JP3557581B2 - 液処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば半導体ウエハやLCD用ガラス基板等の被処理体を処理液に浸漬して処理する液処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体製造装置の製造工程においては、半導体ウエハやLCD用ガラス等の被処理体(以下にウエハ等という)を例えばアンモニア水(NH4OH)やフッ化水素酸(HF)等の薬液やリンス液(例えば純水)等の処理液が貯留された処理槽に順次浸漬して洗浄処理を行う洗浄処理方法が広く採用されている。
【0003】
従来のこの種の洗浄処理装置として、処理槽に処理液を供給する処理液供給ラインを、薬液供給源と薬液供給手段例えばポンプ等を具備する薬液供給ラインと、処理槽の下部と、薬液と混合して処理液を生成する液例えば純水等の供給源に接続する液供給ラインにて形成した構造のものが知られている。この液処理装置によれば、処理槽内にリンス液(例えば純水)に薬液(例えばHF)を混入した処理液{例えば希釈フッ化水素酸(DHF)}を貯留して、この処理液にウエハ等を所定時間浸漬して、エッチング処理、例えばウエハ表面に付着したパーティクルの除去や化学的,物理的に吸着したNi,Cr等の重金属あるいは自然酸化膜等を除去することができる。その後、処理槽内に供給されるリンス液中にウエハを浸漬して、ウエハ表面に付着する薬液を除去することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこの種の液処理装置においては、液供給ラインが、処理槽の下部と、薬液と混合して処理液を生成する液例えば純水等の供給源に接続される構造であるため、例えば液供給ラインに介設されるバルブ等の機器類が何等かの原因で故障した場合、処理槽内の薬液や薬液供給側の薬液が純水供給源側に逆流する可能性があった。このように薬液が純水供給源側に逆流すると、以後の処理ができなくなるばかりか、純水を他の処理部に使用することができなくなるという問題がある。
【0005】
この発明は上記事情に鑑みなされたもので、液供給ライン中のバルブ等の機器類が故障した場合に処理液が液供給源側に逆流するのを防止するようにした液処理装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明の液処理装置は、処理液を貯留する処理槽と、該処理槽に薬液を供給するための薬液供給源を備えた薬液供給ラインと、薬液と混合して上記処理液を生成する液の供給源と、該液の供給源と上記処理槽の下部とに接続された液供給ラインと、を具備する液処理装置において、 上記液供給ラインの一部に、上記処理槽の上端面より高い位置まで迂回する上方迂回路を形成すると共に、この上方迂回路に、バッファタンクを介して大気に開放する分岐路を接続し、かつ、上記バッファタンクに排液管を接続してなる、ことを特徴とする(請求項)。
【0008】
この発明において、上記排液管に開閉バルブを介設する方が好ましい(請求項2)。また、上記上方迂回路の最上位置又は最上位置よりも処理槽側の適宜位置に、分岐路を接続する方が好ましい(請求項3)。
【0009】
上記のように構成することにより、万が一、液供給ライン中のバルブ等の機器類が故障して、処理槽中の処理液(薬液や薬液供給源側の薬液等を含む)が、液供給ラインを介して液供給源側に逆流しても、処理液が上方迂回路を流れる際、大気側から上方迂回路内に空気が流入することで、処理液が液供給源側に逆流するのを防止することができる。したがって、以後の処理の中断等のロスを可及的に少なくすることができると共に、純水の他の処理部への使用を可能にするなど装置の信頼性の向上を図ることができる(請求項1〜)。
【0010】
