JP3543696B2 - 3相モータ及びそれを備えた磁気ディスク駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、3相モータとそれを備えた磁気ディスク駆動装置に関し、特に、その3相モータの駆動磁石とコイルの配置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、フロッピーディスクドライブ(以下FDDという)は小型化、薄型化が求められており、しかも記録密度の向上など高性能化も求められている。従って、FDDに使用されるスピンドルモータにも小型化、薄型化、高性能化が求められている。
【0003】
図6はドライブの厚さが1/2インチである従来技術に係るFDDに用いる、平板スピンドルモータを示す斜視図であり、金属ベースプリント基板(12)によって形成されるステータ(3)及びステータ(3)に回転自在に取り付けられたロータ(1)によって形成されている。
【0004】
また、図4は従来技術に係るFDDに用いる、スピンドルモータの要部断面図である。更に図5は、図6に示した従来技術に係るFDDに用いる、スピンドルモータからロータ(1)及び軸受を取り除いた状態を示す平面図である。
【0005】
公知の従来技術において、3相駆動モータの場合、磁極数は4n、コイル数は3n(nは1以上の自然数)として構成され、図18に示す表のようになる。
従来技術に係る3相駆動モータの、n=2〜4の駆動磁石の着磁図とコイルの配置図を、図11〜13に示す。それぞれ(A)は磁石の着磁を、(B)はコイル配置を示す図である。
図5の従来例は、16極12コイルを示している。
【0006】
図4および図5に示した従来例において、ステータ(3)は金属ベースプリント基板(12)によって形成され、金属ベースプリント基板(12)上には複数のフラットコイル(5)及び小フラットコイル(7)が環状に電気角で4/3π隔てて隣接配置されている。
【0007】
電気角とは隣接する1組の磁極(N極とS極)を2πとして表す方法である。
【0008】
このフラットコイル(5)及び小フラットコイル(7)は外周側に比べて内周側の方が狭くなっており、ロータ(1)の駆動コイルとして電流が流れるようになっている。
また、フラットコイル(5)と小フラットコイル(7)とは平面サイズが異なっており、平面サイズの大きいフラットコイル(5)が3個並ぶ毎に平面サイズの小さい小フラットコイル(7)が1個配置されている。
【0009】
図5によれば、平面サイズの大きいフラットコイル(5)が9個、平面サイズの小さい小フラットコイル(7)が3個の合計12個のフラットコイルが360°に渡って均等に隙間なく配置されている。
【0010】
そして、フラットコイル(5)及び小フラットコイル(7)の外周には周波数発電機(以下FGという)用パターン(4)が形成されており、小フラットコイル(7)とFG用パターン(4)との間には、位置検出用の磁気センサー(ホール素子)(6)がそれぞれ設けられている。
【0011】
ここで、小フラットコイル(7)の平面サイズが他のフラットコイル(5)の平面サイズよりも小さく構成されているのは、FG用パターン(4)の内側にロータ(1)の磁極位置を検出するためのホール素子(6)を配置するスペースを金属ベースプリント基板(12)上に確保するためである。
【0012】
ひとつの小フラットコイル(7)は、他の2個の小フラットコイル(7)とは120°の間隔で取り付けてある。
そして、フロッピーディスク上のデータの記録および再生を行なう磁気記録再生ヘッド(以下、磁気ヘッド)(8)は、ディスクにアクセスする際にひとつの小フラットコイル(7)上をラジアル方向に移動するように配置されている。
【0013】
また図4において、ロータ(1)にはステータ(3)上のフラットコイル(5)および小フラットコイル(7)に対応する位置に駆動リング状磁石(2)を設けてあり、ステータ(3)上のFG用パターン(4)に対応する位置にはFG磁石(9)が設けてある。
そして、ステータ(3)に設けられたFG用パターン(4)とロータ(1)の外周部に設けられたFG磁石(9)とによって回転制御用のFG信号を発生する。
【0014】
なお、駆動リング磁石(2)は放射状に16極に着磁されている。
