JP3531316B2 - 拡大レンズおよびそれを備えた頭部装着型液晶表示装置 - Google Patents

拡大レンズおよびそれを備えた頭部装着型液晶表示装置

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JP3531316B2
JP3531316B2 JP27324395A JP27324395A JP3531316B2 JP 3531316 B2 JP3531316 B2 JP 3531316B2 JP 27324395 A JP27324395 A JP 27324395A JP 27324395 A JP27324395 A JP 27324395A JP 3531316 B2 JP3531316 B2 JP 3531316B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、頭部装着型液晶表
示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、表示画面の臨場感を高める要請に
応えるために、頭部装着型液晶表示装置が提案されてい
る。これらの代表的な例として、特開昭59−1178
76などが挙げられる。
【0003】これらの例によれば、図11に示すごとく
保持手段1101によって装着者の眼前に保持された拡
大光学手段1102を通して液晶表示素子1103を観
察する。液晶表示素子1103は拡大光学手段1102
の焦点位置より拡大光学手段1102側に配置されてい
るので装着者は液晶表示素子1103の拡大虚像110
4を観察する。
【0004】この構成によれば、拡大光学手段を通して
大きな拡大虚像を観察でき、さらには拡大虚像以外の外
景像などが見えないため拡大虚像に対する没入感が高ま
り、それらの相乗効果により表示画像の臨場感がうまれ
る。
【0005】ところで、人間が、大きな臨場感を得るた
めには、表示される画像が鑑賞者に対して張る視野角は
80゜程度以上必要であるといわれている。
【0006】したがって、この例に示した頭部装着型液
晶表示装置では、高い臨場感を得るためには左右各々の
眼の前に配置された液晶表示素子と拡大光学要素で80
゜程度の視野角を持つ拡大虚像を形成しなければならな
い。
【0007】このような広い視野角を得るためには、拡
大光学手段として拡大レンズを用いる場合、通常、収差
補正のために4群以上の構成からなるレンズを用いなけ
ればならない。このような複雑な構成のレンズを用いる
と、装置全体のサイズ、重量の増大は避けられず、長時
間鑑賞に耐えられるものではなくなり、頭部装着型液晶
表示装置の使用価値が減ずる。
【0008】このような課題に答得る拡大光学手段が、
以下の文献に開示されている。
【0009】・SPIE Vol.1256 Ster
eoscopic Dis−plays and Ap
plications P 210 「Wide angle orthostereo」 著者:Eric M.Howlett この文献に開示してある拡大光学レンズは3枚の単レン
ズからなるという簡素な構成で90°という広い視野角
を実現している。このような簡素な構成が実現されたの
は拡大レンズで歪曲収差と倍率色収差を補正していない
ためであり、それらは液晶表示素子に表示する画像にそ
れらの収差をキャンセルするような画像処理を施すこと
により補正している。
【0010】この画像処理の概略を図を用いて説明す
る。
【0011】まず、図12(a)を用いて歪曲収差の補
正について説明する。1201は歪曲収差を補正してい
ない光学系をレンズ形状で概念的に示したものであり、
この光学系1201では正の歪曲収差が生じているので
長方形1202を光学系1201を通して見ると、12
03のごとく糸巻き型の図形がみられる。
【0012】そこで、光学系1201が有する正の歪曲
を相殺し得る負の歪曲を持った樽型図形1204を液晶
表示素子に表示すれば長方形1205を見ることがで
き、鑑賞者に歪曲収差は感じられない。
【0013】次に、図12(b)を用いて倍率色収差の
補正について説明する。1206は倍率色収差を補正し
ていない光学系をレンズ形状で概念的に示したものであ
り、この光学系1206を通して白色の長方形1207
を見ると1208のごとくR−G−Bの順に大きく拡大
される色の滲んだ長方形が見える。1208において、
点線は青色、実線は緑色、一点鎖線は赤の像を示す。そ
