JP3528653B2 - 内燃機関のウォータジャケット及びその製造方法 - Google Patents

内燃機関のウォータジャケット及びその製造方法

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JP3528653B2
JP3528653B2 JP01686699A JP1686699A JP3528653B2 JP 3528653 B2 JP3528653 B2 JP 3528653B2 JP 01686699 A JP01686699 A JP 01686699A JP 1686699 A JP1686699 A JP 1686699A JP 3528653 B2 JP3528653 B2 JP 3528653B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のウォー
タジャケット及びその製造方法に係り、詳しくは燃焼室
内のスキッシュ部を冷却するウォータジャケット構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃焼室内には、上死点直前にシリンダヘ
ッド下面とピストン冠面との間に形成され、燃焼室中心
部へ向けた混合ガスの押出流れの発生(圧縮され、押し
つぶされる)する部分(スキッシュ部)が形成されてい
る。一般に、このスキッシュ部の温度が高いと、点火プ
ラグからの火炎伝播の末端部(エンドガス)がほとんど
一瞬の間に燃焼する”自発火”に起因にし、このとき生
じる燃焼室内の大きな圧力不均衡によって発生した圧力
波が燃焼室を加振してノッキング音が発生することがよ
く知られている。このため、スキッシュ部の温度を低下
させてノッキングを防止することが必要となる。
【0003】図5に示すように、内燃機関はシリンダブ
ロック21を備えている。シリンダブロック21に形成
されたシリンダボア22内にはピストン23が配設され
ている。例えば、4気筒の内燃機関では4個のシリンダ
ボア22内にそれぞれピストン23が1個ずつ配設され
ている。また、それぞれのシリンダボア22の周囲のシ
リンダブロック壁21a内には冷却水が流れるシリンダ
ブロックウォータジャケット24が形成されている。ま
た、シリンダブロック21の上部にはガスケット25が
載置され、その板状のガスケット25を介してシリンダ
ヘッド26がシリンダブロック21に固設されている。
【0004】シリンダヘッド26は、そのシリンダヘッ
ド本体27に吸気ポート28及びシリンダヘッドウォー
タジャケット29が形成されている。シリンダヘッド本
体27は、その下面でガスケット25の上面に接合して
いる。また、シリンダヘッド本体27に形成した吸気ポ
ート28内には吸気弁30が同吸気ポート28を開閉可
能に装着されている。この吸気弁30,シリンダヘッド
26及びピストン23とで囲まれた空間には燃焼室31
が形成されている。
【0005】燃焼室31内の吸気側の上部において、ピ
ストン23の上面に相対するシリンダヘッド本体27の
下面にはスキッシュ部32が形成されている。スキッシ
ュ部32の近傍のシリンダヘッド本体27内には前記シ
リンダヘッドウォータジャケット29が形成されてい
る。このシリンダヘッドウォータジャケット29に冷却
水を通すことによってスキッシュ部32は冷却される。
【0006】図6は、シリンダヘッドウォータジャケッ
ト用中子33を示す。シリンダヘッド本体27内に形成
されるシリンダヘッドウォータジャケット29の形状
は、シリンダヘッドウォータジャケット用中子33の形
状と同一であって、シリンダヘッド本体27内ではこの
中子33の肉部が空間になり、中子33に形成された凹
部及び中子33外の部分がシリンダヘッド本体27の肉
部となる。
【0007】次に、この中子33の形状を用いてシリン
ダヘッドウォータジャケット29を説明する。シリンダ
ヘッドウォータジャケット形状部33aは、シリンダヘ
ッドウォータジャケット29を形成する部分である。シ
リンダヘッドウォータジャケット形状部33aは、シリ
ンダヘッド本体27内を長手方向(図6にて左から右方
向)に貫通している。シリンダヘッドウォータジャケッ
ト形状部33aの上流側には、流入口形状部33bが形
成され、下流側には流出口形状部33cが形成されてい
る。流入口形状部33b及び流出口形状部33cは、シ
リンダヘッドウォータジャケット29に流入する冷却水
