JP3561669B2 - からくり時計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、からくり時計に関し、特に、たとえば所定の時刻になると文字盤等を移動させて背後に収納された人形等の装飾体を出現させるからくり時計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
時計の文字盤を複数の分割片により構成し、たとえば正時になると、この複数の分割片を分離するように移動させて、その背後に収容された人形などの装飾体を出現させ、音楽に合わせてこの装飾体を作動させるようなからくり時計が開発され製品化されている。
【0003】
このようなからくり時計としては、たとえば特公平8−10256号公報、特開平8−68870号公報等に開示されたものが存在する。この特公平8−10256号公報に開示のからくり時計は、文字盤を複数に分割された略扇状の素片により形成し、所定の時刻になると、これらの素片を回動させて花弁状に広がらせるようにし、この文字盤の背後に収納された人形等の装飾体を目視できるようにしたものである。上記分割された文字盤のそれぞれの素片を回動させる駆動機構としては、外周に歯が形成されたリング状のラック、このラックに噛み合うようにラックの径方向外側に配置された複数の歯車等を設け、この複数の歯車の回転軸にそれぞれの素片を固定して、ラックを駆動モータにより駆動することにより、素片を開閉自在に回動させるように構成している。
【0004】
また、特開平8−68870号公報に開示のからくり時計は、文字盤を上下に2分割できるように形成し、所定の時刻になると、この文字盤を上下にそれぞれ分離させて、その文字盤の背後に収容された人形等の装飾体を目視できるようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特公平8−10256号公報に開示のからくり時計においては、分割された文字盤のそれぞれの素片を回動させる駆動機構として、外周に歯が形成されたリング状のラック、このラックに噛み合うようにラックの径方向外側に配置された複数の歯車等を採用していることから、径方向において時計全体が大型化し、部品の集約化が困難であるという問題があった。
【0006】
また、回動させられて開いた状態にある文字盤のそれぞれの素片は、回転軸により支持されるのみであり、前後方向におけるガタツキすなわちあおり等を生じる場合があるという問題があった。
さらに、文字盤を形成するそれぞれの素片の移動範囲としては、固定された回転軸回りに回動する範囲であるため、それ程目立つものでもなく、動的変化の意外性という面では、若干迫力に欠けるという問題があった。
【0007】
また、上記特開平8−68870号公報に開示のからくり時計においても、上下に2分割された文字盤は、単に上下に分離移動するだけであるため、内部の装飾体を出現させることはできるものの、外観の変化として強い印象を及ぼすものではなく、同様に変化の意外性に乏しいという問題があった。
【0008】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、構造の簡略化、部品点数の削減等を図りつつ、装飾体の前方を開閉する文字盤等の動的変化の意外性に富んでより優れた鑑賞性を与えることができ、限られた空間内で装飾体の動きを最大限に大きくみせることができ、装飾効果を高めることができるからくり時計を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、文字盤の裏面側に指定時刻あるいはモニタ信号に基づく駆動信号を受けて駆動される装飾部を有するからくり時計であって、上記文字盤は、固定分割片と、可動分割片とに分割され、上記固定分割片と可動分割片とを分割した固定境界縁と可動境界縁は、上記可動分割片の可動境界縁が上記固定分割片の固定境界縁に沿って回転可能な弧状に形成されており、上記装飾部は、駆動信号を受けて所定速度で正逆方向に回転する駆動モータと、上記駆動モータの回転軸の回転を伝達する少なくとも一つの伝達歯車と、上記伝達歯車の回転が伝達される中心飾り用歯車と、上記中心飾り用歯車の周囲に配置されて当該中心飾り用歯車の回転が伝達され、かつ回転軸の一端部が上記文字盤の可動分割片に固定され、上記中心飾り用歯車の回転に応じて上記可動分割片を文字盤の形状の画定領域内から画定領域外に至る領域の所定の領域に位置するように回転させる周囲用歯車と、上記中心飾り用歯車の回転軸に取り付けられ、当該中心飾り用歯車の回転に応じて回転し、当該回転に伴い、少なくとも上記文字盤を画定する場合に位置する上記可動分割片の裏面側領域を装飾体が位置する中心飾りとを有する。
【0010】
