JP3550939B2 - 可変速発電電動機の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次励磁発電電動機の制御装置に関し、特に二次側から可変周波数の交流を印加して可変速運転する発電電動機の運転制御装置及び運転方法に関わる。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術では例えは特開平7−123795 号のように電力系統に動揺が発生したことを検出して巻線型誘導機の動作モードを変更することにより、系統の安定化を図るもの等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の技術では、電力系統の擾乱を検出して巻線型誘導機の制御の基準位相を固定することにより電力系統の擾乱を抑制しようとするものであるが、電力系統の位相変動により巻線型誘導機側には速度を変動させようとする反発力が働くため電力系統の電圧位相が大きく変動する場合には制御位相のずれの影響で有効な制御が効かない虞がある。
【0004】
また、巻線型誘導機が水車等のような機械的エネルギー供給源を持つ場合には、巻線型誘導機の速度変動に抑制効果が働くので比較的安定した制御が実現できるが、このような機械的エネルギー源を持つシステムは設置場所が制限される場合があり、電力系統の安定化に効果的な場所に設置できない虞がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために水車等のような機械的エネルギー供給源を持つ場合にも安定に制御でき、かつ、同様の制御装置を用いて機械的エネルギー源を持たない装置においても電力の安定化を図るシステムの制御装置を提供する。
【0006】
本発明では、上記課題を解決するために発電電動機の回転子と固定子の巻線と、略固定周波数の交流電源の電圧位相を検出する位相検出手段と、前記位相検出手段の検出位相と前記発電電動機の回転位相に応じた位相の可変周波数の交流を出力する周波数変換手段と、一方の巻線を略固定周波数の交流電源に接続し、他の一方の巻線を前記周波数変換手段の出力に接続したものにおいて、前記可変周波数の電流位相を制御して発電電動機の有効電力を調整する有効電力制御手段を備え、前記の略固定周波数の交流の周波数の変動に応じて前記有効電力制御手段の出力を調整する手段を備え、前記の略固定周波数の交流の周波数の変動に応じて発電電動機の有効電力を調整することにより、周波数変動を抑制する。
【0007】
また、本発明では、発電電動機の回転子と固定子の巻線と、略固定周波数の交流電源の電圧位相を検出する位相検出手段と、前記位相検出手段の検出位相と前記発電電動機の回転位相に応じた位相の可変周波数の交流を出力する周波数変換手段と、一方の巻線を略固定周波数の交流電源に接続し、他の一方の巻線を前記周波数変換手段の出力に接続したものにおいて、前記略固定周波数の交流電源の電圧振幅を検出する電圧検出手段と、前記可変周波数の電流位相を制御して発電電動機の有効電力を調整する有効電力制御手段を備え、前記の略固定周波数の交流の電圧振幅の変動に応じて前記有効電力制御手段の出力を調整する手段を備え、略固定周波数の交流の電圧振幅の変動から有効電力の過不足を推定し、これを抑制するように、前記の略固定周波数の交流の電圧振幅の変動に応じて発電電動機の有効電力を調整することにより、固定周波数の交流の電圧振幅の変動を抑制する。
【0008】
また、有効電力制御手段として発電電動機やこれに付属しともに回転する付属物の慣性エネルギーを吸入または放出するために発電電動機の回転速度を調整する速度制御手段を備えており、必要な有効電力量に応じた加速度で有効電力を吸収する場合には発電電動機を加速し、有効電力を放出する場合には発電電動機を減速する。
【0009】
また、発電電動機の回転子と固定子の巻線と、略固定周波数の交流電源の電圧位相を検出する位相検出手段と、前記位相検出手段の検出位相と前記発電電動機の回転位相に応じた位相の可変周波数の交流を出力する周波数変換手段と、一方の巻線を略固定周波数の交流電源に接続し、他の一方の巻線を前記周波数変換手段の出力に接続したものにおいて、前記略固定周波数の交流電源の電圧振幅を検出する電圧検出手段と、前記発電電動機の回転速度を調整する速度調整手段を備え、前記の略固定周波数の交流の周波数が上昇したときには発電電動機を加速し、交流の周波数が下降したときには発電電動機を減速するように制御する。
