JP3556067B2 - 剪断型圧電素子を用いたアクチュエータ及びこのアクチュエータを使用したヘッド微小移動機構 - Google Patents

剪断型圧電素子を用いたアクチュエータ及びこのアクチュエータを使用したヘッド微小移動機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は剪断型圧電素子を用いたアクチュエータ、及びこのアクチュエータを使用したヘッド微小移動機構に関し、特に、高精度に位置決めが可能な剪断型圧電素子を用いたアクチュエータ、及びこのアクチュエータを使用したヘッド微小移動機構に関する。
【0002】
磁気ディスク装置は、近年急激に市場拡大を遂げているマルチメディア機器のキーデバイスの1つである。マルチメディア機器では、画像や音声等をより大量に、かつ高速に取り扱うため、より記憶容量の多い装置の開発が望まれている。磁気ディスク装置の大容量化は一般に、ディスク1枚当たりの記憶容量を増加させることで実現する。しかし、ディスクの直径を変えずに記憶密度を急激に増加させるとトラックピッチが急激に狭まるため、記録トラックに対する読み書きを行うヘッド素子の位置決めを如何に正確に行うかが技術的な問題となっており、位置決め精度の良いヘッドアクチュエータが望まれている。
【0003】
【従来の技術】
従来、磁気ディスク装置においては、高精度の位置決めを行うために、一般にキャリッジ等の可動部の剛性を向上させ、面内方向の主共振点周波数を上げる試みがなされてきた。しかし、共振点の向上には限界があり、仮に可動部の面内共振点を大幅に上げることができたとしても、可動部を支持する軸受けのばね特性に起因する振動が発生してしまい、位置決め精度を低下させるという問題を解決することはできなかった。
【0004】
これらの問題を解決する手段の1つとして、ヘッドアクチュエータのアームの先端にトラックフォロー用の第2のアクチュエータを設けることが提案されている。この第2のアクチュエータは、ヘッドアクチュエータの動作とは独立に、アームの先端部に設けられたヘッドを微小移動させることができるものである。
例えば、図24(a) に示す特開平3−69072号公報には、ディスク装置100のメインアクチュエータ110の他に、アーム111の先端にサブアクチュエータ120を設けたものが開示されている。このサブアクチュエータ120は積層型のピエゾ素子123を2個使用してヘッド114を微小移動させるものである。このサブアクチュエータ120には、厚み方向に変位するピエゾ素子を複数枚積層して構成される積層型のピエゾ素子123がヘッドの移動平面の中に2個設けられており、ヘッドの移動平面の面内でヘッドの移動方向と同じ方向にヘッドが微小に変位できるようになっている。
【0005】
更に、このサブアクチュエータ120では、積層型のピエゾ素子123は2本のアーム111の延長方向に2個配置されており、2個のピエゾ素子123の間の部分には、図24(b) にその詳細が示されるように、揺動センタスプリング121が設けられている。この揺動センタスプリング121は、センタアーム122の長手方向に垂直な方向にセンタアーム122の両側から内側に向かって複数本のスリット124を交互に設けて構成される。この複数本のスリット122により、センタアーム122はスプリングとして機能し、積層型のピエゾ素子123を与圧すると共に伸縮動作を増長する。積層型のピエゾ素子123とアーム111の間は絶縁材で電気的に絶縁されており、両端の電極からリード線が引出されてこれを介して積層型のピエゾ素子123の駆動電圧が与えられる。
【0006】
この従来例における問題点は、積層型ピエゾ素子123の製造性が困難であること、高精度に加工された与圧バネ機構が必要なこと、リード線または線材による積層型ピエゾ素子123の電極の引出しが必要なこと等である。
更に、特許公報第2528261号に記載の発明では、やはりアームの先端にトラックフォロー用の微動アクチュエータを設けたヘッドの微小移動機構が開示されている。ここでは、図25(a) に示すように、ヘッドアクチュエータHAのキャリッジ5に突設されたアクセスアーム2と、ヘッド4が先端部に取り付けられた支持ばね3とを連結する連結板1にヘッドの微小移動機構MTが設けられている。キャリッジ5は回転軸6に取り付けられ、連結板1のアクセスアーム2への固定は、アクセスアーム2に形成された固定用孔2aに、連結板1の裏面に設けられた突起16を嵌合して接着剤等によって行われる。
【0007】
ヘッドの微小移動機構MTが設けられる連結板1には、固定領域10、可動領域11、伸縮領域12、ヒンジ部13、および空隙15が設けられている。そして、図25(b) に示すように、伸縮領域12にはその表裏に溝部12aが設けられており、この溝部12aにピエゾ素子14が固定されている。
連結板1の中心線に対して線対称の位置にあるピエゾ素子14は、同時に逆向きに変形させられる。ピエゾ素子14は図26(a) に矢符にて示す厚さ方向に分極されている。そして、連結板1が共通電極として接地され、両ピエゾ素子14の外側面に電源8,8′から異なる電位が与えられると、電源8により通電されたものは分極方向と逆向きの電界がかかって長手方向に伸び、電源8′により通電されたものは分極方向と同方向の電界がかかって長手方向に縮む。
【0008】
図26(b) は、両ピエゾ素子の表裏両側にピエゾ素子14の外側面に電源8′から同じ電位が与えられる場合の構成を示すものである。この場合も、ピエゾ素子14は矢符にて示される厚さ方向に分極されている。そして、連結板1は同様に共通電極として接地され、両ピエゾ素子14の外側面に電源8′から同じ電位が与えられると、図面左側のピエゾ素子14には分極方向と逆向きの電界がかかって長手方向に伸び、図面右側のピエゾ素子14には分極方向と同方向の電界がかかって長手方向に縮むので、図26(a) の構成と同じ動作が行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のような構成のヘッドの微小移動機構では、積層型ピエゾ素子の製造性と、素子外形寸法の精度が必要であり、アームにも高い寸法加工精度が必要であること、また、比較的剛性の高い連結板を伸び縮みさせる必要があり、多くの力が必要でストロークが確保できないという問題点があった。
【0010】
そこで、本発明は、前記従来の問題点を解消し、素子の高い寸法精度が必要されないと共に、高精度の位置決めが可能な剪断型圧電素子を用いたアクチュエータ及びこのアクチュエータを使用したヘッド微小移動機構を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する本発明の特徴は、以下に第1から第4の発明として示される。
第1の発明の構成上の特徴は、剪断型圧電素子を用いたアクチュエータを、固定端側に設けられた所定深さを備えた円形の溝と、この円形の溝の内周面上に、この内周面を左右対称に2分割するように設けられる2つの電極と、これら2つの電極の内周面上に所定の肉厚を備えてそれぞれ積層され、分極方向が分割線に対して線対称である半リング状の2つの剪断型圧電素子と、2つの半リング状の剪断型圧電素子の両方の内周面に跨がって設けられる対向電極、及び、この対向電極の内周面に固着される回転軸とから構成し、2つの電極間に通電することによって、前記回転軸を回転させることにある。
【0016】
第2の発明の構成上の特徴は、少なくとも1枚の記録ディスクと、この記録ディスクの情報記録面に対してそれぞれ1つ設けられて情報の読み書き動作を行うヘッドと、このヘッドを記録ディスク上の所望の記録トラックに位置決めするために記録ディスクの半径方向に移動させるヘッドアクチュエータとを備えたディスク装置において、ヘッドをヘッドアクチュエータの動作と独立に微小距離だけ移動させるためにヘッドアクチュエータの一部に第1の発明のアクチュエータを用いたヘッドの微小移動機構であって、アクチュエータの固定端がヘッドアクチュエータのアームの先端部に設けられ、アクチュエータの可動部がヘッドアクチュエータの支持ばねの基部に取り付けられていることにある。
【0017】
第3の発明の構成上の特徴は、剪断型圧電素子を用いたアクチュエータであって、固定端側に設けられた所定深さを備えたスリット状の深い溝と、スリット状の深い溝内の対向する2つの平面上にそれぞれ設けられた2つの電極と、この2つの電極の上にそれぞれ積層される所定の厚さを備えた2つの剪断型圧電素子と、2つの剪断型圧電素子の間の隙間に挿入されて固定される導電性の移動板とから構成され、2つの電極間と移動板との間に通電することによって、剪断型圧電素子の分極方向に応じて前記移動板を変位させることにある。
【0018】
第4の発明の構成上の特徴は、少なくとも1枚の記録ディスクと、この記録ディスクの情報記録面に対してそれぞれ1つ設けられて情報の読み書き動作を行うヘッドと、このヘッドを記録ディスク上の所望の記録トラックに位置決めするために記録ディスクの半径方向に移動させるヘッドアクチュエータとを備えたディスク装置において、ヘッドをヘッドアクチュエータの動作と独立に微小距離だけ移動させるためにヘッドアクチュエータの一部に第3の発明のアクチュエータを用いたヘッドの微小移動機構であって、アクチュエータの固定端をヘッドアクチュエータのアームの先端部とし、アクチュエータの移動板をヘッドアクチュエータの支持ばねの基部としたことにある。
【0021】
第1の発明、及び第3の発明では、安価で精度の良いアクチュエータが得られる。
【0022】
第2の発明では、第1の発明のアクチュエータを使用した安価で精度の良いヘッドの微小移動機構が得られる。
第4の発明では、第3の発明のアクチュエータを使用した安価で精度の良いヘッドの微小移動機構が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を用いて本発明の実施形態を具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。
