JP3530329B2 - 多孔性炭素材製品の製造方法 - Google Patents

多孔性炭素材製品の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、米糠や麩等に代表される麩
糠類を原料とする硬質多孔性炭素材製品に関するもので
あって、それまで利用価値が低く、工業用資源と見做さ
れることもなかった麩糠類を、応用範囲の広い高機能製
品である硬質多孔性炭素材製品に効率的且つ安定して焼
成、炭化できるようにする、極めて新規な構成からなる
硬質多孔性炭素材製品の製造方法を提供しようとするも
のである。
【0002】
【従来技術】我が国の主要穀物である米からは、副産物
として大量の籾殻や糠が発生する。また、同様に、麦や
蕎麦、大豆等の穀類からも大量の殻や麩(フスマ)を生
じさせ、それら殻や麩糠類等、穀類からの副産物の多く
は、邪魔者として焼却処分に回されてしまうか、あるい
は、米糠は搾油して米糠油を製造したり、殻(特に籾
殻)の極一部が暗渠用資材や燻炭等として利用される
外、その製炭過程で留出された乾留気化物が、凝縮され
て防虫剤や動物忌避剤、土壌改良剤、水虫治療薬等とし
て利用されることもある。
【0003】しかし、脱脂糠を含む麩糠類は、大部分が
飼料化あるいは茸培地化されたり、肥料化される等して
農業用資材に活用される程度の利用に止まっていること
から、これら麩糠類の工業用資材としての有効利用が模
索され続けてきている。その一つが、麩糠類を炭素化す
る技術である。この麩糠類の炭素化は、小規模には、バ
ッチ式で蒸し焼きする方法で、また、大規模には、ロー
タリーキルンや多段流動床炉等で連続的に焼成する方法
等で実施されることとなるが、麩糠類が非常に微細な粉
末体であって、通気性や熱伝導性が悪い上、僅かとはい
え油脂分を含有していることにも災いされ、燃え尽きて
灰化してしまう割合も多く、効率的且つ完全な炭素化が
難しいという経済効率上の大きな難点と、加えて、製造
された炭化物は、細かくて飛散し易い性状のものとなっ
てしまい、取り扱い上の不便さが伴うといった問題等か
ら、あまり積極的な事業化が成されてきた実績もなく、
したがって、麩糠類から形成した炭化物、所謂「炭(す
み)」は、その質、量からして、農業用土壌改良材とし
て利用されることはあっても、工業用材料として有効活
用されることはなかったのが実情である。
【0004】この発明は、以上のような状況に鑑み、米
糠油製造業に係わるものとして、脱脂糠の有効利用に関
して極めて強い関心を抱き、長年に渡って様々な方面か
らの技術開発、研究に取り組み、山形大学工学部および
山形県工業技術センターの指導も得たことから、茲に来
て、遂に脱脂糠を始めとし、粉砕した籾殻や、小麦をひ
いて粉にしたときに皮屑として出る麩(フスマ)や、場
合によっては、蕎麦殻、大豆殻等も加えた麩糠類を原材
料として、所望する形状の製品に簡単に成形可能であっ
て、その応用範囲も、例えば、外壁材等の建材や家具、
梱包用素材といった極めて身近な素材を始め、軸受け部
品その他の機械部品等に、更には、電解精製して導電材
料、発熱体、電子部品等にも成形できる新規な硬質多孔
性炭素材製品の製造方法を完成、実用化することに成功
したものである。以下では、その構成を、幾つかの実施
例と共に詳述していくこととする。
【0005】
【発明の構成】この発明の多孔性炭素材製品の製造方法
は、基本的に次のとおりの構成を要旨とするものであ
る。即ち、米糠や麩等の麩糠類に、熱硬化性樹脂、およ
び適量の糊料入り水溶液または水を加えて混練する工
程、熱硬化性樹脂等の混練された麩糠類を所定粒度以下
に造粒する工程、それら粒状物を所望する金型内に充填
した上、加圧、脱気しながら成形する工程、金型から脱
型した成形品を不活性ガス雰囲気中または真空中で所定
の昇温速度に従って所望する最終焼成温度にまで達しさ
せて焼成、炭化する工程、および最終焼成温度から所定
降温速度で常温まで冷却する工程とからなる多孔性炭素
材製品の製造方法である。
【0006】更に具体的には、20メッシュアンダーの
米糠や麩等の麩糠類に、熱硬化性樹脂、および適量の糊
料入り水溶液または水を加えて混練する工程、熱硬化性
