JP3540520B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光ディスク用光ヘッドのフォーカスエラー信号を検出できる光ディスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術について、例えば本願出願人にかかる特許出願(特願平7−252150)に記載の光ディスク装置に於けるフォーカスエラー信号検出法を図4から図7を用いて説明する。図4はこの従来例における光ディスク装置の断面構成の一部を示しており、石英などの透明基板3上は点Oを中心とする円形の領域とこれを取り巻く輪帯の領域に、点Oを中心とする同心円状のグレーティングがそれぞれ形成され、この上にSiN,SiONやTa25等の膜、又はTa25とSiO2の混合膜、又はこれらを積層して作製された導波層4が形成されており、グレーティング上の導波層はカプラ5Aおよびカプラ5Bとして機能する。半導体レーザー1から出射する光6は光軸10に直交して置かれた透明基板3を通過し、導波層4に入射する。半導体レーザー1はその光軸10がグレーティングカプラ5Aの中心Oを通るように配置されており、半導体レーザー1の端面1aは帰還光が入力しやすいようにARコーティングされている。グレーティングカプラ5Aのピッチ仕様は、図5の曲線29Aに示すように次式で表される。
【0003】
【数1】
Λ=λ/(N−nsinθ)
ただし、Nは入力導波光の等価屈折率、nは透明基板3の屈折率、θはカプラ5への入射角であり、Λは入射位置でのグレーティングピッチである。一方、グレーティングカプラ5Bのピッチ仕様は、曲線29Bに示すように、次式で表される。
【0004】
【数2】
Λ=λ/(N+sinθ)
ただし、θはカプラ5Bからの放射角であり、Λは放射角θの位置でのグレーティングピッチである。(数1)に基づきカプラ5Aの各位置に入射する光は中心側から外周側に向かう導波光8Aを励起する。この導波光は外周側まで伝搬し、カプラ5Bにより放射して放射光9となる。放射光9は収束性の光で、光軸10に直交して置かれた光ディスクの反射面17上の点Fに集光する。反射面17を反射する光18はカプラ5Bに入射し、外周側から中心側に向かう導波光19Bを励起する。カプラ5Aまで伝搬した帰還導波光19Aはその伝搬位置に於ける入力導波光の逆進波であるので、導波光19Aがカプラ5Aより放射されると放射光6Rもその放射位置における入力光の逆進波となる。すなわち、放射光6Rは半導体レーザー1に正確に帰還する。
【0005】
(数1)及び(数2)はカプラ5Aとカプラ5Bに於ける光入出力に波長選択性があることを示しており、光6Rがレーザー端面1aに帰還すれば、レーザー波長を固定させる作用をなす。すなわち、(数1)及び(数2)で示された波長λと半導体レーザー1の基準波長λ0が(数3)の範囲にある時、半導体レーザー1の波長がλに固定されることになる。
【0006】
【数3】
|λ−λ0|<10〜50nm
(数3)の右辺の値の大きさは,端面1aの反射率が小さいほど大きくなる。半導体レーザー1から波長λの光が出射し、グレーティングカプラ5Aおよび5Bでの入出力を経て、正確に半導体レーザーの出力端面1aに帰還する場合を考えると、波長λ−Δの光はグレーティングカプラ5Aでの入力が最適入力条件(数1)から乖離するので入力効率が劣化し、カプラ5Bでの放射光の放射角が変化してその集光位置が破線9Sに示す如く光軸方向に沿ってそれるので、反射面17を反射しカプラ5Bに入射する光の導波光への入力効率も劣化する。さらにカプラ5Aからの放射光6Rがその放射位置における入力光の逆進方向からずれ破線6Sの如く帰還し、その集光点がレーザー端面1aから光軸方向に沿ってそれる。波長選択性に於ける分解能はこれらの相乗効果で決まり、非常に強い波長固定作用をなす。
【0007】