図1(a) は剪断型圧電素子24を用いた本発明のアクチュエータ20の基本的な構成を示すものであり、単一の剪断型圧電素子を用いたアクチュエータ20の一例の構成を分解して示している。本発明のアクチュエータ20は、固定端21側に所定間隔を隔てて並んで設けられた所定形状の2つの電極22,23の上側に、所定の肉厚を備えた剪断型圧電素子24が積層され、この剪断型圧電素子24の2つの電極22,23に対向する自由端側の面の全面には対向電極25が設けられて構成される。2つの電極22,23にはそれぞれリードパターン26,27が接続されている。
【0025】
図1(b) は図1(a) のアクチュエータ20の組立後の状態を示すものである。本発明のアクチュエータ20は、そのリードパターン26,27の先に電圧アンプ28とコントローラ29を接続することによって動作する。即ち、本発明のアクチュエータ20では、電圧アンプ28とコントローラ29を用いて2つの電極22,23間に電圧を印加することによって剪断型圧電素子24を変形させ、対向電極25をその面内で、例えば、二点鎖線で示す回転方向に変位させることができる。
【0026】
本発明のアクチュエータ20の変位の方向は、固定端21側に設けられた電極22,23に対する剪断型圧電素子24の分極の方向や、電極22,23に印加する電圧の方向によって異なる。電極22,23に印加する電圧の方向は、コントローラ29から出力する駆動信号の極性で決まる。従って、以下に示す図2から図5を用いて、本発明のアクチュエータ20の種々の実施例とその動作例を説明する。
図2(a) から図2(d) は本発明の第1及び第2の実施例のアクチュエータの構成例を示すものである。第1及び第2の実施例のアクチュエータでは、単一の剪断型圧電素子24が使用されている。
【0027】
図2(a) は剪断型圧電素子24の分極方向が一方向である第1の実施例のアクチュエータ20Aの構成を示すものである。第1の実施例のアクチュエータ20Aは、固定端21側に設けられた電極22,23の上に、分極方向が2つの電極22,23が並列に並ぶ方向に平行な剪断型圧電素子24が積層されており、その上に対向電極25が設けられている。
【0028】
図2(b) は図2(a) に示す第1の実施例のアクチュエータ20Aの電極22,23間に電圧を印加した時の、アクチュエータ20Aの変形方向を示すものである。2つの電極22,23間に電圧を印加すると、例えば、電極23に正の電圧を印加し、電極22に負の電圧を印加すると、分極方向の異なる剪断型圧電素子24が電気的に直列に接続された状態となり、2つの電極22,23の上側にある剪断型圧電素子24の伸縮方向が逆になる。この場合は、対向電極25が剪断型圧電素子24の中央部を中心にして二点鎖線で示す方向に回転する。電極22,23に印加する電圧の極性を逆にすれば、対向電極25は図2(b) に示される回転方向と逆方向に回転する。
【0029】
図2(c) は剪断型圧電素子24の分極方向が2つある第2の実施例のアクチュエータ20Bの構成を示すものである。第2の実施例のアクチュエータ20Bも、固定端21側に設けられた電極22,23の上に、分極方向が2つの電極22,23が並列に並ぶ方向に平行でかつ互いに逆方向である剪断型圧電素子24が積層されており、その上に対向電極25が設けられている。
【0030】
図2(d) は図2(c) に示す第2の実施例のアクチュエータ20Bの電極22,23間に電圧を印加した時の、アクチュエータ20Bの変形方向を示すものである。2つの電極22,23間に電圧を印加すると、例えば、電極23に正の電圧を印加し、電極22に負の電圧を印加すると、分極方向が同一の剪断型圧電素子24が電気的に直列に接続された状態となり、2つの電極22,23の上側にある剪断型圧電素子24の伸縮方向が同じになる。従って、この場合は、対向電極25は二点鎖線で示す方向に並進する。電極22,23に印加する電圧の極性を逆にすれば、対向電極25は図2(d) に示される並進方向と逆方向に並進する。
【0031】
図3(a) から図3(d) は本発明の第3及び第4の実施例のアクチュエータの構成例を示すものである。第3及び第4の実施例のアクチュエータでも単一の剪断型圧電素子24が使用されているが、剪断型圧電素子24の中央部には、2つの電極の並ぶ方向に平行に仕切溝241が設けられている。そして、この仕切溝241を境にして剪断型圧電素子24の分極方向が異なっている。
【0032】
図3(a) は剪断型圧電素子24の分極方向が2つある第3の実施例のアクチュエータ20Cの構成を示すものである。第3の実施例のアクチュエータ20Cは、固定端21側に設けられた電極22,23の上に、分極方向が仕切溝241を境にして離反する方向を向いている剪断型圧電素子24が積層されており、その上に対向電極25が仕切溝241を覆って全面に設けられている。
【0033】
図3(b) は図3(a) に示す第3の実施例のアクチュエータ20Cの電極22,23間に電圧を印加した時の、アクチュエータ20Cの変形方向を示すものである。2つの電極22,23間に電圧を印加すると、分極方向が同一の剪断型圧電素子24が電気的に直列に接続された状態となり、2つの電極22,23の上側にある剪断型圧電素子24の伸縮方向が同じになる。従って、この場合は、対向電極25は二点鎖線で示す方向に並進する。電極22,23に印加する電圧の極性を逆にすれば、対向電極25は図3(b) に示される並進方向と逆方向に並進する。
【0034】
図3(c) は剪断型圧電素子24の分極方向が2つある第4の実施例のアクチュエータ20Dの構成を示すものである。第4の実施例のアクチュエータ20Dは、固定端21側に設けられた電極22,23の上に、分極方向が仕切溝241を境にして向き合う方向を向いている剪断型圧電素子24が積層されており、その上に対向電極25が仕切溝241を覆って全面に設けられている。
【0035】
図3(d) は図3(c) に示す第4の実施例のアクチュエータ20Dの電極22,23間に電圧を印加した時の、アクチュエータ20Dの変形方向を示すものである。2つの電極22,23間に電圧を印加すると、分極方向が同一の剪断型圧電素子24が電気的に直列に接続された状態となり、第3の実施例のアクチュエータ20Cと同様に、対向電極25は二点鎖線で示す方向に並進する。電極22,23に印加する電圧の極性を逆にすれば、対向電極25は図3(d) に示される並進方向と逆方向に並進する。
【0036】
図4(a) から図4(d) は本発明の第5及び第6の実施例のアクチュエータの構成例を示すものである。第5及び第6の実施例のアクチュエータでは、2つの剪断型圧電素子24A,24Bが使用されている。
図4(a) は剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向が同じ方向である第5の実施例のアクチュエータ20Eの構成を示すものである。第5の実施例のアクチュエータ20Eは、固定端21側に設けられた電極22,23の上に、分極方向がそれぞれ電極22,23の長手方向と同じ同一方向に揃った剪断型圧電素子24A,24Bが積層されており、その上に対向電極25が設けられている。
【0037】
図4(b) は図4(a) に示す第5の実施例のアクチュエータ20Eの電極22,23間に電圧を印加した時の、アクチュエータ20Eの変形方向を示すものである。2つの電極22,23間に電圧を印加すると、例えば、電極23に正の電圧を印加し、電極22に負の電圧を印加すると、分極方向の異なる剪断型圧電素子24A,24Bが電気的に直列に接続された状態となり、2つの電極22,23の上側にある剪断型圧電素子24A,24Bの伸縮方向が逆になる。この場合は、対向電極25が剪断型圧電素子24A,24Bの中央部を中心にして二点鎖線で示す方向に回転する。電極22,23に印加する電圧の極性を逆にすれば、対向電極25は図4(b) に示される回転方向と逆方向に回転する。
図4(c) は剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向が逆である第6の実施例のアクチュエータ20Fの構成を示すものである。第6の実施例のアクチュエータ20Fも、固定端21側に設けられた電極22,23の上に、分極方向がそれぞれ電極22,23の長手方向と同じで互いに逆方向を向いた剪断型圧電素子24A,24Bが積層されており、その上に対向電極25が設けられている。
【0038】
図4(d) は図4(c) に示す第6の実施例のアクチュエータ20Fの電極22,23間に電圧を印加した時の、アクチュエータ20Fの変形方向を示すものである。2つの電極22,23間に電圧を印加すると、例えば、電極23に正の電圧を印加し、電極22に負の電圧を印加すると、分極方向が同一の剪断型圧電素子24A,24Bが電気的に直列に接続された状態となり、2つの電極22,23の上側にある剪断型圧電素子24A,24Bの伸縮方向が同じになる。従って、この場合は、対向電極25は二点鎖線で示す方向に並進する。電極22,23に印加する電圧の極性を逆にすれば、対向電極25は図4(d) に示される並進方向と逆方向に並進する。
【0039】
図5(a) から図5(d) は本発明の第7及び第8の実施例のアクチュエータの実施例を示すものである。第7及び第8の実施例のアクチュエータでも2つの剪断型圧電素子24A,24Bが使用されているが、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向が第5及び第6の実施例のアクチュエータと異なっている。
図5(a) は剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向が2つある第7の実施例のアクチュエータ20Gの構成を示すものである。第7の実施例のアクチュエータ20Gは、固定端21側に設けられた電極22,23の上に、分極方向が2つの電極22,23に直交する方向に互いに離反する方向を向いている剪断型圧電素子24A,24Bが積層されており、その上に対向電極25が剪断型圧電素子24A,24Bを覆って全面に設けられている。
【0040】
