JP3537381B2 - 形状シミュレーション方法 - Google Patents

形状シミュレーション方法

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JP3537381B2 JP2000177263A JP2000177263A JP3537381B2 JP 3537381 B2 JP3537381 B2 JP 3537381B2 JP 2000177263 A JP2000177263 A JP 2000177263A JP 2000177263 A JP2000177263 A JP 2000177263A JP 3537381 B2 JP3537381 B2 JP 3537381B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】本発明は半導体装置等の開発・設計・製
造等において素子形状等をシミュレーションする場合の
形状シミュレーション方法に関するものである。特に、
半導体装置の開発、又は製造にシミュレーションを用い
て、素子形状を最適化したり、バラツキを抑える条件な
どを決定するときの形状シミュレーション方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程において、素子形
状などをシミュレーションするシミュレーション方法
は、素子形状の境界面を含む解析領域を小さなセルに分
割し、各セルに素子材質の存非に対応して材質構成比(0
〜1:材質体積率)を付与し、素子材質の表面形状は材
質構成比が0.5の等値面で与え、微小な時間毎に表面
シャドーイング効果を計算しながら素子材質表面への物
質の流入流出を計算し、各セルの材質構成比を微小な時
間毎に更新するものである。ここでシャドーイングと
は、素子材質表面への物質の流入流出が妨げられる現象
をいい、流入流出経路に他の物質が存在するかどうかで
決定される。このような従来の形状シミュレーション方
法については、特開平4−133326号公報、特開平
7−176495号公報などに開示されているのでここ
では詳述しない。
【0003】従来の形状シミュレーション方法におい
て、シャドーイング量の計算は、例えば特開平7−17
6495号公報に示されているように、素子材質表面
の、物質の出入りを計算すべき微小表面形状の重心点か
らみた物質の飛来方向に対する立体角の中心方向と、そ
の微小表面形状の重心点から決定される飛行方向の直線
が通過するセルを見つけて、そのセルに物質が存在すれ
ばその方向から物質はやってこず、物質が存在すればや
ってくるとする、0又は1の判断を行っていた。この方
法は、計算時間が速い反面、精度という点で劣ってい
る。この方法だと、飛行方向の直線が通過するセル中の
表面三角パッチを通過するかどうかみていないため、精
度が悪い。特に、物質の出入りを計算すべき微小表面形
状の近傍セルを、ほとんどの飛行方向の直線が通過する
ため、この近傍セルに物質があるのかないのかによりシ
ャドーイング量が大きく変化する。従って、近傍におけ
るシャドーイング計算が不正確になり、時には最終形状
にセルの数個を周期とした凸凹ができてしまうことがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】シャドーイングの計算
時間と精度は、2次元形状シミュレーションにおいて、
あまり問題にならなかったが、3次元形状シミュレーシ
ョンにおいて大きな問題である。特に、最高速マシンを
用いても、計算時間が2〜3時間かかるのが実際であ
り、計算精度を落とさずに、如何に高速化するかが課題
になっている。本発明は、形状シミュレーションにおい
て、計算速度を落とさずに、シャドーイングの計算精度
を向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決する為の手段】請求項1の発明にかかる形
状シミュレーション方法は、材質形状を計算すべき計算
領域を小さなセルに分割して、各セルに所定の材質構成
比を付与し、材質形状表面を特定の材質構成比の等値面
で与え、微小な時間毎にその材質形状表面に流入流出す