【0010】
さらに、本発明では上記のような手段を備えた発電電動機の固定周波数側を電力系統に接続し、電力系統の周波数または交流電圧の変動に応じて、電力系統との間で有効電力を吸放出量を変化させ、電力系統の周波数や交流電圧の変動を抑制する。
【0011】
さらに、本発明では、発電電動機は電気的なエネルギー供給源以外にエネルギー供給源を持たず、電力系統との有効電力授受は発電電動機及びこれに付属する回転体の慣性エネルギーのみにより行うことも可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明においては、電力系統に接続し発電を行っている発電機の発電量が電力系統を介して負荷で消費される電力量より多い場合に、発電機の発電電力の余剰分が発電機の加速エネルギーとして作用するので、この分発電機速度が上昇し交流周波数が上昇し、逆に発電量が不足する場合には不足分が発電機の減速エネルギーとして作用するので、この分発電機速度が下降し交流周波数が低下するのに対し、電力の供給源と需要端の中間においてこれらの変動からエネルギーの需給バランスの変動を検出し、過不足分を一時的に発電電動機の慣性エネルギーに変換することにより、発電電力変動や負荷変動による電力動揺を抑制する。
【0013】
また、同様の理由による電力バランスの変動により電力系統を通過する電力量が変動することにより線路のインピーダンスによる電圧降下量が変化するため、交流電圧が変動するので、交流電圧の振幅の変動からエネルギーの需給バランスの変動を検出することができる。
【0014】
長期的には発電機の稼働数を調整する等によってこれらのバランスをとっているが負荷急変時等の短時間的な変動においてはこれらの調整を行うことができず、過渡的に系統が揺さぶられる場合がある。本発明ではこのような過渡的な変動を抑制するので、長時間の有効電力を吸収または放出するのではなく、数秒程度の短時間の周期で有効電力の吸放出を繰り返すことによりこのような変動を抑制することができる。
【0015】
以下上記の原理に基づく本発明の実施例について説明する。
【0016】
図1は本発明の一実施例における発電電動機システム構成図である。本実施例では電力系統V0から主変圧器Mtrを介して発電電動機11を接続している。また同じ主変圧器Mtrからさらに励磁トランスEtrを介して励磁装置10を接続し、この励磁装置10により可変周波数の交流を発生して前記の発電電動機11の回転子巻線を交流励磁するものである。励磁装置としては交流を一度直流に変換し、この直流をさらに所望の周波数の交流に変換する間接交流変換器、即ち順変換器及び逆変換器から構成される変換器を用いてもよいし、交流を直流を介さずに直接所望の周波数の交流に変換する直接交流変換器、いわゆるサイクロコンバータを用いてもよい。
【0017】
励磁制御装置3は可変周波数の交流を出力するが、この交流の位相を、固定子側に接続した固定周波数の交流の電圧位相と発電電動機の回転位相から決定し、発電電動機の回転子側に流れる電流、即ち励磁電流が所定の大きさと位相になるように励磁装置の出力電圧を制御する。励磁制御装置の制御としては発電電動機の誘起電圧を発生させるd軸方向の電流成分とこれに電気的に直交し、発電電動機の誘起電圧には無関係に有効電力のみが変化するq軸方向の電流成分の2軸に励磁電流を分解して制御する。そしてこれらの軸方向は固定子側に接続した固定周波数の交流の電圧位相と発電電動機の回転位相から一意に決定できるので、電圧位相検出装置4で検出した交流電圧位相と回転位相検出装置5で検出した回転子位相から励磁位相検出装置で上記のd軸方向とq軸方向を決定することができる。
【0018】
励磁電流検出装置9は可変周波数の交流電流を励磁位相検出装置6から得られるd軸方向とq軸方向に検出した交流の励磁電流を分解して検出する。
【0019】
有効電力の制御を行うためには、前記q軸方向の電流を制御すればよいので有効電力調整装置2はその制御出力としてq軸電流指令を出力する。また、交流電圧の制御を行うためには前記d軸方向の電流を制御すればよいので交流電圧調整装置8はその制御出力としてd軸電流指令を出力する。
