JP3560341B2 - アルミナおよびジルコニアを含む砥粒 - Google Patents
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Description
(技術分野)
本発明は、改良されたアルミナ−ジルコニア砥粒および、その製造方法に関する。その改良された砥粒は研磨製品に有用である。
(背景技術)
研磨材工業は一般に、バインダーおよび多数の砥粒からなる研磨製品に係わり、それはワークピース(例えば、ステンレス鋼)を研磨するのに用いる。ワークピースに適用する場合に研磨製品の切削するのは、その砥粒である。使用中に、研磨製品の砥粒は比較的高圧、高温および高回転速度を受けるので、従って好ましい砥粒は、硬質、強靱であり、研磨するワークピースに化学的に耐性がある。一般に、その硬度特性は、研削力により降伏しない砥粒に関連する。その靱性は砥粒の強度および破壊抵抗に関連する。化学的耐性は一般に、砥粒を作製する材料の化学的性質、および研削条件に関連する。
溶融酸化アルミニウムを含有する砥粒は既知であり、広範囲に用いられている。過去十年間にわたって、ゾルゲルセラミック法による生成物を一般に含む改良された砥粒が開発された。そのような改良されたセラミック粗粒は一般に溶融酸化アルミニウム粗粒より強靱である。
(発明の要旨)
本発明により、砥粒の製造方法を提供する。その方法には一般に、アルミナ水和物および有効量のジルコニア(ゾルとして)を含む分散体の調製段階を含む。その分散体から、ジルコニアを有するアルミナベース粗粒材料を生成する。ジルコニアをベース粗粒材料全体に比較的均一に分布させる。そのベース粗粒材料を焼結して、本発明のアルミナ砥粒を(均一および不規則に全体に分布した大部分のジルコニア粒子と共に)提供する。
一般に、ベース粗粒材料を生成する分散体は、焼結砥粒内のジルコニア含量が、成分の酸化物を基礎として、約0.1〜約50重量%である(残りには、アルミナ−金属酸化物反応生成物を含むアルファアルミナおよび/またはその他の金属酸化物を含有する)ジルコニアゾルに対するアルミナ水和物の重量比を含むべきである。本明細書中で用いる「反応生成物」の語により、2種以上の金属酸化物の間に生成する酸化物を表す。例えば、アルミナおよび酸化マグネシウムが存在すれば、尖晶石を生成し;アルミナ、酸化マグネシウムおよび酸化ランタンが存在すれば、MgLnAl11O19を生成し得る。更に、尖晶石は、アルミナ反応生成物および酸化マグネシウム生成物の両方である反応生成物の例である。
ジルコニアをジルコニアゾルとして分散体に加えるなら、加えたジルコニアゾルは一般に約5〜約60%、好ましくは約15〜約40%のコロイドジルコニア粒子を含有すべきであり、その残りには一般にジルコニアゾル用液体キャリヤー(好ましくは水、より好ましくは脱イオン水)を含有する。更に、ジルコニア粒子を現場発生したジルコニアゾル生成物と分散体内で混合してもよい。本発明の好ましい実施では、ベース粗粒材料を生成する分散体内のジルコニア粒子には、少なくとも約97重量%が約0.2μm以下(および好ましくは少なくとも約97重量%が約0.1μm以下)の粒径のジルコニア粒子を含むべきである。好ましくは、ジルコニア粒子は少なくとも約90重量%が約0.05μm粒径、および最も好ましくは少なくとも約50重量%が約0.02μm粒径である。いくつかの適用では、約0.005μm〜約0.01μmの範囲の平均粒径を有するジルコニアが好ましい。
その方法には、成核材料を有する分散体を調製することを含んでいてもよい。本明細書中で用いる「成核材料」の語により、成核剤またはその先駆物質を表す。また、その方法には、その分散体内の金属酸化物先駆物質(変性剤先駆物質)を含有する段階を含んでいてもよい。
その分散体から生成したベース粗粒は、例えば焼結前に金属酸化物(変性剤先駆物質)先駆物質溶液で含浸することにより処理してもよい。
好ましい砥粒を得るための配合を提供する。その配合には、アルミナ、ジルコニア、酸化マグネシウムおよび要すればイットリア(またはその焼成生成物)の供給を含む。
砥粒、即ち前記の方法により生成したものは本発明の範囲内である。また、本発明による好ましい砥粒を有する研磨製品を含む。
一般に、本発明の好ましい砥粒には、粗粒材料の焼結生成物を含有する焼結コア;アルミナと粒径約0.05〜1μm(直径)のジルコニア粒子を含有する焼結生成物;一般にアルファアルミナを含有する焼結生成物内のアルミナ;が挙げられる。焼結生成物(コア)または焼結粒子には一般に、アルファアルミナ微結晶間に不規則および均一に分布したジルコニア粒子を有する領域を含む。本明細書中で用いる「焼結コア」または「コア」の語により、砥粒上の被膜と関係なく、焼結ベース粗粒を表す。
図面には明細書の一部を構成し、そこには典型的態様を含む。図面には、比較材料厚さを誇張して示し、本発明の理解を容易にし得る。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明による砥粒を導入した被覆研磨製品の部分断面概略図である。
図2は、本発明による砥粒を導入した結合研磨製品の斜視図である。
図3は、本発明による砥粒を導入した不織研磨製品の拡大部分概略図である。
図4は、実施例19による砥粒の10,000倍の電界放射走査電子顕微鏡写真である。
図5は、比較例Bによる砥粒の10,000倍の電界放射走査電子顕微鏡写真である。
図6は、実施例19による砥粒の2,000倍の走査電子顕微鏡写真である。
図5は、比較例Bによる砥粒の2,000倍の電界放射走査電子顕微鏡写真である。
図6は、実施例19による砥粒の50,000倍の電界放射走査電子顕微鏡写真である。
図7は、比較例Bによる砥粒の50,000倍の電界放射走査電子顕微鏡写真である。
(好ましい態様の詳細な説明)
本発明は、ゾル−ゲルをアルミニウム水和物およびゾルとしての有効量のジルコニアから生成するセラミックゾルゲル法から砥粒を作製すると、独特の砥粒となることの発見に関する。また、本発明は本明細書中に開示した一般的原理に従って砥粒材料を導入した研磨製品に関する。研磨製品の性能は一般に、導入した砥粒の特性に依存して改良される。得られる有用性は一般に、製品性能および/または製品の耐用年数に反映される。
本明細書中で「砥粒」の語およびその変形により、研磨製品内に含有するために作製した後の粒状研磨材料を表す。「ベース粗粒(base grit)」または「ベース粗粒材料」の語により、焼結時、または焼成および焼結時に、本発明の砥粒を提供するアルミナをベースとする、ジルコニア含有するセラミック粗粒先駆物質を表す。本明細書中の焼成および未焼成ベース粗粒は通常、液体(例えば、水または有機溶媒)を毛管作用により孔に含浸するだけ十分な多孔度を有する。
ベース粗粒の作製
一般に本発明のベース粗粒は、(a)アルミナ水和物およびゾルとしてのジルコニアの分散体を調製すること;および(b)その分散体を乾燥すること;の段階を含むプロセスにより製造する。乾燥分散体を粗砕し、ベース粗砕としての粒子を作製し得る。更に、その分散体を部分的にだけ乾燥、成形および更に乾燥し、ベース粗粒材料を生成する。焼結により、そのベース粗粒材料を砥粒に変換してもよい。要すれば、焼結プロセスの前に、そのベース粗粒材料を分級および/または変性してもよい。
アルファアルミナベース粗粒を作製するゾル−ゲル法が一般に、例えば米国特許第5,011,508号(ワルド(Wald))、同4,744,802号(シュワーベル(Schwabel))、同4,623,364号(コットリンガー(Cottringer))、同4,574,003号(ガーク(Gerk))、同4,518,397号(リーセイザー(Leitheiser)等)、同4,770,671号(モンロー(Monroe))および同4,881,951号(ウッド(Wood))に開示されている。一般にそれら特許文献に開示のゾルゲル法は、本明細書中に後述のように、ジルコニアゾルとしてジルコニアのゾル−ゲル内に含まれること以外は、本発明の好ましい適用に従う。ゾル−ゲル内にゾルとして有効量のジルコニアが存在することは、本発明の改良された砥粒に関係する。
アルミナベース粗粒をゾル−ゲル法により作製することには、その他の水和物を用いてもよいが、約2〜約60重量%のアルファ酸化アルミニウム一水和物(通常、ベーマイト)およびゾルとしての有効量のジルコニアから成る分散体を第1に作製することを含む。示したアルファアルミナの重量%は、補助剤または他の添加剤と関係なく、酸化アルミニウム水和物と液状キャリアの合計を基本とする。そのベーマイトを、様々な従来の技術から調製してもよく、市販品を購入してもよい。本明細書中に記載のようなゾル−ゲル法に使用可能な市販のベーマイトには、独国ハンブルグ(Hamburg)のコンデア・ケミー(Condea Chemie)GmbHから商品名「ディスペラル(DisperalR)」;およびテキサス州ヒューストン(Houston)のビスタ・ケミカル(Vista Chemical)社から商品名「キャタパル(CatapalR)」で市販のものが挙げられる。これらの酸化アルミニウム一水和物は、アルファ型であり、比較的純粋であり(例えあるとしても、比較的小さい一水和物以外の水和物相)、高表面積を有する。
液状キャリアは非極性有機キャリアー(例えば、ヘプタンまたはヘキサン)であってもよいが、典型的な液体キャリアーは水、好ましくは脱イオン水である。一般的にその分散体は(すべての成分に関して)少なくとも約10重量%の液体キャリアー、好ましくは約30〜約80重量%の液体キャリアーを含む。
前述のように、分散体にはゾルとしての有効量のジルコニアを含有しているべきである。本明細書中で用いる「有効量」の語により、分散体が、焼結時にアルミナを変換アルミナからアルファアルミナへ変換する際に高密度化の改良(即ち、より高密度化すること)が観察される(高密度化のためにどんな変性剤も存在しないアルミナ粒子と比較して)のに十分なジルコニア粒子を含有すべきである要求条件を表す。焼結砥粒は好ましくは理論上の少なくとも90%の密度を有する。好ましくは、分散体内のジルコニアに対するアルミナ水和物の重量比は、焼結砥粒が(成分の酸化物を基礎として)約0.1〜約50重量%のジルコニアを含むようにすべきである。
ジルコニア塩を粗粒材料中に導入することにより、アルファアルミナの高密度化が向上することは公知である(米国特許第4,314,827号(リーセイザー(Leitheiser))に開示)。しかし、ジルコニア塩としてジルコニア先駆物質をゾルゲル法に導入することは、酸化ジルコニウムのゾルとしてジルコニアを導入することほど望ましくない。この理由として、(1)ジルコニアがゾルとして導入される場合に、得られた生成物が好ましい微細構造を有し;(2)塩として導入されない場合には、乾燥中の塩のマイグレーションにより粗粒材料表面付近のジルコニアの濃縮を引き起こし得るため、ジルコニアがゾル−ゲル中に、より均一に分布する傾向がある;および(3)ジルコニア塩の添加により早期ゲル化を促進する傾向があり、それにより粗粒が望ましくない高多孔度となり、良好な混合を妨害する;ことが挙げられる。
ジルコニアゾルは液体媒質内に分散する多数のコロイドジルコニア(酸化ジルコニウム)粒子を含む。その液体媒質は水(好ましくは脱イオン水)または非極性有機キャリアー(例えば、ヘプタンおよびヘキサン)であってもよいが、大部分(50重量%以上)の液体媒質は水(好ましくは脱イオン水)であることが好ましい。酸化アルミニウム分散体内のジルコニアゾルの存在を、予備調製したジルコニアゾルを分散体に添加することにより、確実にしてもよい。好適なジルコニアが、例えばマサチューセッツ州アシュランド(Ashland)のナイアコール・プロダクツ(Nyacol Products)社から市販されている。更に、ジルコニア粒子(ゾルとしてではなく)を分散体内に混合してもよい。
そのジルコニア粒子を、粒径は少なくとも約97重量%(好ましくは約100重量%)が約0.2μm以下、好ましくは、少なくとも約97重量%が0.1μm以下に分級すべきである。また、好ましくは、そのジルコニア粒子は少なくとも約50重量%が0.02μm以下であって、少なくとも約90重量%が約0.05μm以下から成る。本明細書中で用いる「サイズ(size)」の語により、粒子の最長寸法を表す(粒子はしばしば等軸でほぼ球形であるので通常直径に近似する)。ジルコニアをゾルとして添加する場合、酸化アルミニウム分散体に添加したジルコニアゾルは、約0,05μm以下のサイズを有する好ましくは約50〜約60重量%、より好ましくは約15〜約40重量%のコロイドジルコニア粒子を含有すべきである(残り部分には一般に液体キャリアーを含む)。ジルコニアゾルのpHは、一般に約5以下、好ましくは約4以下とするべきである。ジルコニアゾルには、安定剤として硝酸または酢酸を含有し、ジルコニア粒子の凝集を抑制してもよい。
分散体を、ジルコニア(好ましくはゾルとして)、アルファアルミニウム水和物、液体キャリアーおよび補助剤から、単に成分を共に混合することにより、作製してもよい。便利な方法として、ジルコニア粒子をアルファアルミナ水和物分散体に、高剪断混合しながら加える方法がある。
しゃく解(peptizing)剤を分散体に用いて、より安定なヒドロゾルまたはコロイド分散体を生成してもよい。しゃく解剤として使用し得る一塩基酸には、酢酸、塩化水素酸、蟻酸および硝酸が挙げられる。硝酸は好ましいしゃく解剤である。多塩基酸は、分散体を急速にゲル化する傾向にあり、取り扱いまたは別の成分中に混合するのが困難となるので一般には避けるべきである。いくつかの販売先のベーマイトには酸タイター(titer)(例えば、酢酸、蟻酸または硝酸)を含み、安定な分散体を形成することを補助する。