こで、緑に対して青が縮小、赤が拡大された長方形12
09を液晶表示素子に表示すれば白色の長方形1210
を見ることができ、鑑賞者に倍率色収差は感じられな
い。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】この頭部装着型液晶表
示装置には以下に述べる課題がある。
【0015】第1の課題としては、使用している液晶表
示素子のサイズが対角2.5インチ以上あるため装置全
体のサイズが大型化してしまうということである。これ
を解決するにはよりサイズの小さな液晶表示素子を使用
する必要があるが、先述の文献に開示されている拡大レ
ンズでは拡大率が低く、広い視野は得られない。
【0016】第2の課題としては前記画像処理による画
質の劣化が大きいことがあげられる。
【0017】これを図13を用いて説明する。
【0018】いま、液晶表示素子のカラーフィルターの
色配列が図13に示すようなモザイク配列であるとす
る。また、液晶表示素子の中心点が1301にあるとす
る。なお図13においては説明を分かりやすくするため
に、カラーフィルターの色配列は液晶表示素子の表示面
の一部にしか図示していない。
【0019】ここで、G画像について光学系の有する歪
曲収差と倍率色収差を補正する画像処理をかけることに
する。
【0020】光学系の収差は軸回転対称性を持っている
ので当画像処理において表示画素の位置変換を行う方向
は、液晶表示素子の中心1301から放射状に延びる線
分に沿ったものとなる。その線分の代表的なものを13
02、1303に示す。また、画素1304、1305
は動径1306上にあり、すなわち液晶表示素子の中心
1301から当距離にあるものとする。
【0021】いま、光学系の歪曲収差、倍率色収差を補
正するために本来画素1304、1305に表示される
画像データを2.0画素分、中心側に表示位置変換する
必要があるとする。
【0022】本来画素1304に表示されるべきデータ
を2画素分中心側に表示位置変換するとこのデータはB
画素である1307に表示されることになり、これは色
情報が異なることから許されない。従って、本来画素1
304に表示されるべきデータは1304にそのまま表
示するか、より大きな表示位置変換になる1308に表
示するしかなく、前者については−2画素、後者につい
ては+1画素の表示位置誤差を生じることになる。
【0023】一方、線分1302から角度1311離れ
た線分1303上の画素1305においては表示位置誤
差量が異なってくる。
【0024】角度1311が17゜であるとすると、本
来画素1305に表示すべきデータを2画素分中心側に
表示位置変換すると、このデータはR画素である130
9に表示されることになり、これも許されない。この場
合は画素1305にそのまま表示するか、画素1310
に表示位置変換するしかないが、前者については−2画
素、後者については+2画素の表示位置誤差を生じるこ
とになる。このような表示位置誤差は、鑑賞者には画質
の劣化として認識されることになる。ここでは、G画素
について説明を行ったがR、B画素についても同様のこ
とがいえる、また倍率色収差補正の画像処理を考えたと
きも全く同様の問題が生じる。
【0025】すなわち従来の技術では、光学系の収差を
補正するための適切な画像処理が行うことができないた
め、表示画像の画質の大きな劣化をもたらすことになる
のである。本発明は上記課題を解決するために為された
ものであり、その目的とするところは、小型軽量ながら
広い視野角と高い画質を有する頭部装着型液晶表示装置
を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の拡大レンズは上
記した問題を解決するためになされたものであり、合成
樹脂からなり、物体側から順に、物体側に凹面を向けた
正のメニスカスレンズの第1レンズ、物体側に平面を向
けた平凸レンズの第2レンズ、物体側に凸面を向けた平
凸レンズの第3レンズから構成され、次の各条件を満足
することを特徴とする。
【0027】(1) 0.5<φ3/φ<0.58 (2) −0.65φ<φ1f−1.24φ1<−0.4
2φ ただしφは全系の屈折力、φ1は第1レンズの屈折力、
φ3は第3レンズの屈折力、φ1fは第1レンズの物体側
の面の屈折力である。
【0028】拡大レンズが合成樹脂レンズから構成され
ているので軽量である。一般に、合成樹脂レンズの成形
を注型重合によって行う場合、レンズの中心厚とコバ厚