また、上記分岐路を、バッファタンクを介して大気に開放することにより、液供給ラインを逆流する処理液(薬液等を含む)、あるいは、通常時の液供給源の供給圧が高い場合に分岐路から流出する液をバッファタンク内に貯留することができ、その後、必要に応じて排液することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。この実施形態では、この発明の液処理装置を半導体ウエハの洗浄処理システムに適用した場合について説明する。
【0012】
図1はこの発明に係る液処理装置を適用した洗浄処理システムの一例を示す概略平面図である。
【0013】
上記洗浄処理システムは、被処理基板である半導体ウエハW(以下にウエハWという)を水平状態に収納する容器例えばキャリア1を搬入、搬出するための搬入・搬出部2と、ウエハWを薬液、洗浄液等で液処理すると共に乾燥処理する処理部3と、搬入・搬出部2と処理部3との間に位置してウエハWの受渡し、位置調整及び姿勢変換等を行うインターフェース部4とで主に構成されている。
【0014】
上記搬入・搬出部2は、洗浄処理システムの一側端部にはキャリア搬入部5aとキャリア搬出部5bが併設されると共に、ウエハの受渡し部6が設けられている。この場合、キャリア搬入部5aとウエハ受渡し部6との間には図示しない搬送機構が配設されており、この搬送機構によってキャリア1がキャリア搬入部5aからウエハ受渡し部6へ搬送されるように構成されている。
【0015】
また、キャリア搬出部5bとウエハ受渡し部6には、それぞれキャリアリフタ(図示せず)が配設され、このキャリアリフタによって空のキャリア1を搬入・搬出部2上方に設けられたキャリア待機部(図示せず)への受け渡し及びキャリア待機部からの受け取りを行うことができるように構成されている。この場合、キャリア待機部には、水平方向(X,Y方向)及び垂直方向(Z方向)に移動可能なキャリア搬送ロボット(図示せず)が配設されており、このキャリア搬送ロボットによってウエハ受渡し部6から搬送された空のキャリア1を整列すると共に、キャリア搬出部5bへ搬出し得るようになっている。また、キャリア待機部には、空キャリアだけでなく、ウエハWが収納された状態のキャリア1を待機させておくことも可能である。
【0016】
上記ウエハ受渡し部6は、上記インターフェース部4に開口しており、その開口部には蓋開閉装置7が配設されている。この蓋開閉装置7によってキャリア1の蓋体(図示せず)が開放あるいは閉塞されるようになっている。したがって、ウエハ受渡し部6に搬送された未処理のウエハWを収納するキャリア1の蓋体を蓋開閉装置7によって取り外してキャリア1内のウエハWを搬出可能にし、全てのウエハWが搬出された後、再び蓋開閉装置7によって蓋体を閉塞することができる。また、キャリア待機部からウエハ受渡し部6に搬送された空のキャリア1の蓋体を蓋開閉装置7によって取り外してキャリア1内へのウエハWを搬入可能にし、全てのウエハWが搬入された後、再び蓋開閉装置7によって蓋体を閉塞することができる。なお、ウエハ受渡し部6の開口部近傍には、キャリア1内に収納されたウエハWの枚数を検出するマッピングセンサ8が配設されている。
【0017】
上記インターフェース部4には、複数枚例えば25枚のウエハWを水平状態に保持すると共に、ウエハ受渡し部6のキャリア1との間でウエハWを受け渡す水平搬送手段例えばウエハ搬送アーム9と、複数枚例えば50枚のウエハWを所定間隔をおいて垂直状態に保持する図示しないピッチチェンジャと、ウエハ搬送アーム9とピッチチェンジャとの間に位置して、複数枚例えば25枚のウエハWを水平状態と垂直状態とに変換する姿勢変換手段例えば姿勢変換装置10と、垂直状態に姿勢変換されたウエハWに設けられたノッチ(図示せず)を検出する位置検出手段例えばノッチアライナ(図示せず)が配設されている。また、インターフェース部4には、処理部3と連なる搬送路16が設けられており、この搬送路1にウエハ搬送手段例えばウエハ搬送チャック15が移動自在に配設されている。
【0018】