その分散体は、添加して、完成品のある所望の特性を向上し、または次の加工段階、例えば焼結の有効性を向上する先駆物質または変性剤を含有していてもよい。そのような変性剤を一般に、分散体の液状キャリアに可溶の塩(通常は金属塩材料)として、液体キャリアーに可溶性のその型の酸化物の変性剤先駆物質(通常、相当する酸化物の先駆物質である金属塩材料で;焼成中の加熱により変換が可能である)に導入する。通常は水溶性塩を含有する。変性剤または変性剤先駆物質の混合物を用いてもよい。水溶性塩には、マグネシウム、亜鉛、コバルト、ニッケル、ハフニウム、クロム、イットリウム、プラセオジム、サマリウム、イッテルビウム、ネオジム、ランタン、ガドリニウム、セリウム、ジスプロシウム、エルビウム、チタンおよびそれらの混合物;の酸化物の金属塩先駆物質(ニトレート類およびアセテート類)が挙げられる。ジルコニア粒子の代わりに用いないなら、均一ジルコニウム塩を用いてもよい。(粗粒生成用の)ゾルゲル分散体内に存在するこれら成分の正確な比率は本発明の本質には重大なことではないので、都合に合わせて変化させてもよい。これら変性剤およびそれの砥粒への使用が例えば、米国特許第4,518,397号(リーセイザー(Leitheiser)等)、同4,770,671号(モンロー(Monroe))および同4,881,951号(ウッド(Wood))に更に開示されている。
セリアを砥粒に導入する好ましい方法が、国際特許出願第WO94/07970号に開示されている。
その分散体には、アルファアルミナへの変換を促進する有効量の成核剤を含有していてもよい。好適な核剤には、アルファアルミナ、アルファ酸化第二鉄またはその先駆物質、チタネートまたはその先駆物質、酸化クロムまたはその先駆物質、および核により焼結時のベース粗粒の変換を生ずる他の材料;の微粒子が挙げられる。そのような分散体の核形成が、米国特許第4,744,802号(シュワーベル(Schwabel))、米国特許第4,623,364号(コットリンガー(Cottringer))および米国特許第4,964,883号(モリス(Morris))に開示されている。
要すれば、そのゲルの成形を、従来の方法、例えば風乾を伴う、プレス、成形、被覆、押出、切削またはそれらのある組合せにより行ってもよい。それを段階的に、例えば押出により部分的に乾燥した分散体のプラスチック塊を第1に形成することによって行ってもよい。得られたプラスチック塊を従来の方法、例えばプレス、成形または押出により成形して乾燥し、所望の形状、例えば棒、四角錐、ディスク、ダイヤモンド、円錐またはそれに類する形状を形成する。不規則形状砥粒製品を、適切なサイズおよび形状の乾燥容器(例えば、パン(pan)状容器)に分散体を堆積させ、通常は分散体の起泡温度以下の温度で乾燥することにより形成する。
成形していてもしていなくても、一般に、その分散体またはゲル化分散体を乾燥して(例えば、脱水して)、固形物を生成する。従来の方法を用いて、その分散体を乾燥してもよい。様々な脱水方法と同様、風乾段階を用いてもよい。乾燥を例えば、約50℃〜約200℃、好ましくは約75℃〜約125℃の範囲の強制通風炉内で行ってもよい。一般に、乾燥時にゲル化した分散体を徐々に加熱し、起泡を防止する。
そのゲルを乾燥後、どんな好適な方法によって、それを粗砕しても成形してもよい。粗砕方法の例として、ハンマーミル、ボールミルまたはロール粉砕機の使用が挙げられる。その固体を粉砕するどんな方法を用いてもよく、「粗砕(crushing)」の語によりそのような方法を表す。一般に、様々な粒径、即ち約10〜約4000μm(好ましくは約20μm〜約4,000μm)のベース粗粒を用いてもよい。一般に選択したサイズ範囲を所定の用途に対して分離する。分級段階、例えば篩分けを用いて、選択した粒径またはサイズフラクション(fraction)を得る。焼結、または焼成および焼結により、線寸法の約33%のオーダーで粒子の収縮を引き起こすことに注意する。フラクション選択の間、このことを考慮すべきである。
ある場合には、粗砕または成形した材料にはベース粗粒またはベース粗粒材料を含有し得る。その他の場合には、粗砕または成形した材料には「粗粒先駆物質」を含有し、そのベース粗粒材料を、その材料を焼成すること、または他の変性種を提供することにより生成する。通常の用途では、そのベース粗粒材料を焼成し水または他の揮発分を除去する。その粗粒を、液体キャリアーとして非極性有機溶媒を用いることによって生成刷るなら、焼成は通常は必要ない。
焼成の間、その粗粒先駆物質から、本質的に全ての揮発分を除去する。また、焼成の間、分散体内に存在し、粗粒先駆物質内に保持されたどんな変性剤先駆物質も金属酸化物に変換する。焼成の間、ベース粗粒を一般に約400℃〜約1000℃、好ましくは約400℃〜約800℃に加熱する。そのベース粗粒を、遊離水および好ましくは90重量%以上の結合した揮発分を除去するまで、この温度範囲内に保持する。粗粒先駆物質が変性剤先駆物質を含有するなら、好ましくは、変性剤先駆物質を酸化物に本質的に完全に変換するだけ十分な時間、ベース粗粒を焼成する。得られた焼成ベース粗粒は多孔性粒子である。
ベース粗粒材料の改良された砥粒への変換
そのベース粗粒の砥粒への変換の主要段階は、ベース粗粒(即ち未焼成乾燥ゲル)または粗粒先駆物質(即ち、焼成乾燥ゲル)を焼結して、アルミナおよびジルコニアを含むセラミック砥粒を生成することである。しかし、更に変性剤、成核剤材料および/または被膜をベース粗粒に加えてもよい。
A.砥粒先駆物質の焼結
その砥粒の焼結を、様々な従来の方法により行ってもよい。通常、焼結を約1,200℃〜1,650℃で、その先駆物質の変換を完結するのに充分な時間行う。一般に、その焼結段階には、アルファアルミナ先駆物質(転移アルミナ)のアルファアルミナ(またはアルファアルミナおよびアルミナの金属酸化物変性剤との反応生成物)への変換を含む。ベース粗粒を焼結温度に暴露すべき時間は様々な要因、例えば粗粒の正確な組成に依存するが、一般に焼結は数秒〜約120分間以内に行うことが可能である。様々な種類のベース粗粒の焼結が、米国特許第4,314,827号(リーセイザー(Leitheiser))に開示されている。その特許文献に記載の焼結技術を、本発明により作製した粗粒に適用してもよい。
B.(任意の)焼結前の変性剤および/または成核剤を用いたベース粗粒の含浸
ある場合、未焼成および/または焼成ベース粗粒に、1つ以上の金属塩(例えば、金属ニトレートまたは酢酸塩)を含有する先駆物質の形となる金属酸化物変性剤の含浸溶液を含浸することにより、好ましい特性を焼結生成物に提供し得る。含浸は一般に、米国特許第5,164,348号に開示されている。ゾルゲル法により作製した焼成ベース粗粒は多孔性であり、即ちそれらは一般に外側表面から広がる約700〜900nmサイズ(直径)の孔を有する。一般に、含浸には、溶解した金属塩を有する液状媒質(非極性溶媒(例えば、ヘプタンまたはヘキサン)も有用であるが、好ましくは水、より好ましくは脱イオン水)とそのベース粗粒との混合を含む。好ましくは、少なくとも約60ミリリットルの含浸溶液を、各100gの多孔性ベース粗粒と混合し、前述のように粗粒を作製するなら、その粗粒をその溶液を含浸することが可能となる。変性剤先駆物質を、要すればゾルゲル法に使用し得る前記と同様の群から選択してもよい。一般に、含浸および次の焼結の後に、得られるベース粗粒が含浸品の酸化物生成物の、少なくとも約0.1重量%、好ましくは約1〜約30重量%を含有すれば、含浸は十分である(その重量百分率は焼結砥粒および理論的成分酸化物を基礎として計算)。
乾燥ゲルの含浸に関して、液状媒質を、その乾燥ゲルがそれに溶解しないように選択すべきである。例えば、水性ゲルから誘導された乾燥ゲルは水に溶解する。乾燥ゲルに対する含浸溶液用の好適な液状媒質は非極性溶媒であってもよい。
核剤材料をベース粗粒に加えて、燃焼中にベース粗粒の外側部に有核微細構造を形成してもよい。ベース粗粒を供与された核剤材料を有する液体媒質で処理することによって、核剤材料を加えてもよい。その処理を含浸と同時に行ってもよい。
本発明の砥粒は更に、表面被膜、即ち焼結コアを覆う被膜を有していてもよい。典型的に、その被膜は、金属酸化物、最も典型的にはジルコニア、シリカまたはアルミナ(例えば、アルファアルミナ、並進(transitional)アルミナまたは水和アルミナ)を含む。米国特許第5,011,508号(ウァルド(Wald))、同1,910,440号(ニコルソン((Nicholson))、同3,041,156号(ロウズ(Rawse))、同5,009,675号(クンツ(Kunz))、同4,997,461号(マークホッフ・マセニー(Markhoff−Matheny))および同5,042,991号(クンツ(Kunz))に開示の方法を含む様々な被覆方法を用いてもよい。被覆の作製には、核剤材料の使用することを含む。ある場合には、前記特許文献には開示していない好ましい被膜を、無機粒子(通常、金属酸化物)を有する分散体または懸濁液をそのベース粗粒に添加することにより、ベース粗粒に適用してもよい。このようにして無機粒子から作製した被膜が、本出願人の米国特許第5,213,591号に開示されている。金属アルコキシド類から作製した別の被膜が本出願人のPCT出願第PCT/US93/06689号に開示されている。
C.得られた砥粒
ジルコニアがアルファアルミナ一水和物ゾルゲルの粒子ゾルとして提供される場合、ジルコニアの粒径およびその体積と同様に、アルミナ系内のジルコニアの存在により、得られた砥粒の特性を改善する。ジルコニア粒子(前述のゾル法に従って加える場合)により、アルファアルミナおよびアルミナ反応生成物内の粗粒の生長を妨害することにより、砥粒の微細構造を改良し得ると現在考えられている。従って、ジルコニアの添加によりアルミナ微細構造が精密となり、均質化され、高密度化を補助されるものと理論付けられる。
図4〜9および実施例19(および比較例B)には、本発明により作製した砥粒を用いて得られた独特の砥粒微細構造および可能な優位性を例示する。図4は実施例19による砥粒のものである。図5は比較例Bの砥粒のものである。これら(有核でない)砥粒の両方は60重量%のアルファアルミナおよび40重量%のジルコニアを含有する。実施例19では、ジルコニア塩(即ち、ゾルゲル内にジルコニア粒子のない)を用いる。両方の例に関して、試料を1μm仕上げまで研磨し、1250℃で15分間、熱溶蝕(thermally etch)する。その試料を、電界放射走査電子顕微鏡を用いて10,000倍で観察した(図4および5)。両試料上の非常に白い材料は崩壊物である。より暗い領域はアルファアルミナであり、より白い領域はジルコニアである。
図4の本発明による砥粒に関して、アルファアルミナ微結晶のサイズは、約0.05〜約0.3μm、通常約0.05〜約0.2μmの範囲である。これらアルファアルミナの集合体をドメイン(domain)と表す。そのドメイン内のアルファアルミナ微結晶は鋭角粗粒境界を有する。ドメインのサイズは約3〜約10μm、通常、約3〜約5μmの範囲である。ジルコニア粒子はそのドメイン内、即ちアルファアルミナ微結晶間および隣接するドメイン間に存在する。しかし、ドメイン内に存在するジルコニア粒子は、通常約0.05〜約0.2μmの範囲である非常に微小な粒径を有し、等軸である。本明細書中で用いる「等軸」の語により、各ジルコニア粒子が中心点からほぼ等量の広がりを有する形状であることを表す。従って、各ジルコニア粒子は、ほぼ球形である。ドメイン間に存在するジルコニア粒子は、ドメイン内の粒子より伸長している(即ち、約2:1以上のアスペクト比を有する)。ドメイン間のジルコニア粒子は、約0.2〜約0.8μm、通常約0.2〜約0.5μmの範囲の粒径を有する。ジルコニアがアルミナドメイン内に存在する場合、ジルコニアはドメイン中に分散した個々の粒子として存在する。ジルコニアがドメイン間に存在する場合、密集した多数のジルコニア粒子が存在し得る。大部分のジルコニア粒子はドメイン内のアルファアルミナ微結晶間に存在する。
図4では、ジルコニアはアルミナ微結晶中に均一におよび不規則に分布している。本明細書中で「均一な(uniform)」の語により、ジルコニア粒子がアルファアルミナ微結晶間にほぼ均一に分布しているという特徴を表す。本明細書中で「不規則な(random)」の語により、ジルコニア粒子がアルファアルミナの微結晶境界に沿っていない(即ち、ジルコニア粒子が、一般に、アルファアルミナ微結晶と同一方向に配向していない)という特徴を表す。図5では、これに反して、ジルコニア粒子は、アルファアルミナ微結晶の生長方向に沿っている。従って、図5では、ジルコニア粒子はアルファアルミナ微結晶に対して不規則には分布してしておらず、むしろジルコニア粒子は列をなして整列している。
ジルコニアが不規則に分布している場合(図4)、ジルコニア粒子による亀裂生長の抑制は、どの方向から加えられる応力に対してもほぼ同様である。従って、不規則分布は、比較的強靱な砥粒の特徴である。そのような靱性は、改良された研磨性能の一因と成り得る。更に、ジルコニアが均一に分布していると、比較的均一な硬度(砥粒内および砥粒から砥粒までの両方)が得られる。比較すると、ジルコニアが列をなして整列している(図5)場合、列間(即ち、粗粒を有する)の亀裂生長が最も発生し易い。
図6は実施例19の走査電子顕微鏡写真であり、1μm研磨剤を用いて研磨するが、熱溶蝕はしなかった。図7は比較例Bの走査電子顕微鏡写真であり、1μm研磨剤を用いて研磨するが、熱溶蝕はしなかった。図7には、比較例Bのアルファアルミナドメインが、図6のジルコニアゾル法により作製した粗粒によるものより、伸長しているのが観察される。図8および9は、顕微鏡写真を10,000倍の代わりに50,000倍で撮影した以外、図4および5と同様である。白っぽい粒子はジルコニアであり、より暗い粒子はアルファアルミナ微結晶である。図8に関して、大きな粒子はアルファアルミナドメイン間のジルコニア粒子である。アルファアルミナドメイン内のジルコニア粒子は比較的均一で、等軸である。図9に関して、ジルコニア粒子は形状が不規則であり、あるものは等軸であり、あるものは伸長している。