る物質量を計算し、微小時間毎に各セルの材質構成比を
更新し、指定時間までこれを繰り返し、最終材質形状を
計算する形状シミュレーション方法であって、前記材質
形状表面に流入流出する物質量の計算は、前記材質形状
表面の微小表面三角形ごとに、物質粒子が飛んでくる領
域を3次元極座標表示の小さな立体角方向に分割し、各
々の立体角中心方向と微小表面三角形の重心点から決ま
る直線が通過する通過セルを決定し、通過セルの材質構
成比に対応して定められた条件でシャドーイング量を計
算して、前記材質形状表面の微小表面三角形ごとに気相
中を直線的にやってくる物質粒子量を算出することを特
徴とするものである。
【0006】請求項2の発明にかかる形状シミュレーシ
ョン方法は、請求項1の方法において、前記シャドーイ
ング量の計算方法は、前記直線が通過する通過セルの材
質構成比をηとして、η>0なら、物質がその方向からや
って来ないとし、η=0なら、物質がその方向からやって
くるとし、前記微小表面三角形に隣接する隣接セルに関
するシャドーイング計算を行わないとするシャドーイン
グ量の計算方法であることを特徴とするものである。
【0007】請求項3の発明にかかる形状シミュレーシ
ョン方法は、請求項1の方法において、前記シャドーイ
ング量の計算方法は、前記直線が通過する通過セルの材
質構成比をηとして各通過セルの1−ηを計算し、その
最小のものをその方向からやってくる物質量とし、前記
微小表面三角形に隣接する隣接セルに関するシャドーイ
ング計算を行わないとするシャドーイング量の計算方法
であることを特徴とするものである。
【0008】請求項4の発明にかかる形状シミュレーシ
ョン方法は、請求項1の方法において、前記シャドーイ
ング量の計算方法は、前記直線が通過する通過セルに前
記材質の表面形状が存在するかどうかを判断し、存在す
る場合は、その表面形状を三角パッチに分解し、各三角
パッチを前記直線が通過するかどうか判断し、前記直線
が三角パッチを通過する場合は物質がやって来ないと
し、三角パッチを通過しない場合は物質がやってくると
するシャドーイング量の計算方法であることを特徴とす
るものである。
【0009】請求項5の発明にかかる形状シミュレーシ
ョン方法は、請求項1の方法において、前記シャドーイ
ング量の計算方法は、前記直線が通過する通過セルに材
質の表面形状が存在するかどうかを判断し、存在する場
合に、前記微小表面三角形に隣接する隣接セルのみにつ
いて表面形状を三角パッチに分解し、各三角パッチを前
記直線が通過するかどうか判断し、隣接セル以外は、前
記直線が通過する通過セルの材質構成比をηとして、η
>0なら、物質がその方向からやって来ないとし、η=0な
ら、物質がその方向からやってくるとするシャドーイン
グ量の計算方法であることを特徴とするものである。
【0010】請求項6の発明にかかる形状シミュレーシ
ョン方法は、請求項1の方法において、前記シャドーイ
ング量の計算方法は、前記直線が通過する通過セルに材
質表面形状が存在するかどうかを判断し、存在する場合
に、前記微小表面三角形に隣接する隣接セルのみについ
て表面形状を三角パッチに分解し、各三角パッチを前記
直線が通過するかどうか判断し、前記直線が通過する通
過セルの材質構成比をηとして、隣接セル以外は通過セ
ルの1-ηを計算し、その最小のものをその方向からやっ
てくる物理量とするシャドーイング量計算方法であるこ
とを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、実施の形
態に即して図面を参照して詳細に説明する。図1は本発
明のシャドーイング計算方法を説明するための概念図で
ある。図2は本発明の形状シミュレーション方法を用い
た形状評価システムの構成を示すブロック図である。ま
た、図3は本発明の形状シミュレーション方法を適用す
るアルミニウムスパッタ装置の断面図である。この実施
の形態においては、半導体製造装置であるアルミニウム
AlやタングステンWなどの金属の蒸着装置やスパッタ装
置などで、ウェハ上に堆積される膜のコンタクトホール
でのカバレッジを評価するシミュレーション方法に関し
