JP3562295B2 - 光指向性変換素子及び面状光源装置 - Google Patents

光指向性変換素子及び面状光源装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はバックライトや照明等に用いられ、光の指向性を変換するための光指向性変換素子及びこれを用いた面状光源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来液晶表示素子にはバックライトが設けられている。バックライトは液晶の下面に設けられた光導光板よりほぼ一様な面状の光を出力するものである。バックライトとしては図10(a)に示すように反射板1と導光板2及びその長軸方向に線状の光源3が設けられて構成される。携帯電話やPDA等ではこのように長軸方向に光源を設けるほうが電源回路の設置が容易であり、又線状の光源の場合には十分な設置スペースが確保されるために、この位置に設けられることが多い。導光板2の下面には図10(b)に示すように凹凸の加工や拡散反射インクのドット印刷によってランダムな拡散パターン2aが形成される。拡散パターン2aは光源3から離れるにつれて密となるように構成される。こうすれば光源3より出射した光は導光板2の上面及び下面で反射を繰り返しながら導光板内を進行し、拡散パターン2aに達すれば光が直接又は反射板1を介して導光板2の上面に出射される。そのためこのようなバックライトでは、出射される光は図10(a),(c)に示すようにX軸の負方向に向いた指向特性を有するものとなる。
【0003】
又導光型の面光源装置を効率化するために、反射板1と導光板4及び点光源を用いた面光源装置も知られている。この場合には、図11に示すように導光板4は点光源5の位置を中心として同心円状のベクター結合パターン4aを形成し、点光源5から離れるに従って円弧状の多数のパターンを配置しておくものとする。このため図11(b)に示すようにその面光源装置から出射される指向性は点光源からの方向によって夫々異なった位置で異なった方向の指向性を有することとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のバックライトでは、指向性は図10(c)に示すようにX軸の負方向に偏っているが、液晶表示装置は通常横長の画像を表示するため、左右方向に広がった指向性を持つように構成することが好ましい。即ち使用形態を考慮すると、図12(a),(b)に示すようにむしろY軸の正及び負方向に均等に指向性を持たせる必要がある。
【0005】
光の指向性を変換するためには、図13(a)に示すように平板の表面をのこぎり状に形成したプリズムや、図13(b)に示すように透明板の下面を三角波状に形成した1次方向拡散素子、及び図13(c)に示すように透明平板の表面にランダムな微小凹凸を形成した拡散板が用いられる。このうちプリズムを用いた場合には、図13(d)に変換後の指向特性を示すように、X軸方向に指向性をずらせることができるが、Y軸方向に広がらせることができなかった。又1次方向拡散素子を用いた場合には図13(e)に示すようにY軸方向には光を拡散させることができるが、X軸方向に指向性をずらせることができなかった。更に拡散板では図13(f)に示すように全体に指向性を広げることができるが、Y軸方向に指向性を広げることができない。このように拡散板を用いると光を全方向に拡散させるため、必要な領域に光が届くものの有効な光の光量を低下させてしまうという欠点があった。
【0006】
又光導光板方式の面光源装置は、上述した液晶表示装置のバックライトだけでなく、将来照明装置として用いられることも予想される。このような照明装置では、ブレア光の防止や壁面での不必要なロスをなくするために、図12(c),(d)に示すように中心付近に集中した光指向性パターンが望まれる。しかしながら拡散板を用いた場合には光を一様に拡散させるものとなり、中心付近にのみ集中した光を出力する効果が得られないという欠点があった。又プリズムや三角形型の1次元方向の光拡散素子を用いても中心付近に集中した指向性を得ることができないという欠点があった。
【0007】
又ベクター結合パターンを有する面光源装置においては、中心のZ軸方向に指向性を集中させるためには図14に示すような同心円状のプリズムシート6を導光板2に重ねることで実現することができる。しかしこの場合には点光源5とプリズムの同心円の中心とを正確に一致させる必要があり、これが一致しない場合には所望の特性を得ることができないという欠点があった。