図6は従来例に於ける光ディスク装置のフォーカスエラー信号検出原理を示す。図6の説明ではグレーティングカプラ5Bの外側に、4つのグレーティングカプラ30A、30B、30a,30bが加わる。グレーティングカプラ30A、30B、30a,30bは導波層4上(または下)に点Oを中心とした同心円状のグレーティングを形成することでカプラとして機能し、それぞれ対称な中空扇形状をなし、30Aと30a、30Bと30bはそれぞれ対角位置に位置する。カプラ30A、30B、30a,30bに於けるグレーティングのピッチ仕様はカプラ5Bに於ける仕様とは異なり、カプラ5Aで入力しカプラ5Bを経た導波光は、カプラ30A、30aから放射して光軸10上の点FAに集光し、カプラ30B、30bから放射して光軸10上の点FBに集光する。カプラ5Bからの放射光の集光点FはFAとFBの中点に相当する。光軸10に直交して置かれた反射面17を反射し、カプラ30A、30B、30a,30b、及び5Bに入力して帰還する導波光は導波層4の曲がりなどの影響でその一部がモードを移行する。カプラ5Aに於ける入力導波モードと異なる次数の導波モードで帰還した成分はカプラ5Bより放射して、輪帯状の光検出器21に向かう。光検出器21はカプラ30A、30B、30a,30bに対応して、対称な中空扇形状の領域21A、21B、21a、21bに分割されている。21Aと21a、21Bと21bはそれぞれ対角位置に位置する。カプラ5Aによる入力導波光の等価屈折率をN0、カプラ5Aから光検出器側に放射される導波光の等価屈折率をN1とすると、N1>N0の時はカプラ30A、30B、30a,30b側から伝搬した帰還導波光はそれぞれ光検出器21a、21b、21A、21B側に、N1<N0の時はそれぞれ光検出器21A、21B、21a、21b側に放射される。後者の場合で説明すると、反射面17のディフォーカスにより、光検出器21Aと21aの和信号31A、21Bと21bの和信号31Bは図7(a)と(b)の特性を示す。曲線32はカプラ5Bによる入力成分である。反射面17が点FA側に近づくことでカプラ30A,30aによる入力成分が増幅して32Aのこぶが発生し、反射面17が点FB側に近づくことでカプラ30B,30bによる入力成分が増幅して32Bのこぶが発生する。従って、差分回路34により受光信号31A,31Bの差分信号31Cをとることで図7(c)に於けるS字曲線33が得られ、反射面17のフォーカスエラー信号とすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の光ディスク装置に於けるフォーカスエラー検出法には以下の問題点があった。すなわち、図7(a)、(b)で示した如く、反射面17が点FA、FB側に近づくことの効果は、あくまでカプラ5Bによる入力成分32の上に重畳された形で現れるので、入力成分32に乱れが存在すればそのままフォーカスエラー信号に影響する。またカプラ30A、30B、30a,30bからの放射光の集光点FA、FBはカプラ5Bからの放射光の集光点Fの近傍にあるので、光ディスク装置を記録用として使用する場合、集光点FA、FBに向かう光が集光点Fでの光強度に影響を及ぼし、記録特性を劣化させる可能性もある。
【0009】
本発明はかかる従来の光ディスク装置のフォーカスエラー検出法の課題を考慮し、光ヘッドの記録性能に悪影響を与えず、外乱のない高品位のフォーカスエラー信号検出を可能にする光ディスク装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点を解決するため、以下の手段を用いる。
【0011】
すなわち、レーザー光源と、透明基板上に構成された導波層と、導波層界面に形成され凹凸の周期構造を持つ第1、第2、第3、第4の光結合手段とを備え、レーザー光は第1の光結合手段により導波層内を伝搬する第1の導波光を励起し、第1の導波光は第2の光結合手段より放射されて直接または集光レンズを挟んで光ディスクの反射面上に集光し、これを反射する光は第2の光結合手段より第1の導波光の逆進波である第2の導波光を励起し、この第2の導波光が第1の光結合手段より放射され、この放射光がレーザー光源に帰還してレーザー光の波長を固定させ、第1の導波光の内、第2の光結合手段を通過する成分が第3、第4の光結合手段より放射され、それぞれ導波面から離れた点A、Bに集光し、点Aより更に離れた位置及び手前の位置に光検出器PAとPBをそれぞれ配置し、光検出器PAとPBの検出出力の差信号を光ディスク反射面のフォーカスエラー信号とすることを特徴とする光ディスク装置であり、光検出器はスリット状をなし、その幅は光ディスク反射面が合焦点のときの光検出器上での光スポットより小さいことを特徴とする。
【0012】