四角形状を含む材料が増加した靱性を有することがわかっているので、四角形状のジルコニアが砥粒には好ましい。その四角形状の保持は、ジルコニア粒径に依存する。ジルコニア粒径が小さいほど、より低温でも四角形状のままである。ジルコニアが砥粒を強靱にするように働く機構は、可変であり、強靱にする変換および微小亀裂および亀裂撓み機構を含んでもよい。このことは更にグリーン(Green)、ハニンク(Hannink)およびスフェィン(Swain)の書籍「トランスフォーメーション・タフェニング・オブ・セラミックス(Transformaiton Toughening of Ceramics)」、1989年、フロリダ州ボカ・レイトン(Boca Raton)のCRCプレス(Press)より発行に開示されている。本発明により達成し得る微小な0.05〜1μmの、均一および不規則にジルコニアを含む粒子により、靱性を増大する。
一般に、本発明のセラミック砥粒は、約40〜約99.9重量%、好ましくは約80〜約97重量%のアルミナ;約0.1〜約60重量%、好ましくは約3〜約20重量%のジルコニアから成り、砥粒の重量百分率を、存在する活性相に関係なく、添加した変性剤を加えず、加えた被膜重量を無視して理論的酸化物を基礎として計算する。変性剤および/または被膜を用いるなら、前述の範囲に関して、この重量効果を考慮するべきである。ジルコニアは、好ましくはセラミック砥粒内に、約0.05〜約1μm、好ましくは約0.05〜約0.5μmの範囲の粒径を有する粒子として存在する。ジルコニア粒子は等軸であり、アルファアルミナ微結晶間に実質的に不規則に、実質的に均一に分散している。セラミック砥粒内のジルコニア粒子のそのような粒径および粒度分布が、ジルコニアがベース粗粒の生成のために前記の範囲の粒径を有する分散ジルコニア粒子のゾルとして提供されるゾルゲル法から生成した粗粒材料を焼結することにより粗粒を作製することによって、容易に可能となる。
稀土類酸化物を含有する好ましい砥粒およびその製造方法が、国際特許出願第WO94/07969号に開示されている。
本発明の好ましい砥粒には、被膜の存在を考慮に入れずに:約70〜約重量%、好ましくは約85〜約93重量%のアルミナ;約0.1〜約15重量%、好ましくは約0.5〜約10重量%のジルコニア(ジルコニアを前述のベース粗粒生成間にゾルとして加える);通常は有効量の少なくとも約0.5重量%であるが約10重量%以下、好ましくは約0.5〜約3%のイットリア;約0.1〜約10重量%、好ましくは約0.5〜約5重量%の稀土類酸化物;および約0.5〜約10重量%、好ましくは約0.3〜約1.5重量%の酸化マグネシウム;から成る焼結生成物を含む。稀土類酸化物は:プラセオジム、サマリウム、イッテルビウム、ネオジム、ランタン、ガドリニウム、セリウム、ジスプロシウム、エルビウム、およびそれらの混合物;の酸化物から成る群から選択され得る。被膜を無視するなら、その配合は焼結粒子の「コア」用である。焼結砥粒の組成によって、アルミナおよび1種以上の金属酸化物(および/または1種以上の金属酸化物の反応生成物)の反応生成物が存在してもよく、即ちアルミナ反応生成物、ジルコニア反応生成物、酸化マグネシウム反応生成物、イットリア反応生成物、稀土類酸化物反応生成物等が存在してもよい。未反応アルミナ(即ち、アルミナがAl2O3として存在)がアルファアルミナとして存在する。
前の段階に示した好ましい組成を有する砥粒は一般に、少なくとも約21GPa(通常は少なくとも約22GPa)の平均硬度および少なくとも約4MPa・m1/2の平均靱性を有することが観察される。その平均硬度を、アメリカン・スタンダード・テスト・メソッド(American Standard Test Method(ASTM))スタンダード(Standard)E384(「スタンダード・テスト・メソッド・フォー・ミクロハードネス・オブ・マテリアルズ(Standard Test Method for Microhardness of Materials)」1991年アニューアル・ブックス・オブ・ASTM・スタンダーズ(Annual Books of ASTM Standards)第3節、第3.01巻、463頁)に従って、500g荷重で測定する。平均靱性を、ローン(Lawn)およびフラー(Fuller)の論文「イコリブリウム・ペニー−ライク・クラックス・イン・アイデンテーション・フラクチャー(Equilibrium Penny−like Cracks in Identation Fracture)」J.of Mat.Sci.、第10巻、(1974年)、2016〜24頁に示された微小破壊押込(microfracture indentation)法試験方法に従って測定する。本発明の好ましい適用に従って、少なくとも約21GPa(好ましくは少なくとも約22GPa)の平均硬度および少なくとも約4MPa・m1/2の平均靱性を有する砥粒を提供する。砥粒が前記の最小平均硬度および最小平均靱性を有すると言われる場合、参照は、前記組成で配合し、焼結するなら、被膜の存在に関係なく、その砥粒を意味する。
稀土類酸化物を含有する好ましい砥粒およびその製造方法が、本出願人の「アブレイシブ・インクルーディング・レア・アース・オキシド・ゼアイン(Abrasive Grain Including Rare Earth Oxide Therein)」の名称のPCT出願第US93/08986号(米国特許出願第07/951,671号)に開示されている。
D.研磨製品
本明細書中に前述の砥粒を有する研磨製品を提供することは、本発明の範囲内に含まれる。好ましくは、その砥粒を本明細書中に開示の方法により作製し、その砥粒には、アルファアルミナ先駆物質をジルコニアゾルと混合するゾルゲル法から生成するベース粗粒材料の焼結生成物を含む。更に、公知のように、その砥粒を含浸法、成核剤法および/または被覆法により、生成してもよく、その後改良してもよい。
本発明の1種の研磨製品は、本明細書中に前述のように、バインダーにより接着した砥粒を有する支持体(基材)を含む被覆研磨材である。その支持体は、布、ポリマーフィルム、繊維、不織ウェブ、紙、それらの組合せまたはそれらの処理品であってもよい。様々な無機または有機バインダーを使用し得る。その砥粒をある層または多数の層に適用してもよい。被覆研磨材を製造する好ましい方法が、米国特許第4,734,104号(ブロバーグ(Broberg))および同4,737,163号(ラーキー(Larkey))に開示されている。
被覆研磨製品の例を図1の符号1に示す。そこに示す支持体(基材)2は、メイク層5およびサイズ層6により支持体の主要表面に固定した砥粒4を含む研磨材層3を有する。ある場合には、表示していないがスーパーサイズ被膜を用いてもよい。
本発明の結合研磨製品(例えば、研削砥石および切断(cut−off)ホイール)は一般に、バインダーにより保持した、本明細書中に開示の砥粒の成形素材を含む。研削砥石用の従来のバインダーには、有機、金属またはガラス質バインダーが挙げられる。図2には、ホイール内に成型した粗粒11を含み、ハブ12上に搭載しした研削砥石10を示す。研削砥石の製造についての別の詳述に関しては、例えば米国特許第4,997,461号(マークホッフ・マセニー(Markhoff−Matheny))に開示されている。切断ホイールを当業者に公知の従来の技術を用いて製造し得る。切断ホイール用バインダーには有機バインダーが挙げられる。
本発明の砥粒を導入する不織研磨製品は通常、繊維構造全体に分布し、有機バインダーにより結合した本発明の砥粒を有する開孔ロフティー(lofty)ポリマーフィラメント構造から成る。そのような構造に用いられる通常の繊維フィラメント構造には、ポリアミド類、ポリエステル類およびポリプロピレン類が挙げられる。図3には、典型的不織研磨物品の約100倍に拡大した概略図を示す。その物品には、砥粒52がバインダー54により接着した、基材としての繊維マット50を含む。不織研磨製品に関する別の詳述が、米国特許第2,958,593号(フーバー(Hoover)等)に開示されている。
前述のように、本発明の研磨製品は一般にバインダーおよび砥粒または研磨粒子から成る。従来品を含む様々なバインダーを本発明の研磨製品に用いてもよい。有用な有機バインダーには、フェノール、ユリアホルムアルデヒド、メラミン−ホルムアルデヒド、ポリエステル樹脂、にかわ、アミノプラスト樹脂、エポキシ樹脂、アクリル酸樹脂、ウレタン樹脂およびそれらの組合せが挙げられる。また、そのバインダーには無機粒子、例えば研削補助剤または充填材を含んでもよい。そのような研削補助剤の例として、氷晶石、アンモニウム氷晶石、テトラフルオロホウ酸カリウム、ポリ塩化ビニル、硫黄および塩化ナトリウムが挙げられる。充填材の例として、炭酸カルシウム、シリカおよびメタケイ酸カルシウムが挙げられる。
本発明の研磨製品または研磨物品には、粒子材料として、本明細書中の記載のように作製または改良した砥粒を100%含んでもよい。加えて、または更に、その研磨物品には、従来の砥粒または希釈粗粒と本発明の砥粒の混合物を含んでもよい。この方法に用いられる従来の砥粒には、溶融酸化アルミニウム、炭化ケイ素、ざくろ石、溶融アルミナ、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、溶融アルミナジルコニアおよびその他のゲルゾル砥粒が挙げられる。希釈粗粒には、大理石、石膏およびガラスが挙げられる。本発明の砥粒を研磨剤凝集体と組合せてもよい(米国特許第4,799,939号(ブルーシェール(Bloecher)等)に開示)。
以下の実施例により、更に本発明の目的および有用性を説明するが、他の条件および詳細と同様、これら実施例に列挙した特定材料およびその量により、不当に本発明を限定するものと解されるべきではない。すべての部数、百分率は、示さない限り重量をベースとする。
(実施例)
砥粒を後述の方法に従って作製した。すべての砥粒配合は、重量をベースとした。その砥粒を製造した後、それらを後述の方法の内の1つに従って製造した被覆研磨繊維ディスクに用いた。得られた被覆研磨ディスクを後述の試験方法に従って試験した。実施例1〜12に関して、砥粒の作製には核剤材料を使用しなかった(即ち、その砥粒は有核ではない。)本明細書中の重量百分率の数字は、成分の酸化物をベースとして計算し、相(例えば、反応生成物)には影響しない。
砥粒の一般的製造方法I
以下の材料、2269部の室温脱イオン水、45部の16N分析試薬グレード硝酸および643部の独国ハンブルグ(Hamburg)のコンデア(Condea)から商品名「ディスペラル(DisperalR)」で市販の酸化アルファアルミニウム一水和物粉末、を18.9リットルのポリエチレンライニング付き鉄容器に投入し、分散体を作製した。ジルコニアゾルの平均粒径は約5〜約10nmの範囲であった。そのジルコニアゾルは約20%固形分であり、マサチューセッツ州アッシュランド(Ashland)のナイアコル・プロダクツ(Nyacol Products)から市販されている。得られた混合物を、ギフォード−ウッド・ホモジェナイザー・ミキサー(Giford−Wood Homogenizer Mixer)(ニューハンプシャー州ハドソン(Hudson)のグリーコ(Greeco)社製)を用いて3〜4分間高速分散した。得られたゾルを、46cm×66cm×5cmのポリエステルライニング付きアルミニウムトレーに入れ、強制通風炉内で100℃で約24時間乾燥し、破砕性固形物とした。得られた乾燥材料を、鉄板間に1.1mmの間隙を有する「ブラウン(Braun)」型のUD微粉砕機を用いて粗砕し、粒子を作製した。その粒子を、0.125〜1mmの篩サイズに分級した。残った粒子を回転焼成機に供給し、焼成粒子を生成した。焼成機は、40cm600℃のホットゾーン(hot zone)を有する16cm直径、140cm長のステンレス鋼製管であった。その管を、水平に対して2.4゜の角度で傾けた。その管を約6rpmで回転し、焼成機内の滞留時間約4〜5分間となるようにした。
含浸溶液を脱イオン水を用いて調製した。硝酸マグネシウム溶液は、酸化物を基礎として約11%固形分であった。硝酸イットリウム溶液は、酸化物を基礎として約23%固形分であった。硝酸ランタン溶液は、約28%固形分であり、硝酸セリウム溶液は、酸化物を基礎として約39%固形分であった。
各含浸段階に関して、粒子100g当たり約50ミリリットルの含浸溶液が存在した。含浸溶液および焼成粒子を共に完全に混合し、毛管作用により、その溶液を焼成粒子に含浸させた。得られた含浸粒子を100℃で約10時間、強制通風炉内で乾燥した。次いで、乾燥粒子を前述のように回転焼成機に供給した。多重含浸を行う場合、その焼成(未焼結)粒子を冷却し、所望の含浸溶液で再度含浸した。次いで焼成含浸粒子を、1400℃のキルンに供給した。そのキルンは、水平に対して4.4゜の角度で傾けた8.9cm直径、1.3m長の炭化ケイ素製管であり、76cmのホットゾーンを有した。そのキルンは6rpmで回転し、キルン内の滞留時間約5分間となるようにした。その生成物はキルンから室温空気内に出て行き、金属容器に回収され、室温まで冷却した。
砥粒の一般的製造方法II