また、本発明は、文字盤の裏面側に指定時刻あるいはモニタ信号に基づく駆動信号を受けて駆動される装飾部を有するからくり時計であって、上記文字盤は、固定分割片と、それぞれ当該固定分割片の異なる部位に対して分割された可動分割片とを有し、上記固定分割片と各可動分割片とを分割した固定境界縁と可動境界縁は、それぞれ上記可動分割片の可動境界縁が上記固定分割片の固定境界縁に沿って回転可能な弧状に形成されており、上記装飾部は、駆動信号を受けて所定速度で正逆方向に回転する駆動モータと、上記駆動モータの回転軸の回転を伝達する少なくとも一つの伝達歯車と、上記伝達歯車の回転が伝達される中心飾り用歯車と、上記中心飾り用歯車の周囲に配置されて当該中心飾り用歯車の回転が伝達され、かつ回転軸の一端部が上記文字盤の対応付けられた可動分割片に固定され、それぞれ上記中心飾り用歯車の回転に応じて上記可動分割片を文字盤の形状の画定領域内から画定領域外に至る領域の所定の領域に位置するように回転させる複数の周囲用歯車と、上記中心飾り用歯車の回転軸に取り付けられ、当該中心飾り用歯車の回転に応じて回転し、当該回転に伴い、少なくとも上記文字盤を画定する場合に位置する上記可動分割片の裏面側領域を装飾体が位置する中心飾りとを有する。
【0011】
また、本発明では、上記可動分割片を回転させるための周囲用歯車と所定の係合関係をもってそれぞれ同軸状に配置された受け車と、上記周囲用歯車および受け車を、上記中心飾り用歯車と周囲用歯車のバックラッシュ分のずれを戻す方向に付勢する補正手段とを有する。
【0012】
また、本発明では、上記可動分割片が所定の回転角度位置に達したことを検知する検知手段を有する。
また、本発明では、上記検知手段は、所定支持軸回りに揺動自在に配置された揺動アームと、上記揺動アームの一端部を係止させるように上記中心飾り用歯車の外周縁部に形成された係止部と、上記揺動アームの一端部が上記係止部にて係止された状態で上記揺動アームの他端部により作動させられて所定位置を検出するスイッチとを有する。
【0013】
本発明によれば、指定時刻あるいはモニタ信号に基づく駆動信号が駆動モータに供給されると、モータが回転して伝達歯車が回転し、モータの回転が中心飾り用歯車に伝達される。
これにより、中心飾りが所定方向に回転する。
中心飾り用歯車の回転に伴いその周囲に配置されている複数の周囲用歯車が中心飾りと逆方向あるいは同方向に回転し、これに伴い、文字盤の可動分割片も回転される。
そして、可動分割片が閉状態から開状態になるまでの間に、あるいは開状態から閉状態になるまでの間、文字盤の背後で回転している中心飾りの見える箇所が時々刻々と変化する。
したがって、限られた空間内で装飾体の動きを最大限に大きくみせることができ、また、装飾効果が高くなっている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のからくり時計に係る実施の形態について、添付図面に基づき説明する。なお、説明の便宜上、一部の図面においては、透視図法を用いて示した。
【0015】
図1ないし図4は、本発明に係るからくり時計の一実施形態を示すものであり、図1はその正面図、図2は後述する装飾部により文字盤が分離されて可動分割片が90°自転および公転した状態を示す正面図、図3は後述する装飾部により文字盤が分離されて可動分割片が180°自転および公転した状態を示す正面図、図4は図1中のA−A部における縦断面図、図5は図1中のB−B部における縦断面図である。
【0016】
本実施形態に係るからくり時計10は、外側輪郭を画定する縦長で楕円形のケース体11と、ケース体11の前方を塞ぐガラス板12と、ガラス板12をケース体に対して固定するガラス押さえ13UR,13UL,13DR,13DL、前面ガラス板12で保護されたケース体11内の前面側中央より上側に配置され、固定分割片141と3つの可動分割片142,143,144に分割された文字盤14と、文字盤14の裏面側に配置され可動分割片142,143,144の開閉動作を行わせる第1装飾部15と、文字盤14の下側に設けられた第2装飾部16と、文字盤14の第1装飾部15よりさらに裏面側(ケース体の裏面側)に配置されたムーブメント17と、ムーブメント17により駆動される時針18および分針19等を主構成要素として有している。
【0017】
前面ガラス板12は、その外周部の1時および11時方向の2箇所(上2箇所)、並びに5時および7時方向の2箇所(下2箇所)で、ガラス押さえ13UR,13UL,13DR,13DLにより、ケース体11に対して固定されている。
そして、前面ガラス板12は、裏面周縁部にたとえば黒色で枠部12aが印刷されている。
【0018】
ガラス押さえ13は、図5に示すように、前面ガラス板12のケース体11の支持部11aで支持された部位より外周側の周辺部の所定領域における前面側と裏面側を挟持する挟持部131と、挟持部131の裏面側に形成された雌ねじ部を有する取り付けボス132と、装着時にケース体11の前面に当接して安定した装着状態を保持するための支持部133とを有している。
【0019】
挟持部131は、支持部133と連続して直線的に形成された基台部131aと、基台部131aの端部に形成され、装着時に前面ガラス板12の前面側に位置する前面片部131bと、前面片部131bに対して所定間隔をおいて平行に形成され、装着時に前面ガラス板12の裏面側の側部からケース体11の支持部11aまで略達するように形成された後面片部131cとを有している。
