設けた圧力センサとした。一般的にカラオケ歌唱においては、歌唱者が力を入れる場面と大きなビブラートを付加すべき場面とが一致することが多いため、歌唱者の行動をそのままビブラートに反映すれば、的確なビブラートを付与することができる。
【0011】
請求項3の発明では、カラオケ歌唱の進行に合わせたビブラートを自動的に付与する。初心者は、ビブラートをかける場面がよく分からない場合があるため、自動的にビブラートを付加することによってその場所を歌唱者に分からせることができる。また、一律にビブラートを付加する従来の効果装置と違い、曲の進行に合わせてビブラートを調整するため、カラオケ歌唱の盛り上げ効果が大きい。
【0012】
【実施例】
図面を参照してこの発明の実施例であるビブラート付加機能付カラオケ装置について説明する。このカラオケ装置は、音源カラオケ装置であり、通信機能およびビブラート付加機能を備えている。音源カラオケ装置とは、楽曲データで音源装置を駆動することによりカラオケ演奏音を発生するカラオケ装置である。楽曲データとは、音高や発音タイミングを指定する演奏データ列などの複数トラックからなるシーケンスデータである。また、通信機能とは、通信回線を介してホストステーションと接続され、楽曲データをホストステーションからダウンロードしてハードディスク装置17(図1参照)に蓄える機能である。ハードディスク装置17は、楽曲データを数百〜数千曲分記憶することができる。ビブラート付加機能とは、歌唱者の歌唱音声信号に対して細かい周波数変調および振幅変調を付与して歌唱を上手く聴かせる機能である。
【0013】
図1は同カラオケ装置のブロック図である。装置全体の動作を制御するCPU10には、バスを介してROM11,RAM12,ハードディスク記憶装置(HDD)17,ISDNコントローラ16,リモコン受信機13,表示パネル14,パネルスイッチ15,音源装置18,音声データ処理部19,効果用DSP20,文字表示部23,LDチェンジャ24,表示制御部25および音声処理用DSP30が接続されている。
【0014】
ROM11には、システムプログラム,アプリケーションプログラム,ローダおよびフォントデータが記憶されている。システムプログラムは、この装置の基本動作や周辺機器とのデータ送受を制御するプログラムである。アプリケーションプログラムは周辺機器制御プログラム,シーケンスプログラムなどである。カラオケ演奏時にはシーケンスプログラムがCPU10によって実行され、楽曲データに基づいた楽音の発生,映像の再生が行われる。ローダは、ホストステーションから楽曲データをダウンロードするためのプログラムである。フォントデータは、歌詞や曲名などを表示するためのものであり、明朝体やゴジック体などの複数種類の文字種のフォントが記憶されている。また、RAM12には、ワークエリアが設定される。HDD17には楽曲データファイルが設定される。
【0015】
ISDNコントローラ16は、ISDN回線を介してホストステーションと交信するためのコントローラである。ISDNコントローラ16はホストステーションから楽曲データなどをダウンロードする。また、ISDNコントローラ16はDMA回路を内蔵しており、ダウンロードされた楽曲データやアプリケーションプログラムをCPU10を介さずに直接HDD17に書き込む。
【0016】
リモコン受信機13はリモコン31から送られてくる赤外線信号を受信してデータを復元する。リモコン31は選曲スイッチなどのコマンドスイッチやテンキースイッチなどを備えており、利用者がこれらのスイッチを操作するとその操作に応じたコードで変調された赤外線信号を送信する。表示パネル14はこのカラオケ装置の前面に設けられており、現在演奏中の曲コードや予約曲数などを表示するものである。パネルスイッチ15はカラオケ装置の前面操作部に設けられており、曲コード入力スイッチやキーチェンジスイッチなどを含んでいる。
【0017】