の差が大きいと成形精度が悪くなる。本発明において
は、3枚のレンズ形状がそれぞれメニスカスと平凸なの
で、レンズの中心厚とコバ厚の差を小さく抑えることが
できるので成形精度の高いレンズを作成でき、良好な光
学性能を得ることができる。
【0029】また、メニスカスレンズと平凸レンズを、
物体側から順に、物体側に凹面を向けた正のメニスカス
レンズの第1レンズ、物体側に平面を向けた平凸レンズ
の第2レンズ、物体側に凸面を向けた平凸レンズの第3
レンズに配置し、条件式(1)、(2)を満たすように
することにより、良好な性能を有する拡大レンズを実現
することができる。さらには小型の液晶表示素子、望ま
しくは対角2インチ以下のサイズの液晶表示素子を80
゜程度の視野角に拡大するよう拡大率をあげても、を式
(1)、(2)の条件を満足することにより、良好な光
学性能を得ることができる。
【0030】条件式(1)は第3レンズの屈折力を規定
する条件である。条件式(1)の下限を越えた場合、第
3レンズからの歪曲収差の発生が大きくなりすぎ、残り
の2枚のレンズでこれを補正しようとすると、非点収差
が大きくなる。またその上限を越えると第3レンズの屈
折力が過大になり、周辺光束が通りにくくなり、視野角
を広げることが困難になる。
【0031】なお、歪曲収差は液晶表示素子の表示画像
に画像処理をかけることにより補正するのであるが、こ
れが大きくなりすぎると画像処理をした画像の歪みが大
きくなることにより、表示に使用できる画素数が減じ、
画質の低下をもたらす。従って、拡大レンズの歪曲は余
り大きくないことが好ましい。
【0032】条件式(2)は第1レンズの形状を規定す
る条件である。この上限を越えると歪曲収差を補正しき
れず、下限を越えると像面湾曲を補正しきれない。
【0033】また、本発明の拡大レンズは、好ましくは
下記一般式1または2で表されるメルカプト化合物の1
種以上と、ポリイソシアネートの1種以上を反応させて
得られる含硫ウレタン系樹脂レンズであることを特徴と
する。
【0034】
【化1】
【0035】
【化2】
【0036】上記含硫ウレタン系樹脂レンズは屈折率が
1.6以上と高く、したがって、拡大レンズの像面湾曲
を小さく抑えることが可能になり、良好な光学性能を得
ることができる。
【0037】また、本発明の頭部装着型液晶表示装置
は、少なくとも1枚の液晶表示素子、前記液晶表示素子
の拡大虚像を形成する拡大光学手段、前記液晶表示素子
および前記拡大光学手段を観賞者の頭部に保持する保持
手段からなる頭部装着型液晶表示装置において、前記拡
大光学手段が、請求項1もしくは2記載の拡大レンズで
あることを特徴とする。
【0038】請求項1もしくは2記載の拡大レンズを拡
大光学手段として用いることにより、対角2インチ以下
のサイズの小型液晶表示素子を用いても画質が良好な画
像を広い視野角で表示することができる。したがって、
液晶表示素子は小型軽量なものを使用でき、また拡大レ
ンズも小型軽量であるのでそれらを保持する保持手段も
小型軽量となり、ひいては装置全体が小型軽量となるの
である。
【0039】また、本発明の頭部装着型液晶表示装置は
少なくとも1枚の液晶表示素子、前記液晶表示素子の拡
大虚像を形成する拡大光学手段、前記液晶表示素子およ
び前記拡大光学手段を観賞者の頭部に保持する保持手段
からなる頭部装着型液晶表示装置において、前記液晶表
示素子として時分割3原色発光装置と液晶表示素子から
なる時分割混色液晶表示素子を用いることを特徴とす
る。
【0040】時分割混色液晶表示素子を用いるので、表
示画像に画像処理を施す際にRGB各色で液晶表示素子
の有する画素を全て利用できるために、表示位置補正の
誤差が少なくなり鮮明な映像を得ることが可能になる。
【0041】また、該頭部装着型液晶表示装置におい
て、前記拡大光学手段が、請求項1もしくは2記載の拡
大レンズであることを特徴とする。請求項1もしくは2
記載の拡大レンズを拡大光学手段として用いることによ
り、対角2インチ以下のサイズの小型液晶表示素子を用
いても画質が良好な画像を広い視野角で表示することが
できる。したがって、液晶表示素子は小型軽量なものを
使用でき、また拡大レンズも小型軽量であるのでそれら
を保持する保持手段も小型軽量となり、ひいては装置全
体が小型軽量となるのである。
【0042】
【発明の実施の形態】
(第1の形態)以下に本発明の第1の形態を図1を用い
て説明する。
【0043】図1は本発明の拡大レンズの断面図であ