すなわち、挟持部131は、基台部131aを底面として前面片部131bと後面片部131cで形成される溝部131dに前面ガラス板12の側部を含む外周部を挿入するようにして装着される。
そして、後面片部131cの裏面の略中央部には、面に対して垂直な方向に取り付けボス132が形成されている。
この後面片部131cの厚さを取り付けボス132の高さ(長さ)は、ケース体11の支持部11aと略同じ高さ(若干高く)に設定される。
【0020】
また、ケース体11には、前面ガラス板12の裏面側と対向する面に、ガラス押さえ13の取り付けボスの先端部が収容可能な位置決め部としての位置決め溝11bが形成され、さらに、位置決め溝11bの中央部には、貫通孔であるネジ孔11cが形成されている。
【0021】
このような構成を有するガラス押さえ13を用いた前面ガラス板12の装着は次のように行われる。
すなわち、ケース体11の外周部に形成されて支持部11aで前面ガラス板12の裏面側の周縁部を支持した状態で、時計の側方から、ガラス押さえ13の挟持部131における基台部131aを底面として前面片部131bと後面片部131cで形成される溝部131dに前面ガラス板12の側部を含む外周部を挿入するようにして装着する。
そして、ガラス押さえ13の取り付けボス131cを、ケース体11に形成された位置決め溝11bに収容させた状態で位置決めする。
この状態で、時計の裏面側からケース体11を貫通させたネジ110を、ガラス押さえ13の取り付けボス132に形成した雌ねじ部に螺着することにより、ガラス押さえ13をケース体11の外周部に固定させる。
これにより、前面ガラス板12の周縁部が、ガラス押さえ13の挟持部131で挟持された形で固定される。
また、この固定した状態では、ガラス押さえ13の支持部133がケース体11の外周部前面に当接した状態となることから、がたつきが防止される。
【0022】
文字盤14は、たとえば所定の径を有する第1円板14a上に、第1円板より径の小さい第2円板14bを中心軸を一致させて重ねて形成され、その中心軸部にムーブメント17により回転駆動される指針軸20が挿通されており、上述したように、指針軸20の挿通部を含む固定分割片141と、3つの可動分割片142,143,144に分割されている。
また、文字盤14には、後述する第1装飾部15の中心飾りの装飾体(気球)の回転軌跡に対応する指針軸20を中心とする所定同心領域に、装飾体を時計前面側から目視可能な、たとえば透明アクリル板からなる透明部14cが形成されている。
【0023】
文字盤14のさらに具体的な構成を、図6および図7に関連付けて説明する。図6は、文字盤の部分および第1装飾部の一部のみを抽出した図であって、文字盤が閉状態にある場合を示す図、図7は、文字盤の部分および第1装飾部の一部のみを抽出した図であって、文字盤が開状態にある場合を示す図である。
【0024】
固定分割片141は、指針軸20の挿通部を中心として3方向、具体的には2時方向、6時方向、および10時方向に延び、その中央部が細く、両端部側が徐々に太くなるように、両側縁(両側の境界縁)が弧状に形成された枝部1411,1412,1413を有する。
そして、枝部1411の一辺側と枝部1412の一辺側で形成される第1固定境界縁部1414、枝部1412の他辺側と枝部1413の一辺側で形成される第2固定境界縁部1415、枝部1413の他辺側と枝部1411の他辺側で形成される第3固定境界縁部1416は、それぞれ、連続する円弧状をなすように形成されている。
【0025】
可動分割片142は、その可動境界縁部1421が固定分割片141の第1固定境界縁部1414に沿って回転可能な円弧状をなすように、固定分割片141に対して分割されている。
そして、可動分割142は、第1装飾部15の後記する周囲用歯車の回転軸が裏面の所定位置、具体的には、第1円板14aまたは第2円板14bの半径方向の外周側の所定位置に固定され、中心飾り用歯車の回転に応じて回転する周囲用歯車により文字盤の形状の画定領域内から画定領域外に至る領域の所定の領域に位置するように回転させられる。
また、図6および図7に示すように、可動分割片142の可動境界縁部1421の第1円板部14a−1は、閉状態時に、固定分割片141の第1固定境界縁部1414の裏面側に位置するように形成(分割)されている。
【0026】
可動分割片143は、その可動境界縁部1431が固定分割片141の第2固定境界縁部1415に沿って回転可能な円弧状をなすように、固定分割片141に対して分割されている。
そして、可動分割片143は、第1装飾部15の後記する周囲用歯車の回転軸が裏面の所定位置、具体的には、第1円板14aまたは第2円板14bの半径方向の外周側の所定位置に固定され、中心飾り用歯車の回転に応じて回転する周囲用歯車により文字盤の形状の画定領域内から画定領域外に至る領域の所定の領域に位置するように回転させられる。
また、図6および図7に示すように、可動分割片143の可動境界縁部1431の第1円板部14a−2は、閉状態時に、固定分割片141の第2固定境界縁部1415の裏面側に位置するように形成(分割)されている。
【0027】
