JP2002050553A - 形状シミュレーション方法および形状シミュレーションを行うプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents

形状シミュレーション方法および形状シミュレーションを行うプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体

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JP2002050553A
JP2002050553A JP2000231919A JP2000231919A JP2002050553A JP 2002050553 A JP2002050553 A JP 2002050553A JP 2000231919 A JP2000231919 A JP 2000231919A JP 2000231919 A JP2000231919 A JP 2000231919A JP 2002050553 A JP2002050553 A JP 2002050553A
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reactant
shape
reactants
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collides
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JP2000231919A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Takase
俊朗 高瀬
Toshimitsu Omine
俊光 大嶺
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応物が被反応物に衝突したことによる被反
応物の形状変化を形状シミュレーションにより計算する
場合に、シミュレーションの精度を低下せず、計算時間
を短縮した形状シミュレーションおよび記憶媒体の提供
を目的とする。 【解決手段】 シリコン基板表面のトレンチに反応物が
衝突することによって反応物が表面に付着したり表面を
削り取ったりして反応物が衝突した後のシリコン基板、
トレンチ内壁の形状を計算する形状シミュレーション方
法であり、この衝突・付着などの反応の工程をラジオシ
ティ法によるラジオシティ行列を使って計算する。ラジ
オシティ行列を作成する場合には、反応物間で互いに影
響を及ぼしあう反応を行うものを一つのラジオシティ行
列とし、影響がないものを別のラジオシティ行列として
計算を行う。その結果精度を落とさずに計算時間を短縮
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジオシティ法を
用いた形状シミュレーション方法および形状シミュレー
ションを行うプログラムを記憶したコンピュータ読み取
り可能な記憶媒体に係り、特に1マイクロメートル程度
の微細形状のエッチングプロセス、成膜プロセスなどの
被反応物の表面の形状をシミュレーションによって推定
する形状シミュレーション方法および形状シミュレーシ
ョンを行うプログラムを記憶したコンピュータ読み取り
可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年LSIなどの半導体装置の微細化が進
むにつれて、プロセス条件の決定にかかる費用と時間が
大きくなってきている。そのため形状シミュレーション
方法を用いて半導体装置の加工形状を擬似的に推定する
要請が高まってきた。
【0003】1マイクロメートル以下の微細形状を有す
る半導体装置を製造するプロセスの中にはCVD、PVD、プ
ラズマプロセスなどがある。
【0004】上記プロセスに用いられた従来の形状シミ
ュレーション方法には、代表的な物理的シミュレーショ
ン方法として、主として希薄気体粒子やラジカル種、プ
ラズマによるイオン種を反応物とするモンテカルロ・シ
ミュレーション方法(以下モンテカルロ法と称する)
と、熱輻射解析を行い光の軌跡をシミュレーションする
ラジオシティ行列を用いたラジオシティ法とがあった。
【0005】以下、モンテカルロ法とラジオシティ法に
ついて説明する。
【0006】モンテカルロ法とは、現象を確率論的にモ
デル化し計算を行う方法である。
【0007】気体やプラズマの移動軌跡などのシミュレ
ーションを行う場合、気体やプラズマを構成する複数の
粒子の中から代表粒子を選びその代表粒子についての物
理モデルを立て現象を確率論的にモデル化し計算を行っ
て得ている。
【0008】例えば、希薄気体の流れを解析する手法と
しては、DSMC(Direct SimulationMonte Carlo)法と呼
ばれる手法があり(参考文献:G.A.Bird著 「Molecular
Gas Dynamics and Direct Simulation of Gas Flow
s」,Oxford Science Publications,1994,ISBN 0-19-856
195-4)、これは空間を複数のセルに分割して、セル中
に存在する粒子相互の衝突についてその統計的性質を利
用して計算することにより、希薄気体解析を行う手法で
ある。
【0009】次に、ラジオシティ法とは熱輻射による温
度解析の手法として開発された方法であり、光の軌跡の
計算手法としてコンピュータ・グラフィックスの分野で
も利用されている。
【0010】James D.Foley, Andries van Dam, Steven
K.Feiner, John K.Feiner John F.Hughes著, Addison-
Wesley Pub Co発行の「Computer Graphics Principle
s and Practice 2nd Ed. in C,p793-p806,1997,ISBN 0
-201-84840-6」によれば、解析対象である被反応物の表
面を分割して、各々の部分の面関係を行列形式にまとめ
て解く解法である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来のモンテカルロ法を用いた形状シミュレーシ
ョン方法の場合には、モンテカルロ法特有の乱数による
揺らぎが発生することにより計算精度が低下するといっ
た問題点があった。また、大数の法則を成立させるため
に必要な回数試行を行うため計算時間が多大になるとい
う問題点もあり、かつ計算結果を記憶するメモリが大き
くなるという問題もあった。
【0012】また、ラジオシティ法を用いた形状シミュ
レーション方法の場合には、被反応物を複数分割した個
々の部分の面関係を行列(ラジオシティ行列)形式にて
作成してシミュレーション計算を行うため揺らぎが発生
することはないが、シミュレーション結果を高精度化す
るためには反応物間の相互関係の影響を考慮するモデル
を立てる必要があり、このラジオシティ法のラジオシテ
ィ行列が非常に大きくなり、その結果計算時間が増大す
るといった問題点があった。さらに、反応物と被反応物
との相互作用で反応物の入射方向やエネルギー分布の影
響を反映させようとすれば、さらに行列が大きくなり計
算時間のさらなる増加、記憶装置なるメモリの増大を引
きおこすことになる。
【0013】また、ラジオシティ法では、原理的に電場
による荷電粒子の軌道の影響を考慮するようなシミュレ
ーションには適用することができなかった。
【0014】そこで、本発明は上記従来の問題点に鑑み
てなされたもので、高精度でありながら計算時間が短い
形状シミュレーション方法および形状シミュレーション
を行うプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能
な記録媒体の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の形状シミュレーション方法は、第1の反応
物が被反応物に衝突し付着する時に第2の反応物の影響
を受け、前記第2の反応物が前記被反応物に衝突し付着
する時に前記第1の反応物の影響を受けるような関係を
有する前記第1および第2の反応物と、前記第1及び第2の
反応物が前記被反応物に衝突し付着することに影響を与
えないような関係を有する第3の反応物とが被反応物に