り、物体面から順に物体側に凹面を向けた正のメニスカ
スレンズ(以下第1のレンズと称す)、物体側に平面を
向けた平凸レンズ(以下第2のレンズと称す)、物体側
に凸面を向けた平凸レンズが配置されている。本形態に
おいて、次の各条件が満足されるように設定されてい
る。
【0044】(1) 0.5<φ3/φ<0.58 (2) −0.65φ<φ1f−1.24φ1<−0.4
2φ ここでφは全系の屈折力、φ1は第1レンズの屈折力、
φ3は第3レンズの屈折力、φ1fは第1レンズの物体側
の面の屈折力である。後述する実施例1、2、3、及び
4、及び図1〜4において更に詳しい値を示す。
【0045】本形態においては、第1のレンズ、第2の
レンズ及び第3のレンズは、
【0046】
【化1】
【0047】
【化2】
【0048】で示されるメルカプト化合物の1種以上
と、ポリイソシアネートの1種以上を反応させることに
より得られる含硫ウレタン系樹脂レンズを用いた。該含
硫ウレタン樹脂レンズはポリイソシアネート化合物と一
般式が化1で表される4−メルカプトメチル−3,6−
ジオチ−1,8−オクタンジチオールまたは一般式が化
2で表されるペンタエリスリトールテトラ(3−メルカ
プトロピオネート)のチオール化合物の混合液を所望形
状を有するガラス型とガスケットからなるモールド中に
注入し、加熱重合することにより得た。ポリイソシアネ
ート化合物としては、トリレンジイソシアネート、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、ポリメリック型ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネー
ト、ナフタレンジイソシアネートなどがあげられるが、
これに限定されるものではなく、単独あるいは、必要に
応じて2種類以上の混合物として用いてもよい。また、
ポリイソシアネート化合物とチオール化合物の使用割合
は、NCO/SH(官能基)モル比が通常0.5〜3.
0、好ましくは0.5〜1.5の範囲内にある。また、
内部雛型剤、鎮延長剤、架橋剤、光安定剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、反応触媒等を原料中に適宜添加するこ
ともできる。
【0049】(第2の形態)以下に本発明の第2の形態
について図9を用いて説明する。
【0050】図9は本実施例の頭部装着型液晶表示装置
の片眼の光学配置を示している。図中、901は鑑賞者
の目、902は拡大レンズ、903は白黒表示の液晶表
示素子、904は時分割3原色発光装置である。
【0051】時分割3原色発光装置904は3原色R
(赤)、G(緑)、B(青)の光をそれぞれ独立して発
光させる光源である。この光源を単色で表示させ、画面
の上から下へ順次色を操作させる。この操作と同期して
液晶表示素子903もその色に対応した画像を順次書き
込んでいく。例えば、NTSCのビデオ信号は60Hz
で1フィールドのカラー信号が送られてくるので3倍の
180HzでR、G、Bの画面を書き込めばちょうど1
フィールドのカラー画像を表示したのと同じに見える。
【0052】拡大レンズ902は実施例1〜4において
説明したレンズを用いるが、本発明の条件式(1)、
(2)の範囲にあればこれに限定されるものではない。
これらのレンズは歪曲収差、倍率色収差を有するが、液
晶表示素子903の表示画像に、R、G、B各色に応じ
た画像処理を施すことにより補正する。
【0053】この画像処理については従来の技術の項で
図12を用いて説明した原理を用いる。すなわち、拡大
レンズで発生する糸巻き型の歪曲を補正するために、液
晶表示素子903にそれを打ち消す樽型に歪んだ画像を
表示する。また、拡大レンズで発生するR−G−Bの順
に拡大率が大きくなる倍率色収差を補正するために、液
晶表示素子903はそれを打ち消す逆の倍率を有する画
像を表示する。
【0054】ところで、従来のカラーフィールターを使
用したカラー液晶表示素子を用いた頭部装着型液晶表示
装置では、カラー液晶表示素子の画素数をNとすればR
GB各色で表示に使用できる表示画素数は、ほぼN/3
である。一方、本発明の頭部装着型液晶表示装置におい
ては、白黒表示の液晶表示素子と、時分割3原色発光装
置によるカラー表示を行うために、RGB各色で表示に
使用できる表示画素数は、白黒表示の液晶表示素子のそ
れをNとすればほぼNに等しい。これにより、表示画像