可動分割片144は、その可動境界縁部1441が固定分割片141の第3固定境界縁部1416に沿って回転可能な円弧状をなすように、固定分割片141に対して分割されている。
そして、可動分割片144は、第1装飾部15の後記する周囲用歯車の回転軸が裏面の所定位置、具体的には、第1円板14aまたは第2円板14bの半径方向の外周側の所定位置に固定され、中心飾り用歯車の回転に応じて回転する周囲用歯車により文字盤の形状の画定領域内から画定領域外に至る領域の所定の領域に位置するように回転させられる。
また、図6および図7に示すように、可動分割片144の可動境界縁部1441の第1円板部14a−3は、閉状態時に、固定分割片141の第3固定境界縁部1416の裏面側に位置するように形成(分割)されている。
【0028】
さらに、図6および図7に示すように、固定分割片141の中央部、並びに各枝部1411,1412,1413の先端部の裏面側には、それぞれ、各可動分割片142,143,144の可動境界縁部1421,1431,1441の第1円板部14a−1,14a−2,14a−3をスムースに案内し、位置決めするプーリ1417,1418,1419,1420が回転自在に配置されている。
【0029】
第1装飾部15は、文字盤14の裏面側中央部に中心飾りとしての観覧車151が回転可能に設けられている。
この観覧車151の周囲に観覧車151の回転に応じて回転するように複数(本実施形態では5個)の装飾体として気球飾り152−1、152−2,152−3,152−4,152−5が設けられている。
また、第1装飾部15は、指定時刻あるいはモニタ信号に基づく駆動信号を受けて観覧車151を回転させるとともに、図3に示すように、文字盤14の3つの可動分割片142,143,144を180°回転させて開状態とした後、すなわち可動分割片を文字盤の形状の画定領域内から画定領域外に位置するように回転させた後、逆転させて、図1に示すように、可動分割片142,143,144を文字盤14を画定する元の位置に戻す。
また、文字盤14を閉状態から開状態に、また開状態から閉状態にする場合、図2および図3に示すように、観覧者151および回転装飾体としての気球飾り152−1、152−2,152−3,152−4,152−5の見え方が、可動分割片142,143,144の回転に応じて変化する。これにより、からくり時計としての変化の意外性が増し、優れた鑑賞性が得られるようになっている。
【0030】
以下に、第1装飾部15の具体的な構成にについて図面に関連付けて説明する。
【0031】
図8は、観覧車151、および可動分割片142,143,144の回転機構を示す図で、図9は、その時計の裏面側から見た図、図10は図4の第1装飾部15および文字盤14の部分を拡大した縦断面図である。
【0032】
この回転機構200は、駆動モータ201、駆動モータ201の回転軸に軸支された第1歯車202、第1歯車202と噛合する第2歯車203、第2歯車203と噛合する第3歯車204、第3歯車204と噛合する第4歯車205、第4歯車205の周囲にそれぞれ120度の角度をもって配置され、かつそれぞれが第4歯車205と噛合する第5歯車206、第6歯車207、および第7歯車208により構成されている。
そして、これらの駆動モータ201、第1歯車202、第2歯車203、第3歯車204、第4歯車205、第5歯車206、第6歯車207、および第7歯車208は、ケース体11の裏面側に配置されたベース基板209に対して固定あるいは軸支されている。
【0033】
中心飾り用歯車としての第4歯車205の回転軸205aに観覧車151の回転軸が固定されている。
周囲用歯車としての第5歯車206の回転軸206aが文字盤14の可動分割片142の裏面側の所定位置に固定され、周囲用歯車としての第6歯車207の回転軸207aが可動分割片143の裏面側の所定位置に固定され、周囲用歯車としての第7歯車208の回転軸208aが可動分割片144の裏面側の所定位置に固定されている。
第5歯車206、第6歯車207、および第7歯車208の回転軸206a,207a,208aの一端が固定される所定位置は、上述したように、第1円板14aまたは第2円板14bの半径方向の外周側の所定位置であって、中心飾り用歯車である第4歯車205の回転に応じて回転する周囲用歯車である第5歯車206,第6歯車207、および第7歯車208により文字盤14の形状の画定領域内から画定領域外に至る領域の所定の領域に位置するように回転可能な位置である。
【0034】
また、周囲用歯車としての第5歯車206,第6歯車207、および第7歯車208の裏面側とベース基板209間には、図9および図10に示すように、受け車210,211,212が同軸状に配置されている。
そして、各受け車210,211,212の上面と各第5歯車206,第6歯車207、および第7歯車208の裏面側との間には、図11に示すように中央部が捲線として形成され、この捲線部213aを回転軸が挿通し、両端部213b,213cが第5歯車206,第6歯車207、および第7歯車208の裏面側に係止されている補正バネ213が配置されている。