音源装置18は、カラオケ演奏時にCPU10から入力されるイベントデータに基づいて楽音信号を形成する。イベントデータは楽曲データの楽音トラックに記憶されている。楽音トラックは図8に示すように複数設定されているため、イベントデータも複数系統が並行して入力される。音源装置18は、これらのデータを受信して複数の楽音信号を同時に形成する。音声データ処理部19は、楽曲データに含まれるADPCMデータである音声データに基づき、指定された長さ,指定された音高の音声信号を形成する。音声データは、バックコーラスや模範歌唱音などの音源装置18で電子的に発生しにくい信号波形をそのままディジタル化して記憶したものである。
【0018】
一方、歌唱用のマイク27から入力された歌唱の音声信号はプリアンプ28で増幅されA/Dコンバータ29でディジタル信号に変換されたのち音声処理用DSP30に入力される。音声処理用DSP30には、このほか、A/Dコンバータ34を介してマイク27に設けられている圧力センサ33の検出値が入力される。また、CPU10から各種の制御情報が入力される。音声処理用DSP30はこれらの情報に基づいて歌唱者の歌唱音声信号に対してビブラートなどの効果を付与する。効果を付与された歌唱音声信号は、効果用DSP20に出力される。なお、マイク27に設けられる圧力センサ33は、プッシュスイッチ状に構成し、これを指を押下するようにしてもよく、グリップ全体に感圧ゴムなどを巻き付けて全体の圧力を検出するようにしてもよい。
【0019】
効果用DSP20には、音源装置18が形成した楽音信号、音声データ処理部19が形成した音声信号、および音声処理用DSP30によってビブラートを付与された歌唱音声信号が入力される。効果用DSP20は、これら入力された音声信号や楽音信号に対してリバーブやエコーなどの効果を付与する。効果用DSP20が付与する効果の種類や程度は、楽曲データの効果トラックのイベントデータ(DSPコントロールデータ)に基づいて制御される。DSPコントロールデータはDSPコントロール用シーケンスプログラムに基づき、CPU10が所定のタイミングに効果用DSP20に入力する。効果が付与された楽音信号,音声信号はD/Aコンバータ21でアナログ信号に変換されたのちアンプ・スピーカ22に出力される。アンプ・スピーカ22はこの信号を増幅したのち放音する。
【0020】
文字表示部23は入力される文字データに基づいて、曲名や歌詞などの文字パターンを生成する。また、LDチェンジャ24は入力された映像選択データ(チャプタナンバ)に基づき、対応するLDの背景映像を再生する。映像選択データは当該カラオケ曲のジャンルデータなどに基づいて決定される。ジャンルデータは楽曲データのヘッダに書き込まれており、カラオケ演奏スタート時にCPU10によって読み出される。CPU10はジャンルデータに基づいてどの背景映像を再生するかを決定し、その背景映像を指定する映像選択データをLDチェンジャ24に対して出力する。LDチェンジャ24には、5枚(120シーン)程度のレーザディスクが内蔵されており約120シーンの背景映像を再生することができる。映像選択データによってこのなかから1つの背景映像が選択され、映像データとして出力される。文字パターン,映像データは表示制御部25に入力される。表示制御部25ではこれらのデータをスーパーインポーズで合成してモニタ26に表示する。
【0021】
次に、図8〜図10を参照して同カラオケ装置においてカラオケ演奏に用いられる楽曲データの構成について説明する。図8は楽曲データの構成を示す図である。また、図9,図10は楽曲データの詳細な構成を示す図である。
【0022】
図8において、1つの楽曲データは、ヘッダ,楽音トラック,歌詞トラック,音声トラック,効果トラック,ビブラート制御トラックおよび音声データ部からなっている。
【0023】
ヘッダは、この楽曲データに関する種々のデータが書き込まれる部分であり、曲名,ジャンル,発売日,曲の演奏時間(長さ)などのデータが書き込まれている。CPU10は、メインシーケンスプログラムの実行時にジャンルデータに基づいてモニタ26に表示する背景映像を決定し、LDチェンジャ24に対してその映像のチャプタナンバを送信する。背景映像の決定方式は、冬をテーマにした演歌の場合には雪国の映像を選択し、ポップスの場合には外国の映像を選択するなどである。