以下の材料、6036部の室温脱イオン水、72部の16N分析試薬グレード硝酸、5100部のジルコニア源および1543部の商品名「ディスペラル(DisperalR)」で市販の酸化アルファアルミニウム一水和物粉末、を18.9リットルのポリエチレンライニング付き鉄容器に投入し、分散体を作製した。得られた混合物を、ギフォード−ウッド・ホモジェナイザー・ミキサー(Giford−Wood Homogenizer Mixer)(ニューハンプシャー州ハドソン(Hudson)のグリーコ(Greeco)社製)を用いて3〜4分間高速分散した。得られたゾルを、46cm×66cm×5cmのポリエステルライニング付きアルミニウムトレーに入れ、強制通風炉内で100℃で約24時間乾燥し、破砕性固形物とした。得られた乾燥材料を、鉄板間に1.1mmの間隙を有する「ブラウン(Braun)」型のUD微粉砕機を用いて粗砕し、粒子を作製した。その粒子を、0.125〜1mmの篩サイズに分級した。残った粒子をキルンに供給し、焼成粒子を生成した。焼成機は、40cm600℃のホットゾーン(hot zone)を有する16cm直径、140cm長のステンレス鋼製管であった。その管を、水平に対して2.4゜の角度で傾けた。その管を約6rpmで回転し、焼成機内の滞留時間約4〜5分間となるようにした。次いで焼成粒子を、1400℃のキルンに供給した。そのキルンは、水平に対して4.4゜の角度で傾けた8cm直径、1.3m長の炭化ケイ素製管であり、76cmのホットゾーンを有した。そのキルンは6rpmで回転し、キルン内の滞留時間約5分間となるようにした。その生成物はキルンから室温空気内に出て行き、金属容器に回収され、室温まで冷却した。
研磨製品の一般的製造方法
その砥粒を被覆研磨製品に用いて、それを評価した。被覆研磨製品を従来の被覆研磨材製造方法に従って製造した。グレード50の砥粒を、50重量%の砥粒がU.S.スタンダード(Standard)40メッシュの篩を通過するが、U.S.スタンダード(Standard)45メッシュの篩上に残り、残りの50重量%の砥粒は、U.S.スタンダード(Standard)40メッシュの篩を通過するが、U.S.スタンダード(Standard)50メッシュの篩上に残る砥粒であるように分級して作製した。グレード40の砥粒を、100重量%の砥粒がU.S.スタンダード(Standard)35メッシュの篩を通過するが、U.S.スタンダード(Standard)40メッシュの篩上に残るように分級して作製した。同様に、グレード36の砥粒を、50重量%の砥粒がU.S.スタンダード(Standard)25メッシュの篩を通過するが、U.S.スタンダード(Standard)30メッシュの篩上に残るように分級して作製した。残りの50%は、U.S.スタンダード(Standard)30メッシュの篩を通過するが、U.S.スタンダード(Standard)35メッシュの篩上に残る砥粒である。常套の炭酸カルシウム充填フェノールメイク樹脂および常套の炭酸カルシウム充填フェノールサイズ樹脂を用いて、その砥粒をバルカンファイバー支持体に接着した。メイク樹脂を約88℃まで約1.1℃/分で昇温し、約88℃で約2時間保持することによって予備硬化した。サイズ樹脂を、約65℃まで約1.1℃/分で昇温し、約65℃で約30分間保持し、約99℃まで約0.6℃/分で昇温し、約99℃で約12時間保持することによって硬化した。その砥粒を静電塗装した。
被覆繊維ディスクを用いてステンレス鋼を研削する場合には、スーパーサイズ被覆をサイズ被膜上に適用した。スーパーサイズは、14.3重量部のビスフェノールAエポキシ樹脂(テキサス州ヒューストン(Houston)のシェル・ケミカル(Shell Chemical)社からEPON 828で市販);9.4重量部のポリアミド硬化剤(ペンシルバニア州ガルフ・ミルズ(Gulph Mills)のヘンケル(Henkel)社よりバーサミド(Versamid)125で市販);71.25重量部のKBF4;1.9重量部の増粘剤(インディアナ州ココモ(Kokomo)のキャボット(Cabot)社よりキャボジル(Cab−O−Sil)で市販);および3.1重量部の酸化鉄充填材;から成る。そのスーパーサイズ被膜を有機溶媒から析出し、加熱して硬化した。
試験方法I
その被覆研磨ディスクを面取りしたアルミニウムバックアップ(back−up)パッドに搭載し、1.25cm×18cmの1018軟鋼ワークピースの面を研削した。バックアップパッドの面取りエッジを覆うディスクの部分をワークピースに約6kgの荷重で接触しながら、そのディスクを5,500rpmで操作した。各ディスクを用いて別のワークピースを1分間間隔で、12分間の合計時間で研削した。初期切削量は、最初の1分間に除去した金属量であった。同様に、最終切削量は、切削の最後の1分間に除去した金属量であり、合計切削量は試験全体で除去した合計量であった。ほとんどの実施例では、その砥粒の性能を比較例の百分率で示し、比較例に対して除去した金属の合計量を100%とし、実施例の砥粒をその100%に比較して測定した。実施例毎に約4ディスクを試験した。本明細書中に記載の各試験方法に関する誤差は約±5%であった。
試験方法II
試験方法IVは、ワークピースが304ステンレス鋼であり、試験終点が10分間である以外は本質的に試験方法Iと同様である。
試験方法III
試験方法IIIは、試験終点が20分間である以外は本質的に試験方法Iと同様である。
比較例A
砥粒を米国特許第4,881,951号(ウッド(Wood))に開示のように作製した。そのアルファアルミナをベースとする砥粒をゾルゲル法により作製し、94.7%のアルミナ、2.7%の酸化ランタン、1.3%のマグネシアおよび1.3%のイットリアから成る。
実施例1〜12
この組の例により、種々の砥粒組成を比較した。その砥粒をグレード50に分級した。その結果を以下の表1〜4に示した。実施例1〜12に関して、その砥粒を一般的方法Iに従って作製し、この実施例に対して単一段階の含浸を行った。その含浸溶液には、硝酸ランタン、硝酸マグネシウムおよび硝酸イットリウムを含んだ。これら材料の量を選択し、以下の表1記載の焼結砥粒組成物を生成した。これら実施例に関して、ジルコニアゾルは5nmの平均粒径を有した。実施例1、3、5、7、9および11に関して、ジルコニアゾルを酢酸で安定化し、3.5のpHを有した。その試験結果を以下の表2、3、4および5に示した。
硬度、密度および靱性を、以下の表6に示した。特に、微小硬度および靱性測定の両方に関しては、砥粒を2.5cm(1インチ)直径のステンレス鋼製成形ラムの従来の成形材料(イリノイ州エバンストン(Evanston)のブエーラー(Buehler)社から商品名「エポメット(EPOMET)」で市販)に固定した。次いで、その砥粒および成形材料を27.6MPa(4000psi)でプレスし、従来のマウント(mounting)プレス(ブエーラー(Buehler)社から商品名「ブエーラー・ニューメット(BUEHLER NUEUMET)Iマウンティング・プレス(MOUNTING PRESS)」)内で約150℃に加熱した。次いで、硬化した成形材料を室温まで冷却した。
固定した砥粒を、研磨スラリーを研磨領域に計量分配させるマイクロプロセッサー制御装置(ブエーラー(Buehler)社から商品名「メットラップ(METLAP)」で市販)の研磨ユニット(ブエーラー(Buehler)社から商品名「ダイヤログ(DIALOG)」で市販)を用いて研磨した。以下の連続工程により研磨を行った。
工程1
研磨面 :直径20.3cmのアルミナ定盤(ブエーラー(Buehler)社から商品名「メットラップ(METLAP)10」で市販)
研磨剤種類および粒径:30μmダイヤモンドスラリー(ブエーラー(Buehler)社から商品名「メタディ・ダイヤモンドスラリー(METADI DIAMOND SLURRY)」で市販)
研磨時間 :3分間、または表面が平坦になるまで
力 :試料当たり22.2N(試料当たり5ポンド)
速度設定 :240rpm
計量分配シーケンス :1秒間噴霧;10秒間噴霧停止
相対回転 :右回り
工程2
研磨面 :直径20.3cmのアルミナ定盤(ブエーラー(Buehler)社から商品名「メットラップ(METLAP)10」で市販)に圧着した研磨布(ブエーラー(Buehler)社から商品名「テクスメット(TEXMET POLISHING CLOTH)」で市販)
研磨剤種類および粒径:6μmダイヤモンドスラリー(ブエーラー(Buehler)社から商品名「メタディ・ダイヤモンドスラリー(METADI DIAMOND SLURRY)」で市販)
研磨時間 :30分間
力 :試料当たり22.2N(試料当たり5ポンド)
速度設定 :120rpm
計量分配シーケンス :1秒間噴霧;10秒間噴霧停止
相対回転 :左回り
工程3
研磨面 :直径20.3cmのアルミナ定盤(「メットラップ(METLAP)」)に圧着した研磨布(「テクスメット(TEXMET POLISHING CLOTH)」)
研磨剤種類および粒径:1μmダイヤモンドスラリー(ブエーラー(Buehler)社から商品名「メタディ・ダイヤモンドスラリー(METADI DIAMOND SLURRY)」で市販)
研磨時間 :30分間
力 :試料当たり22.2N(試料当たり5ポンド)
速度設定 :120rpm
計量分配シーケンス :1秒間噴霧;10秒間噴霧停止
相対回転 :右回り
砥粒のビッカース(Vickers)微小硬度を、ダイヤモンド圧子を備えた従来の微小硬度試験機(独国のライツ(Leitz)から商品名「ミニロード(MINILOAD)2ミクロハードネス・テスター(MICROHARDNESS TESTER)」)を用いて測定した。圧子(面角136゜の高研磨の尖頭四角錐)を徐々におよび滑らかに測定すべき試料に接触させた。予め決めた荷重は500gであった。各試料毎に20測定の平均値を、以下の表6に示した。
ビッカース(Vickers)微小硬度測定に用いたものと同様の装置を用いて靱性測定を行い、予め決めた荷重を圧子のダイヤモンド形状圧痕の先端で発生する亀裂を評価するべき試料に負荷した。以下の式:
(式中、cは亀裂半径であり、FNは圧子荷重およびβは圧子の半頂角(semi−apical angle)(ビッカースダイヤモンドで68゜)である。)を用いて、靱性を決定した。各試料毎に20測定の平均値を、以下の表6に示した。
その密度は、ミクロメリティックス・アキュピィック(Micromeritics AccuPyc)(ジョージア州ノークロス(Norcross))1330ピクノメーターを用いて測定した。
実施例13〜18
この組の例により、種々の砥粒組成を比較した。その砥粒をグレード40に分級した。その試験結果を以下の表7に示した。これら実施例に関して、その砥粒を一般的方法Iに従って作製し、その含浸溶液には、稀土類硝酸塩および硝酸マグネシウムを含んだ。実施例13では、稀土類元素はジスプロシウム;同様に実施例14ガドリニウム;実施例15ではランタン;実施例16ではネオジム;実施例17ではプラセオジム;および実施例18ではサマリウム;であった。この組の例の焼結砥粒は、92.7%のアルミナ、2%のジルコニア、2.7%の稀土類酸化物、1.3%のイットリアおよび1.3%の酸化マグネシウムから成る。
実施例19および比較例B
この例の砥粒は、ゾルゲル砥粒の一般的製造方法IIにより作製した。実施例19に関して、ジルコニア源は約5〜約10nmの平均粒径を有するジルコニアゾルであった。ジルコニアゾルは約20%固形分であり、マサチューセッツ州アシュランド(Ashland)のナイアコル・プロダクツ(Nyacol Products)社から市販されている。比較例Bに関して、ジルコニア源は水中固形分20%の酢酸ジルコニルであった。両方の例に関して、その砥粒を、前述の「被覆研磨ディスクの一般的製造方法」により被覆研磨物品に導入した。その試験結果を以下の表8に示した。得られた粗粒を、図4〜9の図面に示したように、前記電子顕微鏡により観察した。
ジルコニアゾル(実施例21)を用いて作製した砥粒は、ジルコニア塩(比較例B)を用いて作製した砥粒より高い初期切削量、最終切削量および合計切削量を有するということが、上記研削結果よりわかった。即ち、実施例19は比較例Bより36%高い合計切削量を提供する。しかし、両砥粒の化学組成は本質的には同様であった。
これら例のX線回折トレースを、フィリップス(Philips)・X線回折計#3100型を用いて行った。X線回折トレースから、正方晶および単斜晶のジルコニア量を決定した。実施例19では、約81%が正方晶形であり、残りが単斜晶であった。比較例Bでは、約43%が正方晶であり、残りが単斜晶であった。従って、ジルコニアゾルから作製した例(実施例19)にはかなり多量の正方晶のジルコニアを含有していた。
次いで、10gの各試料を、タングステンカーバイド研磨媒質を用いるレッチ(Retsch)パルベライザーにより6分間粉砕した。各試料にX線回折走査を行った。実施例19では、約58%が正方晶形であり、残りが単斜晶であった。比較例Bでは、約37%が正方晶であり、残りが単斜晶であった。従って、ジルコニアゾルから作製した例(実施例19)には応力を加えた後、より多くの正方晶のものを保持していた。この正方晶の保持は、研磨性能の向上の一因となる。
本発明の範囲および意図を逸脱する事なく、本発明の様々な改良および変更が当業者に明らかとなり、本発明は明細書中に列挙した態様に不当に限定されるものではないと解されるべきである。
本発明は、改良されたアルミナ−ジルコニア砥粒および、その製造方法に関する。その改良された砥粒は研磨製品に有用である。
(背景技術)
研磨材工業は一般に、バインダーおよび多数の砥粒からなる研磨製品に係わり、それはワークピース(例えば、ステンレス鋼)を研磨するのに用いる。ワークピースに適用する場合に研磨製品の切削するのは、その砥粒である。使用中に、研磨製品の砥粒は比較的高圧、高温および高回転速度を受けるので、従って好ましい砥粒は、硬質、強靱であり、研磨するワークピースに化学的に耐性がある。一般に、その硬度特性は、研削力により降伏しない砥粒に関連する。その靱性は砥粒の強度および破壊抵抗に関連する。化学的耐性は一般に、砥粒を作製する材料の化学的性質、および研削条件に関連する。
溶融酸化アルミニウムを含有する砥粒は既知であり、広範囲に用いられている。過去十年間にわたって、ゾルゲルセラミック法による生成物を一般に含む改良された砥粒が開発された。そのような改良されたセラミック粗粒は一般に溶融酸化アルミニウム粗粒より強靱である。
(発明の要旨)