一方、上記処理部3には、ウエハWに付着するパーティクルや有機物汚染物を除去する第1の処理ユニット11と、ウエハWに付着する金属汚染物を除去する第2の処理ユニット12と、ウエハWに付着する化学酸化膜を除去すると共に乾燥処理する洗浄・乾燥処理ユニット13及びチャック洗浄ユニット14が直線状に配列されており、第1及び第2の処理ユニット11,12と洗浄乾燥処理ユニット13にこの発明に係る液処理装置が用いられている。なお、各ユニット11〜14と対向する位置に設けられた搬送路16に、X,Y方向(水平方向)、Z方向(垂直方向)及び回転方向(θ方向)に移動可能な上記ウエハ搬送チャック15が配設されている。また、搬送路路16と反対側の各ユニット11〜14と対向する位置には、薬液タンクや配管機器類を収容する収容部17が形成されている。
【0019】
次に、この発明に係る液処理装置について説明する。
【0020】
参考実施形態
図2はこの発明に係る液処理装置の参考実施形態を示す概略断面図である。上記液処理装置は、薬液例えばフッ化水素酸(HF)と液例えば純水とを混合した処理液例えば希釈液(DHF){以下に単に処理液という}やリンス液例えば純水等を貯留すると共に、処理液あるいはリンス液中に被処理体例えば半導体ウエハW(以下にウエハWという)を浸漬してその表面を洗浄する処理槽20と、処理槽20の下部に接続して、処理槽内に処理液や純水を供給する処理液供給ライン30とで主に構成されている。
【0021】
この場合、処理槽20は、処理液や純水を貯留する内槽21と、この内槽の上端開口部を包囲し、内槽21からオーバーフローした処理液や純水を受け止める外槽22とで構成されている。また、処理槽20の上方には、上記ウエハ搬送チャック15との間で複数枚例えば50枚のウエハWを受け取り又は受け渡すウエハボート23が昇降可能に配設されており、このウエハボート23の下降によって複数枚例えば50枚のウエハWが内槽21内に貯留された処理液や純水に浸漬されるように構成されている。
【0022】
一方、処理液供給ライン30は、薬液供給源例えばHF供給源31に接続する薬液供給ライン32と、液例えば純水の供給源33(以下に純水供給源33という)に接続する液供給ライン34(以下に純水ライン34という)にて形成されている。このように薬液供給ライン32と純水供給ライン34の2系統からなる処理液供給ライン30は、薬液供給ライン32と純水供給ライン34を合流させて薬液と純水とを混合して処理液を生成した後、分岐された処理液供給部24から処理槽20内に処理液を供給し得るように構成されている。
【0023】
この場合、薬液供給ライン32には、処理槽20内に供給する薬液(HF)を所定量貯留する定量タンク35と、定量タンク35内に貯留された薬液を所定量処理槽20に送る薬液供給手段としての定量ポンプ36が介設されており、定量タンク35と定量ポンプ36との間に、切換バルブ37を介してHF供給源31が接続されている。この場合、薬液供給手段を定量ポンプ36にて形成する場合について説明したが、定量ポンプ36を用いずに、例えばN2ガス等の圧送ガスを定量タンク35内に供給して、薬液(HF)を処理槽20内に供給するようにしてもよい。
【0024】
一方、純水供給ラインの一部には処理槽20内に貯留される処理液Lの液面の高さより上方に位置する上方迂回路38が形成されており、この上方迂回路38中の少なくとも一箇所には分岐点Xがあり、この分岐点Xには大気に開放する分岐路39が接続されている。この場合、ある位置(例えば床面)を基準水平面Fとして、基準水平面Fから処理槽20の内槽21の上端面までの高さHAに対し、基準水平面Fから上方迂回路38の最高点の高さHBは、HA<HBの関係になっている。また、この大気開放された分岐路39は、上方迂回路38の配管径よりも細く形成され、絞り40が途中に介設されている。
【0025】
なお、上方迂回路38と処理液供給部24との間には、純水供給ライン34内を流れる純水の流量を検出すると共に、その検出信号を上記定量ポンプ36の駆動部に伝達するフローメータ41と、切換バルブ42が介設されている。また、上方迂回路38と純水供給源33との間には、処理槽20側へのみ流し、純水供給源33への液の逆流を防止する逆止弁43が介設されている。