【0024】
楽音トラック〜ビブラート制御トラックの各トラックは図9,図10に示すように複数のイベントデータと各イベントデータ間の時間間隔を示すデュレーションデータΔtからなるシーケンスデータで構成されている。各トラックのイベントデータはカラオケ演奏中にシーケンスプログラムに基づきCPU10によって読み出される。シーケンスプログラムは、所定のテンポクロックでΔtをカウントし、Δtをカウントアップしたときこれに続くイベントデータの読出タイミングであるとして、これを読み出して所定の処理部へ出力するプログラムである。
【0025】
楽音トラックには、メロディトラック,リズムトラックを初めとして種々のパートのトラックが形成されている。CPU10は、楽音シーケンスプログラムによって読み出したイベントデータを音源装置18に出力する。音源装置18はそのイベントデータに含まれているチャンネル指定データに基づいて発音チャンネルを選択し、その発音チャンネルについてそのイベントを実行する。
【0026】
以下、歌詞トラック,音声トラック,効果トラック,ビブラート制御トラックのシーケンスデータは楽音データではないが、インプリメンテーションの統一をとり、作業工程を容易にするため、これらのトラックもMIDIデータ形式で記述されている。データ種類は、システム・エクスクルーシブ・メッセージである。
【0027】
歌詞トラックは、モニタ26上に歌詞を表示するためのシーケンスデータを記憶したトラックである。歌詞トラックのイベントデータは歌詞表示データである。この歌詞表示データの記述において、通常は1行の歌詞を1つのイベントデータとして扱っている。歌詞表示データは1行の歌詞の文字データ(文字コードおよびその文字の表示座標)、この歌詞の表示時間(通常は30秒前後)、および、ワイプシーケンスデータからなっている。ワイプシーケンスデータとは、曲の進行に合わせて歌詞の表示色を変更してゆくためのシーケンスデータであり、表示色を変更するタイミング(この歌詞が表示されてからの時間)と変更位置(座標)が1行分の長さにわたって順次記録されているデータである。
【0028】
音声トラックは、音声データ部に記憶されている音声データn(n=1,2,3,‥‥)の発生タイミングなどを指定するシーケンストラックである。音声データ部には、音源装置18で合成しにくいバックコーラスやハーモニー歌唱などの人声が記憶されている。音声トラックには、音声指定データと、音声指定データの読み出し間隔、すなわち、音声データを音声データ処理部19に出力して音声信号形成するタイミングを指定するデュレーションデータΔtが書き込まれている。音声指定データは、音声データ番号,音程データおよび音量データからなっている。音声データ番号は、音声データ部に記録されている各音声データの識別番号nである。音程データ,音量データは、形成すべき音声データの音程や音量を指示するデータである。すなわち、言葉を伴わない「アー」や「ワワワワッ」などのバックコーラスは、音程や音量を変化させれば何度も利用できるため、基本的な音程,音量で1つ記憶しておき、このデータに基づいて音程や音量をシフトして繰り返し使用する。音声データ処理部19は音量データに基づいて出力レベルを設定し、音程データに基づいて音声データの読出間隔を変えることによって音声信号の音程を設定する。
【0029】
効果トラックには、効果用DSP20を制御するためのDSPコントロールデータが書き込まれている。効果用DSP20は音源装置18,音声データ処理部19,音声処理用DSP30から入力される信号に対してリバーブなどの残響系の効果を付与する。DSPコントロールデータは、このような効果の種類を指定するデータおよびその変化量データなどからなっている。
【0030】
ビブラート制御トラックには、音声処理用DSP30を制御するための制御データが書き込まれている。このデータはCPU10から音声処理用DSP30に入力される。音声処理用DSP30はこのデータに基づいて歌唱音声信号に対してビブラートを付与する。ビブラートは、周波数変調と振幅変調の複合であり、この音声処理用DSP30は周波数変調のみ、振幅変調のみの効果を音声信号に対して付与することも可能である。この切り換えはCPU10からの制御情報に基づいて行われる。