本発明により、砥粒の製造方法を提供する。その方法には一般に、アルミナ水和物および有効量のジルコニア(ゾルとして)を含む分散体の調製段階を含む。その分散体から、ジルコニアを有するアルミナベース粗粒材料を生成する。ジルコニアをベース粗粒材料全体に比較的均一に分布させる。そのベース粗粒材料を焼結して、本発明のアルミナ砥粒を(均一および不規則に全体に分布した大部分のジルコニア粒子と共に)提供する。
一般に、ベース粗粒材料を生成する分散体は、焼結砥粒内のジルコニア含量が、成分の酸化物を基礎として、約0.1〜約50重量%である(残りには、アルミナ−金属酸化物反応生成物を含むアルファアルミナおよび/またはその他の金属酸化物を含有する)ジルコニアゾルに対するアルミナ水和物の重量比を含むべきである。本明細書中で用いる「反応生成物」の語により、2種以上の金属酸化物の間に生成する酸化物を表す。例えば、アルミナおよび酸化マグネシウムが存在すれば、尖晶石を生成し;アルミナ、酸化マグネシウムおよび酸化ランタンが存在すれば、MgLnAl11O19を生成し得る。更に、尖晶石は、アルミナ反応生成物および酸化マグネシウム生成物の両方である反応生成物の例である。
ジルコニアをジルコニアゾルとして分散体に加えるなら、加えたジルコニアゾルは一般に約5〜約60%、好ましくは約15〜約40%のコロイドジルコニア粒子を含有すべきであり、その残りには一般にジルコニアゾル用液体キャリヤー(好ましくは水、より好ましくは脱イオン水)を含有する。更に、ジルコニア粒子を現場発生したジルコニアゾル生成物と分散体内で混合してもよい。本発明の好ましい実施では、ベース粗粒材料を生成する分散体内のジルコニア粒子には、少なくとも約97重量%が約0.2μm以下(および好ましくは少なくとも約97重量%が約0.1μm以下)の粒径のジルコニア粒子を含むべきである。好ましくは、ジルコニア粒子は少なくとも約90重量%が約0.05μm粒径、および最も好ましくは少なくとも約50重量%が約0.02μm粒径である。いくつかの適用では、約0.005μm〜約0.01μmの範囲の平均粒径を有するジルコニアが好ましい。
その方法には、成核材料を有する分散体を調製することを含んでいてもよい。本明細書中で用いる「成核材料」の語により、成核剤またはその先駆物質を表す。また、その方法には、その分散体内の金属酸化物先駆物質(変性剤先駆物質)を含有する段階を含んでいてもよい。
その分散体から生成したベース粗粒は、例えば焼結前に金属酸化物(変性剤先駆物質)先駆物質溶液で含浸することにより処理してもよい。
好ましい砥粒を得るための配合を提供する。その配合には、アルミナ、ジルコニア、酸化マグネシウムおよび要すればイットリア(またはその焼成生成物)の供給を含む。
砥粒、即ち前記の方法により生成したものは本発明の範囲内である。また、本発明による好ましい砥粒を有する研磨製品を含む。
一般に、本発明の好ましい砥粒には、粗粒材料の焼結生成物を含有する焼結コア;アルミナと粒径約0.05〜1μm(直径)のジルコニア粒子を含有する焼結生成物;一般にアルファアルミナを含有する焼結生成物内のアルミナ;が挙げられる。焼結生成物(コア)または焼結粒子には一般に、アルファアルミナ微結晶間に不規則および均一に分布したジルコニア粒子を有する領域を含む。本明細書中で用いる「焼結コア」または「コア」の語により、砥粒上の被膜と関係なく、焼結ベース粗粒を表す。
図面には明細書の一部を構成し、そこには典型的態様を含む。図面には、比較材料厚さを誇張して示し、本発明の理解を容易にし得る。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明による砥粒を導入した被覆研磨製品の部分断面概略図である。
図2は、本発明による砥粒を導入した結合研磨製品の斜視図である。
図3は、本発明による砥粒を導入した不織研磨製品の拡大部分概略図である。
図4は、実施例19による砥粒の10,000倍の電界放射走査電子顕微鏡写真である。
図5は、比較例Bによる砥粒の10,000倍の電界放射走査電子顕微鏡写真である。
図6は、実施例19による砥粒の2,000倍の走査電子顕微鏡写真である。
図5は、比較例Bによる砥粒の2,000倍の電界放射走査電子顕微鏡写真である。
図6は、実施例19による砥粒の50,000倍の電界放射走査電子顕微鏡写真である。
図7は、比較例Bによる砥粒の50,000倍の電界放射走査電子顕微鏡写真である。
(好ましい態様の詳細な説明)
本発明は、ゾル−ゲルをアルミニウム水和物およびゾルとしての有効量のジルコニアから生成するセラミックゾルゲル法から砥粒を作製すると、独特の砥粒となることの発見に関する。また、本発明は本明細書中に開示した一般的原理に従って砥粒材料を導入した研磨製品に関する。研磨製品の性能は一般に、導入した砥粒の特性に依存して改良される。得られる有用性は一般に、製品性能および/または製品の耐用年数に反映される。
本明細書中で「砥粒」の語およびその変形により、研磨製品内に含有するために作製した後の粒状研磨材料を表す。「ベース粗粒(base grit)」または「ベース粗粒材料」の語により、焼結時、または焼成および焼結時に、本発明の砥粒を提供するアルミナをベースとする、ジルコニア含有するセラミック粗粒先駆物質を表す。本明細書中の焼成および未焼成ベース粗粒は通常、液体(例えば、水または有機溶媒)を毛管作用により孔に含浸するだけ十分な多孔度を有する。
ベース粗粒の作製
一般に本発明のベース粗粒は、(a)アルミナ水和物およびゾルとしてのジルコニアの分散体を調製すること;および(b)その分散体を乾燥すること;の段階を含むプロセスにより製造する。乾燥分散体を粗砕し、ベース粗砕としての粒子を作製し得る。更に、その分散体を部分的にだけ乾燥、成形および更に乾燥し、ベース粗粒材料を生成する。焼結により、そのベース粗粒材料を砥粒に変換してもよい。要すれば、焼結プロセスの前に、そのベース粗粒材料を分級および/または変性してもよい。
アルファアルミナベース粗粒を作製するゾル−ゲル法が一般に、例えば米国特許第5,011,508号(ワルド(Wald))、同4,744,802号(シュワーベル(Schwabel))、同4,623,364号(コットリンガー(Cottringer))、同4,574,003号(ガーク(Gerk))、同4,518,397号(リーセイザー(Leitheiser)等)、同4,770,671号(モンロー(Monroe))および同4,881,951号(ウッド(Wood))に開示されている。一般にそれら特許文献に開示のゾルゲル法は、本明細書中に後述のように、ジルコニアゾルとしてジルコニアのゾル−ゲル内に含まれること以外は、本発明の好ましい適用に従う。ゾル−ゲル内にゾルとして有効量のジルコニアが存在することは、本発明の改良された砥粒に関係する。
アルミナベース粗粒をゾル−ゲル法により作製することには、その他の水和物を用いてもよいが、約2〜約60重量%のアルファ酸化アルミニウム一水和物(通常、ベーマイト)およびゾルとしての有効量のジルコニアから成る分散体を第1に作製することを含む。示したアルファアルミナの重量%は、補助剤または他の添加剤と関係なく、酸化アルミニウム水和物と液状キャリアの合計を基本とする。そのベーマイトを、様々な従来の技術から調製してもよく、市販品を購入してもよい。本明細書中に記載のようなゾル−ゲル法に使用可能な市販のベーマイトには、独国ハンブルグ(Hamburg)のコンデア・ケミー(Condea Chemie)GmbHから商品名「ディスペラル(DisperalR)」;およびテキサス州ヒューストン(Houston)のビスタ・ケミカル(Vista Chemical)社から商品名「キャタパル(CatapalR)」で市販のものが挙げられる。これらの酸化アルミニウム一水和物は、アルファ型であり、比較的純粋であり(例えあるとしても、比較的小さい一水和物以外の水和物相)、高表面積を有する。
液状キャリアは非極性有機キャリアー(例えば、ヘプタンまたはヘキサン)であってもよいが、典型的な液体キャリアーは水、好ましくは脱イオン水である。一般的にその分散体は(すべての成分に関して)少なくとも約10重量%の液体キャリアー、好ましくは約30〜約80重量%の液体キャリアーを含む。
前述のように、分散体にはゾルとしての有効量のジルコニアを含有しているべきである。本明細書中で用いる「有効量」の語により、分散体が、焼結時にアルミナを変換アルミナからアルファアルミナへ変換する際に高密度化の改良(即ち、より高密度化すること)が観察される(高密度化のためにどんな変性剤も存在しないアルミナ粒子と比較して)のに十分なジルコニア粒子を含有すべきである要求条件を表す。焼結砥粒は好ましくは理論上の少なくとも90%の密度を有する。好ましくは、分散体内のジルコニアに対するアルミナ水和物の重量比は、焼結砥粒が(成分の酸化物を基礎として)約0.1〜約50重量%のジルコニアを含むようにすべきである。
ジルコニア塩を粗粒材料中に導入することにより、アルファアルミナの高密度化が向上することは公知である(米国特許第4,314,827号(リーセイザー(Leitheiser))に開示)。しかし、ジルコニア塩としてジルコニア先駆物質をゾルゲル法に導入することは、酸化ジルコニウムのゾルとしてジルコニアを導入することほど望ましくない。この理由として、(1)ジルコニアがゾルとして導入される場合に、得られた生成物が好ましい微細構造を有し;(2)塩として導入されない場合には、乾燥中の塩のマイグレーションにより粗粒材料表面付近のジルコニアの濃縮を引き起こし得るため、ジルコニアがゾル−ゲル中に、より均一に分布する傾向がある;および(3)ジルコニア塩の添加により早期ゲル化を促進する傾向があり、それにより粗粒が望ましくない高多孔度となり、良好な混合を妨害する;ことが挙げられる。
ジルコニアゾルは液体媒質内に分散する多数のコロイドジルコニア(酸化ジルコニウム)粒子を含む。その液体媒質は水(好ましくは脱イオン水)または非極性有機キャリアー(例えば、ヘプタンおよびヘキサン)であってもよいが、大部分(50重量%以上)の液体媒質は水(好ましくは脱イオン水)であることが好ましい。酸化アルミニウム分散体内のジルコニアゾルの存在を、予備調製したジルコニアゾルを分散体に添加することにより、確実にしてもよい。好適なジルコニアが、例えばマサチューセッツ州アシュランド(Ashland)のナイアコール・プロダクツ(Nyacol Products)社から市販されている。更に、ジルコニア粒子(ゾルとしてではなく)を分散体内に混合してもよい。
そのジルコニア粒子を、粒径は少なくとも約97重量%(好ましくは約100重量%)が約0.2μm以下、好ましくは、少なくとも約97重量%が0.1μm以下に分級すべきである。また、好ましくは、そのジルコニア粒子は少なくとも約50重量%が0.02μm以下であって、少なくとも約90重量%が約0.05μm以下から成る。本明細書中で用いる「サイズ(size)」の語により、粒子の最長寸法を表す(粒子はしばしば等軸でほぼ球形であるので通常直径に近似する)。ジルコニアをゾルとして添加する場合、酸化アルミニウム分散体に添加したジルコニアゾルは、約0,05μm以下のサイズを有する好ましくは約50〜約60重量%、より好ましくは約15〜約40重量%のコロイドジルコニア粒子を含有すべきである(残り部分には一般に液体キャリアーを含む)。ジルコニアゾルのpHは、一般に約5以下、好ましくは約4以下とするべきである。ジルコニアゾルには、安定剤として硝酸または酢酸を含有し、ジルコニア粒子の凝集を抑制してもよい。
分散体を、ジルコニア(好ましくはゾルとして)、アルファアルミニウム水和物、液体キャリアーおよび補助剤から、単に成分を共に混合することにより、作製してもよい。便利な方法として、ジルコニア粒子をアルファアルミナ水和物分散体に、高剪断混合しながら加える方法がある。
しゃく解(peptizing)剤を分散体に用いて、より安定なヒドロゾルまたはコロイド分散体を生成してもよい。しゃく解剤として使用し得る一塩基酸には、酢酸、塩化水素酸、蟻酸および硝酸が挙げられる。硝酸は好ましいしゃく解剤である。多塩基酸は、分散体を急速にゲル化する傾向にあり、取り扱いまたは別の成分中に混合するのが困難となるので一般には避けるべきである。いくつかの販売先のベーマイトには酸タイター(titer)(例えば、酢酸、蟻酸または硝酸)を含み、安定な分散体を形成することを補助する。
その分散体は、添加して、完成品のある所望の特性を向上し、または次の加工段階、例えば焼結の有効性を向上する先駆物質または変性剤を含有していてもよい。そのような変性剤を一般に、分散体の液状キャリアに可溶の塩(通常は金属塩材料)として、液体キャリアーに可溶性のその型の酸化物の変性剤先駆物質(通常、相当する酸化物の先駆物質である金属塩材料で;焼成中の加熱により変換が可能である)に導入する。通常は水溶性塩を含有する。変性剤または変性剤先駆物質の混合物を用いてもよい。水溶性塩には、マグネシウム、亜鉛、コバルト、ニッケル、ハフニウム、クロム、イットリウム、プラセオジム、サマリウム、イッテルビウム、ネオジム、ランタン、ガドリニウム、セリウム、ジスプロシウム、エルビウム、チタンおよびそれらの混合物;の酸化物の金属塩先駆物質(ニトレート類およびアセテート類)が挙げられる。ジルコニア粒子の代わりに用いないなら、均一ジルコニウム塩を用いてもよい。(粗粒生成用の)ゾルゲル分散体内に存在するこれら成分の正確な比率は本発明の本質には重大なことではないので、都合に合わせて変化させてもよい。これら変性剤およびそれの砥粒への使用が例えば、米国特許第4,518,397号(リーセイザー(Leitheiser)等)、同4,770,671号(モンロー(Monroe))および同4,881,951号(ウッド(Wood))に更に開示されている。
セリアを砥粒に導入する好ましい方法が、国際特許出願第WO94/07970号に開示されている。
