JP3542079B2 - ニッケル粉及び導電ペースト - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はニッケル粉及び導電ペーストに関し、より詳しくは、有機バインダ、溶剤等からなるビヒクル中への分散性に優れており、導電ペースト中の、特に積層セラミックコンデンサの電極の形成に用いられる導電ペースト中のニッケル粉の充填率が高く、更には粒度分布特性に優れており、絶縁破壊の起こりにくい特性を有しており、導電ペースト用として、特に積層セラミックコンデンサの電極の形成に用いる導電ペースト用として最適なニッケル粉並びに該ニッケル粉を含有する導電ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】
積層セラミックコンデンサは交互に積層された複数のセラミック誘電体層と内部電極層とが一体化したものであり、このような積層セラミックコンデンサの内部電極を形成する際には、内部電極材料である金属微粉末をペースト化して導電ペーストを調製し、該導電ペーストを用いてセラミック誘電体グリーンシート上に印刷し、セラミック誘電体グリーンシートと導電ペースト層とを交互に層状に複数層積層し、加熱圧着して一体化した後、還元性雰囲気中、高温で焼成してセラミック誘電体層と内部電極層とを一体化させることが一般的である。
【0003】
この内部電極材料として、従来は白金、パラジウム、銀−パラジウム等が使用されていたが、コスト低減のために、近時にはこれらの白金、パラジウム、銀−パラジウム等の貴金属の代わりにニッケル等の卑金属を用いる技術が開発され、進歩してきている。また、一般に、積層セラミックコンデンサの内部電極の形成に用いられる導電ペーストは、導電性を付与するニッケル粉の他に、必要に応じてガラス物質等の無機材料やその他の添加剤を有機バインダ、溶剤等からなるビヒクル中に添加し、均一に混合、分散させて製造される。
【0004】
また、導電ペーストを用いて製造される電子部品、例えば積層セラミックコンデンサ等は近年ますます小型化しており、それで、必然的に、セラミック誘電体層及び内部電極層の薄膜化、多層化が進み、現在積層部品、特に積層セラミックコンデンサでは誘電体層2μm以下、内部電極膜厚1.5μm以下、積層数100層以上の部品が作られている。
【0005】
このような積層セラミックコンデンサの内部電極の形成に用いる導電ペースト用ニッケル粉については、ニッケル粉のビヒクル中への分散性は、形成される内部電極の善し悪しに多大な影響を及ぼす。即ち、分散性が悪いニッケル粉を用いた導電ペーストでは、当然導電ペースト中に凝集粉が残留してしまうので、そのような導電ペーストを用いて内部電極を形成すると内部電極層上に凹凸が生じたり、隣接する内部電極間で短絡が生じたりするという不具合が起きやすい。従って、導電ペースト中でのニッケル粉の分散性においては、ビヒクル中へのニッケル粉の分散性が重要となる。
【0006】
また、積層セラミックコンデンサの内部電極の形成に用いる導電ペースト用ニッケル粉においては、ビヒクル中へのニッケル粉の分散性が高いと同時に、導電ペースト中のニッケル粉の充填率も高くできることが重要である。なぜならば、単に分散性が良くても、導電ペースト中のニッケル粉の充填率が低いと、導電ペースト中において樹脂等のペースト化剤の成分比率が高まるため、導電性を上げるために導電ペーストの使用量を多くすることを余儀なくされ、積層セラミックコンデンサにおける内部電極の薄膜化、多層化の妨げになるからである。
【0007】
一方、積層セラミックコンデンサにおいては、より薄い内部電極層を設けた場合に生じる問題点の一つとして、隣接の内部電極層との接触短絡による絶縁破壊が挙げられる。その原因としては、導電ペースト中の金属粉中の粗粉が内部電極層上に突起を形成し、その突起が薄いセラミック誘電体層を突き破ることによるもの、金属粉が加熱溶融されて内部電極が形成される際に金属粉中の不純物が表面に析出し且つその不純分が電解質成分であるために導通が生じることによるもの等が挙げられる。
【0008】