そして、ロータ(1)の中央には軸(14)が固定されており、この軸(14)はステータ(3)上に設けられた軸受(図示せず)によって回転自在に保持されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した構成によれば、サイズの大きい(通常サイズ)フラットコイル(5)に加えて平面サイズの小さい小フラットコイル(7)を製造する必要があるため、少なくとも大小2種類のフラットコイルの製作とその組立を行う必要があるために、ステータのコストが上がるという問題があった。
【0016】
また、平面サイズの小さい小フラットコイル(7)を使用しているので、磁気回路の磁束を十分に利用出来ずモータの効率が悪化し、トルクやトルク定数(以下Ktともいう)が小さくなるという課題があった。
トルク定数とは、印加電流に対する発生トルクの比例定数である。
また、通常サイズのフラットコイル(5)と小フラットコイル(7)とが混在してステータを構成しているの、磁界強度が全周に亘って厳密に均一とはならないので、モータの回転精度を低下させる要因となっていた。
【0017】
更に、磁気ディスクの信号を記録再生する磁気ヘッド(8)が平面サイズの小さい小フラットコイル(7)の上側に近接するため、フラットコイル(7)からの磁束が磁気ヘッド(8)に鎖交しノイズを検出してしまい、データエラーを発生することがあった。
【0018】
更にまた図5を参照して説明すると、16極(8極対)の駆動リング磁石(2)を使用した場合、1極のコイル幅(後述)(10)は、理想的には磁石(2)の磁極の幅と同じ360°/16=22.5°となる。
【0019】
ここでコイル幅とは、所定の太さを有する両側のコイル巻線の中心線が挟む角度を意味し、そのコイルが発生させる磁束の幅に等しいので、全磁束が効率よく磁石(2)を貫通するために、磁石(2)の磁極の幅と一致することが理想的である。
【0020】
一方、ステータに、16極の駆動リング磁石(2)に対応する12個のフラットコイル(5)(7)を配置すると、コイル配置幅(11)は図18に見るとおり、360°/12=30°となり、図5に示すような構成となる。
コイル配置幅(11)とは、各コイルの中心のピッチを意味する。
【0021】
図5に示す如く、このように配置すると隣接するフラットコイル同士が接触してしまうため、実際のコイル幅は理想値よりも小さな値となりモータの効率が理想値よりも低下してしまう課題があった。
更に図5において、磁気センサー(6)用の引き出しパターン(図示せず)を設ける必要があるので、FG用パターン(4)を全周に渡って設けることが出来ずFG信号が中断する回転領域があるので、精密な回転制御が困難である、という課題があった。
【0022】
一方、隣合うフラットコイルが異極の磁界を発生する場合はこの磁束の一部が直接打消し合い磁束の利用効率が悪く発生トルクが低下することが従来知られている。
このため隣合うフラットコイルが同極性の磁界を発生するように構成して、駆動コイルの磁束が有効に駆動磁極と作用を生じるようにしてトルク性能を向上させる技術が従来知られていた。
特にFDDなど装置を小型化するためにロータとステータを薄くし、かつ必要なトルク性能を得るためには、隣合うフラットコイルが同極性の磁界を発生するようにしてトルク性能を向上させる構成が必要である。
【0023】
しかし上記のように構成すると、フラットコイルの生成する磁界強度がより大きくなることから駆動コイルの磁束がロータ外に漏れて磁気ヘッドに影響する割合が増加し、フロッピーディスクに記録されたデータのリード・ライトに支障をきたす、という不具合があった。
【0024】
またモータの外径は大きい方が駆動磁極の磁束量と駆動コイルの巻線が増加し、大きなトルクが発生しモータの効率が良好になることが知られている。
【0025】
このためロータの外径を磁気ヘッドの移動範囲付近まで拡大することが有効である。
しかしこの場合、前述したロータ外に漏れる磁束が磁気ヘッドに影響を与える事になる。特に装置を薄型に使用とすると磁気ヘッドと駆動コイルとのスラスト方向の距離が小さくなるのでこの影響が顕著となり、データのリード・ライトに支障をきたすことになる。
この問題を回避するために、磁気ヘッドと駆動コイルとのスラスト方向の距離を大きくして構成すると、装置の薄型化を進める上での障害となってしまう。
【0026】