【0020】
励磁制御装置3では、励磁電流検出装置9により検出したd軸方向の電流とq軸方向の電流がそれぞれ交流電圧制御装置8,有効電力調整装置2の出力に一致するように制御する。
【0021】
交流電圧検出装置21は電力系統V0の電圧の大きさを検出し、交流電圧制御装置8はこの検出した交流電圧が電圧指令VLに一致するようにd軸電流指令を調整して交流電圧を制御する。
【0022】
電力系統V0には複数の発電機や負荷が接続されていて、ほぼ一定の周波数の交流となっているが、先に示したような電力の需給バランスの変動があった場合など若干の周波数変動が生じる。周波数検出装置1はこの電力の需給バランスのずれに起因する周波数の変化を検出し、特定周波数からのずれ量として有効電力調整装置2に出力する。有効電力調整装置2は回転数を一定に保つ等の目的で決定される有効電力指令Psに前記の周波数検出装置1で検出した周波数が上昇した場合には上昇量に応じて有効電力吸収量が増加し、周波数が低下した場合には低下量に応じて有効電力放出量が増加するように有効電力補正量を加算し、有効電力検出装置12で検出したシステムの有効電力が有効電力指令Psと有効電力補正量の和に一致するようにq軸電流指令を調整してシステムの有効電力を制御する。
【0023】
周波数検出装置1は例えば電圧位相を微分することにより周波数を検出したり、各相の電圧クロスの時間間隔から周波数を検出したり、位相追随制御(いわゆるPLL)等を利用した周波数検出を用いることができる。
【0024】
本実施例においては電圧位相検出装置4及び周波数検出装置1の入力として主変圧器Mtrの電力系統側を用いているが、発電電動機側を入力として用いてもよい。
【0025】
このように構成した発電電動機を電力系統に接続することにより、例えば負荷急変により系統に接続した発電機の発電量が余剰となり発電機が加速しようとした場合に電力系統の周波数が上昇した場合には本発明の発電電動機が有効電力を吸収し余剰電力を吸収することにより、周波数変動を抑制することができる。逆に発電量が不足し発電機が減速し、周波数が低下した場合には本発明の発電電動機は電力の不足分を補って放出するので、前と同様に周波数変動を抑制することができる。
【0026】
さらに本発明では、常に系統電圧位相と発電電動機回転位相に基づいて励磁制御するので、系統電圧位相が急変するような場合にも安定な運転が実現でき、さらに水車のような機械的エネルギー源が無い場合においても発電電動機やこれに付属する回転体の慣性エネルギーの吸収や放出により有効な動揺抑制が実現できる。
【0027】
次に図2を用いて本発明の他の実施例について説明する。同図において図1と同一符号は同一部分を表すので説明を省略する。
【0028】
図2においては周波数検出装置1の代わりに交流電圧検出装置21により検出される電圧を用いている。有効電力調整装置2は回転数を一定に保つ等の目的で決定される有効電力指令Psに前記の交流電圧検出装置21で検出した電圧が上昇した場合には上昇量に応じて有効電力吸収量が増加し、検出した電圧が低下した場合には低下量に応じて有効電力放出量が増加するように有効電力補正量を加算し、有効電力検出装置12で検出したシステムの有効電力が有効電力指令Psと有効電力補正量の和に一致するようにq軸電流指令を調整してシステムの有効電力を制御する。
【0029】
電力系統に接続された発電機は送電線のインピーダンスを介して電力を送電しているので、系統の負荷側においては一般的に送電線のインピーダンスドロップにより発電機出力端より電圧が低下している。負荷変動が生じて発電電力が余剰になった場合には、送電線を通って供給される電力が減少し、送電線によるインピーダンスドロップが減少しその分交流電圧が上昇することになる。逆に負荷が増大した場合には送電電力量が増加するためインピーダンスドロップが増加し、交流電圧が低下する。交流電圧検出装置4はこのことを利用して電力の需給バランスのずれを検出して、交流電圧が上昇した場合には有効電力を吸収して負荷の不足を補い、逆に交流電圧が低下した場合には有効電力を放出して発電量の不足を補うことができる。
【0030】
本発明では特に発電電動機が負荷端近傍におかれる場合には、発電電動機の回転数変動による周波数変動よりも交流電圧変動の方が検出が容易であり、電力の需給バランスのずれを適切に検出して動揺を抑制することができる。