また、各受け車210,211,212の上面にはボス210a,211a,212aが形成され、各第5歯車206,第6歯車207、および第7歯車208の裏面側に形成された長孔206b,207b,208bに係合されている。さらに、受け車210,211,212には、それぞれ180°をもって対向した位置に溝210b,211b,212bが形成され、これら溝210b,211b,212bに、第5歯車206,第6歯車207、および第7歯車208の裏面側に形成されたボス206c,207c,208cがはめ込まれて、受け車210,211,212の回転方向が規制されている。補正バネ213の両端部213b,213cは、各歯車のボス206c,207c,208c及び各受け車210a,211a,212aに係合しバネ力が付勢される。
【0035】
この補正バネ213の作用について、図12に関連付けてさらに説明する。なお、図12は、第5歯車206の場合を例に示しているが、第6歯車207、第7歯車208の場合も同様である。第5,第6,第7歯車は各回転軸とは遊合状態、各回転軸と各受け車は固定、従って各歯車と受け車はバネ213を介して係合されている。
図12に示すように、第5歯車206を基本として、可動分割片142は、図中矢印Aで示す方向に補正バネ213は作用するように配置される。可動分割片142が動作を終了し文字板を画定する元の位置に戻り停止しても各歯車はバネ213を捲き上げながら停止するため、中心飾り用の第4歯車205および第5歯車206のバックラッシュ分のずれ(戻り)を補正される。
【0036】
また、観覧車151の円環152には、所定間隔をおいて、具体的には72°の間隔をおいて5つの気球飾り152−1、152−2,152−3,152−4,152−5が回転可能に取り付けられている。
各気球飾り152−1、152−2,152−3,152−4,152−5は、下部には所定の重さに設定された台座部(乗り込み部)Gが形成され、第5歯車206の回転に伴い観覧車151が回転しても、台座部Gの自重で、必ず図1〜図3に示すような正姿勢を保持するように構成されている。
【0037】
また、本実施形態に係るからくり時計においては、可動分割片142、143、144が回転されて所定回転角度位置に達した(180°回転した、または90°回転した)こと等を検知する図8に示すように第1検知部300および第2検知部400を設けている。
【0038】
具体的には、第1検知部300は、たとえば図13に示すように、中心飾り用歯車としての第4歯車205の輪歯部を除く外周部の所定の位置に緩やかな傾斜をなす係止部としてのテーパ状凹部301が形成されており、ベース基板209には、ベース基板209に形成された支持軸302に対して揺動自在となるように第1揺動アーム303が配置されており、その一端部303aには、ベース基板209に形成された開口部(不図示)を通り抜けて第4歯車205まで達する係合ピン304が設けられている。
また、その第1揺動アーム303の他端部303bは、ベース基板209に固定された第1スイッチ305のスイッチレバー305aに係合し得るようになっている。
【0039】
これら第1揺動アーム303、テーパ状凹部301、第1スイッチ305等を有する第1検知部300は、正時モードにおいて、第4歯車205あるいは文字盤14の可動分割片142,143,144が、所定回転角度位置に達したことを、あるいは、閉状態すなわち休止位置の直前位置に復帰したことを検知する。すなわち、第4歯車205が回転して、第1揺動アーム303の係合ピン304がテーパ状凹部301に入り込むと、第1揺動アーム303の他端部303bが第1スイッチ305のスイッチレバー305aから離脱ないしは他端部304bによる押圧力が低下して第1スイッチ305がオフとされ、駆動モータ201の回転を停止させるようになっている。
なお、第1揺動アーム303が逆回りに揺動すると、再び他端部303bが第1スイッチ305のスイッチレバー305aに係合ないしは押圧して、第1スイッチ305がオンとされる。
【0040】
また、ベース基板209の背面外周領域でかつ前述の支持軸302に対して中心角で90°離れた領域には、図13のかっこ内に示すように、第2検知部400が設けられている。
第2の検知部400においては、ベース基板209に形成された支持軸401に対して揺動自在となるように第2揺動アーム402が配置されており、その一端部402aには、ベース基板209に形成された開口部(不図示)を通り抜けて第4歯車205まで達する係合ピン403が設けられている。
また、第2揺動アーム402の他端部402bは、ベース基板209に固定された第2スイッチ404のスイッチレバー404aに係合し得るようになっている。
【0041】
これら第2揺動アーム402、第1検知部300と共用するテーパ状凹部301、第2スイッチ403等を有する第2検知部400は、消費者向けに展示するような場合の展示モードにおいて、第4歯車205あるいは文字盤14の可動分割片142,143,144が、所定回転角度位置(図2に示す略90°回転した位置)に達したことを検知する。