上記のような問題点を解決するための手段として、特開平11−189801号公報には、平均粒径が0.2〜0.6μmであり且つ平均粒径の2.5倍以上の粒径を持つ粗粒子の存在率が個数基準で0.1%以下であるニッケル超微粉を用いることが記載されているが、このような方法では粗粉を減らすことにより接触短絡を防止することができるものの、電解質不純物に起因する絶縁破壊を防止することはできない。
【0009】
以上に述べたように、ビヒクル中への分散性に優れ、導電ペースト中のニッケル粉の充填率を高くすることのできるニッケル粉、更には、粒度分布特性に優れており、また製法に応じて原料に由来する不純物の残存含有量を制御することにより積層セラミックコンデンサの内部電極の形成に用いても絶縁破壊を抑制することのできるニッケル粉が望ましいが、そのようなニッケル粉は未だ提案されていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、ビヒクル中へのニッケル粉の分散性や導電ペースト中のニッケル粉の充填率の善し悪しは重要である。
本発明は、ビヒクル中への分散性に優れており、導電ペースト中への、特に積層セラミックコンデンサの電極の形成に用いられる導電ペースト中の充填率が高く、更には粒度分布特性に優れており、絶縁破壊の起こりにくい特性を有しており、導電ペースト用として、特に薄膜化、多層化された積層セラミックコンデンサの電極の形成に用いる導電ペースト用として最適なニッケル粉を提供すること、並びにこのようなニッケル粉を含有する導電ペーストを提供することを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記の課題を達成するために鋭意検討した結果、ビヒクル中へのニッケル粉の分散性及び導電ペースト中のニッケル粉の充填率の指標としてニッケル粉の嵩密度が利用できること、ニッケル粉の嵩密度が特定の範囲内にあれば、ニッケル粉は、ビヒクル中への分散性に優れており、導電ペースト中の充填率が高く、積層セラミックコンデンサの内部電極の形成に用いる導電ペースト用ニッケル粉として最適であること、またニッケル粉の変動係数(CV)が特定の範囲内にあれば、そのようなニッケル粉を含む導電ペーストを用いて積層セラミックコンデンサの内部電極を形成する場合に薄層化、高容量化が達成できることを見いだし、本発明を完成した。
【0012】
即ち、本発明のニッケル粉は嵩密度が1.7〜3.5g/cm3 であり、下記の式(1)により求められる変動係数(CV)が40%未満であることを特徴とする。
【数2】
Figure 0003542079
【0013】
また、本発明のニッケル粉は、レーザ回折散乱式粒度分布測定による平均粒子径(D 50 値)の1.5倍以上の粒子径を持つ粒子個数が全粒子個数の20%以下であり、平均粒子径(D 50 値)の0.5倍以下の粒子径を持つ粒子個数が全粒子個数の5%以下であることが好ましい。
【0014】
また、本発明の導電ペーストは、上記のニッケル粉を含有することを特徴とするものでり、特に積層セラミックコンデンサの電極形成に用いるのに適しているものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
より薄膜化、多層化された積層セラミックコンデンサの内部電極膜を形成するのに用いられる導電ペーストにおいては、導電体であるニッケル粉はニッケル粒子の凝集性がより少ない(ニッケル粉の分散度がより大きい)状態であり、且つ高密度の状態で含まれていることが理想的である。そのようなビヒクル中への優れた分散性及び導電ペースト中の高い充填率を兼備したニッケル粉を得るためには、嵩密度をある程度大きくする必要がある。なぜならば、嵩密度が大きいニッケル粉は等方的な形状、特に球形を呈しており、且つ粒度が揃っているので、粒子相互間の絡み合いが少なく、ビヒクル中へのニッケル粉の分散性が優れ、導電ペースト中のニッケル粉の充填率が高くなる傾向があるからである。
【0016】
しかしながら、より薄膜化、多層化された積層セラミックコンデンサの内部電極膜を形成するのに用いられる導電ペーストに用いることのできるニッケル粉については、その粒子径は0.1〜1μm程度であるという物理的制限があることに加え、ビヒクル中への分散性が優れ、導電ペースト中の充填率が高いニッケル粉が好ましいとはいえ、粒子間の凝集を断ち切るのに強い負荷をかけ過ぎると極端に変形、粒子表面の荒れが生じる等の問題も派生するので、本発明のニッケル粉は、本発明で目的としている効果を達成するために、特定範囲内の嵩密度を持つ必要がある。また、粉体の取り扱い上、ハンドリング性の良さも考慮しなければならない。