本発明は上記の状況に鑑みてなされたもので、3相モータ及びそれを備えた磁気ディスク駆動装置に関し、ステータを構成するフラットコイル(5)の大きさを統一することで装置のコストダウンを可能にし、かつ効率を向上し、さらにフラットコイル(5)のコイル幅(10)をロータを構成するリング状磁石の磁極幅に近づけることによって効率を向上し、精密な回転制御を可能とした3相モータを提供し、また、フラットコイル(5)が生成する磁界が磁気ヘッドに与える影響を低減する、3相モータを備えた磁気ディスク駆動装置を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、請求項1に係る発明は、ステータを形成する基板の軸周部上に電気角で(5/3)πずつ隔てて配置された3m(mは2以上の自然数)個のフラットコイルと、ロータに設けられ前記フラットコイルに対向するリング状磁石であって、等しいピッチ角度で4n(nは3以上の自然数)極着磁された駆動磁石と、を有する3相モータにおいて、
前記フラットコイルの巻線の平面形状を略台形形状にすると共に前記略台形形状の短辺部を前記軸側に配置し、前記略台形形状の一対の側部の中心線が挟む角度と前記駆動磁石の前記ピッチ角度とを等しくして成ることを特徴とする3相モータであり、
請求項2に係る発明は、前記円周状に配置した3m個のフラットコイルの間に設けた最大の間隙部に一つの磁気センサーを配置したことを特徴とする請求項1記載の3相モータであり、
請求項3に係る発明は、磁気ディスクを回転駆動するモータと、前記磁気ディスクへの信号記録又は前記磁気ディスクからの信号再生をするための磁気ヘッドと、を備えた磁気ディスク駆動装置であって、
前記モータを請求項1または請求項2に記載の3相モータにして成ることを特徴とする磁気ディスク駆動装置であり、
請求項4に係る発明は、前記磁気ヘッドの移動動作位置を前記最大の間隙部に一致させて成ることを特徴とする請求項3記載の磁気ディスク駆動装置である。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る一実施の形態として、スピンドルモータを含むFDDについて図1乃至3、図7乃至10、図14乃至17、図19乃至20を参照して説明する。
なお従来例と同じ構成部材については同一の符号を付し説明を一部省略する。
【0029】
図17は、本実施の形態のFDDの内部構造を示す分解斜視図で、スピンドルモータ(15)と磁気ヘッド(8)の位置関係を示す。
【0030】
図17において、磁気ヘッド(8)はスピンドルモータ(15)の軸(14)に向かって直角に移動し磁気ディスク(図示せず)に信号を記録し又はディスクの信号を再生する。
【0031】
次に図1を用いて本実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータの構造を説明する。
図1は本発明に係るFDDに用いるスピンドルモータからロータ(1)及び軸受を取り除いた状態を示す平面図である。
【0032】
なお、本実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータの回転駆動方式は3相、16極、9コイル、1センサーの駆動方式である。
【0033】
図1において、ステータ(3)は鉄系の金属ベースプリント基板(12)をステータヨークとして、その内周部に48パルスのFG用パターン(4)を形成しており、フラットコイル(5)がFG用パターン(4)を囲むように9個隣接配列されている。
【0034】
次に図3を用いて本実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータの説明を続ける。
図3は、本実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータの断面図である。
【0035】
図3において、ロータ(1)には、フラットコイル(5)と対向する位置に駆動リング磁石(2)が、FG用パターン(4)と対向する位置にFGマグネット(9)が夫々配置されている。
【0036】
図1に戻って、夫々のフラットコイル(5)は、外周側に比べて内周側の方が小さく形成されており、そのコイル幅は22.5°である。
そして、隣接したフラットコイル(5)は夫々近接してコイル配置幅が37.5°となるように配置されているが、一ヶ所だけホール素子(6)を配置するための間隙(フラットコイル(5)が配置されていない領域)が設けられ、センサー配置部(20)としてある。
【0037】
また、フラットコイル(5)に対向してにロータ(1)に設けられた駆動リング磁石(2)は放射状に16極で着磁されており、夫々360°/16=22.5°の間隔を有する構成となっている。
