JP3542976B2 - 圧縮符号化データ再生方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は圧縮符号化データ再生方法、およびその装置に関し、特に、圧縮符号化データが多重化されたデータストリーム中の任意の再生開始時間から、画像フレームと音声フレームを再生出力する圧縮符号化データ再生方法、およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年のマルチメディア技術の進展により、デジタル化された画像、音声やデータと言った複数のメディアを統合的に扱ったDVDプレーヤやデジタルTV放送受信用セットトップボックスなどに代表される応用機器が普及し始めている。
また、デジタル化した画像データや音声データはそのままでは符号量が膨大になるために、効率よく記録および伝送するために、デジタルデータの高能率圧縮符号化技術が必須であり、さらには、実際の応用機器に適用するためには、高能率圧縮符号化された画像圧縮符号化データや音声圧縮符号化データに付加情報データも含めて1本のデータストリームに統合化するためのマルチメディアデータ多重化技術も必須であり、それらのための様々な技術がすでに実用化されている。音声データの高能率圧縮符号化技術としては、Dolby Laboratories LicencingCorp.のAC-3方式、画像データの高能率圧縮符号化技術およびマルチメディアデータ多重化技術としては、International Standards Organization(ISO)で標準化されたMPEG規格が広く使用されている。これらの方式や規格はDVD規格でも採用されており、特にデータストリームとしては、MPEG規格で定義される多重化方式の1つであるプログラムストリームを採用している。
【0003】
DVD規格の1つである最近規格化されたDVD-Video Recording規格では、DVD-RAMディスク等を使ったエンドユーザによるプログラムストリームの編集について規定しており、また、エントリーポイントという新しい道具を提供している。エントリーポイントは時間で定義される。エントリーポイントを定義することで、好きなポイント(時間)から再生を開始することができる。このことから、エントリーポイントは再生開始時間と解釈できる。以下では、エントリーポイントからの再生開始時の圧縮符号化データの再生方法について説明する。
【0004】
はじめに、MPEG規格で定義されるプログラムストリームのデータ構造について図4を用いて説明する。
図4において、プログラムストリーム301は一連のパック302から構成され、1つのパック302は、パックヘッダ303,システムヘッダ304、および1つ以上のパケット305で構成される。
【0005】
上記パックヘッダ303は、パックスタートコード307(0x000001BA、0xは16進表記を示す)で始まり、その直後にそのパックのパラメータ情報308として、SCR(System Clock Reference)と呼ばれる基準クロック参照値等が記述される。
【0006】
上記システムヘッダ304は、システムヘッダスタートコード309(0x000001BB)で始まり、その直後にプログラムストリーム全体のパラメータ情報310としてビットレート、音声チャンネル数や画像チャンネル数等が記述されている。
【0007】
上記パケット305は、パケットスタートコード311で始まり、その直後にそのパケットのパラメータ情報312としてPTS(Presentation Time Stamp)と呼ばれる再生時間等が記述されており、これらのパラメータ情報の直後に、エレメンタリーストリーム313と呼ばれる実際の画像や音声等の圧縮符号化データが記述される。このパラメータ情報312は、エレメンタリーストリーム313を復号化する際に用いられる情報である。
【0008】
上記パケットスタートコード311は、3バイトのパケットスタートプリフィックス(0x000001)と1バイトのストリームIDで構成され、ストリームIDは、そのパケットに含まれる圧縮符号化データの種別を表し、たとえば、0xEx(最後のxは任意の値を示す)は画像パケット、0xCx、および0xDxは音声パケットを表す。
【0009】
次に、前述したパケット中に記述される圧縮符号化データの1つである、MPEG規格に従って圧縮符号化された画像エレメンタリーストリームのデータ構造について図5を用いて説明する。
【0010】
図5に示すように、画像エレメンタリーストリーム401は、シーケンス層402,グループオブピクチャ(以下GOPと記述する)層403,ピクチャ層404,スライス層405,マクロブロック層406,、ブロック層407の6つの階層で構成される。
【0011】
1つのシーケンスは、シーケンスヘッダ408で始まり、その後に一連のGOP409が続き、シーケンスエンド410で完了する構造になっている。なお、シーケンスヘッダ408は必要に応じて先頭だけでなく、複数のGOP間の任意の位置に挿入されることがある。
【0012】
上記GOP409はGOPヘッダ411で始まり、その後に1つ以上のピクチャ412が記述される。ピクチャ412とは、画面に表示される1枚の画像フレームのことで、種別としてはIピクチャ,Pピクチャ,Bピクチャの3種類が存在する。上記Iピクチャは自分自身の画像フレームのみのデータを用いて圧縮符号化されたフレーム内符号化画像の略であり、Pピクチャは時間的に前のビデオフレーム(IピクチャあるいはPピクチャ)を用いて圧縮符号化された順方向予測符号化画像の略であり、Bピクチャは時間的に前と後ろのビデオフレーム(IピクチャあるいはPピクチャ)を用いて圧縮符号化された双方向予測符号化画像の略である。そして、GOP409の独立性を保つために、GOPヘッダ411の直後のピクチャ412には必ずIピクチャが符号化されることが規定されている。
【0013】
シーケンスヘッダ408、およびGOPヘッダ411の先頭はスタートコードが記述され、それぞれのスタートコードは前述したように最初の3バイトはスタートコードプリフィックス“0x000001”で始まり、最後の1バイトで種別が記述されることが規定されている。それぞれのスタートコードはシーケンススタートコード(0x000001B3)、グループスタートコード(0x000001B8)と呼ばれる。
【0014】