の流入口及び流出口(図示せず)を形成する部分であ
る。更に、流入口形状部33bと流出口形状部33c間
において、各スキッシュ形状部33dの部分に並設され
たシリンダヘッドウォータジャケット形状部33aの部
分はブリッジ形状に形成されている。このブリッジ形状
の部分(以下、ブリッジ形状部33e)は、スキッシュ
部32の近傍のシリンダヘッドウォータジャケット29
を形成する。
【0008】ブリッジ形状部33eは、例えば4気筒の
内燃機関ではシリンダヘッドウォータジャケット形状部
33aの長手方向に4箇所形成されている。そして、こ
の流入口形状部33b(流入口)には、4個すべてのシ
リンダボア22の周囲に形成されたシリンダブロックウ
ォータジャケット24を経由した冷却水が流れ込み、シ
リンダヘッド本体27内の各部を冷却するとともに、ス
キッシュ形状部33d(スキッシュ部32)を冷却して
流出口形状部33c(流出口)から流れ出る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、シリンダヘ
ッドウォータジャケット29内を流れる冷却水は、例え
ば4気筒の内燃機関では4個すべてのシリンダボア22
の周囲に形成されたシリンダブロックウォータジャケッ
ト24を経由しているので、既に高温になっている。こ
の冷却水ではスキッシュ部32を冷却する効果が不足し
ている。また、燃焼室壁温全体を下げること(シリンダ
ヘッド中を流れる冷却水全体の水温を下げること)は、
排気ガス中の有害成分であるHC濃度が上昇することが
知られている。
【0010】従って、スキッシュ部32を更に効果的に
冷却することが要求されている。本発明の目的は、内燃
機関のスキッシュ部を簡単な構成でより効果的に冷却す
ることができるシリンダヘッドウォータジャケット及び
その製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、少なくとも1つのシリ
ンダボアを備えたシリンダブロックと、前記シリンダブ
ロックに固設され、スキッシュ部を有するシリンダヘッ
ドとからなる内燃機関のウォータジャケットにおいて、
前記シリンダヘッドの本体内には、シリンダブロック内
に形成されたすべてのシリンダブロックウォータジャケ
ットを経由した冷却水が本体を長手方向の全長にわたっ
て流れる第1シリンダヘッドウォータジャケットと、前
記スキッシュ部の近傍において前記シリンダブロックウ
ォータジャケットにのみ連通し、前記シリンダブロック
ウォータジャケット内からの冷却水のみが流れる第2シ
リンダヘッドウォータジャケットとを備えたことを要旨
とする。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の第1シリンダヘッドウォータジャケット及び第2シリ
ンダヘッドウォータジャケットの製造方法において、前
記第1シリンダヘッドウォータジャケットの形状に形成
した中子と、前記第2シリンダヘッドウォータジャケッ
トの形状に形成した中子とを一体に形成し、前記第1シ
リンダヘッドウォータジャケットと前記第2シリンダヘ
ッドウォータジャケットとを鋳造によって形成すること
を要旨とする。
【0013】請求項1に記載の発明によれば、スキッシ
ュ部の近傍に形成された第2シリンダヘッドウォータジ
ャケットには、冷却水がシリンダブロックウォータジャ
ケット内から直接案内される。この冷却水の温度は、シ
リンダブロック内のシリンダブロックウォータジャケッ
ト全体を経由していないので、従来のシリンダヘッドウ
ォータジャケットにシリンダブロック内のすべてのシリ
ンダブロックウォータジャケットを経由してから案内さ
れた冷却水の温度より低くなっている。
【0014】従って、スキッシュ部は従来より低い温度
の冷却水によって冷却される。請求項2に記載の発明に
よれば、第1シリンダヘッドウォータジャケットの形状
に形成した中子と、第2シリンダヘッドウォータジャケ
ットの形状に形成した中子とが一体に形成されている。
このため、鋳造時に第1シリンダヘッドウォータジャケ
ットと第2シリンダヘッドウォータジャケットの位置ず
れをなくしてスキッシュ部と第2シリンダヘッドウォー
タジャケットの間の肉厚を容易に薄く形成することがで
きる。
【0015】従って、スキッシュ部と第2シリンダヘッ
ドウォータジャケットの間の肉厚が薄くなると、スキッ
シュ部に発生した高熱は第2シリンダヘッドウォータジ