【0038】
そして、センサー配置部(最大間隙部)(20)に向かい合うようにして、磁気ヘッド(8)の移動エリアが配置されている。
【0039】
なお、フラットコイル(5)には断面が長方形の平角線を使用している。図7〜10を用いて、以下にフラットコイル(5)の構成について説明する。
図7は本実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータのフラットコイル(5)の斜視図である。
【0040】
図7に示す如く、フラットコイル(5)は、平角線の巻き始め電極(21)と外周の巻き終わり電極(22)とを有している。
図8は図7に示したフラットコイル(5)の断面斜視図である。
【0041】
図10は図7に示したフラットコイル(5)に用いた平角線の断面構造図で、平角線を構成する銅線(16)は断面が長方形であり、その周囲に絶縁層(17)と接着層(18)とを有している。
【0042】
図9は図10に示した平角線とは異なる構成の片面絶縁線の断面図であり、銅線(16)と片面だけの絶縁層(17)と片面だけの接着層(18)からなっている。
【0043】
図10に示した平角線で巻いたフラットコイル(5)は、従来の円形断面を有する被服線と比較して、より小さい容積に同じ巻数を巻けるので、効率の高いモータを構成できる効果がある。
さらに図9に示す片面絶縁線で巻いたフラットコイル(5)は、さらに小さい容積で同じ巻数を巻けるので、より効率の高いモータを構成出来る効果がある。
【0044】
再び図1に戻って、本実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータの説明を続ける。
図1において、隣接したフラットコイル(5)は電気角で(5/3)πの間隔で配置されており、機械角では(360°/16)×(5/3)=37.5°隔てて配置されている。
【0045】
そして、ホール素子(6)を配置するためのセンサー配置部(最大間隙部)(20)を設けた第1のフラットコイル(5a)と第9のフラットコイル(5i)との間隔だけは(8/3)π(機械角で60°)の間隔でフラットコイル(5)が配置されている。
【0046】
【0047】
機械角とは図1等に示す如く、二つのコイルの中心が幾何学的に挟む角度である。
【0048】
従来技術に係る3相駆動モータの場合、その磁極数は4n、コイル数は3n(nは自然数)で構成されることは先に説明した通りである。
【0049】
本実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータでは、その磁極数は4n(nは3以上の自然数、図1に示す例では、16極)、コイル数は3m(mは2以上の自然数、同じく、9コイル)として構成している。
【0050】
図1に示した構成の、コイル配置と駆動磁石の磁極の関係(16極、9コイル)を図15に示してある。磁極の配置が図15(A)、コイルの配置が図15(B)である。
【0051】
更に他の構成例として、図14に12極6コイル、同じく図16に20極9コイルの配置を示してある。
以下に、図14、図19、図20を用いて、12極6コイルとして構成した場合の、フラットコイル(5)に加わる駆動電流とフラットコイル(5)が発生する磁界の向きとの関係を説明する。
図14に示すフラットコイル(5)の配置図において、便宜上フラットコイル(5)に番号を付してある。
また、図14に示したフラットコイル(5)は3相Y結線で接続されており、その結線図を図19に示す。
更にそれらのフラットコイル(5)に印加される駆動電流のタイミングチャートを図20に示す。図20では印加電流として典型的なステップ波形で示してある。
図14と図20とからわかるように、図14の如くフラットコイル(5)を配置することで、任意の2相に通電した状態で隣り合うフラットコイル(5)は同極性の磁界を発生するよう構成されているので、逆方向の磁界同士が打ち消しあうことも無い。
【0052】
更に図1において、本実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータのFG用パターン(4)の説明を行なう。
【0053】