すなわち、第4歯車205が回転して、第2揺動アーム402の係合ピン403がテーパ状凹部301に入り込むと、第2揺動アーム402の他端部402bが第2スイッチ404のスイッチレバー404aから離脱ないしは他端部402bによる押圧力が低下して第2スイッチ404がオフとされ、文字盤14が閉じた状態から略90°自転および公転して両側に開いた状態のところで、駆動モータ201の回転を停止させるようになっている。
【0042】
また、第2装飾部16は、文字盤14の下部中央部にたとえば透明のアクリル板の表面と裏面にスタンプ等により背景用建物群161が形成されている。
【0043】
次に、本実施形態に係るからくり時計の正時モードにおける動作について説明する。
図1に示すように、文字盤14(141〜144)が閉状態すなわち休止位置にある状態で、所定の時刻たとえば正時になると、制御手段としての制御部(不図示)により駆動信号が発せられて、駆動モータ201が一方向に回転し、第1〜第3歯車202〜204を介して中心飾り用歯車である第4歯車205に伝達される。
これにより、第4歯車205が所定方向、たとえば反時計回り方向に回転しだし、観覧車151が反時計回り方向に回転を始める。
【0044】
この第4歯車205の回転に伴い、第1検出部300の第1揺動アーム303の係合ピン304がテーパ状凹部301から出て、第1揺動アーム303が揺動して、他端部303bが第1スイッチ305のスイッチレバー305aに係合ないしは押圧して、第1スイッチ305がオンとされる。
【0045】
また、第4歯車204の回転は第5歯車206、第6歯車207、および第7歯車208に伝達される。
これにより、第5歯車206、第6歯車207、および第7歯車208が時計回りに回転し、各可動分割片142,143,144も時計回りに回転を始める。
【0046】
そして、各可動分割片142,143,144は、図2に示すように90°公転し、さらに回転して、図3に示すように、天地が逆転したような180°回転した位置に達する。
この閉状態から開状態になるまでの間に、背後で回転している観覧車151の気球飾り152−1、152−2,152−3,152−4,152−5の見える箇所が時々刻々と変化する。
【0047】
上述したように、可動分割片142,143,144が180°公転した位置に達すると、第1検知部300の第1揺動アーム302の係合ピン304が、第5歯車205のテーパ状凹部301に入り込み、第1スイッチ305をオフにする。
その後、制御手段としての制御部により駆動信号の出力が停止されて駆動モータ201の作動が停止される。
そして、一端停止された駆動モータ201に対して逆転するように指示する駆動信号が駆動モータ201に出力される。
これにより、可動分割片142,143,44が反時計回りに回転されて、図1に示すように、文字盤14を画定する元の位置に戻される。
【0048】
このとき、第1検出部300においては、第4歯車205が回転して、第1揺動アーム303の係合ピン304がテーパ状凹部301に入り込むと、第1揺動アーム303の他端部303bが第1スイッチ305のスイッチレバー305aから離脱ないしは他端部304bによる押圧力が低下して第1スイッチ305がオフとされる。これにより、図示しない制御部による駆動信号の出力が停止され、駆動モータ201の回転が停止される。
【0049】
以上の動作で正時モードのからくり動作が終了し、からくり時計では、通常運針が行われる。
【0050】
続いて、本実施形態に係るからくり時計の展示モードにおける動作について説明する。
この場合、文字盤14(141〜144)が閉状態すなわち休止位置にある状態で、固定板の裏面に配置されたモード切り替えスイッチ(不図示)が正時モードから展示モードに切り換えられる。
これにより、制御部(不図示)により駆動信号が発せられて、駆動モータ201が一方向に回転し、第1〜第3歯車202〜204を介して中心飾り用歯車である第4歯車205に伝達される。
これにより、第4歯車205が所定方向、たとえば反時計回り方向に回転しだし、観覧車151が反時計回り方向に回転を始める。
【0051】
この第4歯車205の回転に伴い、第1検出部300の第1揺動アーム303の係合ピン304がテーパ状凹部301から出て、第1揺動アーム303が揺動して、他端部303bが第1スイッチ305のスイッチレバー305aに係合ないしは押圧して、第1スイッチ305がオンとされる。
【0052】
また、第4歯車205の回転は第5歯車206、第6歯車207、および第7歯車208に伝達される。
これにより、第5歯車206、第6歯車207、および第7歯車208が時計回りに回転し、各可動分割片142,143,144も時計回りに回転を始める。
【0053】
そして、各可動分割片142,143,144は、回転して図3に示すように180°公転した位置に達する。
この閉状態から開状態になるまでの間に、背後で回転している観覧車151の気球飾り152−1、152−2,152−3,152−4,152−5の見える箇所が時々刻々と変化する。
【0054】
上述したように、可動分割片142,143,144が180°公転した位置に達すると、第2検知部400の第2揺動アーム401の係合ピン403が、第4歯車205のテーパ状凹部301に入り込み、第1スイッチ404をオフにする。