【0008】
本発明はこのような従来の光拡散板等の問題点に鑑みてなされたものであって、バックライトや面状光源装置等に用いられ、面状光源の光の指向性パターンを所望のパターンにすることができる光指向性変換素子及びこれを用いた面状光源装置を提供することを技術的課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1の発明は、面状光源の出射面に垂直の方向から傾いた角を持つ光を、これと異なった方向に指向性を持つ光に変換する光指向性変換素子であって、前記面状光源に重ねて配置される透明平板を有し、前記透明平板の面状光源に接しない面に、その面に垂直に屈折率が該透明平板より低い帯状の反射帯体を所定のパターンとして形成し、該反射帯体へ入射した光の反射によって前記面状光源の光を所望の指向性を持つ光に変換することを特徴とするものである。
【0010】
本願の請求項2の発明は、請求項1の光指向性変換素子において、前記透明平板の反射帯体は、前記透明平板の表面に所定の深さで形成されていることを特徴とするものである。
【0011】
本願の請求項3の発明は、請求項2の光指向性変換素子において、前記反射帯体は、前記透明平板に形成された溝であることを特徴とするものである。
【0012】
本願の請求項4の発明は、面状光源の出射面に垂直の方向から傾いた角(傾斜方向)を持つ光を、これと異なった方向に指向性を持つ光に変換する光指向性変換素子であって、前記面状光源に重ねて配置される透明平板と、前記透明平板の前記面状光源に接しない面に、その面と垂直に一様なパターンで形成された溝とを有し、前記溝は、前記傾斜方向のうち前記透明平板の上面と平行な成分を正方向とし、前記正方向と逆の方向を負方向とするとき、前記正方向及び負方向に夫々同一の傾きを有する線状の一定深さの溝であり、前記溝の壁面へ入射した光の反射によって前記面状光源の光を所望の指向性を持つ光に変換することを特徴とするものである。
【0013】
本願の請求項5の発明は、面状光源の出射面に垂直の方向から傾いた角(傾斜方向)を持つ光を、これと異なった方向に指向性を持つ光に変換する光指向性変換素子であって、前記面状光源に重ねて配置される透明平板と、前記透明平板の前記面状光源に接しない面にその面と垂直に一様なパターンで形成された溝とを有し、前記溝は、前記傾斜方向のうち前記透明平板の上面と平行な成分を正方向とし、前記正方向と逆の方向を負方向とするとき、前記正方向及び負方向の少なくとも一方に約45°の傾きを有する線状の一定深さの溝であり、光源光の指向性方向側の壁面を光源光の指向性方向及びこれと垂直方向の微小な直角プリズム状の壁面とし、前記溝の壁面へ入射した光の反射によって前記面状光源の光を所望の指向性を持つ光に変換することを特徴とするものである。
【0014】
本願の請求項6の発明は、面状光源の出射面に垂直の方向から傾いた角(傾斜方向)を持つ光を、これと異なった方向に指向性を持つ光に変換する光指向性変換素子であって、前記面状光源に重ねて配置される透明平板と、前記透明平板の前記面状光源に接しない面にその面と垂直に一様なパターンで形成された溝とを有し、前記溝は、前記傾斜方向のうち前記透明平板の上面と平行な成分を正方向とするとき、前記正方向を対角線に持つ多角形から成る閉曲線で構成された線状の一定深さの溝であり、前記溝の壁面へ入射した光の反射によって前記面状光源の光をその面に垂直な指向性を持つ光に変換することを特徴とするものである。
【0015】
本願の請求項7の発明は、その位置に応じて異なった指向性を有する光を発光する面状光源の光を面にほぼ垂直な指向性及びその周囲に拡散された一様な指向性を有する光に変換する光指向性変換素子であって、前記面状光源に重ねて配置される透明平板と、前記透明平板の前記面状光源に接していない面にその面と垂直に一様なパターンで形成された溝とを有し、前記溝は、前記透明平板の上面から見て波形形状のラインから成り、微小な閉曲線パターンで構成された線状の一定深さの溝であり、前記溝の壁面へ入射した光の反射によって前記面状光源の光をその面にほぼ垂直な指向性及びその周囲に拡散された一様な指向性を持つ光に変換することを特徴とするものである。
【0016】