その分散体には、アルファアルミナへの変換を促進する有効量の成核剤を含有していてもよい。好適な核剤には、アルファアルミナ、アルファ酸化第二鉄またはその先駆物質、チタネートまたはその先駆物質、酸化クロムまたはその先駆物質、および核により焼結時のベース粗粒の変換を生ずる他の材料;の微粒子が挙げられる。そのような分散体の核形成が、米国特許第4,744,802号(シュワーベル(Schwabel))、米国特許第4,623,364号(コットリンガー(Cottringer))および米国特許第4,964,883号(モリス(Morris))に開示されている。
要すれば、そのゲルの成形を、従来の方法、例えば風乾を伴う、プレス、成形、被覆、押出、切削またはそれらのある組合せにより行ってもよい。それを段階的に、例えば押出により部分的に乾燥した分散体のプラスチック塊を第1に形成することによって行ってもよい。得られたプラスチック塊を従来の方法、例えばプレス、成形または押出により成形して乾燥し、所望の形状、例えば棒、四角錐、ディスク、ダイヤモンド、円錐またはそれに類する形状を形成する。不規則形状砥粒製品を、適切なサイズおよび形状の乾燥容器(例えば、パン(pan)状容器)に分散体を堆積させ、通常は分散体の起泡温度以下の温度で乾燥することにより形成する。
成形していてもしていなくても、一般に、その分散体またはゲル化分散体を乾燥して(例えば、脱水して)、固形物を生成する。従来の方法を用いて、その分散体を乾燥してもよい。様々な脱水方法と同様、風乾段階を用いてもよい。乾燥を例えば、約50℃〜約200℃、好ましくは約75℃〜約125℃の範囲の強制通風炉内で行ってもよい。一般に、乾燥時にゲル化した分散体を徐々に加熱し、起泡を防止する。
そのゲルを乾燥後、どんな好適な方法によって、それを粗砕しても成形してもよい。粗砕方法の例として、ハンマーミル、ボールミルまたはロール粉砕機の使用が挙げられる。その固体を粉砕するどんな方法を用いてもよく、「粗砕(crushing)」の語によりそのような方法を表す。一般に、様々な粒径、即ち約10〜約4000μm(好ましくは約20μm〜約4,000μm)のベース粗粒を用いてもよい。一般に選択したサイズ範囲を所定の用途に対して分離する。分級段階、例えば篩分けを用いて、選択した粒径またはサイズフラクション(fraction)を得る。焼結、または焼成および焼結により、線寸法の約33%のオーダーで粒子の収縮を引き起こすことに注意する。フラクション選択の間、このことを考慮すべきである。
ある場合には、粗砕または成形した材料にはベース粗粒またはベース粗粒材料を含有し得る。その他の場合には、粗砕または成形した材料には「粗粒先駆物質」を含有し、そのベース粗粒材料を、その材料を焼成すること、または他の変性種を提供することにより生成する。通常の用途では、そのベース粗粒材料を焼成し水または他の揮発分を除去する。その粗粒を、液体キャリアーとして非極性有機溶媒を用いることによって生成刷るなら、焼成は通常は必要ない。
焼成の間、その粗粒先駆物質から、本質的に全ての揮発分を除去する。また、焼成の間、分散体内に存在し、粗粒先駆物質内に保持されたどんな変性剤先駆物質も金属酸化物に変換する。焼成の間、ベース粗粒を一般に約400℃〜約1000℃、好ましくは約400℃〜約800℃に加熱する。そのベース粗粒を、遊離水および好ましくは90重量%以上の結合した揮発分を除去するまで、この温度範囲内に保持する。粗粒先駆物質が変性剤先駆物質を含有するなら、好ましくは、変性剤先駆物質を酸化物に本質的に完全に変換するだけ十分な時間、ベース粗粒を焼成する。得られた焼成ベース粗粒は多孔性粒子である。
ベース粗粒材料の改良された砥粒への変換
そのベース粗粒の砥粒への変換の主要段階は、ベース粗粒(即ち未焼成乾燥ゲル)または粗粒先駆物質(即ち、焼成乾燥ゲル)を焼結して、アルミナおよびジルコニアを含むセラミック砥粒を生成することである。しかし、更に変性剤、成核剤材料および/または被膜をベース粗粒に加えてもよい。
A.砥粒先駆物質の焼結
その砥粒の焼結を、様々な従来の方法により行ってもよい。通常、焼結を約1,200℃〜1,650℃で、その先駆物質の変換を完結するのに充分な時間行う。一般に、その焼結段階には、アルファアルミナ先駆物質(転移アルミナ)のアルファアルミナ(またはアルファアルミナおよびアルミナの金属酸化物変性剤との反応生成物)への変換を含む。ベース粗粒を焼結温度に暴露すべき時間は様々な要因、例えば粗粒の正確な組成に依存するが、一般に焼結は数秒〜約120分間以内に行うことが可能である。様々な種類のベース粗粒の焼結が、米国特許第4,314,827号(リーセイザー(Leitheiser))に開示されている。その特許文献に記載の焼結技術を、本発明により作製した粗粒に適用してもよい。
B.(任意の)焼結前の変性剤および/または成核剤を用いたベース粗粒の含浸
ある場合、未焼成および/または焼成ベース粗粒に、1つ以上の金属塩(例えば、金属ニトレートまたは酢酸塩)を含有する先駆物質の形となる金属酸化物変性剤の含浸溶液を含浸することにより、好ましい特性を焼結生成物に提供し得る。含浸は一般に、米国特許第5,164,348号に開示されている。ゾルゲル法により作製した焼成ベース粗粒は多孔性であり、即ちそれらは一般に外側表面から広がる約700〜900nmサイズ(直径)の孔を有する。一般に、含浸には、溶解した金属塩を有する液状媒質(非極性溶媒(例えば、ヘプタンまたはヘキサン)も有用であるが、好ましくは水、より好ましくは脱イオン水)とそのベース粗粒との混合を含む。好ましくは、少なくとも約60ミリリットルの含浸溶液を、各100gの多孔性ベース粗粒と混合し、前述のように粗粒を作製するなら、その粗粒をその溶液を含浸することが可能となる。変性剤先駆物質を、要すればゾルゲル法に使用し得る前記と同様の群から選択してもよい。一般に、含浸および次の焼結の後に、得られるベース粗粒が含浸品の酸化物生成物の、少なくとも約0.1重量%、好ましくは約1〜約30重量%を含有すれば、含浸は十分である(その重量百分率は焼結砥粒および理論的成分酸化物を基礎として計算)。
乾燥ゲルの含浸に関して、液状媒質を、その乾燥ゲルがそれに溶解しないように選択すべきである。例えば、水性ゲルから誘導された乾燥ゲルは水に溶解する。乾燥ゲルに対する含浸溶液用の好適な液状媒質は非極性溶媒であってもよい。
核剤材料をベース粗粒に加えて、燃焼中にベース粗粒の外側部に有核微細構造を形成してもよい。ベース粗粒を供与された核剤材料を有する液体媒質で処理することによって、核剤材料を加えてもよい。その処理を含浸と同時に行ってもよい。
本発明の砥粒は更に、表面被膜、即ち焼結コアを覆う被膜を有していてもよい。典型的に、その被膜は、金属酸化物、最も典型的にはジルコニア、シリカまたはアルミナ(例えば、アルファアルミナ、並進(transitional)アルミナまたは水和アルミナ)を含む。米国特許第5,011,508号(ウァルド(Wald))、同1,910,440号(ニコルソン((Nicholson))、同3,041,156号(ロウズ(Rawse))、同5,009,675号(クンツ(Kunz))、同4,997,461号(マークホッフ・マセニー(Markhoff−Matheny))および同5,042,991号(クンツ(Kunz))に開示の方法を含む様々な被覆方法を用いてもよい。被覆の作製には、核剤材料の使用することを含む。ある場合には、前記特許文献には開示していない好ましい被膜を、無機粒子(通常、金属酸化物)を有する分散体または懸濁液をそのベース粗粒に添加することにより、ベース粗粒に適用してもよい。このようにして無機粒子から作製した被膜が、本出願人の米国特許第5,213,591号に開示されている。金属アルコキシド類から作製した別の被膜が本出願人のPCT出願第PCT/US93/06689号に開示されている。
C.得られた砥粒
ジルコニアがアルファアルミナ一水和物ゾルゲルの粒子ゾルとして提供される場合、ジルコニアの粒径およびその体積と同様に、アルミナ系内のジルコニアの存在により、得られた砥粒の特性を改善する。ジルコニア粒子(前述のゾル法に従って加える場合)により、アルファアルミナおよびアルミナ反応生成物内の粗粒の生長を妨害することにより、砥粒の微細構造を改良し得ると現在考えられている。従って、ジルコニアの添加によりアルミナ微細構造が精密となり、均質化され、高密度化を補助されるものと理論付けられる。
図4〜9および実施例19(および比較例B)には、本発明により作製した砥粒を用いて得られた独特の砥粒微細構造および可能な優位性を例示する。図4は実施例19による砥粒のものである。図5は比較例Bの砥粒のものである。これら(有核でない)砥粒の両方は60重量%のアルファアルミナおよび40重量%のジルコニアを含有する。実施例19では、ジルコニア塩(即ち、ゾルゲル内にジルコニア粒子のない)を用いる。両方の例に関して、試料を1μm仕上げまで研磨し、1250℃で15分間、熱溶蝕(thermally etch)する。その試料を、電界放射走査電子顕微鏡を用いて10,000倍で観察した(図4および5)。両試料上の非常に白い材料は崩壊物である。より暗い領域はアルファアルミナであり、より白い領域はジルコニアである。
図4の本発明による砥粒に関して、アルファアルミナ微結晶のサイズは、約0.05〜約0.3μm、通常約0.05〜約0.2μmの範囲である。これらアルファアルミナの集合体をドメイン(domain)と表す。そのドメイン内のアルファアルミナ微結晶は鋭角粗粒境界を有する。ドメインのサイズは約3〜約10μm、通常、約3〜約5μmの範囲である。ジルコニア粒子はそのドメイン内、即ちアルファアルミナ微結晶間および隣接するドメイン間に存在する。しかし、ドメイン内に存在するジルコニア粒子は、通常約0.05〜約0.2μmの範囲である非常に微小な粒径を有し、等軸である。本明細書中で用いる「等軸」の語により、各ジルコニア粒子が中心点からほぼ等量の広がりを有する形状であることを表す。従って、各ジルコニア粒子は、ほぼ球形である。ドメイン間に存在するジルコニア粒子は、ドメイン内の粒子より伸長している(即ち、約2:1以上のアスペクト比を有する)。ドメイン間のジルコニア粒子は、約0.2〜約0.8μm、通常約0.2〜約0.5μmの範囲の粒径を有する。ジルコニアがアルミナドメイン内に存在する場合、ジルコニアはドメイン中に分散した個々の粒子として存在する。ジルコニアがドメイン間に存在する場合、密集した多数のジルコニア粒子が存在し得る。大部分のジルコニア粒子はドメイン内のアルファアルミナ微結晶間に存在する。
図4では、ジルコニアはアルミナ微結晶中に均一におよび不規則に分布している。本明細書中で「均一な(uniform)」の語により、ジルコニア粒子がアルファアルミナ微結晶間にほぼ均一に分布しているという特徴を表す。本明細書中で「不規則な(random)」の語により、ジルコニア粒子がアルファアルミナの微結晶境界に沿っていない(即ち、ジルコニア粒子が、一般に、アルファアルミナ微結晶と同一方向に配向していない)という特徴を表す。図5では、これに反して、ジルコニア粒子は、アルファアルミナ微結晶の生長方向に沿っている。従って、図5では、ジルコニア粒子はアルファアルミナ微結晶に対して不規則には分布してしておらず、むしろジルコニア粒子は列をなして整列している。
ジルコニアが不規則に分布している場合(図4)、ジルコニア粒子による亀裂生長の抑制は、どの方向から加えられる応力に対してもほぼ同様である。従って、不規則分布は、比較的強靱な砥粒の特徴である。そのような靱性は、改良された研磨性能の一因と成り得る。更に、ジルコニアが均一に分布していると、比較的均一な硬度(砥粒内および砥粒から砥粒までの両方)が得られる。比較すると、ジルコニアが列をなして整列している(図5)場合、列間(即ち、粗粒を有する)の亀裂生長が最も発生し易い。
図6は実施例19の走査電子顕微鏡写真であり、1μm研磨剤を用いて研磨するが、熱溶蝕はしなかった。図7は比較例Bの走査電子顕微鏡写真であり、1μm研磨剤を用いて研磨するが、熱溶蝕はしなかった。図7には、比較例Bのアルファアルミナドメインが、図6のジルコニアゾル法により作製した粗粒によるものより、伸長しているのが観察される。図8および9は、顕微鏡写真を10,000倍の代わりに50,000倍で撮影した以外、図4および5と同様である。白っぽい粒子はジルコニアであり、より暗い粒子はアルファアルミナ微結晶である。図8に関して、大きな粒子はアルファアルミナドメイン間のジルコニア粒子である。アルファアルミナドメイン内のジルコニア粒子は比較的均一で、等軸である。図9に関して、ジルコニア粒子は形状が不規則であり、あるものは等軸であり、あるものは伸長している。
四角形状を含む材料が増加した靱性を有することがわかっているので、四角形状のジルコニアが砥粒には好ましい。その四角形状の保持は、ジルコニア粒径に依存する。ジルコニア粒径が小さいほど、より低温でも四角形状のままである。ジルコニアが砥粒を強靱にするように働く機構は、可変であり、強靱にする変換および微小亀裂および亀裂撓み機構を含んでもよい。このことは更にグリーン(Green)、ハニンク(Hannink)およびスフェィン(Swain)の書籍「トランスフォーメーション・タフェニング・オブ・セラミックス(Transformaiton Toughening of Ceramics)」、1989年、フロリダ州ボカ・レイトン(Boca Raton)のCRCプレス(Press)より発行に開示されている。本発明により達成し得る微小な0.05〜1μmの、均一および不規則にジルコニアを含む粒子により、靱性を増大する。
