JP3559337B2 - セルロース系繊維布帛の加工方法及び縫製品の加工方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は,セルロース系繊維を含有する布帛またはその縫製品に,遊離ホルムアルデヒドを残留させることなく,イージーケア性,パーマネントプレス性,防縮性を付与する加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
セルロース系繊維布帛にホルムアルデヒドガスを気相状態で吸着せしめて,ホルムアルデヒドを繊維のセルロース分子間に架橋せしめることにより,セルロース系繊維布帛にイージーケア性(ウォッシュ・アンド・ウェアー性)を付与する加工方法は従来から公知であり,広く一般に行われている。
しかしながら,この方法による欠点は,加工後の布帛にホルムアルデヒドが残留してしまう点にある。加工後の布帛にホルムアルデヒドが残留しないようにするためには,加工後に布帛をソーピングするような方法をとるとよいが,この場合,そのための工程を余分に必要とし,しかも,ホルムアルデヒドを完全に除去することは非常に難しく,縫製品の場合には,再度プレスをしなければならないという問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような現状に鑑みて行われたもので,セルロース系繊維布帛に,遊離ホルムアルデヒドが残留することなく,優れたイージーケア性能,パーマネントプレス性能,防縮性能を付与する加工方法を得ることを第1の目的とするものであり,また,前述の布帛を用いた縫製品に,遊離ホルムアルデヒドを残留せしめることなく,優れた形態保持性,パッカリング性,プリーツ保持性を付与する加工方法を得ることを第2の目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するもので、次の構成よりなるものである。すなわち、本発明は、セルロース系繊維を含有する布帛に、セルロース繊維に反応し得る架橋剤をパッダーにて付与し、しかる後に気相加工装置を用いて、気相化またはミスト化した触媒を触媒濃度0.1〜3.0%として吸着せしめ、熱処理して架橋剤を架橋せしめることを特徴とするセルロース系繊維布帛の加工方法を要旨とするものである。また、セルロース系繊維を含有する布帛に、セルロース繊維に反応し得る架橋剤をパッダーにて付与し、縫製品を形成し、しかる後に気相加工装置を用いて、気相化またはミスト化した触媒を触媒濃度0.1〜3.0%として吸着せしめ、熱処理して架橋剤を架橋せしめることを特徴とするセルロース系繊維布帛縫製品の加工方法も要旨とするものである。以下、本発明について詳細に説明する。
【0005】
本発明でいうセルロース系繊維を含有する布帛とは,木綿,麻,レーヨンなどの通常のセルロースよりなる繊維の1種または2種以上の混用からなる織物,編物,不織布等の布帛またはこれらの繊維とポリエステル,ポリアミド,ポリアクリロニトリルなどの合成繊維との混用(混紡,混繊,交織,交編等)からなる織物,編物を意味するものである。勿論,セルロース系繊維100%よりなる布帛であってもよい。
【0006】
本発明方法では,まず,上記の布帛にセルロース繊維と反応し得る架橋剤を付与する。
ここで用いるセルロース繊維と反応し得る架橋剤としては,ジメチルヒドロキシエチレン尿素等のアミド系化合物,トルエンジイソシアネート,メチレンビスパラフェニルイソシアネート,ヘキサメチレンジイソシアネート等のウレタン系化合物,ビスヒドロキシエタンスルホン,ビスヒドロキシエタンスルホンジサルフェート等のビニールスルホン系化合物,エピクロルヒドリン,グリセリンジグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物,ブタンテトラカルボン酸等のポリカルボン酸系化合物やその他ハロゲン化多価アルコール化合物,クロルトリアジン系化合物,アセタール系化合物等を挙げることができる。
【0007】
上記の樹脂を布帛に付与するには,上記架橋剤を水に溶解し,必要に応じて柔軟剤を混合した水溶液を,通常の方法で布帛に含浸し,乾燥させる。実用的にはパッダー,コーター等で付着量をコントロールして付与することが好ましい。
架橋剤付与後,本発明では,必要に応じて架橋剤の付与された布帛を用いて縫製品を形成する。縫製は,通常の方法で行えばよい。
【0008】