ャケット内の冷却水に効果的に伝導する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化したシリン
ダヘッドウォータジャケットの一実施形態を図1〜図3
に従って説明する。
【0017】図1に示すように、内燃機関はシリンダブ
ロック1を備えている。シリンダブロック1に形成され
たシリンダボア2内にはピストン3が上下動可能に配設
されている。例えば4気筒の内燃機関では4個のシリン
ダボア2内にピストン3がそれぞれ1個ずつ配設されて
いる。各シリンダボア2の周囲のシリンダブロック壁4
内には、冷却水が流れるシリンダブロックウォータジャ
ケット5が形成されている。シリンダブロックウォータ
ジャケット5は、シリンダブロック壁4内に形成された
冷却通路である。そして、冷却水は図1において紙面上
から紙面下に向かって流れるようになっている。
【0018】また、図2(b)に示すようにシリンダブ
ロックウォータジャケット5は、シリンダブロック上面
1aから形成した開口部としての一対の上流側開口部1
b及び下流側開口部1cに連通している。この一対の上
流側開口部1b及び下流側開口部1cにおいて、上流側
開口部1bは下流側開口部1cよりシリンダブロックウ
ォータジャケット5の上流側に形成されている。これら
の上流側開口部1b及び下流側開口部1cは、各シリン
ダボア2の周囲に形成されたシリンダブロックウォータ
ジャケット5毎にそのシリンダブロックウォータジャケ
ット5の上部に1個ずつ形成され、例えば4気筒の内燃
機関では合計8個形成されている。シリンダブロック上
面1aにはガスケット6が載置されている。
【0019】図2(a)は、ガスケット6の要部底面図
である。ガスケット6は板状に形成され、その下面はシ
リンダブロック上面1aに接合している。ガスケット6
には大径孔6a及び小径孔6bが形成されている。例え
ば、4気筒の内燃機関では大径孔6aは4個形成され、
各大径孔6aの内径は、シリンダボア2の内径と同一に
形成され、それぞれのシリンダボア2に面している。ま
た、小径孔6bは各大径孔6aの周囲に2個ずつ、即ち
入口部としての入口側小径孔6c及び出口部としての出
口側小径孔6dからなり、合計8個形成されている。
【0020】図2(b)に示すように、各入口側小径孔
6cはそれぞれの上流側開口部1bに面している。それ
ぞれの入口側小径孔6cは貫通孔に形成され、第1案内
部6eを備えている。第1案内部6eは、その上面を上
流側に向け、ガスケット6を入口側小径孔6cの内周に
沿って下方に折り曲げて形成されている。そして、第1
案内部6eの先端部はシリンダブロックウォータジャケ
ット5内に突出している。
【0021】従って、冷却水は図2(b)においてシリ
ンダブロックウォータジャケット5内を矢印に示すよう
に、上流から下流に向かって流れるようになっているの
で、第1案内部6eの上面を介してガスケット6の上側
に導出される。
【0022】各出口側小径孔6dはそれぞれの下流側開
口部1cに面している。出口側小径孔6dは貫通孔に形
成され、第2案内部6fを備えている。第2案内部6f
は、その上面を下流側に向け、ガスケット6を出口側小
径孔6dの内周に沿って下方に折り曲げて形成されてい
る。そして、第2案内部6fの先端部はシリンダブロッ
クウォータジャケット5内に突出している。
【0023】従って、第2案内部6fはリンダブロック
ウォータジャケット5内を上流から下流に流れる冷却水
を出口側小径孔6dを経由してガスケット6の上部へ流
れ難くくし、ガスケット6の上部を流れる冷却水をリン
ダブロックウォータジャケット5内に流れ易くしてい
る。ガスケット6の上面にはシリンダヘッド7が載置さ
れ、シリンダヘッド7はシリンダブロック1に固設され
ている。
【0024】図1に示すように、シリンダヘッド7のシ
リンダヘッド本体8には吸気ポート9a,排気ポート9
b及びシリンダヘッドウォータジャケット10が形成さ
れている。
【0025】シリンダヘッド本体8は、その下面でガス
ケット6の上面に接合している。また、シリンダヘッド
本体8内に形成した吸気ポート9a内には吸気弁11a
が吸気ポート9aを開閉可能に装着されている。また、
シリンダヘッド本体8に形成した排気ポート9b内には
排気弁11bが排気ポート9bを開閉可能に装着されて
いる。この吸気弁11a,排気弁11b,シリンダヘッ