【0017】
本発明のニッケル粉においては、嵩密度は1.7〜3.5g/cmであることが必須であり、好ましくは1.7〜3.2g/cm、より好ましくは1.9〜3g/cmである。
本発明のニッケル粉において、嵩密度が1.7g/cm未満である場合には、導電ペーストの製造の際にビヒクル中へのニッケル粉の分散性及び導電ペースト中のニッケル粉の充填率が共に不良となり、また、3.5g/cmを超える場合には、導電ペーストの製造の際にビヒクル中へのニッケル粉の分散性及び導電ペースト中のニッケル粉の充填率は十分であるが、0.1〜1μm程度のニッケル粉として安定した粒度分布を得ることが困難であるばかりでなく、ハンドリング性に弊害が生じるおそれがある。
【0018】
本発明のニッケル粉は、レーザ回折散乱式粒度分布測定による平均粒子径(D50値)の1.5倍以上の粒子径を持つ粒子個数が全粒子個数の好ましくは20%以下、より好ましくは15%以下、最も好ましくは10%以下であり、平均粒子径(D50値)の0.5倍以下の粒子径を持つ粒子個数が全粒子個数の好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下、最も好ましくは1%以下である。
このような粒度分布を有するニッケル粉であれば、ニッケル粉粒子間の凝集が抑制されているので、導電ペーストの製造時においてペースト中への分散性に優れている。
【0019】
本発明のニッケル粉は、前記の変動係数(CV)が好ましくは40%未満、より好ましくは35%未満、最も好ましくは30%未満である。このような変動係数を有するニッケル粉を含む導電ペーストを用いて積層セラミックコンデンサの内部電極を形成する場合には、上記のような粒度分布を有するニッケル粉を含む導電ペーストを用いて積層セラミックコンデンサの内部電極を形成する場合と同等、又はそれ以上の薄層化、高容量化が達成できる。
【0020】
導電ペーストに用いるニッケル粉中のアルカリ金属の含有量が高い場合には、例えば、導電ペースト中のニッケル粉を加熱溶融させて積層セラミックコンデンサの内部電極を形成する際に、アルカリ金属が金属ニッケル表面に析出し、またそのアルカリ金属不純物が電解質成分であるので、近隣の電極間で導通が生じ、遂には絶縁破壊を生じせしめることがある。
【0021】
従って、本発明のニッケル粉においては、ニッケル粉中のアルカリ金属の総量、特にリチウム、ナトリウム及びカリウムの1種又は2種以上の合計量はなるべく低い方が好ましく、総量が500ppm以下であることが好ましく、400ppm以下であることがより好ましく、300ppm以下であることが一層好ましい。
【0022】
導電ペーストに用いるニッケル粉中の塩素の含有量が高い場合には、この塩素不純物が電解質成分であるので、上記のアルカリ金属の場合と同様に絶縁破壊が生じることがある。
従って、本発明のニッケル粉においては、ニッケル粉中の塩素含有量はなるべく低い方が好ましく、100ppm以下であることが好ましく、50ppm以下であることがより好ましく、10ppm以下であることが一層好ましい。
【0023】
導電ペーストに用いるニッケル粉中の硫黄の含有量が高い場合には、積層セラミックコンデンサ製造時の焼成の際に、この硫黄成分が酸素と反応して亜硫酸ガスを発生してボイド(膨れ)を惹き起こすのみならず、この硫黄成分が誘電体成分と反応し、その硫化物は半導体としての挙動を示すので、絶縁特性が著しく劣化する。
【0024】
従って、本発明のニッケル粉においては、ニッケル粉中の硫黄含有量はなるべく低い方が好ましく、10000ppm以下であることが好ましく、1000ppm以下であることがより好ましく、200ppm以下であることが一層好ましい。
【0025】
なお、本発明のニッケル粉は、SEM観察による平均粒子径の1.2倍以上の粒子径を持つ粒子個数が全粒子個数の10%以下であることが好ましく、7%以下であることがより好ましく、5%以下であることが一層好ましく、また、平均粒子径の0.8倍以下の粒子径を持つ粒子個数が全粒子個数の10%以下であることが好ましく、7%以下であることがより好ましく、5%以下であることが一層好ましい。