さらに、透明基板はレーザー光源から出射するレーザー光の光軸と直交し、第1の光結合手段は光軸を中心とする凹凸の同心円状周期構造であり、第2の光結合手段は第1の光結合手段を取り囲み光軸を中心とする凹凸の同心円状周期構造であり、第1の導波光は周期構造の中心側から外周側に伝搬する光であり、第2の導波光は周期構造の外周側から中心側に伝搬する光であり、第3、第4の光結合手段は前記第2の光結合手段を取り囲み光軸を中心にして互いに対向する領域に形成される構造であってもよい。この時、光軸と集光点Aを含む平面により第3の光結合手段と光検出器PAが等分割され、光軸と前記集光点Bを含む平面により第4の光結合手段と光検出器PBが等分割され、各検出器は分割線に沿ったスリット状であることが好ましい。
【0013】
具体的に説明すると、本発明は、透明基板3上に金属層11B、透明層13Aが成膜され、この上に同心円状のグレーティング5A,5Bと放物線に似たパターンのグレーティング14A、14Bが形成され、これらの上に導波層4、透明層13B、金属層11A、11Cが成膜されている。半導体レーザー1から出射する光6は導波層4に入射して導波光8Aを励起し、カプラ5Bを放射して光ディスク反射面17に向かう放射光9となる。カプラ5Bから放射されずに通過する導波光8Cはカプラ14A、14Bを放射し、光検出器21、22に受光される。光検出器21、22上のスリット状領域の差分でフォーカスエラーを検出する。
【0014】
上記の様な構成により、第3、第4の光結合手段より放射して集光する光は第2の光結合手段より放射して集光する光とは全く別の方位に向かうので光ヘッドの記録性能に悪影響を与えない。
【0015】
また、光ディスク反射面のディフォーカスはレーザー光源の波長移動として作用し、この波長移動が第3、第4の光結合手段より放射して集光する光の分布を変化させ、フォーカスエラー信号を発生させる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施の形態における光ディスク装置の平面図(上)と断面図(下)を示す。なお、従来例と同じ構成は同一番号を付しており、重複した説明は省略する。
【0018】
図1に於いて、石英などの透明基板3上にはAlやCrなどの金属層11Bが成膜され、点Oを中心とする輪帯領域(5Bに対応する領域)だけが残る様に、それ以外の領域はエッチングで抜けている。この上にはSiO2などの低屈折率の透明層13Aが全面に渡って成膜されている。透明層13A上は点Oを中心とする楕円の領域5Aとこれを取り巻く輪帯の領域5Bに、点Oを中心とする同心円状のグレーティングがそれぞれ形成され、さらに輪帯領域5Bを取り巻く中空扇状の領域14A、14Bには、それぞれ点Oを焦点とする放物線に似たパターンのグレーティングが形成され、これらの上にSiN,SiONやTa25等の膜、又はTa25とSiO2の混合膜、又はこれらを積層して作製された導波層4が形成されており、グレーティング上の導波層はカプラ5A、カプラ5B、およびカプラ14A、14Bとして機能する。導波層4の上にSiO2などの低屈折率の透明層13Bが全面に渡って成膜され、さらにこの上にはAlやCrなどの金属層が成膜され、点Oを中心とする輪帯領域(5Bに対応する領域)だけがエッチングで抜けて、中心の円形の領域11Aと外側の領域11Cだけが残されている。半導体レーザー1から出射する光6は1/2波長板を透過することにより偏光面が90度回転し、透明基板3、透明層13Aを経て、導波層4に垂直入射する。半導体レーザー1の位置は光軸10がグレーティングカプラ5Aの中心Oを通るように配置され、半導体レーザー1の出力端面1aは帰還光が入力結合しやすいように反射防止膜が形成されている。半導体レーザー1からの出射光6は導波層上で楕円の領域5Aと相似な広がりをなし、その分布は領域5A内にほぼ収まっている。グレーティングカプラ5Aのピッチ仕様は、従来例と同じで図5の曲線29A、及び(数1)で表される。一方、グレーティングカプラ5Bのピッチ仕様も従来例と同じで曲線29B、及び(数2)で表される。
【0019】