本発明では,架橋剤の付与された布帛やその縫製品に気相化またはミスト化した触媒を吸着せしめ,熱処理して架橋剤を架橋せしめる。
この加工に際しては,常圧密閉型の反応室と,その内部にガスやミストの噴射供給手段,ヒーター等の加熱手段を有する気相加工装置を用いることができる。この場合,ATP社(American Textile Processing Co.)製の気相加工装置を用いることもできる。
【0009】
ここで用いる触媒の種類としては,例えば,硝酸亜鉛のような酸の金属塩,ルイス酸,ブレンステッド酸,水酸化ナトリウム,塩化水素,亜硫酸,ほう沸化亜鉛等を挙げることができる。
通常は,水溶液の形で霧状にミスト化して用いるが,そのまま気化するものはガスとして用いる。触媒をガス状で用いるために気化させる場合は,塩化水素のような揮発性の沸点の低い酸を用いることが望ましい。
【0010】
触媒濃度に関しては,0.1〜3.0%の範囲が望ましい。ガス濃度が0.1%以下であると,架橋反応が不十分となり,また,3.0%以上になっても,それ以上効果があがらなくなり,過度の生地強度の低下も発生するので注意を要する。
【0011】
布帛やその縫製品に触媒を吸着させたあと,熱処理して架橋剤の架橋反応を行う。この熱処理は,100〜180℃の範囲の温度で,0.5〜10分間の処理を行うことにより架橋反応を完結することができる。
本発明は,以上の構成よりなるものである。
【0012】
【作用】
本発明のごとく,セルロース系繊維を含有する布帛やその縫製品に,セルロース繊維に反応し得るホルムアルデヒド等の架橋剤を付与した後,これに気相化またはミスト化した触媒を吸着,熱処理する触媒による気相処理を行うと,ホルムアルデヒド等の架橋剤は,十分に与えられた触媒によってあますところなくセルロースと架橋結合するようになるので,未反応の遊離のアルデヒド等の架橋剤を布帛や縫製品に残存させることなく,優れたイージーケア性,パーマネントプレス性,防縮性をセルロース系繊維布帛やその縫製品に付与することができるようになる。
【0013】
【実施例】
以下,本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが,実施例における布帛や縫製品の性能の測定,評価は,次の方法で行った。
(1)引裂強力
JIS L−1096
(2)パーマネントプレス性
JIS L−1096
(3)イージーケア性
AATCC−124
【0014】
(4)防縮性
JIS L−1096
(5)形態保持性
AATCC−124
(6)パッカリング性
AATCC−88B−1964T
(7)プリーツ保持性
JIS−1096
(8)遊離ホルムアルデヒド量
JIS−1096(アセチルアレトン法)
【0015】
実施例1
綿100%の織物生地(経,緯糸とも80s/2使いのブロード,目付150g/m2)に通常の精練,漂白,マーセライズを行った。次に,パッダーを用いて下記処方1の溶液に浸漬,ピックアップ60%にてパディング後,110℃で乾燥した。
【0016】
処方1
デナコールEX−851 15.0%
(水溶性エポキシ系樹脂,ナガセ化成株式会社製)
ビクロン55R 3.0%
(脂肪酸アミド系風合調節剤,一方社油脂株式会社製)
ポロンMF−5 20%
(シリコン系風合調節剤,信越化学工業株式会社製)
レペロンOPC 10%
(ポリオレフィン系風合調節剤,里田化学工業株式会社製)
【0017】
続いて,気相加工装置を用いて,下記気相加工条件1により130℃で5分間の気相加工を行った。
気相加工条件1
亜硫酸ガス濃度 : 2.0%
アンモニアガス濃度 : 0.5%
【0018】
本発明との比較のため,本実施例において処方1からデナコールEX−851を省き,気相加工条件1に代えて下記気相加工条件2を用いる他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用の加工布帛(比較例1)を得た。
気相加工条件2
ホルムアルデヒド濃度 : 7.0%
亜硫酸ガス濃度 : 2.0%
アンモニアガス濃度 : 0.5%
【0019】
本発明および比較用の加工布帛の性能を測定,評価し,その結果を合わせて表1に示した。
【0020】
【表1】
【0021】
表1より明らかなごとく,本発明による加工布帛は,遊離ホルマリンがなく,かつイージーケア性,パーマネントプレス性,防縮性においても優れた性能を有していることが分かる。
【0022】
実施例2