【0026】
上記のような粒度分布を有するニッケル粉を含む導電ペーストを用いて積層セラミックコンデンサの内部電極を形成する場合には、ニッケル粉の粒子径を無用に小さくすることなしで、薄層化、高容量化が達成でき、内部電極間の短絡等の不良品の発生率を低下させることができる。
【0027】
また、本発明のニッケル粉は平均粒子径が0.1〜1μmであることが好ましく、0.2〜0.6μmであることが一層好ましい。このようなニッケル粉を含む導電ペーストは積層セラミックコンデンサの内部電極形成用として特に適している。
【0028】
また、本発明のニッケル粉は純ニッケル粉であっても、ニッケル粉の各微粒子の内部に金属酸化物を含有するニッケル粉であっても、ニッケル粉の各微粒子の表面が金属酸化物で被覆されているものであってもよい。しかし、脱バインダ時のニッケルの耐酸化性や耐拡散性を改善し、熱収縮性を改善する点を考慮すれば、ニッケル粉の各微粒子の表面が金属酸化物で均一に被覆されているニッケル粉が好ましい。この被覆量としては金属ニッケル微粒子の質量に対して0.05〜10質量%程度であることが好ましい。
【0029】
被覆のための金属酸化物として、原子番号が12〜82の範囲内で周期表の2〜14族に属する金属元素の少なくとも1種、好ましくは原子番号12〜82の範囲内で周期表の2族、3族、4族、7族、13族及び14族に属する金属元素の少なくとも1種を含む酸化物及び複合酸化物、例えば、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、Al、Ga、Y、SiO、TiO、ZrO、Cr、MnO、Mn、PbO、Nb、Nd、Sm、Dy、Er、Ho、BaTiO、CaTiO、SrTiO、MgTiO、BaZrO、CaZrO、SrZrO、(Mg,Ca)TiO、(Ba,Ca)(Ti,Zr)O、PbTiO、Pb(Zr,Ti)O、(Pb,Ca)TiO、MgAl、及びBaTiからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。これらの酸化物及び複合酸化物はNb、W、La、Y、Mo等の金属の酸化物でドープされていてもよい。
【0030】
次に、本発明のニッケル粉の好ましい製造方法について述べる。
ニッケル粉は、一般的には、液相還元析出法、気相化学反応法、ガス中蒸発法等の湿式、乾式の何れの製造方法でも製造可能であるが、製造方法の違いによって形状、粒度分布、凝集性等の粉体特性が異なる。
【0031】
本発明の課題である、導電ペーストの製造の際にビヒクル中への分散性に優れ且つ導電ペースト中の充填率が高いニッケル粉を得ようとする場合には、上記の製造方法だけではそれらの特性を安定に達成することは困難であるので、粒子の変形や粒子表面の荒れを抑制しつつ、且つハンドリング性が損なわれないようにニッケル粉の凝集を適度にほぐし、ニッケル粉の各粒子の球形化を図る処理を施すことが望ましい。
【0032】
従って、本発明のニッケル粉を得るためには、ニッケル粉粒子間の凝集をほぐし、あるいは断ち切るために剪断作用をニッケル粉に加えた後、各粒子の球形化を図るために衝突及び摩砕作用(粒子同士の摩擦作用をも含む)を加えることが望ましい。これらの作用が顕著な装置を用いて処理すれば、導電ペーストの製造の際にビヒクル中への分散性に優れ且つ導電ペースト中の充填率が高いニッケル粉が得られる。
【0033】
上記の剪断作用、衝突及び摩砕作用を兼備した装置の代表例として軸流式高速回転ミル等を挙げることができるが、主作用が強すぎて、他の作用の調整が困難であったり、その他の作用、特に圧縮作用が強く働くので展延性に富む金属粉への適用が好ましくない装置であったりするので、単一の装置を用いて目的の効果を得ることは困難である。
【0034】
このような弊害を考慮した結果、圧縮剪断式粉砕装置と衝突摩擦式粉砕装置とを用いて2段以上で解粒処理することにより本発明のニッケル粉が好都合に製造できることを見出した。即ち、嵩密度を1.7〜3.5g/cmにするためには、ニッケル粉の凝集をなるべく抑制するために、剪断力の高い装置を使用し、それとは別に、ニッケル粉が装置機構より直接大きな応力を受けることが少なく、ニッケル粉の表面の平滑性を高め、且つニッケル粒子の整形性を有する衝突力の高い装置を使用することが好ましいという結論に達したのである。