図5(b) は図5(a) に示す第7の実施例のアクチュエータ20Gの電極22,23間に電圧を印加した時の、アクチュエータ20Gの変形方向を示すものである。2つの電極22,23間に電圧を印加すると、分極方向が同一の剪断型圧電素子24A,24Bが電気的に直列に接続された状態となり、2つの電極22,23の上側にある剪断型圧電素子24A,24Bの伸縮方向が同じになる。従って、この場合は、対向電極25は二点鎖線で示す方向に並進する。電極22,23に印加する電圧の極性を逆にすれば、対向電極25は図5(b) に示される並進方向と逆方向に並進する。
【0041】
図5(c) は剪断型圧電素子24の分極方向が2つある第8の実施例のアクチュエータ20Hの構成を示すものである。第の実施例のアクチュエータ20Hは、固定端21側に設けられた電極22,23の上に、分極方向2つの電極22,23に直交する方向に互いに向き合う方向を向いている剪断型圧電素子24A,24Bが積層されており、その上に対向電極25が剪断型圧電素子24A,24Bを覆って全面に設けられている。
【0042】
図5(d) は図5(c) に示す第8の実施例のアクチュエータ20Hの電極22,23間に電圧を印加した時の、アクチュエータ20Hの変形方向を示すものである。2つの電極22,23間に電圧を印加すると、分極方向が同一の剪断型圧電素子24が電気的に直列に接続された状態となり、第7の実施例のアクチュエータ20Gと同様に、対向電極25は二点鎖線で示す方向に並進する。電極22,23に印加する電圧の極性を逆にすれば、対向電極25は図5(d) に示される並進方向と逆方向に並進する。
【0043】
以上、第1から第8の実施例によって説明した本発明のアクチュエータは、構成が簡単であり、図1(b) で説明したように、固定端21に形成したリードパターン26,27を通じて2つの電極22,23に電圧を印加すれば、2つの電極22,23上に積層された単一の剪断型圧電素子24、或いは2つの剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向に応じて、対向電極25を回転駆動、或いは並進駆動することができる。
【0044】
次に、以上のように構成された本発明のアクチュエータの何れかを、記録ディスクの情報記録面に対して情報の読み書き動作を行うヘッドを先端に備えたヘッドアクチュエータに組み込むことにより、ヘッドをヘッドアクチュエータの動作とは独立に微小変位させることができるヘッドの微小移動機構について説明する。
【0045】
図6(a) は本発明のアクチュエータ20をディスク装置のヘッドアクチュエータのアクセスアーム2とこのアーム2に取り付けられる支持ばね3との間に使用した第1の形態のヘッド微小移動機構30の基本的な構成を示すものである。また、図6(b) は図6(a) のヘッド微小移動機構30の組立後の状態を示すものである。
【0046】
第1の形態のヘッド微小移動機構30では、アクチュエータ20の2つの電極22,23が、ヘッドアクチュエータのアクセスアーム2の先端部を固定端として設けられている。そして、この電極22,23の上に、単一の剪断型圧電素子24を介して、先端部にヘッド4が設けられた支持ばね3の基部が取り付けられている。支持ばね3は、図6(b) に示されるように、アクセスアーム2の両面に取り付けられるので、1つのアクセスアーム2に対して第1の形態のヘッドの微小移動機構30は2個設けられている。また、アクチュエータ20のリードパターン26,27はアクセスアーム2の上に形成されている。
【0047】
図6(c) は図6(b) のヘッドの微小移動機構30の詳細な構成を示す断面図であり、ヘッドの微小移動機構30の上半分のみが示されている。アクセスアーム2の上には絶縁層31があり、その上に電極22,23が形成されている。電極22,23の上には剪断型圧電素子24が積層され、その上に対向電極25がある。支持ばね3の基部はこの対向電極25の上に絶縁層32を介して取り付けられている。
【0048】
図7は本発明のアクチュエータ20を、ディスク装置のヘッドアクチュエータのアーム2とこのアーム2に取り付けられる支持ばね3との間に取り付ける工程を説明するものである。アクチュエータ20がアーム2に取り付けられる際は、アーム2の上に形成された電極22,23上にハンダペースト33を塗布し、その上に、先に支持ばね3の基部が取り付けられた剪断型圧電素子24を加熱しながら実装する。
【0049】
このように、ヘッドアクチュエータのアクセスアーム2と支持ばね3との間に設けられる本発明の第1の形態のヘッドの微小移動機構30により、支持ばね3の先端部に設けられたヘッド4を、ヘッドアクチュエータの動作とは独立して微小移動させることができるが。なお、ヘッド4を微小移動させる方向は、ヘッドの微小移動機構30に前述の第1から第8の実施例のアクチュエータ20の何れを使用するかによって異なる。そこで、以下に示す図8から図13を用いて、本発明の第1の形態のヘッドの微小移動機構30の種々の実施例とその動作例を説明する。
【0050】
図8(a) から図8(d) は、本発明の第1の形態における第1の実施例のヘッドの微小移動機構30Aの種々の構成例を示すものである。第1の形態における第1の実施例のヘッドの微小移動機構30Aでは、ヘッドアクチュエータのアクセスアーム2の先端部と支持ばね3との間に、本発明の第1の実施例のアクチュエータ20Aが使用されている。
【0051】
図8(a) に示される構成では、アーム2の先端部に電極22,23がアーム2の長手方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24の分極方向はアーム2の先端方向である。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3は回転駆動される。図8(b) に示される構成は、剪断型圧電素子24の分極方向がアーム2の基部方向である点のみが図8(a) の構成と異なる。この場合も、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3は回転駆動されるが、その回転方向は図8(a) の構成とは逆方向である。
【0052】
図8(c) に示される構成では、アーム2の先端部に電極22,23がアーム2の長手方向に垂直な方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24の分極方向は電極22,23の先端方向である。この場合も電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3は回転駆動される。図8(d) に示される構成は、剪断型圧電素子24の分極方向が電極22,23の基部方向である点のみが図8(c) の構成と異なる。この場合も、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3は回転駆動されるが、その回転方向は図8(c) の構成とは逆方向である。
なお、図8 (a) から (d) で説明した第1の実施例のアクチュエータ20Aの駆動方向は、特定方向に電圧を印加した場合の例であり、電極22,23に接続される図示しない電圧アンプ回路により、逆方向の極性の電圧を印加すれば、アクチュエータ20Aの駆動方向は逆方向となる。
【0053】
図9(a) から図9(d) は、本発明の第1の形態における第2の実施例のヘッドの微小移動機構30Bの種々の構成例を示すものである。第1の形態における第2の実施例のヘッドの微小移動機構30Bでは、ヘッドアクチュエータのアクセスアーム2の先端部と支持ばね3との間に、本発明の第2の実施例のアクチュエータ20Bが使用されている。
【0054】
図9(a) に示される構成では、アーム2の先端部に電極22,23がアーム2の長手方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24の分極方向は一方がアーム2の先端方向、他方がアーム2の基部方向である。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3はアーム2の長手方向に並進駆動される。図9(b) に示される構成は、剪断型圧電素子24の分極方向が図9(a) に示される構成と逆になっている点のみが異なる。この場合も、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3は並進駆動されるが、その並進方向は図9(a) の構成とは逆方向である。
【0055】
図9(c) に示される構成では、アーム2の先端部に電極22,23がアーム2の長手方向に垂直な方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24の分極方向は一方がアーム2の左端方向、他方がアーム2の右端方向である。この場合も電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3はアーム2の長手方向に垂直な方向に並進駆動される。図9(d) に示される構成は、剪断型圧電素子24の分極方向が図9(c) に示される構成と逆になっている点のみが異なる。この場合も、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3はアーム2の長手方向に垂直な方向に並進駆動されるが、その並進方向は図9(c) の構成とは逆方向である。
【0056】
図10(a) は、本発明の第1の形態における第3の実施例のヘッドの微小移動機構30Cの構成例を示すものである。第1の形態における第3の実施例のヘッドの微小移動機構30Cでは、ヘッドアクチュエータのアクセスアーム2の先端部と支持ばね3との間に、本発明の第3の実施例のアクチュエータ20Cが使用されている。
【0057】
図10(a) に示される構成では、アーム2の先端部に電極22,23がアーム2の長手方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24の分極方向は仕切溝241を境にして離反する方向である。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3はアーム2の長手方向に垂直な方向に並進駆動される。
【0058】