樹脂等の混練された麩糠類を、60〜80℃程度まで加
温して揮発性物質を除去しながら造粒する工程、篩に掛
けて所定粒度以下に造粒した粒状物を、所望する金型内
に充填してから加圧、脱気を繰り返しながら成形する工
程、金型から脱型した成型品を、不活性ガス雰囲気中ま
たは真空中で焼成、炭化する工程、および最終焼成温度
から所定降温速度で常温まで冷却する工程とからなる多
孔性炭素材製品の製造方法である。
【0007】更に、この発明には、粒度を調整した米糠
や麩等の麩糠類に、熱硬化性樹脂、および適量の糊料入
り水溶液または水を加えて混練する工程、熱硬化性樹脂
等の混練された麩糠類を加温して揮発性物質を除去しな
がら造粒する工程、篩に掛けて所定粒度以下に造粒した
粒状物を、所望する金型内に充填してから加圧、脱気を
繰り返しながら成形する工程、金型から脱型した成型品
を、不活性ガス雰囲気中または真空中で所定の昇温速度
に従って昇温させていき、最終焼成温度で略700℃以
上の温度で焼成、炭化する工程、および最終焼成温度か
ら所定降温速度で常温まで冷却する工程とからなる硬質
多孔性炭素材製品の製造方法、より具体的には、20メ
ッシュアンダーの米糠や麩等の麩糠類に、熱硬化性樹
脂、および適量の糊料入り水溶液または水を加えて混練
する工程、熱硬化性樹脂等の混練された麩糠類を、60
〜80℃程度まで加温して揮発性物質を除去しながら造
粒する工程、篩に掛けて所定粒度以下に造粒した粒状物
を、所望する金型内に充填してから加圧、脱気を繰り返
しながら成形する工程、金型から脱型した成型品を、不
活性ガス雰囲気中または真空中で所定の昇温速度に従っ
て昇温させていき、最終焼成温度略700℃以上の温度
で焼成、炭化する工程、最終焼成温度から所定降温速度
で常温まで冷却する工程、およびその製品を酸性水溶液
中で電解精製処理する工程とからなる硬質多孔性炭素材
製品の製造方法も、包含されている。
【0008】麩糠類としては、米糠油を搾油した後に大
量に残る脱脂糠を始めとし、小麦をひいて粉にしたとき
に皮屑として出る麩、更には、籾殻や蕎麦殻、大豆殻、
グルテンフィード(トウモロコシの皮や実の滓、即ちコ
ーンスターチを製造したときの残滓)等、穀類を加工処
理する過程で発生する粉末状の、あるいは粉砕処理した
皮殻を包含しており、それらは、望ましくは、その粒度
が一定以下(例えば、脱脂後の糠の場合、脱脂過程で焦
げたり、固形化した大粒なものを除くために、12メッ
シュアンダー、最適には20メッシュアンダー)に揃う
よう、篩に掛けたものが採用されるようにし、その後の
成形性や素材構造の均質化等に有利なものとすべきであ
る。
【0009】熱硬化性樹脂としては、代表的なフェノー
ル樹脂を、例えば、約10〜60重量パーセント程度に
希釈したものを採用することによって、麩糠類への混
合、攪拌作業を円滑にすることができて望ましく、ま
た、その混合割合は、麩糠類の種類によっても異なる
が、例えば脱脂後の糠の場合であれば約5〜80重量パ
ーセント程度、麩(ふすま)であれば約5〜70重量パ
ーセント程度、また、グルテンフィードであれば約5〜
60重量パーセント程度、(但し、何れの場合にも、麩
糠類の粒度や含水率、素材温度等の条件によって変更さ
れる。)といった具合に、麩糠類に対応した最適な割合
で採用され、それら麩糠類への浸透率を調整する必要の
ある場合には、混合、撹拌作業環境や混合、撹拌後の放
置時間の設定等の各種条件が検討されるようにする。
【0010】また、この熱硬化性樹脂の混合、含浸工程
では、熱硬化性樹脂の麩糠類への浸透率の吟味と共に、
その後の工程である金型での成形性を勘案し、所定濃度
の熱硬化性樹脂の混入に並行して、適量の水を加えた
り、あるいは、各種動植物糊料や澱粉、各種糖液等の繋
ぎ剤を適量(例えば、脱脂後の糠の場合であれば約5〜
30重量パーセント程度)混合した水溶液を加えて実施
されるようにしたり、あるいは、予め、成形性を良くす
るための水や繋ぎ剤混合液を、所定濃度の熱硬化性樹脂
に混入したものとした上で麩糠類への混合、撹拌作業を
実施するようにしたものとすべきである。
【0011】所定の割合まで熱硬化性樹脂を混合させた
麩糠類は、60〜80℃程度まで加温して揮発分を抜い