なお、圧縮剪断式粉砕装置を用いる際の線荷重は50kg/cm以下で制御する必要がある。その理由は圧縮作用が大き過ぎると、ニッケル粉粒子に大きな負荷がかかり、粒子の極端な変形を引き起こすおそれがあるためである。
【0035】
上記の圧縮剪断式粉砕装置の好ましい例として、ミックスマーラー(松本鋳造鉄工所製)、スーパーマスコロイダー(増幸産業製)、NCミル(石井粉砕機械製作所製)、ウエットパンミル(三石深井製)等が挙げられ、また衝突摩擦式粉砕装置の好ましい例として、ジェットミル(荏原製作所製)、ディスインテグレータ(大塚鉄工製)、ハイブリタイザ(奈良機械製)等が挙げられる。
【0036】
なお、上記の製造方法において、解粒処理に用いられるニッケル粉は前記の乾式法、湿式法の何れの製造方法で得られたニッケル粉でも良い。
また、ニッケル粉中のアルカリ金属、塩素、硫黄の各々の含有量は、出発原料及びニッケル粉の製造方法により左右されるが、対象元素に応じて、それらの低い含有量を有すニッケル粉が得易い手段を公知技術から適宜選択すれば良い。
【0037】
具体的には、ナトリウム等のアルカリ金属の含有量が低いニッケル粉を得たければ、気相化学反応法を選択し、塩素や硫黄の含有量の低いニッケル粉を得たければ、液相還元析出法を選択しそれらで得られたニッケル粉について上記の解粒処理を行えば良い。
【0038】
次に、本発明の導電ペースト、特に積層セラミックコンデンサ用導電ペーストの好ましい製造方法について述べる。
本発明の導電ペーストは、上記した本発明のニッケル粉、樹脂、溶剤等で構成され、更に必要により分散剤、焼結抑制剤等を含有することができる。具体的には、樹脂としてエチルセルロース等のセルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール等のビニル系の非硬化型樹脂、エポキシ、アクリル等の好ましくは過酸化物を併用した熱硬化性樹脂等を用いることができる。また、溶剤として、テルピネオール、テトラリン、ブチルカルビトール、カルビトールアセテート等を単独で又は混合して用いることができる。また、この導電ペーストには必要に応じてガラスフリットを加えてもよい。本発明の導電ペーストは以上の原料をボールミル、三本ロール等の混合用機械を用いて混合攪拌することにより得られる。
【0039】
【実施例】
以下に実施例及び比較例に基づいて本発明を具体的に説明する。
実施例1
硫酸ニッケル・六水和物(品位22.2質量%)44.8kgを純水80Lに溶解して得た水溶液を、水酸化ナトリウム濃度200g/Lの水溶液100Lにその液温を60℃に維持しながらゆっくりと滴下して、ニッケルの水酸化物を析出させた。
【0040】
この懸濁液にその液温を60℃に維持しながらヒドラジン・一水和物30kgを30分間にわたって添加してニッケルの水酸化物をニッケルに還元した。この生成ニッケル粒子含有スラリーを洗浄液のpHが9以下になるまで純水で洗浄し、乾燥してニッケル粉を得た。このニッケル粉をミックスマーラーであるサンドミルMPUV−2型(松本鋳造鉄工所製)に投入して、線荷重10kg/cmで30分間処理した後、引き続きジェットミルであるエバラトリアードジェットPM100型(荏原製作所製)を用いて、空気圧力6kg/cm、2kg/時間で処理して解粒処理ニッケル粉を得た。
【0041】
このニッケル粉について、嵩密度をホソカワミクロン製のパウダーテスターPT−E型を用いて測定した結果、嵩密度は2.09g/cmであった。
このニッケル粉0.1gをSNディスパーサント5468の0.1%水溶液(サンノプコ社製)と混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製作所製US−300T)で5分間分散させた後、レーザ回折散乱式粒度分布測定装置 Micro Trac HRA 9320−X100 型(Leeds + Northrup 製)を用いて粒子径を測定したところ、平均粒子径(D50値)は0.50μmであり、0.75μm(0.50×1.5=0.750)を越える粒子径を有する粒子比率は全体の6.9%に相当し、0.25μm(0.50×0.5=0.250)を下回る粒子径を有する粒子比率は全体の2.3%に相当していた。