ピクチャ412は、ピクチャヘッダ413で始まり、スライス層405以下、マクロブロック層406、ブロック層407が記述される。上記ピクチャヘッダ413は、ピクチャスタートコード415(0x00000100、0xは16進表記を示す)で始まり、その直後にそのピクチャのパラメータ情報416としてテンポラル・リファレンス(temporal reference)と呼ばれるピクチャの表示順に従った番号等が記述される。スライスはビデオフレームの左上から始まる一連のマクロブロックで構成され、マクロブロックは基本処理単位である6つのブロックから構成される。
【0015】
ところで、DVD-Video Recording規格では、図6(b)で示されているように、一連の画像、音声等のパック503、504、505から成るVOBU502という論理単位を新たに導入しており、1つのVOBU502は0.4秒から1.0秒の間での画像と音声の同期再生を保証する最小単位として定義されている。このVOBU502内の画像圧縮符号化データは、図6(d)で示されているように、シーケンスヘッダ506で始まり、その後に1つ以上のGOP507が記述される。場合によっては最後にシーケンスエンドが記述されることがある。シーケンスヘッダ506では、プログラム全体に共通の特徴である画像フレームサイズ、アスペクト比やフレームレート等のパラメータ情報が記述される。
【0016】
次に上述したエントリーポイントによる再生開始時の圧縮符号化データの再生方法について説明する。図7は従来の圧縮符号化データ再生装置の構成を示すブロック図である。図7において、圧縮符号化データ再生装置は、ストリームを転送する転送装置610、入力されたストリームから必要なパックを抽出するシステムデコーダ611、画像データを復号化する画像デコーダ612、音声データを復号化する音声デコーダ613、各構成要素の動作タイミングを制御するための同期コントローラ614を備える。このように構成された圧縮符号化データ再生装置のエントリーポイントによる再生開始の動作について説明する。
【0017】
図7で示されるように、転送装置610からエントリーポイントを含んだVOBU615がシステムデコーダ611に転送される。システムデコーダ611は、入力されるVOBU615から画像パックと音声パックを抽出して、パケットスタートコードやパラメータ情報を取り除いた画像エレメンタリーストリーム616と音声エレメンタリーストリーム617をそれぞれ画像デコーダ612と音声デコーダ613に転送し、パラメータ情報の内PTS618を同期コントローラ614に転送する。画像デコーダ612は、入力される画像エレメンタリーストリーム616から画像フレームの復号を行う。音声デコーダ613は、入力される音声エレメンタリーストリーム617から音声フレームの復号を行う。同期コントローラ614は、転送装置610とシステムデコーダ611と画像デコーダ612と音声デコーダ613を制御することで、画像フレーム619と音声フレーム620との同期出力制御を行う。
【0018】
図8は従来の圧縮符号化データ再生装置を構成する同期コントローラ614における、エントリーポイントによる再生開始の動作手順を示すフローチャートを記載した図である。以下、図8のフローに従って、同期コントローラ614の動作を詳しく説明する。
【0019】
まず、動作が開始されると(ステップ701)、ステップ702にて、外部からのエントリーポイント値の設定とエントリーポイントによる再生開始が通知されると、転送装置610と各デコーダ611、612、613に起動要求を出す。この要求を受けて、転送装置610と各デコーダ611、612、613は起動処理を行う。
【0020】
次いで、ステップ703にて、転送装置610にデータ供給要求を出す。この要求を受けて転送装置610は、エントリーポイントを含んだVOBU615の先頭から転送を行う。システムデコーダ611は、転送装置610からデータを受信することで分離抽出を開始する。
【0021】
画像デコーダ612は、ステップ704にて、システムデコーダ611から受信した画像フレーム用PTS618とエントリーポイントがある特定のしきい値内で一致するまで、システムデコーダ611から受信した画像エレメンタリーストリームから画像フレームの復号を行う。このときは、まだ復号処理だけを行い、復号化された画像フレームを画像デコーダ612内の画像フレームバッファに格納するだけで、表示出力は行わない。
【0022】
音声デコーダ613は、ステップ708にて音声フレーム同期出力要求を受信するまで復号処理は行わず、システムデコーダ611から受信した音声エレメンタリーストリーム617を音声デコーダ613中の音声ビットバッファに蓄える入力処理だけを行う。この入力処理では、音声用ビットバッファのオーバーフロー管理も行い、オーバーフローしそうな場合は音声用ビットバッファ内に既に蓄えられた音声エレメンタリーストリーム617を捨ててしまい、新しく送られてくる音声エレメンタリーストリーム617を音声ビットバッファに蓄えるようにする。
【0023】
次いで、ステップ704にて、システムデコーダ611から受信した画像フレーム用PTS618と、エントリーポイントがある特定のしきい値内で一致した場合は、ステップ705に移り、画像フレーム用PTS618の値で、同期コントローラ614内の同期用クロックを初期化する。
【0024】
次いで、ステップ706にて、画像デコーダ612に画像フレーム同期出力要求を出す。この要求を受けて画像デコーダ612は、ステップ704にて、システムデコーダ611から受信した画像フレーム用PTS618とエントリーポイントとがある特定のしきい値内で一致した画像フレームの復号と同時に表示出力も行う。この段階で、初めて画像フレームの表示出力が行われ、以後、画像デコーダ612は、同期コントローラ614による、同期用クロックとシステムデコーダ611から受信する画像フレーム用PTS618とを用いた同期制御のもとで、システムデコーダ611から受信する画像エレメンタリーストリームからの画像フレームの復号と表示出力を次々に行っていく。
【0025】
次いで、ステップ707にて、システムデコーダ611から受信した音声フレーム用PTS618と、同期用クロックとがある特定のしきい値内で一致するまで監視続ける。この間、音声デコーダ613は、相変わらず入力処理のみ行い続ける。
【0026】
また、ステップ707にてシステムデコーダ611から受信した音声フレーム用PTS618と、同期用クロックとがある特定のしきい値内で一致した場合、ステップ708に移り、音声デコーダ613に音声フレーム同期出力要求を出す。
【0027】