なお、第1の形態における第3の実施例のヘッドの微小移動機構30Cにおいても、アーム2の先端部に電極22,23をアーム2の長手方向に垂直な方向に並列に設け、剪断型圧電素子24をその分極方向がアーム2の長手方向に向くようにしても良い。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3はアーム2の長手方向に並進駆動される。
【0059】
図10(b) は、本発明の第1の形態における第4の実施例のヘッドの微小移動機構30Dの構成例を示すものである。第1の形態における第4の実施例のヘッドの微小移動機構30Dでは、ヘッドアクチュエータのアクセスアーム2の先端部と支持ばね3との間に、本発明の第4の実施例のアクチュエータ20Dが使用されている。
【0060】
図10(b) に示される構成では、アーム2の先端部に電極22,23がアーム2の長手方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24の分極方向は仕切溝241を境にして向かい合う方向である。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3はアーム2の長手方向に垂直な方向に並進駆動されるが、その並進方向は図10(a) の構成とは逆方向である。
【0061】
なお、第1の形態における第4の実施例のヘッドの微小移動機構30Dにおいても、アーム2の先端部に電極22,23をアーム2の長手方向に垂直な方向に並列に設け、剪断型圧電素子24をその分極方向がアーム2の長手方向に向くようにしても良い。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3はアーム2の長手方向に並進駆動される。
【0062】
図11(a) から図11(d) は、本発明の第1の形態における第5の実施例のヘッドの微小移動機構30Eの種々の構成例を示すものである。第1の形態における第5の実施例のヘッドの微小移動機構30Eでは、ヘッドアクチュエータのアクセスアーム2の先端部と支持ばね3との間に、本発明の第5の実施例のアクチュエータ20Eが使用されている。
【0063】
図11(a) に示される構成では、アーム2の先端部に電極22,23がアーム2の長手方向に並列に設けられており、この電極22,23上に剪断型圧電素子24A,24Bが積層される。剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向はそれぞれアーム2の先端方向である。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3は回転駆動される。図11(b) に示される構成は、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向がアーム2の基部方向である点のみが図11(a) の構成と異なる。この場合も、電極22,23に電圧を印加することにより支持ばね3は回転駆動されるが、その回転方向は図11(a) の構成とは逆方向である。
【0064】
図11(c) に示される構成では、アーム2の先端部に電極22,23がアーム2の長手方向に垂直な方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向はそれぞれ電極22,23の先端方向である。この場合も電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3は回転駆動される。図11(d) に示される構成は、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向が電極22,23の基部方向である点のみが図11(c) の構成と異なる。この場合も、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3は回転駆動されるが、その回転方向は図11(c) の構成とは逆方向である。
【0065】
図12(a) から図12(d) は、本発明の第1の形態における第6の実施例のヘッドの微小移動機構30Fの種々の構成例を示すものである。第1の形態における第6の実施例のヘッドの微小移動機構30Fでは、ヘッドアクチュエータのアクセスアーム2の先端部と支持ばね3との間に、本発明の第6の実施例のアクチュエータ20Fが使用されている。
【0066】
図12(a) に示される構成では、アーム2の先端部に電極22,23がアーム2の長手方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向は一方がアーム2の先端方向、他方がアーム2の基部方向である。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3はアーム2の長手方向に並進駆動される。図12(b) に示される構成は、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向が図12(a) に示される構成と逆になっている点のみが異なる。この場合も、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3は並進駆動されるが、その並進方向は図12(a) の構成とは逆方向である。
【0067】
図12(c) に示される構成では、アーム2の先端部に電極22,23がアーム2の長手方向に垂直な方向に並列に並べられており、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向は一方がアーム2の左端方向、他方がアーム2の右端方向である。この場合も電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3はアーム2の長手方向に垂直な方向に並進駆動される。図12(d) に示される構成は、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向が図12(c) に示される構成と逆になっている点のみが異なる。この場合も、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3はアーム2の長手方向に垂直な方向に並進駆動されるが、その並進方向は図12(c) の構成とは逆方向である。
【0068】
図13(a) は、本発明の第1の形態における第7の実施例のヘッドの微小移動機構30Gの構成例を示すものである。第1の形態における第7の実施例のヘッドの微小移動機構30Gでは、ヘッドアクチュエータのアクセスアーム2の先端部と支持ばね3との間に、本発明の第7の実施例のアクチュエータ20Gが使用されている。
【0069】
図13(a) に示される構成では、アーム2の先端部に電極22,23がアーム2の長手方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向はアーム2の長手方向に垂直に互いに離反する方向である。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3はアーム2の長手方向に垂直な方向に並進駆動される。
【0070】
なお、第1の形態における第7の実施例のヘッドの微小移動機構30Gにおいても、アーム2の先端部に電極22,23をアーム2の長手方向に垂直な方向に並列に設け、剪断型圧電素子24A,24Bをその分極方向がアーム2の長手方向に向くようにしても良い。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3はアーム2の長手方向に並進駆動される。
【0071】
図13(b) は、本発明の第1の形態における第8の実施例のヘッドの微小移動機構30Hの構成例を示すものである。第1の形態における第8の実施例のヘッドの微小移動機構30Hでは、ヘッドアクチュエータのアクセスアーム2の先端部と支持ばね3との間に、本発明の第8の実施例のアクチュエータ20Hが使用されている。
【0072】
図13(b) に示される構成では、アーム2の先端部に電極22,23がアーム2の長手方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向はアーム2の長手方向に垂直に向かい合う方向である。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3はアーム2の長手方向に垂直な方向に並進駆動されるが、その並進方向は図13(a) の構成とは逆方向である。
【0073】
なお、第1の形態における 第8の実施例のヘッドの微小移動機構30Hにおいても、アーム2の先端部に電極22,23をアーム2の長手方向に垂直な方向に並列に設け、剪断型圧電素子24A,24Bをその分極方向がアーム2の長手方向に向くようにしても良い。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、支持ばね3はアーム2の長手方向に並進駆動される。
【0074】
図14(a) は本発明の第9の実施例のアクチュエータの構成を示すものであり、第9の実施例のアクチュエータ20Jの構成を分解して示している。第9の実施例のアクチュエータ20Jは、固定端21側に所定深さを備えた円形の溝19が設けられており、この円形の溝19の内周面上にこの内周面を左右対称に2分割するように2つの電極22A,23Aが設けられる。そして、これら2つの電極22A,23Aの内周面上に所定の肉厚を備えた半リング状の2つの剪断型圧電素子24C,24Dがそれぞれ積層される。半リング状の2つの剪断型圧電素子24C,24Dの分極方向は周方向であり、分割線に対して線対称である。更に、2つの半リング状の剪断型圧電素子24C,24Dの両方の内周面には対向電極25Aが跨がって設けられ、この対向電極25Aの内周面に回転軸18が固着されて第9の実施例のアクチュエータ20Jが構成される。
【0075】