に画像処理を施しても大きな画質の劣化が生じない。こ
れを図を用いて従来の技術と比較しながら説明する。
【0055】液晶表示素子にG画像が表示されている瞬
間の液晶表示素子903の画素の色の様子を図10にし
めす。本発明においては、白黒液晶表示素子を使用する
ので、画素の色は時分割3原色発光装置904によって
背後から照明されることにより生ずる。従って、G画像
が表示されている瞬間はすべての画素がG色を表示でき
る。今ここで、G画像について光学系の有する歪曲収差
と倍率色収差を補正する画像処理をかけることにする。
【0056】この場合も発明が解決しようとする課題の
項で第2の課題を説明するために図13を用いて説明し
た画像処理と全く同様の画像処理をかける。
【0057】すなわち、光学系の歪曲収差、倍率色収差
を補正するために本来画素1004、1005に表示さ
れる画像データを2.0画素分、線分1002、100
3に沿って中心側に表示位置変換する。
【0058】本来画素1004に表示されるべきデータ
は2画素分中心側に存在する画素1007に表示位置変
換すればよく、表示位置誤差はない。従来の技術では1
画素分以上の表示位置誤差が生じていた。
【0059】一方、本来画素1005に表示すべきデー
タを2画素分中心側に表示位置変換すると、このデータ
は画素1008に表示されることになる。この場合は画
素1008の中心が線分1003上にないために若干の
表示位置誤差が生ずるが、従来の技術の場合2画素以上
の誤差が生じていたことに比べるとその量は小さい。こ
こでは、G画素について説明を行ったがR、B画素につ
いても同様のことがいえ、また倍率色収差補正のための
画像処理をかける場合にも同様なことがいえる。
【0060】すなわち、本発明の頭部装着型液晶表示装
置においてRGB各色の実質上の画素数は従来に比べて
3倍であり、それによって画像処理を行う際の表示位置
誤差が少ないため、鮮明な画像が得られるのである。
【0061】尚、本形態における拡大レンズは第1の形
態で用いたものと同様のものを用いている。
【0062】
【実施例】以下に第1または第2の形態における拡大レ
ンズの実施例を示す。
【0063】実施例1〜4の拡大レンズの断面図を図1
〜図4に、非点収差および歪曲収差を図5〜図8に示
す。なお、図5〜図8の非点収差図においてmはメリジ
オナル像面をsはサジッタル像面を示す。各実施例のレ
ンズデータにおいて、fは焦点距離、ωは半画角、φ、
φ1f、φ1、φ3はそれぞれ全系の屈折力、第1レンズの
物体側の面の屈折力、第1レンズの屈折力、第3レンズ
の屈折力、rmは各レンズ面の曲率半径(mは物体側か
らの順序を表す面番号)、dmはレンズ面間隔(mは物
体側からの順序を表す面番号)、nmは各レンズの屈折
率(mは物体側からのレンズの順序を表す)を示す。な
お、レンズとしては全て、第1の形態で説明した含硫ウ
レタン系樹脂レンズを用いている。
【0064】(実施例1) f=26.5 ω=40゜ φ3/φ=0.5217 φ1f−1.24φ1=−0.4864 r1=−122.82 d1=7.0 n1=1.667 r2=−42.99 d2=7.08 r3=∽ d3=7.0 n2=1.667 r4=−61.458 d4=0.90 r5=33.89 d5=9.0 n3=1.667 r6=∽ アイポイントは第6面から24 (実施例2) f=26.5 ω=36゜ φ3/φ=0.5497 φ1f−1.24φ1=−0.6479 r1=−57.92 d1=7.0 n1=1.667 r2=−31.86 d2=10.13 r3=∽ d3=6.0 n2=1.667 r4=−67.99 d4=0.90 r5=32.18 d5=9.0 n3=1.667 r6=∽ アイポイントは第6面から24 (実施例3) f=26.5 ω=36゜ φ3/φ=0.5304 φ1f−1.24φ1=−0.4850 r1=−446.89 d1=8.0 n1=1.667 r2=−44.69 d2=3.20 r3=∽ d3=5.0 n2=1.667 r4=−89.74 d4=2.84 r5=33.35 d5=9.0 n3=1.667 r6=∽ アイポイントは第6面から24 (実施例4) f=26.5 ω=34゜ φ3/φ=0.5715 φ1f−1.24φ1=−0.5867 r1=−53.23 d1=7.0 n1=1.667 r2=−34.60 d2=6.57 r3=∽ d3=8.0 n2=1.667 r4=−69.06 d4=0.40 r5=30.95 d5=8.2 n3=1.667 r6=∽ アイポイントは第6面から24 (実施例5)