この要求を受けて音声デコーダ613は、ステップ707にて、システムデコーダ611から受信した音声フレーム用PTS618と、同期用クロックとがある特定のしきい値内で一致した音声フレームの復号と同時に音声出力も行う。この段階で、初めて音声フレームの音声出力が行われ、以後、音声デコーダ613は、同期コントローラ614による、同期用クロックとシステムデコーダ611から受信する音声フレーム用PTS618とを用いた同期制御のもとで、システムデコーダ611から受信する音声エレメンタリーストリームからの音声フレームの復号と音声出力を次々に行っていく。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
従来の圧縮符号化データ再生方法および装置は以上のように構成されており、上述したような方法では、ステップ706にて、画像フレームの表示出力が開始された後、ステップ708にて音声フレームの音声出力が開始されるため、明らかに画像フレームの表示出力に比べて音声フレームの音声出力が遅れるという問題点があった。
【0029】
また、以上の方法では、プログラムストリーム中に画像符号化データが存在しなかった場合、ステップ704にて、システムデコーダ611から受信した画像フレーム用PTS618とエントリーポイントとがある特定のしきい値内で一致するという条件一致が起こり得ないため、次のステップ705以降のステップに進めず、さらに、データストリーム中にエントリーポイントに相当する音声符号化フレームが存在した場合でも、音声フレームの音声出力が開始できないという問題点があった。
【0030】
また、以上の方法では、画像フレーム用PTS618が画像フレーム毎に付与されていないプログラムストリームであった場合、ステップ704にて、システムデコーダ611から受信した画像フレーム用PTS618とエントリーポイントとがある特定のしきい値内で一致するという条件一致を起こさせるために、このしきい値を十分大きな値にしなければならない。詳述すると、DVD-Video Recording規格では、Iピクチャには必ず画像フレーム用PTSを付与することを規定しているが、それ以外のピクチャについては特に規定していない。またIピクチャはVOBU先頭にあること以外は特に規定されていない。実際のプログラムストリームとしては、圧縮符号化効率の点からVOBU先頭にしかIピクチャが存在しないことが多く、画像フレーム用PTSもこの先頭のIピクチャしか付与されていないことが多い。したがって、このことを考慮するとVOBU 1個分をしきい値としなければならなくなるので、同期制御の単位が画像フレーム単位ではなく、VOBU単位になってしまうという問題点があった。
【0031】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、圧縮符号化データのエントリーポイントからの再生開始の際に、画像フレーム単位および音声フレーム単位の精度で、画像フレームの表示出力と音声フレームの音声出力を同じタイミングで出力することのできる圧縮符号化データ再生方法および装置を提供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1にかかる圧縮符号化データ再生方法は、一連の画像フレームをフレーム内圧縮符号化したIピクチャと、時間的に前の画像フレームとの相関を利用する順方向予測圧縮符号化により得られたPピクチャと、時間的に前の画像フレームか後ろの画像フレーム、または前後両方の画像フレームとの相関を利用する双方向予測圧縮符号化により得られたBピクチャとにより構成される画像圧縮符号化データと、一連の音声フレームを圧縮符号化した音声圧縮符号化データと、前記画像圧縮符号化データ、及び前記音声圧縮符号化データに関する付加情報とが多重化されたデータストリームに対して、外部から指定される再生開始時間に相当する画像フレーム、及び音声フレームから再生データの伝送を開始する圧縮符号化データ再生方法であって、前記データストリームから前記画像圧縮符号化データと前記音声圧縮符号化データと前記付加情報とを分離出力し、この際に画像フレーム及び音声フレームの先頭検出を行うステップと、前記先頭検出されたフレームに付加された前記付加情報の1つである再生時間情報から、再生開始時間に相当する画像フレーム、あるいは音声フレームであるかどうかの判定を行うステップと、前記再生開始時間に相当する画像フレームと判定された場合は、前記画像圧縮データから画像フレームを復号するよう復号要求を行い、また、前記再生開始時間に相当する音声フレームと判定された場合には、前記音声圧縮データから音声フレームを復号するよう復号要求を行うステップと、所定の時間が経過したか否かを判定するステップと、該所定の時間が経過し、前記画像フレーム及び前記音声フレームの両方ともの復号が完了していない場合に、外部に対して異常が発生したことを通知するステップと、前記画像フレームと前記音声フレームの両方ともが復号完了したか否かを判定するステップと、上記画像及び音声フレームの両方の復号が完了したと判定された場合に、上記復号化された画像データ、及び音声データを同期出力するように要求するステップとを含むものである。
【0033】
また、この発明の請求項2にかかる圧縮符号化データ再生方法は、上記請求項1記載の圧縮符号化データ再生方法において、前記画像フレーム及び音声フレームの先頭検出を行うステップは、先頭検出されたフレームに対して有効な再生時間情報が付いていなかったか否か判定するステップと、有効な再生時間情報が付いていなかった場合に、前記先頭検出されたフレームが画像フレームの場合は、前記画像フレームの再生時間情報を、前記画像フレームの前記付加情報の1つである表示出力順番情報と、前記画像フレームより時間的前に復号された画像フレームの再生時間情報と表示出力順番情報より算出し、また、前記先頭検出されたフレームが音声フレームの場合は、前記音声フレームの再生時間情報を、前記音声フレームより時間的前に先頭検出された音声フレームの再生時間情報より算出するステップとを含むものである。
【0034】