円形の溝19の対向する縁部にはリードパターン26A,27Aが接続されており、このリードパターン26A,27Aの先にはアンプ28とコントローラ29が接続されている。第9の実施例のアクチュエータ20Jでは、コントローラ29から出力される所定の極性の駆動信号をアンプ28で増幅し、2つの電極22A,23A間に電圧を印加することによって剪断型圧電素子24C,24Dを変形させ、対向電極25Aを回転させることができる。この結果、対向電極25Aに固着された回転軸18を回転駆動することができる。コントローラ29からは正、負両極性の駆動信号が出力できるので、駆動信号の極性を変えることにより、回転軸18の回転量、回転方向を制御することができる。
【0076】
図14(b) は図14(a) のアクチュエータ20Jを、ディスク装置のヘッドアクチュエータのアーム2と支持ばね3との間に取り付けて第1の形態における第9の実施例のヘッドの微小移動機構30Jを構成する様子を示すものである。ヘッドアクチュエータのアーム2の先端部には、アクチュエータ20Jの固定端として円形の溝18が設けられており、2つの電極22A,23A、剪断型圧電素子24C,24D、及び対向電極25Aがこの円形の溝19の中に収納される。そして、支持ばね3の基部の裏面側に突設されたボス18Aが対向電極25Aに固着されて第1の形態における第9の実施例のヘッド微小移動機構30Jが構成される。
【0077】
図15(a) は本発明の第10の実施例のアクチュエータ20Kの構成を示すものである。固定端21Aは板状であり、その先端部には凹部21Bが形成されている。凹部21B内の対向する2つの平面上にはそれぞれ電極が設けられている。なお、固定端21Aが導電性の金属であれば、電極は不要である。そして、これら2つの電極の間には、移動板17を両側から挟んでサンドイッチ状になった2つの剪断型圧電素子24が嵌め込まれる。移動板17が金属の場合は剪断型圧電素子24の移動板17側の端面に電極は不要である。
【0078】
図15(b) は組立後の第10の実施例のアクチュエータ20Kの状態を示すものであり、図15(c) は図15(b) のアクチュエータ20Kの電圧アンプ28との接続を示す回路構成図である。第10の実施例のアクチュエータ20Kは、移動板17と固定端21Aとの間に電圧アンプ28とコントローラ29を接続し、電極間の電圧の大きさと印加方向とをコントロールすることにより、移動板17を図15(b) に示すように揺動させることができる。
【0079】
なお、この第10の実施例のアクチュエータ20Jは、固定端21Aをヘッドアクチュエータのアーム2、移動板17をヘッドアクチュエータの支持ばね3とすれば、そのまま第1の形態における第10の実施例のヘッド微小移動機構30Kとして使用することができる。
以上説明した第1の形態における 第1から第10の実施例のヘッド微小微小移動機構30A〜30Kは、構成の簡単で変位精度の高い第1から第10の実施例のアクチュエータ20A〜20Kを使用しているので、変位精度が高く、かつ、製造、組み立て性が向上する。
【0080】
図16(a) は本発明のアクチュエータ20をディスク装置のヘッドアクチュエータのアクセスアーム2に取り付けられる支持ばね3と、この支持ばね3の先端部に設けられるヘッド4(実際にはインダクディブヘッドやMRヘッドを備えたヘッドスライダ4A)との間に使用した第2の形態のヘッド微小移動機構40の基本的な構成を示すものである。また、図16(b) は図16(a) のヘッド微小移動機構40の組立後の状態を示すものである。
【0081】
第2の形態のヘッド微小移動機構40では、アクチュエータ20の2つの電極22,23が、ヘッドアクチュエータの支持ばね3の先端部にある島部3Aを固定端として設けられている。この島部3Aは2本のブリッジ3Bで支持ばね3の先端部に接続されており、島部3Aの回りには孔3Cが形成されている。島部3Aには2つの電極22,23の他に、ヘッド4に電気的に接続させるための4つのパッド3Dが設けられている。また、支持ばね3の上には2つの電極22,23に接続するリードパターン26,27と、4つのパッド3Dに接続するリードパターン41〜44があり、リードパターン26,27は一方のブリッジ3Bを通って2つの電極22,23に接続しており、リードパターン41〜44は他方のブリッジ3Bを通って4つのパッド3Dに接続している。そして、この電極22,23の上に、この例では2個の剪断型圧電素子24A,24Bを介して、先端部にヘッド4が設けられたヘッドスライダ4Aが取り付けられている。支持ばね3は、図16(b) に示されるように、アクセスアーム2の両面に取り付けられるので、1本のアクセスアーム2について第2の形態のヘッドの微小移動機構40は2個設けられている。
【0082】
図16(c) は図16(b) のヘッドの微小移動機構40の詳細な構成を示すD−D線における断面図である。支持ばね3の上には絶縁層31があり、その上に電極22,23が形成されている。電極22,23の上にはそれぞれ剪断型圧電素子24A,24Bが積層され、その上に対向電極25がある。そして、対向電極25の上に絶縁層32を介してヘッドスライダ4Aが取り付けられている。
【0083】
このように、ヘッドアクチュエータの支持ばね3とヘッドスライダ4Aとの間に設けられる本発明の第2の形態のヘッドの微小移動機構40により、ヘッドスライダ4Aの先端部に設けられたヘッド4を、ヘッドアクチュエータの動作とは独立して微小移動させることができる。なお、ヘッド4を微小移動させる方向は、ヘッドの微小移動機構40に前述の第1から第8の実施例のアクチュエータ20の何れを使用するかによって異なる。そこで、以下に示す図17(a) から図22(b) を用いて、本発明の第2の形態のヘッドの微小移動機構40の種々の実施例とその動作例を説明する。
【0084】
図17(a) から図17(d) は、本発明の第2の形態における第1の実施例のヘッドの微小移動機構40Aの種々の構成例を示すものである。第2の形態におけ第1の実施例のヘッドの微小移動機構40Aでは、ヘッドアクチュエータの支持ばね3の先端部とヘッドスライダ4Aとの間に、本発明の第1の実施例のアクチュエータ20Aが使用されている。
【0085】
図17(a) に示される構成では、支持ばね3の先端部にある島部3Aに電極22,23が支持ばね3の長手方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24の分極方向はアーム2の先端方向である。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは回転駆動される。図17(b) に示される構成は、剪断型圧電素子24の分極方向が支持ばね3の基部方向である点のみが図17(a) の構成と異なる。この場合も、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは回転駆動されるが、その回転方向は図17(a) の構成とは逆方向である。
【0086】
図17(c) に示される構成では、支持ばね3の先端部にある島部3Aに電極22,23が支持ばね3の長手方向に垂直な方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24の分極方向は電極22,23の先端方向である。この場合も電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは回転駆動される。図17(d) に示される構成は、剪断型圧電素子24の分極方向が電極22,23の基部方向である点のみが図17(c) の構成と異なる。この場合も、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは回転駆動されるが、その回転方向は図17(c) の構成とは逆方向である。
なお、図17 (a) から (d) におけるアクチュエータ20Aの駆動方向は、特定方向に電圧を印加した場合の例であり、電極22,23に接続される図示しない電圧アンプ回路により、逆方向の極性の電圧を印加すれば、アクチュエータ20Aの駆動方向は逆方向となる。
【0087】
図18(a) から図18(d) は、本発明の第2の形態における第2の実施例のヘッドの微小移動機構40Bの種々の構成例を示すものである。第2の形態における第2の実施例のヘッドの微小移動機構40Bでは、ヘッドアクチュエータの支持ばね3の先端部とヘッドスライダ4Aとの間に、本発明の第2の実施例のアクチュエータ20Bが使用されている。
【0088】
図18(a) に示される構成では、支持ばね3の先端部にある島部3Aに電極22,23が支持ばね3の長手方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24の分極方向は一方が支持ばね3の先端方向、他方が支持ばね3の基部方向である。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは支持ばね3の長手方向に並進駆動される。図18(b) に示される構成は、剪断型圧電素子24の分極方向が図18(a) に示される構成と逆になっている点のみが異なる。この場合も、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは並進駆動されるが、その並進方向は図18(a) の構成とは逆方向である。
【0089】
図18(c) に示される構成では、支持ばね3の先端部にある島部3Aに電極22,23が支持ばね3の長手方向に垂直な方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24の分極方向は一方が島部3Aの左端方向、他方が島部3Aの右端方向である。この場合も電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは支持ばね3の長手方向に垂直な方向に並進駆動される。図18(d) に示される構成は、剪断型圧電素子24の分極方向が図18(c) に示される構成と逆になっている点のみが異なる。この場合も、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは支持ばね3の長手方向に垂直な方向に並進駆動されるが、その並進方向は図18(c) の構成とは逆方向である。