【0031】
次に図3を用いて本発明の他の実施例について説明する。同図において前出の図と同一符号は同一部分を表すので説明を省略する。
【0032】
本実施例においては速度調節装置32を用いて発電電動機11の回転速度制御を行っている。発電電動機11の回転速度は速度検出装置30により検出する。速度調節装置32は速度指令Nsと速度検出装置30の出力である検出速度が一致するようにq軸電流指令を作成して励磁制御装置3に出力する。q軸電流指令は上記の様に回転速度を速度指令Nsに一致するように決定されるが、これにさらに周波数検出装置1で検出した電力系統の周波数が上昇した場合はその上昇量に応じて発電電動機11が加速するするように速度指令を補正する。逆に電力系統の周波数が低下した場合には発電電動機11が減速するように速度指令を補正する。これにより、系統周波数が上昇した場合には発電電動機が加速し、電力系統から有効電力を吸収し、系統周波数が低下した場合には発電電動機が減速し、電力系統に有効電力を放出する事になり前記の実施例と同一の効果を得ることになる。
【0033】
本実施例では有効電力の補正を加えるために電力系統の周波数を用いているが、前記の実施例で説明した交流電圧検出装置21を用いて交流電圧の上昇量に応じた速度指令補正量を加えても良い。
【0034】
本実施例では発電電動機の速度が制御されているので、平均的な速度は速度指令に一致した状態を保ちながら、この速度を中心に加減速しながら有効電力の吸放出するので、発電電動機を特定の回転速度近傍に保つことができる。
【0035】
次に図4を用いて本発明の他の実施例について説明する。同図において前出の図と同一符号は同一部分を表すので説明を省略する。
【0036】
本実施例においては周波数調整装置41では周波数検出装置1により検出した励磁周波数が周波数指令N0に一致するようにq軸電流指令を作成し、励磁周波数を制御する。本実施例では励磁位相を電力系統の電圧位相と発電電動機の回転位相から決定しているので、励磁周波数は発電電動機速度に依存して決まる。励磁周波数が低い場合に発電電動機11の回転速度が高くなるように励磁周波数の方向を取った場合、発電電動機11の回転速度が同期速度より高い場合に励磁周波数は負に、同期速度より低い場合に励磁周波数が正になる。このことから、励磁周波数が低い場合にはq軸電流指令を有効電力放出側に調整し、逆に励磁周波数が高い場合に有効電力吸収側にq軸電流指令を調整することにより発電電動機11の速度を一定に制御することができる。これと同時に交流電圧検出装置21により検出した交流電圧が上昇した場合には有効電力を吸収して負荷の不足を補うように有効電力を吸収方向に調整し、逆に交流電圧が低下した場合には有効電力を放出して電力供給の不足を補うように調整する。
【0037】
本実施例では電力の需給バランスのずれを検出するために電力系統の交流電圧を利用しているが、前記の実施例で説明した周波数検出装置を用いることもできる。
【0038】
本実施例では発電電動機の速度検出器を用いずに、発電電動機の回転速度を特定の速度近傍に調整しながら、電力系統の有効電力調整を行うことができ、電力系統の有効電力の変動を抑制することができる。
【0039】
次に図5を用いて本発明による制御動作を説明する。同図は、発電電動機の制御方法の流れ図を示している。
【0040】
本実施例では51で電力系統の交流周波数を検出する。52では検出した周波数が特定周波数より高いかどうか判定し高い場合は55に進み発電電動機の有効電力を吸収方向または発電電動機回転速度を加速方向に調整する。特定周波数より高くない場合は53により特定周波数より低いかどうか判定し、検出した周波数が特定周波数より低い場合には56で発電電動機の有効電力を放出方向または発電電動機回転速度を減速方向に調整する。さらに特定周波数より低くもない場合は、54において発電電動機の回転速度が所定の値になるように緩やかに有効電力を調整する。
【0041】
本実施例の流れに沿った発電電動機制御を行うことにより、電力の需要が減少し、発電電力が余剰になり電力系統の周波数が上昇した場合に、発電電動機は余剰電力を吸収し、逆に電力需要が増加し、発電電力が不足して電力系統の周波数が低下した場合は発電電動機が有効電力を放出して不足分を補うように動作する。これにより、電力系統の需給バランスの急変等による電力系統の周波数変動に抑制をかけることができる。