また、この発明の請求項3にかかる圧縮符号化データ再生装置は、一連の画像フレームをフレーム内圧縮符号化した I ピクチャと、時間的に前の画像フレームとの相関を利用する順方向予測圧縮符号化により得られた P ピクチャと、時間的に前の画像フレームか後ろの画像フレームまたは前後両方の画像フレームとの相関を利用する双方向予測圧縮符号化により得られた B ピクチャとにより構成される画像圧縮符号化データと、一連の音声フレームを圧縮符号化した音声圧縮符号化データと、前記画像圧縮符号化データ、及び前記音声圧縮符号化データに関する付加情報とが多重化されたデータストリームに対して、外部から指定される再生開始時間に相当する画像フレーム、及び音声フレームから再生データの伝送を開始する圧縮符号化データ再生装置であって、前記データストリームから前記画像圧縮符号化データと前記音声圧縮符号化データと前記付加情報とを分離出力し、この際に画像フレーム及び音声フレームの先頭検出を行うシステムデコーダと、前記画像圧縮データから画像フレームを復号し、表示出力する画像デコーダと、前記音声圧縮データから音声フレームを復号し、音声出力する音声デコーダと、前記システムデコーダにて先頭検出されたフレームに付加された前記付加情報の1つである再生時間情報から、再生開始時間に相当する画像フレームあるいは音声フレームであるかどうかの判定を行い、前記再生開始時間に相当する画像フレームと判定された場合は、前記画像デコーダに対して復号要求を行い、前記再生開始時間に相当する音声フレームと判定された場合は、前記音声デコーダに対して復号要求を行い、所定の時間が経過しても、前記画像フレーム及び前記音声フレームの両方ともの復号が完了していない場合に、外部に対して異常が発生したことを通知し、さらに前記画像フレームと前記音声フレームの両方ともが復号完了した時点で、前記画像デコーダ及び前記音声デコーダに対して出力要求を行う同期コントローラとを備えたものである。
【0035】
また、この発明の請求項4にかかる圧縮符号化データ再生装置は、上記請求項記載の圧縮符号化データ再生装置において、前記同期コントローラは、前記システムデコーダにて、先頭検出されたフレームに対して有効な再生時間情報が付いていなかった場合に、前記先頭検出されたフレームが画像フレームの場合は、前記画像フレームの再生時間情報を、前記画像フレームの前記付加情報の1つである表示出力順番情報と、前記画像フレームより時間的前に復号された画像フレームの再生時間情報と表示出力順番情報より算出し、また、前記先頭検出されたフレームが音声フレームの場合は、前記音声フレームの再生時間情報を、前記音声フレームより時間的前に先頭検出された音声フレームの再生時間情報より算出するものである。
【0046】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1による圧縮符号化データ再生装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、図1において、圧縮符号化データ再生装置は、ストリームを転送する転送装置10、入力されたストリームから必要なパックを抽出するシステムデコーダ11、画像データを復号化する画像デコーダ12、音声データを復号化する音声デコーダ13、各構成要素の動作タイミングを制御するための同期コントローラ14を備える点では従来の構成と同様であるが、本発明のシステムデコーダ11は、MPEG規格により規定されるテンポラル・リファレンス(temporal reference)を表示出力順番情報として同期コントローラ14に供給するように構成されている点が特徴である。
【0047】
以下、このように構成された本発明の実施の形態1による圧縮符号化データ再生装置のエントリーポイントによる再生開始の動作について説明する。
【0048】
転送装置10からエントリーポイントを含んだVOBU15がシステムデコーダ11に転送される。システムデコーダ11は、入力されるVOBU15から画像パックと音声パックを抽出して、パケットスタートコードやパラメータ情報を取り除いた画像エレメンタリーストリーム16と音声エレメンタリーストリーム17とをそれぞれ画像デコーダ12と音声デコーダ13に転送し、パラメータ情報の内、PTS18とテンポラル・リファレンス19を同期コントローラ14に転送する。
【0049】
また、システムデコーダ11は、入力されるVOBU15から画像パックと音声パックを抽出して、パケットスタートコードやパラメータ情報を取り除いた画像エレメンタリーストリーム16と、音声エレメンタリーストリーム17とをそれぞれ画像デコーダ12と音声デコーダ13に転送する際に、圧縮符号化された画像フレームと音声フレームそれぞれの先頭の検出を行い、検出した場合はその結果を同期コントローラ14に伝える。
【0050】
画像デコーダ12は、入力される画像エレメンタリーストリーム16から画像フレームの復号を行う。音声デコーダ13は、入力される音声エレメンタリーストリーム17から音声フレームの復号を行う。同期コントローラ14は、転送装置10とシステムデコーダ11と画像デコーダ12と音声デコーダ13を制御することで、画像フレーム20と音声フレーム21の同期出力制御を行う。
【0051】
図2及び図3は本実施の形態1による圧縮符号化データ再生装置の同期コントローラ14におけるエントリーポイントによる再生開始の動作手順を示すフローチャートであり、以下、図2及び図3のフローチャートに従って、同期コントローラ14の動作を詳しく説明する。
【0052】
まず、処理が開始されると(ステップ201)、ステップ202にて、外部からのエントリーポイント値と異常判定用時間T1の設定とエントリーポイントによる再生開始が通知され、音声フレーム出力準備完了フラグ、画像フレーム出力準備完了フラグ、音声フレーム検出フラグと画像フレーム検出フラグが“0”クリアされる。
【0053】
次いで、ステップ203にて、転送装置10と各デコーダ11、12、13に起動要求を出す。この要求を受けて、転送装置10と各デコーダ11、12、13は起動処理を行う。
【0054】
次いで、ステップ204にて、転送装置10にデータ供給要求を出す。この要求を受けて転送装置10は、エントリーポイントを含んだVOBU15の先頭から転送を行う。システムデコーダ11は、転送装置10からデータを受信することで分離抽出を開始する。
【0055】
次いで、ステップ205にて、ステップ202においての外部からのエントリーポイントによる再生開始が通知されてから、異常判定用時間T1が経過していない場合は、後述するステップ206に移る。逆に、異常判定用時間T1が経過している場合は、後述するステップ225に移る。
【0056】
次いで、上記ステップ206では、音声フレーム出力準備完了フラグと画像フレーム出力準備完了フラグの両方ともが“1”かどうかの判定を行い、音声フレーム出力準備完了フラグと画像フレーム出力準備完了フラグの両方ともが“1”でない場合は、後述するステップ207に移る。逆に、音声フレーム出力準備完了フラグと画像フレーム出力準備完了フラグの両方ともが“1”である場合は、後述するステップ223に移る。
【0057】
次いで、上記ステップ207では、圧縮符号化された音声フレームか画像フレームの先頭を検出した場合は、後述するステップ208に移る。逆に、フレームの検出できなかった場合は、上記ステップ205に戻る。