て、その後の工程に都合の良い状態のものとした上、そ
のまま粉末状のものを金型内に充填しても差し支えはな
いが、均質な充填構造を実現するためや、ガス抜けを円
滑なものとして焼成段階での亀裂の発生を極力防止する
等の配慮から、例えば、平面型造粒機や筒型造粒機等の
公知の造粒機を使って造粒し、篩に掛けて所定サイズ、
例えば12メッシュアンダーの粒度に揃えてから、目的
とする製品に応じて用意した金型内に充填し、加圧成形
するようにするのが望ましく、この際の加圧成形は、目
的製品性状に合致した精密な成形状態を確実に実現され
るよう、例えば、加圧過程を数回に分け、その都度脱気
しながら実施するようにして、内部から確実にガスが除
かれた状態の成型品が得られるようにすべきである。な
お、金型内での成型品の形成に際し、成型品(特に最終
焼成温度を700℃以下に止めるものの場合等)の強度
を高めたり、脱型時の形状安定化のために、必要に応じ
て補強筋等の芯材を併用することも勿論可能である。
【0012】上記のようにして成形した成型品は、電気
炉等の焼成釜の中に並べられて焼成工程に入る。この焼
成に際しては、成型品を構成する麩糠類および熱硬化性
樹脂が燃焼してしまわないよう、窒素ガス等の不活性ガ
ス雰囲気中、または真空下等といった無酸素状態を維持
して実施されることを要し、また、急激な温度上昇を避
け、成型品から分解ガスを大量に発生させてしまって割
れやヒビを発生させてしまわないよう注意すべきであ
る。特に、200〜400℃付近では、分解に伴う大量
のガスが発生するため、この間の昇温速度には十分な配
慮がなされるべきであり、例えば、脱脂糠の場合を例に
すれば、500℃辺りまでは、毎分1.0〜5.0℃程
度(樹脂の割合や成型品密度等の条件に応じて決定され
る。)の昇温速度とすべきである。
【0013】なお、焼成温度としては、最終製品に必要
とされる特性、例えば硬度や純度、多孔性や絶縁性、加
工性や構造強度等々に応じて、略200℃程度の温度か
ら千数百度の範囲内から最適な温度が選択されることと
なり、成型品の形状、大きさ、密度等の焼成具合を左右
する各種要素を勘案して、最適な時間に渡って焼成が実
施されるようにする。以上のとおりの基本的な構成から
なるこの発明の麩糠類から形成した多孔性炭素材製品、
および硬質多孔性炭素材製品が、更に具体的にその技術
的思想を把握できるようにするため、幾つかの実施例を
以下に説示してみることにする。
【0014】
【実施例1】この事例は、麩糠類中で最も代表的な素材
の一つである脱脂糠を採用し、特に硬質の多孔性炭素材
製品を製造する方法の代表的な実施例である。 「混合工程」 油を抽出した脱脂糠を50メッシュの篩に掛け通過した
ものを用いて、これにフェノ−ル樹脂[(株)ホ−ネン
コ−ポレ−ション製 豊年レジングル−px−1600
(商品名)]を熱硬化性樹脂として24重量パーセント
になるように添加し、充分混合する。 「造粒工程」 揮発分を除去するため、80℃に加熱しながら造粒し、
12メッシュのフルイを通過したものを成形原料とす
る。
【0015】「成型工程」 ヒ−タ−付金型(内径42mm,長さ60mm)に原料を1
5g入れ,ハイプレッシャ−ジャッキ(シリンダ−内径
21mm)によってゲ−ジ圧300kg/cm2で180℃ま
で加熱しながら成形する。途中、数回ゲ−ジ圧70kg/
cm2 程度まで解圧し、水分や分解ガスのガス抜きを行
う。
【0016】「焼成工程」 焼成炉内で窒素ガスを流しながら焼成する。昇温速度
は、室温から250℃まで1.2℃/分、250℃から
350℃までを1℃/分、350℃から500℃まで
1.2℃/分、500℃で1時間保持、500℃から目
的とする温度まで2℃/分、目的温度で2時間保持す
る。冷却は、1.5℃/分の割合で行った。また,焼成
温度が500℃以下の場合は、目的温度まで上記と同じ
昇温速度で昇温し、3時間保持した後で同じように冷却
する。
【0017】
【実施例2】次は、麩(フスマ)を素材とした多孔性炭
素材製品の製造方法の代表的な実施例である。 「混合工程」 麩を粉砕し、12メッシュの篩に掛けて通過したもの
に、フェノ−ル樹脂[(株)ホ−ネンコ−ポレ−ション