また、このニッケル粉の個数分布の標準偏差σは0.149であり、従って変動係数(CV)は29.8%であった。
【0042】
また、このニッケル粉100質量部に、エチルセルロース10質量部及びテルピネオール90質量部からなるビヒクルを加え、これらを混合した後、ロールミルで混練して導電ペーストを調製した。調製した導電ペーストについて、JISK 5400(塗料一般試験方法)の線条法に準拠し、0−5μmつぶゲージを用いて導電ペースト中のニッケル粉の分散度を測定した。その結果は1.5μmであった。
更に、ニッケル粉中のアルカリ金属の総量は330ppmであり、塩素量は11ppmであり、硫黄量は120ppmであった。
【0043】
実施例2
硫黄含有量が500ppmである十分に乾燥した塩化ニッケル無水塩22.0kgを石英容器中に静置し、容器内温度が900℃に維持されるように制御しながら、キャリヤ用アルゴンガスの10L/分の気流中で加熱蒸発させた。気化した塩化ニッケルガス中に還元用の水素ガスを3.5L/分で通気し、還元温度を1000℃に制御してニッケル粉を得た。このニッケル粉を洗浄液のpHが9以下になるまで純水で洗浄し、濾過し、乾燥した後、スーパーマスコロイダーMKZ6型(増幸産業製)に投入して、線荷重30kg/cm、500rpmで処理し、引き続き、ハイブリタイザNHS−3型(奈良機械製)を用いて回転速度4000rpmで5分間処理して解粒処理ニッケル粉を得た。
【0044】
このニッケル粉について、嵩密度をホソカワミクロン製のパウダーテスターPT−E型を用いて測定した結果、嵩密度は2.82g/cmであった。
このニッケル粉0.1gをSNディスパーサント5468の0.1%水溶液(サンノプコ社製)と混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製作所製US−300T)で5分間分散させた後、実施例1で用いたレーザ回折散乱式粒度分布測定装置を用いて粒子径を測定したところ、平均粒子径(D50値)は0.49μmであり、0.73μm(0.49×1.5=0.735)を越える粒子径を有する粒子比率は全体の8.7%に相当し、0.25μm(0.49×0.5=0.245)を下回る粒子径を有する粒子比率は全体の1.3%に相当していた。
また、このニッケル粉の個数分布の標準偏差σは0.135であり、従って変動係数(CV)は27.6%であった。
【0045】
また、このニッケル粉100質量部に、エチルセルロース10質量部及びテルピネオール90質量部からなるビヒクルを加え、これらを混合した後、ロールミルで混練して導電ペーストを調製した。調製した導電ペーストについて、JISK 5400(塗料一般試験方法)の線条法に準拠し、0−5μmつぶゲージを用いて導電ペースト中のニッケル粉の分散度を測定した。その結果は2.0μmであった。
更に、ニッケル粉中のアルカリ金属の総量は25ppmであり、塩素量は15ppmであり、硫黄量は880ppmであった。
【0046】
比較例1
硫酸ニッケル・六水和物(品位22.2質量%)44.8kgを純水80Lに溶解して得た水溶液を、水酸化ナトリウム濃度200g/Lの水溶液100Lにその液温を60℃に維持しながらゆっくりと滴下して、ニッケルの水酸化物を析出させた。
【0047】
この懸濁液にその液温を60℃に維持しながらヒドラジン・一水和物30kgを30分間にわたって添加してニッケルの水酸化物をニッケルに還元した。この生成ニッケル粒子含有スラリーを洗浄液のpHが9以下になるまで純水で洗浄した後、濾過し、乾燥してニッケル粉を得た。
【0048】
このニッケル粉について、嵩密度をホソカワミクロン製のパウダーテスターPT−E型を用いて測定した結果、嵩密度は1.31g/cmであった。
このニッケル粉0.1gをSNディスパーサント5468の0.1%水溶液(サンノプコ社製)と混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製作所製US−300T)で5分間分散させた後、実施例1で用いたレーザ回折散乱式粒度分布測定装置を用いて粒子径を測定したところ、平均粒子径(D50値)は0.94μmであり、1.41μm(0.94×1.5=1.410)を越える粒子径を有する粒子比率は全体の21.6%に相当し、0.47μm(0.94×0.5=0.470)を下回る粒子径を有する粒子比率は全体の5.5%に相当していた。