衝突して反応することによる衝突後の前記被反応物の形
状をラジオシティ行列を用いた計算結果から推定する形
状シミュレーション方法において、前記第1の反応物が
前記被反応物に衝突し付着する時に前記第2の反応物の
影響を受け、前記第2の反応物が前記被反応物に衝突し
付着する時に前記第1の反応物の影響を受けるような関
係を有する前記第1および第2の反応物間で第1のラジオ
シティ行列を作成し、前記第1及び第2の反応物が前記被
反応物に衝突し付着することに影響を与えないような関
係を有する第3の反応物で第2のラジオシティ行列を作成
し、前記第1および第2のラジオシティ行列を用いて前記
第1乃至第3の反応物の前記被反応物への付着量の計算を
行い、この計算結果から前記被反応物に前記反応物が衝
突した後の前記被反応物の形状を推定することを特徴と
する。
【0016】また、本発明の形状シミュレーション方法
は、第1の反応物が被反応物に衝突し付着する時に第2の
反応物の影響を受け、前記第2の反応物が前記被反応物
に衝突し付着する時に前記第1の反応物の影響を受ける
ような関係を有する前記第1および第2の反応物と、前記
第1及び第2の反応物が前記被反応物に衝突し付着するこ
とに影響を与えないような関係を有する第3の反応物と
が被反応物に衝突して反応することによる衝突後の前記
被反応物の形状を計算し推定する形状シミュレーション
方法において、前記被反応物の形状のシミュレーション
は、(ア)前記第3の反応物の前記被反応物への反応を
乱数を用いて計算を行った計算結果と、(イ)前記第1
の反応物が前記被反応物に衝突し付着する時に前記第2
の反応物の影響を受け、前記第2の反応物が前記被反応
物に衝突し付着する時に前記第1の反応物の影響を受け
るような関係を有する前記第1および第2の反応物間で前
記関係を表すラジオシティ行列を作成し、前記第ラジオ
シティ行列を用いて前記第1乃至第2の反応物の前記被反
応物への付着量を計算した計算結果とから前記被反応物
に前記反応物が衝突した後の前記被反応物の形状を推定
することを特徴とする。
【0017】また、本発明の記録媒体は、第1の反応物
が被反応物に衝突し付着する時に第2の反応物の影響を
受け、前記第2の反応物が前記被反応物に衝突し付着す
る時に前記第1の反応物の影響を受けるような関係を有
する前記第1および第2の反応物と、前記第1及び第2の反
応物が前記被反応物に衝突し付着することに影響を与え
ないような関係を有する第3の反応物とが前記被反応物
に衝突して反応することによる衝突後の前記被反応物の
形状をラジオシティ行列を用いた計算結果から推定させ
る形状シミュレーションを行わせるプログラムを記憶し
たコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、前記
第1の反応物が前記被反応物に衝突し付着する時に前記
第2の反応物の影響を受け、前記第2の反応物が前記被反
応物に衝突し付着する時に前記第1の反応物の影響を受
けるような関係を有する前記第1及び第2の反応物間で第
1のラジオシティ行列を作成させ、前記第1及び第2の反
応物が前記被反応物に衝突し付着することに影響を与え
ないような関係を有する前記第3の反応物で第2のラジオ
シティ行列を作成させ、前記第1および第2のラジオシテ
ィ行列を用いて前記第1及び第3の反応物の前記被反応物
への付着量を計算しこの計算結果から前記被反応物に前
記反応物が衝突した後の前記被反応物の形状を推定させ
ることを特徴とする。
【0018】また、本発明の記録媒体は、第1の反応物
が被反応物に衝突し付着する時に第2の反応物の影響を
受け、前記第2の反応物が前記被反応物に衝突し付着す
る時に前記第1の反応物の影響を受けるような関係を有
する前記第1および第2の反応物と、前記第1及び第2の反
応物が前記被反応物に衝突し付着することに影響を与え
ないような関係を有する第3の反応物とが前記被反応物
に衝突して反応することによる衝突後の前記被反応物の
形状を計算させこの計算結果から推定させる形状シミュ
レーションを行わせるプログラムを記憶したコンピュー
タ読み取り可能な記憶媒体において、前記被反応物の形
状のシミュレーションを、(ア)前記第3の反応物の前
記被反応物への反応を乱数を用いて計算された計算結果
と、(イ)前記第1の反応物が前記被反応物に衝突し付
着する時に前記第2の反応物の影響を受け、前記第2の反
応物が前記被反応物に衝突し付着する時に前記第1の反
応物の影響を受けるような関係を有する前記第1および
第2の反応物間でラジオシティ行列を作成させ、前記ラ
ジオシティ行列を用いて前記第1乃至第2の反応物の前記
被反応物への付着量が計算された計算結果とから前記被
反応物に前記反応物が衝突した後の前記被反応物の形状
を推定させることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0020】図1乃至図6は第1の実施の形態を示すもの
である。
【0021】本発明は、図1の動作説明図に示すよう
に、例えばCVD装置を用いてCVD装置内に載置されたシリ
コン基板1に所望の材料(反応物2a〜2c)で被覆を行う
場合に、シリコン基板1表面にどのような行程で被覆が
なされその結果どのような形状になるかをシミュレーシ
ョンによって求めるものである。このとき反応物2a〜2c
は、シリコン基板1表面のトレンチ3に衝突してそのまま
衝突した場所に付着する場合、衝突した場所を削り取る
場合、また数回トレンチ3内壁に衝突した後付着する場
合などによりトレンチ3の形状を変化させている。この
時間的に変化するトレンチ3の形状をシミュレーション
する方法としてラジオシティ法によるラジオシティ行列
を用いている。
【0022】ここで反応物2a〜2cは、原子、分子、クラ
スターもしくは微粒子などの中性種、または中性種が電
離もしくは帯電したイオン種、または電子、陽子もしく
は中性子などの素粒子、または原子核、または電磁波
(高エネルギーフォトンを含む)である。またシミュレ
ーションは反応物の各成分のフラックス(流束)を単位
として計算を行い、このフラックスは反応物のフラック
スだけではなく、反応熱などのフラックスも含むものと
する。
【0023】第1の実施の形態では、第1の反応物は水素
(H2)、第2の反応物はホスフィン(PH3)、第3の反
応物はシラン(SiH)であり、水素(水素キャリ
ア)中のホスフィンドープト・ポリシリコンのモデルで
ある。
【0024】ここで各反応物間の関係について説明す
る。
【0025】水素はホスフィンがシリコン基板に付着す
る現象に影響を与え、ホスフィンは水素がシリコン基板
に付着する現象に影響を与えるような関係が水素とホス
フィンとの間には存在する。この関係を以下第1の関係
と呼ぶことにする。このような関係が発生する理由は、
シリコン基板表面に水素もしくはホスフィンが付着し被
覆がなされることにより被覆後のシリコン基板へ付着す
る水素もしくはホスフィンの付着確率が変わるためであ
る。更に、水素もしくはホスフィンは、シリコン基板表
面に付着して新たな被覆をなすと共に、その一部は既に
形成された被覆中に取り込まれたり、脱離したりする場
合もある。なお水素が付着された、もしくは被覆された
という状態は水素がシリコン基板内もしくはホスフィン
内に取り込まれた状態をさす。
【0026】また、シランは水素もしくはホスフィンが
シリコン基板に付着する現象に影響を与えないような関
係を有している。この関係を以下第2の関係と呼ぶこと
にする。
【0027】また、水素もしくはホスフィンはシランが
シリコン基板に付着する現象に影響を与えるような関係
を有している。この関係を以下第3の関係と呼ぶことに
する。これは水素もしくはホスフィンのシリコン基板表
面への被覆によりシランの被覆速度が変わるためであ
る。
【0028】次に、本発明を実施するために必要な電子
機器の構成について図2を参照して説明する。
【0029】図2に示すように、電子機器(パソコン1
0)の入力装置はキーボード11とマウス12であり、各種
データを表示する表示装置はCRT13であり、制御装置は
中央処理装置14(CPU)であり、各種データを記憶する
記憶装置は磁気ディスク記憶装置15,15であり、出力装
置はプリンタ16である。なお中央処理装置14内にはメモ
リが設けられているものとする。
【0030】次に、パソコン10を使った形状シミュレー