製 豊年レジングル−px−1600(商品名)]を熱
硬化性樹脂として30重量パーセントになるように添加
した上、充分に混合する。 「造粒工程」 その後、揮発分を除去するため、80℃に加熱しながら
造粒し、12メッシュの篩に掛けて通過したものを成形
原料とする。
【0018】「成形工程」 実施例1と全く同じに、ヒ−タ−付金型に上記成形原料
を15g入れ,ハイプレッシャ−ジャッキによってゲ−
ジ圧300kg/cm2 で180℃まで加熱ながら成形す
る。途中、数回ゲ−ジ圧70kg/cm2 程度まで解圧し、
水分や分解ガスのガス抜きを行う。
【0019】「焼成工程」 焼成炉で窒素ガスを流しながら、無酸素状態で焼成す
る。この際の昇温速度は、室温から250℃まで1.2
℃/分、250℃から350℃までを1℃/分、350
℃から500℃まで1.2℃/分の割合で昇温させた
上、500℃状態を1時間保持し続けた後、再び500
℃から900℃までを2℃/分で昇温させ、900℃に
達したところでその温度を2時間保持し続け、その後、
1.5℃/分の割合で常温まで冷却していく。
【0020】
【実施例3】この実施例は、グルテンフィードを主原料
として焼成、炭化する多孔性炭素材製品の製造方法の代
表的な事例である。 「混合工程」 グルテンフィ−ドを12メッシュの篩に掛け、通過した
ものにフェノ−ル樹脂[(株)ホ−ネンコ−ポレ−ショ
ン製 豊年レジングル−px−1600(商品名)]を
熱硬化性樹脂として30重量パーセントになるように添
加した上、充分に混合する。 「造粒工程」 続いて、揮発分を除去するために略80℃に加熱しなが
ら造粒し、それら粒状物を12メッシュの篩に掛け、通
過したものを成形原料とする。
【0021】「成形工程」 上記した実施例1および2と全く同じ方法で成型する。 「焼成工程」 上記実施例2の場合と同じように昇温し、最終焼成温度
900℃で2時間焼成する。
【0022】
【作 用】以上のとおりの工程によって構成されるこ
の発明の製造方法では、主原料となる麩糠類を少なくと
も12メッシュアンダー、望ましくは20メッシュアン
ダーの粒度に調整してから熱硬化性樹脂、および適量の
糊料入り水溶液または水をを加えて混練する混合工程を
経た上、金型によるかなり精巧な成型が自在となって、
しかも焼成工程における円滑なガス抜きを実現し得るよ
う、予め12メッシュアンダーに粒度調整する造粒工程
を不可欠とし、更に金型での成型工程では、焼成工程に
おけるヒビ割れを防止する目的から、加圧、脱気を併用
して十分なガス抜きを施すことを要し、脱型後、成形品
を不活性ガス雰囲気中または真空中で、所定の昇温速度
に従って所望する最終焼成温度にまで達しさせて焼成、
炭化する焼成工程と、最終焼成温度から所定降温速度で
常温まで冷却する工程とを必須の構成要件としており、
その結果、従来試みられたことのなかった脱脂糠をはじ
めとする麩糠類を、工業用素材として十分に通用する多
機能性素材としての多孔性炭素材製品あるいは硬質多孔
性炭素材製品に製造することができるようにしたもので
ある。
【0023】特に、この発明を代表する製造方法として
示した各実施例によるもので、その具体的な作用を示し
てみると、凡そ次のとおりとなる。先ず、実施例1の脱
脂糠を主原料とし、この発明の製造方法で製造された硬
質多孔性炭素材製品の事例が、図−1に示されている。
これは、900℃で焼成して得られた試料の組成構造の
一部を拡大して写し出した電子顕微鏡写真(撮影:山形
県工業技術センター 倍率:100倍)であり、この写
真から判明するように、この焼成品の場合、主として幅
約10数μm 、長さ約100μm 程度の比較的偏平で、
しかも輪郭もはっきりとした空隙部が、1mm2 当り30
〜50個程度、分散状に存在し、それらの空隙部の間に
は、一部スポンジ状構造のように数μm 程度の無数の細
孔を含んでしまった炭素部分も認められるものの、空隙
部の大部分が、比較的肉厚で緻密な構造の炭素部分で囲
まれ、それら緻密構造の炭素部分は、不規則に屈曲して
相互に連続状あるいは積層状となった立体構造を形成し
ていることが解る。
【0024】また、同一条件で混練、型取りした成形品