【0058】
次いで、上記ステップ208では、上記ステップ207において検出された圧縮符号化されたフレームに有効なPTSが付いていなかった場合は、後述するステップ209に移る。逆に、有効なPTSが付いていた場合は、後述するステップ210に移る。
【0059】
次いで、上記ステップ209では、上記ステップ207において検出された、有効なPTSが付いていないフレームのPTS値を算出する。一方、ステップ207において検出されたフレームが音声フレームの場合は、時間的に1つ前に検出された音声フレームのPTSに、音声フレームの1フレーム単位時間を加算し、上記ステップ207において検出されたフレームのPTSを算出する。また、ステップ207において検出されたフレームが画像フレームの場合は、時間的に1つ前に検出された画像フレームのPTS(PTSn-1とする)とテンポラル・リファレンス(TRn-1とする)と、上記ステップ207において検出されたフレームのテンポラル・リファレンス(TRnとする)から次の数1式を用いて、ステップ207において検出されたフレームのPTS(PTSnとする)を算出する。
(数1)
PTSn =PTSn-1+(TRn −TRn-1)×[画像フレームの1フレーム単位時間]
【0060】
次いで、ステップ210では、上記ステップ207において検出されたフレームが、ステップ202において外部から設定されたエントリーポイントに相当するフレームかどうかを判定し、上記ステップ207において検出されたフレームが、上記ステップ202において外部から設定されたエントリーポイントに相当するフレームとして判定された場合は、後述するステップ211に移る。逆に、ステップ202において外部から設定されたエントリーポイントに相当するフレームとして判定されなかった場合は、後述するステップ216に移る。判定条件は次の条件式である数2式を用いる。つまり、この条件式が成立する場合、ステップ207において検出されたフレームが、ステップ202において外部から設定されたエントリーポイントに相当するフレームとして判定する。ただし、この条件式において、EPはステップ202において外部から設定されたエントリーポイント値を、Tfmはフレーム単位時間を、PTSnはステップ207において検出されたフレームのPTS値を表す。さらに、Tfmは、ステップ207において検出されたフレームが音声フレームの場合は、音声フレームの1フレーム単位時間を、ステップ207において検出されたフレームが画像フレームの場合は、画像フレームの1フレーム単位時間を使用する。
(数2)
EP−1/2×Tfm < PTSn ≦ EP + 1/2×Tfm
【0061】
次いで、ステップ211にて、上記ステップ207にて検出されたフレームが音声フレームかどうかの判定を行い、上記ステップ207にて検出されたフレームが音声フレームの場合は、後述するステップ212に移る。逆に、ステップ207にて検出されたフレームが画像フレームの場合は、後述するステップ214に移る。
【0062】
次いで、上記ステップ212では、音声デコーダ13にステップ207にて検出された音声フレームの復号要求を出し、ステップ213に移る。一方、音声デコーダ13は、同期コントローラ14からのこの要求を受けて、ステップ207にて検出された音声フレームの復号を行い、復号が完了した後に音声フレーム出力準備完了フラグを“1”にセットする。
次いで、ステップ213にて、音声フレーム検出フラグを“1”にセットし、ステップ205に戻る。
【0063】
また、ステップ214にて、画像デコーダ12にステップ207にて検出された画像フレームの復号要求を出し、ステップ215に移る。一方、画像デコーダ12は、同期コントローラ14からのこの要求を受けて、ステップ207にて検出された画像フレームの復号を行い、復号が完了した後に画像フレーム出力準備完了フラグを“1”にセットする。
次いで、ステップ215にて、画像フレーム検出フラグを“1”にセットし、ステップ205に戻る。
【0064】
また、ステップ216にて、ステップ207にて検出されたフレームが音声フレームかどうかの判定を行い、ステップ207にて検出されたフレームが音声フレームの場合は、ステップ217に移る。逆に、ステップ207にて検出されたフレームが画像フレームの場合は、ステップ219に移る。
【0065】
次いで、上記ステップ217では、音声フレーム検出フラグが“0”かどうかの判定を行い、音声フレーム検出フラグが“0”である場合は、後述するステップ218に移る。逆に、音声フレーム検出フラグが“0”でない場合は、上記ステップ205に戻る。
【0066】
次いで、ステップ218では、音声デコーダ13にステップ207にて検出された音声フレームのスキップ要求を出し、ステップ205に戻る。一方、音声デコーダ13は、同期コントローラ14からのこの要求を受けて、ステップ207にて検出された音声フレームのスキップ処理を実行する。スキップ処理とは、復号処理をしないでデータを破棄する処理のことである。
【0067】
また、ステップ219にて、画像フレーム検出フラグが“0”かどうかの判定を行い、画像フレーム検出フラグが“0”である場合は、ステップ220に移る。逆に、画像フレーム検出フラグが“0”でない場合は、ステップ205に戻る。
【0068】
次いで、ステップ220にて、ステップ207にて検出されたフレームが参照画像フレーム(いわゆるIピクチャかPピクチャかのこと)であるかどうかの判定を行い、ステップ207にて検出されたフレームが参照画像フレームである場合は、ステップ221に移る。逆に、ステップ207にて検出されたフレームが参照画像フレームでない場合は、ステップ222に移る。
【0069】
次いで、ステップ221にて、画像デコーダ12にステップ207にて検出された画像フレームの復号要求を出し、上記ステップ205に戻る。一方、画像デコーダ12は、同期コントローラ14からのこの要求を受けて、ステップ207にて検出された画像フレームの復号を行う。
【0070】
また、ステップ222にて、画像デコーダ12にステップ207にて検出された画像フレームのスキップ要求を出し、上記ステップ205に戻る。一方、画像デコーダ12は、同期コントローラ14からのこの要求を受けて、ステップ207にて検出された画像フレームのスキップ処理を実行する。
【0071】