て説明する。これらの場合は、比較的気相中の真空度が
1パスカル以下と低く、素子の大きさに比べて平均自由
行程が長い場合に対応する。
【0012】図1において、10は材質形状の境界面を
含む計算領域(解析領域)を示す。11は三角パッチで
表わされた材質表面形状であり、材質表面形状11の下
側に材質が存在しており、上側が材質が存在しない部分
である。12は計算領域が分割されたセル、13は物質
の流入流出を計算すべき材質表面のもつセルA、14は
物質の流入流出を計算すべき微小表面形状s(微小表面
三角形)、15は微小表面三角形sに物質粒子が飛んで
くる方向を示す直線、16は直線15がクロスし物質が
通過するセル、17はセルAに隣接する隣接セルを示
す。
【0013】図3のスパッタ装置において、コンタクト
ホール31が形成されたアルミニウムターゲット32と
ウェハ34との間にアルゴンのプラズマ36があり、ア
ルミニウムターゲット32に電圧をかけて、アルゴンイ
オンをアルミニウムターゲット32に向かって加速させ
て、スパッタリングによりアルミニウム原子又は分子を
飛び出させ、ウェハ34までアルミニウム原子(分子)が
飛行し、ウェハ34に付着させる。飛び出す方向に対す
る分布は、例えば、cos(θ):(θはターゲット面に垂直
な方向との角度)とする。
【0014】ターゲット上部にはマグネット38があ
り、マグネット形状によりその下のプラズマ密度を変え
て腐食領域32aを調整する。腐食量が大きいとその部
分からアルミニウムがたくさんスパッタされる。実験で
は、マグネット38の位置やその形状を変えて、ターゲ
ット32面内の腐食量分布を調整し、ウェハ34上に成
膜される膜厚の面内均一性やウェハ端の辺りでのカバレ
ッジの左右非対称性などを調整する。この成膜工程のシ
ミュレーションでは、ターゲット面内の腐食量分布を変
えて、膜厚の面内均一性や、コンタクトホールへのカバ
レッジ左右非対称性を予測し、最適なマグネット形状を
検討する。
【0015】このシミュレーション方法を実行するシス
テム構成は図2のようになる。図2において、20は形
状シミュレータで、前処理部21、物質流入流出量計算
部22、シャドーイング計算部23、形状更新部24、
計算結果出力部25を含む。入力データは入力データカ
ード26で入力し、計算結果はグラフィック表示部27
で表示される。また、計算結果を形状評価部28で評価
し、コンタクト形状、表面凹凸、ウェハ面内膜厚分布、
デポジション膜カバレッジ等を評価する。評価結果を入
力データにフィードバックして再度このプロセスを実施
する。
【0016】図2に示すように、入力データカード22
を入力すると、形状シミュレーション24の前処理部2
6において、その内容を解釈し、初期形状、ここではコ
ンタクトホール形状を作成する。この形状シミュレーシ
ョンの入力データとしては、次のものを含む。 (a)コンタクトホール形状 (b)平坦な表面での最終のデポ膜厚 (c)計算領域でのメッシュ情報 (d)立体角分割数Ns,Nf:(θ、Φ)の各方向に対する分割
数 (d)ウェハ面内でのコンタクトホールの位置 (e)ウェハとアルミニウムターゲットとの距離 (f)腐食領域における腐食量分布f(r):rは半径方向座標 (g)シャドーイング方法選択フラッグSL=1〜5
【0017】形状表現手法は特開平7−176495号
公報に開示されている方法と同様である。この方法で
は、素子形状の境界面を含む計算領域(解析領域)を小
さなセルに分割し、各セルに素子材質の存否に対応して
材質構成比(0〜1:材質体積率)を付与し、素子材質の
表面形状は材質構成比が0.5の等値面で与える方法を
とる。形状更新手法は、微小な時間毎にその材質表面に
流入流出する物質量を計算し、それを用いて各セルの材
質構成比を更新し、指定時間までこれを繰り返す方法で
ある。このとき、素子材質表面への物質の流入流出は、
微小な時間毎に表面シャドーイング効果を計算しながら
行う。ここでシャドーイングとは、素子材質表面への物
質の流入流出が妨げられる現象をいい、流入流出経路に
他の物質が存在するかどうかで決定される。