【0031】
図2〜図7は前記音声処理用DSP30の動作を説明する図である。音声処理用DSP30は内蔵されているマイクロプログラムに基づき入力された歌唱音声信号に対するハーモニー音声信号を形成するが、このマイクロプログラムをブロック化するとこの図のように表すことができる。
【0032】
図2は同DSP30の概略構成を示す図である。このDSPは、入力された歌唱音声信号に対してFM変調を施すFM変調部40,AM変調を施すAM変調部41を備え、これらFM変調部40,AM変調部41をどのように組み合わせるか、すなわち、歌唱音声信号をどの経路で出力するかを切り換えるバス42、および、FM変調部40,AM変調部41,バス42に制御情報を入力する制御部43を備えている。
【0033】
バス42は、伝達経路の切り換えにより、入力された歌唱音声信号をFM変調部40,AM変調部41の両方またはいずれか一方に通過させて、若しくは、どちらも通過させずにそのまま出力する動作部である。すなわち、バス42は、FM変調部40,AM変調部41を任意に組み合わせて信号伝達経路を構成することができる。本来のビブラートは、歌唱音声信号にFM変調とこれに同期した微小なAM変調を付与することであるが、これ以外にもFM変調またはAM変調の一方のみを付与することもでき、FM変調もAM変調も付与せずにそのまま出力することもできる。さらに、FM変調部40とAM変調部41とを並列に接続し、FM変調のみ付与した信号とAM変調のみ付与した信号とを加算して出力することもできる。
【0034】
図3は上記制御部43のブロック図である。図2にも示したように制御部43には、A/Dコンバータ34でディジタル化された圧力センサ33の検出値である圧力データ、ビブラート制御トラックから読み出されたビブラート制御データ、および、歌唱音声信号が入力されている。
【0035】
圧力データは変換部50に入力される。変換部50は入力された圧力データを低周波発振器51が発生する低周波信号を制御するための周波数制御データFrqと強度制御データMgに変換する。この変換は、変換部50に内蔵されている変換テーブルを用いて行われる。変換テーブルは、図4(A),(B)示すようなものである。同図(A)は圧力データ−Frq変換テーブルである。このテーブルは、圧力データが0の場合でもFrqが0とならず、圧力データが大きくなると、Frqは若干大きくなるがそれほどFrqが大きくならないように設定されている。これは、ビブラートの周波数として適当な範囲はそれほど広くないため(5〜10Hz程度)、この範囲の変化に止めたためである。また、同図(B)は圧力データ−Mg変換テーブルである。このテーブルは、ほぼ圧力データに比例してMgを出力するように設定されているが、圧力データが一定値以下の場合には振幅情報を出力しない。これは、歌唱者はマイク27を手に持って歌唱しているため、ビブラートを掛けるつもりがない場合でも圧力センサ33にはある程度の圧力が加わると考えられる。そこで、マイク27を持つための最低限の圧力はオミットする必要があるためこのようなオフセットが設定されている。このような変換テーブルで割り出された周波数制御データFrqは低周波発振器51に出力される。また、強度制御データMgは乗算器57に出力される。
【0036】
低周波発振器51は、入力された周波数制御データFrqに応じた周波数の低周波信号(正弦波)を発振出力され、係数乗算器52に入力される。
【0037】
一方、この制御部43に入力された歌唱音声信号は音節検出部55に入力される。音節検出部は、歌唱音声の音節の切れ目を検出する。図5において、歌詞「あかしやの」は、それぞれ「あ」「か」「し」「や」「の」の5個の音節からなっており、各音節の切れ目は、振幅レベルの低下、母音から子音に切り換わることによるホワイトノイズ成分の増加、基本周波数の変化などによって検出することができる。音節検出部55が音節の切れ目、すなわち、新たな音節のスタートを検出すると音節スタート信号をエンベロープ発生部56に出力する。