なお、図18 (a) から (d) におけるアクチュエータ20Bの駆動方向は、特定方向に電圧を印加した場合の例であり、電極22,23に接続される図示しない電圧アンプ回路により、逆方向の極性の電圧を印加すれば、アクチュエータ20Bの駆動方向は逆方向となる。
【0090】
図19(a) は、本発明の第2の形態における第3の実施例のヘッドの微小移動機構40Cの構成例を示すものである。第2の形態における第3の実施例のヘッドの微小移動機構40Cでは、ヘッドアクチュエータの支持ばね3の先端部とヘッドスライダ4Aとの間に、本発明の第3の実施例のアクチュエータ20Cが使用されている。
【0091】
図19(a) に示される構成では、支持ばね3の先端部にある島部3Aに電極22,23が支持ばね3の長手方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24の分極方向は仕切溝241を境にして離反する方向である。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは支持ばね3の長手方向に垂直な方向に並進駆動される。
【0092】
なお、第2の形態における第3の実施例のヘッドの微小移動機構40Cにおいても、支持ばね3の先端部にある島部3Aに電極22,23を支持ばね3の長手方向に垂直な方向に並列に設け、剪断型圧電素子24をその分極方向が支持ばね3の長手方向に向くようにしても良い。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは支持ばね3の長手方向に並進駆動される。
【0093】
図19(b) は、本発明の第2の形態における第4の実施例のヘッドの微小移動機構40Dの構成例を示すものである。第2の形態における第4の実施例のヘッドの微小移動機構40Dでは、ヘッドアクチュエータの支持ばね3の先端部とヘッドスライダ4Aとの間に、本発明の第4の実施例のアクチュエータ20Dが使用されている。
【0094】
図19(b) に示される構成では、支持ばね3の先端部にある島部3Aに電極22,23が支持ばね3の長手方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24の分極方向は仕切溝241を境にして向かい合う方向である。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは支持ばね3の長手方向に垂直な方向に並進駆動されるが、その並進方向は図19(a) の構成とは逆方向である。
【0095】
なお、図19 (a) 及び (b) におけるアクチュエータ20C,20Dの駆動方向は、特定方向に電圧を印加した場合の例であり、電極22,23に接続される図示しない電圧アンプ回路により、逆方向の極性の電圧を印加すれば、アクチュエータ20C,20Dの駆動方向は逆方向となる。
また、第2の形態における第4の実施例のヘッドの微小移動機構40Dにおいても、支持ばね3の先端部にある島部3Aに電極22,23をアーム2の長手方向に垂直な方向に並列に設け、剪断型圧電素子24をその分極方向が支持ばね3の長手方向に向くようにしても良い。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは支持ばね3の長手方向に並進駆動される。
【0096】
図20(a) から図20(d) は、本発明の第2の形態における第5の実施例のヘッドの微小移動機構40Eの種々の構成例を示すものである。第2の形態における第5の実施例のヘッドの微小移動機構40Eでは、ヘッドアクチュエータの支持ばね3の先端部とヘッドスライダ4Aとの間に、本発明の第5の実施例のアクチュエータ20Eが使用されている。
【0097】
図20(a) に示される構成では、支持ばね3の先端部にある島部3Aに電極22,23がアーム2の長手方向に並列に設けられており、この電極22,23上に剪断型圧電素子24A,24Bが積層される。剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向はそれぞれ支持ばね3の先端方向である。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは回転駆動される。図20(b) に示される構成は、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向が支持ばね3の基部方向である点のみが図20(a) の構成と異なる。この場合も、電極22,23に電圧を印加することによりヘッドスライダ4Aは回転駆動されるが、その回転方向は図20(a) の構成とは逆方向である。
【0098】
図20(c) に示される構成では、支持ばね3の先端部にある島部3Aに電極22,23が支持ばね3の長手方向に垂直な方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向はそれぞれ電極22,23の先端方向である。この場合も電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは回転駆動される。図20(d) に示される構成は、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向が電極22,23の基部方向である点のみが図20(c) の構成と異なる。この場合も、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは回転駆動されるが、その回転方向は図20(c) の構成とは逆方向である。
なお、図20 (a) から (d) におけるアクチュエータ20Eの駆動方向は、特定方向に電圧を印加した場合の例であり、電極22,23に接続される図示しない電圧アンプ回路により、逆方向の極性の電圧を印加すれば、アクチュエータ20Eの駆動方向は逆方向となる。
【0099】
図21(a) から図21(d) は、本発明の第2の形態における第6の実施例のヘッドの微小移動機構40Fの種々の構成例を示すものである。第2の形態における第6の実施例のヘッドの微小移動機構40Fでは、ヘッドアクチュエータの支持ばね3の先端部とヘッドスライダ4Aとの間に、本発明の第6の実施例のアクチュエータ20Fが使用されている。
【0100】
図21(a) に示される構成では、支持ばね3の先端部にある島部3Aに電極22,23が支持ばね3の長手方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向は一方が支持ばね3の先端方向、他方が支持ばね3の基部方向である。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは支持ばね3の長手方向に並進駆動される。図21(b) に示される構成は、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向が図21(a) に示される構成と逆になっている点のみが異なる。この場合も、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは並進駆動されるが、その並進方向は図21(a) の構成とは逆方向である。
図21(c) に示される構成では、支持ばね3の先端部にある島部3Aに電極22,23が支持ばね3の長手方向に垂直な方向に並列に並べられており、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向は一方が島部3Aの左端方向、他方が島部3Aの右端方向である。この場合も電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは支持ばね3の長手方向に垂直な方向に並進駆動される。図21(d) に示される構成は、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向が図21(c) に示される構成と逆になっている点のみが異なる。この場合も、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは支持ばね3の長手方向に垂直な方向に並進駆動されるが、その並進方向は図21(c) の構成とは逆方向である。
なお、図21 (a) から (d) におけるアクチュエータ20Fの駆動方向は、特定方向に電圧を印加した場合の例であり、電極22,23に接続される図示しない電圧アンプ回路により、逆方向の極性の電圧を印加すれば、アクチュエータ20Fの駆動方向は逆方向となる。
【0101】
図22(a) は、本発明の第2の形態における第7の実施例のヘッドの微小移動機構40Gの構成例を示すものである。第2の形態における第7の実施例のヘッドの微小移動機構40Gでは、ヘッドアクチュエータの支持ばね3の先端部とヘッドスライダ4Aとの間に、本発明の第7の実施例のアクチュエータ20Gが使用されている。
【0102】
図22(a) に示される構成では、支持ばね3の先端部にある島部3Aに電極22,23が支持ばね3の長手方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向は支持ばね3の長手方向に垂直に互いに離反する方向である。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは支持ばね3の長手方向に垂直な方向に並進駆動される。
【0103】
なお、第2の形態における第7の実施例のヘッドの微小移動機構40Gにおいても、支持ばね3の先端部にある島部3Aに電極22,23を支持ばね3の長手方向に垂直な方向に並列に設け、剪断型圧電素子24A,24Bをその分極方向が支持ばね3の長手方向に向くようにしても良い。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは支持ばね3の長手方向に並進駆動される。
【0104】
図22(b) は、本発明の第2の形態における第8の実施例のヘッドの微小移動機構40Hの構成例を示すものである。第2の形態における第8の実施例のヘッドの微小移動機構40Hでは、ヘッドアクチュエータの支持ばね3の先端部とヘッドスライダ4Aとの間に、本発明の第8の実施例のアクチュエータ20Hが使用されている。