【0018】以下に、本発明の形状シミュレーション方
法を具体的に説明する。本発明の形状シミュレーション
方法では、材質形状を計算すべき計算領域を小さなセル
に分割して、各セルに所定の材質構成比を付与し(例え
ば、物質体積率として0〜1を設定する)、材質形状表
面を特定の材質構成比(例えば0.5)の等値面で与え
る。そして、微小な時間毎にその材質形状表面に流入流
出する物質量を計算し、微小時間毎に各セルの材質構成
比を更新し、指定時間までこれを繰り返し、最終材質形
状を計算する。
【0019】この際、前記材質形状表面に流入流出する
物質量の計算は、前記材質形状表面の微小表面三角形s
ごとに、物質粒子が飛んでくる領域を3次元極座標表示
(r,θ,Φ)の小さな立体角(θi-△θi<θ<θi+△θi,Φj
-△Φj<Φ)方向に分割し、各々の立体角中心方向と微小
表面三角形sの重心点から決まる直線が通過する通過セ
ルを決定し、通過セルの材質構成比に対応して定められ
た特定の条件でシャドーイング量を計算して、前記材質
形状表面の微小表面三角形sごとに気相中を直線的にや
ってくる物質粒子量を算出する。
【0020】この時の物質の流入流出量導出において、
気相中を直線的にやってくる物質粒子量を、材質表面の
シャドーイング量から計算する方法を以下のようにして
行う。粒子が飛んでくる領域を3次元極座標表示(r,θ,
Φ)の小さな立体角(θi-△θi<θ<θi+△θi,Φj-△Φj
<Φ<Φj+-△Φj)方向に分割し、各々の立体角中心方向
(θi,Φj)と微小表面三角形sの重心点から決まる飛行直
線1<直線l>が通過するセル(通過セル)を決定し、
通過セルに物質があるかどうかで物質がやってくる、又
は来ないの判断を行う。微小三角形面積s(nをノーマル
ベクトル)に(i,j)方向からやってくる物質量をf(i,j)と
すると、 f(i,j)=f0 cos(θi) であらわされる。ここで、f0は(i,j)方向に垂直な単位
面積、単位時間当たりにやってくる物質量で、単位は[c
m/sec]である。
【0021】物質が飛来してくる(i,j)方向の方向ベク
トルをv(i,j)、(i,j)方向のシャドーイング効果をSL(i,
j)で表すとすると、微小な時間△tに、微小三角形に流
入流出する物質量Fは F = (n・v) s f(i,j) △t SL(i,j) となる。 (n・v)はベクトルの内積を表す。シャドーイン
グ効果SL(i,j)の算出は、入力データにフラッグを立て
て、SL=3というようにユーザーが以下の5つの方法を選
べるようにしておく。
【0022】方法(1):シャドーイング量の計算方法
としては、直線lが通過する通過セル14の材質構成比
をηとして、η>0なら、物質がその方向からやって来な
い(SL(i,j) = 0)とし、η=0なら、物質がその方向か
らやってくる(SL(i,j) = 1)とし、前記微小表面三角
形sに隣接する隣接セル13に関するシャドーイング計
算を行わない(あるいはシャドーイング計算を無視す
る、シャドーイング効果を無視する)とするシャドーイ
ング量の計算方法である。この方法によれば、物質の出
入りを計算するセルに隣接するセルにおけるシャドーイ
ング計算の不正確さがなくなり、シャドーイング精度が
向上する。
【0023】方法(2):シャドーイング量の計算方法
としては、直線1が通過する通過セル14の材質構成比
をηとして各通過セル14の1−ηを計算し、その最小
のものmin(1-η)をその方向からやってくる物質量とし
(SL(i,j) = min(1-η))、微小表面三角形sに隣接す
る隣接セル13に関するシャドーイング計算を行わない
とするシャドーイング量の計算方法である。この方法で
は、シャドーイング計算を“やってくる”又は“やって
こない”のような0又は1のデジタルで行うのではな
く、通過セル14における0から1の材質構成比に応じ
てアナログ的な処理を行うことである。この方法によれ
ば、0か1かの判断でなく、0から1の間の値をとるこ
とができるため、シャドーイング精度が向上する。
【0024】方法(3): シャドーイング量の計算方
法としては、直線1が通過する通過セル14に材質表面