【0038】
エンベロープ発生部56は、この音節スタート信号をトリガとして図4(C)に示すエンベロープ波形データEnを発生する。このエンベロープ波形の特徴は、一定時間ディレイがあって、そののち徐々に大きくなり、上限値になったのちはその値を維持するというものである。すなわち、一般的な歌唱では、短い歌詞を歌う場合にはビブラートを掛けず、長い音符の伸ばしのとき徐々に深いビブラートを掛けてゆくという手法が一般的に用いられるため、これを模倣したものである。エンベロープ発生部56が発生したエンベロープ波形データEnは乗算器57に入力される。
【0039】
乗算器57には、上述したように変換部50から出力された強度制御データMgおよびエンベロープ発生部56が発生したエンベロープ波形データEnが入力される。乗算器57は、これらのデータを乗算して深度制御データDepを生成し、この深度制御データDepを係数乗算器52に係数として入力する。この深度制御データDepは、ビブラートの技巧(En)に歌唱者の意図(Mg)を反映させたものである。係数乗算器52は、低周波発振器51から入力された低周波信号にこの係数を乗算してビブラート波形信号が生成される。このビブラート波形信号が、FM変調部40およびAM変調部41に出力される。
【0040】
なお、ビブラート制御トラックから読み出されたビブラート制御データも圧力データ同様に変換部50に入力される。変換部50は、CPU10からの指示に従い、このビブラート制御データを圧力データと併用または単独で利用する。
【0041】
すなわち、▲1▼ビブラート制御データを全く無視する。▲2▼歌唱者による圧力データの入力がないときのみこのデータで肩代わりして制御する。▲3▼圧力データおよびこのビブラート制御データの平均値をとり、これを変換テーブルに与えるデータとする。▲4▼圧力データによらず全てこのビブラート制御データで制御する。などの制御方式があり、このいずれを選択するかは歌唱者がパネルスイッチ15の設定で選択できるものとする。なお、ビブラート制御データで制御する場合も、そのデータの取り扱いは圧力データと同様である。
【0042】
図5は前記FM変調部40の構成を示す図である。FM変調部は、歌唱音声信号を入力するシフトレジスタ60およびこのシフトレジスタの任意のタップ60aからデータを読み出すタップアサイナ61で構成されている。タップアサイナ61は、制御部43から入力されるビブラート波形信号に基づいて読出タップを決定する。すなわち、ビブラート波形信号の振幅の瞬時値に応じて読出タップを前後する。具体的には、瞬時値が大きいほど読出タップを先端側(図面において左方)に移動し、瞬時値が小さいほど読出タップを後端側(図面右方)に移動する。このように制御することにより、ビブラート波形信号を微分した波形の周波数変化する歌唱音声信号を出力することができる。また、ビブラートの波形信号の振幅の瞬時値を読出タップの移動速度とすることにより、ビブラート波形信号どおりの周波数変調をかけることもできる。
【0043】
図7は前記AM変調部41の構成を示す図である。AM変調部41は係数乗算器62、加算器63および乗算器64で構成されている。歌唱音声信号は係数乗算器62および加算器63に入力される。係数乗算器62は、入力された歌唱音声信号に係数を乗算して加算器63に出力する。係数乗算器62に入力される係数は、乗算器64において圧縮係数aを乗じられたビブラート波形信号である。圧縮係数aは1未満の値であり、このAM変調部41によるAM変調がFM変調に比して大きく掛からないように調整するためのものである。以上の構成により、加算器63において、通常の歌唱音声信号に対してビブラート波形信号(低周波信号)でレベルを周期的に変化された低レベルの歌唱音声信号が加算されるため、出力される信号は同じレベル変化の繰り返しすなわちトレモロがかかったものとなる。
【0044】
上記構成により、歌唱音声信号に対して歌唱者がマイク27を握る力によってビブラートを制御することができ、歌唱者がマイク27を強く握るとビブラートが深く掛かるという歌唱者の歌唱の状態に則した制御をすることができる。