本願の請求項8の発明は、出射面に垂直の方向から傾いた角を持つ方向に光を出射する面状光源の発光面に、請求項1〜7のいずれか1項記載の光指向性変換素子を重ね合わせて構成したことを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1(a)は本発明の第1の実施の形態による光指向性変換素子を用いたバックライトの構成を示す斜視図である。バックライトは図1に示すように反射板1と導光板2とが重ね合わされており、線状の光源3がその長手方向に取付けられる。本図に示すように光指向性変換素子10をバックライトの指向性変換に用いる場合には、導光板2の表面に光指向性変換素子10を取付ける。光指向性変換素子10は反射板1及び導光板2と同一の外形を有する長方形の平板状の素子であり、透明平板11、例えばアクリル板で構成されている。この光指向性変換素子10には図1(b)に平行四辺形部分の拡大図、図1(c)にその部分断面図を示すように、導光板2に接していない側の表面に一様なパターンの線状の溝12を形成する。この実施の形態においては、溝12はその上面から見てX軸方向に沿って三角波状で、X軸,Y軸に対する角度が45°の一様なパターンの溝とする。この溝12は図2にその拡大図を示すように、Z軸方向に一定の深さh、例えば250μmの深さを有する溝であり、入射光の指向性の方向である−X軸方向から45°傾いて一定のピッチa、例えば100μm単位で繰り返し三角形状に形成されている。そして各溝のXの負方向から正方向に向いて見える壁面には、X軸に平行及びY軸に平行な一定の微小ピッチで直角プリズムに溝を形成する。図2(a),(b)はこの部分の拡大図である。そして溝のピーク部分の幅はなるべく狭く、溝全体のピッチaの1/5〜1/10以下、例えば15μmとする。このような溝12を光指向性変換素子10の上面に一定の深さhで一様に形成しておく。
【0018】
次にこの実施の形態による光指向性変換素子10を用いたバックライトの指向性変換について説明する。導光板2より出射する光は図3(a)に示すように−X軸方向に指向性を有するものとなる。この光のうち図3(b)に示すXの負方向に偏った領域Aの光は一旦溝12の平坦な面でY軸の正又は負方向に反射する。即ち図2(a),(b)に示すように溝12の壁面の上部に当たった光LやLは、+Y軸方向に反射してそのまま光指向性変換素子10より外部に出射する。従ってY軸の正方向に反射する光となる。又図2の光Lに示すように壁面の下方で反射した光は一旦Y軸の正方向に反射し、次いで溝12の細かい直角プリズム状の壁面によって−Y軸方向に反射される。又こうして光指向性変換素子10から出射されるため、−X軸方向の光は左右に分離されて変換後には図3(c)に示すようにY軸の負及び正方向の領域A,Aに分離することとなる。又Z軸付近、即ち領域Bの光はほとんど光指向性変換素子10の溝で反射されないため、そのままBとなる。更にX軸の正方向に偏った領域Cの光は最初に図2(b)に示す直角プリズム状の壁面に反射し、そのまま−X軸方向に反射するため、変換後では図3(c)に領域Cで示すように−X軸方向に位置することとなる。このため最終的には図3(a)の入射光パターンは、光指向性変換素子10により図3(c)に示すような指向性パターンに変換されることとなる。
【0019】
ここで溝12の深さhは図2(c)に示すように、X軸方向で隣接する壁面の最長の距離√2・aのXの負方向への透過で壁面に当たるようにhを選択する必要がある。従って図10(a)に示すように光の指向特性の傾き角の中心をαとすると、hは以下の式を満足するように選択しておく。
=√2a/tan α
こうすれば傾き角αを有するX軸に平行な光は全ていずれかの壁面で反射されることとなり、図3に示すように指向性パターンが変換される。
【0020】
この実施の形態では図1に示すように三角波状のパターンを一様に形成しているが、三角波状のパターンに限らず図4(a)に示すようにV形の多数の溝13を図示のように並べて形成するようにしてもよい。この場合には各列のV字形の溝13の中心部及び端部をX軸に平行な線上に一致させておく。又隣接する列のV字状溝の端部がX軸に平行な線上に並ぶように配置する。こうすればXの負方向に向いた光はほぼ全てV字形の溝13でY軸の正又は負方向に分離して反射されることとなる。又X軸の正方向を向いた光はV字形の溝13で反射されるが、同一のV字溝で再度反射されてX軸の負方向に出射する。従って図3(c)と同様の変換後のパターンが得られることとなる。
【0021】