ド本体8及びピストン3とで囲まれた空間には燃焼室1
2が形成されている。燃焼室12内の吸気側の上部にお
いて、ピストン3の上面に相対するシリンダヘッド本体
8の下面にはスキッシュ部13が形成されている。スキ
ッシュ部13の近傍のシリンダヘッド本体8内にはシリ
ンダヘッドウォータジャケット10の第2シリンダヘッ
ドウォータジャケット10bが形成されている。
【0026】シリンダヘッドウォータジャケット10
は、第1シリンダヘッドウォータジャケット10aと第
2シリンダヘッドウォータジャケット10bとからなっ
ている。
【0027】第1シリンダヘッドウォータジャケット1
0aは、シリンダヘッド本体8内に形成された冷却通路
であって、図示しない流入口及び流出口を備えている。
図1及び図2(b)に示すように、第2シリンダヘッド
ウォータジャケット10bは、スキッシュ部13に沿っ
て形成された冷却通路であって、流入口10c及び流出
口10dを備えている。
【0028】また、第1シリンダヘッドウォータジャケ
ット10aと第2シリンダヘッドウォータジャケット1
0bは鋳造によって形成される。この鋳造は、図3に示
すシリンダヘッドウォータジャケット用中子14,即ち
第1シリンダヘッドウォータジャケット形状部14a及
び第2シリンダヘッドウォータジャケット形状部14d
を備えた中子14を用いて行う。シリンダヘッド本体8
内に形成されたシリンダヘッドウォータジャケット10
の形状は、シリンダヘッドウォータジャケット用中子1
4の形状と同一であって、シリンダヘッド本体8内では
この中子14の肉部が空間になり、中子14に形成され
た凹部及び中子14外の部分がシリンダヘッド本体8の
肉部となる。
【0029】次に、この中子14の形状を用いてシリン
ダヘッドウォータジャケット10を説明する。第1シリ
ンダヘッドウォータジャケット形状部14aは、第1シ
リンダヘッドウォータジャケット10aを形成する部分
である。第1シリンダヘッドウォータジャケット形状部
14aは、シリンダヘッド本体8内を長手方向(図3に
て左から右方向)に貫通している。第1シリンダヘッド
ウォータジャケット形状部14aの上流側には、流入口
形状部14bが形成され、下流側には流出口形状部14
cが形成されている。流入口形状部14b及び流出口形
状部14cは、第1シリンダヘッドウォータジャケット
の流入口及び流出口(図示せず)を形成する部分であ
る。そして、この流入口形状部14b(流入口)にすべ
てのシリンダブロックウォータジャケット5内を経由し
た冷却水、例えば4気筒の内燃機関では4個すべてのシ
リンダボア2の周囲に形成されたシリンダブロックウォ
ータジャケット5を経由した冷却水が流れ込み、シリン
ダヘッド本体8内のスキッシュ部13以外の各部を冷却
して流出口形状部14c(流出口)から流れ出る。
【0030】第2シリンダヘッドウォータジャケット形
状部14dは、第2シリンダヘッドウォータジャケット
10bを形成する部分である。例えば、4気筒の内燃機
関では、4個の第2シリンダヘッドウォータジャケット
形状部14dが第2シリンダヘッドウォータジャケット
10bをシリンダヘッド本体8内の4箇所に形成する。
各第2シリンダヘッドウォータジャケット形状部14d
は、それぞれ流入口形状部14eと流出口形状部14f
とを備えている。各隣り合った第2シリンダヘッドウォ
ータジャケット形状部14dの流入口形状部14eと流
出口形状部14fは図示しない鋳造用の足によってそれ
ぞれ結合されている。また、最も上流側の流入口形状部
14eと最も下流側の流出口形状部14fは図示しない
鋳造用の足によってそれぞれ前記第1シリンダヘッドウ
ォータジャケット形状部14aに結合されている。即
ち、第1シリンダヘッドウォータジャケット形状部14
aと第2シリンダヘッドウォータジャケット形状部14
dは一体になっている。鋳造後、この鋳造用の足の形状
は第1シリンダヘッドウォータジャケット10a及び第
2シリンダヘッドウォータジャケット10bには残らな
い。流入口形状部14e及び流出口形状部14fは、流
入口10c及び流出口10dを形成する部分である。各
流入口形状部14eは、ガスケット6に形成したそれぞ
れの入口側小径孔6cに面して配設されている。また、
各流出口形状部14fは、ガスケット6に形成したそれ
ぞれの出口側小径孔6dに面して配設されている。そし
て、第2シリンダヘッドウォータジャケット形状部14