【0045】
なお、この音声処理用DSP30では、自動的にエンベロープを付与するようにしたが、エンベロープを付与せずに歌唱者の操作のままビブラートを付与することも可能である。また、変換テーブルおよびエンベロープ波形は図4に示したものに限定されるものではなく、たとえば、圧力データ−Mg変換テーブルのオフセットを無くしてもよい。
【0046】
また、上記実施例ではFM変調部40,AM変調部41に同じ波形のビブラート波形信号を入力しているが、両者に入力する信号波形を別々のものにしてもよい。さらに、同一の波形信号を入力する場合でも、その位相をずらすことにより、両者を併用する場合の変調効果に変化を持たせることができる。
【0047】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、歌唱者が歌唱中に操作子を操作することによってその歌唱者の歌唱音声信号に対してビブラートが付与される。これにより、歌唱者が自分の好みに合わせてビブラートを付加することができ、発声でビブラートを付加できない歌唱者でも、ビブラートを伴う歌唱を容易にすることができる。
【0048】
また、この発明によれば、、前記操作子を歌唱用マイクのグリップに設けた圧力センサとしたことにより、歌唱者がマイクを強く握りしめたときビブラートが強く掛かるようになり、操作が容易なうえ、歌唱者の歌唱時の行為をそのままビブラートに反映して的確なビブラートを付与することができる。
【0049】
また、この発明によれば、カラオケ歌唱の進行に合わせたビブラートを自動的に付与するようにしたことにより、初心者でもその曲に合わせたビブラートで歌唱することができ、一律にビブラートを付加する従来の効果装置に比べて極めてカラオケ歌唱を盛り上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例である音声変換カラオケ装置のブロック図
【図2】同音声変換カラオケ装置の音声処理用DSPの構成を示す図
【図3】同音声処理用DSPの制御部の構成を示す図
【図4】同制御部の変換テーブルおよびエンベロープ発声テーブルを示す図
【図5】同制御部の音節検出動作を説明する図
【図6】同音声処理用DSPのFM変調部の構成を示す図
【図7】同音声処理用DSPのAM変調部の構成を示す図
【図8】同音声変換カラオケ装置に用いられる楽曲データの構成を示す図
【図9】同音声変換カラオケ装置に用いられる楽曲データの構成を示す図
【図10】同音声変換カラオケ装置に用いられる楽曲データの構成を示す図
【符号の説明】
30−音声処理用DSP、33−圧力センサ、40−FM変調部、
41−AM変調部、50−変換部

Claims (3)

  1. 歌唱者が操作する操作子と、
    歌唱音声信号の音節のスタートを検出する音節検出手段と、
    音節検出手段が音節のスタートを検出するごとにエンベロープ波形を発生するエンベロープ発生手段と、
    前記操作子の操作量および前記発生したエンベロープ波形に応じて歌唱者の歌唱音声信号にビブラートを付加するビブラート付加手段と、
    を備えたことを特徴とするビブラート付加機能付カラオケ装置。
  2. 前記操作子は、歌唱用のマイクのグリップに設けられた圧力センサである請求項1に記載のビブラート付加機能付カラオケ装置。
  3. 複数のビブラート制御データをカラオケ曲の進行に合わせて時系列に記憶する手段と、
    カラオケ演奏時にこのビブラート制御データを逐次出力する読出手段と、
    歌唱音声信号の音節のスタートを検出する音節検出手段と、
    音節検出手段が音節のスタートを検出するごとにエンベロープ波形を発生するエンベロープ発生手段と、
    読み出されたビブラート制御データおよび前記発生したエンベロープ波形に応じて歌唱者の歌唱音声信号に対してビブラートを付加するビブラート付加手段と、
    を備えたことを特徴とするビブラート付加機能付カラオケ装置。
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