図1に示すように、FG用パターン(4)をフラットコイル(5)の内周側に形成したので、磁気センサー(6)の引き出し線によってFG用パターン(4)が妨害されることなく、FG用パターン(4)を駆動コイル内周部に全周に渡って途切れることなく形成することが可能となり、モータの回転制御精度が向上するという効果を奏する。
【0054】
FG磁極(9)は本実施の形態では96極に着磁されているので、FG用パターン(4)もまた機械角で、360°/96=3.75°で構成されている。
【0055】
この時、FGパターン引き出し線(23)の影響を打ち消すための打消しパターン(19)が、FG用パターン引出し線(23)を基準に、駆動磁石の電気角で(2m+1)π(但しmは0、1、2、・・、実施例はm=0)の角度に、幅22.5°の機械角で配置されているのでFG信号への駆動磁石の影響が打消される。
【0056】
図2は図1に示した構成とはまた異なる構成とした例であり、図1と同一の16極9コイルであるが、FG用パターン(4)をコイル(5)の外周に配置した構成としている。
【0057】
本実施の形態に係るFDDは、以上に説明した構成のスピンドルモータを用いており、そのスピンドルモータは環状に配置したフラットコイル(5)の間に一ヶ所の最大間隙部(20)を設け、ここに磁気センサー(8)を配置しているので、従来技術に見られたように、小径の小フラットコイル(7)を別途製作して配置する必要がなくなり、フラットコイルの種類が減ることから組み立て工数及び製造コストを少なくすることができる。
更に、同じ形状のフラットコイル(5)でステータが構成されることから、全周にわたって発生磁界が均一となり、回転精度が向上する効果がある。
【0058】
また、磁気ヘッド(8)の移動エリアを、フラットコイル(5)の最大の間隙に配置したので、フラットコイル(5)から発生する漏れ磁束の磁気ヘッド(8)に対する影響が低減され、FDDがデータエラーを発生する頻度が減少する効果がある。
【0059】
なお、磁気ヘッド(8)の移動エリアを配置したフラットコイル(5)の間隙は図1に示す構成では両端のフラットコイル(5a)(5i)が挟む角度が60°となる。
【0060】
更に、上記に説明したように、隣り合うフラットコイル(5)を電気角(5/3)πをなす間隔で配置したので、フラットコイル(5)は任意の2相に通電された状態で隣合うフラットコイル(5)が同極性の磁界を発生するように構成され、従来技術のモータにおいて説明したような磁束の打ち消し合いによる効率の低下から、モータのトルクが低下する現象が回避される。
すなわち同程度のトルクを発生させるに要する印加電流が従来より小さな値で十分なので、漏れ磁束も低減され、上記のようにフラットコイル(5)の最大の間隙(20)に磁気ヘッド(8)を配置したことと合わせて、磁気ヘッド(8)への漏れ磁束の影響によるデータエラーを低減できる効果がある。
【0061】
更に、小フラットコイル(7)を用いる必要が無いことから、すべてのフラットコイル(5)の巻線を外周部に設けることが出来るので、モータの効率が向上し、起動トルク及びトルク定数が向上するという効果がある。
【0062】
更に、磁極数は4n(nは3以上の自然数)、コイル数は3m(mは2以上の自然数)として構成したのでフラットコイル(5)の大きさを十分に大きくすることが出来、ステータのコイル幅をロータの磁極幅に近づけることができるので、モータの効率が向上し、起動トルク及びトルク定数が向上するという効果がある。
【0063】
上記に説明した、本実施の形態の構成において、磁気センサー(6)がない、ノーセンサー駆動のモータとした構成においても、上記に説明した本発明の効果が同様に得られるものである。
【0064】
【発明の効果】
本願発明によれば、3相モータにおいて、フラットコイルの大きさを大きくできるのでモータの効率が向上し、起動トルクおよびトルク定数が向上する効果を奏するとともに、小径のコイルを使用しないので、組立て工数が少なく、かつ回転精度が向上する効果を奏する。また、3相モータを備えた磁気ディスク装置においては、データエラーが低減し、モータの回転制御精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータの上面図である。
【図2】本発明の一実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータの他の構成例における上面図である。
【図3】本発明の一実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータの断面図である。