形状15が存在するかどうかを判断し、存在する場合
は、その表面形状15を三角パッチに分解し、各三角パ
ッチを前記直線1が通過するかどうか判断する。そし
て、直線1が三角パッチを通過する場合は物質がやって
来ない(SL(i,j) = 0)とし、三角パッチを通過しない
場合は物質がやってくる(SL(i,j) = 1)とするシャド
ーイング量の計算方法である。3つ目は、この方法で
は、通過セル14中の表面三角形を抽出し、この表面三
角形を指定した直線lが通過するかどうかを調べてシャ
ドーイング計算を行うものである。この方法によれば、
方法(1)を用いることなく、実質的な表面を調べるこ
とができ、計算時間はやや長くなるが、シャドーイング
精度は大きく向上する。
【0025】方法(4):シャドーイング量の計算方法
としては、直線1が通過する通過セル14に材質表面形
状15が存在するかどうかを判断し、存在する場合に、
微小表面三角形sに隣接する隣接セル13のみについて
表面形状15を三角パッチに分解し、各三角パッチを直
線1が通過するかどうか判断する。そして、隣接セル1
3以外は、直線1が通過する通過セル14の材質構成比
をηとして、η>0なら、物質がその方向からやって来な
い(SL(i,j) = 0)とし、η=0なら、物質がその方向か
らやってくる(SL(i,j) = 1)とするシャドーイング量
の計算方法である。この方法では、物質の出入りを計算
するセルに隣接するセルのみ、表面三角形を指定した直
線lが通過するかどうかを調べ、隣接しないセルは従来
のデジタル的な処理か、今回のアナログ的な処理により
シャドーイング計算するものである。この方法によれ
ば、高速性と高精度が同時に満足される。
【0026】方法(5):シャドーイング量の計算方法
としては、直線1が通過する通過セル14に材質表面形
状15が存在するかどうかを判断し、存在する場合に、
微小表面三角形sに隣接する隣接セル13のみについて
表面形状15を三角パッチに分解し、各三角パッチを直
線1が通過するかどうか判断する。そして、隣接セル1
3以外は通過セル14の1-ηを計算し、その最小のもの
をmin(1-η)をその方向からやってくる物理量とするシ
ャドーイング量計算方法である。
【0027】このようにして、微小時間△tに三角形sに
流入流出する物質量が算出できるので、これから微小時
間△t内の表面セル中の材質構成比を更新する。これを
何回も繰り返し、指定時間又は平坦面が指定厚さになる
まで計算を繰り返し、最終形状を求める。
【0028】以上のように構成されたシミュレーション
プログラムにおいて、方法(1),(2),(3),
(4),(5)は、隣接セル13を通過する直線lは多
いので、大きな立体角を含むことになり、隣接セル13
に物質があるかないかは、流入流出物質量に対して大き
く影響するため、この不正確さを解消することになる。
【0029】又、ユーザーは入力データにおいて、 方法(1):計算速度(大)、計算精度(小) 方法(2):計算速度(大)、計算精度(中) 方法(3):計算速度(小)、計算精度(超大) 方法(4):計算速度(中)、計算精度(中大) 方法(5):計算速度(中)、計算精度(大) を選ぶことができるため、形状評価にあった方法を選択
できる。デフォルトは方法(1)とする。
【0030】図2は、形状シミュレーションを用いた形
状評価システムのブロック図を表している。形状シミュ
レータ部20には、入力データを解釈する前処理部21
があり、ここで、デポジションやエッチング、平坦化、
光リソグラフィーなどのプロセス入力データを解釈す
る。LSIではデポやエッチングの連続プロセスのシミュ
レーションも可能である。
【0031】本発明が特に関わったのは、物質流入流出
量計算部22で、その中でもシャドーイング計算方法に
関する部分23である。この他に、形状更新部24があ
り、また、形状出力部25がある。形状更新部24は、
セルの材質構成比を更新し、0.5の等値面を計算し、
三角パッチを導出する部分である。出力部は、最終形状
などを出力する部分である。出力された形状はグラフィ
ックでユーザーがみて評価したり、形状データを形状評