上記実施例1において,処方1による加工後,気相加工前にドレスシャツを縫製する他は,実施例1とまったく同一の方法により本発明および比較用の縫製品を得た。
【0023】
本発明および比較用の縫製品の性能を測定,評価し,その結果を合わせて表2に示した。
【0024】
【表2】
【0025】
表2より明らかなごとく,本発明方法による縫製品は,遊離ホルムアルデヒドがなく,しかも形態安定性,パッカリング性,プリーツ保持性においても優れた性能を有していた。
【0026】
【発明の効果】
本発明の方法によれば,セルロース系繊維布帛やその縫製品に,遊離ホルムアルデヒドを残留させることなく,布帛の場合には十分なパーマネントプレス性,イージーケア性,防縮性を付与することができ,縫製品の場合には十分な形態安定性,パッカリング性,プリーツ保持性を付与することができる。
【産業上の利用分野】
本発明は,セルロース系繊維を含有する布帛またはその縫製品に,遊離ホルムアルデヒドを残留させることなく,イージーケア性,パーマネントプレス性,防縮性を付与する加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
セルロース系繊維布帛にホルムアルデヒドガスを気相状態で吸着せしめて,ホルムアルデヒドを繊維のセルロース分子間に架橋せしめることにより,セルロース系繊維布帛にイージーケア性(ウォッシュ・アンド・ウェアー性)を付与する加工方法は従来から公知であり,広く一般に行われている。
しかしながら,この方法による欠点は,加工後の布帛にホルムアルデヒドが残留してしまう点にある。加工後の布帛にホルムアルデヒドが残留しないようにするためには,加工後に布帛をソーピングするような方法をとるとよいが,この場合,そのための工程を余分に必要とし,しかも,ホルムアルデヒドを完全に除去することは非常に難しく,縫製品の場合には,再度プレスをしなければならないという問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような現状に鑑みて行われたもので,セルロース系繊維布帛に,遊離ホルムアルデヒドが残留することなく,優れたイージーケア性能,パーマネントプレス性能,防縮性能を付与する加工方法を得ることを第1の目的とするものであり,また,前述の布帛を用いた縫製品に,遊離ホルムアルデヒドを残留せしめることなく,優れた形態保持性,パッカリング性,プリーツ保持性を付与する加工方法を得ることを第2の目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するもので、次の構成よりなるものである。すなわち、本発明は、セルロース系繊維を含有する布帛に、セルロース繊維に反応し得る架橋剤をパッダーにて付与し、しかる後に気相加工装置を用いて、気相化またはミスト化した触媒を触媒濃度0.1〜3.0%として吸着せしめ、熱処理して架橋剤を架橋せしめることを特徴とするセルロース系繊維布帛の加工方法を要旨とするものである。また、セルロース系繊維を含有する布帛に、セルロース繊維に反応し得る架橋剤をパッダーにて付与し、縫製品を形成し、しかる後に気相加工装置を用いて、気相化またはミスト化した触媒を触媒濃度0.1〜3.0%として吸着せしめ、熱処理して架橋剤を架橋せしめることを特徴とするセルロース系繊維布帛縫製品の加工方法も要旨とするものである。以下、本発明について詳細に説明する。
【0005】
本発明でいうセルロース系繊維を含有する布帛とは,木綿,麻,レーヨンなどの通常のセルロースよりなる繊維の1種または2種以上の混用からなる織物,編物,不織布等の布帛またはこれらの繊維とポリエステル,ポリアミド,ポリアクリロニトリルなどの合成繊維との混用(混紡,混繊,交織,交編等)からなる織物,編物を意味するものである。勿論,セルロース系繊維100%よりなる布帛であってもよい。
【0006】
本発明方法では,まず,上記の布帛にセルロース繊維と反応し得る架橋剤を付与する。
ここで用いるセルロース繊維と反応し得る架橋剤としては,ジメチルヒドロキシエチレン尿素等のアミド系化合物,トルエンジイソシアネート,メチレンビスパラフェニルイソシアネート,ヘキサメチレンジイソシアネート等のウレタン系化合物,ビスヒドロキシエタンスルホン,ビスヒドロキシエタンスルホンジサルフェート等のビニールスルホン系化合物,エピクロルヒドリン,グリセリンジグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物,ブタンテトラカルボン酸等のポリカルボン酸系化合物やその他ハロゲン化多価アルコール化合物,クロルトリアジン系化合物,アセタール系化合物等を挙げることができる。