(数1)に基づきカプラ5Aの各位置に入射する光は中心側から外周側に向かう導波光8Aを励起する。この励起は反射層11Aの存在により透過成分がなくなるので効率よくなされる。励起された導波光は外周方向に伝搬し、カプラ5Bにより放射して放射光9となる。この放射も、反射層11Bの存在により透明基板3側に向かう成分がなくなるので、効率が向上する。放射光9は収束性の光で、光軸10に直交して置かれた光ディスクの反射面17上の点Fに集光する。反射面17を反射する光18はカプラ5Bに入射し、外周側から中心側に向かう導波光19Bを励起する。カプラ5Aまで伝搬した帰還導波光19Aはその伝搬位置に於ける入力導波光の逆進波であるので、導波光19Aがカプラ5Aより放射されると放射光6Rもその放射位置における入力光の逆進波となる。すなわち、放射光6Rは半導体レーザー1に正確に帰還する。従って従来例と同じくカプラ5Aとカプラ5Bに於ける光入出力を経た光帰還に波長選択性があるので、これらの相乗効果により非常に強い波長固定作用が得られる。グレーティングカプラ14A、14Bは中心Oに対し対角位置にあり、それぞれカプラ5Aの楕円長軸(x軸)の方向にあってこの軸に対し対称形をなす。カプラ5Bから放射されずカプラ14A、14Bに至る導波光8Cはカプラ14A、14Bを放射し、それぞれ放射光15、16となり、光検出器21、22に受光される。カプラ14A、14Bでの出力は反射層11Cの存在によりほとんどが光検出器21、22側に放射される。カプラ14A、14Bに於けるグレーティングの仕様は放射光15、16が光軸10外の点23、点24への収束光であることを条件とする(前述の通りグレーティングの軌跡は放物線に似た形状をなす)。各集光点は導波面に対し半導体レーザー側にあり、導波面4と集光点23、24はそれぞれfA、fBの距離(fA<fB)をなす。2つの光検出器はともに導波面4から(fA+fB)/2の距離の同一面上に位置する(検出器の調整は同一面上にある方が便利だが、一方が焦点の前、他方が後に設置されさえすれば異なる面上にあってもよい)。
【0020】
半導体レーザー1から波長λの光が出射し、グレーティングカプラ5Aおよび5Bでの入出力を経て、正確に半導体レーザーの出力端面1aに帰還する場合を考える。各カプラの波長選択性の強さはそれぞれの結合長(すなわちカプラ5Aではその半径、カプラ5Bではその輪帯幅)に比例する。従って、カプラ5Bでの輪帯幅をカプラ5Aの半径に比べ十分大きく設定すると、波長選択作用はほとんどカプラ5Bが支配的である。また一般に半導体レーザー1は帰還光量が大きいほど利得が増大(すなわち安定化)する。すなわち、半導体レーザー1は波長を変化させてできるだけ帰還光量を大きくさせるように振る舞う。従って光ディスク反射面17が光軸10に沿って17Sの位置に移動すると反射光18の導波光19Bへの結合効率が著しく劣化する(波長選択作用が強いことと同義)ので、できるだけ帰還光量を増やすため波長をλ−Δにシフトさせる。この時のカプラ5Bからの放射光は破線9Sに沿ってほぼ反射面17S上に集光し、反射光18の導波光19Bへの結合効率は回復する。同時にこの波長シフトにより出射光6のカプラ5Aでの入力効率は劣化し、半導体レーザー1への帰還光も破線6Sのように光軸10に沿って移動してレーザー端面1aでの入力効率(レーザー端面1aでの帰還光強度に比例)が劣化するが、いずれもカプラ5Aの結合長が短く帰還光のNAも小さい(焦点深度が深い)ので劣化影響は小さく、全体としてはレーザーへの帰還光量が回復する。この波長シフトのもとで光検出器21、22に向かう光も破線15S、16Sの如く焦点位置を23S、24Sに変位させる。この変位は光軸10に沿った方向が支配的だがそれに直交する成分も含まれ、図の例(反射面17が遠ざかる例)ではともにx軸に沿って外周側に移動する。
【0021】
図2と図3は本発明の実施の形態における光ディスク装置のフォーカスエラー信号検出原理を示す説明図であり、図2は光ディスク反射面のディフォーカスと光検出器上の光スポットの関係を表している。光検出器21、22はx軸方向の分割線で3分割されてそれぞれ21A,21B,21Cおよび22A,22B,22Cからなる。(A3)、(B3)は光ディスク反射面17が合焦点の場合を示し、それぞれカプラ14Aの反転形状に相似なスポットSAとカプラ14Bの形状に相似なスポットSBをなす。これらのスポット形状はいずれもy軸方向(点Oを通りx軸に直交する軸)に延びており、検出器21A、22Aの外側まで広がっている。(C3)は同一条件での帰還光の半導体レーザー出力端面上でのスポットSCを示しており、x軸方向に絞れた楕円スポットである。(A2)、(B2)、(C2)は反射面17が光ヘッドから離れる側にディフォーカスする場合に対応し、スポットSAは拡大し、SBはy軸方向に絞れた楕円スポットに縮小し、SCはx軸方向に径を増すがそれほど拡大しない。