又図4(b)に示すようにX,Y平面で斜め方向に45°の溝14を形成し、各溝のXの負方向側に微小な直角プリズム状の壁面を形成するようにしてもよい。この場合にも光拡散板の下方より溝の壁面に入射した光は壁面の上部であればY軸の負方向に反射して出射し、壁面の下方に入射した光は更に直角プリズム状の壁面で再び反射されてY軸の正方向に出射する。又X軸の正方向に指向性を有する光は直角プリズム状の壁面で反射されてX軸の負方向に出射する。図4(c)の場合はこの逆となるが、いずれの場合も図3(c)に示す指向特性を得ることができる。
【0022】
又図1,図4(b),(c)のいずれの例についても、直角プリズム状の壁面はいずれか一方の方向にのみピッチを大きくした形状とすることもできる。この場合には左右の光の振り分け率を変化させることができる。
【0023】
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。この実施の形態による光指向性変換素子20はZ軸方向に指向性を集中させるようにした変換素子であり、図5はその面状光源装置に用いられる光指向性変換素子を示す斜視図である。この実施の形態においては、面状光源装置の上面にこの光指向性変換素子を取付けるものとする。面状光源装置はバックライトと同様に反射板1と導光板2とが接着して取付けられ、更にその一面に線状の光源3が取付けられる。この実施の形態による光指向性変換素子20は図5(a)に示すように、指向性の偏りのある方向、即ち図の−X軸から±45°傾けて直線状の溝22をアクリル板等の透明平板21に設けたものである。この溝22は図5(b)に平行四辺形部分の拡大図を示すように格子状とし、そのピッチをaとする。この溝22のギャップ及び深さhは一定とし、平行な壁面によって構成する。ここではピッチaと深さhとは以下の関係を満たすものとする。
=a/(√2tan α)
【0024】
次にこの実施の形態による光指向性変換素子を用いた面状光源の指向性変換について説明する。図6(a)に示すように四方を溝で囲まれた各正方形状の領域を各辺に平行な線分で等分して4領域に分割し領域A〜Dとする。面状光源装置から出射される光の中心は−X軸方向にα傾いた光として、この光の指向性変換について図6(b)を用いて説明する。光指向性変換素子20の深さhの面内で領域Aに入射した光Lは、壁面22aでY軸方向に反射して光指向性変換素子20から出射される。又領域Cに入射した光Lは壁面22bで−Y軸方向に反射して出射される。同様にして領域Dに入射した光Lは壁面22a、次いで22bで反射し、又は壁面22b、次いで22aで反射して+X軸方向に反射する。領域Bに入射した光Lは壁面22a,22bでは反射せず、そのまま出射する。このため領域A,B,C,Dの光の指向性は夫々図7(a)〜(d)に示すものとなる。又傾き角がαより十分小さいZ軸付近の光は、これらの壁面に入射せずにそのまま外部に出射する。このため図7(e)に示すように元の光の指向性が維持される。従ってこれらを合成した指向特性は図7(f)に示すように中心付近に集中することとなり、中心付近のみが輝度の高い光指向性パターンが実現できることとなる。
【0025】
尚この実施の形態においては指向性の偏った方向を対角線とする正方形状の閉曲線によって溝を形成しているが、指向性の方向及びこれと垂直な方向(この場合はX軸,Y軸)に対称な六角形等の多角形で微小な一定ピッチの閉曲線によって溝を形成しても同様の効果が得られる。
【0026】
図8は本発明の第3の実施の形態による光指向性変換素子30を示す図である。この実施の形態においても前述した第1,第2の実施の形態と同様に、導光板2の上面に光指向性変換素子30を配置するため、全体構成については省略する。この実施の形態による光指向性変換素子30も他の実施の形態と同じく透明平板31の上面に、図8(a)に示すように指向性に偏りのある−X軸方向から一定の角度、例えば±45°の角度を基準線として図示のように全体として格子状の溝32を設けたものである。この溝32は側壁を平行なサインカーブ等の波形の形状とするが、そのZ軸方向については常に垂直状態とし深さhは一定としておく。又前述した第2の実施の形態と同様に、一定のピッチaで格子状のパターンを形成する。ここで溝の深さhを次式
=√2ma/tan α (mは2以上の数)
を満足するようにしておく。
【0027】