【0007】
上記の樹脂を布帛に付与するには,上記架橋剤を水に溶解し,必要に応じて柔軟剤を混合した水溶液を,通常の方法で布帛に含浸し,乾燥させる。実用的にはパッダー,コーター等で付着量をコントロールして付与することが好ましい。
架橋剤付与後,本発明では,必要に応じて架橋剤の付与された布帛を用いて縫製品を形成する。縫製は,通常の方法で行えばよい。
【0008】
本発明では,架橋剤の付与された布帛やその縫製品に気相化またはミスト化した触媒を吸着せしめ,熱処理して架橋剤を架橋せしめる。
この加工に際しては,常圧密閉型の反応室と,その内部にガスやミストの噴射供給手段,ヒーター等の加熱手段を有する気相加工装置を用いることができる。この場合,ATP社(American Textile Processing Co.)製の気相加工装置を用いることもできる。
【0009】
ここで用いる触媒の種類としては,例えば,硝酸亜鉛のような酸の金属塩,ルイス酸,ブレンステッド酸,水酸化ナトリウム,塩化水素,亜硫酸,ほう沸化亜鉛等を挙げることができる。
通常は,水溶液の形で霧状にミスト化して用いるが,そのまま気化するものはガスとして用いる。触媒をガス状で用いるために気化させる場合は,塩化水素のような揮発性の沸点の低い酸を用いることが望ましい。
【0010】
触媒濃度に関しては,0.1〜3.0%の範囲が望ましい。ガス濃度が0.1%以下であると,架橋反応が不十分となり,また,3.0%以上になっても,それ以上効果があがらなくなり,過度の生地強度の低下も発生するので注意を要する。
【0011】
布帛やその縫製品に触媒を吸着させたあと,熱処理して架橋剤の架橋反応を行う。この熱処理は,100〜180℃の範囲の温度で,0.5〜10分間の処理を行うことにより架橋反応を完結することができる。
本発明は,以上の構成よりなるものである。
【0012】
【作用】
本発明のごとく,セルロース系繊維を含有する布帛やその縫製品に,セルロース繊維に反応し得るホルムアルデヒド等の架橋剤を付与した後,これに気相化またはミスト化した触媒を吸着,熱処理する触媒による気相処理を行うと,ホルムアルデヒド等の架橋剤は,十分に与えられた触媒によってあますところなくセルロースと架橋結合するようになるので,未反応の遊離のアルデヒド等の架橋剤を布帛や縫製品に残存させることなく,優れたイージーケア性,パーマネントプレス性,防縮性をセルロース系繊維布帛やその縫製品に付与することができるようになる。
【0013】
【実施例】
以下,本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが,実施例における布帛や縫製品の性能の測定,評価は,次の方法で行った。
(1)引裂強力
JIS L−1096
(2)パーマネントプレス性
JIS L−1096
(3)イージーケア性
AATCC−124
【0014】
(4)防縮性
JIS L−1096
(5)形態保持性
AATCC−124
(6)パッカリング性
AATCC−88B−1964T
(7)プリーツ保持性
JIS−1096
(8)遊離ホルムアルデヒド量
JIS−1096(アセチルアレトン法)
【0015】
実施例1
綿100%の織物生地(経,緯糸とも80s/2使いのブロード,目付150g/m2)に通常の精練,漂白,マーセライズを行った。次に,パッダーを用いて下記処方1の溶液に浸漬,ピックアップ60%にてパディング後,110℃で乾燥した。
【0016】
処方1
デナコールEX−851 15.0%
(水溶性エポキシ系樹脂,ナガセ化成株式会社製)
ビクロン55R 3.0%
(脂肪酸アミド系風合調節剤,一方社油脂株式会社製)
ポロンMF−5 20%
(シリコン系風合調節剤,信越化学工業株式会社製)
レペロンOPC 10%
(ポリオレフィン系風合調節剤,里田化学工業株式会社製)
【0017】
続いて,気相加工装置を用いて,下記気相加工条件1により130℃で5分間の気相加工を行った。
気相加工条件1
亜硫酸ガス濃度 : 2.0%
アンモニアガス濃度 : 0.5%
【0018】