dは流入口形状部14eと流出口形状部14fとの間に
おいて、スキッシュ部13の近傍を経由するように形成
されている。
【0031】従って、冷却水はシリンダブロックウォー
タジャケット5内から各入口側小径孔6cを通過してそ
れぞれの流入口形状部14e、即ち流入口10cに流れ
込み、各スキッシュ部13を冷却して流出口形状部14
f、即ち流出口10dから流れ出て各出口側小径孔6d
を通過してシリンダブロックウォータジャケット5内に
戻る。
【0032】上記実施形態の内燃機関のウォータジャケ
ットによれば、以下のような特徴を得ることができる。 (1)上記実施形態では、第2シリンダヘッドウォータ
ジャケット10bには、冷却水がシリンダブロックウォ
ータジャケット5内から案内される。この冷却水の温度
は、シリンダブロック1内のシリンダボア2の周囲に形
成したすべてのシリンダブロックウォータジャケット5
を経由していないので、従来のシリンダヘッドウォータ
ジャケット29にシリンダブロック21内のすべてのシ
リンダブロックウォータジャケット24を経由してから
案内された冷却水の温度に比較して低くなっている。
【0033】従って、第2シリンダヘッドウォータジャ
ケット10b内を流れる冷却水はスキッシュ部13を効
果的に冷却することができる。 (2)上記実施形態では、ガスケット6に形成した入口
側小径孔6c及び出口側小径孔6dには第1案内部6e
及び第2案内部6fを形成したので、シリンダブロック
ウォータジャケット5内の冷却水は第2シリンダヘッド
ウォータジャケット10b内を循環し易くなっている。
【0034】従って、第2シリンダヘッドウォータジャ
ケット10b内には、スキッシュ部13の熱を吸収して
高温になった冷却水が滞留することはない。その結果、
冷却水は高温になり難く、スキッシュ部13を効果的に
冷却することができる。
【0035】(3)上記実施形態では、シリンダブロッ
ク1にはシリンダブロックウォータジャケット5と連通
した上流側開口部1b及び下流側開口部1cを各シリン
ダボア2の周囲に形成されたシリンダブロックウォータ
ジャケット5毎にそのシリンダブロックウォータジャケ
ット5の上部に1個ずつ形成したので、シリンダブロッ
クウォータジャケット5内の冷却水は、入口側小径孔6
cを介して上流側開口部1bから第2シリンダヘッドウ
ォータジャケット10b内に流れ込み、下流側開口部1
cから出口側小径孔6dを介してシリンダブロックウォ
ータジャケット5内に戻る。
【0036】従って、各第2シリンダヘッドウォータジ
ャケット10b内には、シリンダブロック1内のすべて
のシリンダブロックウォータジャケット5を経由した冷
却水より低い温度の冷却水が流れる。その結果、この冷
却水は各スキッシュ部13を効果的に冷却することがで
きる。
【0037】(4)上記実施形態では、第2シリンダヘ
ッドウォータジャケット10bは、シリンダブロックウ
ォータジャケット5から冷却水を導入し、その導入した
冷却水を再びシリンダブロックウォータジャケット5に
戻すという簡単な構造なので、同第2シリンダヘッドウ
ォータジャケット10bを本体8に形成する場合、非常
に簡単に形成することができる。
【0038】(5)上記実施形態では、第1シリンダヘ
ッドウォータジャケット形状部14aと第2シリンダヘ
ッドウォータジャケット形状部14dとが一体になって
いる。このため、鋳造時に第1シリンダヘッドウォータ
ジャケット14aと第2シリンダヘッドウォータジャケ
ット10bの位置ずれをなくしてスキッシュ部13と第
2シリンダヘッドウォータジャケット10bの間の肉厚
を容易に薄く形成することができる。
【0039】従って、スキッシュ部13と第2シリンダ
ヘッドウォータジャケット10bの間の肉厚が薄くなる
と、スキッシュ部13に発生する高熱が第2シリンダヘ
ッドウォータジャケット10b内の冷却水によく伝導す
る。その結果、スキッシュ部13を効果的に冷却するこ
とができる。
【0040】なお、本発明の実施形態は以下のように変
更してもよい。 ○シリンダブロック1には、各シリンダボア2の周囲に
それぞれ一対の上流側開口部1b及び下流側開口部1c
を形成したが、これらの2個の開口部1b,1cに代え
て、1つの開口部を形成してもよい。この開口部はシリ
ンダブロックウォータジャケット5と連通し、シリンダ
ブロックウォータジャケット5の上部に形成される。そ