こうすれば光指向性変換素子30の深さhに達した光が波形の空隙で反射されるため、図8(b)に示すように全反射しながら面内方向(X−Y平面内)で拡散反射される。そして複数回反射するため、入射光の指向性によらず、又導光板2の位置にかかわらず一様な指向性を持った出射光を得ることができる。又Z軸方向の光は反射されないため、中心付近の光は入射光がそのまま出射する。このため図9(a)〜(c)に示す入射光の指向性によらず、図9(d)に示すように一定の拡散光が得られる。このため光源として面光源及び点光源のいずれを用いた場合でも、その位置にある光の指向性にかかわらず図9(d)に示すようにZ軸方向を中心とし、その周囲に広がったパターンを有する指向特性が得られることとなる。この場合には同心円状のプリズムシートを用いた場合に比べて、プリズムシートの同心円中心と点光源とを位置合わせする必要がないため、導光板上に容易に重ね合わせて取付けることができる。
【0028】
尚この実施の形態では全体としてX,Y軸から45°傾けた格子状の溝を形成しているが、X軸,Y軸に平行な正方形であってもよく、又多角形,円形としてもよい。この場合も透明平板の表面に一様に微小な大きさの閉曲線のパターンを形成し、各閉曲線の壁面に図8に示すような波形としておく。こうすることによって同様の効果が得られる。
【0029】
尚前述した各実施の形態では、透明平板の上面に一定の深さの溝を形成し、その溝の形状によって光の指向性を変換するようにしているが、溝に代えて透明平板よりも低い屈折率を有する反射帯体を各実施の形態の溝と同様の形状として透明平板に充填したものとしてもよい。この場合には透明平板のZ軸方向の全てに渡ってこのような反射帯体を設けるようにすることもできる。こうすれば透明平板を薄くすることができる。
【0030】
尚前述した各実施の形態において、溝に入射した光はほとんど出射光とはならないためロスとなる。従って溝全体の面積を小さくするため、溝のギャップを小さくすることが好ましい。
【0031】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本願の請求項1〜3の発明によれば、透明平板の反射帯体で下方からの面状光源装置の光を反射させることによって、透明帯体の形状に基づき光の指向性を変換させることができる。従って任意の指向特性を得ることができる。又請求項4,5の発明によれば、面光源の指向性をこれと異なった方向に変換することができる。このため液晶表示板のバックライトの光源に用いた場合に、光指向性を所望の方向に変換することができる。又請求項6の発明によれば、特定の方向に指向性を有する面状光源の出射光を光源の面に垂直な方向に限定することができる。更に請求項7の発明では、異なった方向を有する面状光源の光をその位置にかかわらず光源の面に垂直な方向の光はそのまま保持しつつ、その周囲に低いレベルの拡散光を有する光源に変換することができるという効果が得られる。請求項8の光源装置では、このような指向性を有する面状の光源を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施の形態による光指向性変換素子の使用状態を示す斜視図、(b)はその指向性変換パターンを示す拡大図、(c)はその断面図である。
【図2】(a)は本実施の形態による溝の構成を示す斜視図、(b)はその立面図、(c)は溝の深さと傾き角との関係を示す説明図である。
【図3】本実施の形態による指向性パターンの変換を示す図である。
【図4】本実施の形態による光指向性変換素子の他の溝のパターンを示す拡大図である。
【図5】(a)は本発明の第2の実施の形態による光指向性変換素子の使用状態を示す斜視図、(b)はその指向性変換パターンを示す拡大図、(c)はその断面図である。
【図6】第2の実施の形態による光指向性変換素子の各領域での光の反射状態を示す説明図である。
【図7】本実施の形態による指向性の変換パターンを示す説明図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態による光指向性変換素子の指向性の変換パターンを示す拡大図である。
【図9】本実施の形態による指向性変換の状態を示す説明図である。
【図10】(a)は従来のバックライトの斜視図、(b)はその断面図、(c)はその指向特性を示す図である。
【図11】(a)は従来の点光源を用いた面光源装置の導光板のパターンを示す図、(b)はその面光源装置の各位置における光の指向特性を示す図である。
【図12】バックライト及び面状光源とその好ましい指向特性を示す図である。