本発明との比較のため,本実施例において処方1からデナコールEX−851を省き,気相加工条件1に代えて下記気相加工条件2を用いる他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用の加工布帛(比較例1)を得た。
気相加工条件2
ホルムアルデヒド濃度 : 7.0%
亜硫酸ガス濃度 : 2.0%
アンモニアガス濃度 : 0.5%
【0019】
本発明および比較用の加工布帛の性能を測定,評価し,その結果を合わせて表1に示した。
【0020】
【表1】
【0021】
表1より明らかなごとく,本発明による加工布帛は,遊離ホルマリンがなく,かつイージーケア性,パーマネントプレス性,防縮性においても優れた性能を有していることが分かる。
【0022】
実施例2
上記実施例1において,処方1による加工後,気相加工前にドレスシャツを縫製する他は,実施例1とまったく同一の方法により本発明および比較用の縫製品を得た。
【0023】
本発明および比較用の縫製品の性能を測定,評価し,その結果を合わせて表2に示した。
【0024】
【表2】
【0025】
表2より明らかなごとく,本発明方法による縫製品は,遊離ホルムアルデヒドがなく,しかも形態安定性,パッカリング性,プリーツ保持性においても優れた性能を有していた。
【0026】
【発明の効果】
本発明の方法によれば,セルロース系繊維布帛やその縫製品に,遊離ホルムアルデヒドを残留させることなく,布帛の場合には十分なパーマネントプレス性,イージーケア性,防縮性を付与することができ,縫製品の場合には十分な形態安定性,パッカリング性,プリーツ保持性を付与することができる。
Claims (2)
- セルロース系繊維を含有する布帛に、セルロース繊維に反応し得る架橋剤をパッダーにて付与し、しかる後に気相加工装置を用いて、気相化またはミスト化した触媒を触媒濃度0.1〜3.0%として吸着せしめ、熱処理して架橋剤を架橋せしめることを特徴とするセルロース系繊維布帛の加工方法。
- セルロース系繊維を含有する布帛に、セルロース繊維に反応し得る架橋剤をパッダーにて付与し、縫製品を形成し、しかる後に気相加工装置を用いて、気相化またはミスト化した触媒を触媒濃度0.1〜3.0%として吸着せしめ、熱処理して架橋剤を架橋せしめることを特徴とするセルロース系繊維布帛縫製品の加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2656795A JP3559337B2 (ja) | 1995-02-15 | 1995-02-15 | セルロース系繊維布帛の加工方法及び縫製品の加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2656795A JP3559337B2 (ja) | 1995-02-15 | 1995-02-15 | セルロース系繊維布帛の加工方法及び縫製品の加工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08218270A JPH08218270A (ja) | 1996-08-27 |
JP3559337B2 true JP3559337B2 (ja) | 2004-09-02 |
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JP2656795A Expired - Fee Related JP3559337B2 (ja) | 1995-02-15 | 1995-02-15 | セルロース系繊維布帛の加工方法及び縫製品の加工方法 |
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CN104532566A (zh) * | 2014-12-17 | 2015-04-22 | 无锡瑞贝纺织品实业有限公司 | 一种全棉面料的五防整理工艺 |
CN104975509A (zh) * | 2015-07-31 | 2015-10-14 | 上海纺织裕丰科技有限公司 | 一种环氧树脂的免烫工艺 |
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1995
- 1995-02-15 JP JP2656795A patent/JP3559337B2/ja not_active Expired - Fee Related
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