【0105】
図22(b) に示される構成では、支持ばね3の先端部にある島部3Aに電極22,23が支持ばね3の長手方向に並列に設けられており、剪断型圧電素子24A,24Bの分極方向は支持ばね3の長手方向に垂直に向かい合う方向である。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは支持ばね3の長手方向に垂直な方向に並進駆動されるが、その並進方向は図22(a) の構成とは逆方向である。
【0106】
なお、第2の形態における第8の実施例のヘッドの微小移動機構40Hにおいても、支持ばね3の先端部にある島部3Aに電極22,23を支持ばね3の長手方向に垂直な方向に並列に設け、剪断型圧電素子24A,24Bをその分極方向が支持ばね3の長手方向に向くようにしても良い。この場合は、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッドスライダ4Aは支持ばね3の長手方向に並進駆動される。
ここでも同様に、図22 (a) 及び (b) におけるアクチュエータ20G,20Hの駆動方向は、特定方向に電圧を印加した場合の例であり、電極22,23に接続される図示しない電圧アンプ回路により、逆方向の極性の電圧を印加すれば、アクチュエータ20G,20Hの駆動方向は逆方向となる。
【0107】
以上説明した本発明の第2の形態における第1から第8の実施例のヘッド微小移動機構40Aから40Hでは、第1から第8の実施例のアクチュエータ20A〜20Hが駆動する部分はヘッドスライダ4Aのみで良く、可動部質量があるのでアクチュエータの共振点を向上させることができる。
図23(a) は本発明の第2の形態における第9の実施例のヘッドの微小移動機構40Jの構成例を示すものである。第2の形態における第9の実施例のヘッドの微小移動機構40Jでは、ヘッドスライダ4Aの先端部とヘッド素子基板4Bとの間に、本発明の第3の実施例のアクチュエータ20Cが使用されている。
【0108】
図23(a) に示される構成では、支持ばね3の先端部にある島部3Aに取り付けられたヘッドスライダ4Aの、ヘッド素子基板4Bを取り付ける前の端面に電極22,23が並んで設けられており、この電極22,23上に剪断型圧電素子24を挟んでヘッド素子基板4Bが取り付けられる。ヘッド素子基板4Bの剪断型圧電素子24側の面には図示はしないが全面に対向電極が設けられている。この場合の剪断型圧電素子24の分極方向は支持ばね3の長手方向に垂直に互いに離反する方向である。
【0109】
図23(b) は組立後の第2の形態における第9の実施例のヘッドの微小移動機構40Jの構成を示すものである。第2の形態における第9の実施例のヘッドの微小移動機構40Jでは、電極22,23に電圧を印加することにより、ヘッド素子基板4Bは矢印で示すようにヘッドスライダ4Aの長手方向に垂直な方向に並進駆動される。
【0110】
以上説明した本発明の第2の形態における第1から第9の実施例のヘッドの微小移動機構40A〜40Jでは、構造が簡単で制御精度の高いアクチュエータ20A〜20Jを使用しているので、製造が簡単で組立性が高い。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、素子の高い寸法精度が必要されないと共に、高精度の位置決めが可能な剪断型圧電素子を用いたアクチュエータを提供することが可能になる。
また、本発明によれば、寸法精度が必要とされず、高精度の位置決めが可能なアクチュエータを使用することにより、構造か簡単で、製造、組立性が高く、且つ、位置決め精度の良いヘッド微小移動機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は本発明の剪断型圧電素子を用いたアクチュエータの基本的な構成を示すものであり、単一の剪断型圧電素子を用いたアクチュエータの構成を分解して示す組立斜視図、(b) は(a) のアクチュエータの組立後の動作の一例を示す斜視図である。
【図2】(a) から(d) は単一の剪断型圧電素子を用いた本発明の第1の形態のアクチュエータの実施例を示すものであり、(a) は剪断型圧電素子の分極方向が一方向である第1の実施例の構成を示す斜視図、(b) は(a) に示す第1の実施例のアクチュエータに電圧を印加した時のアクチュエータの変形方向を示す平面図、(c) は剪断型圧電素子の分極方向が2つの電極に平行で且つ互いに逆方向である第2の実施例の構成を示す斜視図、(d) は(c) に示す第2の実施例のアクチュエータに電圧を印加した時のアクチュエータの変形方向を示す平面図である。
【図3】(a) から(d) は中央部に仕切溝を設けた単一の剪断型圧電素子を用いた本発明の第1の形態の変形例のアクチュエータの実施例を示すものであり、(a) は剪断型圧電素子の分極方向が仕切溝に垂直な方向に互いに離反するように向いた第3の実施例の構成を示す斜視図、(b) は(a) に示す第3の実施例のアクチュエータに電圧を印加した時のアクチュエータの変形方向を示す平面図、(c) は剪断型圧電素子の分極方向が仕切溝に垂直な方向に互いに向き合うように向いた第4の実施例の構成を示す斜視図、(d) は(c) に示す第4の実施例のアクチュエータに電圧を印加した時のアクチュエータの変形方向を示す平面図である。
【図4】(a) から(d) は2つの剪断型圧電素子を用いた本発明の第2の形態のアクチュエータの実施例を示すものであり、(a) は2個の剪断型圧電素子の分極方向が2つの電極に平行な同方向である第5の実施例の構成を示す斜視図、(b) は(a) に示す第5の実施例のアクチュエータに電圧を印加した時のアクチュエータの変形方向を示す平面図、(c) は2つの剪断型圧電素子の分極方向が2つの電極に平行で且つ互いに逆方向である第6の実施例の構成を示す斜視図、(d) は(c) に示す第6の実施例のアクチュエータに電圧を印加した時のアクチュエータの変形方向を示す平面図である。
【図5】(a) から(d) は2つの剪断型圧電素子を用いた本発明の第2の形態のアクチュエータの実施例を示すものであり、(a) は2個の剪断型圧電素子の分極方向が2つの電極に交差する方向に互いに離反するように向いた第7の実施例の構成を示す斜視図、(b) は(a) に示す第7の実施例のアクチュエータに電圧を印加した時のアクチュエータの変形方向を示す平面図、(c) は2つの剪断型圧電素子の分極方向が2つの電極に交差する方向に互いに向かい合うように向いた第8の実施例の構成を示す斜視図、(d) は(c) に示す第8の実施例のアクチュエータに電圧を印加した時のアクチュエータの変形方向を示す平面図である。
【図6】(a) は本発明のアクチュエータをディスク装置のヘッドアクチュエータのアームとこのアームに取り付けられる支持ばねとの間に使用したヘッド微小移動機構の第1の形態の基本的な構成を示す組立斜視図、(b) は(a) のヘッド微小移動機構の組立後の状態を示す斜視図、(c) は(b) のC−C線における断面図である。
【図7】本発明のアクチュエータをディスク装置のヘッドアクチュエータのアームとこのアームに取り付けられる支持ばねとの間に取り付ける工程を説明する説明図である。
【図8】(a) から(d) は本発明の第1の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータのアームと支持ばねとの間に取り付けて構成した、本発明の第1の形態の第1の実施例のヘッド微小移動機構の種々の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向別に示す組立斜視図である。
【図9】(a) から(d) は本発明の第2の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータのアームと支持ばねとの間に取り付けて構成した、本発明の第1の形態の第2の実施例のヘッド微小移動機構の種々の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向別に示す組立斜視図である。
【図10】(a) は本発明の第3の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータのアームと支持ばねとの間に取り付けて構成した、本発明の第1の形態の第3の実施例のヘッド微小移動機構の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向と共に示す組立斜視図、(b) は本発明の第4の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータのアームと支持ばねとの間に取り付けて構成した、本発明の第1の形態の第4の実施例のヘッド微小移動機構の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向と共に示す組立斜視図である。
【図11】(a) から(d) は本発明の第5の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータのアームと支持ばねとの間に取り付けて構成した、本発明の第1の形態の第5の実施例のヘッド微小移動機構の種々の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向別に示す組立斜視図である。
【図12】(a) から(d) は本発明の第6の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータのアームと支持ばねとの間に取り付けて構成した、本発明の第1の形態の第6の実施例のヘッド微小移動機構の種々の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向別に示す組立斜視図である。