を焼成し、最終焼成温度(最終焼成温度に至るまでの焼
成条件は同一とし、最終焼成温度から夫々常温まで所定
の速度で冷却したもの)毎に、その硬度(ビッカ−ス硬
さ)を計測(山形大学工学部)し、グラフ化したもの
が、図−2に示してある。この結果によれば、焼成温度
の上昇と共に硬度は増していき、特に、600℃から7
00℃の間で硬度増加勾配は急激で、それ以上の温度で
焼成したものの場合、ビッカ−ス硬度で最大1400〜
1500、平均でも300以上となる焼成品が得られ
た。この値は、平均値でも、焼きなまし鋼やガラス状炭
素材よりも硬く、最大値では、焼き入れ鋼、窒化鋼以上
の硬さにまで達していることを示すものである。
【0025】また、図3には、上記硬度試験に採用した
試料と同様にして焼成した焼成品毎に、無潤滑下で往復
摩擦試験装置により得られたデータ(山形大学工学部)
に基づく摩擦係数を、グラフ化して示してある。このデ
ータから、脱脂糠を素材として焼成したこの発明の多孔
性炭素材製品あるいは硬質多孔性炭素材製品は、500
℃以上で焼成したものの場合には、摩擦係数が0.15
前後となり、極めて摩擦抵抗の少ない製品になり、ベア
リング軸受けに代わり、無潤滑軸受け材等としての活用
の望める素材であることが判明する。
【0026】図−4には、麩(フスマ)を主原料とし、
この発明の製造方法によって得た多孔性炭素材製品の事
例が、その電子顕微鏡写真(撮影:山形県工業技術セン
ター 倍率:100倍)によって示してある。この試料
の場合、上記した実施例1に比較すると、完全に空洞化
した空隙部は少なく、多くの空隙部は、梯子状のように
見える略等間隔のセル膜が形成されていたり、それらセ
ル膜が崩れてしまっているような空隙部、言わば、実施
例1の完全に空洞化する前段階の断面構造の空隙部と、
それらに混じって、スポンジ状構造のような部分を内包
していて、先のセル膜構造の空隙部より更に前の段階と
見做せる構造部分も含んだ断面構造から成り立ってお
り、空隙部を取り囲む炭素部分は、前記実施例1のもの
に比較し、肉厚もやや薄く感じられ、それらには細孔も
散在していて、見た目からもややその緻密度も劣ってい
るかのように見える断面構造を呈してはいるものの、実
施例1同様、完全に空洞化した空隙部、および未発達の
空洞部の、空洞あるいは空洞化される前の段階と見做せ
る部分を取り囲む炭素部分には、確かに緻密化された炭
素構造を示しており、それらの炭素部分が不規則に屈曲
して相互に連続状あるいは積層状となった立体構造を形
成していることが解る。
【0027】したがって、実施例1に比較し、完全に空
洞化した空隙部、および未発達の空洞部の、空洞あるい
は空洞化される前の段階と見做せる部分を取り囲む炭素
部分が、やや肉厚が薄く、その緻密度も劣って見える
上、数ミクロン程度の無数の細孔が存在してスポンジ状
構造を呈してしまっているような部分を内包する空隙部
の割合が増え、しかも、部分によっては、実施例1で肉
厚の炭素部分を構成している炭素部分にまでそのスポン
ジ状構造が連続、拡散してしまっているように見える炭
素部分の存在も認められ、このような構造上の違いから
か、実施例1と同様にして計測したビッカ−ス硬さの測
定結果では、表−1が示すとおり、この麩によるものの
値は、糠のそれにかなり引けを取る結果のデータとなっ
て計測されている。但し、それでも、その平均値15
6.7は、銅やアルミニュウム等の金属硬度よりも高い
数値を示す。
【0028】図−5の電子顕微鏡写真(撮影:山形県工
業技術センター 倍率:100倍)には、グルテンフィ
−ドを主原料としてなる多孔性炭素材製品の場合が示さ
れている。この事例では、上記実施例2よりも完全に空
洞化した空隙部の割合は更に減少し、実施例1の場合の
空隙部に相当すると見做せる部分の大部分は、スポンジ
状構造を内包した構造のもので、一部に上記実施例2に
多く見受けられたような梯子状のように見える略等間隔
のセル膜が形成されてなる空隙部も混じった断面構造を
呈したものとなっており、したがって、肉厚で緻密化さ
れた炭素部分は一部に止まり、大部分が未発達のまま
で、スポンジ状構造が連続、拡散してしまっている部分
が増えているように観察される。このような断面構造に