【0026】
上記のように構成される液処理装置において、切換バルブ42を切り換えると共に、定量ポンプ36を駆動することにより、処理槽20側に向かって所定量の純水が純水供給ライン34を流れると共に、所定量の薬液が定量タンク35から薬液供給ライン32を流れる。そして、合流部で合流(混合)され、所定濃度の処理液が生成されて処理槽20の内槽21内に供給される。このとき通常、純水が処理槽20側に流れている場合、分岐路39から大気側に若干の純水が流出しているが、配管径を細くし絞り40を介設しているため、処理槽20側に流れる流量よりも小さくなる。つまり排液する純水の流量が少量ですむ。その後、処理槽20の内槽21内に貯留された処理液L内にウエハボート23によって支持された複数枚例えば50枚のウエハWが所定時間浸漬されて、ウエハWの表面に付着するパーティクル等が除去される。
【0027】
上記のようにしてウエハWを洗浄する際に、何等かの原因で純水供給源33の供給圧が低下したとき、逆止弁43が正常に機能しなかったり、定量ポンプ36を停止させることができるフローメータ41が故障すると、処理槽20内の処理液Lの重量により処理槽20内の処理液L及び定量ポンプ36によって供給される薬液とが純水供給源33側に逆流しようとする。このように逆流しようとした場合、上方迂回路38においてサイフォン管現象により、純水供給ライン34内の純水だけでなく、薬液供給ライン32内の薬液や処理槽20内の既に薬液が混入した処理液Lが、純水供給ライン34内を逆流して純水供給源33側に流れようとしてしまう。しかしこの際、上方迂回路38中で内槽21の上端面よりも高い位置にある上方迂回路38中に大気開放した分岐路39から空気が流入してくる。このとき、図3に示すように、上方迂回路38の最高点から処理槽20側の配管中では、内槽21内の処理液Lの液面と同じ高さから少なくとも上方迂回路38の最高点の高さHB(図2,図3では分岐点Xの高さHCが上方迂回路38の最高点の高さHBと等しい場合を示す)までの間に空気だけの領域Yを形成する。ここで更に純水供給源33の供給圧が低いと、この空気領域Yは、最高点を越えて反対側つまり純水供給源33側までの更に広い範囲にわたって形成される。よって、内槽21内の処理液Lの液面の高さと上方迂回路38中の上記空気領域Yまでの純水(ここで、上記空気領域Yに接するあたりの液は最初は純水であつても時間と共に薬液が拡散してきた場合は処理液とも言える)の高さとは同じ高さで常に釣合うことになり、定量ポンプ36が薬液を送り続けたとしても、この釣合いは常に保たれ、最大高くなっても内槽21の上端面の高さHAまでで、内槽21を溢れた分は全て外槽22に流れていく。更に、溢れた分の処理液Lは、図示していない排液管路により外槽22から排出することもできる。
【0028】
したがって純水供給ライン34内では、この大気開放した分岐路39によって形成される空気領域Yにより、内槽21の上端面の高さHAより上流側つまり純水供給源33側への薬液の逆流を防止することができる。また、上記構成では、分岐点X及び分岐路39の個数は1つであったが、個数は1つに限らず複数個でもよく、また分岐点Xの高さは上方迂回路38の最高点の高さHBと等しい場合であつたが、分岐点Xの位置は、内槽21の上端面の高さHAと等しい点から上方迂回路38の最高点を越えて純水供給源33側までの範囲であればよく、このような構成でも空気領域Yを形成し薬液の逆流を防止することができる。このようにして薬液の逆流を防止することにより、以後の処理の中断等のロスタイムを少なくすることができると共に、純水の他の処理部への使用を可能にすることができる。
【0029】