価部28に渡し、コンピュータ上で、1.コンタクト形
状、2.表面凹凸、3.ウェハ面内膜厚分布、4.デポ膜のカ
バレッジ(段差被覆率:コンタクトボトムデポ量/平坦
面デポ量)を評価し、これを自動的にフィードバックす
る場合もあれば、人を介してフィードバックし、腐食量
分布やウェハとターゲット間距離などの入力データを変
更して再度シミュレーションを行い、最適条件を見つけ
る。以上の実施の形態はアルミニウムのスパッタデポジ
ションの形状シミュレーションに対して行ったものであ
るが、この方法は、シャドーイング機能が必要なドライ
エッチングにも効果を発揮する。
【0032】以上説明したように、本実施の形態の形状
シミュレーション方法は、解析領域を小さなセルに分割
し、各セルに材質構成比(0〜1:材質体積率)を持
ち、材質表面形状はその0.5の等値面で与え、微小な
時間毎に表面シャドーイング効果を計算しながら材質表
面への物質の流入流出を計算し、各セルの材質構成比を
微小な時間毎に更新するものである。シャドーイング計
算方法として、流入流出を計算するセルに隣接するセル
のみでシャドーイング効果を無視するか、隣接セルのみ
に超高精度なシャドーイング計算を実施することを特徴
としたものである。これにより、計算時間を長くするこ
となく、計算精度を向上させることができる。この方法
は、真空度が低く、平均自由行程がコンタクトホールや
配線などの素子寸法より十分大きい場合で粒子が直線的
に移動するときに用いるもので、任意形状に対して、シ
ャドーイング効果を計算する方法を提供するものであ
る。この方法により、シャドーイング計算の計算時間を
長くすることなく、計算精度を向上させることができ
る。
【0033】なお、以上に説明した本発明の形状シミュ
レーション方法は、それぞれの計算または処理がコンピ
ュータで実行されるプログラムとして記載され、コンピ
ュータで読み取り可能なプログラムとしてプログラム記
録媒体に記録される。本発明はそのようなプログラム記
録媒体をも提供するものである。また、以上に説明した
本発明の形状シミュレーション方法は、図2で説明した
ような形状シミュレーション装置あるいは形状評価シス
テムにおいて、コンピュータプログラムの実行としてコ
ンピュータ上で実行される。本発明は、このような形状
シミュレーション装置あるいは形状評価システムをも提
供するものである。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、形状シ
ミュレーションにおけるシャドーイング計算において、
物質の流入流出を計算するセルに隣接するセルのみを無
視したり、隣接するセルのみに表面三角パッチを通過す
るかどうかの高精度計算を施したので、計算時間を増加
させることなく、高精度化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明をシャドーイング計算方法を概念的に
示す図である。
【図2】 本発明の形状シミュレーションを用いた形状
評価システムの一例を示すブロック図である。
【図3】 本発明を適用する事例としてのアルミニウム
スパッタ装置の概念図である。
【符号の説明】
10 計算領域(解析領域)、 11 材質表面形状、
12 分割されたセル、 13 物質の流入流出を
計算すべき材質表面のもつセルA、 14 物質の流入
流出を計算すべき微小表面形状(微小表面三角形)s、
15 微小表面三角形sに物質粒子が飛んでくる方向
を示す直線、 16 物質が通過するセル、 17
セルAに隣接する隣接セル、 20 形状シミュレー
タ、 21前処理部、 22 物質流入流出量計算部、
23 シャドーイング計算部、24 形状更新部、
25 計算結果出力部、 26 入力データカード、2
7 ラフィック表示部、 28 形状評価部、 31
コンタクトホール、32 アルミニウムターゲット、
34 ウェハ、 36 プラズマ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/00 G06F 19/00 H01L 21/203 C23C 14/34