その後、制御手段としての制御部により駆動信号の出力が停止されて駆動モータ201の作動が停止される。
これにより、消費者等は、からくりの一態様を確実に確認することができることになる。
【0055】
さらに、モード切り替えスイッチにより、上記展示モードから前述の正時モードに切り換えられると、前述の正時モードの場合と同様に、可動分割片142,143,144が180°公転した位置に達すると、第1検知部300の第1揺動アーム302の係合ピン304が、第4歯車205のテーパ状凹部301に入り込み、第1スイッチ305をオフにする。
その後、制御手段としての制御部により駆動信号の出力が停止されて駆動モータ201の作動が停止される。
そして、一端停止された駆動モータ201に対して逆転するように指示する駆動信号が駆動モード201に出力される。
これにより、可動分割片142,143,44が反時計回りに回転されて、図1に示すように、文字盤14を画定する元の位置に戻される。
【0056】
このとき、第1検出部300においては、第4歯車205が回転して、第1揺動アーム303の係合ピン304がテーパ状凹部301に入り込むと、第1揺動アーム303の他端部303bが第1スイッチ305のスイッチレバー305aから離脱ないしは他端部304bによる押圧力が低下して第1スイッチ305がオフとされる。これにより、図示しない制御部による駆動信号の出力が停止され、駆動モータ201の回転が停止される。
【0057】
以上説明したように、本実施形態によれば、文字盤14を、中心軸部にムーブメント17により回転駆動される指針軸20が挿通されており、指針軸20の挿通部を含む固定分割片141と、3つの可動分割片142,143,144に分割し、かつ、指定時刻あるいはモニタ信号に基づく駆動信号を受けて文字盤14の裏面側に配置した観覧車151を回転させるとともに、文字盤14の3つの可動分割片142,143,144を180°回転させて開状態とした後、すなわち可動分割片を文字盤の形状の画定領域内から画定領域外に位置するように回転させた後、逆転させて、可動分割片142,143,144を文字盤14を画定する元の位置に戻す第1装飾部15を設けたので、変化の意外性に富み、優れた鑑賞性が得られるからくり時計を実現できる利点がある。
【0058】
また、第1装飾部15において、可動分割片142,143,144を回転させるための第5歯車206,第6歯車207、および第7歯車208の裏面側とベース基板209間に、所定の係合関係をもって受け車210,211,212を同軸状に配置し、捲線部213aを回転軸が挿通し、両端部213b,213cが第5歯車206,第6歯車207、および第7歯車208の裏面側に係止されている補正バネ213を配置したので中心飾り用の第4歯車205と、周囲用の第5歯車206,第6歯車207、および第7歯車208のバックラッシュ分のずれ(戻り)を補正することができる。
【0059】
また、本実施形態では、前面ガラス板12のケース体11の支持部11aで支持された部位より外周側の周辺部の所定領域における前面側と裏面側を挟持する挟持部131と、挟持部131の裏面側に形成された雌ねじ部を有する取り付けボス132と、装着時にケース体11の前面に当接して安定した装着状態を保持するための支持部133とを有するガラス押さえ13を設け、ケース体11には、前面ガラス板12の裏面側と対向する面に、ガラス押さえ13の取り付けボスの先端部が収容可能な位置決め部としての位置決め溝11bを形成し、位置決め溝11bの中央部には、貫通孔であるネジ孔11cを形成し、ケース体11の裏面側からネジ110をガラス押さえ13の取り付けボス132の螺着部に螺着することにより、ガラス押さえ13をケース体11に対して固定するようにしたので、時計の側方からガラス押さえをセットすることができ、作業が容易となり、また時計外形を小さくできる。そして、また限られた空間内で装飾体の動きを最大限に大きくみせることができる。
【0060】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のからくり時計によれば、変化の意外性に富み、優れた鑑賞性が得られる。
また、限られた空間内で装飾体の動きを最大限に大きくみせることができ、装飾効果を高めることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のからくり時計を示す正面外観図である。
【図2】文字盤が分離されて可動分割片が90°自転および公転した状態を示す正面外観図である。
【図3】文字盤が分離されて可動分割片が180°自転および公転した状態を示す正面外観図である。
【図4】図1中のA−A部における縦断面図である。
【図5】図1中のB−B部における縦断面図である。
【図6】本発明に係る文字盤の部分および第1装飾部の一部のみを抽出した図であって、文字盤が閉状態にある場合を示す図である。
【図7】本発明に係る文字盤の部分および第1装飾部の一部のみを抽出した図であって、文字盤が開状態にある場合を示す図である。
【図8】観覧車、および可動分割片の回転機構を示す図である。