また、このニッケル粉の個数分布の標準偏差σは0.412であり、従って変動係数(CV)は43.8%であった。
【0049】
また、このニッケル粉100質量部に、エチルセルロース10質量部及びテルピネオール90質量部からなるビヒクルを加え、これらを混合した後、ロールミルで混練して導電ペーストを調製した。調製した導電ペーストについて、JISK 5400(塗料一般試験方法)の線条法に準拠し、0−5μmつぶゲージを用いて導電ペースト中のニッケル粉の分散度を測定した。その結果は5μmを超えるものであった。
更に、ニッケル粉中のアルカリ金属の総量は310ppmであり、塩素量は13ppmであり、硫黄量は100ppmであった。
【0050】
比較例2
ジェットミルでの処理を実施しなかった以外は実施例1と同様に方法でニッケル粉を得た。
このニッケル粉について、嵩密度をホソカワミクロン製のパウダーテスターPT−E型を用いて測定した結果、嵩密度は1.58g/cmであった。
【0051】
このニッケル粉0.1gをSNディスパーサント5468の0.1%水溶液(サンノプコ社製)と混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製作所製US−300T)で5分間分散させた後、実施例1で用いたレーザ回折散乱式粒度分布測定装置を用いて粒子径を測定したところ、平均粒子径(D50値)は0.60μmであり、0.90μm(0.60×1.5=0.900)を越える粒子径を有する粒子比率は全体の7.5%に相当し、0.30μm(0.60×0.5=0.300)を下回る粒子径を有する粒子比率は全体の3.4%に相当していた。
また、このニッケル粉の個数分布の標準偏差σは0.208であり、従って変動係数(CV)は34.7%であった。
【0052】
また、このニッケル粉100質量部に、エチルセルロース10質量部及びテルピネオール90質量部からなるビヒクルを加え、これらを混合した後、ロールミルで混練して導電ペーストを調製した。調製した導電ペーストについて、JISK 5400(塗料一般試験方法)の線条法に準拠し、0−5μmつぶゲージを用いて導電ペースト中のニッケル粉の分散度を測定した。その結果は3.5μmであった。
更に、ニッケル粉中のアルカリ金属の総量は330ppmであり、塩素量は10ppmであり、硫黄量は110ppmであった。
【0053】
【発明の効果】
本発明のニッケル粉は特定の嵩密度を有し、特にビヒクル中への分散性に優れており、導電ペースト中の、特に積層セラミックコンデンサの電極の形成に用いられる導電ペースト中の充填率が高く、更には粒度分布特性に優れており、絶縁破壊の起こりにくい特性を有しており、導電ペースト用として、特に積層セラミックコンデンサの電極の形成に用いる導電ペースト用として最適である。

Claims (5)

  1. 嵩密度が1.7〜3.5g/cm3 であり、下記の式(1)により求められる変動係数(CV)が40%未満であることを特徴とするニッケル粉。
    Figure 0003542079
  2. レーザ回折散乱式粒度分布測定による平均粒子径(D50値)の1.5倍以上の粒子径を持つ粒子個数が全粒子個数の20%以下であり、平均粒子径(D50値)の0.5倍以下の粒子径を持つ粒子個数が全粒子個数の5%以下であることを特徴とする請求項1記載のニッケル粉。
  3. ニッケル粉中のアルカリ金属の総量が500ppm以下であり、塩素量が100ppm以下であり、硫黄量が10000ppm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のニッケル粉。
  4. 請求項1、2又は記載のニッケル粉を含有することを特徴とする導電ペースト。
  5. 請求項1〜の何れかに記載のニッケル粉を含有することを特徴とする積層セラミックコンデンサの電極形成に用いる導電ペースト。
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