して、ガスケット6は入口側小径孔6c及び出口側小径
孔6dをこの開口部に面してシリンダブロック上面1a
に配設される。
【0041】従って、シリンダブロックウォータジャケ
ット5内を流れる冷却水は入口側小径孔6cを介してガ
スケット6の上側に導出され、そして出口側小径孔6d
を介してシリンダブロックウォータジャケット5内に戻
る。
【0042】このようにした場合にも、上記実施形態に
記載の特徴と同様の特徴を得ることができる。 ○図4に示すように、各スキッシュ部13側の第1シリ
ンダヘッドウォータジャケット形状部14aの一側14
hはブリッジ形状にしてもよい。
【0043】このようにした場合には、上記実施形態に
記載の特徴に加えて、以下のような特徴を得ることがで
きる。各スキッシュ部13側の第1シリンダヘッドウォ
ータジャケット形状部14aの一側14hにてブリッジ
形状に形成した部分は、その上流側の形状部分14gが
形成する第1シリンダヘッドウォータジャケット10a
の部分を流れる冷却水を下流側に流し易くする。
【0044】従って、冷却水は前記上流側の形状部分1
4gに滞留することなく、循環するので、スキッシュ部
13を効果的に冷却することができる。 ○第2シリンダヘッドウォータジャケット10bは、シ
リンダヘッドウォータジャケット用中子14を用いて鋳
造によって形成したが、切削加工によって形成してもよ
い。
【0045】このようにした場合には、上記実施形態に
記載の特徴に加えて、以下のような特徴を得ることがで
きる。第1シリンダヘッドウォータジャケット形状部1
4aと第2シリンダヘッドウォータジャケット形状部1
4dが一体になった中子14を用いないので、第1シリ
ンダヘッドウォータジャケット形状部14aの製造上に
おける形状制約が少なくなり、設計自由度が向上する。
それによって、シリンダヘッド全体でより冷却効果の高
いウォータジャケット形状にすることができる。
【0046】○第2シリンダヘッドウォータジャケット
10bは、第2シリンダヘッドウォータジャケット10
bの形状に成形した中空パイプを第1シリンダヘッドウ
ォータジャケット10aを形成するときに鋳込むことに
よって形成してもよい。
【0047】このようにした場合には、上記実施形態に
記載の特徴に加えて、以下のような特徴を得ることがで
きる。中空パイプを、例えばフローフォミング等の製造
方法を用いてスキッシュ部13の形状に精密に加工する
ことができるので、スキッシュ部13に沿って正確に中
空パイプを鋳込むことができる。
【0048】従って、中空パイプの中を流れる冷却水は
スキッシュ部13の形状に正確に沿って流れる。その結
果、スキッシュ部13に発生する高熱は冷却水に効率よ
く伝導するので、スキッシュ部13を効果的に冷却する
ことができる。
【0049】○ガスケット6に形成した入口側小径孔6
c及び出口側小径孔6dには第1及び第2案内部6e,
6fを形成したが、第1及び第2案内部6e,6fの一
方又は両方を形成しなくてもよい。
【0050】このようにした場合にも、上記実施形態に
記載の特徴にほぼ同様な特徴を得ることができる。次
に、上記実施形態及び別例から把握できる請求項に記載
した発明以外の技術的思想について、それらの効果と共
に以下に記載する。
【0051】(1)請求項1に記載の第1シリンダヘッ
ドウォータジャケット及び第2シリンダヘッドウォータ
ジャケットの製造方法において、第1シリンダヘッドウ
ォータジャケットの形状に形成された中子と第2シリン
ダヘッドウォータジャケットの形状に成形した中空パイ
プとを用い、第1シリンダヘッドウォータジャケットを
鋳造によって形成するとともに、この中空パイプを前記
中子とともに鋳込むことによって第2シリンダヘッドウ
ォータジャケットを形成する内燃機関のウォータジャケ
ットの製造方法。
【0052】従って、この(1)に記載の発明によれ
ば、スキッシュ部を効果的に冷却することができる。 (2)請求項1に記載の第1シリンダヘッドウォータジ
ャケット及び第2シリンダヘッドウォータジャケットの
製造方法において、第1シリンダヘッドウォータジャケ
ットと、第2シリンダヘッドウォータジャケットとを切
削加工によって形成する内燃機関のウォータジャケット
の製造方法。
【0053】従って、この(2)に記載の発明によれ
ば、シリンダヘッドウォータジャケットはシリンダヘッ
ド全体でより冷却効果の高いウォータジャケット形状に
することができる。