【図13】従来の光指向性変換素子とその変換後の指向特性を示す図である。
【図14】従来のベクター結合パターンを用いた導光板の特性を改善するためのプリズムシートを示す図である。
【符号の説明】
1 反射板
2,4 導光板
3 光源
5 点状光源
10,20,30 光指向性変換素子
11,21,31 透明平板
12,13,14,22,32 溝

Claims (8)

  1. 面状光源の出射面に垂直の方向から傾いた角を持つ光を、これと異なった方向に指向性を持つ光に変換する光指向性変換素子であって、
    前記面状光源に重ねて配置される透明平板を有し、
    前記透明平板の面状光源に接しない面に、その面に垂直に屈折率が該透明平板より低い帯状の反射帯体を所定のパターンとして形成し、該反射帯体へ入射した光の反射によって前記面状光源の光を所望の指向性を持つ光に変換することを特徴とする光指向性変換素子。
  2. 前記透明平板の反射帯体は、前記透明平板の表面に所定の深さで形成されていることを特徴とする請求項1記載の光指向性変換素子。
  3. 前記反射帯体は、前記透明平板に形成された溝であることを特徴とする請求項2記載の光指向性変換素子。
  4. 面状光源の出射面に垂直の方向から傾いた角(傾斜方向)を持つ光を、これと異なった方向に指向性を持つ光に変換する光指向性変換素子であって、
    前記面状光源に重ねて配置される透明平板と、
    前記透明平板の前記面状光源に接しない面に、その面と垂直に一様なパターンで形成された溝とを有し、
    前記溝は、前記傾斜方向のうち前記透明平板の上面と平行な成分を正方向とし、前記正方向と逆の方向を負方向とするとき、前記正方向及び負方向に夫々同一の傾きを有する線状の一定深さの溝であり、前記溝の壁面へ入射した光の反射によって前記面状光源の光を所望の指向性を持つ光に変換することを特徴とする光指向性変換素子。
  5. 面状光源の出射面に垂直の方向から傾いた角(傾斜方向)を持つ光を、これと異なった方向に指向性を持つ光に変換する光指向性変換素子であって、
    前記面状光源に重ねて配置される透明平板と、
    前記透明平板の前記面状光源に接しない面にその面と垂直に一様なパターンで形成された溝とを有し、
    前記溝は、前記傾斜方向のうち前記透明平板の上面と平行な成分を正方向とし、前記正方向と逆の方向を負方向とするとき、前記正方向及び負方向の少なくとも一方に約45°の傾きを有する線状の一定深さの溝であり、光源光の指向性方向側の壁面を光源光の指向性方向及びこれと垂直方向の微小な直角プリズム状の壁面とし、前記溝の壁面へ入射した光の反射によって前記面状光源の光を所望の指向性を持つ光に変換することを特徴とする光指向性変換素子。
  6. 面状光源の出射面に垂直の方向から傾いた角(傾斜方向)を持つ光を、これと異なった方向に指向性を持つ光に変換する光指向性変換素子であって、
    前記面状光源に重ねて配置される透明平板と、
    前記透明平板の前記面状光源に接しない面にその面と垂直に一様なパターンで形成された溝とを有し、
    前記溝は、前記傾斜方向のうち前記透明平板の上面と平行な成分を正方向とするとき、前記正方向を対角線に持つ多角形から成る閉曲線で構成された線状の一定深さの溝であり、前記溝の壁面へ入射した光の反射によって前記面状光源の光をその面に垂直な指向性を持つ光に変換することを特徴とする光指向性変換素子。
  7. その位置に応じて異なった指向性を有する光を発光する面状光源の光を面にほぼ垂直な指向性及びその周囲に拡散された一様な指向性を有する光に変換する光指向性変換素子であって、
    前記面状光源に重ねて配置される透明平板と、
    前記透明平板の前記面状光源に接していない面にその面と垂直に一様なパターンで形成された溝とを有し、
    前記溝は、前記透明平板の上面から見て波形形状のラインから成り、微小な閉曲線パターンで構成された線状の一定深さの溝であり、前記溝の壁面へ入射した光の反射によって前記面状光源の光をその面にほぼ垂直な指向性及びその周囲に拡散された一様な指向性を持つ光に変換することを特徴とする光指向性変換素子。
  8. 出射面に垂直の方向から傾いた角を持つ方向に光を出射する面状光源の発光面に、請求項1〜7のいずれか1項記載の光指向性変換素子を重ね合わせて構成したことを特徴とする面状光源装置。
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