なお、フローメータ41の故障によって定量ポンプ36の駆動を停止することで、定量ポンプ36からの逆流を防止することは可能であるが、処理槽20内に貯留された処理液Lの存在によって薬液が純水供給源33側に逆流することを完全に防止することはできない。したがって、純水供給ライン34に、上述した上方迂回路38及び大気に開放する分岐路39を設けることで、薬液が純水供給源33側に逆流するのを防止することができる。
【0030】
第一実施形態
図4はこの発明に係る液処理装置の第一実施形態を示す概略断面図である。
【0031】
第一実施形態は、純水供給源33の供給圧が十分に高く、処理槽20側に純水が流れる際に、分岐路39から流出する純水を、一旦貯留した後に排液できるようにした場合である。すなわち、図4に示すように、上記上方迂回路38に接続される分岐路39に大気開放部44を有するバッファタンク45を接続すると共に、バッファタンク45の下端部に、開閉バルブ46を介して排液管47を接続した場合である。なお、第一実施形態において、その他の部分は上記参考実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して、説明は省略する。
【0032】
参考実施形態では、分岐路39は、配管径を細くし、なおかつ絞り40を介設しているため、通常、純水が処理槽20側に流れている場合、処理槽20側に流れる流量よりも小さくはなるが、分岐路39から大気側に若干の純水が流出している。つまり分岐路39から純水の排液を行っていることになる。しかし、分岐路39の出口が配設される場所が、直接純水を排液できない場所であったり、排液できる場所が遠くにあるときに、上方迂回路38をそこまで配管すると、配管径が太いため非常にスペースを取ったり、配管が複雑で組み立てやメンテナンスが困難になる。もし、上方迂回路38の代わりに分岐路39を排液できる場所まで配管すると、分岐路39が非常に長くなり、液が逆流し始めても空気が上方迂回路38内にすぐに入ってこれない場合には、逆流し始めてから上記空気領域Yが管内に形成するまでのタイムラグに一部の処理液(又は薬液)が純水供給源33側に流れ込む可能性がある。
【0033】
そこで、第一実施形態のように、バッファタンク45に適度な長さの分岐路39を接続すると共に、バッファタンク45の上部に大気開放部44を設け、下部には開閉バルブ46を介して排液管47を接続し、排液管47の出口を排液可能な場所まで配管することで、通常、処理槽20側に純水が流れている際に、分岐路39を通過した純水は、一旦バッファタンク45に貯留される。このとき、大気開放部44からは流入してきた純水の量分の空気がバッファタンク45外に抜けていく。また、この貯蔵された純水は所定の量あるいは所定の時間溜めた後、排液可能な場所(例えば純水のドレインライン)まで排液管47を通って排液される。よって、分岐路39の排液と排液管47の排液とは完全に独立して排液が行えるので排液管47の配管は自由に使える。
【0034】
ここで、バッファタンク45の位置(高さ)は任意に設定できるが、分岐路39の長さが上記タイムラグにより一部の処理液が純水供給源33側に流れ込まない程度離れた位置に設置する方が好ましい。また、バッファタンク45内に所定量あるいは所定時間純水を溜めているが、常に開閉バルブ46を開いて純水を排液し続けてもよい。また、この排液する純水を再利用するため、排液管47の出口を他の純水が必要な処理部や供給ラインなどに接続(供給圧力が必要な場合は排液管47の途中にポンプなどを介設する)してもよい。
【0035】
上記のように構成される液処理装置において、何等かの原因で純水供給源33の供給圧が低下したとき、逆止弁43が正常に機能しなかったり定量ポンプ36を停止させることができるフローメータ41が故障すると、処理槽20内の処理液Lの重量により処理槽20内の処理液L及び定量ポンプ36によって供給される薬液とが純水供給源33側に逆流しようとする。このように逆流しようとした場合、上方迂回路38においてサイフォン管現象により、純水供給ライン34内の純水だけでなく、薬液供給ライン32内の薬液や処理槽20内の既に薬液が混入した処理液Lが、純水供給ライン34内を逆流して純水供給源33側に流れようとしてしまう。しかしこの際、上方迂回路38中で内槽21の上端面よりも高い位置にある上方迂回路38中に大気開放部44からバッファタンク45及び分岐路39を通って空気が流入してくる。このときバッファタンク45中に貯留しておいた純水が、分岐路39に流入しないように、つまり、バッファタンク45と分岐路39との接続部よりも常に純水の水位が下になるように、開閉バルブ46を開いて排液を行わなければならない。