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 材質形状を計算すべき計算領域を小さな
    セルに分割して、各セルに所定の材質構成比を付与し、
    材質形状表面を特定の材質構成比の等値面で与え、微小
    な時間毎にその材質形状表面に流入流出する物質量を計
    算し、微小時間毎に各セルの材質構成比を更新し、指定
    時間までこれを繰り返し、最終材質形状を計算する形状
    シミュレーション方法であって、 前記材質形状表面に流入流出する物質量の計算は、前記
    材質形状表面の微小表面三角形ごとに、物質粒子が飛ん
    でくる領域を3次元極座標表示の小さな立体角方向に分
    割し、各々の立体角中心方向と微小表面三角形の重心点
    から決まる直線が通過する通過セルを決定し、通過セル
    の材質構成比に対応して定められた特定の条件でシャド
    ーイング量を計算して、前記材質形状表面の微小表面三
    角形ごとに気相中を直線的にやってくる物質粒子量を算
    出することを特徴とする形状シミュレーション方法。
  2. 【請求項2】 前記シャドーイング量の計算方法は、前
    記直線が通過する通過セルの材質構成比をηとして、 η>0なら、物質がその方向からやって来ないとし、 η=0なら、物質がその方向からやってくるとし、 前記微小表面三角形に隣接する隣接セルに関するシャド
    ーイング計算を行わないとするシャドーイング量の計算
    方法であることを特徴とする請求項1に記載の形状シミ
    ュレーション方法。
  3. 【請求項3】 前記シャドーイング量の計算方法は、前
    記直線が通過する通過セルの材質構成比をηとして各通
    過セルの1−ηを計算し、その最小のものをその方向か
    らやってくる物質量とし、前記微小表面三角形に隣接す
    る隣接セルに関するシャドーイング計算を行わないとす
    るシャドーイング量の計算方法であることを特徴とする
    請求項1に記載の形状シミュレーション方法。
  4. 【請求項4】 前記シャドーイング量の計算方法は、前
    記直線が通過する通過セルに前記材質の表面形状が存在
    するかどうかを判断し、存在する場合は、その表面形状
    を三角パッチに分解し、各三角パッチを前記直線が通過
    するかどうか判断し、前記直線が三角パッチを通過する
    場合は物質がやって来ないとし、三角パッチを通過しな
    い場合は物質がやってくるとするシャドーイング量の計
    算方法であることを特徴とする請求項1に記載の形状シ
    ミュレーション方法。
  5. 【請求項5】 前記シャドーイング量の計算方法は、前
    記直線が通過する通過セルに材質の表面形状が存在する
    かどうかを判断し、存在する場合に、前記微小表面三角
    形に隣接する隣接セルのみについて表面形状を三角パッ
    チに分解し、各三角パッチを前記直線が通過するかどう
    か判断し、 隣接セル以外は、前記直線が通過する通過セルの材質構
    成比をηとして、 η>0なら、物質がその方向からやって来ないとし、 η=0なら、物質がその方向からやってくるとするシャド
    ーイング量の計算方法であることを特徴とする請求項1
    に記載の形状シミュレーション方法。
  6. 【請求項6】 前記シャドーイング量の計算方法は、前
    記直線が通過する通過セルに材質表面形状が存在するか
    どうかを判断し、存在する場合に、前記微小表面三角形
    に隣接する隣接セルのみについて表面形状を三角パッチ
    に分解し、各三角パッチを前記直線が通過するかどうか
    判断し、前記直線が通過する通過セルの材質構成比をη
    として、隣接セル以外は通過セルの1-ηを計算し、その
    最小のものをその方向からやってくる物理量とするシャ
    ドーイング量計算方法であることを特徴とする請求項1
    に記載の形状シミュレーション方法。
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