また、ステップ223にて、ステップ214において画像デコーダ12に復号要求を出して、その結果画像デコーダ12によって復号された画像フレームのPTS値、あるいはステップ212において音声デコーダ13に復号要求を出して、その結果音声デコーダ13によって復号された音声フレームのPTS値で、同期コントローラ14内の同期用クロックを初期化する。エントリーポイントによる再生開始の処理が終了した(ステップ232)後の圧縮符号化データの再生は、この同期用クロックを使用して音声フレームと画像フレームの同期出力制御を行う。
【0072】
次いで、ステップ224にて、画像デコーダ12と音声デコーダ13のそれぞれに、画像フレームと音声フレームの出力要求を出し、エントリーポイントによる再生開始の処理を終了する。
【0073】
一方、画像デコーダ12は、ステップ214において復号要求を出されて、その結果復号した画像フレームの表示出力を行い、音声デコーダ13は、ステップ212において復号要求を出されて、その結果復号した音声フレームの音声出力を行う。
【0074】
また、ステップ225にて、音声フレーム出力準備完了フラグが“1”かどうかの判定を行い、音声フレーム出力準備完了フラグが“1”である場合は、後述するステップ226に移る。逆に、音声フレーム出力準備完了フラグが“1”でない場合は、後述するステップ228に移る。
【0075】
次いで、ステップ226では、ステップ212において音声デコーダ13に復号要求を出して、その結果音声デコーダ13によって復号された音声フレームのPTS値で、同期コントローラ14内の同期用クロックを初期化する。エントリーポイントによる再生開始の処理が終了した(ステップ232)後の圧縮符号化データの再生は、この同期用クロックを使用して音声フレームと画像フレームの同期出力制御を行う。
【0076】
次いで、ステップ227にて、音声デコーダ13に音声フレームの出力要求を出し、エントリーポイントによる再生開始の処理を終了する。一方、音声デコーダ13は、ステップ212において復号要求を出されて、その結果復号した音声フレームの音声出力を行う。
【0077】
また、ステップ228では、画像フレーム出力準備完了フラグが“1”かどうかの判定を行い、画像フレーム出力準備完了フラグが“1”である場合は、ステップ229に移る。逆に、画像フレーム出力準備完了フラグが“1”でない場合は、ステップ231に移る。
【0078】
次いで、ステップ229にて、ステップ214において画像デコーダ12に復号要求を出して、その結果画像デコーダ12によって復号された画像フレームのPTS値で、同期コントローラ14内の同期用クロックを初期化する。エントリーポイントによる再生開始の処理が終了した(ステップ232)後の圧縮符号化データの再生は、この同期用クロックを使用して音声フレームと画像フレームの同期出力制御を行う。
【0079】
次いで、ステップ230にて、画像デコーダ12に画像フレームの出力要求を出し、エントリーポイントによる再生開始の処理を終了する。一方、画像デコーダ12は、ステップ214において復号要求を出されて、その結果復号した画像フレームの表示出力を行う。
また、ステップ231にて、外部に異常通知を行う。
【0080】
以上のように、本発明の実施の形態1による圧縮符号データ再生装置によれば、テンポラル・リファレンス19を利用して、画像フレーム単位、あるいは音声フレーム単位の精度で、外部から指定されたエントリーポイントに相当する画像フレームと音声フレームを検出し、それぞれを復号し同時に出力することでき、さらに、入力されたVOBU中にエントリーポイントに相当する画像フレームと音声フレームの一方しか存在しない場合でも、正常にエントリーポイントの再生開始を行うことができ、さらに、入力されたVOBU中にエントリーポイントに相当する画像フレームと音声フレームの両方ともが存在しない場合でも、エントリーポイントの再生開始処理で停頓させることなく、エントリーポイントの再生開始を終了させることができるので、指定された再生開始時間に相当する画像フレームと音声フレームを検出し、それぞれを復号後、同じタイミングで出力させることができる。
【0081】
また、再生開始時間に相当する画像フレームと音声フレームとがそれぞれフレーム単位で復号化が完了されたのを確認してから同時出力するようになっているため、業務用などの高い精度が要求されるストリーム編集機において編集を行っても、確実に画像とそれに対応する音声がタイミング的なズレを伴うことなく処理を行うことができる。
なお、本実施の形態ではフレーム単位での処理を例として説明したが、画面単位での処理を行うようにすればよく、例えば、フィールド単位で処理を行う場合においても、同様の作用効果が得られることは言うまでもない。
【0082】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1に係る圧縮符号化データ再生方法によれば、一連の画像フレームをフレーム内圧縮符号化したIピクチャと、時間的に前の画像フレームとの相関を利用する順方向予測圧縮符号化により得られたPピクチャと、時間的に前の画像フレームか後ろの画像フレーム、または前後両方の画像フレームとの相関を利用する双方向予測圧縮符号化により得られたBピクチャとにより構成される画像圧縮符号化データと、一連の音声フレームを圧縮符号化した音声圧縮符号化データと、前記画像圧縮符号化データ、及び前記音声圧縮符号化データに関する付加情報とが多重化されたデータストリームに対して、外部から指定される再生開始時間に相当する画像フレーム、及び音声フレームから再生データの伝送を開始する圧縮符号化データ再生方法であって、前記データストリームから前記画像圧縮符号化データと前記音声圧縮符号化データと前記付加情報とを分離出力し、この際に画像フレーム及び音声フレームの先頭検出を行うステップと、前記先頭検出されたフレームに付加された前記付加情報の1つである再生時間情報から、再生開始時間に相当する画像フレーム、あるいは音声フレームであるかどうかの判定を行うステップと、前記再生開始時間に相当する画像フレームと判定された場合は、前記画像圧縮データから画像フレームを復号するよう復号要求を行い、また、前記再生開始時間に相当する音声フレームと判定された場合には、前記音声圧縮データから音声フレームを復号するよう復号要求を行うステップと、所定の時間が経過したか否かを判定するステップと、該所定の時間が経過し、前記画像フレーム及び前記音声フレームの両方ともの復号が完了していない場合に、外部に対して異常が発生したことを通知するステップと、前記画像フレームと前記音声フレームの両方ともが復号完了したか否かを判定するステップと、上記画像及び音声フレームの両方の復号が完了したと判定された場合に、上記復号化された画像データ、及び音声データを同期出力するように要求するステップとを含むものとしたので、指定された再生開始時間に相当する画像フレームと音声フレームを検出し、それぞれを復号後、同じタイミングで出力させることができ、業務用などの高い精度が要求されるストリーム編集機において編集を行っても、確実に画像とそれに対応する音声がタイミング的なズレを伴うことなく処理を行うことができ、また入力されたデータストリーム中に再生開始時間に相当する画像フレームと音声フレームの両方ともが存在しない場合でも、指定された再生開始時間からの再生開始処理で停頓させることなく、この再生開始処理を終了させることができるという効果が得られる。