【0036】
この後は上記参考実施形態と同様に、上方迂回路38の最高点から処理槽20側の配管中では、内槽21内の処理液Lの液面と同じ高さから少なくとも上方迂回路38の最高点の高さHB(図4では分岐点Xの高さHCが上方迂回路38の最高点の高さHBと等しい場合を示す)までの間に空気だけの領域Yを形成する。ここで更に純水供給源33の供給圧が低いと、この空気領域Yは、最高点を越えて反対側つまり純水供給源33側までの更に広い範囲にわたって形成される。よって、内槽21内の処理液Lの液面の高さと、上方迂回路38中の上記空気領域Yまでの純水(ここで、上記空気領域に接するあたりの液は最初は純水であっても時間と共に薬液が拡散してきた場合は処理液とも言える)の高さとは同じ高さで常に釣合うことになり、定量ポンプ36が薬液を送り続けたとしても、この釣合いは常に保たれ、最大高くなっても内槽21の上端面の高さHAまでで、内槽21を溢れた分は全て外槽22に流れていく。更に、溢れた分の処理液Lは、図示しない排液路により外槽22から排出することもできる。
【0037】
したがって、純水供給ライン34内では、この大気開放した分岐路39によって形成される空気領域Yにより、内槽21の上端面の高さHAより上流側つまり純水供給源33側への薬液の逆流を防止することができる。また、上記構成では、分岐点X及び分岐路39の個数は1つであったが、個数は1つに限らず複数個でもよい。また、分岐点Xの位置は、内槽21の上端面の高さHAと等しい点から上方迂回路38の最高点を越えて純水供給源33側までの範囲であればよく、このような構成でも空気領域Yを形成し薬液の逆流を防止することができる。このようにして薬液の逆流を防止することにより、以後の処理の中断等のロスタイムを少なくすることができると共に、純水の他の処理部への使用を可能にすることができる。
【0038】
第二実施形態
図5はこの発明に係る液処理装置の第二実施形態を示す概略断面図、図6は第二実施形態の要部を示す概略断面図である。
【0039】
第二実施形態は、上記第一実施形態において分岐点Xが内槽21の上端面の高さHAよりも低い点に位置する場合である。すなわち、図6に示すように、上方迂回路38(純水供給ライン34の一部)に接続される分岐路39の接続部である分岐点Xの高さHCと内槽21の上端面の高さHAとがHA>HCの関係になっている。また、上方迂回路38の最高点の高さHBと内槽21の上端面HAとの関係は、上記参考及び第一実施形態と同様にHA<HBの関係となっている。なお、その他の部分は第一実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して、説明は省略する。
【0040】
上記のように構成された液処理装置において、何等かの原因で純水供給源33の供給圧が低下したとき、逆止弁43が正常に機能しなかったり、定量ポンプ36を停止させることができるフローメータ41が故障すると、処理槽20内の処理液Lの重量により処理槽20内の処理液L及び定量ポンプ36によって供給される薬液とが純水供給源33側に逆流しようとする。しかしこの際、上方迂回路38中の内槽21の上端面よりも低い位置にある分岐点Xより、大気開放部44からバッファタンク45及び分岐路39を通って空気が流入してくる。空気が流入し始めた際には、上方迂回路38の液面の高さは、その時点での内槽21内の処理液Lの液面の高さと等しくなる。