ションの方法について図3,4を参照して説明する。 (1)3種類の反応物(水素、ホスフィン、シラン)をキ
ーボード11またはマウス12などの入力装置によってパソ
コン10に入力する。入力されたデータはCPU14のメモリ
に送られる(ステップ1)。 (2)次に、CPU14によってメモリから記憶装置15,15に
入力されたデータが送られ、記憶装置15,15に予め記憶
された複数の化学反応式のデータから入力されたデータ
に関係する化学反応式が抽出される(ステップ2)。抽
出結果はCPU10のメモリに送られる。なお関係のある化
学反応式とは入力データの間で起こりうる化学反応式を
さす。また化学反応式のデータには反応物がシリコン基
板のトレンチに付着する付着確率、シリコン基板に衝突
した後反応物がどの程度の量どの方向に反射するかとい
う情報、反応物間の第1〜第3の関係、反応物間で化学反
応が起こる順番などが含まれている。 (3)次に、抽出された複数の化学反応式から所望の化
学反応式をキーボード11もしくはマウス12で1つ選択す
る。選択された化学反応式はメモリに記憶される。ここ
で抽出された化学反応式が1つであればこの抽出された
化学反応式が自動的に選択され、メモリに記憶される
(ステップ3)。 (4)次に、一つの反応物がトレンチに衝突する場合に
他の反応物の影響を受けるか否か、つまり第1の関係を
有するかもしくは第2の関係を有するかが調べられ、そ
の関係が設定される。選択された化学反応式にはこの第
1および第2の関係が付随されており、メモリに記憶され
る化学反応式のデータをCPU14が読み取ってなされる
(ステップ4)。
【0031】上記したように、水素とホスフィンとの関
係は第1の関係でありシランと水素もしくはホスフィン
との関係は第2、第3の関係である。
【0032】ここで、上記第1〜第3の関係を図5を用い
て説明する。反応物の矢印近傍に記載された数字は矢印
で接続された反応物間の関係を示している。水素とホス
フィンとの間の関係は第1の関係であり、この第1の関係
を有する範囲を実線の枠で囲んでいる。またシランと水
素もしくはホスフィンとの関係は第2、第3の関係であ
り、この第2、第3の関係を有する範囲を破線の枠で囲ん
でいる。 (5)次に、設定された関係で満足するか否かが問われ
る(ステップ5)。これは使用者がキーボード11もしく
はマウス12を使ってCPU14に対して回答を行う。設定さ
れた関係に満足するならば(ステップ7)へ満足しない
なら(ステップ6)へ進む。 (6)設定された関係に満足しない場合には、使用者が
キーボード11もしくはマウス12を使って各反応物間の新
たな第1、第2、第3の関係を入力する。入力されたデー
タはメモリに記憶される(ステップ6)。(7)に進む。 (7)設定された関係に満足する場合には、計算が行わ
れる順番を設定するためにメモリに記憶される化学反応
式のデータがCPU14により読み出される(ステップ7)。
この順番は化学反応がおこる順番が基本であり化学反応
式のデータに付随して記憶されている。
【0033】第1の実施の形態における計算が行われる
順番は化学反応が進む順番であり、まず水素とホスフィ
ンとの間の計算を行いその後シランと水素もしくはホス
フィンとの間の計算を行う。 (8)次に、読み出された順番で満足するか否かが問わ
れる(ステップ8)。これは使用者がキーボード11もし
くはマウス12を使ってCPU14に対して回答を行う。読み
出された順番に満足するならば(ステップ10)へ満足し
ないならば(ステップ9)へ進む。 (9)読み取られた順番に満足しない場合には、使用者
がキーボード11もしくはマウス12を使って新たな計算順
番を入力する。入力されたデータはメモリに記憶される
(ステップ9)。(10)へ進む。 (10)読み取られた順番に満足する場合には、各反応物
が衝突するシリコン基板およびトレンチの初期形状が入
力される(ステップ10)。この形状はシリコン基板およ
びトレンチの大きさや角度などである。
【0034】この形状は使用者がキーボード11もしくは
マウス12を使って入力しメモリに記憶されることも、予
め記憶装置15,15に記憶された形状データがCPU14により
メモリに読み込まれCRT13に表示し使用者がキーボード1
1もしくはマウス12を使って表示されたデータから選択
することもできる。 (11)次に、入力されたシリコン基板とトレンチの表面
をどのくらいの領域に分割するかが入力される(ステッ
プ11)。
【0035】この分割される領域の数は、使用者がキー
ボード11もしくはマウス12を使って入力しメモリに記憶
されることも、予め記憶装置15,15に記憶された分割数
がCPU14によりメモリに読み込まれCRT13に表示し使用者
がキーボード11もしくはマウス12を使って表示されたデ
ータから選択することもできる。 (12)次に、シリコン基板およびトレンチの分割された
領域に入射される反応物の入射方向、入射方向の反応物
が有するエネルギー分布なる条件がCPU14に入力される
(ステップ12)。
【0036】この条件は使用者がキーボード11もしくは
マウス12を使って入力しメモリに記憶されることも、予
め記憶装置15,15に記憶された条件データがCPU14により
メモリに読み込まれCRT13に表示し使用者がキーボード1
1もしくはマウス12を使って表示されたデータから選択
することもできる。 (13)次に、形状シミュレーションの終了条件を使用者
がキーボード11もしくはマウス12を使って入力しメモリ
に記憶される(ステップ13)。なお終了条件は予め記憶
装置15,15に記憶された終了条件データがCPU14によりメ
モリに読み込まれCRT13に表示し使用者がキーボード11
もしくはマウス12を使って表示されたデータから選択す
ることもできる。
【0037】なお終了条件は第1の終了条件と第2の終了
条件とがあり、この両方の終了条件を入力する。第1の
終了条件とはシリコン基板、トレンチ内壁に全ての反応
物が付着した後の付着物の膜厚もしくは被覆が行われる
反応時間(例えば20[ms])である。第2の終了条件と
はシリコン基板、トレンチ内壁に反応物1種類が付着し
た後の付着物の膜厚または反応物1種類がシリコン基
板、トレンチ内壁を削り取った場合のシリコン基板、ト
レンチ内壁の厚み(もしくは反応物1種類がシリコン基
板、トレンチ内壁を削った厚さ)である。 (14)次に、分割された領域に直接入射される各反応物
の直接入射フラックスが計算される(ステップ14)。直
接入射フラックスを計算するためのデータ(トレンチ形
状、トレンチに入射する反応物の入射角度)は記憶装置
15,15に予め記憶されておりメモリに読み込まれた後CPU
14によって計算され計算結果がメモリに記憶される。
【0038】なお直接入射フラックスとは、入射された
反応物が一回目の衝突でシリコン基板、トレンチ内壁に
全てのフラックスが付着(内部に取り込まれる)された
ものであり、衝突面で反射され二回目の衝突を行うよう
なフラックスではない。 (15)次に、計算順番に沿ってラジオシティ行列が作成
される(ステップ15)。まず計算順番が一番目の水素と
ホスフィンとの間の第1の関係なる第1のラジオシティ行
列が作成される。第1のラジオシティ行列は記憶装置15,
15に記憶された反応物間のデータがメモリに読み込まれ
読み込まれたデータをもとにCPU14にて計算し求められ
る。ここで反応物間のデータとは水素(もしくはホスフ
ィン)が付着する時の付着量に影響を与える衝突面に存
在するホスフィン(もしくは水素)の濃度や(ステップ
14)で求めた直接入射フラックスなどである。
【0039】なお作成された第1のラジオシティ行列は
水素とホスフィンとが互いに影響しあうことから2n×2n
の行列である。ちなみに第2、第3の関係を持ったシラン
はn×nの行列である。またnはシリコン基板、トレンチ
内壁を分割した際の分割数であり、100の領域に分割し
た場合には第1のラジオシティ行列は200×200の行列と
なる。通常の分割数はシリコン基板、トレンチ内壁を1
ミクロン間隔で分割するためシリコン基板、トレンチの
大きさにもよるが100〜10000の範囲である。 (16)次に、(ステップ15)で作成されたラジオシティ
行列を用いた計算が行われ反応物のシリコン基板、トレ
ンチ内壁への付着量(削り取った量も含む)がCPU14に