災いされているのかどうかは定かではないが、表−1に
示すとおり、ビッカ−ス硬さでは、上記実施例1および
2何れのそれよりも低い値を示している。但し、それで
も平均値では、銅やアルミニウム等のそれよりは高く、
116.3となる。
【0029】
【表1】
【0030】この発明の製造方法によって製造された多
孔性炭素製品および硬質多孔性炭素製品は、その代表的
な事例として示す上記実施例1ないし3の電子顕微鏡写
真図3ないし5からも理解されるように、同じ有機系繊
維質素材であるところの木材を原材料とした従来公知の
「木材と熱硬化性樹脂との複合材料を炭素化して得られ
る多孔性炭素製品」が、原材料である木材固有の細胞配
列や分子の配列具合、および組成構造の特徴を生かし
て、例えば細胞壁や細胞内腔の気孔を通じて細胞内に積
極的に熱硬化性樹脂を含浸、注入した状態で焼成、炭化
する結果、徐々にセルロース、ヘミセルロース、リグニ
ン等の分解、縮重合が始まり、木炭の組織を局部的に結
晶化させ、最終的にも木材の組成構造(道管あるいは仮
道管等)が殆どそのまま断面形状に反映され、それら炭
素部分の間の空隙部が、3次元的に複雑に入り組んだ断
面構造をとって炭素化され、図6の電子顕微鏡写真(撮
影:山形県工業技術センター 倍率:100倍)で見ら
れるような断面構造のものとは、かなりの違いが認めら
れ、それら断面構造上の違いからか、この発明の硬質多
孔性炭素製品は、固有の性能を有しており、特に糠を原
材料として千数百度の高温焼成した硬質多孔性炭素製品
では、物理性能上で、それら従前からの多孔性炭素製品
を凌ぐ結果が得られる。
【0031】なお、こうした断面構造の特徴は、原材料
である麩糠類が極めて微細な粉末状のものであって、そ
れらを熱硬化性樹脂、および適量の糊料入り水溶液また
は水で包み、繋ぎ合わせた状態とした上、更に適度な粒
度の粒状物にしてから金型内に充填、成型して焼成、炭
化することによって得られるようにしたものであって、
金型内に略均質な状態で充填されているこれら粒状物
が、加温処理される過程で抜け出す各種ガス分の抜け出
し具合や、微細な麩糠類粉末を繋ぐ熱硬化性樹脂の存在
具合、および麩糠類に本来含まれる灰分(リンやカリウ
ム、シリカ、マグネシウム等)との融合化現象等、木材
を原材料として形成されるものにはない幾つかの要素の
影響が複雑に絡んでいるものと予想され、したがって、
麩糠類の種類やその粉末度(あまりにも微細すぎるもの
では、焼成段階で炭化する前に消失してしまう外、大き
すぎては麩糠類の組織構造が現れてしまう虞もあること
等々を勘案する。)、それに加えられる熱硬化性樹脂、
および適量の糊料入り水溶液または水の各混合割合、更
には、粒状化するときの粒度や金型内への充填具合、焼
成温度の昇温速度や最終焼成温度および焼成時間等によ
っても、この発明の多孔性炭素製品および硬質多孔性炭
素製品の上記特徴にかなりの違いを生じてしまうことが
明らかであることから、予め目的、用途に応じて最適な
条件が設定されるようにする必要がある。
【0032】
【効 果】以上のとおりの構成を要旨として実現され
るこの発明の硬質多孔性炭素材製品の製造方法は、粒度
調整した麩糠類(即ち、脱脂糠を始めとし、小麦をひい
て粉にしたときに皮屑として出る麩、更には、籾殻や蕎
麦殻、大豆殻、グルテンフィード等、穀類を加工処理す
る過程で発生する粉末状あるいは粉砕処理した皮殻)
に、熱硬化性樹脂(特に、フェノール樹脂)、および適
量の糊料入り水溶液または水を加え、混練してから一旦
造粒し、それら所定粒度とした粒状物を所望する金型内
に充填、成形し、所定の昇温速度で焼成、炭化した上、
所定の降温速度で冷却して焼成品に製造する方法とした
ことから、本来、かなりの微粉末から成る素材であるが
故に取り扱いし難く、そのまま成型したのでは通気性が
悪く、焼成過程におけるガス抜けを困難にして焼成品に
亀裂や破損を生じさせてしまったり、更には熱伝導も悪
く、均質な焼成をできなくしてしまって、到底、工業用
素材として見做されることもなかった、言わば廃棄物に
近い麩糠類を、自由な形に成型可能とし、しかも、極め
て付加価値の高い多種多様な機能(構造強度や摩擦係数
・膨脹係数等の物理的機能の外、吸着性や断熱性、耐熱