【0042】
次に図6を用いて本発明による制御動作を説明する。同図は、発電電動機の制御方法の流れ図を示している。
【0043】
本実施例では61で電力系統の交流電圧を検出する。62では検出した交流電圧が特定電圧より高いかどうか判定し高い場合は65に進み発電電動機の回転速度を増速または有効電力を吸収方向に調整する。発電電動機は増速することにより電力系統から有効電力を吸収する。特定電圧より高くない場合は63により特定電圧より低いかどうか判定し、検出した交流電圧が特定電圧より低い場合には66で発電電動機の回転速度を減速または有効電力を放出方向に調整する。発電電動機は減速することにより電力系統に有効電力を放出する。さらに特定周波数より低くもない場合は、64において発電電動機の回転速度が所定の値になるように緩やかに有効電力を調整する。
【0044】
本実施例の流れに沿った発電電動機制御を行うことにより、電力の需要が減少し、発電電力が余剰になり電力系統の交流電圧が上昇した場合に、発電電動機は余剰電力を吸収し、逆に電力需要が増加し、発電電力が不足して電力系統の交流電圧が低下した場合は発電電動機が有効電力を放出して不足分を補うように動作する。これにより、電力系統の需給バランスの急変等による電力系統の交流電圧変動に抑制をかけることができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、発電電動機の回転子と固定子の巻線と、略固定周波数の交流電源の電圧位相を検出する位相検出手段と、前記位相検出手段の検出位相と前記発電電動機の回転位相に応じた位相の可変周波数の交流を出力する周波数変換手段と、一方の巻線を略固定周波数の交流電源に接続し、他の一方の巻線を前記周波数変換手段の出力に接続したものにおいて、前記可変周波数の電流位相を制御して発電電動機の有効電力を調整する有効電力制御手段を備え、前記の略固定周波数の交流の周波数の変動から有効電力の過不足を推定し、これに応じて前記有効電力制御手段の出力を調整することにより、周波数変動を抑制する効果がある。
【0046】
さらに本発明によれば、発電電動機の回転子と固定子の巻線と、略固定周波数の交流電源の電圧位相を検出する位相検出手段と、前記位相検出手段の検出位相と前記発電電動機の回転位相に応じた位相の可変周波数の交流を出力する周波数変換手段と、一方の巻線を略固定周波数の交流電源に接続し、他の一方の巻線を前記周波数変換手段の出力に接続したものにおいて、前記略固定周波数の交流電源の電圧振幅を検出する電圧検出手段と、前記可変周波数の電流位相を制御して発電電動機の有効電力を調整する有効電力制御手段を備え、前記の略固定周波数の交流の電圧振幅の変動から有効電力の過不足を推定し、これを抑制するように、前記の略固定周波数の交流の電圧振幅の変動に応じて発電電動機の有効電力を調整することにより、略固定周波数の交流の電圧振幅の変動を抑制する効果がある。
【0047】
さらに本発明によれば、有効電力制御手段として発電電動機の慣性エネルギーを吸入または放出するために発電電動機の回転速度を調整する速度制御手段を備えており、必要な有効電力量に応じた加速度で有効電力を吸収する場合には発電電動機を加速し、有効電力を放出する場合には発電電動機を減速することにより、電力系統の電力の需給バランスのずれ分に応じて発電電動機が有効電力を吸放出するので、電力系統の動揺を抑制する効果がある。
【0048】
さらに本発明によれば、発電電動機の回転子と固定子の巻線と、略固定周波数の交流電源の電圧位相を検出する位相検出手段と、前記位相検出手段の検出位相と前記発電電動機の回転位相に応じた位相の可変周波数の交流を出力する周波数変換手段と、一方の巻線を略固定周波数の交流電源に接続し、他の一方の巻線を前記周波数変換手段の出力に接続したものにおいて、前記の略固定周波数の交流の周波数が上昇したときには発電電動機を加速し、交流の周波数が下降したときには発電電動機を減速するように制御するので、周波数変動を抑制する効果がある。
【0049】
さらに、本発明によれば、上記のような手段を備えた発電電動機の略固定周波数側を電力系統に接続し、電力系統の周波数または交流電圧の変動に応じて、電力系統との間で有効電力を吸放出量を変化させ、電力系統の周波数や交流電圧の変動を抑制する。