て計算される(ステップ16)。計算された結果はメモリ
に記憶される。 (17)次に、(ステップ16)で計算された反応物の付着
量から新たなシリコン基板、トレンチの形状が計算され
る(ステップ17)。新たな形状の計算を行う場合にはメ
モリに記憶された計算結果をCPU14に読み込み読み込ま
れたデータをもとにして計算される。計算結果はメモリ
に記憶される。
【0040】なお新たな形状を計算すると共に、反応物
が付着した後のシリコン基板、トレンチの結晶の向き、
付着した反応物の種類、付着した反応物の濃度、付着し
た反応物の厚み、シリコン基板、トレンチ内壁の電位分
布、形状の経時変化なども同時にCPU14にて計算されメ
モリに記憶される。 (18)次に、計算順番に沿って全ての計算が終わってい
るか否かを判断する(ステップ18)。ここで計算が終了
したものには終了のフラグが立ちCPU14がこのフラグを
検出することにより計算が全て終了しているか未計算の
ものがあるかを判断する。計算順番に沿った全ての計算
が終了している場合には(ステップ19)に進み未終了の
場合には(ステップ14)に進む。
【0041】ここでは第2の関係を有するシランの付着
量の計算が行われていないので(ステップ14)に進む。
【0042】以下、先に述べた水素とホスフィンとの間
で行われた計算と略同様であり簡略して説明する。
【0043】(ステップ14)では水素とホスフィンとが
付着したシリコン基板、トレンチ内壁に対する直接入射
フラックスが計算される。
【0044】(ステップ15)では計算順番が二番目のシ
ランにおける第2、第3の関係なる第2のラジオシティ行
列が作成される。この場合にも(ステップ14)同様に水
素とホスフィンとが付着したシリコン基板、トレンチ内
壁に対する第2のラジオシティ行列が作られる。
【0045】(ステップ16)では第2のラジオシティ行
列を用いた計算が行われ、シランのシリコン基板、トレ
ンチ内壁への付着量が計算される。
【0046】(ステップ17)ではシランの付着による新
たなシリコン基板、トレンチの形状が計算される。
【0047】(ステップ18)では設定された計算順番に
沿った計算がすべて終了しているため(ステップ19)へ
進む。 (19)次に、各反応物のシリコン基板、トレンチ内壁へ
の付着量が第2の終了条件を満たしているか否かが判断
される(ステップ19)。この判断はCPU14がメモリに記
憶される各反応物の付着量を読み出し第2の終了条件と
比較することで行われる。
【0048】第2の終了条件を満たしている場合には
(ステップ20)へ進み、満たしていなければ(ステップ
14)に進む。
【0049】以下、第2の終了条件を満たしていない場
合について簡略して説明する。
【0050】(ステップ14)にて水素、ホスフィン、シ
ランが付着(削り取った、内部に取り込まれた)された
シリコン基板、トレンチ内壁に対応する直接入射フラッ
クスが計算される。
【0051】(ステップ15)にて計算順番が一番目の第
1のラジオシティ行列を作成する。このときシリコン基
板、トレンチ内壁の形状は(ステップ14)同様に水素、
ホスフィン、シランが付着されたものが使われる。
【0052】(ステップ16)では第1のラジオシティ行
列を用いた計算が行われ、水素とホスフィンのシリコン
基板、トレンチ内壁への付着量が計算される。
【0053】(ステップ17)では水素とホスフィンの付
着による新たなシリコン基板、トレンチの形状が計算さ
れる。
【0054】(ステップ18)では設定された計算順番に
沿った計算(シランの計算)が終わっていないため(ス
テップ14)へ進む。
【0055】(ステップ14)にて水素、ホスフィン、シ
ランが付着(削り取った、内部に取り込まれた)された
シリコン基板、トレンチ内壁に対応する直接入射フラッ
クスが計算される。
【0056】(ステップ15)では計算順番が二番目のシ
ランにおける第2の関係なる第2のラジオシティ行列が作
成される。
【0057】(ステップ16)では第2のラジオシティ行
列の計算が行われ、シランのシリコン基板、トレンチ内
壁への付着量が計算される。
【0058】(ステップ17)ではシランの付着による新
たなシリコン基板、トレンチの形状が計算される。
【0059】(ステップ18)では設定された計算順番に
沿った計算がすべて終了しているため(ステップ19)へ
進む。
【0060】(ステップ19)では上記2回目の(ステッ
プ14)〜(ステップ18)により第2の条件が満たされた
とし(ステップ20)へ進む。
【0061】なお、2回目の(ステップ14)〜(ステッ
プ18)の結果が第2の条件を満たさない場合には第2の条
件を満たすまで、上記(ステップ14)〜(ステップ18)
の工程が繰り返される。 (20)次に、各反応物のシリコン基板、トレンチ内壁へ
の付着量が第1の終了条件を満たしているか否かが判断
される(ステップ20)。この判断はCPU14がメモリに記
憶される各反応物の付着量を読み出し第1の終了条件と
比較することで行われる。
【0062】第1の終了条件を満たしている場合には
(ステップ21)へ進み、満たしていなければ(ステップ
14)に進む。
【0063】第1の終了条件を満たしていない場合は、
(ステップ14)〜(ステップ19)までの計算が第1の終
了条件を満たすまで行う。 (21)次に、上記(ステップ1)〜(ステップ20)によ
って求められた結果から各反応物が付着したシリコン基
板、トレンチ内壁の形状を得る(ステップ21)。CPU14
は計算結果をメモリから読み出し読み出した結果をもと
に形状を計算され、計算結果は記憶装置15,15に記憶さ
れる。
【0064】また必要に応じてCRT13やプリンタ16など
に画像データとして出力することもできる。この場合に
は使用者がキーボード11またはマウス12を使って出力命
令を入力し入力された信号に基づいてCPU14がCRT13また
はプリンタ16に信号を送り、送られた信号を元にCRT13
やプリンタ16が動作する。
【0065】以上述べたような第1の実施の形態では、
第1の関係を有する反応がおこる水素とホスフィン間で
第1のラジオシティ行列を作成してこの作成された第1の
ラジオシティ行列を用いてシリコン基板、トレンチ内壁
への各反応物の付着量を計算し、また第2、第3の関係を
有するシランに対して作成された第2のラジオシティ行
列を用いてシリコン基板、トレンチ内壁への各反応物の
付着量を計算することで、計算精度を維持しつつ計算時
間を短縮することができる。
【0066】なお第1の実施の形態にあるとおり、3種類
の反応物間で第1および第2の関係に分けてラジオシティ
行列を作成し付着量を計算することで、ラジオシティ行
列を分けずに3種類同時に計算を行う場合に比べて、そ
の計算時間は平均して1/3にすることができた。
【0067】ところで、第1〜第3の関係を有する3種類
の反応物が被反応物に衝突し衝突による新たな形状をシ
ミュレーションする場合の計算式について図6の有向グ
ラフを参照して説明する。なお図5中の矢印近傍の数字
は計算される順番を表している。
【0068】まず、図6(a)に示すような反応物A,Bで
第1の関係を有し、反応物Cで第2、第3の関係を有する場
合について説明する。
【0069】この場合の反応物A,B,Cは第1の実施例と同
様であり、反応物Aが水素、反応物Bがホスフィン、反応
物Cがシランと考えるとよい。
【0070】各反応物はともに中性種であり熱運動を行
っているものとすれば、シリコン基板表面に衝突した後
はcosθに従う等方性散乱を行うものとモデル化するこ
とができる。すると各反応物の方位・エネルギー分布に
関しては単純化することができる。
【0071】以下、各反応物のフラックスについて連立
方程式を式(1)〜(3)、シリコン基板の表面状態に関
する方程式を式(4),(5)、及び各反応物の被覆量に
関する方程式を(6)〜(8)に表す。
【数1】
【外1】
【数2】
【外2】
【数3】
【外3】
【数4】
【外4】
【数5】 式(2)を変形して、以下の式(13)を得る。
【数6】 以上の式(11)〜(13)を用いて行列計算を行う。式
(11)〜(13)を単純化すれば、以下の式(14)と示す
ことができる。
【数7】 ただし、A、B、C、D、Eはm×m行列(mは自然数)の行列
要素であり、a、b、eはm×1行列の行列要素である。A、
B、C、D、E、a、b、eは式(1)〜(3)より求めること