性、耐薬品性、耐候性、通電性、電磁シールド性等とい
った作用的機能)を有する高機能製品化することを可能
にするという秀れた製造方法を確立しているものであ
る。
【0033】このように、この発明の製造方法は、同じ
有機系繊維質素材であるところの木材を原材料とした従
来公知の「木材と熱硬化性樹脂との複合材料を炭素化し
て得られる多孔性炭素製品」の製造方法のように、基本
的に木質部へ熱硬化性樹脂を含浸したものを焼成、炭化
して製造する製造方法のように、焼成化した後で切削、
研磨して始めて目的製品が得られるようにしたり、ある
いは予め木質材をチップ化して熱硬化性樹脂を含浸した
もので金型成型するとしても、精密な形状とするには、
その後において仕上げ加工工程を必要とする製造方法と
は異なり、極めて成型製造がし易く、しかも、その製造
方法によって得られる多孔性炭素製品および硬質多孔性
炭素製品は、上記代表的な実施例によって製造されたも
のの電子顕微鏡写真である図3、図4、図5によって確
認されるとおり、極めて特徴ある断面構造を有するもの
となり、十分工業用各種製品の素材としての活用の可能
なものにすることができるという特徴を奏するものであ
る。
【0034】叙上の如く、この発明の硬質多孔性炭素材
製品の製造方法は、脱脂糠を始めとし、小麦をひいて粉
にしたときに皮屑として出る麩、更には、籾殻や蕎麦
殻、大豆殻、グルテンフィード等、穀類を加工処理する
過程で発生する微細な粉末状あるいは粉砕処理した皮殻
等といった、これまでは主として農業用資材としてしか
利用方法のなかった麩糠類を、極めて応用範囲の広い工
業用資材として有効活用することを可能にするものであ
って、利用しようとしても高価で加工性の悪かった従前
までのセラミックス素材の適用分野への進出が望めるこ
とから、職域の拡大の可能な麩糠類処理加工業者はもと
よりのこと、各種工業製品製造業者や一般ユーザー、ひ
いては麩糠類の取り扱いに苦慮してきた農業生産業者か
らも高い評価がなされるものと予想される。
【図面の簡単な説明】
この発明を代表する製造方法によって製造された硬質多
孔性炭素材製品に関わるものである。
【図1】麩糠類を主原料として製造された硬質多孔性炭
素材製品の断面構造を示す電子顕微鏡写真(倍率:10
0倍)である。
【図2】同上硬質多孔性炭素材製品の焼成温度毎のビッ
カース硬度を示すグラフである。
【図3】図1の実施例と同様にして得られた硬質多孔性
炭素材製品の焼成温度毎の摩擦計数値を示すグラフであ
る。
【図4】麩(フスマ)を主原料として製造された硬質多
孔性炭素材製品の断面構造を示す電子顕微鏡写真(倍
率:100倍)である。
【図5】グルテンフィードを主原料として製造された硬
質多孔性炭素材製品の断面構造を示す電子顕微鏡写真
(倍率:100倍)である。
【図6】木質材(中質繊維板)を主原料として製造され
た公知の硬質多孔性炭素材製品の断面構造を示す電子顕
微鏡写真(倍率:100倍)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高 橋 武 彦 山形県天童市一日町四丁目1番2号 三 和油脂株式会社内 (72)発明者 堀切川 一 男 山形県米沢市城南四丁目3番16号 山形 大学工学学部内 (56)参考文献 特開 平5−238847(JP,A) 特開 平4−26511(JP,A) 特開 平5−43345(JP,A) 特開 平8−26848(JP,A) 特開 平1−160880(JP,A) 特開 平1−122966(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 38/00 - 38/10 C04B 35/52 - 35/54

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒度を調整した米糠や麩等の麩糠類に、
    熱硬化性樹脂、および適量の糊料入り水溶液または水を
    加えて混練する工程、 熱硬化性樹脂等の混練された麩糠類を所定粒度以下に造
    粒する工程、それら粒状物を所望する金型内に充填した
    上、加圧、脱気しながら成形する工程、金型から脱型し