しかし、上記処理液Lの液面の高さが分岐路Xの高さHCよりも高い時点では、上方迂回路38中で分岐路Xよりも上に位置する純水が急速に分岐路39を通り、バッファタンク45へ流出していく。最終的に液面の高さは、図6に示すように、上方迂回路38の最高点から処理槽20側の配管中及び処理槽20側では、分岐点Xの高さHCとなり、以後この高さでずっと釣合いを保つ。その間、もし定量ポンプ36から薬液供給ライン32を通して薬液が送られて来ても、同じ量の液が分岐路39からバッファタンク45に排出されつづけ、液面の釣合いの高さは変化しない。しかし、薬液の濃度は除々に上がっていくので、分岐路39から、初めは純水が排出されていたとしても、徐々に薬液濃度の濃い処理液が分岐路39を介してバッファタンクに流れ込む。したがって、バッファタンク45に接続された排液管47は、排液可能な場所例えば処理槽20から出る薬液の排液ラインなどに接続して、排液を行わなければならない。したがって、バッファタンク45には常に純水あるいは処理液が流れるので、開閉バルブ46は開いたままで常時排液を行う方がよい。
【0041】
このような構成により、分岐点Xの高さHCから少なくとも上方迂回路38の最高点の高さHBまでは空気領域Yが形成されて、薬液(あるいは処理液)の吸水供給源33側への逆流を防止することができる。このようにして薬液の逆流を防止することにより、以後の処理の中断などのロスタイムを少なくすることができると共に、純水の他の処理部への使用を可能にすることができる。
【0042】
なお、上記説明では、HA<HBとしているが、HA>HBであっても、HB>HCの関係が成立していれば、上記と同様に空気領域Yが形成されるので、逆流を防止することができる。
【0043】
◎その他の実施形態
(1)上記実施形態では、処理液供給ライン30を形成する薬液供給ライン32と純水供給ライン34の2系統を、処理槽20の下部に接続して、薬液と純水を混合して処理液を生成した後に処理槽20内に供給する場合について説明したが、必ずしも、薬液供給ライン31と純水供給ライン34の双方を処理槽20の下部に接続する必要はなく、少なくとも純水供給ライン34を処理槽20の下部に接続する構造のものであれば、薬液供給ライン32を処理槽20の上方側に配管して薬液を処理槽20の上方から供給させるようにしたものであってもよい。
【0044】
(2)また、上記実施形態では、処理液供給ライン30を、薬液供給ライン32と純水供給ライン34の2系統で形成して処理槽20の下部に接続する場合、あるいは、純水供給ライン32を処理槽20の下部に接続し、薬液供給ライン32を処理槽20の上方側に配管する場合等、薬液供給ライン32と純水供給ライン34の2系統を具備する場合について説明したが、処理液供給ライン30を1系統で形成することも可能である。
【0045】
すなわち、図7に示す第二参考実施形態のように、処理液としてのリンス液例えば純水の供給源33と処理液供給部24とを接続する純水供給ライン34のみで処理液供給ライン30を形成すると共に、処理液供給ライン30の一部に、処理槽20内に貯留されるリンス液(純水)Lの液面より上方の位置まで迂回する上方迂回路38を形成すると共に、上方迂回路38に、大気に開放する分岐路39を接続するようにしてもよい。
【0046】
なお、第二参考実施形態において、その他の部分は上記参考実施形態ないし第二実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して、説明は省略する。
【0047】
上記のように構成することにより、処理槽20内にリンス液(純水)を供給してウエハWの表面に付着する薬液やパーティクル等を除去することができる。
【0048】
しかし、上記のようにしてウエハWをリンス処理する際、何等かの原因で純水供給源33の供給圧が低下したとき、逆止弁43が正常に機能しなかったり、あるいは、フローメータ41が故障すると、上述したように、処理槽20内のリンス処理に供されたパーティクル等を含む処理液(リンス液)Lが純水供給源33側に逆流しようとする。このとき、純水供給ライン34に、上述した上方迂回路38及び大気に開放する分岐路39を設けることで、パーティクル等を含む処理液(リンス液)Lが純水供給源33側に逆流するのを防止することができる。