【図13】(a) は本発明の第7の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータのアームと支持ばねとの間に取り付けて構成した、本発明の第1の形態の第7の実施例のヘッド微小移動機構の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向と共に示す組立斜視図、(b) は本発明の第8の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータのアームと支持ばねとの間に取り付けて構成した、本発明の第1の形態の第8の実施例のヘッド微小移動機構の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向と共に示す組立斜視図である。
【図14】(a) は本発明の第9の実施例のアクチュエータの構成を示す組立斜視図、(b) は(a) のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータのアームとこのアームに取り付けられる支持ばねとの間に取り付けて第1の形態の第9の実施例のヘッド微小移動機構を構成する際の、アクチュエータ、アーム先端部、及び支持ばねの基部の構成と、この構成のアクチュエータに電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向を示す組立斜視図である。
【図15】(a) は本発明の第10の実施例のアクチュエータの構成を示す組立斜視図、(b) は(a) のアクチュエータの組立後の状態を示す斜視図、(c) は(b) のアクチュエータの電源との接続を示す回路構成図である。
【図16】(a) は本発明のアクチュエータをディスク装置のヘッドアクチュエータのアームに取り付けられる支持ばねと支持ばねの先端部に取り付けられるヘッドスライダとの間に使用したヘッド微小移動機構の第2の形態の基本的な構成を示す組立斜視図、(b) は(a) のヘッド微小移動機構の組立後の状態を示す斜視図、(c) は(b) のD−D線における局部断面図である。
【図17】(a) から(d) は本発明の第1の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータの支持ばねとヘッドスライダとの間に取り付けて構成した、本発明の第2の形態の第1の実施例のヘッド微小移動機構の種々の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向別に示す組立斜視図である。
【図18】(a) から(d) は本発明の第2の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータの支持ばねとヘッドスライダとの間に取り付けて構成した、本発明の第2の形態の第2の実施例のヘッド微小移動機構の種々の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向別に示す組立斜視図である。
【図19】(a) は本発明の第3の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータの支持ばねとヘッドスライダとの間に取り付けて構成した、本発明の第2の形態の第3の実施例のヘッド微小移動機構の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向と共に示す組立斜視図、(b) は本発明の第4の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータの支持ばねとヘッドスライダとの間に取り付けて構成した、本発明の第2の形態の第4の実施例のヘッド微小移動機構の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向と共に示す組立斜視図である。
【図20】(a) から(d) は本発明の第5の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータの支持ばねとヘッドスライダとの間に取り付けて構成した、本発明の第2の形態の第5の実施例のヘッド微小移動機構の種々の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向別に示す組立斜視図である。
【図21】(a) から(d) は本発明の第6の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータの支持ばねとヘッドスライダとの間に取り付けて構成した、本発明の第2の形態の第6の実施例のヘッド微小移動機構の種々の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向別に示す組立斜視図である。
【図22】(a) は本発明の第7の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータの支持ばねとヘッドスライダとの間に取り付けて構成した、本発明の第2の形態の第7の実施例のヘッド微小移動機構の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向と共に示す組立斜視図、(b) は本発明の第8の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータの支持ばねとヘッドスライダとの間に取り付けて構成した、本発明の第2の形態の第8の実施例のヘッド微小移動機構の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向と共に示す組立斜視図である。
【図23】(a) は本発明の第3の実施例のアクチュエータを、ディスク装置のヘッドアクチュエータのヘッドスライダの先端部とヘッド素子基板との間に取り付けて構成した、本発明の第2の形態の第9の実施例のヘッド微小移動機構の構成を、電極方向、剪断型圧電素子の分極方向、及びこの構成において電極間に電圧を印加した時の支持ばねの微小移動方向と共に示す組立斜視図、(b) は(a) のヘッド微小移動機構の組立後の状態を示す斜視図である。
【図24】(a) はサブアクチュエータを備えた従来のヘッドアクチュエータの平面図、(b) は(a) のサブアクチュエータの拡大図である。
【図25】(a) は従来の他のヘッド微小移動機構を搭載したディスク装置のヘッドアクチュエータの構成を示す組立斜視図、(b) は(a) のヘッドアクチュエータにおけるヘッド微小移動機構を拡大して示す部分拡大組立斜視図である。
【図26】(a) ,(b) は図25(b) のピエゾ素子の電源への接続例を示す回路構成図である。
【符号の説明】
2…アクセスアーム
3…支持ばね
4…ヘッド
4A…ヘッドスライダ
18…回転軸
19…円形の溝
20…アクチュエータ
21…固定端
21A…板状部
21B…凹部
22,23…電極
24,24A,24B…剪断型圧電素子
25…対向電極
26,27…リードパターン
28…電圧アンプ
29…コントローラ
30…第1の形態のヘッド微小移動機構
40…第2の形態のヘッド微小移動機構

Claims (4)

  1. 剪断型圧電素子を用いたアクチュエータであって、
    固定端側に設けられた所定深さを備えた円形の溝と、
    この円形の溝の内周面上に、この内周面を左右対称に2分割するように設けられる2つの電極と、
    これら2つの電極の内周面上に所定の肉厚を備えてそれぞれ積層され、分極方向が分割線に対して線対称である半リング状の2つの剪断型圧電素子と、
    前記2つの半リング状の剪断型圧電素子の両方の内周面に跨がって設けられる対向電極、及び、
    この対向電極の内周面に固着される回転軸とから構成され、
    前記2つの電極間に通電することによって、前記回転軸を回転させることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 少なくとも1枚の記録ディスクと、この記録ディスクの情報記録面に対してそれぞれ1つ設けられて情報の読み書き動作を行うヘッドと、このヘッドを前記記録ディスク上の所望の記録トラックに位置決めするために記録ディスクの半径方向に移動させるヘッドアクチュエータとを備えたディスク装置において、前記ヘッドを前記ヘッドアクチュエータの動作と独立に微小距離だけ移動させるために前記ヘッドアクチュエータの一部に請求項1に記載のアクチュエータを用いたヘッドの微小移動機構であって、
    前記アクチュエータの固定端が前記ヘッドアクチュエータのアームの先端部に設けられ、
    前記アクチュエータの回転軸が前記ヘッドアクチュエータの支持ばねの基部に取り付けられていることを特徴とするアクチュエータを使用したヘッドの微小移動機構。
  3. 剪断型圧電素子を用いたアクチュエータであって、
    固定端側に設けられた所定深さを備えたスリット状の深い溝と、
    前記スリット状の深い溝内の対向する2つの平面上にそれぞれ設けられた2つの電極と、
    この2つの電極の上にそれぞれ積層される所定の厚さを備えた2つの剪断型圧電素子と、
    前記2つの剪断型圧電素子の間の隙間に挿入されて固定される導電性の移動板とから構成され、
    前記2つの電極間と前記移動板との間に通電することによって、前記剪断型圧電素子の分極方向に応じて前記移動板を変位させることを特徴とするアクチュエータ。
  4. 少なくとも1枚の記録ディスクと、この記録ディスクの情報記録面に対してそれぞれ1つ設けられて情報の読み書き動作を行うヘッドと、このヘッドを前記記録ディスク上の所望の記録トラックに位置決めするために記録ディスクの半径方向に移動させるヘッドアクチュエータとを備えたディスク装置において、前記ヘッドを前記ヘッドアクチュエータの動作と独立に微小距離だけ移動させるために前記ヘッドアクチュエータの一部に請求項3に記載のアクチュエータを用いたヘッドの微小移動機構であって、
    前記アクチュエータの固定端が前記ヘッドアクチュエータのアームの先端部であり、
    前記アクチュエータの移動板が前記ヘッドアクチュエータの支持ばねの基部であることを特徴とするアクチュエータを使用したヘッドの微小移動機構。
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