【0054】(3)請求項1に記載の内燃機関のウォー
タジャケットにおいて、前記シリンダブロック上面には
入口部及び出口部を備えたガスケットが配設され、前記
入口部にはシリンダブロックウォータジャケット内を流
れる冷却水を第2シリンダヘッドウォータジャケット内
に案内する第1案内部が形成され、前記出口部には第2
シリンダヘッドウォータジャケット内を流れる冷却水を
シリンダブロックウォータジャケットに流れ易くする第
2案内部が形成されたことを特徴とする内燃機関のウォ
ータジャケット。
【0055】従って、この(3)に記載の発明によれ
ば、冷却水は高温になることなく、スキッシュ部を効果
的に冷却することができる。
【0056】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
発明によれば、簡単な構成で第2シリンダヘッドウォー
タジャケット内を流れる冷却水によってスキッシュ部を
効果的に冷却することができる。
【0057】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、スキッシュ部に発生する
高熱は冷却水によく伝導するので、スキッシュ部を更に
効果的に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態における内燃機関の破断図。
【図2】 (a)は、同じくガスケットの要部底面図で
あって、(b)は、図2(a)の内燃機関の要部破断図
【図3】 同じくシリンダヘッドウォータジャケットの
概略斜視図。同じくシリンダヘッドウォータジャケット
用中子の概略斜視図。
【図4】 別例におけるシリンダヘッドウォータジャケ
ットの要部斜視図。
【図5】 従来の内燃機関の破断図。
【図6】 従来のシリンダヘッドウォータジャケット用
中子の概略斜視図。
【符号の説明】
1…シリンダブロック、1a…シリンダブロック上面、
8…シリンダヘッド本体、13…スキッシュ部、10a
…第1シリンダヘッドウォータジャケット、10b…第
2シリンダヘッドウォータジャケット、14a…第1シ
リンダヘッドウォータジャケット形状部、14b…第2
シリンダヘッドウォータジャケット形状部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−214951(JP,A) 特開 平6−330811(JP,A) 特開 昭60−125716(JP,A) 実開 平1−173439(JP,U) 実開 平4−76948(JP,U) 実開 昭51−9135(JP,U) 実開 昭61−6655(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01P 3/02 F02F 1/38

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つのシリンダボアを備えた
    シリンダブロックと、前記シリンダブロックに固設さ
    れ、スキッシュ部を有するシリンダヘッドとからなる内
    燃機関のウォータジャケットにおいて、 前記シリンダヘッドの本体内には、 シリンダブロック内に形成されたすべてのシリンダブロ
    ックウォータジャケットを経由した冷却水が本体を長手
    方向の全長にわたって流れる第1シリンダヘッドウォー
    タジャケットと、 前記スキッシュ部の近傍において前記シリンダブロック
    ウォータジャケットにのみ連通し、前記シリンダブロッ
    クウォータジャケット内からの冷却水のみが流れる第2
    シリンダヘッドウォータジャケットとを備えた内燃機関
    のウォータジャケット。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の第1シリンダヘッドウ
    ォータジャケット及び第2シリンダヘッドウォータジャ
    ケットの製造方法において、 前記第1シリンダヘッドウォータジャケットの形状に形
    成した中子と、前記第2シリンダヘッドウォータジャケ
    ットの形状に形成した中子とを一体に形成し、 前記第1シリンダヘッドウォータジャケットと前記第2
    シリンダヘッドウォータジャケットとを鋳造によって形
    成する内燃機関のウォータジャケットの製造方法。
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