【0049】
(3)なお、上記実施形態では、この発明に係る液処理装置が第2の処理ユニット12に適用される場合について説明したが、第1の処理ユニット11や洗浄・乾燥処理ユニット13にも適用できることは勿論である。
【0050】
(4)また、上記実施形態では、この発明に係る液処理装置を半導体ウエハの洗浄処理システムに適用した場合について説明したが、半導体ウエハ以外のLCD用ガラス基板等にも適用できることは勿論である。
【0051】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば、上記のように構成されているので、以下のような効果が得られる。
【0052】
(1)この発明によれば、万が一、液供給ライン中のバルブ等の機器類が故障して、処理槽中の処理液(薬液や薬液供給源側の薬液等を含む)が、液供給ラインを介して液供給源側に逆流しても、処理液が上方迂回路を流れる際、大気側から上方迂回路内に空気が流入することで、処理液が液供給源側に逆流するのを防止することができる。したがって、以後の処理の中断等のロスを可及的に少なくすることができると共に、液(純水)の他の処理部への使用を可能にするなど装置の信頼性の向上を図ることができる。
【0053】
(2)また、液供給ラインを逆流する処理液、あるいは、通常時の液供給源の供給圧が高い場合に分岐路から流出する液をバッファタンク内に貯留することができ、その後、必要に応じて排液することができるので、上記(1)に加えて逆流した処理液(薬液等を含む)の管理を十分にすることができると共に、安全性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る液処理装置を適用した洗浄処理システムの概略平面図である。
【図2】この発明に係る液処理装置の参考実施形態を示す概略断面図である。
【図3】参考実施形態の要部を示す概略断面図である。
【図4】この発明に係る液処理装置の第一実施形態を示す概略断面図である。
【図5】この発明に係る液処理装置の第二実施形態を示す概略断面図である。
【図6】第二実施形態の要部を示す概略断面図である。
【図7】この発明に係る液処理装置の第二参考実施形態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
W 半導体ウエハ(被処理体)
20 処理槽
30 処理液供給ライン
31 HF供給源(薬液供給源)
32 薬液供給ライン
33 純水供給源(液供給源)
34 純水供給ライン(液供給ライン)
36 定量ポンプ(薬液供給手段)
38 上方迂回路
39 分岐路
41 フローメータ
42 切換バルブ
44 大気開放部
45 バッファタンク
47 排液管

Claims (3)

  1. 処理液を貯留する処理槽と、該処理槽に薬液を供給するための薬液供給源を備えた薬液供給ラインと、薬液と混合して上記処理液を生成する液の供給源と、該液の供給源と上記処理槽の下部とに接続された液供給ラインと、を具備する液処理装置において、
    上記液供給ラインの一部に、上記処理槽の上端面より高い位置まで迂回する上方迂回路を形成すると共に、該上方迂回路に、バッファタンクを介して大気に開放する分岐路を接続し、かつ、上記バッファタンクに排液管を接続してなる、ことを特徴とする液処理装置。
  2. 請求項1記載の液処理装置において、
    上記排液管に開閉バルブを介設してなる、ことを特徴とする液処理装置。
  3. 請求項1又は2記載の液処理装置において、
    上記上方迂回路の最上位置又は最上位置よりも処理槽側の適宜位置に、分岐路を接続してなる、ことを特徴とする液処理装置。
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