【図9】観覧車、および可動分割片の回転機構を裏面側から見た図である。
【図10】図4の第1装飾部および文字盤の部分を拡大した縦断面図である。
【図11】本発明に係る補正バネの構造を示す図である。
【図12】本発明に係る補正バネの機能を説明するための図である。
【図13】本発明のからくり時計の一部をなす検知手段の構成を説明するための図である。
【符号の説明】
10…からくり時計
11…ケース体
12…ガラス板
13UR,13UL,13DR,13DL…ガラス押さえ
14…文字盤
141…固定分割片
142〜144…可動分割片
15…第1装飾部
16…第2装飾部
17…ムーブメント
18…時針
19…分針
200…回転機構
201…駆動モータ
205…第4歯車(中心飾り用歯車)
206…第5歯車(周囲用歯車)
207…第6歯車(周囲用歯車)
208…第7歯車(周囲用歯車)
300…第1検出部
400…第2検出部
Claims (8)
- 文字盤の裏面側に指定時刻あるいはモニタ信号に基づく駆動信号を受けて駆動される装飾部を有するからくり時計であって、
上記文字盤は、
固定分割片と、可動分割片とに分割され、上記固定分割片と可動分割片とを分割した固定境界縁と可動境界縁は、上記可動分割片の可動境界縁が上記固定分割片の固定境界縁に沿って回転可能な弧状に形成されており、
上記装飾部は、
駆動信号を受けて所定速度で回転する駆動モータと、
上記駆動モータの回転軸の回転を伝達する少なくとも一つの伝達歯車と、
上記伝達歯車の回転が伝達される中心飾り用歯車と、
上記中心飾り用歯車の周囲に配置されて当該中心飾り用歯車の回転が伝達され、かつ回転軸の一端部が上記文字盤の可動分割片に固定され、上記中心飾り用歯車の回転に応じて上記可動分割片を文字盤の形状の画定領域内から画定領域外に至る領域の所定の領域に位置するように回転させる周囲用歯車と、
上記中心飾り用歯車の回転軸に取り付けられ、当該中心飾り用歯車の回転に応じて回転し、当該回転に伴い、少なくとも上記文字盤を画定する場合に位置する上記可動分割片の裏面側領域を装飾体が位置する中心飾りと、
を有する
からくり時計。 - 上記可動分割片を回転させるための周囲用歯車と所定の係合関係をもって同軸状に配置された受け車と、
上記周囲用歯車および受け車を、上記中心飾り用歯車と周囲用歯車のバックラッシュ分のずれを戻す方向に付勢する補正手段と
を有する請求項1記載のからくり時計。 - 上記可動分割片が所定の回転角度位置に達したことを検知する検知手段を有する
請求項1または2記載のからくり時計。 - 上記検知手段は、所定支持軸回りに揺動自在に配置された揺動アームと、上記揺動アームの一端部を係止させるように上記中心飾り用歯車の外周縁部に形成された係止部と、上記揺動アームの一端部が上記係止部にて係止された状態で上記揺動アームの他端部により作動させられて所定位置を検出するスイッチとを有する
請求項3記載のからくり時計。 - 文字盤の裏面側に指定時刻あるいはモニタ信号に基づく駆動信号を受けて駆動される装飾部を有するからくり時計であって、
上記文字盤は、
固定分割片と、それぞれ当該固定分割片の異なる部位に対して分割された可動分割片とを有し、上記固定分割片と各可動分割片とを分割した固定境界縁と可動境界縁は、それぞれ上記可動分割片の可動境界縁が上記固定分割片の固定境界縁に沿って回転可能な弧状に形成されており、
上記装飾部は、
駆動信号を受けて所定速度で回転する駆動モータと、
上記駆動モータの回転軸の回転を伝達する少なくとも一つの伝達歯車と、
上記伝達歯車の回転が伝達される中心飾り用歯車と、
上記中心飾り用歯車の周囲に配置されて当該中心飾り用歯車の回転が伝達され、かつ回転軸の一端部が上記文字盤の対応付けられた可動分割片に固定され、それぞれ上記中心飾り用歯車の回転に応じて上記可動分割片を文字盤の形状の画定領域内から画定領域外に至る領域の所定の領域に位置するように回転させる複数の周囲用歯車と、
上記中心飾り用歯車の回転軸に取り付けられ、当該中心飾り用歯車の回転に応じて回転し、当該回転に伴い、少なくとも上記文字盤を画定する場合に位置する上記可動分割片の裏面側領域を装飾体が位置する中心飾りと、
を有する
からくり時計。 - 上記可動分割片を回転させるための周囲用歯車と所定の係合関係をもってそれぞれ同軸状に配置された受け車と、
上記周囲用歯車および受け車を、上記中心飾り用歯車と周囲用歯車のバックラッシュ分のずれを戻す方向に付勢する補正手段と
を有する請求項5記載のからくり時計。 - 上記可動分割片が所定の回転角度位置に達したことを検知する検知手段を有する
請求項5または6記載のからくり時計。 - 上記検知手段は、所定支持軸回りに揺動自在に配置された揺動アームと、上記揺動アームの一端部を係止させるように上記中心飾り用歯車の外周縁部に形成された係止部と、上記揺動アームの一端部が上記係止部にて係止された状態で上記揺動アームの他端部により作動させられて所定位置を検出するスイッチとを有する
請求項7記載のからくり時計。
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