一般に、本発明のセラミック砥粒は、約40〜約99.9重量%、好ましくは約80〜約97重量%のアルミナ;約0.1〜約60重量%、好ましくは約3〜約20重量%のジルコニアから成り、砥粒の重量百分率を、存在する活性相に関係なく、添加した変性剤を加えず、加えた被膜重量を無視して理論的酸化物を基礎として計算する。変性剤および/または被膜を用いるなら、前述の範囲に関して、この重量効果を考慮するべきである。ジルコニアは、好ましくはセラミック砥粒内に、約0.05〜約1μm、好ましくは約0.05〜約0.5μmの範囲の粒径を有する粒子として存在する。ジルコニア粒子は等軸であり、アルファアルミナ微結晶間に実質的に不規則に、実質的に均一に分散している。セラミック砥粒内のジルコニア粒子のそのような粒径および粒度分布が、ジルコニアがベース粗粒の生成のために前記の範囲の粒径を有する分散ジルコニア粒子のゾルとして提供されるゾルゲル法から生成した粗粒材料を焼結することにより粗粒を作製することによって、容易に可能となる。
稀土類酸化物を含有する好ましい砥粒およびその製造方法が、国際特許出願第WO94/07969号に開示されている。
本発明の好ましい砥粒には、被膜の存在を考慮に入れずに:約70〜約重量%、好ましくは約85〜約93重量%のアルミナ;約0.1〜約15重量%、好ましくは約0.5〜約10重量%のジルコニア(ジルコニアを前述のベース粗粒生成間にゾルとして加える);通常は有効量の少なくとも約0.5重量%であるが約10重量%以下、好ましくは約0.5〜約3%のイットリア;約0.1〜約10重量%、好ましくは約0.5〜約5重量%の稀土類酸化物;および約0.5〜約10重量%、好ましくは約0.3〜約1.5重量%の酸化マグネシウム;から成る焼結生成物を含む。稀土類酸化物は:プラセオジム、サマリウム、イッテルビウム、ネオジム、ランタン、ガドリニウム、セリウム、ジスプロシウム、エルビウム、およびそれらの混合物;の酸化物から成る群から選択され得る。被膜を無視するなら、その配合は焼結粒子の「コア」用である。焼結砥粒の組成によって、アルミナおよび1種以上の金属酸化物(および/または1種以上の金属酸化物の反応生成物)の反応生成物が存在してもよく、即ちアルミナ反応生成物、ジルコニア反応生成物、酸化マグネシウム反応生成物、イットリア反応生成物、稀土類酸化物反応生成物等が存在してもよい。未反応アルミナ(即ち、アルミナがAl2O3として存在)がアルファアルミナとして存在する。
前の段階に示した好ましい組成を有する砥粒は一般に、少なくとも約21GPa(通常は少なくとも約22GPa)の平均硬度および少なくとも約4MPa・m1/2の平均靱性を有することが観察される。その平均硬度を、アメリカン・スタンダード・テスト・メソッド(American Standard Test Method(ASTM))スタンダード(Standard)E384(「スタンダード・テスト・メソッド・フォー・ミクロハードネス・オブ・マテリアルズ(Standard Test Method for Microhardness of Materials)」1991年アニューアル・ブックス・オブ・ASTM・スタンダーズ(Annual Books of ASTM Standards)第3節、第3.01巻、463頁)に従って、500g荷重で測定する。平均靱性を、ローン(Lawn)およびフラー(Fuller)の論文「イコリブリウム・ペニー−ライク・クラックス・イン・アイデンテーション・フラクチャー(Equilibrium Penny−like Cracks in Identation Fracture)」J.of Mat.Sci.、第10巻、(1974年)、2016〜24頁に示された微小破壊押込(microfracture indentation)法試験方法に従って測定する。本発明の好ましい適用に従って、少なくとも約21GPa(好ましくは少なくとも約22GPa)の平均硬度および少なくとも約4MPa・m1/2の平均靱性を有する砥粒を提供する。砥粒が前記の最小平均硬度および最小平均靱性を有すると言われる場合、参照は、前記組成で配合し、焼結するなら、被膜の存在に関係なく、その砥粒を意味する。
稀土類酸化物を含有する好ましい砥粒およびその製造方法が、本出願人の「アブレイシブ・インクルーディング・レア・アース・オキシド・ゼアイン(Abrasive Grain Including Rare Earth Oxide Therein)」の名称のPCT出願第US93/08986号(米国特許出願第07/951,671号)に開示されている。
D.研磨製品
本明細書中に前述の砥粒を有する研磨製品を提供することは、本発明の範囲内に含まれる。好ましくは、その砥粒を本明細書中に開示の方法により作製し、その砥粒には、アルファアルミナ先駆物質をジルコニアゾルと混合するゾルゲル法から生成するベース粗粒材料の焼結生成物を含む。更に、公知のように、その砥粒を含浸法、成核剤法および/または被覆法により、生成してもよく、その後改良してもよい。
本発明の1種の研磨製品は、本明細書中に前述のように、バインダーにより接着した砥粒を有する支持体(基材)を含む被覆研磨材である。その支持体は、布、ポリマーフィルム、繊維、不織ウェブ、紙、それらの組合せまたはそれらの処理品であってもよい。様々な無機または有機バインダーを使用し得る。その砥粒をある層または多数の層に適用してもよい。被覆研磨材を製造する好ましい方法が、米国特許第4,734,104号(ブロバーグ(Broberg))および同4,737,163号(ラーキー(Larkey))に開示されている。
被覆研磨製品の例を図1の符号1に示す。そこに示す支持体(基材)2は、メイク層5およびサイズ層6により支持体の主要表面に固定した砥粒4を含む研磨材層3を有する。ある場合には、表示していないがスーパーサイズ被膜を用いてもよい。
本発明の結合研磨製品(例えば、研削砥石および切断(cut−off)ホイール)は一般に、バインダーにより保持した、本明細書中に開示の砥粒の成形素材を含む。研削砥石用の従来のバインダーには、有機、金属またはガラス質バインダーが挙げられる。図2には、ホイール内に成型した粗粒11を含み、ハブ12上に搭載しした研削砥石10を示す。研削砥石の製造についての別の詳述に関しては、例えば米国特許第4,997,461号(マークホッフ・マセニー(Markhoff−Matheny))に開示されている。切断ホイールを当業者に公知の従来の技術を用いて製造し得る。切断ホイール用バインダーには有機バインダーが挙げられる。
本発明の砥粒を導入する不織研磨製品は通常、繊維構造全体に分布し、有機バインダーにより結合した本発明の砥粒を有する開孔ロフティー(lofty)ポリマーフィラメント構造から成る。そのような構造に用いられる通常の繊維フィラメント構造には、ポリアミド類、ポリエステル類およびポリプロピレン類が挙げられる。図3には、典型的不織研磨物品の約100倍に拡大した概略図を示す。その物品には、砥粒52がバインダー54により接着した、基材としての繊維マット50を含む。不織研磨製品に関する別の詳述が、米国特許第2,958,593号(フーバー(Hoover)等)に開示されている。
前述のように、本発明の研磨製品は一般にバインダーおよび砥粒または研磨粒子から成る。従来品を含む様々なバインダーを本発明の研磨製品に用いてもよい。有用な有機バインダーには、フェノール、ユリアホルムアルデヒド、メラミン−ホルムアルデヒド、ポリエステル樹脂、にかわ、アミノプラスト樹脂、エポキシ樹脂、アクリル酸樹脂、ウレタン樹脂およびそれらの組合せが挙げられる。また、そのバインダーには無機粒子、例えば研削補助剤または充填材を含んでもよい。そのような研削補助剤の例として、氷晶石、アンモニウム氷晶石、テトラフルオロホウ酸カリウム、ポリ塩化ビニル、硫黄および塩化ナトリウムが挙げられる。充填材の例として、炭酸カルシウム、シリカおよびメタケイ酸カルシウムが挙げられる。
本発明の研磨製品または研磨物品には、粒子材料として、本明細書中の記載のように作製または改良した砥粒を100%含んでもよい。加えて、または更に、その研磨物品には、従来の砥粒または希釈粗粒と本発明の砥粒の混合物を含んでもよい。この方法に用いられる従来の砥粒には、溶融酸化アルミニウム、炭化ケイ素、ざくろ石、溶融アルミナ、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、溶融アルミナジルコニアおよびその他のゲルゾル砥粒が挙げられる。希釈粗粒には、大理石、石膏およびガラスが挙げられる。本発明の砥粒を研磨剤凝集体と組合せてもよい(米国特許第4,799,939号(ブルーシェール(Bloecher)等)に開示)。
以下の実施例により、更に本発明の目的および有用性を説明するが、他の条件および詳細と同様、これら実施例に列挙した特定材料およびその量により、不当に本発明を限定するものと解されるべきではない。すべての部数、百分率は、示さない限り重量をベースとする。
(実施例)
砥粒を後述の方法に従って作製した。すべての砥粒配合は、重量をベースとした。その砥粒を製造した後、それらを後述の方法の内の1つに従って製造した被覆研磨繊維ディスクに用いた。得られた被覆研磨ディスクを後述の試験方法に従って試験した。実施例1〜12に関して、砥粒の作製には核剤材料を使用しなかった(即ち、その砥粒は有核ではない。)本明細書中の重量百分率の数字は、成分の酸化物をベースとして計算し、相(例えば、反応生成物)には影響しない。
砥粒の一般的製造方法I
以下の材料、2269部の室温脱イオン水、45部の16N分析試薬グレード硝酸および643部の独国ハンブルグ(Hamburg)のコンデア(Condea)から商品名「ディスペラル(DisperalR)」で市販の酸化アルファアルミニウム一水和物粉末、を18.9リットルのポリエチレンライニング付き鉄容器に投入し、分散体を作製した。ジルコニアゾルの平均粒径は約5〜約10nmの範囲であった。そのジルコニアゾルは約20%固形分であり、マサチューセッツ州アッシュランド(Ashland)のナイアコル・プロダクツ(Nyacol Products)から市販されている。得られた混合物を、ギフォード−ウッド・ホモジェナイザー・ミキサー(Giford−Wood Homogenizer Mixer)(ニューハンプシャー州ハドソン(Hudson)のグリーコ(Greeco)社製)を用いて3〜4分間高速分散した。得られたゾルを、46cm×66cm×5cmのポリエステルライニング付きアルミニウムトレーに入れ、強制通風炉内で100℃で約24時間乾燥し、破砕性固形物とした。得られた乾燥材料を、鉄板間に1.1mmの間隙を有する「ブラウン(Braun)」型のUD微粉砕機を用いて粗砕し、粒子を作製した。その粒子を、0.125〜1mmの篩サイズに分級した。残った粒子を回転焼成機に供給し、焼成粒子を生成した。焼成機は、40cm600℃のホットゾーン(hot zone)を有する16cm直径、140cm長のステンレス鋼製管であった。その管を、水平に対して2.4゜の角度で傾けた。その管を約6rpmで回転し、焼成機内の滞留時間約4〜5分間となるようにした。
含浸溶液を脱イオン水を用いて調製した。硝酸マグネシウム溶液は、酸化物を基礎として約11%固形分であった。硝酸イットリウム溶液は、酸化物を基礎として約23%固形分であった。硝酸ランタン溶液は、約28%固形分であり、硝酸セリウム溶液は、酸化物を基礎として約39%固形分であった。
各含浸段階に関して、粒子100g当たり約50ミリリットルの含浸溶液が存在した。含浸溶液および焼成粒子を共に完全に混合し、毛管作用により、その溶液を焼成粒子に含浸させた。得られた含浸粒子を100℃で約10時間、強制通風炉内で乾燥した。次いで、乾燥粒子を前述のように回転焼成機に供給した。多重含浸を行う場合、その焼成(未焼結)粒子を冷却し、所望の含浸溶液で再度含浸した。次いで焼成含浸粒子を、1400℃のキルンに供給した。そのキルンは、水平に対して4.4゜の角度で傾けた8.9cm直径、1.3m長の炭化ケイ素製管であり、76cmのホットゾーンを有した。そのキルンは6rpmで回転し、キルン内の滞留時間約5分間となるようにした。その生成物はキルンから室温空気内に出て行き、金属容器に回収され、室温まで冷却した。
砥粒の一般的製造方法II
以下の材料、6036部の室温脱イオン水、72部の16N分析試薬グレード硝酸、5100部のジルコニア源および1543部の商品名「ディスペラル(DisperalR)」で市販の酸化アルファアルミニウム一水和物粉末、を18.9リットルのポリエチレンライニング付き鉄容器に投入し、分散体を作製した。得られた混合物を、ギフォード−ウッド・ホモジェナイザー・ミキサー(Giford−Wood Homogenizer Mixer)(ニューハンプシャー州ハドソン(Hudson)のグリーコ(Greeco)社製)を用いて3〜4分間高速分散した。得られたゾルを、46cm×66cm×5cmのポリエステルライニング付きアルミニウムトレーに入れ、強制通風炉内で100℃で約24時間乾燥し、破砕性固形物とした。得られた乾燥材料を、鉄板間に1.1mmの間隙を有する「ブラウン(Braun)」型のUD微粉砕機を用いて粗砕し、粒子を作製した。その粒子を、0.125〜1mmの篩サイズに分級した。残った粒子をキルンに供給し、焼成粒子を生成した。焼成機は、40cm600℃のホットゾーン(hot zone)を有する16cm直径、140cm長のステンレス鋼製管であった。その管を、水平に対して2.4゜の角度で傾けた。その管を約6rpmで回転し、焼成機内の滞留時間約4〜5分間となるようにした。次いで焼成粒子を、1400℃のキルンに供給した。そのキルンは、水平に対して4.4゜の角度で傾けた8cm直径、1.3m長の炭化ケイ素製管であり、76cmのホットゾーンを有した。そのキルンは6rpmで回転し、キルン内の滞留時間約5分間となるようにした。その生成物はキルンから室温空気内に出て行き、金属容器に回収され、室温まで冷却した。
研磨製品の一般的製造方法