(B1)、(C1)は更にディフォーカスが進んだ場合で、SBは(B3)の反転パターンの状態で拡大に転じ、SCは(C2)より拡大するが拡大率は小さい。一方(A4)、(B4)、(C4)は反射面17が光ヘッドに近づく側にディフォーカスする場合に対応し、(A3)、(B3)、(C3)に比べ、SAはy軸方向に絞れた楕円スポットに縮小し、スポットSBは拡大し、SCはx軸方向に径を増すがそれほど拡大しない。(A5)、(C5)は更にディフォーカスが進んだ場合で、SAは(B3)の反転パターンの状態で拡大に転じ、SCは(C4)より拡大するが拡大率は小さい。カプラ14A,14Bはx軸方向の幅は狭いがy軸方向に大きく広がっているので、収束光のy軸方向のNAは大きく、ディフォーカスはスポットのサイズに大きく反映する。これに対し、カプラ5Aはx、y軸方向とも幅が狭く収束光のNAも小さいので、ディフォーカスがあってもスポットのサイズは大きく変わらない。なお、スポットSAは(A5)から(A2)に移るに従ってx軸の外周側(Oから離れる側)にシフトし、スポットSBも(B4)から(B1)に移るに従ってx軸の外周側(Oから離れる側)にシフトする。光検出器21A、22Aはx軸に沿ったスリット状をなすので、スポットのx軸に沿った移動は検出特性に影響しない。また、導波層や透明層、グレーティングなどの設計値からの誤差もスポットのx軸に沿った移動として反映されるので、光検出器21A、22Aのx軸方向の幅を十分大きくしておけば、これらの誤差を吸収できる。従って光検出器21Aでの最大出力は(A4)で得られ、それ以外は減少に転ずる。また光検出器22Aでの最大出力は(B2)で得られ、それ以外は減少に転ずる。なお、光検出器21A,21B,21Cおよび22A,22B,22Cの総和は半導体レーザーの出力モニター信号として利用できる。
【0022】
図3は本発明の実施の形態における光ディスク装置で得られるフォーカスエラー信号を示す。図2で説明した通り、ディフォーカスに対して光検出器21Aでは(A4)を極大値とする曲線25の特性、光検出器22Aでは(B2)を極大値とする曲線26の特性を示す。従ってこれらの差信号は図3(b)に示す如くS字カーブ27を描き、フォーカスエラー信号として作用する。
【0023】
なお、上記実施の形態ではグレーティングを透明層13A上に形成した場合で説明したが、導波層4の上側や透明基板3上に形成してもよい。また、カプラ5Bからの放射光9を収束波としたが平面波であってもよく(この時グレーティングの仕様は等ピッチのパターンとなる)、この時カプラ5Bと反射面17の間には対物レンズが設けられる。同様に、レーザー光6は拡散波の状態でカプラ5Aに入力したが、カプラ5Aの手前にコリメートレンズを設け、平面波に変換して入力してもよい(この時グレーティングの仕様は等ピッチのパターンとなる)。また入力効率の観点からカプラ5Aでの入力光偏光面(TE波)がカプラの短軸方向にある方が好ましく、1/2波長板2により偏光面を90度回転させたのもこの理由によるが、1/2波長板がなくても同様の効果が得られる。さらに、上記実施の形態ではカプラ5A,5Bに同心円状グレーティングを用いたが、回転対称から外れたグレーティングであってもよく、導波光の伝搬も回転対称から外れてもよい。更にカプラ14A,14Bもカプラ5Bを通過した導波光を放射できるのであれば、位置の対称性にはこだわらない。
【0024】
【発明の効果】
以上述べたところから明らかなように、本発明により、フォーカスエラー検出用の光スポットが記録用の光スポットの全く別の位置に存在するので、光ヘッドを記録用に使用しても記録性能を劣化させることはない。
【0025】
また、光ディスクのディフォーカスが検出用光スポットのサイズに大きく反映するので、高品位で高感度のフォーカスエラー信号が得られ、誤差影響が検出器分割線に沿ったスポットの移動で吸収されるので、光ヘッドの誤差余裕を大きくできるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における光ディスク装置の平面図と断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態におけるディフォーカスと光検出器上の光スポットの関係を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるフォーカスエラー信号の特性図である。
【図4】従来例に於ける光ディスク装置の断面構成図である。