ができる。この式(14)の行列及び数式を計算した結果
がシリコン基板への水素、ホスフィン、シランの付着量
である。したがって式(1),(2)を解きその後式(3)
を解くことにより計算の高速化が図れる。また、式
(4),(5)の微分方程式を解くことにより、シリコン
基板表面の被覆率の時間発展を解くことができる。
【0072】次に、図6(b)に示すような反応物Aで第
2、第3の関係を有し、反応物B,Cで第1の関係を有する場
合について説明する。
【0073】この場合の反応物Aは被反応物上で所定の
確率で分解する性質を有し、分解後にα倍の反応物Bと
β倍の反応物Cが生成されて被反応物に被覆するものを
考える。なおα,βは任意の定数とする。反応物B,Cが
被反応物に被覆を行った場合、被覆された領域への反応
物Aの被覆率は下がり、また反応物B,Cは第1の関係を持
っているため、以下に示すような方程式で表すことがで
きる。
【数8】
【外5】 ここで、式(15)〜(17)を変形すれば、以下の(21)
〜(23)となる。
【数9】 次に、式(21)より以下の式(24)上段が導かれ、また
式(22)、(23)より式(24)下段が導かれる。A、aは
式(21)より、またB、C、D、E、b、cは式(22),(2
3)より求められる。
【数10】 ただし、A、B、C、D、EはP×P行列(Pは自然数)の行列
要素であり、a、b、cはP×1行列の行列要素である。こ
の式(24)の行列及び数式を計算した結果がシリコン基
板への水素、ホスフィン、シランの付着量である。
【0074】次に、本発明の形状シミュレーション方法
の第2の実施の形態について図7乃至9を参照して説明す
る。
【0075】第2の実施の形態の特徴は、モンテカルロ
法による計算とラジオシティ法によるラジオシティ行列
を用いた計算とを使って被反応物の形状シミュレーショ
ンを行ったことである。また第2の実施の形態は、フロ
ロカーボンのプラズマエッチングのモデルをシミュレー
ションするものである。
【0076】図7は第2の実施の形態の反応物間の関係を
示すものであり、反応物はエッチング種(イオン種)と
してCF,F(以下(I)と称する)、エッチング種
(中性種)としてF(以下(II)と称する)、スパッタ
種としてSi(以下(III)と称する)、表面付
着種としてC(以下(IV)と称する)である。た
だしx,yは0よりも大きい任意の定数である。なお図7
中の矢印近傍の数字は計算順番を示す。
【0077】図7に示すように、(III)と(IV)との間
には第1の関係があり、この第1の関係は(IV)は(II
I)がシリコン基板表面に衝突し付着する現象に影響を
与え、(III)は(IV)がシリコン基板表面に衝突し付
着する現象に影響を与えるような関係をさす。また
(I)と(II)との間には何ら関係はない。また(I)と
(III)、(I)と(IV)の間には第2、第3の関係があ
り、この第2の関係は(I)がシリコン基板に衝突して付
着する際には(III)または(IV)は何ら影響を及ぼさ
ない関係で、この第3の関係は(III)または(IV)がシ
リコン基板に付着する際に(I)から影響を受ける関係
をさす。同様に(II)と(III)、(II)と(IV)の間
には第2、第3の関係があり、この第2の関係は(II)が
シリコン基板に衝突して付着する際には(III)または
(IV)は何ら影響を及ぼさない関係であり、この第3の
関係は(III)または(IV)がシリコン基板に付着する
際に(II)から影響を受ける関係をさす。第1の関係を
有するものは実線で囲まれた範囲であり、第2、第3の関
係を有するものは破線で囲まれた範囲である。
【0078】このような反応物における第2の実施の形
態の形状シミュレーションの方法について図8,9を参照
して説明する。なお第2の実施の形態を実施する上で必
要な電子機器の構成、動作は第1の実施の形態と同様で
ある。
【0079】図8,9は第2の実施の形態のフローチャート
である。 (1)4種類の反応物((I)、(II)、(III)、(I
V))をキーボード11またはマウス12などの入力装置に
よってパソコン10に入力する。入力されたデータはCPU1
4のメモリに送られる(ステップ1)。 (2)次に、CPU14によってメモリから記憶装置15,15に
入力されたデータが送られ、記憶装置15,15に予め記憶
された複数の化学反応式のデータから入力されたデータ
に関係する化学反応式が抽出される(ステップ2)。抽
出結果はCPU10のメモリに送られる。なお関係のある化
学反応式とは入力データの間で起こりうる化学反応式を
さす。また化学反応式のデータには反応物がシリコン基
板のトレンチに付着する付着確率、シリコン基板に衝突
した後反応物がどの程度の量どの方向に反射するかとい
う情報、各反応物間の第1〜第3の関係、化学反応がおこ
る順番などが含まれている。 (3)次に、抽出された複数の化学反応式から所望の化
学反応式をキーボード11もしくはマウス12で1つ選択す
る。選択された化学反応式はメモリに記憶される。ここ
で抽出された化学反応式が1つであればこの抽出された
化学反応式が自動的に選択され、メモリに記憶される
(ステップ3)。 (4)次に、一つの反応物がトレンチに衝突する場合に
他の反応物の影響を受けるか否か、つまり第1の関係を
有するかもしくは第2の関係を有するかもしくは第3の関
係を有するかが調べられる。選択された化学反応式には
この第1〜第3の関係が付随されており、メモリに記憶さ
れる化学反応式のデータをCPU14が読み取ってなされる
(ステップ4)。
【0080】上記したように、(III)と(IV)との関
係は第1の関係であり、(I)と(III)および(I)と
(IV)、(II)と(III)および(II)と(IV)は第2、
第3の関係である。 (5)次に、設定された関係で満足するか否かが問われ
る(ステップ5)。これは使用者がキーボード11もしく
はマウス12を使ってCPU14に対して回答を行う。読み取
られた関係に満足するならば(ステップ7)へ満足しな
いなら(ステップ6)へ進む。 (6)設定された関係に満足しない場合には、使用者が
キーボード11もしくはマウス12を使って各反応物間の新
たな第1または第2の関係を入力する。入力されたデータ
はメモリに記憶される(ステップ6)。 (7)設定された関係に満足する場合には、計算が行わ
れる順番を設定するためにメモリに記憶される化学反応
式がCPU14により読み出される(ステップ7)。この順番
は化学反応がおこる順番が基本であり化学反応式のデー
タに付随して記憶されている。
【0081】この順番を図6に示す。図6中矢印近傍の数
字は計算される(化学反応が進む)順番である。まず
(I)と(III)、(I)と(IV)との間の計算を行い、
次に(II)と(III)、(II)と(IV)との間の計算を
行い、その後(III)と(IV)との間の計算を行う。な
お(I)と(III)、(I)と(IV)の間の矢印には「1」
なる数字が2つ記載されているが、これは略同時に反応
が進むことを示している。(II)と(III)、(II)と
(IV)の間の反応も同様である。 (8)次に、読み出された順番で満足するか否かが問わ
れる(ステップ8)。これは使用者がキーボード11もし
くはマウス12を使ってCPU14に対して回答を行う。読み
出された順番に満足するならば(ステップ10)へ満足し
ないならば(ステップ9)へ進む。 (9)この読み出された順番に満足しない場合には、使
用者がキーボード11もしくはマウス12を使って新たな計
算順番を入力する。入力されたデータはメモリに記憶さ
れる(ステップ9)。 (10)この読み出された順番に満足する場合には、各反
応物が衝突するシリコン基板およびトレンチの初期形状
が入力される(ステップ10)。この形状はシリコン基板
およびトレンチの大きさや角度などである。
【0082】この形状は使用者がキーボード11もしくは
マウス12を使って入力しメモリに記憶されることも、予
め記憶装置15,15に記憶された形状データがCPU14により
メモリに読み込まれCRT13に表示し使用者がキーボード1
1もしくはマウス12を使って表示されたデータから選択
することもできる。 (11)次に、入力されたシリコン基板とトレンチの表面
をどのくらいの領域に分割するかが入力される(ステッ
プ11)。