    た成形品を不活性ガス雰囲気中または真空中で所定の昇
    温速度に従って所望する最終焼成温度にまで達しさせて
    焼成、炭化する工程、および最終焼成温度から所定降温
    速度で常温まで冷却する工程とからなる多孔性炭素材製
    品の製造方法。
  2. 【請求項2】 20メッシュアンダーの米糠や麩等の麩
    糠類に、熱硬化性樹脂、および適量の糊料入り水溶液ま
    たは水を加えて混練する工程、熱硬化性樹脂等の混練さ
    れた麩糠類を、60〜80℃程度まで加温して揮発性物
    質を除去しながら造粒する工程、篩に掛けて所定粒度以
    下に造粒した粒状物を、所望する金型内に充填してから
    加圧、脱気を繰り返しながら成形する工程、金型から脱
    型した成型品を、不活性ガス雰囲気中または真空中で焼
    成、炭化する工程、および最終焼成温度から所定降温速
    度で常温まで冷却する工程とからなる多孔性炭素材製品
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 不活性ガス雰囲気中または真空中での焼
    成、炭化工程が、室温から250℃までは1.2℃/
    分、250℃から350℃まで1℃/分、350℃から
    500℃まで1.2℃/分の昇温速度で実施されるもの
    とし、最終焼成温度が500℃以下の場合、その最終焼
    成温度で3時間保持した後、冷却工程では、1.5℃/
    分の降温速度で常温まで冷却されるようにしたことを特
    徴とする、請求項1または2何れか記載の多孔性炭素材
    製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 粒度を調整した米糠や麩等の麩糠類に、
    熱硬化性樹脂、および適量の糊料入り水溶液または水を
    加えて混練する工程、熱硬化性樹脂等の混練された麩糠
    類を加温して揮発性物質を除去しながら造粒する工程、
    篩に掛けて所定粒度以下に造粒した粒状物を、所望する
    金型内に充填してから加圧、脱気を繰り返しながら成形
    する工程、金型から脱型した成型品を、不活性ガス雰囲
    気中または真空中で所定の昇温速度に従って昇温させて
    いき、最終焼成温度で略700℃以上の温度で焼成、炭
    化する工程、および最終焼成温度から所定降温速度で常
    温まで冷却する工程とからなる硬質多孔性炭素材製品の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 20メッシュアンダーの米糠や麩等の麩
    糠類に、熱硬化性樹脂、および適量の糊料入り水溶液ま
    たは水を加えて混練する工程、熱硬化性樹脂等の混練さ
    れた麩糠類を、60〜80℃程度まで加温して揮発性物
    質を除去しながら造粒する工程、篩に掛けて所定粒度以
    下に造粒した粒状物を、所望する金型内に充填してから
    加圧、脱気を繰り返しながら成形する工程、金型から脱
    型した成型品を、不活性ガス雰囲気中または真空中で所
    定の昇温速度に従って昇温させていき、最終焼成温度略
    700℃以上の温度で焼成、炭化する工程、最終焼成温
    度から所定降温速度で常温まで冷却する工程、およびそ
    の製品を酸性水溶液中で電解精製処理する工程とからな
    る硬質多孔性炭素材製品の製造方法。
  6. 【請求項6】 不活性ガス雰囲気中または真空中での焼
    成、炭化工程が、室温から250℃までは1.2℃/
    分、250℃から350℃まで1℃/分、350℃から
    500℃まで1.2℃/分、500℃で1時間保持した
    上、500℃から目的とする最終焼成温度まで2℃/分
    の昇温速度で昇温され、最終焼成温度で2時間保持した
    後、冷却工程では、1.5℃/分の降温速度で常温まで
    冷却されるようにしたことを特徴とする、請求項4また
    は5何れか記載の硬質多孔性炭素材製品の製造方法。
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