【0065】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、3
枚の高屈折率プラスチックレンズからなる簡素な構成の
拡大レンズにより、対角2インチ以下の小型液晶表示素
子を用いた小型軽量かつ広い視野角を有する頭部装着型
液晶表示装置を実現することができる。さらには、時分
割混色液晶表示素子を用いることにより、表示画像に前
記拡大レンズの有する収差を補正するための画像処理を
施しても、鮮明な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の拡大レンズの断面
図。
【図2】 本発明の第2の実施例の拡大レンズの断面
図。
【図3】 本発明の第3の実施例の拡大レンズの断面
図。
【図4】 本発明の第4の実施例の拡大レンズの断面
図。
【図5】 本発明の第1の実施例の非点収差および歪曲
収差図。
【図6】 本発明の第2の実施例の非点収差および歪曲
収差図。
【図7】 本発明の第3の実施例の非点収差および歪曲
収差図。
【図8】 本発明の第4の実施例の非点収差および歪曲
収差図。
【図9】 本発明の第5の実施例の頭部装着型液晶表示
装置の片眼の光学系の光学配置図。
【図10】本発明の第5の実施例における液晶表示素子
の画素の色配置の説明図。
【図11】従来の頭部装着型液晶表示装置の説明図。
【図12】従来の頭部装着型液晶表示装置の画像処理の
説明図。
【図13】従来の頭部装着型液晶表示装置における液晶
表示素子の画素の色配置の説明図。
【符号の説明】
901 鑑賞者の目 902 拡大レンズ 903 白黒表示の液晶表示素子 904 時分割3原色発光装置 1001 液晶表示素子の中心 1002 中心から放射状に延びる線分 1003 中心から放射状に延びる線分 1004 画素 1005 画素 1006 動径 1007 画素 1008 画素 1009 線分1002と1003の成す角 1101 保持手段 1102 拡大光学手段 1103 液晶表示素子 1104 拡大虚像 1201 歪曲収差を補正していない光学系 1202 長方形 1203 糸巻き型の図形 1204 樽型図形 1205 長方形 1206 倍率色収差を補正していない光学系 1207 白色の長方形 1208 R−G−Bの順に大きく拡大された色の滲ん
だ長方形 1209 緑に対して青が縮小、赤が拡大された長方形 1210 白色の長方形 1301 液晶表示素子の中心 1302 中心から放射状に延びる線分 1303 中心から放射状に延びる線分 1304 画素 1305 画素 1306 動径 1307 画素 1308 画素 1309 画素 1310 画素 1311 線分1302と1303の成す角

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂からなるレンズであり、物体側か
    ら順に、物体側に凹面を向けた正のメニスカスレンズの
    第1レンズ、物体側に平面を向けた平凸レンズの第2レ
    ンズ、物体側に凸面を向けた平凸レンズの第3レンズか
    ら構成され、次の各条件を満足することを特徴とする拡
    大レンズ。 (1) 0.5<φ3/φ<0.58 (2) −0.65φ<φ1f−1.24φ1<−0.42φ ただしφは全系の屈折力、φ1は第1レンズの屈折力、
    φ3は第3レンズの屈折力、φ1fは第1レンズの物体側
    の面の屈折力である。
  2. 【請求項2】請求項1記載の第1レンズ、第2レンズ、
    第3レンズが下記一般式1または2で表されるメルカプ
    ト化合物の1種以上と、ポリイソシアネートの1種以上
    を反応させて得られる含硫ウレタン系樹脂であることを
    特徴とする拡大レンズ。 【化1】 【化2】
  3. 【請求項3】少なくとも1枚の液晶表示素子、前記液晶
    表示素子の拡大虚像を形成する拡大光学手段、前記液晶
    表示素子および前記拡大光学手段を観賞者の頭部に保持
    する保持手段からなる頭部装着型液晶表示装置におい
    て、前記拡大光学手段が、請求項1もしくは2記載の拡
    大レンズであることを特徴とする頭部装着型液晶表示装
    置。
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