【0083】この分割される領域の数は、使用者がキー
ボード11もしくはマウス12を使って入力しメモリに記憶
されることも、予め記憶装置15,15に記憶された分割数
がCPU14によりメモリに読み込まれCRT13に表示し使用者
がキーボード11もしくはマウス12を使って表示されたデ
ータから選択することもできる。 (12)次に、シリコン基板およびトレンチの分割された
領域に入射される反応物の入射方向、入射方向の反応物
が有するエネルギー分布なる条件がCPU14に入力される
(ステップ12)。
【0084】この条件は使用者がキーボード11もしくは
マウス12を使って入力しメモリに記憶されることも、予
め記憶装置15,15に記憶された条件データがCPU14により
メモリに読み込まれCRT13に表示し使用者がキーボード1
1もしくはマウス12を使って表示されたデータから選択
することもできる。 (13)次に、形状シミュレーションの終了条件を使用者
がキーボード11もしくはマウス12を使って入力しメモリ
に記憶される(ステップ13)。なお終了条件は予め記憶
装置15,15に記憶された終了条件データがCPU14によりメ
モリに読み込まれCRT13に表示し使用者がキーボード11
もしくはマウス12を使って表示されたデータから選択す
ることもできる。
【0085】なお終了条件は第1の終了条件と第2の終了
条件とがあり、この両方の終了条件を入力する。第1の
終了条件とはシリコン基板、トレンチ内壁に全ての反応
物が付着した後の付着物の膜厚もしくは被覆が行われる
反応時間(例えば20[ms])である。第2の終了条件と
はシリコン基板、トレンチ内壁に反応物1種類が付着し
た後の付着物の膜厚または反応物1種類がシリコン基
板、トレンチ内壁を削り取った場合のシリコン基板、ト
レンチ内壁の厚み(もしくは反応物1種類がシリコン基
板、トレンチ内壁を削った厚さ)である。 (14)次に、分割された領域に直接入射される各反応物
の直接入射フラックスが計算される(ステップ14)。直
接入射フラックスを計算するためのデータ(トレンチ形
状、トレンチに入射する反応物の入射角度)は記憶装置
15,15に予め記憶されておりメモリに読み込まれた後CPU
14によって計算され計算結果がメモリに記憶される。
【0086】なお直接入射フラックスとは、入射された
反応物が一回目の衝突でシリコン基板、トレンチ内壁に
全てのフラックスが付着(内部に取り込まれる)された
ものであり、衝突面で反射され二回目の衝突を行うよう
なフラックスではない。 (15)次に、各反応物の計算をどのような方法で計算す
るかが設定される。計算方法とはモンテカルロ法もしく
はラジオシティ法のいずれかの方法である。計算方法の
設定は、使用者がキーボード11もしくはマウス12を使っ
て入力しメモリに記憶される(ステップ15)。なお計算
方法は予め記憶装置15,15に記憶された計算方法データ
がCPU14によりメモリに読み込まれCRT13に表示し使用者
がキーボード11もしくはマウス12を使って表示されたデ
ータから選択することもできる。また(ステップ5)も
しくは(ステップ6)で設定された第1の関係をモンテカ
ルロ法とし、第2の関係をラジオシティ法として計算す
ると設定することもできる。
【0087】ここで(I)と(III)、(I)と(IV)は
モンテカルロ法で、(II)と(III)、(II)と(IV)
はモンテカルロ法で、(III)と(IV)とはラジオシテ
ィ法で計算されると設定する。 (16)計算方法がモンテカルロ法かラジオシティ法かが
判断される(ステップ16)。計算される順番に沿ってモ
ンテカルロ法であれば(ステップ17)へ進み、ラジオシ
ティ法であれば(ステップ20)へ進む。CPU14がメモリ
に記憶される設定された計算方法のデータを読み取り判
定が行われる。
【0088】ここでは計算順番が一番目の(I)と(II
I)、(I)と(IV)がモンテカルロ法で計算されるため
(ステップ17)へ進む。 (17)反応物のシリコン基板への付着量を計算する(ス
テップ17)。まず反応物のトレンチ内への入射方向、反
射方向、散乱方向、エネルギー分布がモンテカルロ法に
よる乱数を使って計算され、この計算された値と直接入
射フラックスとにより付着量が計算される。この計算は
CPU14とメモリとの間で行われ、CPU14が乱数を発生させ
発生させた値とメモリに記憶された直接入射フラックス
のデータを読み出し計算し計算結果をメモリに記憶して
いく。このとき計算回数は大数の法則が成立する回数よ
りも大きい回数である。 (18)次に、(ステップ17)で計算された反応物の付着
量から新たなシリコン基板、トレンチの形状が計算され
る(ステップ18)。新たな形状の計算を行う場合にはメ
モリに記憶された計算結果をCPU14に読み込み読み込ま
れたデータをもとにして計算される。計算結果はメモリ
に記憶される。
【0089】なお新たな形状を計算すると共に、反応物
が付着した後のシリコン基板、トレンチの結晶の向き、
付着した反応物の種類、付着した反応物の濃度、付着し
た反応物の厚み、シリコン基板、トレンチ内壁の電位分
布、形状の経時変化なども同時にCPU14にて計算されメ
モリに記憶される。 (19)次に、計算順番に沿って全ての計算が終わってい
るか否かを判断する(ステップ19)。ここで計算が終了
したものには終了のフラグが立ちCPU14がこのフラグを
検出することにより計算が全て終了しているか未計算の
ものがあるかを判断する。計算順番に沿った全ての計算
が終了している場合には(ステップ23)に進み未終了の
場合には(ステップ16)に進む。
【0090】ここでは二番目の計算(II)と(III)、
(II)と(IV)、三番目の計算(III)と(IV)が行わ
れていないため(ステップ16)に進む。以下、先に述べ
た(I)と(III)、(I)と(IV)の間で行われた計算
と略同様であり簡略して説明する。
【0091】(ステップ16)では計算方法が判定され
る。二番目の計算方法はモンテカルロ法であるため(ス
テップ17)へ進む。
【0092】(ステップ17)では反応物のシリコン基板
への付着量を計算する。まず反応物のトレンチ内への入
射方向、反射方向、散乱方向、エネルギー分布がモンテ
カルロ法による乱数を使って計算され、この計算された
値と直接入射フラックスとにより付着量が計算される。
このとき計算回数は大数の法則が成立する回数よりも大
きい回数である。
【0093】(ステップ18)では(II)の付着量から新
たなシリコン基板、トレンチの形状が計算される。
【0094】(ステップ19)では設定された計算順番に
沿った計算がすべて終了しているか否かを見る。3番目
の(III)と(IV)の計算が終わっていないので(ステ
ップ16)へ進む。
【0095】(ステップ16)では計算方法が判定され
る。3番目の計算方法はラジオシティ法であるため(ス
テップ20)へ進む。 (20)次に、(III)と(IV)との間でラジオシティ行
列が作成される(ステップ20)。(III)と(IV)の間
のラジオシティ行列が作成される。ラジオシティ行列は
記憶装置15,15に記憶された反応物間のデータがメモリ
に読み込まれ読み込まれたデータをもとにCPU14にて計
算し求められる。ここでデータとは(III)(もしくは
(IV))が付着する時の付着量に影響を与える衝突面に
存在する(IV)(もしくは(III))の濃度や(ステッ
プ14)で求めた直接入射フラックスなどである。
【0096】なお作成されたラジオシティ行列は(II
I)と(IV)とが互いに影響しあうことから2n×2nの行
列である。またnはシリコン基板、トレンチ内壁を分割
した際の分割数であり、100の領域に分割した場合には
第1のラジオシティ行列は200×200の行列となる。通常
の分割数はシリコン基板、トレンチ内壁を1ミクロン間
隔で分割するためシリコン基板、トレンチの大きさにも
よるが100〜10000の範囲である。 (21)次に、(ステップ20)で作成されたラジオシティ
行列の計算が行われ反応物のシリコン基板、トレンチ内
壁への付着量(削り取った量も含む)がCPU14にて計算
される(ステップ21)。計算された結果はメモリに記憶
される。 (22)次に、(ステップ21)で計算された反応物の付着
量から新たなシリコン基板、トレンチの形状が計算され
る(ステップ22)。新たな形状の計算を行う場合にはメ