その砥粒を被覆研磨製品に用いて、それを評価した。被覆研磨製品を従来の被覆研磨材製造方法に従って製造した。グレード50の砥粒を、50重量%の砥粒がU.S.スタンダード(Standard)40メッシュの篩を通過するが、U.S.スタンダード(Standard)45メッシュの篩上に残り、残りの50重量%の砥粒は、U.S.スタンダード(Standard)40メッシュの篩を通過するが、U.S.スタンダード(Standard)50メッシュの篩上に残る砥粒であるように分級して作製した。グレード40の砥粒を、100重量%の砥粒がU.S.スタンダード(Standard)35メッシュの篩を通過するが、U.S.スタンダード(Standard)40メッシュの篩上に残るように分級して作製した。同様に、グレード36の砥粒を、50重量%の砥粒がU.S.スタンダード(Standard)25メッシュの篩を通過するが、U.S.スタンダード(Standard)30メッシュの篩上に残るように分級して作製した。残りの50%は、U.S.スタンダード(Standard)30メッシュの篩を通過するが、U.S.スタンダード(Standard)35メッシュの篩上に残る砥粒である。常套の炭酸カルシウム充填フェノールメイク樹脂および常套の炭酸カルシウム充填フェノールサイズ樹脂を用いて、その砥粒をバルカンファイバー支持体に接着した。メイク樹脂を約88℃まで約1.1℃/分で昇温し、約88℃で約2時間保持することによって予備硬化した。サイズ樹脂を、約65℃まで約1.1℃/分で昇温し、約65℃で約30分間保持し、約99℃まで約0.6℃/分で昇温し、約99℃で約12時間保持することによって硬化した。その砥粒を静電塗装した。
被覆繊維ディスクを用いてステンレス鋼を研削する場合には、スーパーサイズ被覆をサイズ被膜上に適用した。スーパーサイズは、14.3重量部のビスフェノールAエポキシ樹脂(テキサス州ヒューストン(Houston)のシェル・ケミカル(Shell Chemical)社からEPON 828で市販);9.4重量部のポリアミド硬化剤(ペンシルバニア州ガルフ・ミルズ(Gulph Mills)のヘンケル(Henkel)社よりバーサミド(Versamid)125で市販);71.25重量部のKBF4;1.9重量部の増粘剤(インディアナ州ココモ(Kokomo)のキャボット(Cabot)社よりキャボジル(Cab−O−Sil)で市販);および3.1重量部の酸化鉄充填材;から成る。そのスーパーサイズ被膜を有機溶媒から析出し、加熱して硬化した。
試験方法I
その被覆研磨ディスクを面取りしたアルミニウムバックアップ(back−up)パッドに搭載し、1.25cm×18cmの1018軟鋼ワークピースの面を研削した。バックアップパッドの面取りエッジを覆うディスクの部分をワークピースに約6kgの荷重で接触しながら、そのディスクを5,500rpmで操作した。各ディスクを用いて別のワークピースを1分間間隔で、12分間の合計時間で研削した。初期切削量は、最初の1分間に除去した金属量であった。同様に、最終切削量は、切削の最後の1分間に除去した金属量であり、合計切削量は試験全体で除去した合計量であった。ほとんどの実施例では、その砥粒の性能を比較例の百分率で示し、比較例に対して除去した金属の合計量を100%とし、実施例の砥粒をその100%に比較して測定した。実施例毎に約4ディスクを試験した。本明細書中に記載の各試験方法に関する誤差は約±5%であった。
試験方法II
試験方法IVは、ワークピースが304ステンレス鋼であり、試験終点が10分間である以外は本質的に試験方法Iと同様である。
試験方法III
試験方法IIIは、試験終点が20分間である以外は本質的に試験方法Iと同様である。
比較例A
砥粒を米国特許第4,881,951号(ウッド(Wood))に開示のように作製した。そのアルファアルミナをベースとする砥粒をゾルゲル法により作製し、94.7%のアルミナ、2.7%の酸化ランタン、1.3%のマグネシアおよび1.3%のイットリアから成る。
実施例1〜12
この組の例により、種々の砥粒組成を比較した。その砥粒をグレード50に分級した。その結果を以下の表1〜4に示した。実施例1〜12に関して、その砥粒を一般的方法Iに従って作製し、この実施例に対して単一段階の含浸を行った。その含浸溶液には、硝酸ランタン、硝酸マグネシウムおよび硝酸イットリウムを含んだ。これら材料の量を選択し、以下の表1記載の焼結砥粒組成物を生成した。これら実施例に関して、ジルコニアゾルは5nmの平均粒径を有した。実施例1、3、5、7、9および11に関して、ジルコニアゾルを酢酸で安定化し、3.5のpHを有した。その試験結果を以下の表2、3、4および5に示した。
硬度、密度および靱性を、以下の表6に示した。特に、微小硬度および靱性測定の両方に関しては、砥粒を2.5cm(1インチ)直径のステンレス鋼製成形ラムの従来の成形材料(イリノイ州エバンストン(Evanston)のブエーラー(Buehler)社から商品名「エポメット(EPOMET)」で市販)に固定した。次いで、その砥粒および成形材料を27.6MPa(4000psi)でプレスし、従来のマウント(mounting)プレス(ブエーラー(Buehler)社から商品名「ブエーラー・ニューメット(BUEHLER NUEUMET)Iマウンティング・プレス(MOUNTING PRESS)」)内で約150℃に加熱した。次いで、硬化した成形材料を室温まで冷却した。
固定した砥粒を、研磨スラリーを研磨領域に計量分配させるマイクロプロセッサー制御装置(ブエーラー(Buehler)社から商品名「メットラップ(METLAP)」で市販)の研磨ユニット(ブエーラー(Buehler)社から商品名「ダイヤログ(DIALOG)」で市販)を用いて研磨した。以下の連続工程により研磨を行った。
工程1
研磨面 :直径20.3cmのアルミナ定盤(ブエーラー(Buehler)社から商品名「メットラップ(METLAP)10」で市販)
研磨剤種類および粒径:30μmダイヤモンドスラリー(ブエーラー(Buehler)社から商品名「メタディ・ダイヤモンドスラリー(METADI DIAMOND SLURRY)」で市販)
研磨時間 :3分間、または表面が平坦になるまで
力 :試料当たり22.2N(試料当たり5ポンド)
速度設定 :240rpm
計量分配シーケンス :1秒間噴霧;10秒間噴霧停止
相対回転 :右回り
工程2
研磨面 :直径20.3cmのアルミナ定盤(ブエーラー(Buehler)社から商品名「メットラップ(METLAP)10」で市販)に圧着した研磨布(ブエーラー(Buehler)社から商品名「テクスメット(TEXMET POLISHING CLOTH)」で市販)
研磨剤種類および粒径:6μmダイヤモンドスラリー(ブエーラー(Buehler)社から商品名「メタディ・ダイヤモンドスラリー(METADI DIAMOND SLURRY)」で市販)
研磨時間 :30分間
力 :試料当たり22.2N(試料当たり5ポンド)
速度設定 :120rpm
計量分配シーケンス :1秒間噴霧;10秒間噴霧停止
相対回転 :左回り
工程3
研磨面 :直径20.3cmのアルミナ定盤(「メットラップ(METLAP)」)に圧着した研磨布(「テクスメット(TEXMET POLISHING CLOTH)」)
研磨剤種類および粒径:1μmダイヤモンドスラリー(ブエーラー(Buehler)社から商品名「メタディ・ダイヤモンドスラリー(METADI DIAMOND SLURRY)」で市販)
研磨時間 :30分間
力 :試料当たり22.2N(試料当たり5ポンド)
速度設定 :120rpm
計量分配シーケンス :1秒間噴霧;10秒間噴霧停止
相対回転 :右回り
砥粒のビッカース(Vickers)微小硬度を、ダイヤモンド圧子を備えた従来の微小硬度試験機(独国のライツ(Leitz)から商品名「ミニロード(MINILOAD)2ミクロハードネス・テスター(MICROHARDNESS TESTER)」)を用いて測定した。圧子(面角136゜の高研磨の尖頭四角錐)を徐々におよび滑らかに測定すべき試料に接触させた。予め決めた荷重は500gであった。各試料毎に20測定の平均値を、以下の表6に示した。
ビッカース(Vickers)微小硬度測定に用いたものと同様の装置を用いて靱性測定を行い、予め決めた荷重を圧子のダイヤモンド形状圧痕の先端で発生する亀裂を評価するべき試料に負荷した。以下の式:
(式中、cは亀裂半径であり、FNは圧子荷重およびβは圧子の半頂角(semi−apical angle)(ビッカースダイヤモンドで68゜)である。)を用いて、靱性を決定した。各試料毎に20測定の平均値を、以下の表6に示した。
その密度は、ミクロメリティックス・アキュピィック(Micromeritics AccuPyc)(ジョージア州ノークロス(Norcross))1330ピクノメーターを用いて測定した。
実施例13〜18
この組の例により、種々の砥粒組成を比較した。その砥粒をグレード40に分級した。その試験結果を以下の表7に示した。これら実施例に関して、その砥粒を一般的方法Iに従って作製し、その含浸溶液には、稀土類硝酸塩および硝酸マグネシウムを含んだ。実施例13では、稀土類元素はジスプロシウム;同様に実施例14ガドリニウム;実施例15ではランタン;実施例16ではネオジム;実施例17ではプラセオジム;および実施例18ではサマリウム;であった。この組の例の焼結砥粒は、92.7%のアルミナ、2%のジルコニア、2.7%の稀土類酸化物、1.3%のイットリアおよび1.3%の酸化マグネシウムから成る。
実施例19および比較例B
この例の砥粒は、ゾルゲル砥粒の一般的製造方法IIにより作製した。実施例19に関して、ジルコニア源は約5〜約10nmの平均粒径を有するジルコニアゾルであった。ジルコニアゾルは約20%固形分であり、マサチューセッツ州アシュランド(Ashland)のナイアコル・プロダクツ(Nyacol Products)社から市販されている。比較例Bに関して、ジルコニア源は水中固形分20%の酢酸ジルコニルであった。両方の例に関して、その砥粒を、前述の「被覆研磨ディスクの一般的製造方法」により被覆研磨物品に導入した。その試験結果を以下の表8に示した。得られた粗粒を、図4〜9の図面に示したように、前記電子顕微鏡により観察した。
ジルコニアゾル(実施例21)を用いて作製した砥粒は、ジルコニア塩(比較例B)を用いて作製した砥粒より高い初期切削量、最終切削量および合計切削量を有するということが、上記研削結果よりわかった。即ち、実施例19は比較例Bより36%高い合計切削量を提供する。しかし、両砥粒の化学組成は本質的には同様であった。
これら例のX線回折トレースを、フィリップス(Philips)・X線回折計#3100型を用いて行った。X線回折トレースから、正方晶および単斜晶のジルコニア量を決定した。実施例19では、約81%が正方晶形であり、残りが単斜晶であった。比較例Bでは、約43%が正方晶であり、残りが単斜晶であった。従って、ジルコニアゾルから作製した例(実施例19)にはかなり多量の正方晶のジルコニアを含有していた。
次いで、10gの各試料を、タングステンカーバイド研磨媒質を用いるレッチ(Retsch)パルベライザーにより6分間粉砕した。各試料にX線回折走査を行った。実施例19では、約58%が正方晶形であり、残りが単斜晶であった。比較例Bでは、約37%が正方晶であり、残りが単斜晶であった。従って、ジルコニアゾルから作製した例(実施例19)には応力を加えた後、より多くの正方晶のものを保持していた。この正方晶の保持は、研磨性能の向上の一因となる。
本発明の範囲および意図を逸脱する事なく、本発明の様々な改良および変更が当業者に明らかとなり、本発明は明細書中に列挙した態様に不当に限定されるものではないと解されるべきである。
Claims (3)
- 砥粒材料の製造方法であって、該製法が:
(a)アルミナ水和物およびジルコニアの分散体が、段階(c)の砥粒の総重量に対して70〜99.9重量%のアルミナおよび少なくとも0.1重量%のジルコニアを含有する該砥粒を提供するのに十分な量のアルミナ水和物およびジルコニア粒子それぞれを含有し、少なくとも97重量%のジルコニア粒子の粒径が0.2μm以下であるアルミナ水和物およびジルコニアの分散体を調製する段階;
(b)該分散体からのアルミナベース粗粒を生成する段階;および
(c)該砥粒中のジルコニアの存在なしに段階(a)、(b)および(c)に従って作製した砥粒に比較して該ジルコニア粒子が該分散体中に段階(c)の砥粒の高密度化を向上するのに十分な量で存在することを条件として、該アルミナが該アルファアルミナ、アルミナ反応生成物またはそれらの組合せの内の1つとして存在し、該ジルコニアがジルコニアまたはジルコニアおよびジルコニア反応生成物の内の1つとして存在する、アルミナベース粗粒を焼結して砥粒の総重量に対して70〜99.9重量%のアルミナおよび少なくとも0.1重量%のジルコニアを含有する砥粒を提供する段階;
から成る製法。 - アルファアルミナ微結晶から構成されるアルファアルミナドメインを含むアルファアルミナおよび0.05〜1μmのジルコニア粒子を含む砥粒であって、該アルファアルミナドメイン内の大部分の該ジルコニア粒子が不規則および均一にアルファアルミナ微結晶間に分布する焼結した砥粒。
- (a)70〜95重量%のアルミナ;であって、該アルミナが該アルファアルミナまたは該アルファアルミナおよびアルミナ反応生成物の内の1つとして存在するアルミナ;
(b)0.1〜15重量%のジルコニア;であって、該ジルコニアが該ジルコニア粒子または該ジルコニア粒子およびジルコニア反応生成物の内の1つとして存在するジルコニア;
(c)0.5〜1.5重量%の酸化マグネシウム;であって、該酸化マグネシウムが酸化マグネシウム反応生成物として存在する酸化マグネシウム;および
(d)プラセオジム、サマリウム、イッテルビウム、ネオジム、ランタン、ガドリニウム、セリウム、ジスプロシウム、エルビウムおよびそれらの混合物の酸化物から成る群から選択される0.1〜15重量%の稀土類酸化物;であって、該稀土類酸化物が稀土類酸化物、稀土類酸化物反応生成物またはそれらの組合せの内の1つとして存在する稀土類酸化物;
から成る請求項2記載の砥粒。
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