【0083】
また、この発明の請求項2に係る圧縮符号化データ再生方法によれば、上記請求項1記載の圧縮符号化データ再生方法において、前記画像フレーム及び前記音声フレームの先頭検出を行うステップは、先頭検出されたフレームに対して有効な再生時間情報が付いていなかったか否か判定するステップと、有効な再生時間情報が付いていなかった場合に、前記先頭検出されたフレームが画像フレームの場合は、前記画像フレームの再生時間情報を、前記画像フレームの前記付加情報の1つである表示出力順番情報と、前記画像フレームより時間的前に復号された画像フレームの再生時間情報と表示出力順番情報より算出し、また、前記先頭検出されたフレームが音声フレームの場合は、前記音声フレームの再生時間情報を、前記音声フレームより時間的前に先頭検出された音声フレームの再生時間情報より算出するステップを含むものとしたので、画像フレーム単位、あるいは音声フレーム単位の精度で、指定された再生開始時間に相当する画像フレームと音声フレームを検出し、それぞれを復号後、同じタイミングで出力させることができるという効果が得られる。
【0084】
また、この発明の請求項3に係る圧縮符号化データ再生装置によれば、一連の画像フレームをフレーム内圧縮符号化した I ピクチャと、時間的に前の画像フレームとの相関を利用する順方向予測圧縮符号化により得られた P ピクチャと、時間的に前の画像フレームか後ろの画像フレームまたは前後両方の画像フレームとの相関を利用する双方向予測圧縮符号化により得られた B ピクチャとにより構成される画像圧縮符号化データと、一連の音声フレームを圧縮符号化した音声圧縮符号化データと、前記画像圧縮符号化データ、及び前記音声圧縮符号化データに関する付加情報とが多重化されたデータストリームに対して、外部から指定される再生開始時間に相当する画像フレーム、及び音声フレームから再生データの伝送を開始する圧縮符号化データ再生装置であって、前記データストリームから前記画像圧縮符号化データと前記音声圧縮符号化データと前記付加情報とを分離出力し、この際に画像フレーム及び音声フレームの先頭検出を行うシステムデコーダと、前記画像圧縮データから画像フレームを復号し、表示出力する画像デコーダと、前記音声圧縮データから音声フレームを復号し、音声出力する音声デコーダと、前記システムデコーダにて先頭検出されたフレームに付加された前記付加情報の1つである再生時間情報から、再生開始時間に相当する画像フレームあるいは音声フレームであるかどうかの判定を行い、前記再生開始時間に相当する画像フレームと判定された場合は、前記画像デコーダに対して復号要求を行い、前記再生開始時間に相当する音声フレームと判定された場合は、前記音声デコーダに対して復号要求を行い、所定の時間が経過し、前記画像フレーム及び前記音声フレームの両方ともの復号が完了していない場合に、外部に対して異常が発生したことを通知し、さらに前記画像フレームと前記音声フレームの両方ともが復号完了した時点で、前記画像デコーダ及び前記音声デコーダに対して出力要求を行う同期コントローラとを備えたものとしたので、入力されたデータストリーム中に再生開始時間に相当する画像フレームと音声フレームの両方ともが存在しない場合でも、指定された再生開始時間からの再生開始処理で停頓させることなく、この再生開始処理を終了させることができるという効果が得られる。
【0085】
また、この発明の請求項4に係る圧縮符号化データ再生装置によれば、上記請求項記載の圧縮符号化データ再生方法において、前記同期コントローラは、前記システムデコーダにて、先頭検出されたフレームに対して有効な再生時間情報が付いていなかった場合に、前記先頭検出されたフレームが画像フレームの場合は、前記画像フレームの再生時間情報を、前記画像フレームの前記付加情報の1つである表示出力順番情報と、前記画像フレームより時間的前に復号された画像フレームの再生時間情報と表示出力順番情報より算出し、また、前記先頭検出されたフレームが音声フレームの場合は、前記音声フレームの再生時間情報を、前記音声フレームより時間的前に先頭検出された音声フレームの再生時間情報より算出するものとしたので、画像フレーム単位、あるいは音声フレーム単位の精度で、指定された再生開始時間に相当する画像フレームと音声フレームを検出し、それぞれを復号後、同じタイミングで出力させることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による圧縮符号化データ再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記実施の形態1による圧縮符号化データ再生装置の同期コントローラの動作手順を示すフローチャートの一部を記載した図である。
【図3】上記図2のフローチャートの残りの一部を記載した図である。
【図4】MPEG規格のプログラムストリームのデータフォーマットを説明するための図である。
【図5】MPEG規格のプログラムストリームにおける画像エレメンタリーストリームのデータ構造を説明するための図である。
【図6】DVDビデオ規格により規定されるVOBUのデータの構成を説明するための図である。
【図7】従来の圧縮符号化データ再生装置の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の圧縮符号化データ再生装置の同期コントローラの動作手順を示すフローチャートを記載した図である。
【符号の説明】
10,610 転送装置
11,611 システムデコーダ
12,612 画像デコーダ
13,613 音声デコーダ
14,614 同期コントローラ
15,502,615 VOBU
16,401,616 画像エレメンタリーストリーム
17,617 音声エレメンタリーストリーム
18,618 PTS
19 テンポラル・リファレンス
20,619 画像フレーム
21,620 音声フレーム
301,501 プログラムストリーム