モリに記憶された計算結果をCPU14に読み込み読み込ま
れたデータをもとにして計算される。計算結果はメモリ
に記憶される。
【0097】なお新たな形状を計算すると共に、反応物
が付着した後のシリコン基板、トレンチの結晶の向き、
付着した反応物の種類、付着した反応物の濃度、付着し
た反応物の厚み、シリコン基板、トレンチ内壁の電位分
布、形状の経時変化なども同時にCPU14にて計算されメ
モリに記憶される。
【0098】計算終了後(ステップ19)へ進む。(ステ
ップ19)では計算が全て終わっているため(ステップ2
3)へ進む。 (23)次に、各反応物のシリコン基板、トレンチ内壁へ
の付着量が第2の終了条件を満たしているか否かが判断
される(ステップ23)。この判断はCPU14がメモリに記
憶される各反応物の付着量を読み出し第2の終了条件と
比較することで行われる。
【0099】第2の終了条件を満たしている場合には
(ステップ24)へ進み、満たしていなければ(ステップ
14)に進む。なお、(ステップ14)〜(ステップ22)の
結果が第2の条件を満たさない場合には第2の条件を満た
すまで、上記(ステップ14)〜(ステップ22)の工程が
繰り返される。 (24)次に、各反応物のシリコン基板、トレンチ内壁へ
の付着量が第1の終了条件を満たしているか否かが判断
される(ステップ24)。この判断はCPU14がメモリに記
憶される各反応物の付着量を読み出し第1の終了条件と
比較することで行われる。
【0100】第1の終了条件を満たしている場合には
(ステップ25)へ進み、満たしていなければ(ステップ
14)に進む。
【0101】第1の終了条件を満たしていない場合は、
(ステップ14)〜(ステップ23)までの計算が第1の終
了条件を満たすまで行う。 (25)次に、上記(ステップ1)〜(ステップ24)によ
って求められた結果から各反応物が付着したシリコン基
板、トレンチ内壁の形状を得る(ステップ25)。CPU14
は計算結果をメモリから読み出し読み出した結果をもと
に形状を計算され、計算結果は記憶装置15,15に記憶さ
れる。
【0102】また必要に応じてCRT13やプリンタ16など
に画像データとして出力することもできる。この場合に
は使用者がキーボード11またはマウス12を使って出力命
令を入力し入力された信号に基づいてCPU14がCRT13また
はプリンタ16に信号を送り、送られた信号を元にCRT13
やプリンタ16が動作する。
【0103】以上述べたような第2の実施の形態では、
反応物が付着する被反応物の形状シミュレーションを高
精度なラジオシティ行列で行う場合、この行列が大きく
なることで計算時間および記憶装置が増加することを部
分的にモンテカルロ法を用いることで抑制して、高精度
であり高速な形状シミュレーションを行うことができ
る。
【0104】また形状シミュレーションの一部にラジオ
シティ行列を用いることによって、モンテカルロ法によ
る確率論的な計算に特有のゆらぎを抑制しつつ高精度な
計算を行うことができる。またラジオシティ行列による
計算はゆらぎなどの影響を受けることがなく誤差が少な
いため、一回の計算量をモンテカルロ法のみの場合より
も大きくすることができる。
【0105】また発明者が実験したところ、第2の実施
の形態の計算時間は、第2の実施の形態とほぼ同精度の
シミュレーションをモンテカルロ法のみで行った場合の
計算時間と比べ少なくとも1/10以下の計算時間であっ
た。
【0106】尚、本発明は上記実施の形態には限定され
ず、その主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施でき
ることは言うまでもない。
【0107】例えば、モンテカルロ法を用いた計算とラ
ジオシティ行列を用いた計算を同時に行う例としては、
電荷をもった粒子(イオンや電子)が電場中を通過する
際にこの電場から受ける力による影響を含めた軌道を計
算するモデルであっても良い。
【0108】より詳しく述べると、図10に示すように、
反応物なるイオン20がシリコン基板1表面に存在するト
レンチ3の側壁に対して低角度で入射し高速なまま反
射、もしくは直接入射してトレンチ3底部にマイクロト
レンチ21を掘るといった現象や、図11(a),(b)に示
すように、トレンチ3内の特定場所が他の場所よりもチ
ャージアップされることによってイオン20が引き寄せら
れチャージアップされた場所にイオン20が引き寄せられ
マイクロトレンチ21を掘るようなトレンチ形状の変化な
どをモデル化しトレンチの形状をシミュレーションする
場合である。図11(a)はトレンチ3の側壁よりも底部が
チャージアップされたものであり、図11(b)はトレン
チ3の底部よりも側壁がチャージアップされたものであ
る。このとき、スパッタされた反応物の飛散をラジオシ
ティ行列で計算することにより計算時間を短縮すること
ができる。
【0109】また、ロングスロースパッタを用いたシリ
コン基板表面の形状を推定する場合には、反応物がシリ
コン基板などに衝突する現象に対してモンテカルロ法を
用いて計算すれば計算時間を低減することができる。
【0110】また、計算順番は上記関係の少ないものか
ら計算しても良い。
【0111】また、反応物が4種類以上の場合の関係お
よび計算順番は、反応物が3種類の場合と実質的に同様
の考え方である。
【0112】また、本願発明の実施の形態における処理
をコンピュータで実行可能なプログラムで実現し、この
プログラムをコンピュータで読み取り可能な記憶媒体と
して実現することも可能である。
【0113】なお、本発明における記憶媒体としては、
磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、ハー
ドディスク、光ディスク(CD-ROM,CD-R,DVD等)、光
磁気ディスク(MO等)、半導体メモリ等、プログラムを
記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体
であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。
【0114】また、記憶媒体からコンピュータにインス
トールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上
で稼動しているOS(オペレーションシステム)や、デー
タベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェ
ア)等が本実施の形態を実現するための各処理の一部を
実行してもよい。
【0115】さらに、本願発明における記憶媒体は、コ
ンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネ
ット等により伝送されたプログラムをダウンロードして
記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0116】また、記憶媒体は1つに限らず、複数の媒
体から本実施の形態における処理が実行される場合も、
本願発明における記憶媒体に含まれ、媒体の構成は何れ
の構成であってもよい。
【0117】なお、本発明におけるコンピュータは、記
憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、本実施の形態
における各処理を実行するものであって、パソコン等の
1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続され
たシステム等の何れの構成であってもよい。
【0118】また、本発明におけるコンピュータとは、
パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装
置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の機
能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【0119】
【発明の効果】以上説明したような本発明によれば、シ
ミュレーションの精度を維持しつつ、計算時間を短縮す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の形状シミュレーションが適用される
場合のシリコン基板の断面図。