【図5】従来例に於ける光ディスク装置のグレーティングカプラピッチの特性図である。
【図6】従来例に於ける光ディスク装置のフォーカスエラー信号検出原理を示すための図である。
【図7】従来例に於ける光ディスク装置のフォーカスエラー信号検出原理を示すための図である。
【符号の説明】
1・・・半導体レーザー、2・・・1/2波長板、
3・・・透明基板、13A,13B・・・透明層
4・・・導波層、11A,11B,11C・・・反射層
5A,5B,14A,14B・・・グレーティングカプラ
6・・・レーザー光、8A 、8B、8C・・・導波光、
9、15、16・・・放射光、10・・・光軸、17・・・光ディスク反射面、
22、23・・・光検出器

Claims (7)

  1. レーザー光源と、透明基板と、その透明基板上に構成された導波層と、前記導波層界面に形成され凹凸の周期構造を持つ第1、第2、第3、第4の光結合手段とを備え、前記レーザー光源から出力されたレーザー光は、前記第1の光結合手段により前記導波層内を伝搬する第1の導波光を励起し、前記第1の導波光は、前記第2の光結合手段より放射されて直接または集光レンズを挟んで光ディスクの反射面上に集光し、これを反射する光は、前記第2の光結合手段より前記第1の導波光の逆進波である第2の導波光を励起し、この第2の導波光が前記第1の光結合手段より放射され、この放射光が、前記レーザー光源に帰還してレーザー光の波長を固定させ、前記第1の導波光の内、前記第2の光結合手段を通過する成分が、前記第3、第4の光結合手段より放射され導波面から離れた点A、Bに集光し、点Aより更に離れた位置及び手前の位置に光検出器PAとPBをそれぞれ配置し、その光検出器PAとPBの検出出力の差信号を前記光ディスク反射面のフォーカスエラー信号とすることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記光検出器はスリット状をなし、その幅は光ディスク反射面が合焦点のときの光検出器上での光スポットより小さいことを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  3. 前記透明基板は前記レーザー光源から出射するレーザー光の光軸と直交し、前記第1の光結合手段は前記光軸を中心とする凹凸の同心円状周期構造であり、前記第2の光結合手段は前記第1の光結合手段を取り囲み前記光軸を中心とする凹凸の同心円状周期構造であり、前記第1の導波光は周期構造の中心側から外周側に伝搬する光であり、前記第2の導波光は周期構造の外周側から中心側に伝搬する光であり、前記第3、第4の光結合手段は前記第2の光結合手段を取り囲み前記光軸を中心にして互いに対向する領域に形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の光ディスク装置。
  4. 前記光軸と前記集光点Aを含む平面により前記第3の光結合手段が等分割され、前記光軸と前記集光点Bを含む平面により前記第4の光結合手段が等分割されることを特徴とする請求項3記載の光ディスク装置。
  5. 前記光軸と前記集光点Aを含む平面により前記光検出器PAが等分割され、前記光軸と前記集光点Bを含む平面により前記光検出器PBが等分割され、各検出器は分割線に沿ったスリット状であることを特徴とする請求項4記載の光ディスク装置。
  6. 前記光検出器PA、PBは導波面に対し前記レーザー光源と同じ側にあり、前記第2の光結合手段の位置に対応した導波層には前記レーザー光源側に透明層を挟んで第1の反射層が形成され、前記第1、第3、第4の光結合手段の位置に対応した導波層には前記レーザー光源の反対側に透明層を挟んで第2の反射層が形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光ディスク装置。
  7. 前記光検出器PAのスリット形状を間に挟みこむ形で、2個の光検出器PA1、PA2を配置し、前記光検出器PBのスリット形状を間に挟みこむ形で、2個の光検出器PB1、PB2を配置し、前記光検出器PA、PA1、PA2及び光検出器PB、PB1、PB2での検出出力和を前記レーザー光源のパワーモニター信号とし、前記レーザー光源の出力を制御することを特徴とする請求項2又は3記載の光ディスク装置。
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