【0050】
さらに本発明によれば、発電電動機は電気的なエネルギー供給源以外にエネルギー供給源を持たず、電力系統との有効電力授受は発電電動機の慣性エネルギーのみにより行った場合にも安定した位相制御が実現できるので、機械的なエネルギー源を併設する必要が無く、設置場所による制約を受けずに電力動揺を抑制するのに最も効果的な位置に電力系統の動揺を抑制する機器を設置できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における発電電動機システム構成図。
【図2】本発明の一実施例における発電電動機システム構成図。
【図3】本発明の一実施例における発電電動機システム構成図。
【図4】本発明の一実施例における発電電動機システム構成図。
【図5】本発明の一実施例における発電電動機制御方法。
【図6】本発明の一実施例における発電電動機制御方法。
【符号の説明】
1…周波数検出装置、2…有効電力調節装置、3…励磁制御装置、4…電圧位相検出装置、5…回転位相検出装置、6…励磁位相検出装置、8…交流電圧調節装置、9…励磁電流検出装置、10…励磁装置、11…可変速発電電動機、12…有効電力検出装置、21…交流電圧検出装置、30…速度検出装置、32…速度調整装置、41…周波数調整装置、42…周波数検出装置、Mtr…主変圧器、Etr…励磁用変圧器、Ps…有効電力指令、Ns…速度指令、N0…励磁周波数指令、VL…電圧指令。
Claims (5)
- 一方の巻線を電力系統に接続し、他の一方の巻線を電力系統の電圧位相を検出する位相検出手段が検出した検出位相と、回転子の巻線と固定子の巻線とを有する発電電動機の回転位相とに応じた位相の可変周波数の交流を出力する周波数変換手段の出力側に接続した発電電動機を制御する発電電動機の制御装置において、
前記周波数変換手段が順変換器と逆変換器とを備えた周波数変換手段であって、
前記制御装置が、前記周波数変換手段が出力する前記可変周波数の交流の電流位相を制御して発電電動機の有効電力を調整する有効電力制御手段と、
前記電力系統の周波数が上昇した場合には周波数の上昇量に応じて前記有効電力制御手段の出力を調整して有効電力を吸収する方向に発電電動機を制御し、前記周波数が下降した場合には周波数の下降量に応じて有効電力を放出する方向に発電電動機を制御する手段とを備えたことを特徴とする発電電動機の制御装置。 - 一方の巻線を電力系統に接続し、他の一方の巻線を電力系統の電圧位相を検出する位相検出手段が検出した検出位相と、回転子の巻線と固定子の巻線とを有する発電電動機の回転位相とに応じた位相の可変周波数の交流を出力する周波数変換手段の出力側に接続した発電電動機を制御する発電電動機の制御装置において、
前記周波数変換手段が順変換器と逆変換器とを備えた周波数変換手段であって、
前記制御装置が、前記電力系統の電圧振幅を検出する電圧検出手段と、
前記周波数変換手段が出力する前記可変周波数の電流位相を制御して発電電動機の有効電力を調整する有効電力制御手段とを備え、
前記制御装置が、前記電力系統の電圧振幅が上昇した場合には電圧振幅の上昇量に応じて前記有効電力制御手段の出力を調整して有効電力を吸収する方向に発電電動機を制御し、前記電圧振幅が下降した場合には電圧振幅の下降量に応じて有効電力を放出する方向に発電電動機を制御することを特徴とする発電電動機の制御装置。 - 請求項1または請求項2の何れかに記載の発電電動機の制御装置において、
前記制御装置が発電電動機の回転速度を調整する速度調整手段を備え、前記有効電力を吸収する場合には該速度調整手段の出力を用いて発電電動機を加速し、前記有効電力を放出する場合には前記速度調整手段の出力を用いて発電電動機を減速することを特徴とする発電電動機の制御装置。 - 請求項3に記載の発電電動機の制御装置において、
前記発電電動機の回転子の巻線が前記周波数変換手段の出力に接続していることを特徴とする発電電動機の制御装置。 - 請求項4に記載の発電電動機の制御装置において、
前記有効電力の吸収と放出の周期が6秒より短いことを特徴とする発電電動機の制御装置。
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