【図2】 本発明の形状シミュレーションを実施する電
子機器のブロック図。
【図3】 本発明の形状シミュレーションの第1の実施
の形態のフローチャート。
【図4】 本発明の形状シミュレーションの第1の実施
の形態のフローチャート。
【図5】 本発明の形状シミュレーションの依存関係の
有向グラフ。
【図6】 本発明の形状シミュレーションの計算方法を
説明する有向グラフ。
【図7】 本発明の形状シミュレーションの第2の実施
の形態の依存関係の有向グラフ。
【図8】 本発明の形状シミュレーションの第2の実施
の形態のフローチャート。
【図9】 本発明の形状シミュレーションの第2の実施
の形態のフローチャート。
【図10】 本発明の形状シミュレーションが適用され
る別のモデルを説明するためのシリコン基板の断面図。
【図11】 本発明の形状シミュレーションが適用され
る別のモデルを説明するためのシリコン基板の断面図。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2a〜2c 反応物 3 トレンチ 10 パソコン 11 キーボード 12 マウス 13 CRT 14 CPU 15 記憶装置 16 プリンタ 20 イオン 21 マイクロトレンチ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の反応物が被反応物に衝突し付着する
    時に第2の反応物の影響を受け、前記第2の反応物が前記
    被反応物に衝突し付着する時に前記第1の反応物の影響
    を受けるような関係を有する前記第1および第2の反応物
    と、前記第1及び第2の反応物が前記被反応物に衝突し付
    着することに影響を与えないような関係を有する第3の
    反応物とが被反応物に衝突して反応することによる衝突
    後の前記被反応物の形状をラジオシティ行列を用いた計
    算結果から推定する形状シミュレーション方法におい
    て、 前記第1の反応物が前記被反応物に衝突し付着する時に
    前記第2の反応物の影響を受け、前記第2の反応物が前記
    被反応物に衝突し付着する時に前記第1の反応物の影響
    を受けるような関係を有する前記第1および第2の反応物
    間で第1のラジオシティ行列を作成し、前記第1及び第2
    の反応物が前記被反応物に衝突し付着することに影響を
    与えないような関係を有する第3の反応物で第2のラジオ
    シティ行列を作成し、 前記第1および第2のラジオシティ行列を用いて前記第1
    乃至第3の反応物の前記被反応物への付着量の計算を行
    い、この計算結果から前記被反応物に前記反応物が衝突
    した後の前記被反応物の形状を推定することを特徴とす
    る形状シミュレーション方法。
  2. 【請求項2】前記第1および第2のラジオシティ行列から
    前記第1乃至第3の反応物の前記被反応物への付着量の計
    算を行う順番は、前記第1乃至第3の反応物の反応がおこ
    る順番で、かつ前記第1または第2のラジオシティ行列単
    位で行われることを特徴とする請求項1に記載の形状シ
    ミュレーション方法。
  3. 【請求項3】第1の反応物が被反応物に衝突し付着する
    時に第2の反応物の影響を受け、前記第2の反応物が前記
    被反応物に衝突し付着する時に前記第1の反応物の影響
    を受けるような関係を有する前記第1および第2の反応物
    と、前記第1及び第2の反応物が前記被反応物に衝突し付
    着することに影響を与えないような関係を有する第3の
    反応物とが被反応物に衝突して反応することによる衝突
    後の前記被反応物の形状を計算し推定する形状シミュレ
    ーション方法において、 前記被反応物の形状のシミュレーションは、(ア)前記
    第3の反応物の前記被反応物への反応を乱数を用いて計
    算を行った計算結果と、(イ)前記第1の反応物が前記
    被反応物に衝突し付着する時に前記第2の反応物の影響
    を受け、前記第2の反応物が前記被反応物に衝突し付着
    する時に前記第1の反応物の影響を受けるような関係を
    有する前記第1および第2の反応物間で前記関係を表すラ
    ジオシティ行列を作成し、前記第ラジオシティ行列を用
    いて前記第1乃至第2の反応物の前記被反応物への付着量
    を計算した計算結果とから前記被反応物に前記反応物が
    衝突した後の前記被反応物の形状を推定することを特徴
    とする形状シミュレーション方法。
  4. 【請求項4】前記(ア)の計算工程は、前記反応物が荷
    電粒子や非等方性を有する粒子の反応をシミュレーショ
    ンする場合に用いることを特徴とする請求項3に記載の
    形状シミュレーション方法。
  5. 【請求項5】第1の反応物が被反応物に衝突し付着する
    時に第2の反応物の影響を受け、前記第2の反応物が前記
    被反応物に衝突し付着する時に前記第1の反応物の影響
    を受けるような関係を有する前記第1および第2の反応物
    と、前記第1及び第2の反応物が前記被反応物に衝突し付
    着することに影響を与えないような関係を有する第3の
    反応物とが前記被反応物に衝突して反応することによる
    衝突後の前記被反応物の形状をラジオシティ行列を用い
    た計算結果から推定させる形状シミュレーションを行わ
    せるプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な
    記憶媒体において、 前記第1の反応物が前記被反応物に衝突し付着する時に
    前記第2の反応物の影響を受け、前記第2の反応物が前記
    被反応物に衝突し付着する時に前記第1の反応物の影響
    を受けるような関係を有する前記第1及び第2の反応物間
    で第1のラジオシティ行列を作成させ、前記第1及び第2
    の反応物が前記被反応物に衝突し付着することに影響を
    与えないような関係を有する前記第3の反応物で第2のラ
    ジオシティ行列を作成させ、 前記第1および第2のラジオシティ行列を用いて前記第1
    及び第3の反応物の前記被反応物への付着量を計算しこ
    の計算結果から前記被反応物に前記反応物が衝突した後
    の前記被反応物の形状を推定させることを特徴とするプ
    ログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒
    体。
  6. 【請求項6】第1の反応物が被反応物に衝突し付着する
    時に第2の反応物の影響を受け、前記第2の反応物が前記
    被反応物に衝突し付着する時に前記第1の反応物の影響
    を受けるような関係を有する前記第1および第2の反応物
    と、前記第1及び第2の反応物が前記被反応物に衝突し付
    着することに影響を与えないような関係を有する第3の
    反応物とが前記被反応物に衝突して反応することによる
    衝突後の前記被反応物の形状を計算させこの計算結果か
    ら推定させる形状シミュレーションを行わせるプログラ
    ムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体にお
    いて、 前記被反応物の形状のシミュレーションを、(ア)前記
    第3の反応物の前記被反応物への反応を乱数を用いて計
    算された計算結果と、(イ)前記第1の反応物が前記被
    反応物に衝突し付着する時に前記第2の反応物の影響を
    受け、前記第2の反応物が前記被反応物に衝突し付着す
    る時に前記第1の反応物の影響を受けるような関係を有
    する前記第1および第2の反応物間でラジオシティ行列を
    作成させ、前記ラジオシティ行列を用いて前記第1乃至
    第2の反応物の前記被反応物への付着量が計算された計
    算結果とから前記被反応物に前記反応物が衝突した後の
    前記被反応物の形状を推定させることを特徴とするプロ
    グラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒
    体。
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