【図4】従来技術に係るFDD用スピンドルモータの断面図である。
【図5】従来技術に係るFDD用スピンドルモータの上面図である。
【図6】従来技術に係るFDD用スピンドルモータの斜視図である。
【図7】本発明の一実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータに用いるフラットコイルの斜視図である。
【図8】本発明の一実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータに用いるフラットコイルの断面斜視図である。
【図9】本発明の一実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータに用いるフラットコイルを構成する片面絶縁線の断面斜視図である。
【図10】本発明の一実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータに用いるフラットコイルを構成する平角線の断面斜視図である。
【図11】従来技術に係るFDD用スピンドルモータの磁極及びコイルの配置図である。
【図12】従来技術に係るFDD用スピンドルモータの磁極及びコイルの配置図である。
【図13】従来技術に係るFDD用スピンドルモータの磁極及びコイルの配置図である。
【図14】本発明の一実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータの磁極及びコイルの配置図である。
【図15】本発明の一実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータの磁極及びコイルの配置図である。
【図16】本発明の一実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータの磁極及びコイルの配置図である。
【図17】本発明の一実施の形態のFDDの分解斜視図である。
【図18】従来技術に係るFDD用スピンドルモータの磁極とコイルの数を示す表である。
【図19】本発明の一実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータにおいて、12極6コイルとした構成のフラットコイルの結線図である。
【図20】本発明の一実施の形態のFDDに用いるスピンドルモータにおいて、12極6コイルとした構成のフラットコイルに加わる駆動電流のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 ロータ
2 リング状駆動磁石
3 ステータ
4 FG用パターン
5 フラットコイル
5a フラットコイル
5i フラットコイル
6 ホール素子(磁気センサー)
7 小フラットコイル
8 磁気ヘッド
9 FG用磁石
14 軸
15 スピンドルモータ
16 銅線
17 絶縁層
18 接着層
19 打消しパターン
20 センサー配置部(最大間隙部)
21 巻き始め電極
22 巻き終わり電極
23 FGパターン引き出し線
Claims (4)
- ステータを形成する基板の軸周部上に電気角で(5/3)πずつ隔てて配置された3m(mは2以上の自然数)個のフラットコイルと、
ロータに設けられ前記フラットコイルに対向するリング状磁石であって、等しいピッチ角度で4n(nは3以上の自然数)極着磁された駆動磁石と、を有する3相モータにおいて、
前記フラットコイルの巻線の平面形状を略台形形状にすると共に前記略台形形状の短辺部を前記軸側に配置し、前記略台形形状の一対の側部の中心線が挟む角度と前記駆動磁石の前記ピッチ角度とを等しくして成ることを特徴とする3相モータ。 - 前記円周状に配置した3m個のフラットコイルの間に設けた最大の間隙部に一つの磁気センサーを配置したことを特徴とする請求項1記載の3相モータ。
- 磁気ディスクを回転駆動するモータと、
前記磁気ディスクへの信号記録又は前記磁気ディスクからの信号再生をするための磁気ヘッドと、を備えた磁気ディスク駆動装置であって、
前記モータを請求項1または請求項2に記載の3相モータにして成ることを特徴とする磁気ディスク駆動装置。 - 前記磁気ヘッドの移動動作位置を前記最大の間隙部に一致させて成ることを特徴とする請求項3記載の磁気ディスク駆動装置。
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