302 パック
303 パックヘッダ
304 システムヘッダ
305 パケット
306 プログラムエンドコード
307 パックスタートコード
308,310,312,416 パラメータ情報
309 システムヘッダスタートコード
311 パケットスタートコード
313 エレメンタリーストリーム
402 シーケンス層
403 グループオブピクチャ層
404 ピクチャ層
405 スライス層
406 マクロブロック層
407 ブロック層
408、506 シーケンスヘッダ
409、507 GOP
410 シーケンスエンド
411 GOPヘッダ
412 ピクチャ
413 ピクチャヘッダ
414 ピクチャデータ
415 ピクチャスタートコード
503 ナビゲーションパック
504 音声パック
505 画像パック

Claims (4)

  1. 一連の画像フレームをフレーム内圧縮符号化したIピクチャと、時間的に前の画像フレームとの相関を利用する順方向予測圧縮符号化により得られたPピクチャと、時間的に前の画像フレームか後ろの画像フレーム、または前後両方の画像フレームとの相関を利用する双方向予測圧縮符号化により得られたBピクチャとにより構成される画像圧縮符号化データと、一連の音声フレームを圧縮符号化した音声圧縮符号化データと、前記画像圧縮符号化データ、及び前記音声圧縮符号化データに関する付加情報とが多重化されたデータストリームに対して、外部から指定される再生開始時間に相当する画像フレーム、及び音声フレームから再生データの伝送を開始する圧縮符号化データ再生方法であって、前記データストリームから前記画像圧縮符号化データと前記音声圧縮符号化データと前記付加情報とを分離出力し、この際に画像フレーム及び音声フレームの先頭検出を行うステップと、
    前記先頭検出されたフレームに付加された前記付加情報の1つである再生時間情報から、再生開始時間に相当する画像フレーム、あるいは音声フレームであるかどうかの判定を行うステップと、
    前記再生開始時間に相当する画像フレームと判定された場合は、前記画像圧縮データから画像フレームを復号するよう復号要求を行い、また、前記再生開始時間に相当する音声フレームと判定された場合には、前記音声圧縮データから音声フレームを復号するよう復号要求を行うステップと、
    所定の時間が経過したか否かを判定するステップと、
    該所定の時間が経過し、前記画像フレーム及び前記音声フレームの両方ともの復号が完了していない場合に、外部に対して異常が発生したことを通知するステップと、
    前記画像フレームと前記音声フレームの両方ともが復号完了したか否かを判定するステップと、
    上記画像及び音声フレームの両方の復号が完了したと判定された場合に、上記復号化された画像データ、及び音声データを同期出力するように要求するステップとを含むことを特徴とする圧縮符号化データ再生方法。
  2. 請求項1記載の圧縮符号化データ再生方法において、
    前記画像フレーム及び音声フレームの先頭検出を行うステップは、
    先頭検出されたフレームに対して有効な再生時間情報が付いていなかったか否か判定するステップと、
    有効な再生時間情報が付いていなかった場合に、前記先頭検出されたフレームが画像フレームの場合は、前記画像フレームの再生時間情報を、前記画像フレームの前記付加情報の1つである表示出力順番情報と、前記画像フレームより時間的前に復号された画像フレームの再生時間情報と表示出力順番情報より算出し、また、前記先頭検出されたフレームが音声フレームの場合は、前記音声フレームの再生時間情報を、前記音声フレームより時間的前に先頭検出された音声フレームの再生時間情報より算出するステップとを含むことを特徴とする圧縮符号化データ再生方法。
  3. 一連の画像フレームをフレーム内圧縮符号化した I ピクチャと、時間的に前の画像フレームとの相関を利用する順方向予測圧縮符号化により得られた P ピクチャと、時間的に前の画像フレームか後ろの画像フレームまたは前後両方の画像フレームとの相関を利用する双方向予測圧縮符号化により得られた B ピクチャとにより構成される画像圧縮符号化データと、一連の音声フレームを圧縮符号化した音声圧縮符号化データと、前記画像圧縮符号化データ、及び前記音声圧縮符号化データに関する付加情報とが多重化されたデータストリームに対して、外部から指定される再生開始時間に相当する画像フレーム、及び音声フレームから再生データの伝送を開始する圧縮符号化データ再生装置であって、
    前記データストリームから前記画像圧縮符号化データと前記音声圧縮符号化データと前記付加情報とを分離出力し、この際に画像フレーム及び音声フレームの先頭検出を行うシステムデコーダと、
    前記画像圧縮データから画像フレームを復号し、表示出力する画像デコーダと、
    前記音声圧縮データから音声フレームを復号し、音声出力する音声デコーダと、
    前記システムデコーダにて先頭検出されたフレームに付加された前記付加情報 の1つである再生時間情報から、再生開始時間に相当する画像フレームあるいは音声フレームであるかどうかの判定を行い、前記再生開始時間に相当する画像フレームと判定された場合は、前記画像デコーダに対して復号要求を行い、前記再生開始時間に相当する音声フレームと判定された場合は、前記音声デコーダに対して復号要求を行い、所定の時間が経過しても、前記画像フレーム及び前記音声フレームの両方ともの復号が完了していない場合に、外部に対して異常が発生したことを通知し、さらに前記画像フレームと前記音声フレームの両方ともが復号完了した時点で、前記画像デコーダ及び前記音声デコーダに対して出力要求を行う同期コントローラとを備えたことを特徴とする圧縮符号化データ再生装置
  4. 請求項記載の圧縮符号化データ再生装置において、
    前記同期コントローラは、前記システムデコーダにて、先頭検出されたフレームに対して有効な再生時間情報が付いていなかった場合に、前記先頭検出されたフレームが画像フレームの場合は、前記画像フレームの再生時間情報を、前記画像フレームの前記付加情報の1つである表示出力順番情報と、前記画像フレームより時間的前に復号された画像フレームの再生時間情報と表示出力順番情報より算出し、
    また、前記先頭検出されたフレームが音声フレームの場合は、前記音声フレームの再生時間情報を、前記音声フレームより時間的前に先頭検出された音声フレームの再生時間情報より算出することを特徴とする圧縮符号化データ再生装置
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